JP2004270080A - ジェットルームにおける糸抜け防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な緯糸跳ね戻り防止性能を容易に付与でき、かつ維持できる糸抜け防止装置を提供する。
【解決手段】緯入れノズル10の後端部には糸抜け防止具21が嵌合されている。糸抜け防止具21は、ゴム製の取り付けキャップ22と、取り付けキャップ22に結合されたセラミック製のパイプ23とからなる。緯糸Yは、パイプ23の筒内及び緯入れノズル10の緯糸通路145に通される。
【選択図】 図1
【解決手段】緯入れノズル10の後端部には糸抜け防止具21が嵌合されている。糸抜け防止具21は、ゴム製の取り付けキャップ22と、取り付けキャップ22に結合されたセラミック製のパイプ23とからなる。緯糸Yは、パイプ23の筒内及び緯入れノズル10の緯糸通路145に通される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緯入れノズルを備えたジェットルームにおける糸抜け防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
緯入れノズルから射出されて緯入れされた緯糸は、筬打ち直後に緯入れノズルの先端の先で切断される。このとき、織布に連なる緯糸の張力は高くなっているので、緯入れノズルに通されている緯糸が切断ショックによって跳ね戻り、緯糸が緯入れノズルから抜けてしまうおそれがある。緯入れノズルからの糸抜けは、伸度の大きい緯糸において特に生じ易い。
【0003】
特許文献1に開示の装置では、グリッパと緯入れノズルとの間にブラシを配設し、ブラシに緯糸を擦りつけて緯糸の跳ね戻りを防止している。
特許文献2に開示の装置では、ウォータジェットルーム用の緯入れノズルの先端に一対のプレートを互いに接近して配設し、両プレート間の隙間に緯糸を通している。緯糸は、両プレート間の隙間に形成される水膜による把持力によって切断ショックによる跳ね戻りを防止される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭51−102158号公報
【特許文献2】
実開平03−81388号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示の装置では、ブラシと緯糸との接触部分に緯糸の成分が堆積する。この堆積した緯糸成分は硬化し易く、堆積した緯糸成分が硬化すると、ブラシの柔軟性が失われる。ブラシの柔軟性が失われると、ブラシにおける緯糸の通過部分が押し広げられ、緯糸の跳ね戻りに対するブラシの抵抗が徐々に失われてゆく。つまり、ブラシによる初期の緯糸跳ね戻り防止性能を維持することが困難である。ブラシから堆積した緯糸成分を除去すれば、ブラシによる初期の緯糸跳ね戻り防止性能を維持することもできるが、この除去作業は面倒である。
【0006】
特許文献2に開示の装置では、水膜による把持力が大き過ぎると、円滑な緯入れが阻害され、水膜による把持力が小さすぎると、十分な緯糸跳ね戻り防止性能が得られない。つまり、両プレート間の隙間の調整や、プレートの大きさの調整が難しく、しかも、緯糸種類が変更されると、このような調整を行わなければならないという煩わしさがある。
【0007】
本発明は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を容易に付与でき、かつ維持できる糸抜け防止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、ノズル本体内に挿入された緯糸案内用ニードルの外周面と前記ノズル本体の内周面との間に流路を形成し、前記流路への流体の供給によって前記流体を噴射口から噴射し、前記緯糸案内用ニードル内の緯糸通路に通された緯糸を流体と共に緯入れする緯入れノズルを備えたジェットルームを対象とし、請求項1の発明では、緯糸を通すための補助緯糸通路を有する糸抜け防止具を前記緯入れノズルの後端に連結し、前記補助緯糸通路における通路径を前記緯糸案内用ニードル内における前記緯糸通路の最大の通路径よりも小さくした。
【0009】
このような補助緯糸通路は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする緯糸に対して抵抗を与え、緯糸跳ね戻りを防止する。補助緯糸通路は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を得る上で簡便であり、良好な緯糸跳ね戻り防止性能の維持も容易である。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1において、前記補助緯糸通路を前記緯糸通路内に入り込ませた。
補助緯糸通路が緯入れノズルの先端に近いほど、糸抜け防止具の緯糸跳ね戻り防止性能は高くなる。補助緯糸通路を緯糸通路内に入り込ませた構成は、補助緯糸通路を緯入れノズルの先端に近づけるのに有効である。
【0011】
請求項3の発明では、請求項1及び請求項2のいずれか1項において、耐摩耗性材質からなるパイプの筒内を前記補助緯糸通路とした。
耐摩耗性材質製のパイプは、緯糸を通すための補助緯糸通路の形成部材として好適である。
【0012】
