JP2004276383A - 半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法 - Google Patents

半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材と一体化して用いられる半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法であって、成形型にレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることを特徴とする半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
【効果】集光レンズとしての機能を有し、かつレンズと封止樹脂材料との間の気泡を逃がして気泡の残留を避けることが可能な凸面を有する半導体光学素子用の樹脂レンズを、バリの発生なく生産性よく製造することができる
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法、特に、半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材上に一体化して用いる半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオード(LED)には、砲弾タイプ、チップタイプ等の種類があり、砲弾タイプの発光ダイオードは、一般に、カソードリード、アノードリード、発光半導体チップ、リード細線などの発光体及び導電部材を透光性の樹脂で封止した構造となっている。また、チップ型の発光ダイオードの場合も、上面が開口した箱形の発光体収容部材の内底から一対のリードフレームを発光体収容部材の外部へ延出し、この発光体収容部材の内部に発光半導体チップやリード細線等を収容し、これらを接続して、収容部材内部を透光性の樹脂で封止した構造になっており、これらの発光ダイオードには、その使用目的に応じ、封止材上に発光した光の進行方向を規制するための集光レンズが設けられる場合がある。
【0003】
これらの発光ダイオードのうち、チップ型の発光ダイオードにレンズを設ける場合、発光半導体チップ等を発光体収容部材に収容し、次いでこの収容部材に液状の封止用樹脂材料を充填し、この封止用樹脂材料上にレンズを載置して封止用樹脂材料を硬化させると共に封止材とレンズとを一体化する方法がとられるが、この場合、封止材とレンズとの間に気泡が取り残されてしまうことがあり、気泡が取り残されると残留した気泡が光の乱反射や散乱の原因となって輝度が低下するため製品不良となってしまうという問題があった。
【0004】
なお、この発明に関連する先行技術文献情報としては以下のものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−119769号公報
【特許文献2】
特開平8−99368号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、チップ型の発光ダイオードに用いられるレンズのように、半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材上に一体化して用いる半導体光学素子用樹脂レンズとして、レンズを液状の封止樹脂材料上に載置して封止樹脂材料を硬化させる際に、封止材とレンズとの間に気泡が取り残されることを可及的に防止することができる半導体光学素子用樹脂レンズを生産性よく製造できる方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、まずレンズの封止材との接合面を凸面とすれば、このこの曲面に沿って気泡を逃がすことができ、気泡の残留を避けることが可能であることを知見した。これにはレンズの両面が凸面をなす凸レンズが使用可能であるが、このような形状の樹脂レンズを圧縮成形により成形すると、半導体光学素子用である比較的小型の樹脂レンズを成形するためには微細な加工を施した高価な金型を用いる必要がある上に、成形品にはバリが発生しやすいことが問題となった。バリは封止材との接合の障害となるため除去する必要があるが、半導体光学素子用の小型樹脂レンズでは、バリ取りは極めて煩雑な作業であって実用的ではなく、バリが発生したものは直ちに不良品となるため、このような圧縮成形で半導体光学素子用の樹脂レンズを製造することは、歩留まりが悪いものであった。
【0008】
そこで、本発明者らは、更に検討を重ねた結果、半導体光学素子用樹脂レンズを、成形型にレンズの集光面をなす凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることにより製造すれば、両面が凸面をなす樹脂レンズが得られ、上記成形型の凹面に対応する面を集光面とし、集光面と反対側の面の凸面を封止樹脂材料(封止材)との接合面としてやれば、集光レンズとしての機能を有し、かつレンズと封止樹脂材料との間の気泡を逃がして気泡の残留を避けることが可能な凸面を有するレンズが得られると共に、このレンズは成形時に圧縮していないためバリの発生がなく歩留まりが極めて良好であり、上記半導体光学素子用の樹脂レンズ、特に発光ダイオードに用いられる比較的小型の樹脂レンズを生産性よく製造することができることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は、半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材と一体化して用いられる半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法であって、成形型にレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることを特徴とする半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法を提供する。
