JP2014127525A - 封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム、それを用いた光半導体素子の封止方法及び該封止された光半導体素子を備えた光半導体デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高い信頼性が得られる光半導体素子を高い生産性で製造することを可能にする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム及びそれを用いた光半導体素子の封止方法、該光半導体素子を備えた半導体デバイスを提供することを目的とする。
【解決手段】封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであって、離型フィルムとなる熱可塑性樹脂フィルムと、未硬化の状態では常温で固体であって、封止用樹脂となる少なくとも1層の熱硬化性樹脂層とからなり、該熱硬化性樹脂層が前記熱可塑性樹脂フィルムの片面に積層されているものであることを特徴とする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型成型用離型フィルム、それを用いた光半導体素子の封止方法及び該封止された光半導体素子を備えた半導体デバイスに関する。
LEDは、省エネルギーなどの観点から注目され、現在、多くのLEDが市販されている。白色LEDに関しては、RGBの3色を用いるものと青色LEDと蛍光体を併用するものがある。LEDパッケージの構造も多岐に渡っており、製造方法も様々である。
LEDの生産性を上げる手法も種々提案され、実用化されている。これらの製造方法の一例として、平面基板上に搭載された多数のLEDチップを圧縮成型により封止する方法があるが、樹脂でレンズ形状を作ることで、別途レンズをつける工程を省くことができる。これを個片化することにより、多数のLEDを製造するような生産性の高さを狙ったものが報告されているが、いずれも単層の樹脂でデバイスを封止している。
LEDが種々の目的で使用されるようになると、その用途によってはデバイスの信頼性評価も厳しい条件で行われることがある。厳しい条件では樹脂に大きな機械的ストレスがかかるため、これを緩和するために低硬度の樹脂で封止するほうが良いと考えられるが、上述した圧縮成型で低硬度の樹脂を成型しようとすると、離型フィルムとの粘着が強いため、成型し難いという問題があり、また、仮に成型できたとしても、成型物の表面タック性が大きいことによる埃の付着問題や成型したレンズと基板のシェア強度が低く、何かに接触するとレンズが基板から剥がれてしまうという問題があり、比較的高硬度の樹脂が好まれる。
上記の問題を解決する手段として、LEDのデバイスに接する面は低硬度の樹脂で封止し、その樹脂を高硬度の樹脂で被覆して保護するという方法が取られている。しかし、このように硬度の違う樹脂を封止する場合、工程としては、一層目を封止した後、二層目を封止するという手段を取る必要がある。
特開2004‐296555号公報 特開2008‐114428号公報 特開2006−049533号公報
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、高い信頼性を有する光半導体素子を高い生産性で製造することを可能にする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム及びそれを用いた光半導体素子の封止方法、該封止された光半導体素子を備えた半導体デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであって、離型フィルムとなる熱可塑性樹脂フィルムと、未硬化の状態では常温で固体であって、封止用樹脂となる少なくとも1層の熱硬化性樹脂層とからなり、該熱硬化性樹脂層が前記熱可塑性樹脂フィルムの片面に積層されているものであることを特徴とする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
このような、封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであれば、複数の樹脂層を機械成型にて一括で成型することができるため、高い信頼性を有する光半導体素子を高い生産性で製造することが可能である。
また、前記熱硬化性樹脂層の硬化後の硬さが、JIS K 6253−3に規定されるTypeDデュロメータで35以上の値となるものが好ましい。
このような前記熱硬化性樹脂が、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムに予めコートされていれば、半導体素子を封止している硬度の低い樹脂を覆うことが可能である。
また、前記熱硬化性樹脂層の少なくとも1層が無機充填剤を含有するものが好ましい。
このように、前記熱硬化性樹脂層の少なくとも1層が無機充填剤を含有することによって、所望の色調や光の散乱状態を作ることができたり、放熱性、耐熱性、耐光性や強度を付与したりすることができる。
