JP2004275330A - 活性酸素殺菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理室内のオゾン濃度を低く抑えて殺菌処理を行うことができる活性酸素殺菌装置を提供する。
【解決手段】第一の紫外線発生ランプ40は、真空紫外域の紫外線を発生するものであり、第二の紫外線発生ランプ50は、遠紫外域の紫外線を発生するものである。これらのランプ40,50はチャンバー10内に設けられる。真空ポンプ70によりチャンバー10内の圧力を減圧状態にした後、酸素供給装置30から酸素を含むガスをチャンバー10内に供給すると共に第一の紫外線発生ランプ40及び第二の紫外線発生ランプ50を点灯する。これにより、チャンバー10内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素により被処理物を殺菌する。また、このとき、チャンバー10内に流入したガスやその発生した活性酸素等を、チャンバー10内のすべての部分に急速に拡散させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、細菌対策を必要とする医療、食品、遺伝子工学等の分野において利用される活性酸素殺菌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療、食品や微生物関連産業等で利用される殺菌装置又は滅菌装置には、高温高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)装置、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌装置、γ線等を利用した放射線滅菌装置等がある。
【0003】
高温高圧蒸気滅菌装置は、約120℃の高温、高圧の水蒸気で殺菌(滅菌)する方法を利用したものである。この高温高圧蒸気滅菌装置は、金属製の器具等を滅菌する場合に使用することができるが、プラスチック製の容器等のように高温で変形してしまう製品を滅菌する場合には使用することができない。
【0004】
エチレンオキサイドガス滅菌装置は、エチレンオキサイドガスの毒性により病原菌や微生物を不活化する方法を利用したものである。このエチレンオキサイドガス滅菌装置は、プラスチック製の容器等も滅菌することができる。しかし、エチレンオキサイドガスは変異原性、発ガン性などの毒性、爆発性等を有するため、当該滅菌装置を使用する際には、作業者の健康上及び作業環境上の危険性が高い。しかも、処理に使用した高濃度のエチレンオキサイドガスが低濃度になるまでに長い時間を要し、総処理時間が長くなるという問題があった。そこで、現在では、他の方法によっては滅菌することが難しい場合のみ、エチレンオキサイドガス滅菌装置を使用するよう奨励されている。
【0005】
γ線等を利用した放射線滅菌装置は、放射能を管理する必要性から大型の設備を要する。このため、放射線滅菌を行うには、専門業者から設備を購入するか、或いは専門業者に委託する必要がある。
【0006】
また、従来は、オゾン供給装置、紫外線発生ランプ及び攪拌装置を備える活性酸素殺菌装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この活性酸素殺菌装置では、オゾン供給装置から供給されたオゾンに紫外線発生ランプからの紫外線を照射することにより活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素を用いて容器等を殺菌する。このとき、攪拌装置は、活性酸素をランプ等の陰となる部分にまで回りこませるために用いられる。
【0007】
尚、従来より、オゾンにより殺菌することも行われている。かかるオゾンによる殺菌方法では、オゾンの酸化力で大腸菌や枯草菌等の細菌の細胞壁又は細胞膜を溶かしていく。このため、オゾン濃度を十分高くし長時間作用させないと、高いレベルの殺菌効果を得ることができない。
【0008】
【特許文献1】
特開平1−25865号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の活性酸素殺菌装置では、オゾン供給装置によりオゾンを装置本体内に供給しているため、そのオゾンから活性酸素を発生させたとしても、処理室内のオゾン濃度は高く、人体への悪影響が懸念されている。このため、処理室内のオゾン濃度を低く抑えて殺菌処理を行うことができる活性酸素殺菌装置の実現が望まれている。また、攪拌装置を用いて活性酸素を攪拌しているが、器具等の内部については、活性酸素を入り込ませることができず、十分効果的な殺菌処理を行うことができないという問題があった。
【0010】
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、処理室内のオゾン濃度を低く抑えて殺菌処理を行うことができる活性酸素殺菌装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