請求項4の発明では、請求項3において、前記パイプをセラミック製とした。
セラミックは、緯糸と擦れ合うパイプの材質として好適である。
請求項5の発明では、請求項3及び請求項4のいずれか1項において、前記緯入れノズルの後端に連結される取り付けキャップを前記パイプに結合して前記糸抜け防止具を構成した。
【0013】
緯入れノズルの後端に連結される取り付けキャップは、パイプを所定位置に保持するための手段として好適である。
請求項6の発明では、請求項5において、前記取り付けキャップをゴム製とした。
【0014】
ゴムは、取り付けキャップの材質として好適である。
請求項7の発明では、請求項3乃至請求項6のいずれか1項において、外周面をテーパとしたテーパ筒部を前記パイプに設けた。
【0015】
パイプが動くと、緯入れ時の緯糸がパイプの動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがある。緯糸通路にテーパ形状部分を設け、テーパ筒部と緯糸通路のテーパ形状部分とを嵌合すれば、パイプが動くことはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0017】
図1は、ウォータジェットルーム用の緯入れノズル10を示す。ホルダ11の支持孔111には筒形状のノズル本体12が嵌入されている。ノズル本体12の先端側(図1において右側)の外周面にはキャップ13が螺着されている。ホルダ11は、ノズル本体12の後端側(図1において左側)に形成したフランジ部121とキャップ13との間でキャップ13の締め付けにより挟みこまれてノズル本体12に止着されている。ノズル本体12の周囲の支持孔111は、ホルダ11内の給水通路112に連なっており、ノズル本体12の外周面と支持孔111との間の環状室16は、給水通路112に連通している。
【0018】
ノズル本体12の筒内には緯糸案内用ニードル14が嵌入されている。緯糸案内用ニードル14の後端部にはキャップ15が圧入固定されている。緯糸案内用ニードル14の一部となるキャップ15は、フランジ部121の内周に螺着されており、緯糸案内用ニードル14の大径部141は、ノズル本体12の内周面122に嵌合している。緯糸案内用ニードル14の小径部142の外周面146とノズル本体12の内周面122との間の環状の水路18は、流入口123を介して環状室16に連通する流路である。流入口123は、緯糸案内用ニードル14の小径部142の周囲でノズル本体12に等間隔で配列形成されている。大径部141の内周面143は、ノズル本体12の後端側から前端側に向かうにつれて縮径してゆくテーパとなっている。小径部142の内周面144は、ストレート周面となっている。内周面143,144は、緯糸案内用ニードル14内における緯糸通路145を形成する。
【0019】
ノズル本体12の先端部の筒内には筒形状の噴射口形成体17が圧入固定されている。ノズル本体12の一部となる噴射口形成体17の内周面にはテーパ孔171が形成されている。テーパ孔171は、噴射口形成体17の後端から先端に向かうにつれて縮径する形状であり、テーパ孔171の範囲は、噴射口形成体17の後端から噴射口形成体17の後端と先端との中間の段差172までである。
【0020】
緯糸案内用ニードル14の先端側の小径部142は、テーパ孔171の内側を通って段差172まで到達するように噴射口形成体17に挿通されている。テーパ孔171の内周面と小径部142の外周面146との間は絞り流路173となる。絞り流路173の先端は、噴射口20となっている。
【0021】
環状の水路18内には整流具19が配設されている。整流具19は、ノズル本体12の筒内に圧入されるリング部191と、リング部191の内周に環状に等間隔に配設された複数の整流子192とからなる。
【0022】
キャップ15の後端部は、フランジ部121から後方へ突出している。キャップ15の後端部には糸抜け防止具21が嵌合されている。糸抜け防止具21は、ゴム製の取り付けキャップ22と、取り付けキャップ22に結合されたセラミック製のパイプ23とからなる。取り付けキャップ22は、円柱形状をしている。円柱形状の取り付けキャップ22の一端面には円周形状の嵌合孔221が形成されており、取り付けキャップ22の他端面には円錐形状の導入孔222が形成されている。嵌合孔221は、図2(a)にも示されており、導入孔222は、図2(b)にも示されている。取り付けキャップ22の軸中心には結合孔223が貫き形成されている。結合孔223は、円錐形状の導入孔222の底部と、円周形状の嵌合孔221の底部とに連なっている。パイプ23は、結合孔223に嵌入して結合されている。取り付けキャップ22とパイプ23とは、接着剤によって接着して固定されている。
【0023】
取り付けキャップ22の嵌合孔221にはキャップ15の後端部が嵌合される。糸抜け防止具21を緯入れノズル10の後端(即ち、キャップ15の後端部)に嵌合して連結した状態では、パイプ23が緯糸案内用ニードル14内の緯糸通路145に入り込んでいる。そして、パイプ23の前端が緯糸案内用ニードル14の大径部141の内周面143に接している。緯糸Yは、パイプ23の筒内及び緯糸案内用ニードル14内の緯糸通路145を通される。パイプ23の筒内は、緯糸通路145に連なる補助緯糸通路231となる。補助緯糸通路231における通路径Q(図1に図示)は、緯糸案内用ニードル14内における緯糸通路145における最小の通路径R(図1に図示)よりも小さく、緯糸Yの糸径よりも大きくしてある。
