JP2007246924A - クレーター制御剤としての高アスペクト比粘土を含有する電着塗装組成物 - Google Patents

クレーター制御剤としての高アスペクト比粘土を含有する電着塗装組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】従来技術における課題を解決するカチオン電着可能組成物の提供。
【解決手段】カチオン電着可能組成物であって、該組成物は、以下の成分の酸性化水性分散体を含有する:(a)非ゲル化カチオン性樹脂;(b)(a)と反応性である少なくとも2個の官能基を有する硬化剤;および(c)層状シリケートから誘導される剥離シリケートであって、1つの実施形態において、上記層状シリケートが、カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体で剥離される、組成物であり、別の実施形態において、カチオン性樹脂(a)が、活性水素基を含有する、組成物。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、カチオン電着可能塗装組成物に関し、これは、カチオン性樹脂、硬
化剤および剥離シリケート材料を含有する。本発明はまた、剥離シリケート材料
を含有する組成物を使用して、導電性基板を電着塗装する方法に関する。
(発明の背景)
塗装適用方法としての電着には、加えた電位の影響下にて、導電性基板にフィ
ルム形成組成物を堆積させることが関与している。電着は、非電気泳動的な塗装
手段と比較すると、塗料利用率を増加させ、腐食保護を改良し、そして環境汚染
が少ないので、塗装工業において、ますます重要になってきている。
初期には、電着は、アノードとして作用する塗装する製品を用いて行われてき
た。これは、よく知られているように、アニオン電着と呼ばれていた。しかしな
がら、1972年、カチオン電着が商業化された。それ以来、カチオン電着は、
着実に普及してきており、今日では、はるかに最も普及した電着方法である。全
世界を通じて、製造される全ての自動車の80%より多くが、カチオン電着によ
って、プライマー塗装を施されている。
カチオン電着によって、優れた品質の表面塗装が達成し得るものの、この塗装
手段に付随した問題には、硬化時における表面欠陥(特に、クレーター)の発生
がある。このような欠陥の原因は、この電着組成物の成分のごく当たり前の結果
(すなわち、そのシステムに固有の原因)であり得る。しかしながら、典型的に
は、その製品と共に電着浴に運ばれる不純物が、このような表面欠陥を引き起こ
す。このような不純物の例には、潤滑油、防食グリース、接合密封化合物などが
挙げられる。
この電着塗装組成物は、導電性基板上に堆積され、これらの不純物は、この塗
装組成物と共に運ばれて、同様に堆積される。塗装した基板が硬化されると、こ
の不純物と電着塗装組成物の樹脂相との間の非相溶性のために、クレーターが形
成される。
塗装組成物中でレオロジー調節剤および/または充填剤として鉱物を使用する
ことは、それらが安価でありかつ商業的に入手し得ることに起因して、一般的で
ある。伝統的には、これらには、珪灰石、アタパルジャイト、カオリン、タルク
、マイカおよび炭酸カルシウムのような鉱物が挙げられている。これらの材料は
、処理形態および未処理形態の両方で組み込まれており、最も一般的な処理には
、シラン処理があり、これは、この鉱物の親水性表面をホスト重合体と相溶性に
する。マイカおよびタルクのような鉱物は、層状シリケート材料であるが、板状
の形態を有し、典型的には、50未満のアスペクト比(アスペクト比=粒子の厚
さに対する粒子の幅の比)を有する。これらの材料は、レオロジー調節剤および
充填剤として塗装で使用されることが一般的に知られており、それに加えて、こ
れらのシリケート層が平行に薄片状で交互に重ねられているために、障壁特性を
改善し得る。
これらの通例の粘土材料を使用して電着塗装組成物で十分なクレーター制御を
達成するためには、その電着浴の全固体を基準にして、高いレベル(例えば、2
〜20重量%)が必要である。これらのレベルでは、他の液体塗装特性(例えば
、作業粘度および安定性)および硬化塗装特性(例えば、外観)が悪影響を受け
得る。また、塗装で使用することが一般的に知られている粘土は、典型的には、
これらの材料内に含まれているイオン性汚染物質が電着浴を不安定化して沈降を
引き起こす傾向があるので、電着塗装組成物で使用することは望ましくない。
また、剥離した層状材料(例えば、バーミキュライト粘土およびベントナイト
粘土)の水性分散体の調製物も、当該技術分野で公知である。一般に、これらの
粘土粒子は、イオン性溶液と接触されて、その層間空間内でカチオン交換を起こ
し、それにより、この空間を膨張して、最終的に、水性媒体に浸漬すると、層間
剥離(「剥離」)を引き起こす。これらのイオン性溶液は、典型的には、リチウ
ム、アルキルアンモニウムおよび/またはアンモニウムカルボン酸カチオンを含
有する。剥離した粒子は、次いで、高剪断下にて分散される。これらの分散体を
使用して、ドローダウン(drawdown)技術または噴霧技術を使用するこ
とに続いて水相を蒸発させることにより、フィルムを形成または鋳造し得る。
それに加えて、プラスチック複合材料において、スメクタイト鉱物(特に、モ
ンモリロナイト粘土)を使用することは、公知である。これらの材料は、2:1
の層構造、典型的には、約200〜2,000(これは、従来の充填剤(例えば
、マイカおよびタルク)よりも桁が大きい)の範囲のアスペクト比を有する粘土
の系統である。これらの粘土は、小板表面への有機分子の挿入およびイオン付着
が起こり得る(「層間挿入(intercalation)」として知られてい
るプロセスであって、それにより形成された生成物は、「層間挿入物(inte
rcalate)」として知られている)ように、その層間空間を拡大するため
に、官能基(例えば、水酸基、アミン基およびアミド基)を含有する重合体で処
理される。複合材料の形成における引き続いた重合/配合工程の間に、個々の小
板は、層間剥離または「剥離」して、その重合体マトリックス全体にわたって包
埋される。
このような重合体−粘土複合材料は、米国特許第5,853,886号で記述
されており、ここで、プロトン交換した層状シリケートは、塩基性基含有重合成
分と層間挿入される。この層間挿入物は、次いで、この重合成分と反応する熱硬
化性または熱可塑性樹脂システムと接触されて、それにより、この層間挿入物を
剥離し、ハイブリッド重合体−粘土複合材料を形成する。
先行技術は、水性媒体中での層状シリケート材料の分散体、および剥離した層
状シリケート材料のフィルムを形成するためにこのような分散体を使用すること
を開示しているが、先行技術は、塗装組成物(特に、電着塗装組成物)中でこの
ような分散体を使用することを開示していない。
さらに、先行技術は、官能基含有重合体での層状シリケート材料の層間挿入と
共に、ホスト重合体の存在下での引き続いた剥離で小板/重合体複合材料を形成
することを教示しているが、先行技術には、塗装組成物(特に、電着塗装組成物
)において、カチオン基含有重合体または後に反応(post−react)し
てカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体で剥離された層状シリケート材
料から誘導されたシリケート材料を使用するとの教示はない。
カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を有
する重合体で剥離された層状シリケート(例えば、モンモリロナイト粘土)から
誘導されたシリケート材料を電着塗装組成物に含有させると、クレーター耐性が
向上することが発見された。さらに、これらのシリケート材料は、これらのより
従来的な粘土材料に必要なレベルよりもずっと低いレベルで、改良されたクレー
ター耐性を達成し、従って、液体塗装特性(例えば、電着浴安定性および作業粘
度)および硬化塗装特性(例えば、付着性および外観)は悪影響を受けないこと
が、発見された。
本発明によって以下が提供される:
(1) カチオン電着可能組成物であって、該組成物は、以下の成分
の酸性化水性分散体を含有する:
(a)非ゲル化カチオン性樹脂;
(b)(a)と反応性である少なくとも2個の官能基を有する硬化剤;および
(c)層状シリケートから誘導される剥離シリケート。
(2) 前記層状シリケートが、カチオン基含有重合体または後に反
応してカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体で剥離される、項目1に
記載の組成物。
(3) 前記カチオン性樹脂(a)が、活性水素基を含有する、請求
項1に記載の組成物。
(4) 前記硬化剤(b)が、ポリイソシアネートである、項目1
に記載の組成物。
(5) 前記層状シリケートが、200〜2,000のアスペクト比
を有する、項目1に記載の組成物。
(6) 前記層状シリケートが、モンモリロナイト粘土である、請求
項1に記載の組成物。
(7) 前記層状シリケートが、アミノ基含有重合体で剥離される、
項目2に記載の組成物。
(8) 前記カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体が、500〜50,000の重量平均分子量を有
する、項目2に記載の組成物。
(9) 前記カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を
形成し得る官能基を有する重合体が、0.4ミリ当量/グラム〜5.0ミリ当量
/グラムの塩基を含有する、項目8に記載の組成物。
(10) 前記層状シリケートが、剥離前に、酸で前処理されている
、項目1に記載の組成物。
(11) 前記成分(c)の剥離シリケートが、剥離後に、酸でさら
に処理されている、項目10に記載の組成物。
(12) 前記成分(c)の剥離シリケートが、スルファミン酸、乳
酸、酢酸、シュウ酸およびギ酸からなる群から選択される酸で、さらに処理され
ている、項目11に記載の組成物。
(13) 前記組成物中の成分(c)の固形含量が、該組成物の全固
形含量の基準にして、5重量%〜50重量%であり、ここで、前記カチオン基含
有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体に対
する前記剥離シリケートの重量比が、0.05〜0.5:1である、項目2に
記載の組成物。
(14) カソードおよびアノードを含む電気回路において、該カソ
ードとして作用する導電性基板を電着塗装する方法であって、該カソードおよび
該アノードは、水性電着塗装組成物に浸漬され、該方法は、該カソードと該アノ
ードとの間に電流を通して、該電着塗装組成物を、実質的に連続フィルムとして
、該基板上に堆積させる工程を包含し、該電着塗装組成物は、以下の成分の酸性
化分散体を含有する:
(a)非ゲル化活性水素基含有カチオン性樹脂;
(b)(a)の活性水素基と反応性である少なくとも2個の官能基を有する硬
化剤;および
(c)層状シリケートから誘導される剥離シリケート。
(15) 前記層状シリケートが、カチオン基含有重合体または後に
反応してカチオン基を形成し得る官能基を有する重合体で剥離される、項目1
4に記載の方法。
(16) 前記層状シリケートが、剥離前に、酸で前処理されている
、項目14に記載の方法。
(17) 前記剥離シリケートが、剥離後に、酸でさらに処理されて
いる、項目16に記載の方法。
(18) 前記剥離シリケートが、スルファミン酸、乳酸、酢酸、シ
ュウ酸およびギ酸からなる群から選択される酸で、さらに処理されている、請求
項17に記載の方法。
(19) 前記層状シリケートが、200〜2,000のアスペクト
比を有する、項目14に記載の方法。
(20) 前記層状シリケートが、モンモリロナイト粘土である、請
求項14に記載の方法。
(21) 前記層状シリケートが、アミノ基含有重合体で剥離される
、項目14に記載の方法。
(22) 前記カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基
を形成し得る官能基を有する重合体が、500〜50,000の重量平均分子量を
有する、項目15に記載の方法。
(23) 前記カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基
を形成し得る官能基を有する重合体が、0.4ミリ当量/グラム〜5.0ミリ当
量/グラムの塩基を含有する、項目22に記載の方法。
(24) 前記硬化剤(b)が、ポリイソシアネートである、項目
14に記載の方法。
(25) 前記電着塗装組成物中の成分(c)の固形含量が、該電着
塗装組成物の全固形含量の基準にして、1重量%〜20重量%であり、ここで、
前記カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を
有する重合体に対する前記剥離シリケートの重量比が、0.05〜0.5:1で
ある、項目15に記載の方法。
(26) 項目14に記載の方法により塗装された、製品。
(発明の要旨)
本発明によれば、電着可能組成物が提供され、これは、以下の成分の酸性化水
性分散体を含有する:
(a)非ゲル化カチオン性樹脂;
(b)(a)と反応性である少なくとも2個の官能基を有する硬化剤;および
(c)剥離シリケート。
それに加えて、カソードとして作用する導電性基板を上記組成物で電着塗装す
る方法が提供される。
この剥離シリケートを含有する組成物は、作業粘度および安定性、ならびに塗
装外観および/または引き続いて塗布されるプライマーおよび/またはトップコ
ートの付着性に悪影響を与えることなく、表面欠陥(例えば、クレーター)の形
成に対して改良された耐性を示す。
実施例でまたは他で指示している場合以外、本明細書および特許請求の範囲で
使用されている成分の量または反応条件を表わす全ての数値は、いずれの場合に
も、「約」との用語で修飾されると理解し得るはずである。本明細書および特許
請求の範囲で使用する場合、「重合体」との用語は、オリゴマーを含むことを意
味する。
(発明の詳細な説明)
本発明で使用するのに適当な層状シリケート材料には、板状形態を有し層状格
子構造で特徴付けられる任意の粘土鉱物が挙げられ、ここで、そのシリケート層
単位は、25Åまで、好ましくは、5〜15Å、さらに好ましくは、5〜10Å
の厚さを有し、また、少なくとも5Å拡大し得る層間空間を有する。通常、これ
らの層は、水分子に会合した交換可能カチオンで分離される。有用な層状シリケ
ートには、フィロシリケート(phyllosilicate)、例えば、スメ
クタイト粘土鉱物、例えば、モンモリロナイト、特に、ナトリウムモンモリロナ
イト、カルシウムモンモリロナイトおよび/またはマグネシウムモンモリロナイ