また、本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、器具等の内部に対しても効果的な殺菌処理を行うことができる活性酸素殺菌装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明に係る活性酸素殺菌装置は、被処理物を収容する処理室と、前記処理室内に酸素を含むガスを供給する酸素供給手段と、前記処理室内に設けられた、真空紫外域の紫外線を発生する第一の紫外線発生ランプと、を備え、前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給すると共に前記第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて前記処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって前記被処理物を殺菌することを特徴とするものである。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の活性酸素殺菌装置において、前記処理室内の圧力を減じる減圧手段を備えており、前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給する前に前記減圧手段によって前記処理室内を減圧状態にしておくことを特徴とするものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の活性酸素殺菌装置において、前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給すると共に前記第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて前記処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって所定の処理時間、前記被処理物を殺菌するという処理を所定回数だけ繰り返すことを特徴とするものである。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の活性酸素殺菌装置において、前記処理室内に含まれるガスを攪拌する攪拌手段を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の活性酸素殺菌装置において、遠紫外域の紫外線を発生する第二の紫外線発生ランプが前記処理室内に設けられており、前記第二の紫外線発生ランプを前記第一の紫外線発生ランプとともに点灯することにより、前記処理室内で活性酸素と酸素とが結合して生成されたオゾンに前記第二の紫外線発生ランプから発生させた紫外線を吸収させて、前記オゾンを酸素と活性酸素とに分解することを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態である活性酸素殺菌装置の概略構成図である。また、図2は低圧水銀ランプの発光分布と酸素及びオゾンの吸収帯とを説明するための図、図3は活性酸素を発生させる原理を説明するための図である。
【0018】
図1に示す活性酸素殺菌装置は、チャンバー(処理室)10と、酸素供給装置20と、マスフローコントローラ30と、第一の紫外線発生ランプ40と、第二の紫外線発生ランプ50と、送風ファン(攪拌手段)60と、真空ポンプ(減圧手段)70と、オゾン分解触媒80とを備えるものである。
【0019】
チャンバー10は、被処理物を収容するものである。このチャンバー10内で被処理物の滅菌処理が行われる。酸素供給装置20は、チャンバー10内に酸素を含むガスを供給するものである。酸素を含むガスとしては、少なくとも空気に含まれる酸素の割合と同じ割合の酸素を含むガス、すなわち、少なくとも酸素が全体の約20.95%(体積)を占めるようなガスを用いることが望ましい。例えば、酸素を含むガスとして、空気や純酸素を用いることができる。また、マスフローコントローラ30は、酸素供給装置20からチャンバー10内に供給されるガスの流量(注入速度)をコントロールするものである。具体的には、当該ガスがある一定の流量以上でチャンバー10内に流入しないようにコントロールしている。
【0020】
第一の紫外線発生ランプ40は、真空紫外域の紫外線を発生するものであり、第二の紫外線発生ランプ50は、遠紫外域の紫外線を発生するものである。これらの紫外線発生ランプ40,50は、チャンバー10内に設けられている。ここで、真空紫外域の紫外線とは、波長が200nmから1nmまでの範囲にある紫外線をいい、遠紫外域の紫外線とは、波長が300nmから200nmまでの範囲にある紫外線をいう。
【0021】