【0024】
図示しないポンプから供給された流体としての圧力水は、給水通路112、環状室16及び流入口123を経由して水路18に流入する。水路18に流入した圧力水は、複数の整流子192間及び絞り流路173を通過して噴射口20から噴射される。糸抜け防止具21のパイプ23内及び緯糸案内用ニードル14内に通されている緯糸Yは、噴射口20からの水噴射によって経糸開口内へ緯入れされる。
【0025】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)経糸開口内へ緯入れされた緯糸Yは、筬打ちされた直後に緯入れノズル10の先端の先で緯糸切断装置(図示略)によって切断される。緯入れノズル10に通されている緯糸は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする。パイプ23内の補助緯糸通路231は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする緯糸Yに対して抵抗を与える。つまり、振動して跳ね戻ろうとする緯糸Yが補助緯糸通路231の周壁に接触するので、跳ね戻ろうとする緯糸Yの振動が補助緯糸通路231内で抵抗となる。その結果、補助緯糸通路231が緯糸跳ね戻りを防止し、緯入れノズル10からの緯糸Yの抜けが防止される。又、補助緯糸通路231の通路径Qが緯糸Yの糸径よりも大きくしてあるため、補助緯糸通路231の存在が緯糸Yの緯入れを阻害するような大きな緯入れ抵抗とはならない。
【0026】
補助緯糸通路231の通路径Qが小さいほど、緯糸跳ね戻りを防止する性能は高くなる。補助緯糸通路231の形成は容易であるので、補助緯糸通路231は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を得る上で簡便である。又、パイプ23内に緯糸Yの成分が堆積したとしても、この堆積した緯糸成分を取り除く作業は容易である。つまり、糸抜け防止具21を用いれば、良好な緯糸跳ね戻り防止性能の維持も容易である。
【0027】
(1−2)補助緯糸通路231が緯入れノズル10の先端(即ち、図1においてノズル本体12の右端)に近いほど、糸抜け防止具21の緯糸跳ね戻り防止性能は高くなる。補助緯糸通路231を緯糸通路145内に入り込ませた構成は、補助緯糸通路231を緯入れノズル10の先端に近づけるのに有効である。
【0028】
(1−3)緯入れされる緯糸Yは、パイプ23の筒内面と摺接する。そのため、パイプ23の材質としては耐摩耗性に優れた耐磨耗性材質が望ましい。つまり、耐摩耗性材質製のパイプ23は、補助緯糸通路231の形成部材として好適である。特にセラミックは、耐摩耗性に優れ、しかも、孔開け加工を必要としない焼結方式でパイプ23を形成できるので、セラミックは、小さな通路径Qを有するパイプ23の材質として特に好適である。
【0029】
(1−4)緯入れノズル10の後端(即ち、キャップ15の後端部)に取り付けキャップ22を連結すれば、パイプ23は、緯糸通路145内に挿入された所定位置に保持される。緯入れノズル10の後端に連結される取り付けキャップ22は、パイプ23を緯糸通路145内に挿入した所定位置に保持するための手段として好適である。
【0030】
(1−5)糸抜け防止具21は、不動配置されるウォータジェットルーム用の緯入れノズル10に取り付けキャップ22を嵌合して取り付けられる。緯入れノズル10は、エアジェットルーム用の緯入れノズルとは異なって、筬打ちに合わせて揺動されないので、緯入れノズル10と糸抜け防止具21との連結は、それほど強固でなくてもよい。そのため、糸抜け防止具21は、単純な嵌合によって緯入れノズル10に連結すればよい。このような嵌合連結をもたらす取り付けキャップ22の材質としては、弾性変形に優れたゴムが好適である。つまり、取り付けキャップ22の嵌合孔221の孔径をキャップ15の後端部の外径よりも少し小さくしておけば、キャップ15の後端部と取り付けキャップ22とを容易に嵌合することができる。しかも、取り付けキャップ22の弾性力がキャップ15の後端部と取り付けキャップ22との嵌合連結を確実なものとし、緯入れノズル10からの糸抜け防止具21の脱落が生じるおそれはない。
【0031】
(1−6)パイプ23が動くと、緯入れ時の緯糸Yがパイプ23の動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがある。パイプ23は、パイプ23の前端が緯糸案内用ニードル14のテーパ形状の内周面143に接触するように緯糸通路145に挿入されているので、パイプ23が動くことはない。
【0032】
又、パイプ23の前端をテーパ形状の内周面143に接触させた構成は、補助緯糸通路231を緯入れノズル10の先端に可及的に近づけるのに有効である。(1−7)取り付けキャップ22における導入孔222は、パイプ23に緯糸Yを通す際の糸通し作業を容易にする。
【0033】
