JP2004277565A - カチオン電着塗料組成物および電着塗装物 - Google Patents

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Kiyoshi Arai
清志 新井
Koji Nakamura
耕治 中村
Kazunobu Jinno
和信 神野
Akitoshi Ito
晁逸 伊藤
Takamichi Sugiyama
隆通 杉山
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Dow Corning Asia Ltd
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

【課題】長期間にわたって安定した低摩擦性を維持でき、耐摩耗性にも優れるカチオン電着塗料組成物、およびこのカチオン電着塗料組成物により形成した電着塗装物を提供すること。
【解決手段】アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物中に、前記アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤の固形分合計100質量部に対して、フッ素樹脂微粒子が1〜65質量部、および、チタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子が1〜30質量部配合されていることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。このカチオン電着塗料組成物により形成された電着塗装物。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、長期間にわたって安定した低摩擦性を維持でき、耐摩耗性にも優れる塗膜を提供できるカチオン電着塗料組成物、およびこのカチオン電着塗料組成物により形成した電着塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電着塗装は、低濃度の荷電性官能基を持つ水溶性樹脂(または水分散性樹脂)を含む水性塗料溶液中に導電性の被塗物を沈め、この被塗物と対極との間に直流電流を流して塗料薄膜を被塗物上に析出させる方法である。
【0003】
カチオン電着塗装とは、上記被塗物を陰極として直流電圧を印加し、プラスに荷電した水性塗料によって被塗物上に塗膜を形成させる塗装方法をいう。カチオン電着塗装は、上記の通り被塗物を陰極とするため、金属イオンの溶出がなく、鉄材、アルミニウム材、マグネシウム合金材、さらには銅材、銅合金材、銀めっき材料等に対しても、変色させることなく塗装することができる。カチオン電着塗装の場合には、塗料は陰極側に集まって凝集し、不溶性の樹脂となって塗膜を形成する。そして、被塗物上の塗膜が形成された部分は導電性がなくなり、それ以上の膜形成は行なわれない。したがって、電着塗装は電圧等の管理により塗膜厚の制御が容易であるため、得られる塗膜は均一性に優れ、また密着性、耐食性にも優れている。
【0004】
各種モーター、ベアリング、自動車用エンジン、自動車用ブレーキドラム等、摺動部材や摺動部を有する部材へ塗装するための電着塗料としては、フッ素樹脂を含有するものが知られている。例えば、特許文献1によれば、アミン変性エポキシ樹脂等にポリフッ化ビニリデン樹脂やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の粒子を分散させることで、耐摩耗性、耐候性および耐食性を満足させる水性塗料用組成物を得ることができるとしている。
【0005】
また、特許文献2によれば、カチオン性水溶性樹脂、ポリテトラフルオロエチレンおよびフッ素系界面活性剤を配合した分散安定性の高い電着塗料組成物によって、耐摩耗性、摺動性等を要求する複雑形状の部品へ均一かつ効率的にPTFE含有塗膜を塗装することが可能であるとしている。
【0006】
さらに、特許文献3によれば、フッ素原子を含む(メタ)アクリル酸共重合体とフッ素樹脂粒子とを含有するカチオン電着塗料により塗膜密着性を高めたため、摩耗性に優れ、低摩擦係数の塗膜が得られるとしている。
【0007】
一方、特許文献4には、可とう性およびエッヂカバーの耐蝕性に優れるチタン酸カリウム等のウィスカーあるいはガラス繊維を電着塗料中に配合した繊維強化型電着塗料組成物が提案されている。また、特許文献5では、PTFE粒子およびチタン酸カリウムウィスカーを含有する処理液により銅板上に摺動性、耐磨耗性、撥水性、離型性および非導電性を付与する電着被膜を形成する方法が開示されている。
【0008】