【0010】
このような半導体光学素子用樹脂レンズにおいては、その一方の面が所望の曲率を有する凸面であることが必要であるが、本発明の製造方法によれば、上記成形型の凹面を所望の曲率の凹面とすることによりこの凹面の曲率に相当する所望の凸面が集光面として形成されたレンズを製造することができる。
【0011】
一方、封止材との接合面となる面は、硬化後にレンズと封止材と接合されるため、厳密な曲率の調整を必要とせず、気泡を逃がすことのできる曲率の凸面になっていればよいが、本発明の製造方法によれば、レンズ用樹脂材料の表面張力により凸面を形成して硬化させることにより、封止樹脂材料と一体化する際に、レンズと封止樹脂材料との間に残留する気泡を逃がすに十分な曲率を有する凸面を形成することができる。
【0012】
本発明の製造方法においては、特に、上記キャビティ凹部を、円板状凹陥部と、その中央下部に形成された断面円弧状凹陥部とを備える形状に形成されたものとしてやれば、振動等の外力に抗して表面張力により形成されたレンズ用樹脂材料の液滴を安定的に形成、維持することができ、硬化前に上記液滴が崩れることを防ぐことができるため好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明の半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法は、半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材と一体化して用いられる半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法であり、成形型にレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることにより製造するものである。
【0014】
本発明において、半導体光学素子用樹脂レンズは、成形型にレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることにより製造する。
【0015】
成形型として具体的には、例えば、図1(A)〜(C)に示されるような成形型2が挙げられる。図1中、2は成形型で、その上面22にはキャビティ凹部21が形成されている。この場合、このキャビティ凹部21は円板状凹陥部211と、この円板状凹陥部211の中央下部に形成された断面円弧状凹陥部212とからなる形状を有し、この断面円弧状凹陥部212の壁面212aがレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面となるもので、このキャビティ凹部21に液状のレンズ用樹脂材料が充填される。
【0016】
本発明においては、後述するように成形時にレンズ用樹脂材料を圧縮することがないため、成形型としては、金属製、樹脂製、ゴム製のいずれも適用可能であるが、加熱硬化時又は冷却時の熱伝導性を考慮すると金属製の成形型(金型)を用いることが好ましい。
【0017】
本発明の製造方法においては、特に、上記キャビティ凹部が、円板状凹陥部と、その中央下部に形成された断面円弧状凹陥部とを備える形状に形成された成形型を用いることが好ましい。より具体的には、例えば、図1(A)〜(C)に示される成形型2のような、このキャビティ凹部21が、円板状凹陥部211と、この円板状凹陥部211の中央下部に形成された断面円弧状凹陥部212をとからなる形状を有しているものであれば、キャビティ凹部21の円板状凹陥部211を形成する周面211aと成形型2の上面22とが直交することとなり、例えば、図2(A)に示されるような、キャビティ凹部21が断面円弧状凹陥部212のみからなり、その壁面212aと成形型の上面22とが鈍角で交わっているような成形型よりも、振動等の外力に抗して表面張力により形成されたレンズ用樹脂材料の液滴を安定的に形成、維持することができ、硬化前に上記液滴が崩れることを防ぐことができ、また、曲率の大きい凸面を形成することが可能であることから好ましい。
【0018】
なお、本発明においては、図2(A)に示されるような成形型を用いることも可能である。また、図2(B)に示されるような、キャビティ凹部21が円板状凹陥部211と、この円板状凹陥部211の下部に形成された上記円板状凹陥部211と同径の断面円弧状凹陥部212とからなる形状を有する成形型も好適に用いることができる。
【0019】
レンズ用樹脂材料の充填及び充填されたレンズ用樹脂材料の硬化は、例えば、図3に示されるように、成形型2に形成されたキャビティ凹部21(図3(A))に液状のレンズ用樹脂材料3をこのレンズ用樹脂材料3がキャビティ凹部21の上方でその表面張力により凸面311をなす液滴31となるように、定量供給装置4で充填量を調整しながら充填(図3(B),(C))し、このレンズ用樹脂材料の液滴31を遠赤外線ヒータ51、IHヒータ52又はその両方を用いて加熱してレンズ用樹脂材料の液滴31を硬化(図3(D))させる方法などが好適である。
【0020】
レンズ用樹脂材料の液滴31を硬化させた後は、送風機61で空冷、放熱板62を介して水冷又はその両方により冷却(図3(E))し、取り出し機7で成形型2から離型(図3(F))してレンズ1を得ることができる。得られたレンズ1は、図4(A)〜(D)に示されるように、キャビティ凹部21のレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面、即ち、断面円弧状凹陥部212の壁面212aに対応する凸面11と、レンズ用樹脂材料の液滴31の表面張力により形成された凸面311に対応する凸面13とを有するものとなり、凸面11がレンズの集光面、凸面13がレンズと封止材との接合面となる。