通常、かかる紫外線発生ランプ40,50としては、低圧水銀ランプが用いられる。図2に一般の低圧水銀ランプの発光分布を示す。図2において横軸は波長(nm)、縦軸は比エネルギー(%)である。低圧水銀ランプでは、図2に示すように、飛び飛びの波長の光が出力される。主な出力光は、波長185nm、波長254nm、波長313nm、波長366nm等の紫外線である。尚、図2において比エネルギーとは、出力される波長254nmの光のエネルギーに対する当該光のエネルギーの割合(%)のことである。
【0022】
第一の紫外線発生ランプ40、第二の紫外線発生ランプ50では、発光管の材質を変えることにより、外部に出力される紫外線の波長を調整している。具体的には、第一の紫外線発生ランプ40における発光管の材質としては、例えば普通石英(天然溶融石英ガラス)又は合成石英を用いている。かかる合成石英等は波長200nm以下の紫外線も透過するので、第一の紫外線発生ランプ40からは、波長が200nmより長い紫外線とともに、波長が200nm以下である紫外線も外部に出力される。また、第二の紫外線発生ランプ50における発光管の材質としては、例えば石英に酸化チタンを入れた石英ガラスを用いている。かかる酸化チタンは波長200nm以下の紫外線を吸収するので、第二の紫外線発生ランプ50からは波長が200nmより長い紫外線だけが外部に出力される。尚、第一の紫外線発生ランプ40は、少なくとも真空紫外域の紫外線を発生するものであればよく、この例のように、第一の紫外線発生ランプ40としては、真空紫外域の紫外線と遠紫外域の紫外線とを発生するものを用いてもよい。
【0023】
本実施形態の活性酸素殺菌装置では、反応性の高い活性酸素により被処理物の殺菌処理を行う。かかる活性酸素は、図3に示す反応を利用して発生させる。図2には酸素及びオゾンの吸収帯も示されている。かかる吸収帯に関しては、図2の縦軸は吸収率を表す。酸素は、図2に示すように、波長200nm以下の紫外線に対する吸収をもっている。このため、酸素が波長200nm以下の紫外線を受けると、図3(a)に示す反応により、活性酸素が生成される。本実施形態では、第一の紫外線発生ランプ40から発せられる波長185nmの紫外線により、図3(a)の反応を進行させることになる。また、活性酸素は不安定なものであるので、図3(a)の逆反応により活性酸素が活性酸素と結合して再び酸素に戻ったり、あるいは、図3(b)に示す反応により活性酸素が酸素と結合してオゾンが発生したりする。一方、オゾンは、図2に示すように、波長260nm付近をピークとする紫外線に対する吸収をもっている。このため、オゾンが波長254nm付近の紫外線を受けると、図3(c)に示す反応により、オゾンは酸素と活性酸素に分解する。本実施形態では、第二の紫外線発生ランプ50から発せられる波長254nmの紫外線により、図3(c)の反応を進行させることになる。
【0024】
このように、本実施形態の活性酸素殺菌装置では、第一の紫外線発生ランプ40と第二の紫外線発生ランプ50とから同時にそれぞれ紫外線を発生させることにより、図3(a),(b),(c)に示す各反応を利用して、チャンバー10内に活性酸素を発生させることができる。したがって、本実施形態の活性酸素殺菌装置は、チャンバー10内に酸素を含むガスを供給し、その酸素から活性酸素を生成している点で、従来の活性酸素殺菌装置とは異なる。従来の活性酸素殺菌装置では、オゾナイザー等からチャンバー内にオゾンを供給し、そのオゾンから活性酸素を生成しているのである。
【0025】
尚、第一の紫外線発生ランプ40は、その真空紫外域の紫外線を効率よく酸素に照射するために、酸素供給装置30からの酸素がチャンバー10に流入する流入口の近傍に設けることが望ましい。
【0026】
また、第二の紫外線発生ランプ50は、殺菌処理後にチャンバー10内に残留しているオゾンの分解処理にも利用することができる。すなわち、殺菌処理が終了した後、第一の紫外線発生ランプ40を消灯した状態で、第二の紫外線発生ランプ50だけを点灯することにより、図3(c)の反応が進行し、チャンバー10内のオゾンを分解することができる。これにより、チャンバー10内のオゾン濃度が急速に低下し、これに伴い、活性酸素は図3(a)の逆反応により酸素に戻るので、活性酸素の濃度も急速に低下することになる。本実施形態の活性酸素殺菌装置では、殺菌処理後にチャンバー10内に残留しているオゾン及び活性酸素を容易に分解することができるので、オゾン等の自然消滅を待たずに、殺菌処理後短時間で、被処理物をチャンバー10から取り出すことができる。このように、第二の紫外線発生ランプ50は、殺菌処理中に生成されたオゾンを分解して再び活性酸素を発生させる役割と、殺菌処理後にオゾンを分解してオゾン及び活性酸素の濃度を低下させる役割とを果たす。
【0027】
