JP2004273952A - Ccd型カラー固体撮像装置 - Google Patents

Ccd型カラー固体撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】CCD型カラー固体撮像装置で高感度化と高画質化の両立を図る。
【解決手段】半導体基板表面に二次元アレー状に配列された複数の受光部から夫々入射光量に応じた蓄積電荷を電荷蓄積層から垂直転送路に読み出し転送して出力するCCD型カラー固体撮像装置において、3原色のうちの1色の入射光を阻止する補色フィルタ41(43)を受光部に積層すると共に、該受光部の深さ方向に分離した少なくとも2つの第1,第2の前記電荷蓄積層32,33(34,35)を設け、前記3原色のうちの残りの2色のうちの1色の入射光量に応じた電荷を前記第1の電荷蓄積層32(34)に蓄積させて垂直転送路22に読み出し、前記2色のうちの残り1色の入射光量に応じた電荷を第2の電荷蓄積層33(35)に蓄積させて垂直転送路22に第1の電荷蓄積層32(34)からの蓄積電荷の読み出しと区別して読み出す構成とする。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD型カラー固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD(電荷結合素子)型やCMOS型等の半導体固体撮像装置では、例えば下記の特許文献1に記載されている様に、二次元アレー状に配列された多数のフォトダイオード上に異なる分光透過率を有するカラーフィルタを積層することにより、カラー画像を撮像することが可能になっている。
【0003】
カラーフィルタとしては、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の原色系カラーフィルタと、R,G,Bの夫々の補色関係にある光を透過する補色系カラーフィルタの2種類がある。
【0004】
原色系カラーフィルタにおいては、例えばBフィルタは主として470nm以下の短波長の光のみが透過するので、Bフィルタを積層した受光部のフォトダイオードは、Bの入射光に対して光感度を有するが、このBフィルタは、それ以外の波長成分(G及びR)を遮光してしまうため、Bフィルタに入射したGとRの波長成分は光電変換されず、GとRの入射光は無駄になってしまい、有効に利用されないという問題がある。
【0005】
これに対し、各原色成分R,G,Bに対し補色の関係にある波長域の光を透過する分光フィルタである補色系カラーフィルタの場合は、Bの補色の関係にある色成分GとRを透過するイエローフィルタ(Ye)と、Gの補色の関係にある色成分BとRを透過するマゼンタフィルタ(Mg)と、Rの補色の関係にある色成分BとGを透過するシアンフィルタ(Cy)で構成され、入射光のうち無駄になる光が原色系カラーフィルタを用いる場合より少なくなる。即ち、補色系フィルタを用いる固体撮像装置は、入射光の波長を広い範囲で利用できるため、感度が高くなるという特徴がある。このため、フラッシュなどの補助光源を利用しにくいビデオムービーカメラ(動画の撮像)では、補色系フィルタを用いた固体撮像装置が多く採用される。
【0006】
しかし、その一方で、補色系カラーフィルタを用いた固体撮像装置では、Yeフィルタが積層された画素から得られる信号がG+Rの信号となり、Cyフィルタが積層された画素から得られる信号がG+Bとなり、Mgフィルタが積層された画素から得られる信号がR+Bの信号のため、固体撮像装置から信号G+R,G+B,R+Bを読み出し後に、外部回路で色信号分離演算処理を行い、R,G,Bの各信号成分を取り出す必要がある。
【0007】
即ち、補色系フィルタを用いる固体撮像装置では、色信号分離演算処理が必要となるため、直接、R,G,Bの各色成分の信号を得ることができる原色系カラーフィルタを用いた固体撮像装置に比べ、色再現性やノイズの点で画質劣化が起きるという問題がある。従って、画質を重視するスチルカメラ(静止画の撮像)においては、原色系カラーフィルタを用いた固体撮像装置が多く採用されている。
【0008】
【特許文献1】
米国特許3971065号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年のデジタルスチルカメラやビデオムービーカメラ等に搭載される固体撮像装置は、高画素化が一層進展し、固体撮像装置の一画素に占める受光部面積は逆に小さくなって来ており、これまでと同じ感度で画像を撮像することが困難になりつつある。このため、色信号分離演算処理を行わずに色再現性や低ノイズ性を達成すると同時に、感度も高くすることができるカラー固体撮像装置の開発が望まれている。
【0010】
本発明の目的は、高感度化と高画質化の両方を図ることができるCCD型カラー固体撮像装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、半導体基板表面に二次元アレー状に配列された複数の受光部から夫々入射光量に応じた蓄積電荷を電荷蓄積層から垂直転送路に読み出し転送して出力するCCD型カラー固体撮像装置において、前記複数のうちの全部または一部の前記受光部の上部に積層され3原色のうちの1色の入射光を阻止し残り2色の入射光を透過する補色フィルタと、該補色フィルタが積層された前記受光部の深さ方向に分離して形成された少なくとも2つの第1,第2の前記電荷蓄積層であって、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの1色の入射光量に応じた蓄積電荷を前記垂直転送路に読み出す第1の電荷蓄積層と、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの残り1色の入射光量に応じた蓄積電荷を前記第1の電荷蓄積層の蓄積電荷と区別して前記垂直転送路に読み出す第2の電荷蓄積層とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この構成により、補色フィルタを用いることで入射光成分を有効に利用できるため感度が向上し、且つ原色の色信号が直接得られるために色信号分離演算処理が不要となり、しかも、カラーフィルタを使用することで、各色信号の分光感度スペクトルにおけるオーバーラップが低減して忠実な色再現が更に可能となり、高画質化も達成可能となる。
【0013】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、ブルー(B)の光を阻止するイエローフィルタが積層された前記受光部とレッド(R)の光を阻止するシアンフィルタが積層された前記受光部とグリーン(G)の光を阻止するマゼンタフィルタが積層された前記受光部の3種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする。
【0014】
この構成により、各受光部では、R,G,Bの3原色の内の2色の信号成分を直接得ることができ、残りの1色の信号成分は周りの受光部の信号成分を補間演算することで得ることができる。
【0015】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、イエローフィルタが積層された前記受光部とシアンフィルタが積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする。
【0016】
この構成によっても、各受光部では、R,G,Bの3原色の内の2色の信号成分を直接得ることができ、残りの1色の信号成分は周りの受光部の信号成分を補間演算することで得ることができる。また、全ての受光部からグリーン(G)の信号成分が得られるため、このグリーン信号を輝度信号として画像処理することで、解像度の高い画像を得ることができる。
【0017】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、マゼンタフィルタが積層された前記受光部とグリーン(G)の光を透過するグリーンフィルタが積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする。
【0018】