次に、図3の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第2の実施の形態における糸抜け防止具21Aでは、第1の実施の形態における導入孔222のない取り付けキャップ22Aが用いられている。この実施の形態においても、第1の実施の形態における(1−1)〜(1−6)項と同じ効果が得られる。
【0034】
次に、図4の第3の実施の形態を説明する。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第3の実施の形態における糸抜け防止具21Bでは、パイプ23の前端が緯糸通路145内に入り込んでいるが、パイプ23の前端は、緯糸案内用ニードル14のテーパ形状の内周面143には接触していない。しかし、第3の実施の形態においても、糸抜け防止効果は得られる。又、第1の実施の形態における(1−2)〜(1−5)項と同じ効果が得られる。
【0035】
次に、図5の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第4の実施の形態における糸抜け防止具21Cでは、パイプ23Cの後端部が大径部232にしてあり、取り付けキャップ22が大径部232を介してパイプ23Cに結合されている。複数のパイプ23Cの内径を異ならせ、これら複数のパイプ23Cの大径部232の外径を同一としておけば、取り付けキャップ22の結合孔223の孔径をパイプ23Cの内径の違いに応じて変更する必要がない。つまり、取り付けキャップ22としては同形同大の一種類のものを製作すればよい。
【0036】
次に、図6の第5の実施の形態を説明する。第4の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第5の実施の形態における糸抜け防止具21Dのパイプ23Dは、外周面をテーパとしたテーパ筒部233と大径部232とからなる。取り付けキャップ22は、大径部232を介してパイプ23Dに結合されている。テーパ筒部233の外周面のテーパは、内周面143のテーパ形状と略同じ形状となっている。つまり、テーパ筒部233は、テーパ筒部233のテーパ形状の外周面が内周面143に接するように、緯糸通路145に嵌合されている。
【0037】
第5の実施の形態では、第4の実施の形態と同様の効果が得られる。パイプ23Dが動くと、緯入れ時の緯糸Yがパイプ23Dの動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがあるが、第5の実施の形態では、テーパ筒部233と緯糸通路145のテーパ形状部分とが嵌合されるので、パイプ23Dが動くことはない。
【0038】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)パイプ23,23Cの内径は、緯糸通路145の最大の内径よりも小さい範囲で、緯糸通路145の最小の内径以上の大きさとしてもよい。
【0039】
(2)パイプの材質として、セラミック以外の耐磨耗性材質を用いてもよい。
(3)取り付けキャップの材質として、合成樹脂、金属を用いてもよい。
(4)取り付けキャップとパイプとを一体形成してもよい。この場合の糸抜け防止具の材質は、緯糸と接触するパイプに適した材質となる。
【0040】
(5)第5の実施の形態において、取り付けキャップ22を省略してもよい。
(6)エアジェットルーム用の緯入れノズルに本発明を適用すること。
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0041】
〔1〕請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記緯糸通路は、緯入れノズルの後端側から前端側に向かうにつれて縮径となるテーパを有し、前記補助緯糸通路における通路径の大きさを前記緯糸案内用ニードル内の緯糸通路における最小の通路径以下としたジェットルームにおける糸抜け防止装置。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の糸抜け防止装置は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を容易に付与でき、かつ維持できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す側断面図。
【図2】(a),(b)は、糸抜け防止具の斜視図。
【図3】第2の実施の形態を示す要部側断面図。
【図4】第3の実施の形態を示す要部側断面図。
【図5】第4の実施の形態を示す要部側断面図。
【図6】第5の実施の形態を示す要部側断面図。
【符号の説明】
10…緯入れノズル。12…ノズル本体。122…内周面。14…緯糸案内用ニードル。145…緯糸通路1。146…外周面。18…流路としての水路。20…噴射口。21,21A,21B,21C…糸抜け防止具。22,22A…取り付けキャップ。23,23C,23D…パイプ。231…補助緯糸通路。Y…緯糸。
【発明の属する技術分野】
本発明は、緯入れノズルを備えたジェットルームにおける糸抜け防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