【0021】
なお、上記図では、成形型に1つのキャビティ凹部が形成されたものを例示したが、これに限定されるものではなく、1つの成形型の上面に複数のキャビティ凹部を設け、各々のキャビティ凹部に順に又は複数の定量供給装置を用いて一度にレンズ用樹脂材料を充填してレンズを製造することも可能である。
【0022】
本発明においては、レンズ用樹脂材料として液状のものを用いる、このようなものとしては、樹脂製レンズの製造に用いられる従来公知の液状樹脂材料を用いることができるが、特にシリコーン樹脂組成物が好ましく用いられる。このような液状のシリコーン樹脂組成物を硬化させることにより、シリコーン樹脂製のレンズを得ることができるが、シリコーン樹脂組成物としては、特に、液状の付加反応硬化型のシリコーン樹脂組成物が好ましい。液状の付加反応硬化型のシリコーン樹脂組成物は、無溶媒であるため発泡することなく表面も内部も均一に硬化させることができるので好適である。
【0023】
上記付加反応硬化型のシリコーン樹脂組成物としては、熱硬化により透明なシリコーン樹脂を形成するものであれば特に制限されないが、例えば、オルガノポリシロキサンをベースポリマーとし、オルガノハイドロジェンポリシロキサン及び白金系触媒等の重金属系触媒を含むものが挙げられる。
【0024】
上記オルガノポリシロキサンとしては、下記平均単位式
SiO(4−a)/2
(式中、Rは非置換又は置換一価炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜10、特に1〜8のものである。aは0.8〜2、特に1〜1.8の正数である。)
で示されるものが挙げられる。ここで、Rとしてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換されたクロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化水素基、或いはシアノ基で置換された2−シアノエチル基等のシアノ基置換炭化水素基などが挙げられ、Rは同一であっても異なっていてもよいが、Rとしてフェニル基を含むもの、特に、全Rのうち5〜80モル%がフェニル基であるものが、光学レンズの耐熱性及び透明性の点から好ましい。
【0025】
また、Rとしてビニル基等のアルケニル基を含むもの、特に全Rのうちの1〜20モル%がアルケニル基であるものが好ましく、中でもアルケニル基を1分子中に2個以上有するものが好ましく用いられる。このようなオルガノポリシロキサンとしては、例えば、末端にビニル基等のアルケニル基を有するジメチルポリシロキサンやジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の末端アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンが挙げられる。
【0026】
一方、オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、3官能以上(即ち、1分子中にケイ素原子に結合する水素原子(Si−H基)を3個以上有するもの)が好ましく、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられ、特に、常温で液状のものが好ましい。また、触媒としては、白金、白金化合物、ジブチル錫ジアセテートやジブチル錫ジラウリレート等の有機金属化合物、又はオクテン酸錫のような金属脂肪酸塩などが挙げられる。これらオルガノハイドロジェンポリシロキサンや触媒の種類や量は、架橋度や硬化速度を考慮して適宜決定すればよい。また、上記成分以外に、得られるシリコーン樹脂の強度や透明度を損なわない程度に充填剤、耐熱材、可塑剤等を添加してもよい。上記シリコーン樹脂組成物としては、信越化学工業株式会社製 KE1935(A/B)、GE東芝シリコーン株式会社製 XE14−062,XE14−907、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン株式会社製 SH6103,DX−35−547等の市販品を用いることができる。
【0027】
本発明において、上述した方法で得られたレンズを、半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材と一体化して用いるものであるが、例えば、発光ダイオード用のレンズ、特に、チップ型の発光ダイオード用のレンズとして好適に用いられる。
【0028】
チップ型の発光ダイオードは、図5に示されるように、上面が開口した箱形の発光体収容部材105の内底から一対のリード101,102を発光体収容部材105の外部へ延出し、この発光体収容部材105の内部に発光体である発光半導体チップ103やリード細線104,104を収容し、これらを接続して、発光体収容部材105内部を封止材(透光性樹脂)106で封止した構造となっており、レンズ1はこの封止材106上に接合されて用いられる。
【0029】
このレンズ1は、発光半導体チップ103等を発光体収容部材105に収容、接続後、発光体収容部材105内に液状の封止樹脂材料106を充填してレンズ1を封止樹脂材料106上に凸面13を封止樹脂材料106側に向けて載せ、この封止樹脂材料106を加熱等によって硬化させることにより一体に接合されるが、図6(A)に示されるように、封止樹脂材料106を充填する際に封止樹脂材料106中に巻き込まれた気泡aや、レンズ1を封止樹脂材料106上に載せる際にできるレンズ1と封止樹脂材料106との間の空気層bなどを発光体収容部材105内部から完全に除かなければ、封止樹脂材料106を硬化させた後に、残留した気泡が光の乱反射や散乱の原因となって輝度が低下するため、発光ダイオードが不良品となってしまう。しかしながら、この場合、図6(B)に示されるように、封止樹脂材料106中の気泡aや封止樹脂材料106とレンズ1との間に溜まった空気層bは、浮力によって上昇し、レンズ1の凸面13に沿って図中矢印で示すようにレンズ1の外周側へと移動して、レンズ1と発光体収容部材105との間隙107から外部へと排出されるため、封止樹脂材料106を硬化させた後に、封止材とレンズとの間に気泡が取り残されてしまうことがない。