この構成によっても、各受光部位置においてR,G,Bの3原色の信号成分が得られる。しかも、マゼンダフィルタを透過するレッド(R)とブルー(B)の波長成分は離れているため、夫々の色信号を蓄積する電荷蓄積層を半導体基板の深さ方向に分離して形成するのが容易になると共に、レッドとブルーの分光感度およびグリーンフィルタを透過して得られるグリーンの分光感度のスペクトルにおけるオーバーラップを更に少なくでき、このため、更に忠実な色再現を図ることが可能となる。
【0019】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、マゼンタフィルタが積層された前記受光部とカラーフィルタの代わりに透明平坦化膜が積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする。
【0020】
この構成により、カラーフィルタの代わりに透明平坦化膜が積層された受光部から輝度信号が得られ、撮像画像の一層の高感度化を図ることが可能となる。
【0021】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、グリーンフィルタが積層された前記受光部とイエローフィルタが積層された前記受光部とマゼンタフィルタが積層された前記受光部とシアンフィルタが積層された前記受光部とが前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする。
【0022】
この構成により、色差線順次に各受光部から信号電荷を読み出すことができ、信号処理の高速化などを図ることが可能となる。
【0023】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、前記電荷蓄積層のうち前記半導体基板の内部に設けられる電荷蓄積層には該半導体基板の表面まで該電荷蓄積層の蓄積電荷を移動させる高濃度不純物領域でなる電荷通路が設けられることを特徴とする。
【0024】
この構成により、半導体基板の深い場所に設けた電荷蓄積層からの信号電荷の読み出しが容易となる。
【0025】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、高濃度不純物領域として形成される前記電荷蓄積層及び該電荷蓄積層に連続する前記電荷通路の不純物濃度が前記垂直転送路に近づくほど高濃度になるように濃度勾配が設けられたことを特徴とする。
【0026】
この構成により、電荷蓄積層に蓄積された信号電荷の読み出しが更に容易となり、また、信号電荷の読み出し残りを防止することができる。
【0027】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、前記第1,第2の電荷蓄積層の夫々の深さが、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの夫々の色の波長に対応して設定されることを特徴とする。
【0028】
この構成により、各電荷蓄積層の分光特性を設定通りにすることが可能となる。
【0029】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、ブルー(B)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.2〜0.4μmであり、グリーン(G)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.4〜0.8μmであり、レッド(R)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.8〜2.5μmであることを特徴とする。この構成により、各電荷蓄積層の深さが、R,G,Bの入射光量に応じた電荷を蓄積するのに最適化される。
【0030】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、前記の各受光部の上部に夫々オンチップ集光光学系が設けられ、前記の各受光部に夫々遮光膜の1つの開口が対応することを特徴とする。この構成により、更に入射光のロスが少なくなり、入射光の利用効率が更に向上する。
【0031】
本発明のCCD型カラー固体撮像装置は、前記受光部が前記半導体基板の表面上に正方格子状に配列され、或いは、前記受光部が前記半導体基板の表面上にハニカム状に配列されることを特徴とする。本発明はいずれ画素配列に対しても適用可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0033】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。このCCD型カラー固体撮像装置は、半導体基板10の表面側に、詳細は後述する断面構造を持つ多数の受光部1がアレー状に形成されている。図示の例では、各受光部1が夫々菱形で表される。
【0034】
本実施形態における画素配列は、特開平10―136391号公報に記載されている画素配列、即ち、各受光部1が垂直方向,水平方向に夫々1/2ピッチづつずらしたいわゆるハニカム画素配列となっている。そして、隣接する受光部1間には垂直転送路(VCCD)2が形成され、各受光部1から垂直転送路2に読み出された信号電荷が、図面上、蛇行しながら下方向の水平転送路(HCCD)3まで転送される。
【0035】
各受光部1には、表面に、補色系フィルタであるイエローフィルタ(Ye),シアンフィルタ(Cy),マゼンタフィルタ(Mg)のいずれかが積層されている。Yeフィルタは、グリーン(G)とレッド(R)の波長成分の光を透過し、Cyフィルタは、ブルー(B)とグリーン(G)の波長成分の光を透過し、Mgフィルタは、レッド(R)とブルー(B)の波長成分の光を透過する。
【0036】
本実施形態に係る各受光部1は、詳細は後述する断面構造を持つことにより、Yeフィルタを透過したG+Rの透過光からGの光量に応じた信号電荷とRの光量に応じた信号電荷とを同時に蓄積し且つ別々に垂直転送路2に読み出し、Cyフィルタを透過したB+Gの透過光からBの光量に応じた信号電荷とGの光量に応じた信号電荷とを同時に蓄積し且つ別々に垂直転送路2に読み出し、Mgフィルタを透過したR+Bの透過光からRの光量に応じた信号電荷とBの光量に応じた信号電荷とを同時に蓄積し且つ別々に垂直転送路2に読み出すことができる。
【0037】
例えば、図2(a)に示す様に、1回目の読み出しにより、Yeフィルタを持つ受光部1からG信号を、Cyフィルタを持つ受光部1からB信号を、Mgフィルタを持つ受光部1からR信号を読み出し、図2(b)に示す様に、2回目の読み出しにより、Yeフィルタを持つ受光部1からR信号を、Cyフィルタを持つ受光部1からG信号を、Mgフィルタを持つ受光部1からB信号を読み出す。
【0038】
即ち、受光部からの信号電荷読出,VCCD転送,HCCD転送を受光領域全体にわたって2回行うことにより、1つの受光部から2つの原色信号成分が得られることになる。各受光部において不足する1色の信号については、周辺の画素信号の平均値として求める。即ち、図3に示す様に、例えば○印の位置における色再現には、1回目に読み出されたB信号と2回目に読み出されたG信号を用い、不足するR信号については、例えば周辺3画素分×2の計6つのR信号の平均値を用いる。このようにして得られた○印位置のR,G,B信号により○印位置の色再現を行う。
【0039】
図4(a)は、図2のa―a線断面図であり、図4(b)は、図2のb―b線断面図であり、図4(c)は、図2のc―c線断面図である。尚、これらの断面図において、補色フィルタ及びその上部に設けるマイクロレンズは図示を省略している。
【0040】
本実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置は、シリコン基板の持つ光学的性質を利用してR,G,Bの色信号成分を分離するものである。即ち、シリコン基板の光吸収係数が長波長光(R)から短波長光(B)に至る可視域において異なるため、光吸収係数の大きい波長域の光はシリコン基板の浅い領域で吸収されシリコン基板の深部には到達しにくいが、逆に、光吸収係数の小さい波長域の光はシリコン基板の深い領域まで達するので、シリコン基板の深部においても光電変換が可能になるという性質を利用している。