真空ポンプ70は、チャンバー10内の圧力を減じるものである。この真空ポンプ70としては、大気圧を100kPaとしたときに、チャンバー10内の圧力を1kPa程度に減圧させる能力があるものであれば十分であり、例えばスクロール式真空ポンプやダイヤフラム式真空ポンプ等を用いることができる。本実施形態では、後述するように、チャンバー10内を減圧状態にした後、殺菌処理を開始する。尚、以下では、大気圧を100kPaとして、圧力を表現することにする。
【0028】
また、真空ポンプ70とチャンバー10との間にはオゾン分解触媒80を設けている。オゾン分解触媒80としては、例えばマンガン系の金属触媒が用いられる。これにより、チャンバー10内のガスを排気するときに残留オゾンが外部に排出されるのを防止することができる。
【0029】
送風ファン60は、チャンバー10内に含まれるガス(活性酸素)を攪拌するためのものであり、チャンバー10内に設けられる。殺菌処理時に送風ファン60を回転させることにより、チャンバー10内の活性酸素はランプ等の陰になる部分にも回りこませることができるので、当該陰になる部分に置かれた被処理物も効果的に殺菌することができる。
【0030】
尚、高い減圧状態で送風ファン60を動作させると、モータが回りすぎて、切れてしまうことがある。このため、送風ファン60は、殺菌処理の開始後一定時間が経過し、チャンバー10内の圧力がある程度大気圧に近くなった後に、回転させるようにしている。
【0031】
次に、本実施形態の活性酸素殺菌装置において被処理物の殺菌を行う処理手順を説明する。図4は本実施形態の活性酸素殺菌装置において被処理物の殺菌を行う処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0032】
まず、被処理物をチャンバー10内に配置する(S1)。次に、真空ポンプ70により、チャンバー10内の圧力を減じる(S2)。例えば、チャンバー10内の圧力を1kPaにする。その後、酸素供給装置30から酸素を含むガスをチャンバー10内に供給すると共に、第一の紫外線発生ランプ40及び第二の紫外線発生ランプ50を点灯する(S3)。これにより、図3に示す各反応が起こり、チャンバー10内には活性酸素が発生する。このとき、チャンバー10内を減圧状態にした後、酸素供給装置30から酸素を含むガスをチャンバー10内に供給しているので、チャンバー10内に流入したガスやその発生した活性酸素等は、チャンバー10内のすべての部分に急速に拡散していく。このため、例えば、所定の袋に入れた試料を殺菌する場合にその袋内に活性酸素等を十分入り込ませたり、筒状の器具等を殺菌する場合にその器具の内部にまで活性酸素等を行き渡らせたりすることができる。ここで、所定の袋とは、高温高圧蒸気滅菌装置やEOG滅菌装置等において滅菌処理を行う際に試料を入れるための袋のことである。かかる袋は気体を透過する性質を持っている。本実施形態では、「袋」とは、上記の袋を意味するものとする。
【0033】
尚、真空ポンプ70によりチャンバー10内をどの程度減圧させるのかについては、例えば、チャンバー10内の圧力を10kPaから0.1kPaまでの範囲にすることが望ましい。0.1kPaよりも大きく減圧できるようにするには、装置の製造コストがかさんでしまい、また、少なくとも10kPa程度にチャンバー10内を減圧すれば、活性酸素をある程度拡散させることができるからである。
【0034】
こうして酸素を含むガスをチャンバー10内に供給すると、チャンバー10内の圧力は徐々に大気圧に戻ってくる。そして、酸素を含むガスの供給開始から所定時間経過したときに、酸素を含むガスの供給を停止する(S4)。ここで、所定時間とは、チャンバー内の圧力が大気圧よりも少し低い所定の圧力、例えば94kPaになるまでの時間である。このように、ガスの供給停止時にチャンバー10内の圧力を大気圧から若干減圧した状態にしているのは、大気圧にしてしまうと、チャンバー10内のガスが外部に漏れてしまうおそれがあるからである。尚、このときも、第一の紫外線発生ランプ40及び第二の紫外線発生ランプ50は点灯したままにしておく。
【0035】
その後、送風ファン60を回転させる。これにより、チャンバー10内の活性酸素をランプ等の陰になる部分にまで回りこませることができる。そして、所定の時間(処理時間)だけ、第一の紫外線発生ランプ40及び第二の紫外線発生ランプ50の点灯状態、送風ファン60の回転状態をそのまま維持する(S5)。この間に、活性酸素が被処理物に接触し、活性酸素による被処理物の殺菌処理が進行することになる。かかる処理時間は、一般には、チャンバー10の大きさ、被処理物の大きさ、活性酸素の濃度等によって異なるが、通常、15分から30分程度必要である。
【0036】
こうして、所定の処理時間が経過した後、第二の紫外線発生ランプ50を点灯したまま、第一の紫外線発生ランプ40だけを消灯する(S6)。すなわち、第二の紫外線発生ランプ50だけを点灯することにより、チャンバー10内のオゾン及び活性酸素の濃度を低下させる。
【0037】