【0030】
本発明の製造方法は、径が1〜30mm程度、厚さが0.5〜30mm程度の小型の樹脂レンズを製造する場合に、特に好適である。また上記例では、半導体光学素子としてチップ型の発光ダイオードに用いる場合を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、受光素子チップが組み込まれた画像形成用受光素子などのレンズとして用いることも可能である。
【0031】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0032】
[実施例1]
レンズ用樹脂材料としてケイ素原子に結合するフェニル基を有するオルガノポリシロキサンをベースポリマーとする液状シリコーン樹脂組成物(XE14−907(GE東芝シリコーン株式会社製))を用い、これを光学的に加工した図1に示すような形状のキャビティ凹部を100個形成したの金型に定量供給装置を用いて液状シリコーン組成物が表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、これらを加熱、硬化させ、冷却後、成形型から離型して、図4に示すような形状のシリコーン樹脂製レンズ(径6mm、厚さ3mm)を100個製造した。これらいずれのレンズにおいてもバリの発生はなく、いずれも表面張力による凸面が形成されていた。
【0033】
次に、このレンズを用いて、発光半導体チップ等を発光体収容部材に収容、接続後、発光体収容部材内に液状の封止樹脂材料を充填してレンズを封止樹脂材料上に表面張力により形成された凸面を封止樹脂材料側に向けて載せ、この封止樹脂材料を加熱等によって硬化させることにより、図5に示されるような、封止材上にレンズが一体に接合されたチップ型の発光ダイオードを製造した。このようなチップ型の発光ダイオードを100個製造したが、いずれのものもレンズと封止材との間に発光半導体チップからの光の乱反射させたり散乱させたりするような気泡の残留はなく十分な輝度を示すものであった。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、集光レンズとしての機能を有し、かつレンズと封止樹脂材料との間の気泡を逃がして気泡の残留を避けることが可能な凸面を有する半導体光学素子用の樹脂レンズを、バリの発生なく生産性よく製造することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法において用いる成形型の一例を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)のX−X’線に沿った断面図である。
【図2】本発明に係る製造方法において用いる成形型の他の一例を示す断面図である。
【図3】本発明に係る製造方法によりレンズを製造する工程を説明する説明図である。
【図4】本発明に係る製造方法により製造されたレンズの一例であって、図1に示す成形型を用いて製造されたレンズを示す図であり、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は(B)のY−Y’線に沿った断面図、(D)は(A)の天地を返した状態の斜視図である。
【図5】本発明に係る製造方法により製造されたレンズを用いた半導体光学素子の一例を示すものであり、チップ型の発光ダイオードを示す断面図である。
【図6】本発明に係る製造方法により製造されたレンズを用いて、チップ型の発光ダイオードを製造する過程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レンズ
11,13 凸面
2 成形型
21 キャビティ凹部
211 円板状凹陥部
212 断面円弧状凹陥部
3 レンズ用樹脂材料
31 液滴
311 凸面

Claims (5)

  1. 半導体光学素子を封止するための液状の封止樹脂材料上に載置し、この封止樹脂材料を硬化させることによりその硬化物である封止材と一体化して用いられる半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法であって、成形型にレンズの集光面となる凸面を形成するための凹面を有する断面円弧状凹陥部を備えるキャビティ凹部を設け、上記キャビティ凹部に液状のレンズ用樹脂材料をこのレンズ用樹脂材料が上記キャビティ凹部の上方でその表面張力により凸面をなす液滴となるように充填し、次いで上記レンズ用樹脂材料の液滴を加熱して硬化させることを特徴とする半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
  2. 上記キャビティ凹部が、円板状凹陥部と、その中央下部に形成された断面円弧状凹陥部とを備える形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
  3. 上記レンズ用樹脂材料が、シリコーン樹脂組成物であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
  4. 上記半導体光学素子が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
  5. 上記発光ダイオードが、チップ型の発光ダイオードであることを特徴とする請求項4記載の半導体光学素子用樹脂レンズの製造方法。
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