しかし、特許文献1および特許文献2には、それぞれ塗料組成物により得られた塗膜が、どの程度の低摩擦性や耐摩耗性を有するかが記載されていないため不明確である。また特許文献3では、摩擦係数の値は記載されているが長期の低摩擦性を維持できるか、および耐摩耗性にも優れているかについては触れていない。
【0009】
一方、特許文献4および5で使用しているチタン酸カリウムウィスカーは、ウィスカー(ひげ)状の形態を有するチタン酸カリウム結晶であり、摺動性付与のための添加材としては従来公知である。
【0010】
【特許文献1】
特開平1−201373号公報
【特許文献2】
特開平5−117556号公報
【特許文献3】
特開2001−19897号公報
【特許文献4】
特公平2−55464号公報
【特許文献5】
特開2002−275393号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、長期間にわたって安定した低摩擦性を維持でき、耐摩耗性にも優れるカチオン電着塗料組成物、およびこのカチオン電着塗料組成物により形成した電着塗装物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のカチオン電着塗料組成物は、アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物中に、前記アミン変性エポキシ樹脂および前記硬化剤の固形分合計100質量部に対して、フッ素樹脂微粒子が1〜65質量部、および、チタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子が1〜30質量部配合されていることを特徴とする。
【0013】
前記フッ素樹脂微粒子は、平均粒径1〜10μmの球状粒子であることが好ましい。また、前記チタン酸塩微粒子は、平均粒径0.1〜15μmの粉状物であることが好ましい。さらに平均粒径0.1〜10μmのカーボン微粒子を0.3〜3質量部配合されていることが好ましい。これにより、エンジニアリング・プラスチックを使用した摺動部材の摩耗度を低減させることができる。また、前記マンガン鉄微粒子は、平均粒径0.1〜10μmの粒子状物であることが好ましい。
【0014】
本発明の電着塗装物は、被塗物上に、上記したいずれかのカチオン電着塗料組成物による電着塗膜が形成されていることを特徴とする。このような電着塗装物は、摺動部材としての使用に最適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、従来から知られていたフッ素樹脂粒子を添加した電着塗料に、さらにチタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子のいずれかを添加することによって被塗物の長期低摩擦性を確保し、耐摩擦性も向上させたものである。
【0016】
本発明で使用する粉状のチタン酸塩の例としては、チタン酸アルミニウム(AlTiO)、チタン酸カリウム(KTiO)、チタン酸カルシウム(CaTiO)、チタン酸コバルト(CoTiO)、チタン酸ジルコニウム(ZrTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉄(FeTiO、FeTiO)、チタン酸銅(CuTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ナトリウム(NaTi)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸マグネシウム(MgTiO、MgTiO)、チタン酸マンガン(MnTiO)を挙げることができる。これらの中ではチタン酸カリウムが好ましい。チタン酸塩の平均粒径は0.1〜15μmが好ましいが、より好ましくは0.2〜10μm、さらに好ましくは0.4〜6μmである。この平均粒径が0.1μm未満では耐摩耗性を発揮することができず、一方、15μmを超えるとカチオン電着塗料中への分散安定性が低下したり、塗膜の平滑性が低下することがある。
【0017】
従来、チタン酸カリウムはウィスカー形状のために摺動性(低摩擦性)、耐摩擦性等の効果が出ると考えられてきた。しかし、本発明者等の知見によれば、少なくとも低摩擦性および耐摩擦性に関してはチタン酸塩の形状による優劣はない。したがって、電着塗料液中への分散性、電着塗料液の貯蔵安定性を考慮すると、本発明で提案する上記平均粒径の粉状チタン酸塩を使用するのが断然有利である。
【0018】
チタン酸塩微粒子は、本発明のカチオン電着塗料組成物中、アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤の固形分合計を100質量部とした場合には、1〜30質量部を添加するが、好ましくは3〜20質量部、より好ましくは5〜12質量部である。チタン酸塩微粒子の占める量が1質量部未満では低摩擦性および耐摩耗性を発揮できず、30質量部を超えるとかえって耐摩耗性が低下する。