緯入れノズルから射出されて緯入れされた緯糸は、筬打ち直後に緯入れノズルの先端の先で切断される。このとき、織布に連なる緯糸の張力は高くなっているので、緯入れノズルに通されている緯糸が切断ショックによって跳ね戻り、緯糸が緯入れノズルから抜けてしまうおそれがある。緯入れノズルからの糸抜けは、伸度の大きい緯糸において特に生じ易い。
【0003】
特許文献1に開示の装置では、グリッパと緯入れノズルとの間にブラシを配設し、ブラシに緯糸を擦りつけて緯糸の跳ね戻りを防止している。
特許文献2に開示の装置では、ウォータジェットルーム用の緯入れノズルの先端に一対のプレートを互いに接近して配設し、両プレート間の隙間に緯糸を通している。緯糸は、両プレート間の隙間に形成される水膜による把持力によって切断ショックによる跳ね戻りを防止される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭51−102158号公報
【特許文献2】
実開平03−81388号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示の装置では、ブラシと緯糸との接触部分に緯糸の成分が堆積する。この堆積した緯糸成分は硬化し易く、堆積した緯糸成分が硬化すると、ブラシの柔軟性が失われる。ブラシの柔軟性が失われると、ブラシにおける緯糸の通過部分が押し広げられ、緯糸の跳ね戻りに対するブラシの抵抗が徐々に失われてゆく。つまり、ブラシによる初期の緯糸跳ね戻り防止性能を維持することが困難である。ブラシから堆積した緯糸成分を除去すれば、ブラシによる初期の緯糸跳ね戻り防止性能を維持することもできるが、この除去作業は面倒である。
【0006】
特許文献2に開示の装置では、水膜による把持力が大き過ぎると、円滑な緯入れが阻害され、水膜による把持力が小さすぎると、十分な緯糸跳ね戻り防止性能が得られない。つまり、両プレート間の隙間の調整や、プレートの大きさの調整が難しく、しかも、緯糸種類が変更されると、このような調整を行わなければならないという煩わしさがある。
【0007】
本発明は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を容易に付与でき、かつ維持できる糸抜け防止装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、ノズル本体内に挿入された緯糸案内用ニードルの外周面と前記ノズル本体の内周面との間に流路を形成し、前記流路への流体の供給によって前記流体を噴射口から噴射し、前記緯糸案内用ニードル内の緯糸通路に通された緯糸を流体と共に緯入れする緯入れノズルを備えたジェットルームを対象とし、請求項1の発明では、緯糸を通すための補助緯糸通路を有する糸抜け防止具を前記緯入れノズルの後端に連結し、前記補助緯糸通路における通路径を前記緯糸案内用ニードル内における前記緯糸通路の最大の通路径よりも小さくした。
【0009】
このような補助緯糸通路は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする緯糸に対して抵抗を与え、緯糸跳ね戻りを防止する。補助緯糸通路は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を得る上で簡便であり、良好な緯糸跳ね戻り防止性能の維持も容易である。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1において、前記補助緯糸通路を前記緯糸通路内に入り込ませた。
補助緯糸通路が緯入れノズルの先端に近いほど、糸抜け防止具の緯糸跳ね戻り防止性能は高くなる。補助緯糸通路を緯糸通路内に入り込ませた構成は、補助緯糸通路を緯入れノズルの先端に近づけるのに有効である。
【0011】
請求項3の発明では、請求項1及び請求項2のいずれか1項において、耐摩耗性材質からなるパイプの筒内を前記補助緯糸通路とした。
耐摩耗性材質製のパイプは、緯糸を通すための補助緯糸通路の形成部材として好適である。
【0012】
請求項4の発明では、請求項3において、前記パイプをセラミック製とした。
セラミックは、緯糸と擦れ合うパイプの材質として好適である。
請求項5の発明では、請求項3及び請求項4のいずれか1項において、前記緯入れノズルの後端に連結される取り付けキャップを前記パイプに結合して前記糸抜け防止具を構成した。
【0013】
緯入れノズルの後端に連結される取り付けキャップは、パイプを所定位置に保持するための手段として好適である。
請求項6の発明では、請求項5において、前記取り付けキャップをゴム製とした。
【0014】
ゴムは、取り付けキャップの材質として好適である。
請求項7の発明では、請求項3乃至請求項6のいずれか1項において、外周面をテーパとしたテーパ筒部を前記パイプに設けた。
【0015】
パイプが動くと、緯入れ時の緯糸がパイプの動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがある。緯糸通路にテーパ形状部分を設け、テーパ筒部と緯糸通路のテーパ形状部分とを嵌合すれば、パイプが動くことはない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0017】