また、前記熱硬化性樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂であることが好ましい。
このように、前記熱硬化性樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂であれば、より確実に光半導体素子を封止することができる。
また、本発明では、一方の金型に光半導体素子基板を固定し、他方の金型に本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムを固定する工程と、前記光半導体素子基板と前記封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの間に液状の熱硬化性樹脂を充填する工程と、これらを成形機で一括成型する工程とを含むことを特徴とする光半導体素子の封止方法を提供する。
このような本発明の光半導体素子の封止方法であれば、外側が硬く、内側が柔らかい樹脂で封止された半導体素子のパッケージを一括の成型で得ることができる。
また、前記液状の熱硬化性樹脂として、硬化後の硬さが、JIS K 6253−3に規定されるTypeAデュロメータで80以下の値であるものを用いることが好ましい。
このような、前記液状の熱硬化性樹脂で封止することによって、樹脂にかかる大きな機械的ストレスを緩和することができる。
また、前記液状の熱硬化性樹脂として、無機充填剤を含有するものを用いることが好ましい。
このように、前記液状の熱硬化性樹脂が、無機充填剤を含有するものであれば、所望の色調や光の散乱状態を作ることができたり、放熱性、耐熱性、耐光性や強度を付与したりすることができる。
更に、前記液状の熱硬化性樹脂として、シリコーン樹脂を用いることが好ましい。
このように、前記液状の熱硬化性樹脂がシリコーン樹脂であれば、信頼性、成形性の面から好適である。
また、前記本発明の光半導体素子の封止方法により封止された光半導体素子を具備するものであることを特徴とする光半導体デバイスを提供する。
このように、本発明の光半導体素子の封止方法により封止された光半導体素子を具備することによって、信頼性の高い光半導体デバイスを提供することができる。
以上説明したように、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであれば、外側が硬く、内側が柔らかい樹脂で封止された光半導体素子を機械成形機にて、一括成型することでき、信頼性の高い光半導体素子を高い生産性で製造する事が可能となる。
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの一例を示す概略断面図である。 本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムを用いた光半導体素子の封止方法の工程の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
前述のように、複数の樹脂層を機械成型にて一括成型することができる封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム、それを用いた光半導体素子封止方法及び該封止された光半導体素子を備えた半導体デバイスの開発が望まれていた。
そこで、本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、樹脂と金型が接着しないように設けている金型成形用離型フィルムに、予め封止用樹脂の熱硬化性樹脂層でコーティングしたものを使用することによって、硬度の低い熱硬化性樹脂で半導体素子を封止することが可能である。これは、離型フィルムにコーティングされているタック性の低い熱硬化性樹脂が、硬度の低い熱硬化性樹脂を覆うような構成となるためである。その結果、硬度の低い熱硬化性樹脂層と、タック性の少なく硬度の高い熱硬化性樹脂層で封止されているような半導体素子を一括成形することが出来ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、図1に示すように、離型フィルムとなる熱可塑性樹脂フィルム1と、封止用樹脂となる少なくとも1層の熱硬化性樹脂層2とからなり、該熱硬化性樹脂層2が前記熱可塑性樹脂フィルム1の片面に積層されているものであることを特徴とする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム10である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[熱可塑性樹脂フィルム]
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの離型フィルムとなる熱可塑性樹脂フィルムとして、ポリエチレンやPETフィルム、フッ素系フィルムなどの公知であり市販されているフィルムを好適に用いることができる。中でも、ポリテトラフルオロエチレンやフッ化エチレン系のフッ素樹脂が、離型の面で優れており、例えば、180℃などの高温での連続成形性を考えれば耐熱素材である該フッ素形の樹脂がより好ましいといえる。該離型(固形樹脂を支持する)フィルムの厚みは、10〜200μm程度が好ましい。10μm以上であれば、固形樹脂を塗工する際の強度や伸びの影響が小さく、また、200μm以下であれば、レンズ形状に加工された金型への追従性が良くなる。このましくは、25μm〜100μm程度である。伸びが50%以上であれば、金型への追随性が良く、成型物の形状が所望のものとなり、また、伸びが1000%以下であれば、フィルムコーターなどで加工する場合に、フィルムの厚みが安定する。好ましくは100%以上500%以下である。