【0019】
本発明においては、チタン酸塩微粒子と併用して平均粒径0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmのカーボン微粒子を添加して本発明の電着塗料組成物によって形成される塗膜の固さを調整することができる。このような調整は、特に摺動材の相手方としてPOM(ポリオキシメチレン)等のエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)を使用する場合、エンプラ側の摩耗を防止するのに有効である。
【0020】
上記カーボン微粒子は、本発明のカチオン電着塗料組成物中、アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤の固形分合計を100質量部とした場合には、0.3〜3質量部を配合する。カーボン微粒子の占める量が0.3質量部未満ではエンプラの摩耗防止に効果があるほどの塗膜柔らかさが出ず、一方、3質量部を超えると塗膜側が柔らかくなりすぎてエンプラとの摩擦により摩耗するおそれがある。
【0021】
本発明で使用するマンガン鉄微粒子は、MnおよびFeを主成分とするものであり、その例としてはマンガンフェライト(MnFe)粒子を挙げることができる。しかし、Mn酸化物とFeとの比率がMnFe(3−X)(ここで0<X<3)のものであればいずれも使用可能である。マンガン鉄微粒子の平均粒径は0.1〜10μmが好ましいが、より好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.2〜3μmである。この平均粒径が0.2μm未満では低摩擦性を発揮することができず、また、10μmを超えるとカチオン電着塗料中への分散安定性が低下したり、塗膜の平滑性が低下することがある。
【0022】
マンガン鉄微粒子は、本発明のカチオン電着塗料組成物中、アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤の固形分合計を100質量部とした場合、1〜30質量部を添加するが、好ましくは5〜25質量部、より好ましくは8〜22質量部である。マンガン鉄微粒子の占める量が1質量部未満では低摩擦性および耐摩耗性を発揮できず、30質量部を超えるとかえって耐摩耗性が低下する。
【0023】
本発明で使用できるフッ素樹脂微粒子の例としては、アクリル系フッ素樹脂、フッ化ビニル系樹脂、フッ化ビニリデン系樹脂、フルオロカーボン系樹脂、テトラフルオロエチレン系樹脂等が挙げられる。これらフッ素樹脂のうち、テトラフルオロエチレン樹脂からなるフッ素樹脂微粒子が好ましい。フッ素樹脂微粒子の平均粒径は1〜10μm、さらには2〜8μmの球状粒子であることが好ましい。平均粒径が1μm未満では低摩擦性および耐摩耗性を十分に発揮できないことがあり、また、10μmを超えるとカチオン電着塗料中への分散安定性が低下したり、塗膜の平滑性が低下することがある。
【0024】
フッ素樹脂微粒子は、本発明のカチオン電着塗料組成物中、アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤の固形分合計を100質量部とした場合、1〜65質量部を占めるが、好ましくは5〜60質量部、より好ましくは30〜55質量部である。フッ素樹脂微粒子の占める量が1質量部未満では低摩擦性および耐摩耗性を発揮できず、65質量部を超えると塗膜強度が低下する。
【0025】
本発明においてフッ素樹脂微粒子とチタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子を併用する理由は次の通りである。すなわち、フッ素樹脂微粒子を配合した電着塗膜は低摩擦性を発揮するが、塗膜自身が柔らかいため耐摩耗性が低く塗膜が剥がれる難点がある。一方、チタン酸塩微粒子やマンガン鉄微粒子を配合した電着塗膜は固くなるため自身の耐摩耗性には優れるが、接触する相手部材を摩耗させることおよび低摩擦性がないことが難点である。本発明者等は、フッ素樹脂微粒子とチタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子とをそれぞれ特定量配合することで、両微粒子の長所のみが発揮されることを見出したものである。
【0026】
本発明のカチオン電着塗料組成物で使用するアミン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂が保有するエポキシ環をアミン類との反応によって開環させたものを用いることができる。このエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、あるいはフェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を挙げることができる。また、特開平5−306327号公報に記載されたオキサゾリドン環含有エポキシ樹脂も用いることができる。このエポキシ樹脂は、ジイソシアネート化合物、またはジイソシアネート化合物のNCO基をメタノール、エタノール等の低級アルコールでブロックして得られたビスウレタン化合物と、エピクロルヒドリンとの反応によって得られるものである。