図1は、ウォータジェットルーム用の緯入れノズル10を示す。ホルダ11の支持孔111には筒形状のノズル本体12が嵌入されている。ノズル本体12の先端側(図1において右側)の外周面にはキャップ13が螺着されている。ホルダ11は、ノズル本体12の後端側(図1において左側)に形成したフランジ部121とキャップ13との間でキャップ13の締め付けにより挟みこまれてノズル本体12に止着されている。ノズル本体12の周囲の支持孔111は、ホルダ11内の給水通路112に連なっており、ノズル本体12の外周面と支持孔111との間の環状室16は、給水通路112に連通している。
【0018】
ノズル本体12の筒内には緯糸案内用ニードル14が嵌入されている。緯糸案内用ニードル14の後端部にはキャップ15が圧入固定されている。緯糸案内用ニードル14の一部となるキャップ15は、フランジ部121の内周に螺着されており、緯糸案内用ニードル14の大径部141は、ノズル本体12の内周面122に嵌合している。緯糸案内用ニードル14の小径部142の外周面146とノズル本体12の内周面122との間の環状の水路18は、流入口123を介して環状室16に連通する流路である。流入口123は、緯糸案内用ニードル14の小径部142の周囲でノズル本体12に等間隔で配列形成されている。大径部141の内周面143は、ノズル本体12の後端側から前端側に向かうにつれて縮径してゆくテーパとなっている。小径部142の内周面144は、ストレート周面となっている。内周面143,144は、緯糸案内用ニードル14内における緯糸通路145を形成する。
【0019】
ノズル本体12の先端部の筒内には筒形状の噴射口形成体17が圧入固定されている。ノズル本体12の一部となる噴射口形成体17の内周面にはテーパ孔171が形成されている。テーパ孔171は、噴射口形成体17の後端から先端に向かうにつれて縮径する形状であり、テーパ孔171の範囲は、噴射口形成体17の後端から噴射口形成体17の後端と先端との中間の段差172までである。
【0020】
緯糸案内用ニードル14の先端側の小径部142は、テーパ孔171の内側を通って段差172まで到達するように噴射口形成体17に挿通されている。テーパ孔171の内周面と小径部142の外周面146との間は絞り流路173となる。絞り流路173の先端は、噴射口20となっている。
【0021】
環状の水路18内には整流具19が配設されている。整流具19は、ノズル本体12の筒内に圧入されるリング部191と、リング部191の内周に環状に等間隔に配設された複数の整流子192とからなる。
【0022】
キャップ15の後端部は、フランジ部121から後方へ突出している。キャップ15の後端部には糸抜け防止具21が嵌合されている。糸抜け防止具21は、ゴム製の取り付けキャップ22と、取り付けキャップ22に結合されたセラミック製のパイプ23とからなる。取り付けキャップ22は、円柱形状をしている。円柱形状の取り付けキャップ22の一端面には円周形状の嵌合孔221が形成されており、取り付けキャップ22の他端面には円錐形状の導入孔222が形成されている。嵌合孔221は、図2(a)にも示されており、導入孔222は、図2(b)にも示されている。取り付けキャップ22の軸中心には結合孔223が貫き形成されている。結合孔223は、円錐形状の導入孔222の底部と、円周形状の嵌合孔221の底部とに連なっている。パイプ23は、結合孔223に嵌入して結合されている。取り付けキャップ22とパイプ23とは、接着剤によって接着して固定されている。
【0023】
取り付けキャップ22の嵌合孔221にはキャップ15の後端部が嵌合される。糸抜け防止具21を緯入れノズル10の後端(即ち、キャップ15の後端部)に嵌合して連結した状態では、パイプ23が緯糸案内用ニードル14内の緯糸通路145に入り込んでいる。そして、パイプ23の前端が緯糸案内用ニードル14の大径部141の内周面143に接している。緯糸Yは、パイプ23の筒内及び緯糸案内用ニードル14内の緯糸通路145を通される。パイプ23の筒内は、緯糸通路145に連なる補助緯糸通路231となる。補助緯糸通路231における通路径Q(図1に図示)は、緯糸案内用ニードル14内における緯糸通路145における最小の通路径R(図1に図示)よりも小さく、緯糸Yの糸径よりも大きくしてある。
【0024】
図示しないポンプから供給された流体としての圧力水は、給水通路112、環状室16及び流入口123を経由して水路18に流入する。水路18に流入した圧力水は、複数の整流子192間及び絞り流路173を通過して噴射口20から噴射される。糸抜け防止具21のパイプ23内及び緯糸案内用ニードル14内に通されている緯糸Yは、噴射口20からの水噴射によって経糸開口内へ緯入れされる。
【0025】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)経糸開口内へ緯入れされた緯糸Yは、筬打ちされた直後に緯入れノズル10の先端の先で緯糸切断装置(図示略)によって切断される。緯入れノズル10に通されている緯糸は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする。パイプ23内の補助緯糸通路231は、切断ショックによって跳ね戻ろうとする緯糸Yに対して抵抗を与える。つまり、振動して跳ね戻ろうとする緯糸Yが補助緯糸通路231の周壁に接触するので、跳ね戻ろうとする緯糸Yの振動が補助緯糸通路231内で抵抗となる。その結果、補助緯糸通路231が緯糸跳ね戻りを防止し、緯入れノズル10からの緯糸Yの抜けが防止される。又、補助緯糸通路231の通路径Qが緯糸Yの糸径よりも大きくしてあるため、補助緯糸通路231の存在が緯糸Yの緯入れを阻害するような大きな緯入れ抵抗とはならない。
