JP2004269008A - 錠剤計数監査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現。
【解決手段】分包紙10等からなる包み11を撮像装置60にて撮像してその中の錠剤13の数を自動確認する錠剤計数監査装置において、包み11の端部12を一時的に押さえるクランプ機構40と、これにて押さえられている包み11の傾きを変える傾斜可変機構51+52と、クランプ機構40にて押さえられている包み11を振動させるる加振機構50とを設ける。このようにクランプ機構と加振機構と傾斜可変機構とを組み合わせることで、コストを掛けなくても振動伝達が良好に行えるうえ、包中での錠剤の集り具合の調節までも行える。
【選択図】 図1
【解決手段】分包紙10等からなる包み11を撮像装置60にて撮像してその中の錠剤13の数を自動確認する錠剤計数監査装置において、包み11の端部12を一時的に押さえるクランプ機構40と、これにて押さえられている包み11の傾きを変える傾斜可変機構51+52と、クランプ機構40にて押さえられている包み11を振動させるる加振機構50とを設ける。このようにクランプ機構と加振機構と傾斜可変機構とを組み合わせることで、コストを掛けなくても振動伝達が良好に行えるうえ、包中での錠剤の集り具合の調節までも行える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、分包された錠剤を包みから出すことなく撮像して数え上げる錠剤計数監査装置に関し、詳しくは、撮像に備えて錠剤の収容状態を整える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
処方箋情報等に基づいて錠剤を次々と分包紙に区分封入して錠剤の包み(分包体)を連続形成する錠剤分包機に隣接して設置され、その調剤済み分包紙を受け取って順に各々の包みを撮像してその中の剤数を自動確認する錠剤計数監査装置が知られている(例えば特許文献1参照)。包みの中の剤数を自動計測するとともに、その計数結果を処方箋情報等と突き合わせて過不足の有無など正否を自動判別するのである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−206855号公報 (第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような撮像に基づく錠剤計数では、同じ錠剤を分包した包みであっても包中の錠剤収容状態によって得られる画像が異なり、それが計数の正確さに影響するため、具体的には錠剤が分別不能に重なっていると数え漏れが生じるため、ディスプレイ等に画像表示を行って監査作業者による目視確認もできるようになっている。例えば処方剤数と計数結果とが異なるときには、アラームを発して表示画像の目視確認が促される。
【0005】
しかしながら、目視確認の頻度が高いと、錠剤計数監査装置による自動化の効果が減殺されてしまう。自動処理が中断されてスループットが低下するうえ、作業者に負担が掛かる。このため、包中での錠剤の重なりを積極的に無くすことが求められる。もっとも、製造原価ばかりか保守費も含めてコストアップは望ましくないので、複雑な機構や手法等の追加はなるべく避けたい。
そこで、撮像に先だって包みを破ることなく包中の錠剤収容状態を分別可能な散開状態(積重や凝集を解消した状態)にする前処理手法を案出するとともに、それをできるだけ簡便な手段で具体化することが、技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第4の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0007】
[第1の解決手段]
第1の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、分包紙等からなる包みを撮像してその中の剤数を自動確認する錠剤計数監査装置において、前記包みの端部を一時的に押さえるクランプ機構と、これにて押さえられる前記包みの傾きを変える傾斜可変機構と、前記クランプ機構にて押さえられている前記包みを振動させる加振機構とを備えたものである。
【0008】
このような第1の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、錠剤を封入した調剤済みの包みを撮像するに先だち、クランプ機構と加振機構とによって包中の錠剤が散開される。すなわち、包みの端部がクランプ機構によって押さえられ、その包みが加振機構によって振動させられる。そのため、振動が包み及び錠剤に良く伝わって、包中で重なっていた錠剤は重なりが崩れて横に並び、隣接していた錠剤は隙間を広げて散開する。これにより、包中の錠剤は画像データ処理にて分別容易な状態となる。
【0009】
また、この装置にあっては、傾斜可変機構も設けて、散開処理対象の包みの傾きが可変されるようにもなっている。そのため、包みの形態や包中の錠剤量などに応じて傾斜の度合いを変えるといったことが可能である。包みが傾いていると、包中の錠剤は包みの低い方に集まり易く、その程度が傾斜の度合いに応じて加減されるので、散開処理に先だって、錠剤量等に基づいて散開し易い方に、又は/及び移送時等に取り扱い易い方に、包中の錠剤を集中させておくことができ、その程度を適宜に設定や選択にて調節することもできる。これにより、包中錠剤の散開処理の有効適用範囲が広がる。
【0010】
しかも、そのための散開手段が、クランプ機構や,加振機構,傾斜可変機構といった比較的シンプルな機構の組み合わせにて具体化されているので、製造や保守のコストアップが抑制される。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することができる。
【0011】
[第2の解決手段]
第2の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記傾斜可変機構の可変範囲に水平状態が含まれている、というものである。
【0012】
このような第2の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みの傾きが調整可能なことに加え、包みを傾けないことも可能となっている。そのため、傾けるか否かを任意に選択でき、例えば包みの形態などに応じて傾けたり傾けなかったりできる。これにより、包中錠剤の散開処理の有効適用範囲が確実に広がる。しかも、機構の追加や複雑化は回避される。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを選択可能なものを簡便に実現することができる。
【0013】
[第3の解決手段]
第3の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第1,第2の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記包みを乗載する乗載部材が、前記クランプ機構の下方に設けられ、前記傾斜可変機構が、前記乗載部材の傾きを調節することで前記包みの傾きを変えるようになっている、というものである。
【0014】
このような第3の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みを乗せた乗載部材に向けてクランプ機構を下降させることで簡便かつ確実に包みを押さえることができる。また、乗載部材の傾きを調節すると、包みの傾きも変わる。
このような乗載部材を導入したことにより、クランプ機構ばかりか傾斜可変機構も簡素なもので十分に役目を果たすこととなる。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを調節可能なものを簡便に実現することができる。
【0015】
[第4の解決手段]
第4の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第1〜第3の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記包みの高い方に作用して前記包みを前記クランプ機構および前記加振機構の作用位置に移送する移送機構を備えたものである。
【0016】
このような第4の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みが傾いた状態で移送されるので、移送時に、包中の錠剤は、傾きによって流されて、包みの低い方に集まる。そのため、包みの高い方には、錠剤が無く、分包紙等の包装材料が存在するだけとなる。そして、その部分に作用して移送機構による包みの移送が行われるので、包みにおける移送機構の作用部位が多少変動しても、移送機構が錠剤に直接作用するといった不所望な事態は生じない。
【0017】
これにより、錠剤収容中の包みであっても、更にその錠剤の形状や個数が多岐に亘っていても、そのような変動要因と移送機構との関連がほぼ断ち切られるので、移送機構が簡素になるうえ、他の機構との組み合わせ等も容易になる。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置をより簡便に実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の錠剤計数監査装置について、これを実施するための形態を幾つか説明する。
【0019】
本発明の第1の実施形態は、上述した解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記加振機構が、傾いている前記包みのうち低い方に作用して振動させるようになっている、というものである。
この場合、移送機構と加振機構とが干渉することなく並置される。また、上述したように包みが傾いた状態で移送されそれに伴って自然に錠剤が包中で低い方へ移動するが、そこが加振機構によって振動させられる。