【0027】
上記エポキシ樹脂は、開環反応の前に2官能のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ビスフェノール類、2塩基性カルボン酸等により鎖延長して用いることができる。また、分子量やアミン当量の調節、熱フロー性の改良等を目的として、一部のエポキシ環に2−エチルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなモノヒドロキシ化合物を付加させることもできる。
【0028】
上述のエポキシ環を開環し、アミノ基を導入する際に使うことができるアミン類の例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、モノエタノールアミン等の1級アミン類、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン等の2級アミン類、トリエチルアミン酸塩、N,N−ジメチルエタノールアミン酸塩等の3級アミン類を挙げることができる。また、アミノエチルエタノールアミンメチルイソブチルケチミンの様なケチミンブロック1級アミノ基含有2級アミンも使用することができる。これらのアミン類は、全てのエポキシ環を開環させるために、エポキシ環に対して少なくとも当量で反応させる必要がある。
【0029】
上記以外のアミン変性エポキシ樹脂として、エポキシ基を有するアクリル樹脂を上述のアミンで開環したものも使用することができる。このようなエポキシ基を有するアクリル樹脂としては、グリシジル(メタ)アクリレートと、ヒドロキシル基含有アクリルモノマー(例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、あるいは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基含有(メタ)アクリルエステルとε−カプロラクトンとの付加生成物)と、その他のアクリル系および/または非アクリル系モノマーとを共重合したものを挙げることができる。
【0030】
上記のその他のアクリル系モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、非アクリル系モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドおよび酢酸ビニルを挙げることができる。
【0031】
さらに、アミン変性エポキシ樹脂として、アミノ基を有するアクリル樹脂を使用することもできる。このアミノ基を有するアクリル樹脂は、上記のグリシジル(メタ)アクリレートの代りにN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有アクリルモノマーを使用し、これをヒドロキシル基含有アクリルモノマーおよび他のアクリル系および/または非アクリル系モノマーと共重合することによって得ることができる。
【0032】
このようにして得られるカチオン変性アクリル樹脂は、必要に応じてハーフブロックジイソシアネート化合物との付加反応によってブロックイソシアネート基を導入し、自己架橋型カチオン変性アクリル樹脂とすることもできる。
【0033】
また、アミン変性エポキシ樹脂として用いることのできる耐候性に優れたカチオン変性樹脂として、カチオン変性ポリエーテルウレタン樹脂およびカチオン変性ポリエステルウレタン樹脂も挙げることができる。これらの樹脂は、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド等のポリエーテル、あるいは分子鎖の両末端に水酸基を有するポリε−カプロラクトン等のポリエステルポリオールの両末端に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ−ト等のジイソシアネートをウレタン結合させ、鎖延長したものをカチオン変性したものである。このカチオン性基の導入は、例えば、分子鎖の途中にN−メチルジエタノールアミンとジイソシアネートを結合させる方法、また、ジエチレントリアミンメチルイソブチルケチミンの様なケチミンブロック1級アミノ基含有2級アミンを分子のイソシアネート末端に反応させた後、樹脂の水分散工程においてケチミンブロック部分を加水分解させることによって1級アミノ基を導入する方法等がある。
【0034】