【0026】
補助緯糸通路231の通路径Qが小さいほど、緯糸跳ね戻りを防止する性能は高くなる。補助緯糸通路231の形成は容易であるので、補助緯糸通路231は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を得る上で簡便である。又、パイプ23内に緯糸Yの成分が堆積したとしても、この堆積した緯糸成分を取り除く作業は容易である。つまり、糸抜け防止具21を用いれば、良好な緯糸跳ね戻り防止性能の維持も容易である。
【0027】
(1−2)補助緯糸通路231が緯入れノズル10の先端(即ち、図1においてノズル本体12の右端)に近いほど、糸抜け防止具21の緯糸跳ね戻り防止性能は高くなる。補助緯糸通路231を緯糸通路145内に入り込ませた構成は、補助緯糸通路231を緯入れノズル10の先端に近づけるのに有効である。
【0028】
(1−3)緯入れされる緯糸Yは、パイプ23の筒内面と摺接する。そのため、パイプ23の材質としては耐摩耗性に優れた耐磨耗性材質が望ましい。つまり、耐摩耗性材質製のパイプ23は、補助緯糸通路231の形成部材として好適である。特にセラミックは、耐摩耗性に優れ、しかも、孔開け加工を必要としない焼結方式でパイプ23を形成できるので、セラミックは、小さな通路径Qを有するパイプ23の材質として特に好適である。
【0029】
(1−4)緯入れノズル10の後端(即ち、キャップ15の後端部)に取り付けキャップ22を連結すれば、パイプ23は、緯糸通路145内に挿入された所定位置に保持される。緯入れノズル10の後端に連結される取り付けキャップ22は、パイプ23を緯糸通路145内に挿入した所定位置に保持するための手段として好適である。
【0030】
(1−5)糸抜け防止具21は、不動配置されるウォータジェットルーム用の緯入れノズル10に取り付けキャップ22を嵌合して取り付けられる。緯入れノズル10は、エアジェットルーム用の緯入れノズルとは異なって、筬打ちに合わせて揺動されないので、緯入れノズル10と糸抜け防止具21との連結は、それほど強固でなくてもよい。そのため、糸抜け防止具21は、単純な嵌合によって緯入れノズル10に連結すればよい。このような嵌合連結をもたらす取り付けキャップ22の材質としては、弾性変形に優れたゴムが好適である。つまり、取り付けキャップ22の嵌合孔221の孔径をキャップ15の後端部の外径よりも少し小さくしておけば、キャップ15の後端部と取り付けキャップ22とを容易に嵌合することができる。しかも、取り付けキャップ22の弾性力がキャップ15の後端部と取り付けキャップ22との嵌合連結を確実なものとし、緯入れノズル10からの糸抜け防止具21の脱落が生じるおそれはない。
【0031】
(1−6)パイプ23が動くと、緯入れ時の緯糸Yがパイプ23の動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがある。パイプ23は、パイプ23の前端が緯糸案内用ニードル14のテーパ形状の内周面143に接触するように緯糸通路145に挿入されているので、パイプ23が動くことはない。
【0032】
又、パイプ23の前端をテーパ形状の内周面143に接触させた構成は、補助緯糸通路231を緯入れノズル10の先端に可及的に近づけるのに有効である。(1−7)取り付けキャップ22における導入孔222は、パイプ23に緯糸Yを通す際の糸通し作業を容易にする。
【0033】
次に、図3の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第2の実施の形態における糸抜け防止具21Aでは、第1の実施の形態における導入孔222のない取り付けキャップ22Aが用いられている。この実施の形態においても、第1の実施の形態における(1−1)〜(1−6)項と同じ効果が得られる。
【0034】
次に、図4の第3の実施の形態を説明する。第2の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第3の実施の形態における糸抜け防止具21Bでは、パイプ23の前端が緯糸通路145内に入り込んでいるが、パイプ23の前端は、緯糸案内用ニードル14のテーパ形状の内周面143には接触していない。しかし、第3の実施の形態においても、糸抜け防止効果は得られる。又、第1の実施の形態における(1−2)〜(1−5)項と同じ効果が得られる。
【0035】
次に、図5の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第4の実施の形態における糸抜け防止具21Cでは、パイプ23Cの後端部が大径部232にしてあり、取り付けキャップ22が大径部232を介してパイプ23Cに結合されている。複数のパイプ23Cの内径を異ならせ、これら複数のパイプ23Cの大径部232の外径を同一としておけば、取り付けキャップ22の結合孔223の孔径をパイプ23Cの内径の違いに応じて変更する必要がない。つまり、取り付けキャップ22としては同形同大の一種類のものを製作すればよい。