このようにそれぞれの機能を何ら損なうことなく移送機構と加振機構とを並置したことにより、機構部がコンパクトに纏まる。
【0020】
本発明の第2の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記加振機構が、前記乗載部材を介して前記包みに作用するようになっている、というものである。
この場合、包みの移送を補助する乗載部材が、クランプ機構の作用部材の相方ばかりか、加振機構の作用部材までも、兼ねることとなる。
これにより、クランプ機構と加振機構とを含む散開段に移送機構を組み合わせても、コンパクトな実装が無理なく行える。
【0021】
本発明の第3の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構の作用端に弾性部材が装着されている、というものである。
この場合、クランプ機構が包みの上から乗載部材を押さえているときでも、弾性部材の変形能に基づいて乗載部材および包みの可動性が確保されるので、包みは乗載部材と一緒に良く振動する。
これにより、クランプ機構を止めたままでも加振が行えるので、クランプ機構も、その制御も、簡素になる。
【0022】
本発明の第4の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構にて押さえられる位置にある前記包みを弛ませる弛緩付与機構が設けられている、というものである。
これにより、包みが弛緩されて、押さえすぎが生じないので、包中の錠剤がより確実に散開される。
【0023】
本発明の第5の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構が、前記包みの両端部を押さえるものであり、前記移送機構が、前記包みを前記両端部の方向に移送するものであって、前記両端部を個別に移送可能なものであり、この移送機構が前記弛緩付与機構を兼ねている、というものである。
このように移送機構を流用して弛緩付与機構を具現化したことにより、より簡便に錠剤計数監査装置が実現される。
【0024】
本発明の第6の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構が、前記包みの両端部を押さえるものであり、前記弛緩付与機構が、前記クランプ機構の押さえ部材を前記両端部の方向に移動させるようになっている、というものである。
このようにクランプ機構を流用して弛緩付与機構を具現化したことにより、より簡便に錠剤計数監査装置が実現される。
【0025】
本発明の第7の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記弛緩付与機構が、前記包みの上面に吸い付く吸着部材と、これを昇降させる手段とを具備している、というものである。
これにより、包みの上面を吸着部材で持ち上げて包みに弛みを付与することができるので、より確実に、包みによる錠剤の挟み付けが解かれることとなる。
【0026】
このような解決手段や実施形態で達成された本発明の錠剤計数監査装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1〜第4実施例により説明する。
図1〜図7に示した第1実施例は、上述した第1〜第4の解決手段(当初請求項1〜4)及び第1〜第5実施形態を具現化したものであり、図8に示した第2実施例は、その変形例である。また、図9に示した第3実施例は、上述した第6の実施形態を具現化したものであり、図10に示した第4実施例は、上述した第7の実施形態を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、フレーム,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
【0027】
【第1実施例】
本発明の錠剤計数監査装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その機械構造を示し、(a)が全体正面図、(b)が要部(散開撮像機構)の側面図、(c)が要部正面図である。図2は、電子回路部のブロック図である。
【0028】
この錠剤計数監査装置は(図1(a)参照)、分包紙10の長手方向に連なって区画形成された各々の包み11(分包体)を対象として計数監査を行うためのものであり、大別して、分包紙10を引き込んで包み11を撮像するための散開撮像機構30と、その動作制御に加えて包中剤数の自動確認を行うための電子回路部(20〜22)とを具えている。
図示の場合、散開撮像機構30は、筐体内に格納されていて、分包紙10を左側面の開口から引き込んで右側面の開口から排出するようになっている。
【0029】
また、電子回路部(20〜22)には、パーソナルコンピュータ等のプログラマブルな演算制御装置が採用され、その本体部であるメインコントローラ20や、キーボード等の操作部21、ディスプレイ等の表示部22などが、使い易いよう筐体上に載置されている。
なお、包み11は、多用されている3方シールの場合、ミシン目の入った端部12で前後(図では左右)に仕切られており、その両端部12の二辺ともう一辺とがヒートシールされ、残りの一辺が折り曲げられていて、中に錠剤13が収容されている。
【0030】
先ず、散開撮像機構30について詳述すると、これは(図1(b),(c)参照)、ベース31(基台部)及びサポートパネル32(枠板部)等からなる支持機構と、分包紙10を上記開口間で移送するため水平に延びている移送機構(33〜38)と、その上流側(図1(c)では左側)で上方に設置されたクランプ機構40と、このクランプ機構40に対向して下方に設置された加振機構50と、移送機構の下流側で上下に対向して設置された撮像装置60及び照明装置61とを具えている。
【0031】
移送機構は(図1(c)参照)、包み11を両端部12の方向(図では左右)に移送する際に、包み11の両端部12を個別に移送することが可能なよう、上流側の第1搬送機構33+34と、下流側の第2搬送機構36+37とに分けて設けられ、それぞれが独立駆動可能な状態でサポートパネル32等に装着されている。
第1搬送機構には散開段ガイドとして乗載部材35が付設され、第2搬送機構には撮像段ガイド38が付設されている。
【0032】
第1搬送機構33+34は、分包紙10即ち一連の包み11をクランプ機構40及び加振機構50の作用位置へ順に移送するために、左端がクランプ機構40より上流側へはみ出て延び、右端がクランプ機構40の下方まで延びている。第1搬送機構には、4個の第1移送ローラ33と2本の第1移送ベルト34とが具備されており、第1移送ローラ33は、左端と右端の双方で上下に配置され、第1移送ベルト34は、上下に分かれて、それぞれ左右一対の第1移送ローラ33に懸架され、上下の第1移送ベルト34で分包紙10を挟んで移送するようになっている。
【0033】
第2搬送機構36+37は、分包紙10をクランプ機構40及び加振機構50の作用位置から撮像装置60の下方の撮影位置へ移送し更には送り出すために、左端がクランプ機構40の直ぐ右側まで延び、右端が撮像装置60の右下方まで延びている。第2搬送機構にも、4個の第2移送ローラ36と2本の第2移送ベルト37とが具備されており、第2移送ローラ36は、左端と右端の双方で上下に配置され、第2移送ベルト37は、上下に分かれて、それぞれ左右一対の第2移送ローラ36に懸架され、上下の第2移送ベルト37で分包紙10を挟んで移送するようになっている。
【0034】
乗載部材35は、クランプ機構40の下方で加振機構50の上方に当たる両者の作用位置に設けられて、ほぼ第1搬送機構33+34の左端から第2搬送機構36+37の左端近くまで水平に延び、加振機構50よって振動可能に支持されている。
撮像段ガイド38は、第2搬送機構36+37のほぼ左端から右端まで水平に延び、サポートパネル32等にて固定支持されている。図示は省略したが、撮像装置60の下方で照明装置61の上方に当たる撮像位置には、照明光を通過させるために、開口が形成されている。開口には透明部材を填め込んでも良い。
両乗載部材35,38は(図1(b)参照)、何れも、包み11を連ねた分包紙10を乗載する上面部が平坦に形成され、その上平面部を傾斜させた状態で支持されている。
【0035】
何れ35,38の上平面部も、低い方の縁(図1(b)では右方)には分包紙10の落下を防止する跳ね上げが付加されている。また、傾斜方向の幅が分包紙10即ち包み11の幅より狭く形成されている。さらに、高い方の縁(図1(b)では左方)は、搬送機構33+34,36+37に近接して、その搬送経路と並走している。これにより、移送機構(33〜38)は、包み11を乗載部材35,38に乗せて傾斜させ、その包み11のうち乗載部材35,38の上平面部から高い方へはみ出た部分に搬送機構33+34,36+37を作用させて挟持搬送することで、包み11を散開段(40+50)及び撮像段(60+61)経由で移動させるものとなる。
【0036】
また、両乗載部材35,38のうち少なくとも乗載部材35は(図1(b)参照)、その傾き具合が変えられるよう、加振機構50から上方へ突き出たリフト部材51及びステイ部材52によって支持されている。リフト部材51は、乗載部材35の低い方(図1(b)では右方)を受け持ち、ステイ部材52は、乗載部材35の高い方(図1(b)では左方)を受け持っており、ステイ部材52は上下動しないが、リフト部材51は例えば電動モータ駆動にて上下動する。リフト部材51を上下動させると、乗載部材35の低い方が昇降し、それに伴って、乗載部材35の傾きが数十度から水平まで変わるようになっている。このようなリフト部材51及びステイ部材52は、加振機構50の一部であると同時に、モータ等と共に傾斜可変機構を構成している。