そして、所定の時間が経過した後、第二の紫外線発生ランプ50を消灯する(S7)。ここで、所定の時間とは、チャンバー10内のオゾン及び活性酸素の濃度が十分低下するのに要する時間である。
【0038】
次に、上記のステップS2からステップS7までの処理を所定回数だけ繰り返す(S8)。すなわち、真空ポンプ70により、チャンバー10内のガスを排気してチャンバー10内を減圧状態にした後(S2)、引き続き、ステップS3からステップS7までの処理を行う。通常、ステップS5の処理において、所定の処理時間以上が経過すると、活性酸素による殺菌効果はだんだん低下する。これは、活性酸素はとても不安定であるので、他の物質と反応して消滅してしまうからだと考えられる。このため、本実施形態では、ステップS2からステップS7までの一回の処理では、所望のレベルの殺菌を行うことができない場合には、上記のステップS2からステップS7までの処理を繰り返し、再度、活性酸素による殺菌処理を行うことにしている。例えば、殺菌処理を滅菌レベルまで行いたいような場合には、上記の処理を3回以上繰り返すようにすることが望ましい。尚、チャンバー10の大きさ等によっては、ステップS2からステップS7までの処理を一回だけ行うことにより、高い濃度の活性酸素を発生させて、被処理物を所望のレベルまで殺菌することできる。当然のことであるが、このような場合であれば、上記のステップS2からステップS7までの処理を複数回繰り返す必要はない。
【0039】
こうして、ステップS2からステップS7までの処理が所定回数だけ繰り返し行われる。そして、チャンバー10内のオゾン及び活性酸素の濃度が十分低下した後に、チャンバー10内から被処理物を取り出す(S9)。これにより、殺菌処理が終了する。
【0040】
尚、図4に示した処理手順は一例であり、次のように簡易的な処理手順で殺菌処理を行うこともできる。例えば、図4の処理手順において、第二の紫外線発生ランプ50を用いずに殺菌処理を行うようにしてもよい。すなわち、この場合は、図3(a)に示す反応だけを利用して活性酸素を発生させることになる。第一の紫外線発生ランプ40だけを点灯する場合は、第一の紫外線発生ランプ40と第二の紫外線発生ランプ50とをともに点灯する場合に比べて、発生する活性酸素の濃度は若干低くなるが、それでも殺菌処理を行うためには十分な活性酸素を発生させることができる。
【0041】
また、例えば、図4の処理手順において、真空ポンプ70によりチャンバー10内を減圧状態にすることをしないで、殺菌処理を行うようにしてもよい。被処理物の表面だけを殺菌したい場合等、活性酸素をチャンバー10内のすべての部分にまで拡散させる必要がない場合には、チャンバー10内を減圧状態にしなくても、効果的な殺菌処理を行うことができる。
【0042】
次に、本発明者等は、実際に微生物を使用して、本実施形態の活性酸素殺菌装置による殺菌処理の効果を確認するいくつかの実験を行った。
【0043】
最初に、本発明者等は、本実施形態の活性酸素殺菌装置と従来の活性酸素殺菌装置とについて、殺菌処理時におけるチャンバー内のオゾン濃度を調べる第一実験を行った。具体的に、第一実験では、6乗菌殺菌に要する時間を計測すると共に、その殺菌処理時におけるチャンバー内のオゾン濃度をオゾンモニタで計測した。ここで、6乗菌殺菌に要する時間とは、菌数が10のオーダである実験サンプルを用いて殺菌処理を行い、生菌数が1のオーダになるまでの時間のことである。
【0044】
この第一実験では、培地上に植菌した枯草菌芽胞IFO16183を試料として用いた。また、第一実験で使用した本実施形態の活性酸素殺菌装置及び従来の活性酸素殺菌装置では、そのチャンバーの空間容積は約6リットルである。そして、本実施形態の活性酸素殺菌装置には、7本の第一の紫外線発生ランプが取り付けられており、従来の活性酸素殺菌装置には、7本の第二の紫外線発生ランプが取り付けられている。ここで、第一の紫外線発生ランプとしては、合成石英製低圧水銀ランプ(25W)を用い、第二の紫外線発生ランプとしては、発光管に酸化チタン含有石英ガラスを用いた低圧水銀ランプ(=オゾンレスランプ)(25W)を用いた。更に、本実施形態の活性酸素殺菌装置では、酸素供給装置として酸素を供給するものを用い、その酸素の注入速度を10リットル/minに設定した。これに対し、従来の活性酸素殺菌装置では、オゾナイザーによりチャンバー内にオゾンを供給するように構成した。このオゾンの注入速度も10リットル/minに設定した。
【0045】
本実施形態の活性酸素殺菌装置を用いた第一実験では、上述した図4の処理手順にしたがって殺菌処理が行われた。但し、ステップS2の減圧処理は行わなかった。そして、ステップS2からステップS7までの処理は一回だけ行った。また、当該装置では、第一の紫外線発生ランプだけを点灯し、第二の紫外線発生ランプの点灯は行わなかった。すなわち、図3(a)の反応により活性酸素を発生させ、その活性酸素により実験サンプルの殺菌処理を行った。
【0046】