ト;ノントロナイト;ビーバライト(biedellite);ボルコンスコア
ナイト(volkonskonite);ヘクトライト(hectorite)
;サポナイト;ソーコナイト(sauconite);ソボカイト(soboc
kite);スチーブンサイト(stevensite);スビンホルダイト(
svinfordite);バーミキュライトなどが挙げられるが、これらに限
定されない。他の有用な層状材料には、雲母を含んだ鉱物(例えば、イライトお
よび混合した層状イライト/スメクタイト鉱物)が挙げられる。
好ましくは、本発明の電着可能塗装組成物で使用される層状シリケートは、1
00グラムの層状シリケートあたり、30〜200ミリ当量のカチオンのカチオ
ン交換能(その粘土粒子の表面上の電荷密度の尺度)を有する。
好ましい層状シリケート材料は、2:1型のフィロシリケートであり、これは
、その層上に負電荷を有し、そして層間空間に同等数の交換可能カチオンを有す
る。さらに好ましくは、これらの層状シリケート材料は、スメクタイト粘土鉱物
、例えば、モンモリロナイト;ノントロナイト;ビーバライト;ボルコンスコア
ナイト;ヘクトライト;サポナイト;ソーコナイト;ソボカイト;スチーブンサ
イト;およびスビンホルダイトである。これらのうちで、層間空間内で水分子と
会合した交換可能カチオン(好ましくは、Ca2+およびNa+)を含むモンモリ
ロナイト材料は、最も好ましい。
本明細書中で使用する「層間空間」との用語は、隣接している層が個々の層の
剥離前に層状材料で自然に組み立てられるとき、これらの隣接層の内面間の空間
を意味する。この状態では、これらの材料は、その層間凝集力が比較的強力であ
るので、加えた剪断の程度とは無関係に、容易に剥離しないことに留意すべきで
ある。
「層間挿入する」または「層間挿入」との用語は、層状シリケートと有機分子
(重合体を含めて)との間で分離した錯体(complex)を形成することを
意味し、これは、X線回折技術で特徴付けることができる明確な層間空間を示す
。「剥離する」または「剥離」との用語は、層間挿入した層状材料の個々の小板
を層間剥離することを意味し、すなわち、個々の小板の層間剥離は、事実上完了
している。剥離における個々の層間の分離は、干渉性のX線回折が起こらないよ
うなものである。
これらの好ましい層状シリケート材料は、典型的には、少なくとも200、好
ましくは、少なくとも500のアスペクト比を有する。また、これらの層状シリ
ケート材料は、典型的には、2,000未満のアスペクト比を有する。これらの
層状シリケート材料のアスペクト比は、これらの値の任意の組合せの間(列挙し
た値を含む)の範囲であり得る。
前述のように、この層状シリケート材料は、カチオン基含有重合体または後に
反応してカチオン基を形成し得る官能基(例えば、アミノ基またはエポキシ基)
を含有する重合体で、剥離される。好ましくは、この層状シリケート材料は、ア
ミノ基含有重合体で剥離される。適当なカチオン基含有重合体には、アミン塩の
基またはオニウム塩の基(例えば、スルホニウム塩基およびホスホニウム塩基)
を含有するものが挙げられる。
アミノ基含有重合体は、ポリエポキシド重合体またはエポキシ基含有アクリル
重合体と第一級および/または第二級アミンとを反応させてアミン官能性を導入
することにより、調製し得る。
本発明を実施する際に使用するのに適当なポリエポキシドは、当業者に公知で
あるように、飽和または不飽和であり得、環式または非環式であり得、脂肪族、
脂環式、芳香族または複素環であり得る。また、これらのポリエポキシドは、置
換基(例えば、ハロゲン基、水酸基およびエーテル基)を含有し得る。ポリエポ
キシドの例には、当該技術分野で周知であるように、1より大きい、好ましくは
、約2より大きい1,2−エポキシ当量を有する重合体、すなわち、平均して、
分子あたり2個のエポキシ当量を有するポリエポキシドである。好ましいポリエ
ポキシドには、環状ポリオールのポリグリシジルエーテルがある。多価フェノー
ル(例えば、ビスフェノールA)のポリグリシジルエーテルは、特に好ましい。
これらのポリエポキシドは、アルカリの存在下で、多価フェノールをエピハロヒ
ドリンまたはジハロヒドリン(例えば、エピクロロヒドリンまたはジクロロヒド
リン)でエーテル化することにより、生成し得る。多価フェノールの例には、2
,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2−メチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、
ビス−(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒドロキシ−3−ナフタ
レンなどがある。
環状ポリオール誘導体のポリグリシジルエーテルを調製する際には、多価フェ
ノールのほかに、他の環状ポリオールが使用し得る。他の環状ポリオールの例と
しては、脂環式ポリオール、特に、環状脂肪族(cycloaliphatic
)ポリオール、例えば、1,2−シクロヘキサンジオール;1,4−シクロヘキ
サンジオール;1,2−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン;1,3−ビ
ス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン;および水素化ビスフェノールAがある
これらのポリエポキシド重合体のさらなる例は、一般に、米国特許第4,71
1,917号(5〜8欄);第4,031,050号(3〜5欄);および第3
,922,253号(1〜2欄)で示されている。このポリエポキシドのエポキ
シド当量は、一般に、100〜約200の範囲、好ましくは、約180〜500
の範囲である。エポキシ基含有アクリル重合体(例えば、米国特許第4,001
,156号(3〜6欄)で記述されているもの)もまた、使用し得る。
鎖を延長したポリエポキシド重合体もまた使用され得、好ましい。一般に、鎖
延長は、ポリエポキシドおよびポリヒドロキシ基含有物質(これは、アルコール
性水酸基含有物質およびフェノール性水酸基含有物質から選択される)を共に反
応させてポリエポキシドの鎖の分子量を鎖延長するかまたは積み上げることによ
り、実行し得る。
このポリエポキシドの分子量を(すなわち、ヒドロキシ−エポキシ反応によっ
て)鎖延長するかまたは大きくするのに使用されるポリヒドロキシル基含有物質
の例には、アルコール性水酸基含有物質およびフェノール性水酸基含有物質が挙
げられる。アルコール性水酸基含有物質の例には、単純ポリオール(例えば、ネ
オペンチルグリコール);ポリエステルポリオール(例えば、米国特許第4,1
48,772号で記述されているもの);ポリエーテルポリオール(例えば、米
国特許第4,468,307号で記述されているもの);およびウレタンジオー
ル(例えば、米国特許第4,931,157号で記述されているもの)がある。
フェノール性水酸基含有物質の例には、多価フェノール(例えば、ビスフェノー
ルA、フロログルシノール、カテコールおよびレゾルシノール)がある。アルコ
ール性水酸基含有物質およびフェノール性水酸基含有物質の混合物もまた、使用
され得る。
また、これらのポリエポキシドの鎖延長は、必要に応じて、ポリカルボン酸物
質(好ましくは、ジカルボン酸)を使ってできる。有用なジカルボン酸には、以