【0037】
クランプ機構40は(図1(b),(c)参照)、適宜な昇降手段たとえば電動のクランプモータや空気圧駆動のエアシリンダ等にて、上下に往復動するようになっている。このクランプ機構40には、その直下の作用位置へ乗載部材35に乗せて移送されて来た包み11の両端部12を一時的に押さえるために、2組の押さえ部材41,42が下向きで取り付けられている。そのうち第1押さえ部材41は、その下端(作用端)に、ゴム等からなる第1弾性部材43が装着されていて(図1(b)参照)、上流側の端部12(図1(c)では左側)を振動可能に押さえるようになっている。第2押さえ部材42の下端(作用端)にも同様の第2弾性部材44が装着されているが、これは、包み11の長さと同じほぼ距離だけ第1押さえ部材41から離れていて、下流側(図1(c)では右)の端部12を振動可能に押さえるようになっている。
【0038】
押さえ部材41,42は、何れも、乗載部材35の上面に当接すると、乗載部材35の傾きに適合して傾斜状態が変わるようになっている。例えば図示の例では(図1(b)参照)、押さえ部材41は、固定長アーム41aと伸縮アーム41bとを介してクランプ機構40に装着されており、押さえ部材41のうち乗載部材35の固定側(図では左側)に対向する部分は、固定長アーム41aにて支持され、押さえ部材41のうち乗載部材35の可動側(図では右側)に対向する部分は、伸縮アーム41bにて支持されている。これにより、自由状態では伸縮アーム41bが伸びていて、押さえ部材41は最も傾き、押さえ部材41が乗載部材35に当接したときには、反力に応じて伸縮アーム41bが適量だけ縮んで、押さえ部材41の傾きが乗載部材35の傾きに一致するようになっている。
【0039】
加振機構50は(図1(b),(c)参照)、上へ突き出て乗載部材35に連結された図示しない振動伝達板やそれに代えて又はそれと共にリフト部材51等を振動させると、その振動が乗載部材35を介して包み11に伝達されるようになっている。乗載部材35の上平面部に乗せられた包み11は傾き、その包み11のうち高い方は乗載部材35からはみ出て第1搬送機構33+34に挟持されるが、包み11のうち低い方は乗載部材35上で振動する。クランプ機構40にて乗載部材35上の包み11を押さえた状態では、包み11の両端部12が弾性部材43,44によって乗載部材35に押しつけられるので、剛性の無い包み11であっても良く振動するようになっている。
【0040】
弛緩付与機構は、クランプ機構40にて押さえられる位置にある包み11に作用して、その包み11を弛ませるものであるが、この例の錠剤計数監査装置では、上述した移送機構を流用して実現している。具体的には、包み11をクランプ機構40の作用位置へ移送するときに、第1搬送機構33+34による第1押さえ部材41直下の端部12の搬送を停止するタイミングを、第2搬送機構36+37による第2押さえ部材42直下の端部12の搬送を停止するタイミングより、少しだけ遅らせるようになっている。
【0041】
次に、電子回路部(20〜22)とそれで制御される駆動部について詳述する(図2参照)。メインコントローラ20は上述したようにデジタルコンピュータ等からなり、これには、上述した操作部21や表示部22の他、撮像装置60や照明装置61も信号ケーブル等にて接続されていて、メインコントローラ20は、照明や撮像のタイミングを制御するとともに、画像データを画像メモリに取り込むようになっている。また、メインコントローラ20は、散開撮像機構30の具体的な動作制御をローカルコントローラ70に委ねており、両者は動作指示や動作結果の伝達等のため信号ケーブル等にて交信可能に接続されている。
【0042】
ローカルコントローラ70は、マイクロプロセッサ等を主体に構成され、これには、各種センサの検出結果たとえば包み11の有無情報等を入力するセンサ入力回路72と、第1移送ローラ33を回転させる第1移送モータ73の制御駆動回路と、クランプ機構40を上下動させるクランプモータ74の制御駆動回路と、加振機構50のアームを振動させる加振モータ75の制御駆動回路と、第2移送ローラ36を回転させる第2移送モータ76の制御駆動回路と、リフト部材51を上下動させる傾斜調節モータ77とが、付設されている。
【0043】
メインコントローラ20には、このようなローカルコントローラ70を介して傾斜調節を伴った分包紙10の移送制御や散開制御を行うプログラムがインストールされている他、包み11を撮像して包中の錠剤13を計数し更にその正否判定や結果表示も行うために、画像処理ルーチンと計数ルーチンと判定ルーチンと表示ルーチンもインストールされている。もっとも、撮像以降の動作や処理内容は既製品と同様で足りるので次の動作説明で概説する。撮像に先立つ移送と散開を詳述する。
【0044】
この第1実施例の錠剤計数監査装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3は、(a)が側面図、(b)〜(e)が部分正面図、(f)が側面図であり、散開部の動作状態を時系列に示している。図4は、何れも平面図であり、(a)が多数の包みを区画列設した分包紙、(b)が散開前の錠剤を封入した包み、(c)が散開後の錠剤および包みである。図5は、散開部の動作状態を示し、(a),(b)何れも側面図である。図6は、何れも平面図であり、(a)が散開前の錠剤を封入した包み、(b)が散開後の錠剤および包みである。図7(a),(b)は、散開部の動作状態を示す側面図であり、(c),(d)は、錠剤を封入した包みの平面図であり、そのうち(c)は散開前、(d)は散開後である。
【0045】
計数監査対象の分包紙10は(図4(a)参照)、包み11の連なりであり、それぞれの包み11は端部12で区切られ一個以上の錠剤13を収容している。ここで計数対象とされる包み11は3方シールのものであり、下辺が二つ折りされてシールされないが、残りの3辺が熱融着等にてシールされている。このため、下辺のところや中央部は比較的緩み易いが、左右の端部12や上辺のところは緩み難い。包み11の典型的なサイズは、幅(図では上下)が約70mmで、長さ(図では左右)が約80mmである。端部12の幅(図では左右に隣接する包み11の間)は、約10mmである。錠剤13の典型例は、直径数mmの玉剤や、それより長いカプセル剤などであり、それらが混在することも多い。
【0046】
このような分包紙10は、散開撮像機構30にセットされると、移送機構(33〜38)によって包み11単位で間欠移送され、その度に、上流の散開段ではクランプ機構40及び加振機構50によって錠剤13に散開処理(前処理)が施され、下流の撮像段では撮像装置60及び照明装置61によって撮像が行われる。電子回路部では、それらの動作制御がプログラムに従って行われるとともに、メインコントローラ20によって計数処理等が行われる。
【0047】
散開段での間欠移送と散開処理を詳述すると(図3参照)、先ず間欠移送のため、クランプ機構40が上昇して乗載部材35上の分包紙10の押さえが解かれる(図3(a)参照)。その際、包み11に収容されている錠剤13の個数が少ないときは、乗載部材35の傾斜を大きくする。その傾き調整は、処方箋データや調剤データが入力されたときにはメインコントローラ20の制御プログラムによって自動で行われるが、メニュー設定や摘み操作等の手動で行われたときにはそれが優先される。それから第2搬送機構36+37が移送を開始して前方の即ち下流側の端部12が引っ張られるので包み11の弛みが解消される(図3(b)参照)。弛みの無くなるタイミングで第1搬送機構33+34も移送を開始して後方の即ち上流側の端部12も移送されるので包み11が連なって移動する(図3(c)参照)。
【0048】
そして、第2搬送機構36+37が包み11の長さを送る分だけ作動したところで停止する(図3(d)参照)。そうすると、先の包み11の後方端部12でもある次の包み11の前方端部12が、第2押さえ部材42及び第2弾性部材44の直下に来る。
それから、第1搬送機構33+34も包み11の長さを送る分だけ作動したところで停止する(図3(e)参照)。そうすると、次の包み11の後方端部12が、第1押さえ部材41及び第1弾性部材43の直下に来て、その包み11がクランプ機構40及び加振機構50の作用位置に収まると同時に、その包み11に弛みが付与される。
【0049】
そこにクランプ機構40が下降して(図3(e)参照)、直下の包み11の両端部12が、押さえ部材41,42によって、弾性部材43,44を介して柔らかく、乗載部材35に押しつけられる。さらに、この状態で(図3(e),(f)参照)、加振機構50が作動して、乗載部材35が振動させられ、その振動が包み11に伝達される。そうすると、包み11の両端部12が弾性部材43,44にて振動可能な状態で乗載部材35に押しつけられているので、包み11は良く振動する。しかも、包み11の中央部・中間部は弛緩しているので、中に収容されている錠剤13の束縛が解かれた状態になっている。
【0050】
そのため、包み11内で錠剤13が積み重なっていたり凝り集まっていたとしても(図4(b)参照)、それらは、支えの無い状態での振動によって、散らばり、積重状態や凝集状態が解消される(図4(c)参照)。しかも、錠剤13は包み11内で下辺側に集まっており、そこは二つ折りされて緩み易いところなので、散開処理が短時間で完了する。
こうして、散開段で錠剤13が散開し、それを収容した包み11は撮像段に移送される。その移送も、包み11の上辺に搬送機構が作用して行われるが、そこは錠剤13から離れているので、迅速かつ安全に行われる。
【0051】
撮像段では、照明装置61によって包み11が照明され、その中の錠剤13の画像が撮像装置60によって撮られる。その画像データは、メインコントローラ20に取り込まれて、ノイズ除去やパターンマッチング等の画像処理が施され、錠剤13の影像が計数される。それから、その計数結果の正否が判定され、その判定結果や操作部21での指示事項などが表示部22に表示される。