[熱硬化性樹脂]
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの封止用樹脂となる熱硬化性樹脂は、常温で流動性のない固体である。常温で液体であると、離型フィルム上での樹脂厚みが一定にならず、流動的で機械成型で同じものを量産することが出来ない。しかし、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの熱硬化性樹脂は、常温で固体であり、成型時加温された状態では、軟化し、液状の熱硬化性樹脂との接着を良好にする。
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムは、公知の製造技術で製造することができる。例えば、フィルムアプリケーター(コーター)やプレス機、スクリーン印刷などである。本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの製造方法の一例として、該常温で固体の樹脂を溶剤に溶かし、必要に応じて、蛍光体や分散剤、光拡散剤、顔料などを一緒に混合して、離型フィルム上に一定の厚みになるように塗工する。樹脂層の硬化後の硬度は、JIS K 6253−3に規定されるTypeDデュロメータで35以上の値である。このような硬度の熱硬化性樹脂が、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムに予めコートされていれば、半導体素子を封止している硬度の低い樹脂を覆うことが可能であるため、複層の熱硬化性樹脂で封止された信頼性の高い光半導体素子となる。また、熱硬化性樹脂層の少なくとも1層が無機充填剤を含有するものが好ましい。無機充填剤としては、例えば、蛍光体類、酸化チタン、溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ系微粉末、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ランタンなどの希土類酸化物、窒化珪素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、中空シリカ、更にガラス繊維、ウォラステナイトなどの繊維状充填剤、三酸化アンチモン等が挙げられる。これらの無機充填剤を混合することで、所望の色調や光の散乱状態を作ることができたり、放熱性、耐熱性、耐光性や強度を付与したりすることができる。また、樹脂の厚みは、200μm以下、好ましくは、150μm以下、より好ましくは、25〜150μmである。樹脂が200μm以下であれば、フィルムの金型追随性が良くなり、25μm以上であれば、フィルムを均一に加工することができる。
蛍光体、分散剤、光拡散剤を添加する場合、その添加量は、熱硬化性樹脂100に対して、総量で400wt%以下が好ましく、より好ましくは、300wt%以下である。添加量が、400wt%以下であれば、フィルムが脆くなったり、成形が難しくなることなく、バインダーとしての樹脂の役割を十分に果たす。
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムに塗工される熱硬化性樹脂は、使用されるデバイスの波長範囲で透明もしくは半透明であればよく、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。中でも、光半導体素子の封止材として、信頼性の高いシリコーン樹脂が好適に使用できる。
本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムはロール状にすることで連続成型が可能となる。
また、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムは、場合によりエージングしても良い。条件は、80℃〜170℃で、30秒〜20分程度が好ましい。このような条件であれば、エージングが十分となり、成型時にフィルムが裂けたり、また、硬化しすぎて、成型時に伸びが得られなかったりすることもない。
また、前記熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂層は多層にすることも可能である。多層にすることで、例えば、色相の異なる蛍光体や光拡散剤などを複数用いることができる。しかし、金型への追随性を考慮すると、5層以下、好ましくは、3層以下、より好ましくは、2層以下である。
[光半導体素子の封止方法]