この第一実験の結果を図5に示す。図5に示すように、従来の活性酸素殺菌装置を用いた実験では、試料についての6乗菌殺菌に約60分を要した。そして、当該処理時におけるチャンバー内のオゾン濃度は約270ppmであった。一方、本実施形態の活性酸素殺菌装置を用いた実験では、試料についての6乗菌殺菌に約60分を要した。そして、当該処理時におけるチャンバー内のオゾン濃度は約150ppmであった。したがって、本実施形態の活性酸素殺菌装置では、従来の活性酸素殺菌装置と比較して、殺菌効果はほとんど同じであるが、チャンバー内に発生するオゾンの濃度を半分近く低下させることができることが確認された。
【0047】
尚、本発明者等は、さらに上記の第一実験に関連する実験を行い、本実施形態の活性酸素殺菌装置を用いた場合、第一の紫外線発生ランプの本数を多くするほど、殺菌効果が向上することを確認した。
【0048】
次に、本発明者等は、上述した図4の処理手順におけるステップS2からステップS7までの処理を繰り返す回数(ターン数)に応じて殺菌効果がどのように変化するかを調べる第二実験を行った。この第二実験では、培地上に植菌した枯草菌芽胞IFO16183を試料として用いた。また、本実施形態の活性酸素殺菌装置のチャンバー10としては、空間容積が約60リットルのものを用いた。チャンバー10内には3本の第一の紫外線発生ランプ40が取り付けられている。この第一の紫外線発生ランプ40としては、200WのW字管合成石英製低圧水銀ランプを用いた。更に、酸素供給装置30としては、酸素を供給するものを用い、その酸素の注入速度を10リットル/minに設定した。
【0049】
第二実験では、試料を袋に入れた第一サンプルと、試料を袋に入れない第二サンプルと、バイオインジケータとを用意し、第一サンプル、第二サンプル及びバイオインジケータについて図4の処理手順にしたがって殺菌処理を行った。そして、上記のステップS2からステップS7までの処理が終了する度に、第一サンプル及び第二サンプルについて生菌数の計測及びバイオインジケータによる評価を行った。バイオインジケータを用いると、その内部の菌の有無を色により判断することができる。第二実験では、バイオインジケータとして予め2.4×10個の菌が植菌されているものを用いている。したがって、当該バイオインジケータが陰性、すなわち菌がいないということを示すと、滅菌レベルの殺菌処理が行われたことになる。
【0050】
ここで、第二実験では、ステップS2の減圧処理により、チャンバー10内の圧力を1kPaにした。また、酸素供給装置30から酸素を10リットル/minの速度でチャンバー10内に注入し、5分20秒経過後に酸素の注入を停止させた。この時点でのチャンバー10内の圧力は94kPaである。更に、一回の処理時間を15分に設定した。尚、当該装置では、第二の紫外線発生ランプ50の点灯等は行わなかった。すなわち、図3(a)の反応により活性酸素を発生させ、その活性酸素により第一及び第二のサンプルの殺菌処理を行った。
【0051】
この第二実験の結果を図6に示す。図6(a)には第二実験の結果をグラフで示しており、図6(b)にはその第二実験の結果を数値で示している。図6(a)において、縦軸は枯草菌芽胞相対値(Log)、横軸はターン数(回)である。ここで、縦軸は対数目盛りで表されている。また、図6(a)における黒い四角でプロットした点は袋の内側における生菌数、すなわち第一サンプルの生菌数を表し、黒い丸でプロットした点は袋の外側における生菌数、すなわち第二サンプルの生菌数を表している。
【0052】
図6に示すように、ターン数が何回であっても、第一サンプルの生菌数は第二サンプルの生菌数に比べて多かった。これは、活性酸素は反応性が強いので、活性酸素が袋を透過する際に袋と反応してしまい、袋の内部における活性酸素の濃度は袋の外部における活性酸素の濃度よりも低いためであると考えられる。しかし、第一サンプルの生菌数も、ステップS2からステップS7までの処理が繰り返し行われる度に減少しているので、第一サンプルについても殺菌処理が効果的に行われている。これは、チャンバー10内を減圧状態にした後、酸素をチャンバー10内に供給することにより、チャンバー10内で発生した活性酸素が急速に拡散するので、多くの活性酸素が袋と反応せずに、袋の内部に入り込むことができるためであると考えられる。
【0053】
また、図6(b)に示すように、第二サンプルについては、ターン数が3のとき、すなわちステップS2からステップS7までの処理が3回行われた時点で、バイオインジケータによる評価が初めて陰性を示した。これに対して、第一サンプルについては、ターン数が5のとき、すなわちステップS2からステップS7までの処理が5回行われた時点で、バイオインジケータによる評価が初めて陰性を示した。したがって、当該装置においては、ステップS2からステップS7までの処理を5回以上繰り返し行えば、たとえ袋の内に入れた試料であっても、滅菌レベルの処理を行うことができることが分かる。