【0052】
次に、包み11中の錠剤13の個数が多いときには(図6(a)参照)、上述したように自動で又は手動で乗載部材35の傾きが緩くされる(図5(a)参照)。包み11の移送速度も少し遅くされる。そして、移送後にクランプ機構40が下降すると(図5(b)参照)、押さえ部材41,42の傾きが乗載部材35の傾きに適合して、包み11が、押さえ部材41,42によって、弾性部材43,44を介して柔らかく、乗載部材35に押しつけられる。それから、加振機構50が作動して、乗載部材35上で包み11が振動させられる。緩傾斜のときは急傾斜のときより長時間、振動が継続させられる。そのため、この場合も、錠剤13の積重状態や凝集状態が適切に解消される(図6(b)参照)。
【0053】
さらに、包み11が4辺とも貼り合わせた4方シールの場合(図7(c)参照)、やはり自動か手動で乗載部材35がほぼ水平にされる(図7(a)参照)。包み11の移送速度はもっと遅くされる。そして、この場合も、クランプ機構40が下降すると(図7(b)参照)、押さえ部材41,42が乗載部材35と同じく水平になって、包み11が乗載部材35に押しつけられ、加振機構50が作動して、乗載部材35上で包み11が振動させられる。傾いていないときは更に長時間振動が継続するので、この場合も、錠剤13の積重状態や凝集状態が適切に解消される(図7(d)参照)。
こうして、この錠剤計数監査装置にあっては、種々の使用態様に対して、包み11の傾きを調節しながら、処理効率と計数精度との適切な妥協が図られる。
【0054】
【第2実施例】
図8(a)に散開撮像機構30の側面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、伸縮アーム41bの伸縮が能動的に行えるようになった点である。具体的には、ローカルコントローラ70の制御に従って電動モータ41dを回転させ、これでボールネジ41cを進退させることで、伸縮アーム41bが伸縮するようになっている。
また、図8(b)に散開撮像機構30の側面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、乗載部材35も押さえ部材41も揺動させて傾きを変えるようになった点である。具体的には、リフト部材51と乗載部材35とに電動モータ駆動の揺動軸53を介在させて、乗載部材35の傾き調節と高さ調節とが行えるようになっている。また、押さえ部材41と固定長アーム41aとに電動モータ駆動の揺動軸41eを介在させて、押さえ部材41の傾き調節が行えるようになっている。押さえ部材41の高さはクランプ機構40にて調節するようになっている。
【0055】
【第3実施例】
図9にクランプ機構の正面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、弛緩付与機構が移送機構33〜38だけでなくクランプ機構40にも化体している点である。
具体的には、第1押さえ部材41と第2押さえ部材42との離隔距離が拡縮しうるようになっている。図示の例では、クランプ機構40を下降させて乗載部材35上の包み11の両端部12を押さえつけてから(図9(a)参照)、第1押さえ部材41を両端部の方向に(図では左から右へ横向きに)移動させて第2押さえ部材42に近づけるようになっている(図9(b)参照)。
【0056】
この場合、両端部12間の距離が強制的に縮められるので、包み11が確実に弛緩する。
第1押さえ部材41の横向き移動は、加振機構50による乗載部材35の加振に先だって行っても良く、加振しながら行っても良い。
なお、第1押さえ部材41に代えて又はそれに加えて、第2押さえ部材42を横向き移動させるようにしても良い。
【0057】
【第4実施例】
図10に弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第3実施例のものと相違するのは、弛緩付与機構に吸着部材80も加わった点である。
吸着部材80は、吸い付き口を下にして押さえ部材41,42間に設けられ、図示しない昇降機構等によってクランプ機構40から独立して上下動しうるようになっている。
【0058】
この場合、押さえ部材41,42による包み11の強制弛緩と並行して、吸着部材80が下降して包み11に吸い付き(図10(a)参照)、それから吸着部材80が上昇するので(図10(b)参照)、2枚合わせになっている包み11の上側が持ち上げられる。これにより、錠剤13の動ける余地が更に広がる。
また、吸着部材80による吸引量は多くないので、エアポンプを用いても用いなくても良く、例えばシリンダ中のピストン移動によって吸い付き口から空気を一時的に吸入する等のことで、安価かつ小形に実現することができる。
【0059】
【その他】
なお、上記の各実施例では、左が上流で右が下流の場合を図示したが、包み11の流れ即ち移送経路は、これに限られるものでなく、散開が撮像より先に行えるようになってさえいれば、右を上流にし左を下流にしても良く、Uターンするようにしても良い。
また、上述した電子回路部の構成は、一例であり、シングルプロセッサでもマルチプロセッサでも良い。プログラム構成も、上述した機能でのルーチン分けとは異なる単位で分けても良く、適宜なサイズ等で纏めても良い。
【0060】
さらに、散開撮像機構30には、その他の機能を具現化するための部材が組み込まれていても良い。例えば、判定に必要な錠剤数を得るために、包み11の印刷文字を読み取るOCRを装備したり、処方箋番号や調剤指示などを包み11から読み取るバーコードリーダを組み込んだりするのも良い。分包紙10の引き込みや送り出しを行うための更なる移送機構などが付加されていても良い。
傾斜可変機構も、上述した3種類に限られない。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、散開手段をクランプ機構と加振機構との結合にて具体化するとともに、その対象の包みの傾きを変えられるようにもしたことにより、コストを掛けなくても振動伝達が良好に行え、而も包中での錠剤の集り具合まで調節でき、その結果、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することができたという有利な効果が有る。
【0062】
また、本発明の第2の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みの傾き調節を利用して傾けないことも可能なようにしたことにより、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを選択可能なものを簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【0063】
さらに、本発明の第3の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、乗載部材を導入してクランプ機構と傾斜可変機構との簡素化を図ったことにより、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを調節可能なものを簡便に実現することができたという有利な効果が有る。
【0064】
また、本発明の第4の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、対象の包みの移送を自動で行うとともに、包中の錠剤が移送に影響しないようにもしたことにより、処理効率が向上するうえ、移送機構が簡素になるので、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置をより簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の錠剤計数監査装置の第1実施例について、機械構造を示し、(a)が全体正面図、(b)が要部(散開撮像機構)の側面図、(c)が要部正面図である。
【図2】電子制御部のブロック図である。
【図3】散開部の動作状態を示し、(a)が側面図、(b)〜(e)が部分正面図、(f)が側面図である。
【図4】何れも平面図であり、(a)が多数の包みを区画列設した分包紙、(b)が散開前の錠剤を封入した包み、(c)が散開後の錠剤および包みである。
【図5】散開部の動作状態を示し、(a),(b)何れも側面図である。
【図6】何れも平面図であり、(a)が散開前の錠剤を封入した包み、(b)が散開後の錠剤および包みである。
【図7】(a),(b)は、散開部の動作状態を示す側面図であり、(c),(d)は、錠剤を封入した包みの平面図であり、(c)は散開前、(d)は散開後である。
【図8】本発明の錠剤計数監査装置の第2実施例について、(a),(b)何れも散開撮像機構の側面図である。
【図9】本発明の錠剤計数監査装置の第3実施例について、(a),(b)何れも弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図である。
【図10】本発明の錠剤計数監査装置の第4実施例について、(a),(b)何れも弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図である。
【符号の説明】
10…分包紙、11…包み(計数対象分包体)、12…端部、13…錠剤、
20…メインコントローラ(計数監査部)、21…操作部、22…表示部、
30…散開撮像機構、31…ベース、32…サポートパネル、
33…第1移送ローラ、34…第1移送ベルト、35…乗載部材、
36…第2移送ローラ、37…第2移送ベルト、38…撮像段ガイド、
40…クランプ機構、41,42…押さえ部材、43,44…弾性部材、