本発明の光半導体素子の封止には、市販の成型機が使用できる。パッケージデザインによって、封止形状は多岐に渡るが、図2に示すように多数の光半導体素子を配置した光半導体素子基板3の各光半導体素子4の上に半球レンズを成型する場合、上金型5に該光半導体素子基板3を減圧吸着させ、下金型6は所望するパッケージデザインに合うように多数のレンズ形状を彫り込まれたものが使用される(図2(A))。該下金型6の上に本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム10を配置する。この時、該封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム10は、熱可塑性樹脂フィルム1が金型側、熱硬化性樹脂層2が基板側になるように配置したのち(図2(B))、金型と離型フィルムの間を減圧にして熱可塑性樹脂フィルム1が加工された下金型6に吸着、追随するようにする(図2(C))。金型は所定の温度に加温されている。圧縮成型であれば、その熱可塑性樹脂フィルム1と一体となった熱硬化性樹脂層2上に液状の熱硬化性樹脂7を適量落とす(図2(D))。トランスファー成型であれば、ポッド内に液状の熱硬化性樹脂7を充填する。所定の温度と時間で硬化させた後(図2(E))、熱可塑性樹脂フィルム1と熱硬化性樹脂層2が離型することにより、多数のレンズが成型された基板を取り出し、最終硬化をさせるか(図2(F))、又は金型を開き、多数のレンズが成型された基板を取り出す前もしくは取り出した後に、熱可塑性樹脂フィルム1のみを剥がし、最終硬化をさせる(図2(G))。これをパッケージ単位ごとに細分化し、個片化した光半導体素子8を得た(図2(H))。本発明の封止方法によって外側が硬く、内側が柔らかい樹脂で封止された光半導体素子を一度の成型で得ることができる。
尚、光半導体素子を直接封止する内郭に使用する熱硬化性樹脂として、信頼性などの面で好適に使用される液状の熱硬化性樹脂は、成型性を考えると付加硬化型のシリコーン樹脂が好ましい。該付加硬化型のシリコーン樹脂は、
(A)1分子中に1個以上のビニル基を有するオルガノポリシロキサン
(B)1分子中に2個以上のヒドロシリル単位を有するオルガノポリシロキサン
(C)付加硬化用白金触媒
(D)反応制御剤
(E)接着性付与剤
を必須成分とし、
(F)反応性希釈剤
(G)無機粉末充填剤
を必要に応じて加えることができる。
前記付加硬化型のシリコーン樹脂の粘度は無機粉末を含まない系において、1〜50Pa・s、好ましくは、5〜40Pa・s程度である。粘度が1Pa・s以上であれば、基板のバリの発生を抑制できる。また、粘度が50Pa・s以下であれば、金型上での樹脂のフローが十分となり、成型厚みが均一となる。硬度はType Aで0〜80、好ましくは、10〜75程度である。より好ましくは、30〜70程度である。このような硬度の範囲であれば、ヒートサイクル試験や260℃などのリフロー試験により溜まった応力により樹脂が割れたり、基板から剥がれたりすることもない。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
常温で固体の熱硬化性樹脂である付加硬化型のシリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐500、硬度Type D45、信越化学工業(製))100質量部にシクロヘキサノンを30質量部加え溶解したのち、蛍光体(YAG)を50質量部加え、よく攪拌した後、熱可塑性樹脂フィルムであるフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス、厚み50μm、旭硝子(製))に乾燥後の樹脂厚みが100μmになるように途工した。100℃で10分間乾燥させることにより、封止用樹脂と離型フィルムが一体となった封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムを製造した。半導体素子の封止成型には、コンプレッションタイプの成型機(FFT、TOWA社(製))を使用した。また、下金型に複数の凹型の半球形状(直径2mm)を加工したものを使用した。成型温度を120℃に設定し、上金型に1mm角の半導体素子が搭載された基板を真空吸着により固定した。下金型に上述した離型フィルムとなるアフレックス層が下になるように配置し、該フィルムを減圧吸着させたところ、加工した半球形状に追随するようにフィルムが変形した。このとき、LPS‐AF‐500層に樹脂クラックやアフレックスからの剥離は見られなかった。この状態でフィルム上に常温で液状の付加硬化型シリコーン樹脂(商品名:LPS‐AF‐3541、硬度Type A70、信越化学工業(製))を適量垂らして、金型を閉じることにより成型を行った。3分後金型を開き、基板を取り出した。離型フィルムを剥がしたところ、LPS‐AF‐500層はLPS‐3541層と接着をし、アフレックス側と剥がれた。基板とLPS‐3541層に剥離は見られなかった。得られた基板を150℃で4時間硬化させた。硬化後のレンズ形状部分は、LPS‐3541を単独で成型したものと比較して、表面タックが無いものが得られた。得られたパッケージを個片化し、ヒートサイクル試験(‐40℃〜125℃/500サイクル)を行ったが、樹脂クラックや樹脂剥離は見られなかった。