【0041】
シリコン基板の光学的性質に関し、IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, VOL.ED−15,NO.1,JANUARY 1968 の”A Planar Silicon Photosensor with an Optimal Spectral Response for Detecting Printed Material”PAUL A.GARY and JOHN G.LINVILLに、フォトダイオードの光電変換特性が入射光の波長およびシリコン基板の深さ方向の位置に依存することが開示されている。また、この原理を用いたCMOS型イメージセンサとして、米国特許第5965875号公報記載のものがある。
【0042】
図4(a)において、シアンフィルタ(Cy)が積層されブルー(B)とグリーン(G)の信号電荷を蓄積する受光部は、n型半導体基板10に形成される。この半導体基板10の表面側にはPウェル層11が形成され、Pウェル層11内に、2つのN層12,13が深さ方向に分離して形成される。
【0043】
主に短波長光(例えばB)の入射光成分によって発生した信号電荷は、半導体基板10の厚さ方向に対して最も浅い位置に設けられたN層12に蓄積される。この信号電荷蓄積部を形成するN層12(不純物(リンまたは砒素(P又はAs))濃度は約5×101617/cm、深さ0.2〜0.4μm:尚、この深さは、不純物濃度にも依存する。以下同様)が読み出しゲート電極6a下まで延在することで、主に短波長光によって発生した電荷のみが、ゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。
【0044】
層12より若干深いところに設けられたN層(n2)13は、端部において半導体基板10の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)13aを有し、この電荷通路13aが、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極7aの下まで延在される。このN層13には、中間的な波長光(例えばG)によって発生した信号電荷が蓄積される。この信号電荷蓄積部を形成するN層13(不純物濃度は約5×101617/cm、深さ0.4〜0.8μm)が読み出しゲート電極7a下まで延在することで、主に中間的な波長光(G)によって発生した電荷がゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。
【0045】
図4(b)において、イエローフィルタ(Ye)が積層されグリーン(G)とレッド(R)の信号電荷を蓄積する受光部は、Pウェル層11内に、2つのN層13’14が深さ方向に分離して形成される。
【0046】
層(n2’)13’は、端部において転送電極の一部からなる読み出しゲート電極7aの下まで延在される。このN層13’には、中間的な波長光(例えばG)によって発生した信号電荷が蓄積される。この信号電荷蓄積部を形成するN層13’(不純物濃度は約5×101617/cm、深さ0.2〜0.8μm)が読み出しゲート電極7a下まで延在することで、主に中間的な波長光(G)によって発生した電荷がゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。
【0047】
尚、N層13’の代わりに、図4(a)に示すN層13の構造とすることでもよい。しかし、本実施形態の様に、電荷蓄積層13’を、表面から深さ0.8μm程度までN層としても、表面側にイエローフィルタ(Ye)が積層され入射光のうちBの光はこのイエローフィルタで遮断されるため、電荷蓄積層13’にBの信号電荷が蓄積することはない。
【0048】
深部に形成されたN層(n3)14は、端部において半導体基板10の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)14aを有し、このN領域14aが、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極6a下まで延在される。このN層14には、長波長光(例えばR)によって発生した信号電荷が蓄積される。この信号電荷蓄積部を形成するN層14(不純物濃度は約5×101617/cm、深さ0.8μm〜2.5μm)が読み出しゲート電極6a下まで延在することで、主に長波長光(R)によって発生した電荷がゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。
【0049】
図4(c)において、マゼンタフィルタ(Mg)が積層されブルー(B)とレッド(R)の信号電荷を蓄積する受光部は、Pウェル層11内に、2つのN層12,14が深さ方向に分離して形成される。
【0050】
主に短波長光(例えばB)の入射光成分によって発生した信号電荷は、表面のN層12に蓄積され、ゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。深部に形成されたN層(n3)14には、長波長光(例えばR)によって発生した信号電荷が蓄積され、ゲート部を通って垂直転送路2に読み出される。
【0051】
深さの異なる3種類の蓄積部12,13(13’),14が設けられた半導体基板10の表面の一部には、浅いP層15が設けられており、更に最表面にはSiO膜16が設けられている。P層15の不純物(ボロン)濃度は約1×1018/cm、深さ約0.1〜0.2μm程度であり、受光部1の表面における酸化膜―半導体界面の欠陥準位の低減に寄与している。従って、半導体基板10の深さ方向の最も浅い位置にある蓄積部12は、PP構造となっている。
【0052】
このように、本実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置は、全体として、P(NP)(NP)構造を持ち、深さの異なる2種類の蓄積部(N層)が、基板深さ方向に電位障壁となるP領域を挟んで離間して形成されている。尚、N層間のP領域のボロン濃度は、1×101416/cmに設定される。
【0053】
好適には、N層でなる蓄積部及び電荷通路の不純物濃度は、蓄積部の中心付近の光入射領域よりも読み出しゲート部に向かって濃度が高くなるように濃度勾配を持たせるのがよい。これにより、信号電荷の読み出しが容易になり、電荷の読み出し残りを防止できるからである。
【0054】
尚、本実施形態では、いずれの受光部1においても基板深さ方向に2段の蓄積部を形成し、信号電荷蓄積対象外の波長光に対応するN層は設けていない。しかし、各受光部1には補色フィルタが積層されているので、R,G,Bの3色のうちの1色の信号は補色フィルタに阻止されてシリコン基板に到達しない。従って、各N層を形成するマスクパターンの共通化を図って各受光部1に夫々3層構造のN層12,13,14を設けても、到達しない波長光(色)に対応するN層に信号電荷が蓄積されることはない。しかし、各受光部を3層構造にする場合には、電荷読み出しを行わない蓄積部(N層)については、蓄積部に不要な電荷が残留することが考えられるため、次の撮像を行う前に、予め基板に正電圧パルスを印加して、不要電荷の掃き出しを行うのがよい。
【0055】
図5は、図1に示す受光部1の4画素分と受光部1間の垂直転送路2のパターンを示す平面図である。各受光部1は、菱形の素子分離帯4によって画成されており、菱形の4辺のうち、右側2辺に素子分離帯4が途切れたゲート部4a,4bが設けられている。各蓄積部12,13,14の蓄積電荷のうち1回目に読み出される信号電荷(図2(a)参照)がゲート部4aを通して垂直転送路2に読み出され、2回目に読み出される信号電荷(図2(b)参照)がゲート部4bから垂直転送路2に読み出される。
【0056】
図6は、図5に転送電極を重ねた図であり、図7は、図6の丸印VII内の詳細図である。2層ポリシリコン構造でなる転送電極は垂直転送路2を覆うように設けられ、1つの受光部1に対して4本の転送電極5,6,7,8が対応付けられている。これにより、いわゆる全画素読み出し(プログレッシブ動作)可能なCCDとなっている。
【0057】