下の一般式を有する酸が挙げられる:HOOC−R−COOH、ここで、Rは、
二価部分であり、これは、実質的に、このポリエポキシドとは反応しない。Rは
、直鎖または分枝鎖のアルキレン部分またはアルキリデン部分であり、これは、
通常、2個〜42個の炭素原子を含有する。適当なジカルボン酸の一部の例には
、アジピン酸、3,3−ジメチルペンタンジオン酸、ベンゼンジカルボン酸、フ
ェニレンジエタン酸、ナフタレンジカルボン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸などが挙げられる。それ以外の適当なジカルボン酸には、
実質的に飽和なアクリル脂肪族ダイマー酸(これは、4個〜22個の炭素原子お
よび末端カルボキシル基を有する脂肪酸の二量化反応(これは、8個〜44個の
炭素原子を有するダイマー酸を形成する)により、形成される)が挙げられる。
ダイマー酸は、当該技術分野で周知である。このような二酸の一例には、いわゆ
る「ダイマー酸」および「トリマー酸」があり、これらは、the Henke
l Corporation,Emery Group,Cincinnati
,Ohioにより、EMPOL(登録商標)の名称で販売されている。
これらのアクリル重合体には、1個またはそれ以上のエポキシ基含有エチレン
性不飽和単量体と、アクリル酸またはメタクリル酸の1種またはそれ以上のアル
キルエステルと、必要に応じて、1種またはそれ以上の他の重合可能なエチレン
性不飽和単量体との共重合体がある。これらの重合体は、熱可塑性型または熱硬
化性架橋型のいずれかであり得る。
適当なエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体には、1,2−エポキシ基を含
有するものがあり、これには、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
およびアリルグリシジルエーテルが挙げられる。
アクリル酸またはメタクリル酸の適当なアルキルエステルには、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。
適当な他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体には、ビニル芳香族化合物(
例えば、スチレンおよびビニルトルエン);ニトリル(例えば、アクリロニトリ
ルおよびメタクリロニトリル);ハロゲン化ビニルおよびビニリデン(例えば、
塩化ビニルおよびフッ化ビニリデン)およびビニルエステル(例えば、酢酸ビニ
ル)が挙げられる。また、適当な水酸基含有エチレン性不飽和単量体は、アクリ
ル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシ
プロピルおよびメタクリル酸ヒドロキシプロピルを含有するように使用され得る
。また、アリルアルコールまたはオキシアルキル化単量体(例えば、オキシアル
キル化アクリル酸およびメタクリル酸)も、使用され得る。それに加えて、カプ
ロラクトンで鎖延長したヒドロキシ単量体もまた、使用され得る。
先に述べたように、これらのエポキシ含有物質は、第一級および/または第二
級アミン、好ましくは、第二級アミンと反応されて、付加物を形成する。適当な
アミンの例には、モノ−およびジアルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、
ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、ベンジルジメチルア
ミンなどが挙げられる。
このエポキシ基含有物質と反応されるアミンの量は、少なくとも、この重合体
を、酸で可溶化したとき、イオン性にするのに十分な量である。ある場合には、
この重合体のエポキシ基の事実上全ては、アミンと反応される。しかしながら、
過剰なエポキシ基が残り、これは、水と接触すると加水分解して、水酸基を形成
し得る。
あるいは、このアミノ基含有重合体は、1種またはそれ以上のエチレン性不飽
和でラジカル重合可能な単量体、およびそのアルキル基中に1個〜6個の炭素原
子を有する少なくとも1種の第二級窒素含有アミノアルキル単量体(例えば、(
メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル)、および/またはそのアルキル基中に
1個〜6個の炭素原子を有する第三級窒素含有アミノアルキル単量体(例えば、
(メタ)アクリル酸第三級ブチルアミノエチル)のアクリル共重合体であり得る
。好ましくは、このアミノ基含有重合体は、第一級および/または第二級アミン
とポリエポキシド樹脂との付加物である。
重合後、この重合体のアミン官能性は、少なくとも部分的に酸で中和されて、
カチオン性アミン塩の基を形成し得る。
この層状シリケート材料はまた、オニウム塩基を含有する重合体またはオニウ
ム塩の基に転化し得る官能基を含有する重合体で、剥離し得る。この剥離重合体
は、エポキシ官能性基含有重合体であり得、これは、剥離後、後にアミン酸塩と
反応して、四級アンモニウム塩を形成し得るか、あるいは、酸の存在下でスルフ
ィドと反応して、三元スルホニウム塩を形成し得る。本発明の重合体として使用
するのに適当なエポキシ官能性重合体の例には、アミン塩の基含有重合体につい
て上で記述したものが挙げられる。
四級アンモニウム塩の基を含有するオニウム塩の基含有重合体を調製する際に
使用するのに適当なアミン酸塩の例には、米国特許第3,975,346号、1
0欄、43行目〜13欄、12行目;および米国特許第3,962,165号、
7欄、24行目〜9欄、53行目(両方の内容は、本明細書中で参考として援用
されている)で記述されているものが挙げられる。三元スルホニウム塩の基を含
有する活性水素基含有重合体を調製する際に使用するのに適当なスルフィドおよ
び酸の例には、米国特許第4,038,166号、13欄、57行目〜14欄、
11行目(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)で記述されて
いるものがある。
このカチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基
を有する重合体は、典型的には、少なくとも500、好ましくは、少なくとも5
000の数平均分子量(Mn)を有する。この官能基含有重合体はまた、典型的
には、100,000未満、好ましくは、50,000未満、さらに好ましくは
、30,000未満のMnを有する。この重合体のMnは、これらの値の任意の
組合せの間(列挙した値を含む)の範囲であり得る。他に指示がなければ、本明
細書および請求の範囲で記述された全ての分子量は、ポリスチレン標準を使用し
たゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、決定される。
また、このカチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る
官能基を有する重合体に関連して、この重合体は、典型的には、少なくとも5ミ
リ当量/グラムの塩基、好ましくは、少なくとも1ミリ当量/グラムの塩基を含
有する。この重合体はまた、典型的には、0.1ミリ当量/グラムより多い塩基
、好ましくは、0.2ミリ当量/グラムより多い塩基、さらに好ましくは、0.