上記アミン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は、1500〜5000の範囲が好ましい。数平均分子量が1500未満の場合は、得られる塗膜の耐溶剤性および耐食性等の物性が劣ることがある。反対に5000を超える場合は、樹脂溶液の粘度制御が難しく合成が困難なばかりか、得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハンドリングが困難となることがある。さらに高粘度であるがゆえに加熱・硬化時のフロー性が悪く塗膜外観を損ねる場合がある。
【0035】
また、上記アミン変性エポキシ樹脂は、ヒドロキシル価が50〜250の範囲となるように分子設計することが好ましい。ヒドロキシル価が50未満では塗膜の硬化不良を招き、反対に250を超えると硬化後塗膜中に過剰の水酸基が残存する結果、耐水性が低下することがある。
【0036】
本発明のカチオン電着塗料組成物で使用する硬化剤としては、ポリイソシアネートを封止剤でブロック化したブロックイソシアネート硬化剤を好ましく使用することができる。上記ポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂環族ポリイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
【0037】
上記封止剤の例としては、n−ブタノール、n−ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、フェノールカルビノール、メチルフェニルカルビノール等の一価のアルキル(または芳香族)アルコール類、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル等のセロソルブ類、フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾール等のフェノール類、ジメチルケトオキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、メチルアミルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類、およびε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムに代表されるラクタム類が好ましく用いられる。とくにオキシム類およびラクタム類の封止剤は低温で解離するため、樹脂硬化性の観点から好適である。
【0038】
上記ブロックイソシアネート硬化剤は封止剤の単独あるいは複数種の使用によってあらかじめブロック化しておくことが望まれる。ブロック化率については、あらかじめ樹脂成分と反応させる目的がなければ、塗料の貯蔵安定性確保のためにも100%にしておくことが好ましい。
【0039】
上記ブロックイソシアネート硬化剤のアミン変性エポキシ樹脂成分に対する配合比(固形分)は、硬化塗膜の利用目的などで必要とされる架橋度に応じて異なるが、塗膜物性等を考慮すると15〜40質量%の範囲が好ましい。この配合比が15質量%未満では塗膜硬化不良を招くことがある。一方、40質量%を超えると、硬化剤過剰となって、耐衝撃性等の塗膜物性不良などを招くことがある。なお、ブロックイソシアネート硬化剤は、塗膜物性や硬化度の調節等の都合により、複数種を組み合わせて使用しても良い。
【0040】
本発明のカチオン電着塗料組成物のうち樹脂成分については、アミン変性エポキシ樹脂中のアミノ基を中和できる量の酢酸、蟻酸、乳酸等の有機酸で中和処理し、カチオン化エマルションとして硬化剤と共に水中に乳化分散させることが好ましい。硬化剤としてブロックポリイソシアネートを含む系では、ジラウリン酸ジブチルスズ、あるいはジブチルスズオキサイドのようなスズ化合物や、その他のウレタン開裂触媒を使用することができる。その量はブロックポリイソシアネート化合物100質量部当り0.1〜5質量部が好ましい。
【0041】
本発明で使用するフッ素樹脂微粒子、チタン酸塩微粒子およびマンガン鉄微粒子は、適宜添加される顔料等と同様に、分散用樹脂中に分散させて分散液を調製しておき、電着塗装前に樹脂成分と混合、希釈して使用することができる。
【0042】
上記分散液には、低摩擦性および耐摩耗性に影響を与えない範囲で顔料を含んでいてもよい。この顔料としては、通常塗料に使用されるものならば特に制限なく使用することができる。その例としては、二酸化チタン、グラファイト等の着色顔料、カオリン、珪酸アルミニウム(クレー)、タルク等の体質顔料、リンモリブデン酸アルミニウム、珪酸鉛、硫酸鉛等の防錆顔料が挙げられる。とくに二酸化チタンは着色顔料として隠蔽性が高く、しかも安価であることから、電着塗膜用に最適である。なお、上記顔料は単独で使用することもできるが、目的に合わせて複数使用するのが一般的である。