図8(a)(b)(c)は、夫々、補色フィルタCy,Ye,Mgを透過した光信号が、その波長によってシリコン基板の深さ方向の進入距離が異なることを説明する概念図である。即ち、最も波長の短いB光は、シリコン基板の最も浅い領域で吸収されて光電荷を発生させ、最初の蓄積部n1に蓄積される。中間の波長からなるG光はB光よりも深い位置まで到達するので、発生する電荷の多くが中間の深さにある蓄積部n2(n2’)に蓄積される。同様に、最も波長の長いR光によって発生する電荷は、シリコン基板の最も深部にある蓄積領域n3に蓄積される。
【0058】
信号電荷の蓄積部n1とn2の間や、n2(n2’)とn3との間には電位障壁となるP領域があるため、このP領域において発生した信号電荷(電子)は、ポテンシャルプロファイルに沿って、隣接する電荷蓄積部(n1,n2(n2’),n3)のいずれかに振り分けられる。
【0059】
図9(a)はシアンフィルタ(Cy)が積層された受光部で得られるB信号とG信号の分光感度スペクトルを示す図であり、図9(b)はイエローフィルタ(Ye)が積層された受光部で得られるG信号とR信号の分光感度スペクトルを示す図であり、図9(c)はマゼンタフィルタ(Mg)が積層された受光部で得られるB信号とR信号の分光感度スペクトルを示す図である。
【0060】
本実施形態の受光部の構成によれば、各信号成分B,G,Rの分光感度スペクトルのオーバーラップが少なくなるため、これらの受光部から得られた信号成分を画像処理することで、更に忠実な色再現が実現でき、高画質化を図ることが可能となる。
【0061】
また、本実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置では、補色系フィルタを用いることで、入射光の利用効率を上げて高感度化を図ることができ、しかも、各受光部において色信号を区別し原色信号を直接読み出すことができるため色信号分離演算処理が不要となる。
【0062】
尚、本実施形態では、各受光部1をいわゆるハニカム配列とした固体撮像装置について説明したが、各受光部1を正方格子配列にした固体撮像装置にも適用できる。
【0063】
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。尚、以下の実施形態において、特に説明が無い場合、N層等の不純物濃度や蓄積層の深さについては第1実施形態と同様である。
【0064】
図10において、受光部21は長方形で表され、多数の受光部21がアレー状に配列されている。本実施形態では、受光部21は正方格子状に配列されている。水平方向に隣接する受光部21間には垂直転送路22が形成され、受光部21から垂直転送路22に読み出された信号電荷は、下方の水平転送路23まで転送される。
【0065】
本実施形態に係る受光部21には、垂直方向,水平方向共に交互に補色系フィルタのYeフィルタとCyフィルタが積層される。
【0066】
Yeフィルタが積層された受光部21にはグリーン(G)の信号電荷とレッド(R)の信号電荷とが区別して蓄積され、これらのG信号とR信号とは別々に垂直転送路23に読み出される。また、Cyフィルタが積層された受光部21にはグリーン(G)の信号電荷とブルー(B)の信号電荷とが区別して蓄積され、これらのG信号とB信号とは別々に垂直転送路23に読み出される。
【0067】
この様に、本実施形態では、全ての受光部21からG信号が得られ、また、R信号とB信号については、垂直方向,水平方向に並ぶ各受光部21で交互に得られる。即ち、各受光部において、R,Bのうちのどちらか1色の信号が不足することになるが、不足した1色の信号については、周辺の画素信号の平均値として求める。
【0068】
即ち、図11に示す様に、例えば○印の位置における色再現には、1回目に読み出されたG信号と2回目に読み出されたR信号を用い、不足するB信号については、隣接する周辺4画素分のB信号の平均値を用いる。
【0069】
図12は、本実施形態に係る受光部21の2画素分及び水平方向に隣接する受光部間の垂直転送路を示す平面図である。各受光部は、「C」の字状の素子分離帯24によって囲まれており、素子分離帯24が存在しないゲート部24aから信号電荷が垂直転送路22に読み出される構造になっている。
【0070】
図13は、本実施形態に係るカラー固体撮像装置の転送電極を示す図である。本実施形態では、転送電極25,26,27は3層ポリシリコン構造となっており、全画素読み出し可能なインターラインCCDを構成する。ここで、第2ポリシリコン電極26または第3ポリシリコン電極27の夫々が読み出しゲート電極を形成し、各読み出しゲート電極に読み出し電圧が印加されたとき、対応する信号電荷蓄積部から信号電荷が垂直転送路22に読み出される。
【0071】
図14(a)は図13のa―a線断面図すなわちCyフィルタが積層された受光部の断面図であり、図14(b)は図13のb―b線断面図すなわちYeフィルタが積層された受光部の断面図である。
【0072】
図14(a)において、本実施形態に係るカラー固体撮像装置のn型の半導体基板30の表面側にはPウェル層31が形成され、このPウェル層31内に、2段構造のN層でなる信号電荷の蓄積層32,33が深さ方向に相互に分離して形成される。
【0073】
表面部の蓄積層(n1)32は、転送電極の一部からなる上記読み出しゲート電極26a下まで延在し、主に短波長光(例えばB)の入射光成分によって発生した信号電荷が、半導体基板30の厚さ方向に対して最も浅い位置に設けられた蓄積層32に蓄積される。この構造においては、蓄積層32に蓄えられた電荷、即ち、主に短波長光によって発生した電荷のみが垂直転送路22に読み出される。
【0074】
2番目の蓄積層(n2)33は、端部において半導体基板30の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)33aを有し、このN領域33aが、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極27a下まで延在される。この蓄積層33には、中間的な波長光(例えばG)によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造において、蓄積層33に蓄えられた電荷、即ち、主に中間的な波長光(G)によって発生した電荷が垂直転送路22に読み出される。
【0075】
斯かる構成の蓄積層32,33が形成された受光部の上部には、この受光部の受光面に開口を持つ遮光膜40が設けられ、その上に、Cyフィルタ41とマイクロレンズ42とが積層され、マイクロレンズ42によって集光され、Cyフィルタ41によって赤色(R)の波長の光が阻止された入射光が、遮光膜40の開口40aを通って受光部に入射される。
【0076】
尚、半導体基板30の最表面に、P層15とSiO膜16を設けるのは、第1実施形態と同様である。
【0077】
図14(b)において、n型の半導体基板30の表面側に形成されたPウェル層31内に、2段構造のN層でなる信号電荷の蓄積層34,35が深さ方向に相互に分離して形成される。
【0078】
表面部の蓄積層(n2’)34は、図14(a)の蓄積層33と同程度の深さまで形成されると共に、その端部は転送電極26の一部からなる上記読み出しゲート電極26a下まで延在し、主に中間波長光(例えばG)の入射光成分によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造においては、蓄積層34に蓄えられた電荷、即ち、主に中間波長光によって発生した電荷のみが垂直転送路22に読み出される。
【0079】
Pウェル層31の深部に形成された蓄積層(n3)35は、端部において半導体基板30の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)35aを有し、このN領域35aが、転送電極27の一部からなる読み出しゲート電極27a下まで延在される。この蓄積層35には、主に長波長光(例えばR)によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造において、蓄積層35に蓄えられた電荷のみが垂直転送路22に読み出される。
【0080】