4ミリ当量/グラムより多い塩基を含有する。この重合体1グラムあたりの塩基
のミリグラム数は、これらの値の任意の組合せの間(列挙した値を含む)の範囲
であり得る。本明細書および請求の範囲で使用するように、重合体1グラムあた
りの塩基のミリ等量に対する値は、ASTM D−4370に従って決定される
上で指摘したように、剥離とは、この層状シリケート材料の個々の層または小
板が、その粘土粒子から十分に層間剥離して、水性媒体中でのシリケート材料の
均一で安定な分散を生じる過程である。この剥離シリケートの水性媒体中での分
散に関連して、「安定な分散」とは、本明細書中において、層間剥離した小板が
、その水相全体にわたって均一に懸濁されたままであり、この剥離重合体のカチ
オン基によって、電荷安定化であると考えられている。周囲の温度および圧力状
態で放置しても、この分散体は、凝集または硬い沈降物を形成しない。もし、時
間の経過と共に、ある種の沈降物が生じるなら、それは、低剪断攪拌で、容易に
再分散し得る。それらが自然な状態で存在しているとき、この層状シリケート材
料は、剪断下でも、容易に剥離しない。その層間空間は、まず第一に、大きくさ
れるか、または層間挿入されて、その層間凝集力を破壊しなければならず、その
時点で、通常、攪拌または剪断を加えることにより、剥離が達成され得る。
一般に、本発明の組成物では、この層状シリケート材料は、酸または酸溶液で
処理されて、その層間カチオン(例えば、Na+およびCa2+)は、酸性プロト
ンと交換される。次いで、剪断または攪拌下にて、この酸性化層状シリケート材
料を、このカチオン基含有重合体またはカチオン基に転化し得る官能基を有する
重合体と接触させることにより、層間挿入および剥離が達成し得る。その層間空
間を大きくするために、このカチオン基に転化し得る官能基を有する重合体が導
入されるので、この層間空間に存在している酸によるこの重合体の官能基との反
応またはその中和が起こり得、それにより、カチオン性塩基が形成され、および
/またはこの重合体が小板表面に固着される。継続して攪拌または剪断すると、
剥離および分散が達成される。攪拌または剪断は、当該技術分野で一般的に公知
の任意の手段(例えば、コロイドミル、高速ブレンダー、ホモジナイザーなど)
により、達成され得る。水性媒体での剥離した層状シリケート材料の効率的な分
散は、これらのカチオン性塩の基の存在により、促進される。
さらに具体的には、この層状シリケート材料の層間挿入、剥離および分散は、
多くの様式で達成し得る。このカチオン基に転化し得る官能基を有する重合体は
、この重合体を層状面(これは、層間挿入および剥離を起こす)に固着して引き
続いて水性媒体での分散を容易にするように作用するカチオン性塩の基を提供す
るために、この層状シリケート材料の層間挿入および剥離の前に、酸で前処理さ
れ得る。あるいは、この層状シリケート材料は、カチオン基に転化し得る官能基
を有する重合体での層間挿入および剥離の前に、酸で前処理されて、その層間カ
チオンを酸性プロトンで交換し、引き続いて、層間挿入および剥離時に、この重
合体の官能基を中和し得る。また、この層状シリケート材料は、層間挿入および
剥離の前に、酸で前処理して、その層間カチオンを酸プロトンで交換し得る。こ
れらの粘土粒子は、次いで、この重合体と接触されて、攪拌下で、層間挿入、剥
離および分散が達成され、この層間挿入物は、さらに酸処理を受けて、この重合
体の官能基が中和され、それにより、カチオン性塩の基が形成されて、これらは
、水性媒体での分散を促進する。代替実施態様では、この層状シリケート材料の
層間挿入、剥離および分散は、水の存在下で、これらの粘土粒子を、剪断下にて
、カチオン基含有重合体(例えば、アミン塩の基含有重合体またはスルホニウム
塩基含有重合体)と直接接触させることにより、行うことができる。
上記工程では、カチオン基の形成を起こすことができる任意の酸が使用され得
る。本発明の組成物で使用するのに適当な酸の例には、カルボン酸、リン含有酸
、イオウ含有酸などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい酸には、
スルファミン酸、乳酸、酢酸、シュウ酸およびギ酸からなる群から選択されるも
のがある。
前述のように、上記のごとく剥離される層状シリケート材料は、以下の成分の
酸性化水性分散体を含有する本発明の組成物で使用される:
(a)非ゲル化カチオン性樹脂;
(b)(a)と反応性である少なくとも2個の官能基を有する硬化剤;および
(c)層状シリケートから誘導されるシリケート材料。好ましくは、この層状
シリケートは、カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得
る官能基を有する重合体で、剥離される。
「非ゲル化」とは、この重合体が、適当な溶媒に溶解したとき、実質的に架橋
を含まず固有粘度を有することを意味する。重合体の固有粘度は、その分子量の
指標である。他方、ゲル化した重合体は、事実上、無限に高い分子量であるので
、測定できない程に高い固有粘度を有する。
カチオン性樹脂(a)に関連して、多種多様なカチオン性重合体が公知であり
、これらの重合体が「水分散性」である(すなわち、水中で溶解、分散または乳
化されるように適合されている)限り、本発明の組成物で使用し得る。この水分
散性樹脂は、本質的に、カチオン性であり、すなわち、この重合体は、正電荷を
与えるカチオン性官能基を含有する。好ましくは、カチオン性樹脂(a)はまた
、活性水素基を含有する。
本発明の組成物で使用するのに適当なカチオン性樹脂の例には、アミン塩の基
含有樹脂(例えば、ポリエポキシドおよび第一級または第二級アミンの酸可溶化
反応生成物(例えば、米国特許第3,663,389号;同第3,984,29
9号;同第3,947,338号および同第3,947,339号で記述されて
いるもの))が挙げられる。通常、これらのアミン塩の基含有樹脂は、ブロック
ドイソシアネート硬化剤と併用される。このイソシアネートは、前記米国特許第
3,984,299号で記述されているように、完全にブロックし得るか、また
はこのイソシアネートは、部分的にブロックでき、そして米国特許第3,947
,338号で記述されているような樹脂骨格と反応し得る。また、カチオン性樹
脂(a)としては、米国特許第4,134,866号およびDE−OS第2,7
07,405号で記述されているような1成分組成物も使用し得る。これらのエ