【0054】
尚、本発明者等は、第一の紫外線発生ランプと同時に第二の紫外線発生ランプを点灯させて、上記の第二実験を行った。その結果、第一の紫外線発生ランプと第二の紫外線発生ランプとをともに点灯した場合は、第一の紫外線発生ランプだけを点灯した場合に比べて、殺菌効果がさらに向上することが確かめられた。
【0055】
次に、本発明者等は、殺菌処理の終了後に第二の紫外線発生ランプ50により残留オゾンを分解する処理に関する第三実験を行った。この第三実験では、第二の紫外線発生ランプ50として、3本の200W低圧水銀ランプを用いた。かかる第三実験は、チャンバー10内のオゾン濃度が約25g/mであるときに、第二の紫外線発生ランプ50を点灯し、その後のチャンバー10内のオゾン濃度をオゾンモニタで計測した。第三実験の結果を図7に示す。図7において、横軸は経過時間(分)、縦軸はオゾン濃度(g/m)である。第二の紫外線発生ランプ50は横軸の経過時間が30分になったときに点灯し始めた。図7に示すように、第二の紫外線発生ランプ50の点灯後は、オゾン濃度は急激に減少し、点灯開始から5分30秒経過したときにはオゾンモニタの計測下限値以下になった。したがって、殺菌処理の終了後に第二の紫外線発生ランプ50を点灯することにより、高濃度のオゾンでも短時間で分解することができることが確認された。
【0056】
本実施形態の活性酸素殺菌装置では、酸素供給装置から酸素を含むガスをチャンバー内に供給すると共に第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させてチャンバー内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって被処理物を殺菌することにより、オゾナイザー等からオゾンをチャンバー内に供給する従来の活性酸素殺菌装置に比べて、殺菌処理時にチャンバー内のオゾン濃度を低く抑えることができる。したがって、殺菌処理時にオゾンが人体に及ぼす悪影響を軽減することができる。
【0057】
また、殺菌処理時に、第二の紫外線発生ランプを第一の紫外線発生ランプとともに点灯することにより、チャンバー内で活性酸素と酸素とが結合して生成されたオゾンに第二の紫外線発生ランプから発生させた紫外線を吸収させて、オゾンを酸素と活性酸素とに分解することができる。このため、チャンバー内における活性酸素の濃度を高くして、被処理物に対してさらに短時間で殺菌処理を行うことができる。尚、殺菌処理の終了後、第二の紫外線発生ランプだけを点灯することにより、チャンバー内の残留オゾンを短時間で分解することができる。
【0058】
また、酸素供給装置から酸素を含むガスをチャンバー内に供給する前に真空ポンプによってチャンバー内を減圧状態にしておくことにより、チャンバー内に流入したガスを、チャンバー内のすべての部分に急速に拡散させることができる。したがって、例えば、袋に入れた試料を殺菌する場合にその袋内に当該ガスを十分入り込ませたり、筒状の器具等を殺菌する場合にその器具の内部にまで当該ガスを行き渡らせたりすることができるので、かかる試料や器具等に対しても効果的な殺菌処理を行うことができる。
【0059】
また、酸素供給装置から酸素を含むガスをチャンバー内に供給すると共に第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させてチャンバー内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって所定の処理時間、被処理物を殺菌するという処理を、所定回数だけ繰り返すことにより、被処理物に対して効率よく短時間で滅菌レベルの殺菌処理を行うことができる。
【0060】
更に、チャンバー内に含まれるガスを攪拌する送風ファンを設けたことにより、例えばランプ等の陰になる部分にまで当該ガスを回りこませることができるので、当該陰になる部分に置かれた被処理物も効果的に殺菌することができる。
【0061】
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0062】
上記の実施形態では、紫外線発生ランプとして低圧水銀ランプを用いた場合について説明したが、本発明では、かかる低圧水銀ランプの他に、例えば、放電容器にエキシマ分子を形成する放電ガスを充填し、このエキシマ分子から放射される紫外線を利用する、いわゆるエキシマランプを紫外線発生ランプとして用いてもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る活性酸素殺菌装置によれば、酸素供給手段から酸素を含むガスを処理室内に供給すると共に第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって被処理物を殺菌することにより、オゾナイザー等からオゾンを処理室内に供給する従来の活性酸素殺菌装置に比べて、殺菌処理時に処理室内のオゾン濃度を低く抑えることができ、オゾンが人体に及ぼす悪影響を軽減することができる。