斯かる構成の蓄積層34,35が形成された受光部の上部にも遮光膜40の開口40bが設けられ、更にその上には、Yeフィルタ43とマイクロレンズ44とが積層される。マイクロレンズ44によって集光され、Yeフィルタ43によって青色(B)の波長の光が阻止された入射光が、遮光膜40の開口40bを通って受光部に入射される。尚、半導体基板30の最表面には、同様に、P層15とSiO膜16が設けられる。
【0081】
本実施形態に係る蓄積層34は、基板表面近傍まで分布しているが、短波長のBに対応する光はYeフィルタによって阻止されるので、Bの入射光に対しては感度を持っていない。従って、蓄積層34の浅い方向の分布については特に制約はなく、図14(a)における蓄積層33と同じ構造(蓄積層を半導体基板表面近傍まで分布させない構造)としてもよい。
【0082】
図15(a)(b)は、夫々、本実施形態に係る固体撮像装置においてCyフィルタ41,Yeフィルタ43を透過した光信号が、その波長によってシリコン基板の深さ方向の進入距離が異なることを説明する概念図である。
【0083】
レッド(R)の光を阻止するCyフィルタ41が積層された受光部では、図15(a)に示されるように、最も波長の短いブルー(B)の光はシリコン基板の最も浅い領域で吸収され、Bの光量に応じた電荷を発生して最初の蓄積層n1に蓄積される。中間の波長からなるグリーン(G)の光は、ブルー(B)の光よりも深い位置まで到達するので、発生する電荷の多くが蓄積層n2に蓄積される。
【0084】
ブルー(B)の光を阻止するYeフィルタ43が積層された受光部では、図15(b)に示されるように、中間の波長からなるグリーン(G)の光は、蓄積層n2’に蓄積され、同様に、最も波長の長いR光によって発生する電荷は、シリコン基板の最も深部にある蓄積層n3に蓄積される。
【0085】
この様に、本実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置でも、補色系フィルタのうちCyフィルタとYeフィルタを用いることで、入射光の利用効率を上げて高感度化を図ることができ、しかも、各受光部において原色信号を区別して読み出すことができるため色信号分離演算処理が不要となり、このため忠実な色再現や高画質化を図ることが可能となる。また、全ての受光部からグリーンの信号を得ることができるため、このグリーン信号を輝度情報として使用し解像度の高い画像を得ることが可能となる。
【0086】
尚、本実施形態では、各受光部21を正方格子配列とした固体撮像装置について説明したが、各受光部21をいわゆるハニカム配列にした固体撮像装置にも容易に適用可能である。
【0087】
(第3実施形態)
図16は、本発明の第3実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。図示において、受光部51は長方形で表され、多数の受光部51がアレー状に配列されている。本実施形態では、受光部51は正方格子状に配列されている。水平方向に隣接する受光部51間には垂直転送路52が形成され、受光部51から垂直転送路52に読み出された信号電荷は、下方の水平転送路53まで転送される。
【0088】
本実施形態に係る受光部51には、垂直方向,水平方向共に、交互に、原色系カラーフィルタの1つであるグリーン(G)と補色系カラーフィルタの1つであるマゼンタ(Mg)の2色のカラーフィルタが積層されている。本実施形態では、各カラーフィルタ(G,Mg)によって阻止されなかった入射光成分が原色系の信号(R,G,B)成分として独立に読み出される構成となっている。
【0089】
即ち、Mgフィルタが積層された受光部51からは、B信号とR信号とが得られる。従って、受光部から、電荷読出、VCCD転送、HCCD転送を2回行うことにより、Gフィルタを持つ受光部51から1色(G)の原色信号成分が得られ、Mgフィルタを持つ受光部からは2色(R,B)の原色信号成分が得られることになる。
【0090】
Gフィルタを積層した受光部51からは、3原色のうちの1色(G)の成分しか得られないため、図17に示す様に、この受光部位置については、2回の読み出しで読み出されたG信号(1回目をG1、2回目をG2と図示する。)を加算して用いる。残りのR色については、周りのR信号を平均して、更に、残りのB色については、周りのB信号を平均して用いる。
【0091】
Mgフィルタを積層した受光部からは、3原色のうちの2色(R,B)が得られるため、残りのG信号については、周りの4つのG1信号と4つのG2信号を用いて求める。
【0092】
図18は、本実施形態に係る受光部51の2画素分及び水平方向に隣接する受光部間の垂直転送路を示す平面図である。各受光部は、「C」の字状の素子分離帯54によって囲まれており、素子分離帯54が存在しないゲート部54aから信号電荷が垂直転送路52に読み出される構造になっている。
【0093】
図19は、本実施形態に係るカラー固体撮像装置の転送電極を示す図である。本実施形態では、転送電極55,56,57は3層ポリシリコン構造となっており、全画素読み出し可能なインターラインCCDを構成する。ここで、第2ポリシリコン電極56または第3ポリシリコン電極57の夫々が読み出しゲート電極を形成し、各読み出しゲート電極に読み出し電圧が印加されたとき、対応する信号電荷蓄積部から信号電荷が垂直転送路52に読み出される。
【0094】
図20(a)は図19のa―a線断面図すなわちMgフィルタが積層された受光部の断面図であり、図20(b)は図19のb―b線断面図すなわちGフィルタが積層された受光部の断面図である。
【0095】
図20(a)において、本実施形態に係るカラー固体撮像装置のn型半導体基板60の表面側にはPウェル層61が形成され、このPウェル層61内に、2段構造のN層でなる信号電荷の蓄積層62,63が深さ方向に相互に分離して形成される。
【0096】
表面部の蓄積層(n1)62は、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極56a下まで延在し、主に短波長光(例えばB)の入射光成分によって発生した信号電荷が、半導体基板60の厚さ方向に対して最も浅い位置に設けられた蓄積層62に蓄積される。この構造においては、蓄積層62に蓄えられた電荷、即ち、主に短波長光によって発生した電荷のみが垂直転送路52に読み出される。
【0097】
2番目の蓄積層(n3)63は深部に形成され、端部において半導体基板60の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)63aを有し、このN領域63aが、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極57a下まで延在される。この蓄積層63には、長波長光(例えばR)によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造において、蓄積層63に蓄えられた電荷、即ち、主に長波長光(R)によって発生した電荷が垂直転送路52に読み出される。
【0098】
斯かる構成の蓄積層62,63が形成された受光部の上部には、この受光部の受光面に開口を持つ遮光膜66が設けられ、その上に、Mgフィルタ67とマイクロレンズ68とが積層され、マイクロレンズ68によって集光され、Mgフィルタ67によって緑色(G)の波長の光が阻止された入射光が、遮光膜66の開口66aを通って受光部に入射される。
【0099】
本実施形態では、短波長Bと長波長Rの波長の離れた各入射光成分によって発生した信号電荷を夫々蓄積層62,63に蓄積する構成のため、蓄積層62と蓄積層63とを半導体基板の深さ方向に離れた位置に形成でき、蓄積層62,63の分離形成が容易である。
【0100】
尚、半導体基板60の最表面に、P層15とSiO膜16を設けるのは、第1実施形態,第2実施形態と同様である。
【0101】
図20(b)において、n型半導体基板60の表面側に形成されたPウェル層61内の表面部に、1段構造のN層でなる信号電荷の蓄積層(n2)64が形成される。この蓄積層64の深さは、図20(a)の蓄積層62,63の中間的な深さとなっている。
【0102】