【0043】
上記顔料の電着塗料組成物における含有量は、塗膜中において、全顔料重量(P)に対する、塗膜を形成する顔料以外の全ビヒクル成分質量(V)の比率P/Vで表わすと1/10〜1/1の範囲であることが好ましい。ここで顔料以外の全ビヒクル成分とは、顔料以外の塗料を構成する全固形成分(樹脂、硬化剤および顔料分散樹脂等)を意味する。P/Vが1/1を超えると、顔料過多により硬化時の粘性増大を招き、フロー性が低下して塗膜外観が著しく悪くなることがある。
【0044】
この他、カチオン電着塗料組成物には、顔料分散樹脂、有機スズ化合物等の硬化促進剤、非鉛系防錆添加剤(亜鉛あるいはセリウム、ネオジム等の希土類金属の有機酸塩、具体例としては酢酸亜鉛、酢酸セリウムあるいは酢酸ネオジム等)、界面活性剤、酸化防止剤、塗膜表面平滑剤、紫外線吸収剤など、通常カチオン電着塗料に用いられる成分を含んでいてもよい。また、ゲル粒子を含ませることにより、得られる電着塗膜を空隙の多い、通電性に優れた塗膜とすることができる。
【0045】
本発明のカチオン電着塗料組成物を用いた電着塗装は、固形分濃度を5〜40質量%、好ましくは、15〜25質量%となるように設定する。固形分濃度の調節には、水単独かまたは水と親水性有機溶剤との混合物である水性媒体を使用することができる。
【0046】
このように調整されたカチオン電着塗料組成物を、pHが5.5〜8.5の範囲内に調整された電着浴に満たし、通常、浴温20℃〜35℃に調整して、負荷電圧100〜350Vの条件で電着塗装を行うことが好ましい。塗装膜厚は、乾燥膜厚で10〜30μmになるように電着塗装条件を調整することが好ましい。塗装膜厚が10μm未満であると、得られる塗膜の耐食性が十分でなく、一方、30μmを超える厚さの塗膜はさらなる効果は得られず経済的でない。また膜外観を保持しながら、厚膜に電着することは困難になる。より好ましい乾燥膜厚の範囲は、15〜25μmである。
【0047】
このようにして、カチオン電着塗装を施された被塗物は、必要に応じて水洗および乾燥を行った後焼付けることにより本発明の電着塗装物とすることができる。焼き付け条件は、通常、炉内温度150〜250℃で10〜30分である。
【0048】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。各例中の「部」は「質量部」を表わす。
【0049】
[実施例1]
アミン変性エポキシ樹脂型カチオン電着塗料(アミン変成エポキシ樹脂の数平均分子量1500〜5000、ヒドロキシル価50〜250、ヘキサメチレンジイソシアネート硬化剤を含む。以下、「電着塗料A」という。)の固形分100部に対して、平均粒径4μmのポリテトラフロオロエチレン微粒子を50部、および平均粒径4.6μmの粉状チタン酸カリウム10部を添加し、十分に撹拌・混合して本発明のカチオン塗料組成物を調製した。
【0050】
上記カチオン塗料組成物を使用し、リン酸亜鉛処理鋼板に電圧200Vで電着塗装した。そして水洗後、オーブン中で170℃において20分間焼付けた。得られた電着塗装物に対し下記の評価を行った。その結果を表2および表3に示す。
【0051】
[評価方法]
<摩擦係数>
軽荷重往復運動試験機に上記電着塗装物をセットし、下記条件で電着塗装物上に試験球を2万回往復させ、この間の摩擦係数の変化を測定した。
【0052】
速度は、100mm/秒であり、ストロークは、50mmであり、荷重は、4.91Nであり、環境温度は、室温(約25℃)であり、試験球は、直径1.25cm、軸受鋼またはポリオキシメチレン製であった。
【0053】
試験中の最大摩擦係数およびなじみ運転後の摩擦係数変動幅(任意の1000サイクル中での摩擦係数の最大値と最小値の差。摩擦係数の安定性の目安とした。)を表2および表3に示す。
【0054】
<塗膜摩耗深さ>
上記摩擦係数測定後の電着塗装物について塗膜の摩耗の程度を示す指標として塗膜の摩耗深さ(μm)を一試験につき5点測定し、その平均値を表2および表3に示した。なお、塗膜摩耗深さが塗装物の表面粗さ以下の場合は、測定不能あるいは測定困難である。
【0055】
<POM摩耗痕>
上記摩擦係数測定後のポリオキシメチレン球(POM球と略す)の摩耗の程度を示す指標としてポリオキシメチレン球の摩耗痕の直径(mm)を一試験につき90°直行方向の二箇所で測定し、その平均値を表3に示した。
【0056】
<総合判定>
上記摩擦係数および塗膜摩耗深さの結果を総合し、一般的な摺動部に使用可能かどうかの判定を下記内容で行った。
【0057】
○・・・十分に使用可能である。
△・・・用途によっては使用可能である。
×・・・使用に堪えない。
【0058】
<判定基準>
最大摩擦係数0.2以下:多くの摺動材用プラスチックに比較し低摩擦係数であること
【0059】