ポキシ−アミン反応生成物の他に、樹脂はまた、カチオン性アクリル樹脂(例え
ば、米国特許第3,455,806号および同第3,928,157号で記述さ
れているもの)から選択し得る。
アミン塩の基含有樹脂の他に、四級アンモニウム塩の基含有樹脂もまた、使用
し得る。これらの樹脂の例には、有機ポリエポキシドと第三級アミン塩とを反応
させることから形成されるものがある。このような樹脂は、米国特許第3,96
2,165号;同第3,975,346号;および同第4,001,101号で
記述されている。他のカチオン性樹脂の例には、三元スルホニウム塩の基含有樹
脂および四級ホスホニウム塩の基含有樹脂(例えば、それぞれ、米国特許第3,
793,278号および第3,984,922号で記述されているもの)がある
。また、エステル交換によって硬化するカチオン性樹脂(例えば、ヨーロッパ出
願第12463号で記述されているもの)も、使用し得る。さらに、マンニッヒ
塩基から調製したカチオン性組成物(例えば、米国特許第4,134,932号
で記述されているもの)が使用し得る。
本発明が特に効果的である樹脂には、第一級および/または第二級アミン基を
含有する正荷電した樹脂がある。このような樹脂は、米国特許第3,663,3
89号;同第3,947,339号;および同第4,115,900号で記述さ
れている。米国特許第3,947,339号では、ポリアミン(例えば、ジエチ
レントリアミンまたはトリエチレンテトラミン)のポリケチミン(polyke
timine)誘導体および過剰のポリアミンが、その反応混合物から真空スト
リッピングされている。このような生成物は、米国特許第3,663,389号
および第4,116,900号で記述されている。
すぐ上で記述したカチオン性樹脂(a)は、典型的には、この組成物の全重量
を基準にして、1〜60重量%の量、好ましくは、5〜25重量%の量で、この
組成物中に存在している。
先に指摘したように、本発明の組成物は、さらに、硬化剤(b)を含有し、こ
れは、カチオン性樹脂(a)と反応性である少なくとも2個の官能基を含有する
。本発明の組成物で使用するのに好ましい硬化剤は、ブロックド有機ポリイソシ
アネートである。これらのポリイソシアネートは、米国特許第3,984,29
9号、1欄、1〜68行目、2欄および3欄、1〜15行目で記述されているよ
うに、完全にブロックされているか、または米国特許第3,947,338号、
2欄、65〜68行目、3欄および4欄、1〜30行目で記述されているように
、部分的にブロックされてその重合体骨格と反応される(これらの米国特許の内
容は、本明細書中で参考として援用されている)。「ブロックド」とは、得られ
たブロックドイソシアネート基が室温で活性水素に対して安定であるが高温(通
常、90℃と200℃の間)でフィルム形成重合体中の活性水素と反応性である
ように、これらのイソシアネート基が化合物と反応されていることを意味する。
適当なポリイソシアネートには、芳香族および脂肪族ポリイソシアネート(環
状脂肪族ポリイソシアネートを含めて)が挙げられ、代表例には、ジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、2,4−または2,6−トルエ
ンジイソシアネート(TDI)(それらの混合物を含めて)、p−フェニレンジ
イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートとポリメチ
レンポリフェニルイソシアネートとの混合物が挙げられる。それより高級なポリ
イソシアネート(例えば、トリイソシアネート)は、使用し得る。一例には、ト
リフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートが挙げられる。ポリ
オール(例えば、ネオペンチルグリコールおよびトリメチロールプロパン)およ
び重合体ポリオール(例えば、ポリカプロラクトンジオールおよびトリオール(
NCO/OH当量比は、1より大きい))イソシアネート−プレポリマーもまた
、使用し得る。
このポリイソシアネート硬化剤は、典型的には、この組成物の全重量を基準に
して、1重量%〜65重量%の量、好ましくは、5重量%〜45重量%の量で、
このカチオン性樹脂と共に使用される。
この組成物中の成分(c)の固形含量は、典型的には、この組成物の全固形含
量を基準にして、50重量%未満、好ましくは、10重量%未満である。また、
この組成物中の成分(c)の固形含量は、典型的には、この組成物の全固形含量
を基準にして、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも3重量%、さらに
好ましくは、少なくとも5重量%である。この組成物中の成分(c)の固形含量
は、これらの値の任意の組合せの間(列挙した値を含む)の範囲であり得る。ま
た、本発明の組成物では、成分(c)では、その層状シリケート材料とカチオン
基含有重合体との重量比は、0.01〜1:1、好ましくは、0.05〜0.5
:1である。
また、成分(c)に関連して、この層状シリケート材料が剥離される重合体は
、(c)の重合体がカチオン性樹脂(a)と相溶性であるという条件で、カチオ
ン性樹脂(a)と同一または異なり得る。「相溶性」とは、このカチオン基含有
重合体が、(a)および/または(b)と簡単に反応しすぎることによりこの組
成物をゲル化することもなく、また、(a)と(b)との間の硬化反応を妨害す
ることによりこの組成物の硬化に悪影響を与えることもないことを意味する。そ
れに加えて、この層状シリケートを剥離するのに使用するカチオン性樹脂(a)
および重合体(c)は、物理的に相溶性であるべきであり、すなわち、これら2
つの重合体は、共にブレンドしたとき、透明な均一混合物または溶液を形成すべ
きである。
本発明の電着可能組成物は、水性分散体の形態である。この電着可能組成物に
関連して、本明細書中で使用する「分散体」との用語は、透明、半透明または不
透明な樹脂システムであって、ここで、その樹脂は、分散相にあり、そして水は
、連続相にある。この樹脂相の平均粒径は、一般に、1.0ミクロン未満であり
、通常、0.5ミクロン未満であり、好ましくは、0.15ミクロン未満である
この水性媒体中の樹脂相の濃度は、この水性分散体の全重量を基準にして、少
なくとも1重量%であり、通常、約2〜約60重量%である。本発明の組成物は
、樹脂濃縮物の形態であるとき、一般に、この水性分散体の重量を基準にして、
約20〜約60重量%の樹脂固形含量を有する。