この蓄積層64は、その端部において転送電極56,57の一部からなる上記読み出しゲート電極56a,57aの下まで延在し、主に中間波長光(例えばG)の入射光成分によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造においては、蓄積層64に蓄えられた電荷、即ち、主に中間波長光によって発生した電荷のみが2回に分けて垂直転送路52に読み出される。
【0103】
斯かる構成の蓄積層64が形成された受光部の上部にも遮光膜66の開口66bが設けられ、更にその上に、Gフィルタ65とマイクロレンズ69とが積層される。マイクロレンズ69によって集光され、Gフィルタ41によって赤色(R)とブルー(B)の波長の光が阻止された入射光は、遮光膜66の開口66bを通って受光部に入射される。
【0104】
本実施形態に係るカラー固体撮像装置は、第1,第2実施形態と異なり、基板深さ方向に、一段または2段の蓄積層を有している。各蓄積層の深さは、浅いほうからn1(62),n2(64),n3(63)となっており、浅い方から、B,G,R光の信号電荷を蓄積する様に各蓄積層の深さが設定されている。
【0105】
尚、蓄積層(n2)64については、蓄積層が基板表面近くまで分布しているが、Gフィルタが積層されているため蓄積層64にはB信号は到達せず、このため、Bについて感度を有することはない。従って、特に混色等の問題は生じない。
【0106】
また、第1,第2の実施形態と同じく、各蓄積層の電荷を独立に垂直転送路に読み出すことが可能である。即ち、各蓄積層のN領域の一端がそれぞれ異なる読み出しゲート部近傍まで延在し、読み出しパルス(Φv)の印加によって、蓄積層にある電荷が垂直転送路に読み出し可能な構造となっている。
【0107】
本実施形態では、G信号については同一の蓄積層64から2回に分けて読み出す構成になっているが、最初の読み出しにおいて全ての蓄積電荷を蓄積層64から読み出してもよい。
【0108】
図21(a)(b)は、夫々、本実施形態に係る固体撮像装置において、Mgフィルタ67,Gフィルタ65を透過した光信号が、その波長によってシリコン基板の深さ方向の進入距離が異なることを説明する概念図である。
【0109】
即ち、最も波長の短いB光は、シリコン基板の最も浅い領域で吸収されて電荷を発生し、最初の蓄積層n1に蓄積される。中間の波長からなるG光はB光よりも深い位置まで到達するので、発生する電荷の多くが蓄積層n2に蓄積される。同様に、最も波長の長いR光によって発生する電荷は、シリコン基板の最も深部にある蓄積層n3に蓄積される。
【0110】
図22は、本実施形態に係るマゼンタフィルタを積層した受光部から得られるB信号及びR信号の分光感度スペクトルにグリーンフィルタを積層したG信号の分光感度スペクトルを重ねあわせた図である。
【0111】
補色系フィルタ及びグリーンフィルタを用いる固体撮像装置では、グリーンフィルタは、通常は、多種類のカラーフィルを使用したくないという製造上の理由により、シアンフィルタとイエローフィルタの2層のカラーフィルタを重ねることで実現しており、そのグリーンの信号スペクトルは理想的にはならない。
【0112】
しかし、本実施形態で使用する補色系フィルタはマゼンタだけであるため、グリーンフィルタを実現するためにシアンフィルタ及びイエローフィルタを重ねる必要はなく、原色系のグリーンフィルタ1層だけを設けることができる。また、マゼンタフィルタは、波長の離れたB信号とR信号とを透過するため、本実施形態で得られるR,G,B信号の分光感度スペクトルは、図22に示されるように、オーバーラップが少なく色分離の優れた理想的な分光感度スペクトルに近くなる。このため、本実施形態に係る固体撮像装置から得られる色信号を画像処理することで、第1,2実施形態に比較して更に忠実な色再現が実現される。
【0113】
以上述べた様に、本実施形態によっても、補色系フィルタのうちMgフィルタを用いることで、入射光の利用効率を上げて高感度化を図ることができ、しかも、各受光部において色信号を区別して原色信号を直接読み出すことができるため、色信号分離演算処理が不要となり、忠実な色再現や高画質化を図ることが可能となる。
【0114】
尚、本実施形態でも、各受光部21を正方格子配列とした固体撮像装置について説明したが、各受光部21をいわゆるハニカム配列にした固体撮像装置にも適用可能である。
【0115】
(第4実施形態)
図23は、本発明の第4実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。このCCD型カラー固体撮像装置は、半導体基板80の表面側に、多数の受光部71がアレー状に形成されている。図示の例では、各受光部71が夫々菱形で表される。
【0116】
本実施形態における画素配列は第1実施形態と同じであり、各受光部71が垂直方向,水平方向に夫々1/2ピッチづつずらしたいわゆるハニカム画素配列となっている。そして、隣接する受光部71間には垂直転送路72が形成され、各受光部71から垂直転送路72に読み出された信号電荷が、蛇行しながら下方向の水平転送路73まで転送される。
【0117】
本実施形態では、偶数列の受光部71にMgフィルタが積層され、奇数列の受光部71にはカラーフィルタを積層せず、単に透明平坦化膜(以下、この透明平坦化膜を「ホワイト(W)フィルタ」ともいう。)を積層している。Mgフィルタが積層された受光部71では、Mgフィルタによって阻止されなかった入射光成分R,BによるR信号電荷とB信号電荷とが区別して蓄積され独立に読み出され、Wフィルタが積層された受光部71は、全ての可視光に対して感度を有する。
【0118】
即ち、Mgフィルタを持つ受光部からはR信号とB信号とが得られ、Wフィルタを持つ受光部からは、R,G,Bの全ての信号成分が加算された信号が読み出される。尚、Wフィルタを持つ受光部から読み出されたW信号は、2回に分けて読み出されたW1信号,W2信号を加算して使用する。
【0119】
従って、各受光部から電荷読出、VCCD転送、HCCD転送を2回行うことにより、図24に示すように、Mgフィルタを積層した受光部からは、2色の原色信号成分R,Bが得られ、Wフィルタを積層した受光部からは、R,G,Bを混合した(R+G+B)信号が得られる。
【0120】
即ち、Mgフィルタを持つ受光部位置の色情報としては、直接得られる上記の2色の原色信号R,Bと、周辺4個または8個のW信号の平均値(R+G+B)からR信号量とB信号量とを減算することでG信号を求める。
【0121】
Wフィルタを持つ受光部位置の色情報としては、周辺4個のR信号の平均値からR信号を求め、周辺4個のB信号の平均値からB信号を求め、直接得られるW信号量からR信号量とB信号量とを減算することで、G信号を求める。
【0122】
図25は、図23に示す受光部71の4画素分と受光部71間の垂直転送路72のパターンを示す平面図である。各受光部71は、菱形の素子分離帯74によって画成されており、菱形の4辺のうち、右側2辺に素子分離帯4が途切れたゲート部74a,74bが設けられている。Mgフィルタを持つ受光部71からB信号を読み出すときはゲート部74aから読み出され、R信号を読み出すときはゲート部74bから読み出される。Wフィルタを持つ受光部71からは、ゲート部74aを介して1回目のW信号が読み出され、ゲート部74bを介して2回目のW信号が読み出される。尚、1回のW信号読み出しによってその受光部71のW信号全てを読み出す構成とすることでもよい。
【0123】
尚、垂直転送路72上に設けられる転送電極構造は、第1実施形態と同じであり、2層ポリシリコンでなる。
【0124】
図26(a)は図25のa―a線断面図すなわちWフィルタを持つ受光部の断面図である。n型半導体基板80の表面側にはPウェル層81が形成され、その表面部には、深さ0.2〜2.5μmの深いN層でなる信号電荷の蓄積層(n2)82が形成されている。最表面には、第1〜第3実施形態と同様に、P層15とSiO膜16とが設けられている。
【0125】
受光部の受光面には遮光膜85の開口85aが設けられ、その上方に、Wフィルタすなわち透明な平坦化膜86が設けられ、更にその上部にマイクロレンズ87が設けられる。マイクロレンズ87で集光された入射光は、透明な平坦化膜86を通して、即ち、少ないロスで蓄積層82内に入射する。
【0126】