摩擦係数変動幅0.02以下:なじみ後の摩擦係数の安定性の指標として任意に決定、摩擦係数のおよそ10%以下とした。
【0060】
塗膜摩耗深さ5μm以下:推奨膜厚で塗布した場合摩耗による膜厚の低下が著しくないこと(耐食性の維持)
【0061】
POM摩耗痕:他潤滑剤を使用した場合を考慮し判断した。
【0062】
[実施例2〜11、比較例1〜7]
実施例1の電着塗料Aに代えて下記電着塗料を使用するか、またはチタン酸カリウム微粒子やマンガン鉄微粒子の配合量、あるいはカーボン微粒子の配合有無等を変えた以外は実施例1と同様の条件のもとに多種類の電着塗料組成物を調製した。そして、これら電着塗料組成物を使用してそれぞれ塗装物を作成し、実施例1と同様の評価を行った。その組成を表1に、また評価を表2および表3に示す。
【0063】
電着塗料Bは、アミン変性エポキシ樹脂型カチオン電着塗料であり、ジイソシアネート硬化剤と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート硬化剤との混合物を含む。
【0064】
電着塗料Cは、アミン変性エポキシ樹脂型カチオン電着塗料であり、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート硬化剤を含む。
【0065】
【表1】
Figure 2004277565
【0066】
【表2】
Figure 2004277565
【0067】
【表3】
Figure 2004277565
【0068】
表2および表3の結果から、本発明の電着塗料組成物によって塗膜を形成した本実施例の電着塗装物は、2万サイクルの長期試験中、最大摩擦係数および摩擦係数変動幅はいずれも基準値以下であるため十分な低摩擦性を有する。また、2万サイクル試験後の塗膜摩耗深さも浅く十分な耐摩耗性を有する。
【0069】
なお、実施例1の塗装物は、カーボン微粒子を配合していないため比較的固い塗膜を有している。そのため、表3のポリオシキメチレン球に対する評価は必ずしも良いとはいえないが、表2の軸受鋼に対しては良好な低摩擦性を有する。
【0070】
以上の結果から、各実施例の電着塗料組成物によってモーターの回転軸受等の摺動部に塗膜を形成すれば、低摩擦性のため回転ムラやノイズ発生を十分に防止することが可能である。また、2万サイクル試験後の塗膜摩耗深さは最大でも5μm以下である。この値は塗装物の表面粗さ以下のため、実際の摩耗は、2万サイクル程度ではほとんど生じないものと思われる。比較例では、明らかに表面粗さ以上の摩耗を生じており、塗膜摩耗の深さが測定できる。
【0071】
【発明の効果】
本発明のカチオン電着塗料組成物は、特定量のフッ素樹脂微粒子と、チタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子とを含有するため、長期間にわたって安定した低摩擦性を維持でき、かつ耐摩耗性にも優れるという特性を有する塗膜を提供することができる。また、特定量のカーボン微粒子を配合すればエンジニアリング・プラスチックを使用した摺動部材の摩耗度を低減させることができる。
【0072】
本発明のカチオン電着塗料組成物による塗膜を形成した本発明の電着塗装物は、上記特性を有するため、各種モーター、ベアリング、自動車用エンジン、自動車用ブレーキドラム等の摺動部材、あるいは摺動部を有する部材として好適に使用することができる。

Claims (7)

  1. アミン変性エポキシ樹脂および硬化剤を含有するカチオン電着塗料組成物中に、前記アミン変性エポキシ樹脂および前記硬化剤の固形分合計100質量部に対して、フッ素樹脂微粒子が1〜65質量部、および、チタン酸塩微粒子またはマンガン鉄微粒子が1〜30質量部配合されていることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
  2. 前記フッ素樹脂微粒子が、平均粒径1〜10μmの球状粒子である請求項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
  3. 前記チタン酸塩微粒子が、平均粒径0.1〜15μmの粉状物である請求項1または2記載のカチオン電着塗料組成物。
  4. さらに平均粒径0.1〜10μmのカーボン微粒子が0.3〜3質量部配合されていることを特徴とする請求項3記載のカチオン電着塗料組成物。
  5. 前記マンガン鉄微粒子が、平均粒径0.1〜10μmの粒子状物である請求項1または2記載のカチオン電着塗料組成物。
  6. 被塗物上に、請求項1から5のいずれかに記載のカチオン電着塗料組成物による電着塗膜が形成されていることを特徴とする電着塗装物。
  7. 前記電着塗装物が摺動部材である請求項6記載の電着塗装物。
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