50…加振機構、51リフト部材、52…ステイ部材52、
60…撮像装置、61…照明装置、
70…ローカルコントローラ、80…吸着部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、分包された錠剤を包みから出すことなく撮像して数え上げる錠剤計数監査装置に関し、詳しくは、撮像に備えて錠剤の収容状態を整える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
処方箋情報等に基づいて錠剤を次々と分包紙に区分封入して錠剤の包み(分包体)を連続形成する錠剤分包機に隣接して設置され、その調剤済み分包紙を受け取って順に各々の包みを撮像してその中の剤数を自動確認する錠剤計数監査装置が知られている(例えば特許文献1参照)。包みの中の剤数を自動計測するとともに、その計数結果を処方箋情報等と突き合わせて過不足の有無など正否を自動判別するのである。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−206855号公報 (第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような撮像に基づく錠剤計数では、同じ錠剤を分包した包みであっても包中の錠剤収容状態によって得られる画像が異なり、それが計数の正確さに影響するため、具体的には錠剤が分別不能に重なっていると数え漏れが生じるため、ディスプレイ等に画像表示を行って監査作業者による目視確認もできるようになっている。例えば処方剤数と計数結果とが異なるときには、アラームを発して表示画像の目視確認が促される。
【0005】
しかしながら、目視確認の頻度が高いと、錠剤計数監査装置による自動化の効果が減殺されてしまう。自動処理が中断されてスループットが低下するうえ、作業者に負担が掛かる。このため、包中での錠剤の重なりを積極的に無くすことが求められる。もっとも、製造原価ばかりか保守費も含めてコストアップは望ましくないので、複雑な機構や手法等の追加はなるべく避けたい。
そこで、撮像に先だって包みを破ることなく包中の錠剤収容状態を分別可能な散開状態(積重や凝集を解消した状態)にする前処理手法を案出するとともに、それをできるだけ簡便な手段で具体化することが、技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第4の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0007】
[第1の解決手段]
第1の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、分包紙等からなる包みを撮像してその中の剤数を自動確認する錠剤計数監査装置において、前記包みの端部を一時的に押さえるクランプ機構と、これにて押さえられる前記包みの傾きを変える傾斜可変機構と、前記クランプ機構にて押さえられている前記包みを振動させる加振機構とを備えたものである。
【0008】
このような第1の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、錠剤を封入した調剤済みの包みを撮像するに先だち、クランプ機構と加振機構とによって包中の錠剤が散開される。すなわち、包みの端部がクランプ機構によって押さえられ、その包みが加振機構によって振動させられる。そのため、振動が包み及び錠剤に良く伝わって、包中で重なっていた錠剤は重なりが崩れて横に並び、隣接していた錠剤は隙間を広げて散開する。これにより、包中の錠剤は画像データ処理にて分別容易な状態となる。
【0009】
また、この装置にあっては、傾斜可変機構も設けて、散開処理対象の包みの傾きが可変されるようにもなっている。そのため、包みの形態や包中の錠剤量などに応じて傾斜の度合いを変えるといったことが可能である。包みが傾いていると、包中の錠剤は包みの低い方に集まり易く、その程度が傾斜の度合いに応じて加減されるので、散開処理に先だって、錠剤量等に基づいて散開し易い方に、又は/及び移送時等に取り扱い易い方に、包中の錠剤を集中させておくことができ、その程度を適宜に設定や選択にて調節することもできる。これにより、包中錠剤の散開処理の有効適用範囲が広がる。
【0010】
しかも、そのための散開手段が、クランプ機構や,加振機構,傾斜可変機構といった比較的シンプルな機構の組み合わせにて具体化されているので、製造や保守のコストアップが抑制される。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することができる。
【0011】
[第2の解決手段]
第2の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記傾斜可変機構の可変範囲に水平状態が含まれている、というものである。
【0012】
このような第2の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みの傾きが調整可能なことに加え、包みを傾けないことも可能となっている。そのため、傾けるか否かを任意に選択でき、例えば包みの形態などに応じて傾けたり傾けなかったりできる。これにより、包中錠剤の散開処理の有効適用範囲が確実に広がる。しかも、機構の追加や複雑化は回避される。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを選択可能なものを簡便に実現することができる。
【0013】
[第3の解決手段]
第3の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第1,第2の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記包みを乗載する乗載部材が、前記クランプ機構の下方に設けられ、前記傾斜可変機構が、前記乗載部材の傾きを調節することで前記包みの傾きを変えるようになっている、というものである。
【0014】
このような第3の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みを乗せた乗載部材に向けてクランプ機構を下降させることで簡便かつ確実に包みを押さえることができる。また、乗載部材の傾きを調節すると、包みの傾きも変わる。
このような乗載部材を導入したことにより、クランプ機構ばかりか傾斜可変機構も簡素なもので十分に役目を果たすこととなる。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを調節可能なものを簡便に実現することができる。
【0015】
[第4の解決手段]
第4の解決手段の錠剤計数監査装置は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第1〜第3の解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記包みの高い方に作用して前記包みを前記クランプ機構および前記加振機構の作用位置に移送する移送機構を備えたものである。
【0016】
このような第4の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みが傾いた状態で移送されるので、移送時に、包中の錠剤は、傾きによって流されて、包みの低い方に集まる。そのため、包みの高い方には、錠剤が無く、分包紙等の包装材料が存在するだけとなる。そして、その部分に作用して移送機構による包みの移送が行われるので、包みにおける移送機構の作用部位が多少変動しても、移送機構が錠剤に直接作用するといった不所望な事態は生じない。
【0017】
これにより、錠剤収容中の包みであっても、更にその錠剤の形状や個数が多岐に亘っていても、そのような変動要因と移送機構との関連がほぼ断ち切られるので、移送機構が簡素になるうえ、他の機構との組み合わせ等も容易になる。
したがって、この発明によれば、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置をより簡便に実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の錠剤計数監査装置について、これを実施するための形態を幾つか説明する。
【0019】
本発明の第1の実施形態は、上述した解決手段の錠剤計数監査装置であって、前記加振機構が、傾いている前記包みのうち低い方に作用して振動させるようになっている、というものである。
この場合、移送機構と加振機構とが干渉することなく並置される。また、上述したように包みが傾いた状態で移送されそれに伴って自然に錠剤が包中で低い方へ移動するが、そこが加振機構によって振動させられる。
このようにそれぞれの機能を何ら損なうことなく移送機構と加振機構とを並置したことにより、機構部がコンパクトに纏まる。
【0020】
本発明の第2の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記加振機構が、前記乗載部材を介して前記包みに作用するようになっている、というものである。
この場合、包みの移送を補助する乗載部材が、クランプ機構の作用部材の相方ばかりか、加振機構の作用部材までも、兼ねることとなる。
これにより、クランプ機構と加振機構とを含む散開段に移送機構を組み合わせても、コンパクトな実装が無理なく行える。
【0021】
本発明の第3の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構の作用端に弾性部材が装着されている、というものである。
この場合、クランプ機構が包みの上から乗載部材を押さえているときでも、弾性部材の変形能に基づいて乗載部材および包みの可動性が確保されるので、包みは乗載部材と一緒に良く振動する。