図26(b)は図25のb―b線断面図すなわちMgフィルタを持つ受光部の断面図である。n型半導体基板80に形成されたPウェル層81に、2段構成のN層でなる信号電荷の蓄積層83,84が分離して形成され、最表面には、上記と同様に、P層15とSiO膜16とが設けられる。
【0127】
表面部の蓄積層(n1)83は、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極下まで延在し、主に短波長光(例えばB)の入射光成分によって発生した信号電荷が、半導体基板80の厚さ方向に対して最も浅い位置に設けられた蓄積層83に蓄積される。この構造においては、蓄積層83に蓄えられた電荷、即ち、主に短波長光によって発生した電荷のみが垂直転送路72に読み出される。
【0128】
深部に形成された蓄積層(n3)84は、端部において半導体基板80の表面まで立ち上がるN領域(電荷通路)84aを有し、このN領域84aが、転送電極の一部からなる読み出しゲート電極下まで延在される。この蓄積層84には、長波長光(例えばR)によって発生した信号電荷が蓄積される。この構造において、蓄積層84に蓄えられた電荷、即ち、主に長波長光(R)によって発生した電荷が垂直転送路72に読み出される。
【0129】
斯かる構成の蓄積層83,84が形成された受光部の上部には、この受光部の受光面に合わせて遮光膜85の開口85bが設けられ、更にその上に、Mgフィルタ88とマイクロレンズ89とが積層され、マイクロレンズ89によって集光され、Mgフィルタ88によって緑色(G)の波長の光が阻止された入射光が、遮光膜85の開口85bを通って受光部に入射される。
【0130】
各蓄積層n1(82),n2(81),n3(83)について見ると、蓄積層n1が最も浅く、蓄積層n2と蓄積層n3とが同程度の深さとなっている。但し、蓄積層n3については、その上方にある蓄積層n1と接触しないように離れた位置に局在している。言い換えると、蓄積層n3は、R光の波長成分について最も感度が高くなるような深さに選定される。蓄積層n2については、表面付近まで分布し、かつ蓄積層n3と同じ深さまで分布している。これは、人間の目が知覚できる可視域の入射光波長成分を最も効率的に光電変換するためであり、無色(W)のフィルタが積層されているからである。
【0131】
図27(a)(b)は、MgフィルタおよびWフィルタを透過した光信号が、その波長によってシリコン基板の深さ方向の進入距離が異なることを説明する概念図である。即ち、最も波長の短いB光は、シリコン基板の最も浅い領域で吸収されて電荷を発生し、この電荷は最初の蓄積層n1に蓄積される。同様に、最も波長の長いR光によって発生する電荷は、シリコン基板の最も深部にある蓄積層n3に蓄積される。Wフィルタ86を持つ受光部では、R,G,B全てについて光電変換をする必要があるので、蓄積層n2は基板の浅い所から深い所まで広く分布している。
【0132】
図28は、本実施形態に係るカラー固体撮像装置の分光感度スペクトルを示す図である。マゼンタフィルタMgを透過したB信号とR信号はオーバーラップ無く分離しており、Wフィルタを透過した光(B+G+R)の信号(W)は、全ての可視光波長域を含みG信号(波長540nm付近)にピークを持つスペクトルとなっている。
【0133】
本実施形態では、特にホワイト(W)に対応する受光部で、全ての可視域の波長成分を利用できるため、入射光成分のロスが殆どなく、第1実施形態の様に全受光部に補色フィルタを積層する場合に比べ、更に高感度化が図れる。また、特に複雑な信号処理をすることなく、直接、高感度の輝度信号(R+G+B)が得られるという特徴もある。また、カラーフィルタとしてMgフィルタのみを使用するため、カラーフィルタの積層工程が容易となる。
【0134】
尚、本実施形態では、各受光部71をいわゆるハニカム配列とした固体撮像装置について説明したが、各受光部71を正方格子配列にした固体撮像装置にも適用可能である。
【0135】
(第5の実施形態)
図29は、本発明の第5実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。本実施形態では、半導体基板90上に正方格子状に配列された各受光部91に、図示するように、グリーンフィルタ(G)と、マゼンタフィルタ(Mg)と、イエローフィルタ(Ye)と、シアンフィルタ(Cy)とを積層している点のみが第2実施形態と異なり、各受光部91から垂直転送路92に読み出された各色信号電荷が、水平転送路93まで転送される。各受光部91の断面構造は、上述した実施形態における同一カラーフィルタが積層された受光部と同じである。
【0136】
本実施形態に係る固体撮像装置は、各受光部に積層するカラーフィルタのみが異なるが、本実施形態のカラーフィルタの配列により、CCDから出力される色差線順次信号はnライン(nは1以上の整数)の信号がグリーン(G)とイエロー(Ye)及びシアン(Cy)とマゼンタ(Mg)からなり、n+1ラインの信号はマゼンタ(Mg)とイエロー(Ye)及びシアン(Cy)とグリーン(G)からなり、これが繰り返される。
【0137】
従って、インターレース読み出し(飛び越し走査)を行う場合においても、本実施形態によれば、R,G,Bの各色成分が独立に読み出されるので、色分離回路を必要としない。そのため、低ノイズかつ色再現性に優れた高画質の撮像が可能になり、同時に高速信号処理と信号処理回路の簡略化が図られる。
【0138】
【発明の効果】
本発明によれば、下記の効果を得ることができる。
(1)一の受光部(画素)から、2色以上の色信号成分を検出するため、入射光を有効に電気信号に変換でき、高感度化が可能になる。
(2)補色カラーフィルタを使用した固体撮像装置から原色系の色信号を直接取り出すことができるので、忠実な色再現が可能になる。
(3)カラーフィルタを使用するため、基板深さ方向に対する分光特性を利用する場合において、各分光スペクトル(R,G,B)相互のオーバーラップ量が少なくなり、忠実な色再現が可能になり、高画質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。
【図2】図1に示すCCD型カラー固体撮像装置の各受光部から信号を読み出す説明図である。
【図3】図1に示すCCD型カラー固体撮像装置から2回に分けて読み出した色信号により色再現を行う説明図である。
【図4】(a)は図2のa―a線断面図である。
(b)は図2のb―b線断面図である。
(c)は図2のc―c線断面図である。
【図5】図1に示すCCD型カラー固体撮像装置の4受光部(4画素)分の平面図である。
【図6】図5に転送電極を重ねて示した図である。
【図7】図6に示す○印VII内の詳細図である。
【図8】(a)はシアンフィルタCyを通した光のシリコン基板内の進入距離と第1実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
(b)はイエローフィルタYeを通した光のシリコン基板内の進入距離と第1実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
(c)はマゼンタフィルタMgを通した光のシリコン基板内の進入距離と第1実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
【図9】(a)はシアンフィルタが積層された受光部で得られるB信号とG信号の分光感度スペクトルを示す図である。
(b)はイエローフィルタが積層された受光で得られるG信号とR信号の分光感度スペクトルを示す図である。
(c)はマゼンタフィルタが積層された受光部で得られるB信号とR信号の分光感度スペクトルを示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。
【図11】図10に示すCCD型カラー固体撮像装置から2回に分けて読み出した色信号により色再現を行う説明図である。
【図12】図10に示すCCD型カラー固体撮像装置の水平方向に隣接する2受光部(2画素)分の素子分離帯のパターンを示す平面図である。
【図13】図10に示すCCD型カラー固体撮像装置の4受光部(4画素)分の平面図である。
【図14】(a)は図13に示すa―a線断面図である。
(b)は図13に示すb―b線断面図である。