【0064】
また、殺菌処理時に、第二の紫外線発生ランプを第一の紫外線発生ランプとともに点灯することにより、処理室内で活性酸素と酸素とが結合して生成されたオゾンに第二の紫外線発生ランプから発生させた紫外線を吸収させて、オゾンを酸素と活性酸素とに分解することができる。このため、処理室内における活性酸素の濃度を高くして、被処理物に対してさらに短時間で殺菌処理を行うことができる。
【0065】
また、酸素供給手段から酸素を含むガスを処理室内に供給する前に減圧手段によって処理室内を減圧状態にしておくことにより、処理室内に流入したガスを、処理室内のすべての部分に急速に拡散させることができる。したがって、例えば、袋に入れた試料を殺菌する場合にその袋内に当該ガスを十分入り込ませたり、筒状の器具等を殺菌する場合にその器具の内部にまで当該ガスを行き渡らせたりすることができるので、かかる試料や器具等に対しても効果的な殺菌処理を行うことができる。
【0066】
また、酸素供給手段から酸素を含むガスを処理室内に供給すると共に第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって所定の処理時間、被処理物を殺菌するという処理を、所定回数だけ繰り返すことにより、被処理物に対して効率よく短時間で滅菌レベルの殺菌処理を行うことができる。
【0067】
更に、処理室内に含まれるガスを攪拌する攪拌手段を設けたことにより、例えばランプ等の陰になる部分にまで当該ガスを回りこませることができるので、当該陰になる部分に置かれた被処理物も効果的に殺菌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である活性酸素殺菌装置の概略構成図である。
【図2】低圧水銀ランプの発光分布と酸素及びオゾンの吸収帯とを説明するための図である。
【図3】活性酸素を発生させる原理を説明するための図である。
【図4】本実施形態の活性酸素殺菌装置において被処理物の殺菌を行う処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】第一実験の結果を示す図である。
【図6】第二実験の結果を示す図である。
【図7】第三実験の結果を示す図である。
【符号の説明】
10 チャンバー
20 酸素供給装置
30 マスフローコントローラ
40 第一の紫外線発生ランプ
50 第二の紫外線発生ランプ
60 送風ファン
70 真空ポンプ
80 オゾン分解触媒

Claims (5)

  1. 被処理物を収容する処理室と、
    前記処理室内に酸素を含むガスを供給する酸素供給手段と、
    前記処理室内に設けられた、真空紫外域の紫外線を発生する第一の紫外線発生ランプと、
    を備え、前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給すると共に前記第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて前記処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって前記被処理物を殺菌することを特徴とする活性酸素殺菌装置。
  2. 前記処理室内の圧力を減じる減圧手段を備えており、前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給する前に前記減圧手段によって前記処理室内を減圧状態にしておくことを特徴とする請求項1記載の活性酸素殺菌装置。
  3. 前記酸素供給手段から酸素を含むガスを前記処理室内に供給すると共に前記第一の紫外線発生ランプから紫外線を発生させることにより当該酸素に当該紫外線を吸収させて前記処理室内に活性酸素を発生させ、その発生させた活性酸素によって所定の処理時間、前記被処理物を殺菌するという処理を所定回数だけ繰り返すことを特徴とする請求項1又は2記載の活性酸素殺菌装置。
  4. 前記処理室内に含まれるガスを攪拌する攪拌手段を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の活性酸素殺菌装置。
  5. 遠紫外域の紫外線を発生する第二の紫外線発生ランプが前記処理室内に設けられており、前記第二の紫外線発生ランプを前記第一の紫外線発生ランプとともに点灯することにより、前記処理室内で活性酸素と酸素とが結合して生成されたオゾンに前記第二の紫外線発生ランプから発生させた紫外線を吸収させて、前記オゾンを酸素と活性酸素とに分解することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の活性酸素殺菌装置。
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