これにより、クランプ機構を止めたままでも加振が行えるので、クランプ機構も、その制御も、簡素になる。
【0022】
本発明の第4の実施形態は、上述した解決手段や実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構にて押さえられる位置にある前記包みを弛ませる弛緩付与機構が設けられている、というものである。
これにより、包みが弛緩されて、押さえすぎが生じないので、包中の錠剤がより確実に散開される。
【0023】
本発明の第5の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構が、前記包みの両端部を押さえるものであり、前記移送機構が、前記包みを前記両端部の方向に移送するものであって、前記両端部を個別に移送可能なものであり、この移送機構が前記弛緩付与機構を兼ねている、というものである。
このように移送機構を流用して弛緩付与機構を具現化したことにより、より簡便に錠剤計数監査装置が実現される。
【0024】
本発明の第6の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記クランプ機構が、前記包みの両端部を押さえるものであり、前記弛緩付与機構が、前記クランプ機構の押さえ部材を前記両端部の方向に移動させるようになっている、というものである。
このようにクランプ機構を流用して弛緩付与機構を具現化したことにより、より簡便に錠剤計数監査装置が実現される。
【0025】
本発明の第7の実施形態は、上述した実施形態の錠剤計数監査装置であって、前記弛緩付与機構が、前記包みの上面に吸い付く吸着部材と、これを昇降させる手段とを具備している、というものである。
これにより、包みの上面を吸着部材で持ち上げて包みに弛みを付与することができるので、より確実に、包みによる錠剤の挟み付けが解かれることとなる。
【0026】
このような解決手段や実施形態で達成された本発明の錠剤計数監査装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1〜第4実施例により説明する。
図1〜図7に示した第1実施例は、上述した第1〜第4の解決手段(当初請求項1〜4)及び第1〜第5実施形態を具現化したものであり、図8に示した第2実施例は、その変形例である。また、図9に示した第3実施例は、上述した第6の実施形態を具現化したものであり、図10に示した第4実施例は、上述した第7の実施形態を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、フレーム,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
【0027】
【第1実施例】
本発明の錠剤計数監査装置の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、その機械構造を示し、(a)が全体正面図、(b)が要部(散開撮像機構)の側面図、(c)が要部正面図である。図2は、電子回路部のブロック図である。
【0028】
この錠剤計数監査装置は(図1(a)参照)、分包紙10の長手方向に連なって区画形成された各々の包み11(分包体)を対象として計数監査を行うためのものであり、大別して、分包紙10を引き込んで包み11を撮像するための散開撮像機構30と、その動作制御に加えて包中剤数の自動確認を行うための電子回路部(20〜22)とを具えている。
図示の場合、散開撮像機構30は、筐体内に格納されていて、分包紙10を左側面の開口から引き込んで右側面の開口から排出するようになっている。
【0029】
また、電子回路部(20〜22)には、パーソナルコンピュータ等のプログラマブルな演算制御装置が採用され、その本体部であるメインコントローラ20や、キーボード等の操作部21、ディスプレイ等の表示部22などが、使い易いよう筐体上に載置されている。
なお、包み11は、多用されている3方シールの場合、ミシン目の入った端部12で前後(図では左右)に仕切られており、その両端部12の二辺ともう一辺とがヒートシールされ、残りの一辺が折り曲げられていて、中に錠剤13が収容されている。
【0030】
先ず、散開撮像機構30について詳述すると、これは(図1(b),(c)参照)、ベース31(基台部)及びサポートパネル32(枠板部)等からなる支持機構と、分包紙10を上記開口間で移送するため水平に延びている移送機構(33〜38)と、その上流側(図1(c)では左側)で上方に設置されたクランプ機構40と、このクランプ機構40に対向して下方に設置された加振機構50と、移送機構の下流側で上下に対向して設置された撮像装置60及び照明装置61とを具えている。
【0031】
移送機構は(図1(c)参照)、包み11を両端部12の方向(図では左右)に移送する際に、包み11の両端部12を個別に移送することが可能なよう、上流側の第1搬送機構33+34と、下流側の第2搬送機構36+37とに分けて設けられ、それぞれが独立駆動可能な状態でサポートパネル32等に装着されている。
第1搬送機構には散開段ガイドとして乗載部材35が付設され、第2搬送機構には撮像段ガイド38が付設されている。
【0032】
第1搬送機構33+34は、分包紙10即ち一連の包み11をクランプ機構40及び加振機構50の作用位置へ順に移送するために、左端がクランプ機構40より上流側へはみ出て延び、右端がクランプ機構40の下方まで延びている。第1搬送機構には、4個の第1移送ローラ33と2本の第1移送ベルト34とが具備されており、第1移送ローラ33は、左端と右端の双方で上下に配置され、第1移送ベルト34は、上下に分かれて、それぞれ左右一対の第1移送ローラ33に懸架され、上下の第1移送ベルト34で分包紙10を挟んで移送するようになっている。
【0033】
第2搬送機構36+37は、分包紙10をクランプ機構40及び加振機構50の作用位置から撮像装置60の下方の撮影位置へ移送し更には送り出すために、左端がクランプ機構40の直ぐ右側まで延び、右端が撮像装置60の右下方まで延びている。第2搬送機構にも、4個の第2移送ローラ36と2本の第2移送ベルト37とが具備されており、第2移送ローラ36は、左端と右端の双方で上下に配置され、第2移送ベルト37は、上下に分かれて、それぞれ左右一対の第2移送ローラ36に懸架され、上下の第2移送ベルト37で分包紙10を挟んで移送するようになっている。
【0034】
乗載部材35は、クランプ機構40の下方で加振機構50の上方に当たる両者の作用位置に設けられて、ほぼ第1搬送機構33+34の左端から第2搬送機構36+37の左端近くまで水平に延び、加振機構50よって振動可能に支持されている。
撮像段ガイド38は、第2搬送機構36+37のほぼ左端から右端まで水平に延び、サポートパネル32等にて固定支持されている。図示は省略したが、撮像装置60の下方で照明装置61の上方に当たる撮像位置には、照明光を通過させるために、開口が形成されている。開口には透明部材を填め込んでも良い。
両乗載部材35,38は(図1(b)参照)、何れも、包み11を連ねた分包紙10を乗載する上面部が平坦に形成され、その上平面部を傾斜させた状態で支持されている。
【0035】
何れ35,38の上平面部も、低い方の縁(図1(b)では右方)には分包紙10の落下を防止する跳ね上げが付加されている。また、傾斜方向の幅が分包紙10即ち包み11の幅より狭く形成されている。さらに、高い方の縁(図1(b)では左方)は、搬送機構33+34,36+37に近接して、その搬送経路と並走している。これにより、移送機構(33〜38)は、包み11を乗載部材35,38に乗せて傾斜させ、その包み11のうち乗載部材35,38の上平面部から高い方へはみ出た部分に搬送機構33+34,36+37を作用させて挟持搬送することで、包み11を散開段(40+50)及び撮像段(60+61)経由で移動させるものとなる。
【0036】
また、両乗載部材35,38のうち少なくとも乗載部材35は(図1(b)参照)、その傾き具合が変えられるよう、加振機構50から上方へ突き出たリフト部材51及びステイ部材52によって支持されている。リフト部材51は、乗載部材35の低い方(図1(b)では右方)を受け持ち、ステイ部材52は、乗載部材35の高い方(図1(b)では左方)を受け持っており、ステイ部材52は上下動しないが、リフト部材51は例えば電動モータ駆動にて上下動する。リフト部材51を上下動させると、乗載部材35の低い方が昇降し、それに伴って、乗載部材35の傾きが数十度から水平まで変わるようになっている。このようなリフト部材51及びステイ部材52は、加振機構50の一部であると同時に、モータ等と共に傾斜可変機構を構成している。
【0037】
クランプ機構40は(図1(b),(c)参照)、適宜な昇降手段たとえば電動のクランプモータや空気圧駆動のエアシリンダ等にて、上下に往復動するようになっている。このクランプ機構40には、その直下の作用位置へ乗載部材35に乗せて移送されて来た包み11の両端部12を一時的に押さえるために、2組の押さえ部材41,42が下向きで取り付けられている。そのうち第1押さえ部材41は、その下端(作用端)に、ゴム等からなる第1弾性部材43が装着されていて(図1(b)参照)、上流側の端部12(図1(c)では左側)を振動可能に押さえるようになっている。第2押さえ部材42の下端(作用端)にも同様の第2弾性部材44が装着されているが、これは、包み11の長さと同じほぼ距離だけ第1押さえ部材41から離れていて、下流側(図1(c)では右)の端部12を振動可能に押さえるようになっている。
【0038】