【図15】(a)はシアンフィルタCyを通した光のシリコン基板内への進入距離と第2実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
(b)はイエローフィルタYeを通した光のシリコン基板内への進入距離と第2実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。
【図17】図16に示すCCD型カラー固体撮像装置から2回に分けて読み出した色信号により色再現を行う説明図である。
【図18】図16に示すCCD型カラー固体撮像装置の水平方向に隣接する2受光部(2画素)分の素子分離帯のパターンを示す平面図である。
【図19】図16に示すCCD型カラー固体撮像装置の4受光部(4画素)分の平面図である。
【図20】(a)は図19に示すa―a線断面図である。
(b)は図19に示すb―b線断面図である。
【図21】(a)はマゼンタフィルタMgを通した光のシリコン基板内への進入距離と第3実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
(b)はグリーンフィルタGを通した光のシリコン基板内への進入距離と第3実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
【図22】本発明の第3実施形態に係るカラー固体撮像装置で得られる原色信号の分光感度スペクトルを示す図である。
【図23】本発明の第4実施形態に係る単板式のCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。
【図24】図23に示すCCD型カラー固体撮像装置から2回に分けて読み出した色信号により色再現を行う説明図である。
【図25】図23に示すCCD型カラー固体撮像装置の4受光部(4画素)分の平面図である。
【図26】(a)は図25に示すa―a線断面図である。
(b)は図25に示すb―b線断面図である。
【図27】(a)はマゼンタフィルタMgを通した光のシリコン基板内への進入距離と第4実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
(b)はホワイトフィルタWを通した光のシリコン基板内への進入距離と第4実施形態に係る蓄積層との関係を示す図である。
【図28】本発明の第4実施形態に係るカラー固体撮像装置で得られる分光感度スペクトルを示す図である。
【図29】本発明の第5実施形態に係るCCD型カラー固体撮像装置の表面模式図である。
【符号の説明】
1,21,51,71,91 受光部
2,22,52,72,92 垂直転送路(VCCD)
3,23,53,73,93 水平転送路(HCCD)
4,24,54,74 素子分離帯
4a,4b,24a,54a,74a,74b ゲート部
5,6,7,8,25,26,27 転送電極
10,30,60,80 半導体基板
11,31,61,81 Pウェル層
12,13,14,32,33,34,35,62,63,64,82,83,84 信号電荷の蓄積層
15 P
16 SiO
40,66,85 遮光膜
40a,40b,66a,66b,85a,85b 開口
41 シアンフィルタCy
42,44,68,69,87,89 マイクロレンズ
43 イエローフィルタYe
67,88 マゼンタフィルタMg
86 ホワイトフィルタW(透明平坦化膜)

Claims (13)

  1. 半導体基板表面に二次元アレー状に配列された複数の受光部から夫々入射光量に応じた蓄積電荷を電荷蓄積層から垂直転送路に読み出し転送して出力するCCD型カラー固体撮像装置において、前記複数のうちの全部または一部の前記受光部の上部に積層され3原色のうちの1色の入射光を阻止し残り2色の入射光を透過する補色フィルタと、該補色フィルタが積層された前記受光部の深さ方向に分離して形成された少なくとも2つの第1,第2の前記電荷蓄積層であって、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの1色の入射光量に応じた蓄積電荷を前記垂直転送路に読み出す第1の電荷蓄積層と、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの残り1色の入射光量に応じた蓄積電荷を前記第1の電荷蓄積層の蓄積電荷と区別して前記垂直転送路に読み出す第2の電荷蓄積層とを備えたことを特徴とするCCD型カラー固体撮像装置。
  2. ブルー(B)の光を阻止するイエローフィルタが積層された前記受光部とレッド(R)の光を阻止するシアンフィルタが積層された前記受光部とグリーン(G)の光を阻止するマゼンタフィルタが積層された前記受光部の3種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  3. イエローフィルタが積層された前記受光部とシアンフィルタが積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  4. マゼンタフィルタが積層された前記受光部とグリーン(G)の光を透過するグリーンフィルタが積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  5. マゼンタフィルタが積層された前記受光部とカラーフィルタの代わりに透明平坦化膜が積層された前記受光部の2種類の受光部が前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  6. グリーンフィルタが積層された前記受光部とイエローフィルタが積層された前記受光部とマゼンタフィルタが積層された前記受光部とシアンフィルタが積層された前記受光部とが前記半導体基板の表面に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  7. 前記電荷蓄積層のうち前記半導体基板の内部に設けられる電荷蓄積層には該半導体基板の表面まで該電荷蓄積層の蓄積電荷を移動させる高濃度不純物領域でなる電荷通路が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  8. 高濃度不純物領域として形成される前記電荷蓄積層及び該電荷蓄積層に連続する前記電荷通路の不純物濃度が前記垂直転送路に近づくほど高濃度になるように濃度勾配が設けられたことを特徴とする請求項7に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  9. 前記第1,第2の電荷蓄積層の夫々の深さが、前記補色フィルタを透過した前記2色のうちの夫々の色の波長に対応して設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  10. ブルー(B)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.2〜0.4μmであり、グリーン(G)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.4〜0.8μmであり、レッド(R)の入射光量に応じた電荷を蓄積する電荷蓄積層の深さが0.8〜2.5μmであることを特徴とする請求項9に記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  11. 前記の各受光部の上部には夫々オンチップ集光光学系が設けられ、前記の各受光部に夫々遮光膜の1つの開口が対応することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のCCD型カラー固体撮像装置。
    ラー固体撮像装置。
  12. 前記受光部が前記半導体基板の表面上に正方格子状に配列されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のCCD型カラー固体撮像装置。
  13. 前記受光部が前記半導体基板の表面上にハニカム状に配列されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のCCD型カラー固体撮像装置。
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