【0036】
次に、図6の第5の実施の形態を説明する。第4の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付してある。
第5の実施の形態における糸抜け防止具21Dのパイプ23Dは、外周面をテーパとしたテーパ筒部233と大径部232とからなる。取り付けキャップ22は、大径部232を介してパイプ23Dに結合されている。テーパ筒部233の外周面のテーパは、内周面143のテーパ形状と略同じ形状となっている。つまり、テーパ筒部233は、テーパ筒部233のテーパ形状の外周面が内周面143に接するように、緯糸通路145に嵌合されている。
【0037】
第5の実施の形態では、第4の実施の形態と同様の効果が得られる。パイプ23Dが動くと、緯入れ時の緯糸Yがパイプ23Dの動きによって緯入れ抵抗を与えられるおそれがあるが、第5の実施の形態では、テーパ筒部233と緯糸通路145のテーパ形状部分とが嵌合されるので、パイプ23Dが動くことはない。
【0038】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)パイプ23,23Cの内径は、緯糸通路145の最大の内径よりも小さい範囲で、緯糸通路145の最小の内径以上の大きさとしてもよい。
【0039】
(2)パイプの材質として、セラミック以外の耐磨耗性材質を用いてもよい。
(3)取り付けキャップの材質として、合成樹脂、金属を用いてもよい。
(4)取り付けキャップとパイプとを一体形成してもよい。この場合の糸抜け防止具の材質は、緯糸と接触するパイプに適した材質となる。
【0040】
(5)第5の実施の形態において、取り付けキャップ22を省略してもよい。
(6)エアジェットルーム用の緯入れノズルに本発明を適用すること。
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0041】
〔1〕請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記緯糸通路は、緯入れノズルの後端側から前端側に向かうにつれて縮径となるテーパを有し、前記補助緯糸通路における通路径の大きさを前記緯糸案内用ニードル内の緯糸通路における最小の通路径以下としたジェットルームにおける糸抜け防止装置。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の糸抜け防止装置は、良好な緯糸跳ね戻り防止性能を容易に付与でき、かつ維持できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す側断面図。
【図2】(a),(b)は、糸抜け防止具の斜視図。
【図3】第2の実施の形態を示す要部側断面図。
【図4】第3の実施の形態を示す要部側断面図。
【図5】第4の実施の形態を示す要部側断面図。
【図6】第5の実施の形態を示す要部側断面図。
【符号の説明】
10…緯入れノズル。12…ノズル本体。122…内周面。14…緯糸案内用ニードル。145…緯糸通路1。146…外周面。18…流路としての水路。20…噴射口。21,21A,21B,21C…糸抜け防止具。22,22A…取り付けキャップ。23,23C,23D…パイプ。231…補助緯糸通路。Y…緯糸。
Claims (7)
- ノズル本体内に挿入された緯糸案内用ニードルの外周面と前記ノズル本体の内周面との間に流路を形成し、前記流路への流体の供給によって前記流体を噴射口から噴射し、前記緯糸案内用ニードル内における緯糸通路に通された緯糸を流体と共に緯入れする緯入れノズルを備えたジェットルームにおいて、
緯糸を通すための補助緯糸通路を有する糸抜け防止具を前記緯入れノズルの後端に連結し、前記補助緯糸通路における通路径を前記緯糸案内用ニードル内における前記緯糸通路の最大の通路径よりも小さくしたジェットルームにおける糸抜け防止装置。 - 前記補助緯糸通路を前記緯糸通路内に入り込ませた請求項1に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
- 耐摩耗性材質からなるパイプの筒内を前記補助緯糸通路とした請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
- 前記パイプをセラミック製とした請求項3に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
- 前記緯入れノズルの後端に連結される取り付けキャップを前記パイプに結合して前記糸抜け防止具を構成した請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
- 前記取り付けキャップをゴム製とした請求項5に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
- 外周面をテーパとしたテーパ筒部を前記パイプに設けた請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のジェットルームにおける糸抜け防止装置。
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