押さえ部材41,42は、何れも、乗載部材35の上面に当接すると、乗載部材35の傾きに適合して傾斜状態が変わるようになっている。例えば図示の例では(図1(b)参照)、押さえ部材41は、固定長アーム41aと伸縮アーム41bとを介してクランプ機構40に装着されており、押さえ部材41のうち乗載部材35の固定側(図では左側)に対向する部分は、固定長アーム41aにて支持され、押さえ部材41のうち乗載部材35の可動側(図では右側)に対向する部分は、伸縮アーム41bにて支持されている。これにより、自由状態では伸縮アーム41bが伸びていて、押さえ部材41は最も傾き、押さえ部材41が乗載部材35に当接したときには、反力に応じて伸縮アーム41bが適量だけ縮んで、押さえ部材41の傾きが乗載部材35の傾きに一致するようになっている。
【0039】
加振機構50は(図1(b),(c)参照)、上へ突き出て乗載部材35に連結された図示しない振動伝達板やそれに代えて又はそれと共にリフト部材51等を振動させると、その振動が乗載部材35を介して包み11に伝達されるようになっている。乗載部材35の上平面部に乗せられた包み11は傾き、その包み11のうち高い方は乗載部材35からはみ出て第1搬送機構33+34に挟持されるが、包み11のうち低い方は乗載部材35上で振動する。クランプ機構40にて乗載部材35上の包み11を押さえた状態では、包み11の両端部12が弾性部材43,44によって乗載部材35に押しつけられるので、剛性の無い包み11であっても良く振動するようになっている。
【0040】
弛緩付与機構は、クランプ機構40にて押さえられる位置にある包み11に作用して、その包み11を弛ませるものであるが、この例の錠剤計数監査装置では、上述した移送機構を流用して実現している。具体的には、包み11をクランプ機構40の作用位置へ移送するときに、第1搬送機構33+34による第1押さえ部材41直下の端部12の搬送を停止するタイミングを、第2搬送機構36+37による第2押さえ部材42直下の端部12の搬送を停止するタイミングより、少しだけ遅らせるようになっている。
【0041】
次に、電子回路部(20〜22)とそれで制御される駆動部について詳述する(図2参照)。メインコントローラ20は上述したようにデジタルコンピュータ等からなり、これには、上述した操作部21や表示部22の他、撮像装置60や照明装置61も信号ケーブル等にて接続されていて、メインコントローラ20は、照明や撮像のタイミングを制御するとともに、画像データを画像メモリに取り込むようになっている。また、メインコントローラ20は、散開撮像機構30の具体的な動作制御をローカルコントローラ70に委ねており、両者は動作指示や動作結果の伝達等のため信号ケーブル等にて交信可能に接続されている。
【0042】
ローカルコントローラ70は、マイクロプロセッサ等を主体に構成され、これには、各種センサの検出結果たとえば包み11の有無情報等を入力するセンサ入力回路72と、第1移送ローラ33を回転させる第1移送モータ73の制御駆動回路と、クランプ機構40を上下動させるクランプモータ74の制御駆動回路と、加振機構50のアームを振動させる加振モータ75の制御駆動回路と、第2移送ローラ36を回転させる第2移送モータ76の制御駆動回路と、リフト部材51を上下動させる傾斜調節モータ77とが、付設されている。
【0043】
メインコントローラ20には、このようなローカルコントローラ70を介して傾斜調節を伴った分包紙10の移送制御や散開制御を行うプログラムがインストールされている他、包み11を撮像して包中の錠剤13を計数し更にその正否判定や結果表示も行うために、画像処理ルーチンと計数ルーチンと判定ルーチンと表示ルーチンもインストールされている。もっとも、撮像以降の動作や処理内容は既製品と同様で足りるので次の動作説明で概説する。撮像に先立つ移送と散開を詳述する。
【0044】
この第1実施例の錠剤計数監査装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3は、(a)が側面図、(b)〜(e)が部分正面図、(f)が側面図であり、散開部の動作状態を時系列に示している。図4は、何れも平面図であり、(a)が多数の包みを区画列設した分包紙、(b)が散開前の錠剤を封入した包み、(c)が散開後の錠剤および包みである。図5は、散開部の動作状態を示し、(a),(b)何れも側面図である。図6は、何れも平面図であり、(a)が散開前の錠剤を封入した包み、(b)が散開後の錠剤および包みである。図7(a),(b)は、散開部の動作状態を示す側面図であり、(c),(d)は、錠剤を封入した包みの平面図であり、そのうち(c)は散開前、(d)は散開後である。
【0045】
計数監査対象の分包紙10は(図4(a)参照)、包み11の連なりであり、それぞれの包み11は端部12で区切られ一個以上の錠剤13を収容している。ここで計数対象とされる包み11は3方シールのものであり、下辺が二つ折りされてシールされないが、残りの3辺が熱融着等にてシールされている。このため、下辺のところや中央部は比較的緩み易いが、左右の端部12や上辺のところは緩み難い。包み11の典型的なサイズは、幅(図では上下)が約70mmで、長さ(図では左右)が約80mmである。端部12の幅(図では左右に隣接する包み11の間)は、約10mmである。錠剤13の典型例は、直径数mmの玉剤や、それより長いカプセル剤などであり、それらが混在することも多い。
【0046】
このような分包紙10は、散開撮像機構30にセットされると、移送機構(33〜38)によって包み11単位で間欠移送され、その度に、上流の散開段ではクランプ機構40及び加振機構50によって錠剤13に散開処理(前処理)が施され、下流の撮像段では撮像装置60及び照明装置61によって撮像が行われる。電子回路部では、それらの動作制御がプログラムに従って行われるとともに、メインコントローラ20によって計数処理等が行われる。
【0047】
散開段での間欠移送と散開処理を詳述すると(図3参照)、先ず間欠移送のため、クランプ機構40が上昇して乗載部材35上の分包紙10の押さえが解かれる(図3(a)参照)。その際、包み11に収容されている錠剤13の個数が少ないときは、乗載部材35の傾斜を大きくする。その傾き調整は、処方箋データや調剤データが入力されたときにはメインコントローラ20の制御プログラムによって自動で行われるが、メニュー設定や摘み操作等の手動で行われたときにはそれが優先される。それから第2搬送機構36+37が移送を開始して前方の即ち下流側の端部12が引っ張られるので包み11の弛みが解消される(図3(b)参照)。弛みの無くなるタイミングで第1搬送機構33+34も移送を開始して後方の即ち上流側の端部12も移送されるので包み11が連なって移動する(図3(c)参照)。
【0048】
そして、第2搬送機構36+37が包み11の長さを送る分だけ作動したところで停止する(図3(d)参照)。そうすると、先の包み11の後方端部12でもある次の包み11の前方端部12が、第2押さえ部材42及び第2弾性部材44の直下に来る。
それから、第1搬送機構33+34も包み11の長さを送る分だけ作動したところで停止する(図3(e)参照)。そうすると、次の包み11の後方端部12が、第1押さえ部材41及び第1弾性部材43の直下に来て、その包み11がクランプ機構40及び加振機構50の作用位置に収まると同時に、その包み11に弛みが付与される。
【0049】
そこにクランプ機構40が下降して(図3(e)参照)、直下の包み11の両端部12が、押さえ部材41,42によって、弾性部材43,44を介して柔らかく、乗載部材35に押しつけられる。さらに、この状態で(図3(e),(f)参照)、加振機構50が作動して、乗載部材35が振動させられ、その振動が包み11に伝達される。そうすると、包み11の両端部12が弾性部材43,44にて振動可能な状態で乗載部材35に押しつけられているので、包み11は良く振動する。しかも、包み11の中央部・中間部は弛緩しているので、中に収容されている錠剤13の束縛が解かれた状態になっている。
【0050】
そのため、包み11内で錠剤13が積み重なっていたり凝り集まっていたとしても(図4(b)参照)、それらは、支えの無い状態での振動によって、散らばり、積重状態や凝集状態が解消される(図4(c)参照)。しかも、錠剤13は包み11内で下辺側に集まっており、そこは二つ折りされて緩み易いところなので、散開処理が短時間で完了する。
こうして、散開段で錠剤13が散開し、それを収容した包み11は撮像段に移送される。その移送も、包み11の上辺に搬送機構が作用して行われるが、そこは錠剤13から離れているので、迅速かつ安全に行われる。
【0051】
撮像段では、照明装置61によって包み11が照明され、その中の錠剤13の画像が撮像装置60によって撮られる。その画像データは、メインコントローラ20に取り込まれて、ノイズ除去やパターンマッチング等の画像処理が施され、錠剤13の影像が計数される。それから、その計数結果の正否が判定され、その判定結果や操作部21での指示事項などが表示部22に表示される。
【0052】
次に、包み11中の錠剤13の個数が多いときには(図6(a)参照)、上述したように自動で又は手動で乗載部材35の傾きが緩くされる(図5(a)参照)。包み11の移送速度も少し遅くされる。そして、移送後にクランプ機構40が下降すると(図5(b)参照)、押さえ部材41,42の傾きが乗載部材35の傾きに適合して、包み11が、押さえ部材41,42によって、弾性部材43,44を介して柔らかく、乗載部材35に押しつけられる。それから、加振機構50が作動して、乗載部材35上で包み11が振動させられる。緩傾斜のときは急傾斜のときより長時間、振動が継続させられる。そのため、この場合も、錠剤13の積重状態や凝集状態が適切に解消される(図6(b)参照)。
【0053】