本発明の電着塗装組成物は、典型的には、2成分として供給される:(1)透
明樹脂供給原料であって、これは、一般に、カチオン性樹脂(a)(すなわち、
主要フィルム形成重合体)、硬化剤(b)、および任意の追加の水分散性の非顔
料化成分;および(2)顔料ペーストであって、これは、一般に、1種以上の顔
料、水分散性のグラインド樹脂(これは、この主要フィルム形成重合体と同一ま
たは異なり得る)、および必要に応じて、添加剤(例えば、湿潤補助剤または分
散補助剤)。電着可能塗装組成物の成分(1)および(2)は、水性媒体(これ
は、水、および通常、合体溶媒(coalescing solvent)を含
有する)に分散されて、電着浴を形成する。
カチオン基含有重合体または後に反応してカチオン基を形成し得る官能基を有
する重合体で剥離される層状シリケート材料(成分(c))をこの電着浴に取り
込み得る種々の方法が存在していることは、理解できるはずである。成分(c)
は、他の成分と予めブレンドまたは反応させることなく、この浴に「ニートで」
添加でき、すなわち、直接的に添加し得る。あるいは、成分(c)は、予め分散
した透明樹脂供給原料(これは、カチオン性樹脂(a)、硬化剤(b)および/
または任意の他の非顔料化成分を含有し得る)に添加し得る。それに加えて、カ
チオン基含有重合体(c)で剥離した層状シリケートから誘導されるシリケート
材料は、この顔料ペーストを電着浴に取り込む前に、そのペースト成分で予めブ
レンドし得る。
本発明の電着塗装組成物は、この電着塗装組成物の全重量を基準にして、通常
、5〜25重量%の範囲内の樹脂固形含量を有する。
前述のように、水の他に、この水性媒体は、合体溶媒を含有し得る。有用な合
体溶媒には、炭化水素、アルコール、エステル、エーテルおよびケトンが挙げら
れる。好ましい合体溶媒には、アルコール、ポリオールおよびケトンが挙げられ
る。具体的な合体溶媒には、イソプロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサ
ノール、イソホロン、2−メトキシペンタノン、エチレンおよびプロピレングリ
コール、およびエチレングリコールのモノエチル、モノブチルおよびモノヘキシ
ルエーテルが挙げられる。合体溶媒の量は、使用するとき、一般に、この水性媒
体の全重量を基準にして、約0.01〜25重量%の間、好ましくは、約0.0
5〜約5重量%である。
上述のように、この分散体には、顔料組成物、およびもし望ましいなら、種々
の添加剤(例えば、界面活性剤、湿潤剤または触媒)が含有し得る。この顔料組
成物は、顔料(例えば、酸化鉄、クロム酸ストロンチウム、カーボンブラック、
粉炭、二酸化チタン、タルク、硫酸バリウム)だけでなく着色顔料(例えば、カ
ドミウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローなど)を含有する通常の
型であり得る。この分散体の顔料含量は、通常、顔料:樹脂比で表わされる。本
発明を実施する際に、顔料を使用するとき、この顔料:樹脂比は、通常、約0.
02〜1:1の範囲内である。上述の他の添加剤は、通常、この分散体中にて、
樹脂固形含量の重量を基準にして、約0.01〜3重量%の量で存在する。
本発明の組成物は、電着により、種々の導電性基板、特に、金属、例えば、未
処理の鋼鉄、亜鉛メッキした鋼鉄、アルミニウム、銅、マグネシウムおよび導電
性炭素被覆材料に塗布し得る。電着用に加える電圧は、変えることができ、例え
ば、1ボルト程度の低い電圧から数千ボルト程度の高い電圧であり得るが、典型
的には、50ボルトと500ボルトの間である。その電流密度は、通常、1平方
フィートあたり、0.5アンペアと5アンペアの間であり、電着中に低下する傾
向にあり、このことは、絶縁性フィルムの形成を意味している。
この塗装は、電着で塗布した後、通常、高温(例えば、約90℃〜約260℃
)で、約1〜約40分間焼き付けることにより、硬化される。
以下の実施例は、本発明を例示しているが、しかしながら、本発明をそれらの
内容に限定するものとは解釈されない。以下の実施例だけでなく本明細書中の全
ての部およびパーセントは、他に指示がなければ、重量基準である。
(実施例)
実施例1は、本発明の水性分散体で使用する水分散性エポキシ樹脂の調製を記
述している。実施例1−Aは、実施例1の水分散性エポキシ樹脂の非顔料化水性
分散体の調製を記述している。実施例2−Aは、層状シリケート材料(Nano
cor,Inc.から入手し得るPGV5)を含有する本発明の水性分散体の調
製を記述している。実施例3−Aは、従来のケイ酸アルミニウム粘土(ASP−
200)の水性分散体の調製を記述している。実施例4−Aは、従来のタルク顔
料(すなわち、ケイ酸マグネシウム)の水性分散体の調製を記述している。比較
例AAは、実施例1−Aの非顔料化水性分散体を含有する電着浴組成物の調製を
記述している。実施例BB、CCおよびDDは、それぞれ、実施例2−A、3−
Aおよび4−Aの顔料化水性分散体を含有する電着浴組成物の調製を記述してい
る。
(実施例1)
以下の成分から、水分散性エポキシ樹脂を調製した:
Figure 2007246924

機械攪拌機、還流冷却器および窒素注入口を備えた適当な容器に、仕込みIを
添加し、そして穏やかな攪拌下にて、130℃まで加熱した。次いで、仕込みI
Iを添加し、その反応混合物を、135℃の温度に達するまで、発熱させた。そ
の温度を、この反応混合物が樹脂固形含量基準で1220のエポキシ当量を有す
るまで、およそ2時間保持した。90℃まで冷却した反応混合物に、仕込みII
Iおよび仕込みIVを逐次添加し、その温度で、4.5時間にわたって保持した
。この反応混合物は、(その試料を1−メトキシ−2−プロパノール中の50%
固形含量に薄めて、ガードナー−ホールト気泡粘度チューブで測定されるように
)、J/Kの粘度を有していた。次いで、仕込みVを添加し、この反応混合物を
、90℃で、1.5時間保持した。そのように調製したエポキシ樹脂は、Pのガ
ードナー−ホールト気泡粘度を有していた。
(実施例1−A)
以下の成分の混合物から、実施例1のエポキシ樹脂の水性分散体を調製した:
Figure 2007246924

攪拌機を備えた適当な容器に、仕込みIを添加した。攪拌下にて、仕込みII
を添加し、この混合物を、次いで、およそ1.5時間攪拌した。次いで、仕込み
IIIを添加した。得られた分散体は、35%の理論樹脂固形含量および580