(比較例1)
実施例1と同様の装置、基板を用いて、離型フィルムにはフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス、厚み50μm、旭硝子(製))を用いて、成型を行った。封止用樹脂として付加硬化型のシリコーン樹脂(商品名:LPS‐3541、硬度Type A70、信越化学工業(製))で成型を行い、該シリコーン樹脂で封止された基板を得た。これらを150℃4時間でポストキュアを行った。硬化後のレンズ形状部分は、表面タックを有するものが得られた。得られたパッケージを個片化し、ヒートサイクル試験(−40℃〜125℃/500サイクル)を行ったところ、LPS‐3541では樹脂クラックや樹脂剥離は見られなかった。
(比較例2)
実施例1と同様の装置、基板を用いて、離型フィルムにはフッ素樹脂フィルム(商品名:アフレックス、厚み50μm、旭硝子(製))を用いて、成型を行った。封止用樹脂として付加硬化型のシリコーン樹脂(商品名:KJR‐632L1‐4、硬度Type D40、信越化学工業(製))で成型を行い、該シリコーン樹脂で封止された基板を得た。これらを150℃4時間でポストキュアを行ったが、この時点で剥離やクラックは見られなかった。KJR‐632L1‐4を硬化したレンズ形状部分は、LPS‐3541を硬化したものと比較して、表面タックが無いものが得られた。得られたパッケージを個片化し、ヒートサイクル試験(−40℃〜125℃/500サイクル)を行ったところ、半導体素子の周辺に微小なクラックが確認された。
Figure 2014127525
表1の結果より、本発明の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであれば、光半導体素子を複層の樹脂層で一括して封止でき、レンズ形状部分のタック性を抑え、耐クラック性にも優れた光半導体素子を提供できることが示された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…熱可塑性樹脂フィルム層、 2…熱硬化性樹脂層、 3…光半導体素子基板、 4…光半導体素子、 5…上金型、 6…下金型、 7…液状の熱硬化性樹脂、 8…個片化した光半導体素子、 10…封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。

Claims (9)

  1. 封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムであって、離型フィルムとなる熱可塑性樹脂フィルムと、未硬化の状態では常温で固体であって、封止用樹脂となる少なくとも1層の熱硬化性樹脂層とからなり、該熱硬化性樹脂層が前記熱可塑性樹脂フィルムの片面に積層されているものであることを特徴とする封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
  2. 前記熱硬化性樹脂層の硬化後の硬さが、JIS K 6253−3に規定されるTypeDデュロメータで35以上の値となるものであることを特徴とする請求項1に記載の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
  3. 前記熱硬化性樹脂層の少なくとも1層が無機充填剤を含有するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
  4. 前記熱硬化性樹脂層に含まれる熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルム。
  5. 一方の金型に光半導体素子基板を固定し、他方の金型に請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムを固定する工程と、前記光半導体素子基板と前記封止用樹脂付き金型成型用離型フィルムの間に液状の熱硬化性樹脂を充填する工程と、これらを成形機で一括成型する工程とを含むことを特徴とする光半導体素子の封止方法。
  6. 前記液状の熱硬化性樹脂として、硬化後の硬さが、JIS K 6253−3に規定されるTypeAデュロメータで80以下の値であるものを用いることを特徴とする請求項5に記載の光半導体素子の封止方法。
  7. 前記液状の熱硬化性樹脂として、無機充填剤を含有するものを用いることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光半導体素子の封止方法。
  8. 前記液状の熱硬化性樹脂として、シリコーン樹脂を用いることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の光半導体素子の封止方法。
  9. 請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の光半導体素子の封止方法により封止された光半導体素子を具備するものであることを特徴とする光半導体デバイス。
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