さらに、包み11が4辺とも貼り合わせた4方シールの場合(図7(c)参照)、やはり自動か手動で乗載部材35がほぼ水平にされる(図7(a)参照)。包み11の移送速度はもっと遅くされる。そして、この場合も、クランプ機構40が下降すると(図7(b)参照)、押さえ部材41,42が乗載部材35と同じく水平になって、包み11が乗載部材35に押しつけられ、加振機構50が作動して、乗載部材35上で包み11が振動させられる。傾いていないときは更に長時間振動が継続するので、この場合も、錠剤13の積重状態や凝集状態が適切に解消される(図7(d)参照)。
こうして、この錠剤計数監査装置にあっては、種々の使用態様に対して、包み11の傾きを調節しながら、処理効率と計数精度との適切な妥協が図られる。
【0054】
【第2実施例】
図8(a)に散開撮像機構30の側面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、伸縮アーム41bの伸縮が能動的に行えるようになった点である。具体的には、ローカルコントローラ70の制御に従って電動モータ41dを回転させ、これでボールネジ41cを進退させることで、伸縮アーム41bが伸縮するようになっている。
また、図8(b)に散開撮像機構30の側面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、乗載部材35も押さえ部材41も揺動させて傾きを変えるようになった点である。具体的には、リフト部材51と乗載部材35とに電動モータ駆動の揺動軸53を介在させて、乗載部材35の傾き調節と高さ調節とが行えるようになっている。また、押さえ部材41と固定長アーム41aとに電動モータ駆動の揺動軸41eを介在させて、押さえ部材41の傾き調節が行えるようになっている。押さえ部材41の高さはクランプ機構40にて調節するようになっている。
【0055】
【第3実施例】
図9にクランプ機構の正面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、弛緩付与機構が移送機構33〜38だけでなくクランプ機構40にも化体している点である。
具体的には、第1押さえ部材41と第2押さえ部材42との離隔距離が拡縮しうるようになっている。図示の例では、クランプ機構40を下降させて乗載部材35上の包み11の両端部12を押さえつけてから(図9(a)参照)、第1押さえ部材41を両端部の方向に(図では左から右へ横向きに)移動させて第2押さえ部材42に近づけるようになっている(図9(b)参照)。
【0056】
この場合、両端部12間の距離が強制的に縮められるので、包み11が確実に弛緩する。
第1押さえ部材41の横向き移動は、加振機構50による乗載部材35の加振に先だって行っても良く、加振しながら行っても良い。
なお、第1押さえ部材41に代えて又はそれに加えて、第2押さえ部材42を横向き移動させるようにしても良い。
【0057】
【第4実施例】
図10に弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図を示した本発明の錠剤計数監査装置が上述した第3実施例のものと相違するのは、弛緩付与機構に吸着部材80も加わった点である。
吸着部材80は、吸い付き口を下にして押さえ部材41,42間に設けられ、図示しない昇降機構等によってクランプ機構40から独立して上下動しうるようになっている。
【0058】
この場合、押さえ部材41,42による包み11の強制弛緩と並行して、吸着部材80が下降して包み11に吸い付き(図10(a)参照)、それから吸着部材80が上昇するので(図10(b)参照)、2枚合わせになっている包み11の上側が持ち上げられる。これにより、錠剤13の動ける余地が更に広がる。
また、吸着部材80による吸引量は多くないので、エアポンプを用いても用いなくても良く、例えばシリンダ中のピストン移動によって吸い付き口から空気を一時的に吸入する等のことで、安価かつ小形に実現することができる。
【0059】
【その他】
なお、上記の各実施例では、左が上流で右が下流の場合を図示したが、包み11の流れ即ち移送経路は、これに限られるものでなく、散開が撮像より先に行えるようになってさえいれば、右を上流にし左を下流にしても良く、Uターンするようにしても良い。
また、上述した電子回路部の構成は、一例であり、シングルプロセッサでもマルチプロセッサでも良い。プログラム構成も、上述した機能でのルーチン分けとは異なる単位で分けても良く、適宜なサイズ等で纏めても良い。
【0060】
さらに、散開撮像機構30には、その他の機能を具現化するための部材が組み込まれていても良い。例えば、判定に必要な錠剤数を得るために、包み11の印刷文字を読み取るOCRを装備したり、処方箋番号や調剤指示などを包み11から読み取るバーコードリーダを組み込んだりするのも良い。分包紙10の引き込みや送り出しを行うための更なる移送機構などが付加されていても良い。
傾斜可変機構も、上述した3種類に限られない。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、散開手段をクランプ機構と加振機構との結合にて具体化するとともに、その対象の包みの傾きを変えられるようにもしたことにより、コストを掛けなくても振動伝達が良好に行え、而も包中での錠剤の集り具合まで調節でき、その結果、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置を簡便に実現することができたという有利な効果が有る。
【0062】
また、本発明の第2の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、包みの傾き調節を利用して傾けないことも可能なようにしたことにより、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを選択可能なものを簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【0063】
さらに、本発明の第3の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、乗載部材を導入してクランプ機構と傾斜可変機構との簡素化を図ったことにより、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置であって散開時の包みの傾きを調節可能なものを簡便に実現することができたという有利な効果が有る。
【0064】
また、本発明の第4の解決手段の錠剤計数監査装置にあっては、対象の包みの移送を自動で行うとともに、包中の錠剤が移送に影響しないようにもしたことにより、処理効率が向上するうえ、移送機構が簡素になるので、包中の錠剤を散開してから撮像する錠剤計数監査装置をより簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の錠剤計数監査装置の第1実施例について、機械構造を示し、(a)が全体正面図、(b)が要部(散開撮像機構)の側面図、(c)が要部正面図である。
【図2】電子制御部のブロック図である。
【図3】散開部の動作状態を示し、(a)が側面図、(b)〜(e)が部分正面図、(f)が側面図である。
【図4】何れも平面図であり、(a)が多数の包みを区画列設した分包紙、(b)が散開前の錠剤を封入した包み、(c)が散開後の錠剤および包みである。
【図5】散開部の動作状態を示し、(a),(b)何れも側面図である。
【図6】何れも平面図であり、(a)が散開前の錠剤を封入した包み、(b)が散開後の錠剤および包みである。
【図7】(a),(b)は、散開部の動作状態を示す側面図であり、(c),(d)は、錠剤を封入した包みの平面図であり、(c)は散開前、(d)は散開後である。
【図8】本発明の錠剤計数監査装置の第2実施例について、(a),(b)何れも散開撮像機構の側面図である。
【図9】本発明の錠剤計数監査装置の第3実施例について、(a),(b)何れも弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図である。
【図10】本発明の錠剤計数監査装置の第4実施例について、(a),(b)何れも弛緩付与機構組込クランプ機構の正面図である。
【符号の説明】
10…分包紙、11…包み(計数対象分包体)、12…端部、13…錠剤、
20…メインコントローラ(計数監査部)、21…操作部、22…表示部、
30…散開撮像機構、31…ベース、32…サポートパネル、
33…第1移送ローラ、34…第1移送ベルト、35…乗載部材、
36…第2移送ローラ、37…第2移送ベルト、38…撮像段ガイド、
40…クランプ機構、41,42…押さえ部材、43,44…弾性部材、
50…加振機構、51リフト部材、52…ステイ部材52、
60…撮像装置、61…照明装置、
70…ローカルコントローラ、80…吸着部材
Claims (4)
- 分包紙等からなる包みを撮像してその中の剤数を自動確認する錠剤計数監査装置において、前記包みの端部を一時的に押さえるクランプ機構と、これにて押さえられる前記包みの傾きを変える傾斜可変機構と、前記クランプ機構にて押さえられている前記包みを振動させる加振機構とを備えたことを特徴とする錠剤計数監査装置。
- 前記傾斜可変機構は、その可変範囲に水平状態を含むものであることを特徴とする請求項1記載の錠剤計数監査装置。
- 前記包みを乗載する乗載部材が、前記クランプ機構の下方に設けられ、前記傾斜可変機構が、前記乗載部材の傾きを調節することで前記包みの傾きを変えるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された錠剤計数監査装置。
- 前記包みの高い方に作用して前記包みを前記クランプ機構および前記加振機構の作用位置に移送する移送機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された錠剤計数監査装置。
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