0センチストークス/秒(cps)(スピンドル#3@12rpm)のBroo
kfield粘度を有していた。
(実施例2−A)
本発明に従って、以下の成分の混合物から、実施例2のエポキシ樹脂および層
状シリケート材料の水性分散体を調製した:
Figure 2007246924

攪拌機を備えた適当な容器に、仕込みIを添加した。仕込みIIを沸騰するま
で加熱し、次いで、攪拌下にて、添加した。攪拌下にて、仕込みIIIを添加し
、その混合物を1.5時間攪拌した。X線回折の結果、観察し得るd001回折ピ
ークはなく、この分散体において、PGV5粘土が剥離していることが明らかと
なった。
(実施例3−A)
以下の成分の混合物から、実施例1のエポキシ樹脂および従来のケイ酸アルミ
ニウム粘土の水性分散体を調製した:
Figure 2007246924

攪拌機を備えた適当な容器に、仕込みIを添加した。仕込みIIを沸騰するま
で加熱し、次いで、攪拌下にて、添加した。攪拌下にて、仕込みIIIを添加し
、その混合物を1.5時間攪拌した。
(実施例4−A)
以下の成分の混合物から、実施例1のエポキシ樹脂および従来のタルク(すな
わち、ケイ酸マグネシウム)の水性分散体を調製した:
Figure 2007246924

攪拌機を備えた適当な容器に、仕込みIを添加した。仕込みIIを沸騰するま
で加熱し、次いで、攪拌下にて、添加した。攪拌下にて、仕込みIIIを添加し
、その混合物を1.5時間攪拌した。
(実施例AA)
以下の成分から、実施例1−Aの水性分散体を含有する比較的な非顔料化カチ
オン電着浴を調製した:
Figure 2007246924

これらの成分を、穏やかな攪拌下にて、適当な容器に逐次添加した。その最終
的な浴の固形含量は、この電着浴の樹脂固形含量の全重量を基準にして、14.
7重量%であった。
(実施例BB)
以下の成分から、実施例2−Aの水性分散体を含有するカチオン電着浴組成物
を調製した:
Figure 2007246924

これらの成分を、穏やかな攪拌下にて、適当な容器に逐次添加した。その浴の
固形含量は、この電着浴の固形含量の全重量を基準にして、14.7重量%であ
った。PGV5粘土の固形含量は、浴の固形含量の全重量を基準にして、0.9
4%であった。
(実施例CC)
以下の成分から、実施例3−Aの水性分散体を含有するカチオン電着浴組成物
を調製した:
Figure 2007246924

これらの成分を、穏やかな攪拌下にて、適当な容器に逐次添加した。その最終
的な浴の固形含量は、この電着浴の固形含量の全重量を基準にして、14.7重
量%であった。ASP−200ケイ酸アルミニウムの固形含量は、浴の固形含量
の全重量を基準にして、0.94%であった。
(実施例DD)
以下の成分から、実施例4−Aの水性分散体を含有するカチオン電着浴組成物
を調製した:
Figure 2007246924

これらの成分を、穏やかな攪拌下にて、適当な容器に逐次添加した。その最終
的な浴の固形含量は、この電着浴の固形含量の全重量を基準にして、14.7重
量%であった。ケイ酸マグネシウムの固形含量は、浴の固形含量の全重量を基準
にして、0.94%であった。
すぐ上で記述した実施例AA、BB、CCおよびDDの電着浴組成物を限外濾
過して、それにより、限外濾液として、この浴の全重量の20%を除去した。こ
の限外濾液を、引き続いて、脱イオン水で置き換えた。
(電着手順)
すぐ上で調製した電着塗装浴組成物の各々を、冷間圧延鋼基板(これは、リン
酸亜鉛前処理に続いて、クロムリンスした(ACT Laboratories
から、B952/P60として市販されている))上に電着した。全ての浴組成
物について、この電着工程中の浴温は、90°F(32.2℃)であり、そして
塗装時間(coat−out time)は、2分間であった。電圧は、およそ
0.8ミルの硬化フィルム厚を達成するために、各組成物に対して変化された。
各組成物に必要な電圧は、以下の表1で載せている。脱イオン水でのリンス後、
この電着試験パネルを、引き続いて、340°F(171.1℃)で30分間、
電気オーブンにて、硬化した。
(試験手順)
硬化した電着塗装フィルムを、フィルム平滑性、クレーター総数、およびオイ
ルスポット耐性について、評価した。フィルム厚は、Fischer Perm
ascopeを使用して測定した。記録されたフィルム厚は、平均して4回の測
定を基準にしている。フィルム平滑性は、Taylor−Hobson Sur
tronic 3+プロフィルメーター(profilometer)を使用し
て測定した。記録したフィルム平滑性は、3回の測定の平均である。フィルム厚
およびフィルム平滑性の両方の結果は、以下の表1で報告している。
クレーター総数は、塗装処理条件の結果から生じ得るクレーター発生に対する
塗装の耐性を評価する。4インチ×6インチの塗装し硬化したB952/P60
試験パネルの前面を、クレーターの存在について、視覚的に検査した。以下の表
Iで報告された結果は、検査時に観察されたクレーターの実数を表わしている。
オイルスポット汚染耐性試験は、硬化時における電着塗装が、上述の基板と共
に浴に運ばれた汚染物質のために、クレーター形成に抵抗する性能を評価する。
B952/P60試験パネルの上部半分をTRIBOL−ICO中油(medi
um oil)で染みを付けその下部半分をLUBECON ATSオイルで染
みを付けることにより、パネルをオイルスポット耐性について試験した。これら
のオイルは、自動車の組立工場でのチェーン潤滑で典型的に使用されるものを代
表している。このオイルスポット試験パネルを、次いで、上記のように電着し硬
化して、およそ0.8ミルの硬化フィルム厚を得る。オイルスポット汚染耐性の
評点は、以下の表1で報告する。
Figure 2007246924

表1の結果は、PGV5粘土を含有する電着浴組成物が、非顔料化比較組成物
、および従来のケイ酸アルミニウム粘土(ASP−200)またはケイ酸マグネ
シウム(A−5タルク)を含有する組成物と対比して、改良されたクレーター総
数およびオイルスポット汚染を示すことを明らかにしている。それに加えて、フ
ィルム平滑性は、試験したレベルでのPGV5粘土の添加により悪影響を受けな
かった。

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  1. 本明細書に記載されるような、電着塗装組成物。
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