JP2004268260A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】張りのある用紙の端部をローラなどの押さえ手段で押さえるようにし、マルチパス方式やインタレース方式を採用した場合に記録可能領域として確保できる領域が狭くなる。
【解決手段】用紙先端を対象領域として記録をするときには、ヘッド先端位置=印刷領域先端位置−(重ね数−1)ドットとなるように、副走査で用紙を送り、主走査印刷処理を実行して、用紙への印刷を行い、その後、副走査による改行を実行して1ドット分だけ用紙を送り、対象領域への記録終了後は、通常の印刷処理に移行して、通常どおりの改行(2パスの場合ノズル列の半分ずつ)を行う。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は画像形成装置に関する。
【0002】
【特許文献1】特開平10−278246号公報
【特許文献2】特開平11−245388号公報
【0003】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置(或いは画像記録装置ともいう。)として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、インク記録ヘッドから用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含むインク滴が付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、印刷媒体などとも称されるが、これらを含めて以下「用紙」という。)にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
インクジェット記録装置としては、インク記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させるとともに、用紙を副走査査方向に移動させて、用紙に画像を記録(形成)するものがある。
【0005】
このようなインクジェット記録装置においては、色々の種類の用紙に対して記録(印字)可能であるが、それぞれの材質に応じて装置内部ではその扱いが若干異なるのが一般的である。
【0006】
ここで、特に問題となるのは、光沢紙や葉書、封筒など張りのある用紙の場合である。すなわち、用紙に画像を記録する際には、インク記録ヘッドに対応する記録領域を平面に安定させる必要があるが、張りのある用紙の場合、用紙端部付近で反りやめくれが起こりやすい。
【0007】
そこで、用紙の端部をローラなどの押さえ手段で押さえたり、あるいは用紙を搬送ベルトに静電吸着することで平面性を維持することが行われる。
【0008】
一方、特に画質の高い画像を印刷しようとする場合、画像データを数回の走査に分割して重ね塗りをするマルチパス方式や、ヘッドを高精度に制御して1回目の印刷ドット間に更に複数のドットを印刷して高解像画像を再現するインタレース方式などが採用される。さらに、これらの改善を図るものとして、
【特許文献1】に開示されているように副走査量(送り量)の誤差によって現れる走査画像間のスジ状のムラを目立たなくするために走査画像の一部を重ねるような副走査量とするもの、
【特許文献2】に開示されているように副走査の送り精度に応じて副走査の送り量と主走査に使用するノズル数を変化させるようにしたものなどもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように張りのある用紙の端部をローラなどの押さえ手段で押さえるようにした場合、この押さえ手段が障害となり、記録ヘッドの相対的な移動領域を狭くするという課題がある。特に、マルチパス方式やインターレース方式を採用した場合には用紙上の記録領域(印刷領域ともいう。)よりも記録ヘッドの移動領域の方が大きくなる場合があり、押さえ手段とヘッドの移動領域の問題を考慮すると、用紙上で実際に記録可能領域として確保できる領域は狭い範囲に限定されてしまうという課題がある。
【0010】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドの相対的な移動領域を小さく抑えることができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、記録媒体上の記録領域のうちの一部の領域を対象領域としたとき、この対象領域に記録する場合の副走査の1回の送り量が対象領域以外の領域に記録する場合の副走査の1回の送り量よりも小さい構成とした。
【0012】
ここで、対象領域に記録するときに主走査が所定回数以上行われた後に副走査を行うことが好ましい。また、対象領域が記録領域の内の搬送方向先端側の領域であること、或いは、対象領域が記録領域の内の搬送方向後端側の領域であることが好ましい。
【0013】
さらに、対象領域に記録するときの1回の副走査送り量が記録ヘッドのノズル間隔の整数倍であること、あるいは、対象領域に記録するときの1回の副走査送り量が記録ヘッドのノズル間隔の整数倍とノズル間隔未満の距離の和であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の作像機構部の概略構成図、図2は同記録装置の要部平面模式的説明図、図3は同記録装置の正面模式的説明図、図4は同記録装置の記録ヘッドの説明図である。
【0015】
この画像形成装置であるインクジェット記録装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッドと図示しないステーとでキャリッジ1を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ2によってタイミングベルト3を介して図2で矢示方向にキャリッジ1を移動走査する。
【0016】
このキャリッジ1には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するノズル列を有するインクジェットヘッドからなる記録ヘッド4をノズル列を主走査方向と交叉する方向に配列し、各ノズル列を主走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0017】
記録ヘッド4を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
【0018】
この記録ヘッド4は、図4(a)に示すように、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インク滴を吐出するノズル列4c、4k、4m、4yを有し、各ノズル列4c、4k、4m、4yは同図(b)に示すように所定数(m個)のノズル4n1、4n2、……4nm(これらを「4n」と総称する。)を所定のノズル間隔Npで並べて構成される。
【0019】
この場合、キャリッジ1には、各ノズル列4c、4k、4m、4yのノズル4nが副走査方向に並び、各ノズル列4c、4k、4m、4yが主走査方向に並ぶように取り付けられる。
【0020】
また、キャリッジ1には、記録ヘッド4に各色のインクを供給するための各色のサブタンク5を交換可能に搭載している。このサブタンク5にはインク供給チューブ6を介して図示しないメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
【0021】
一方、給紙トレイなどの用紙積載部11に積載した用紙12を給紙するための給紙部として、用紙積載部11から用紙12を1枚づつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)13及び給紙コロ13に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド14を備え、この分離パッド14は給紙コロ13側に付勢されている。
【0022】
そして、この給紙部から給紙された用紙12を記録ヘッド4の下方側で搬送するための搬送部として、用紙12を静電吸着して搬送するための搬送ベルト21と、給紙部からガイド15を介して送られる用紙12を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ16と、略鉛直上方に送られる用紙12を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための上記搬送ガイド15と、押さえ部材17で搬送ベルト21側に付勢された加圧コロ18とを備えている。
【0023】
また、搬送ベルト21上にはキャリッジ1の前後(用紙搬送方向に下流側及び上流側)に用紙12を押さえる押さえ手段としての紙押さえコロ23、24を配設している。さらに、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備え、この帯電ローラ26に高圧回路30から所定の帯電電圧が印加される。
【0024】
ここで、搬送ベルト21は、無端又は繋ぎ合わされた(これらを「無端状」という。)ベルトであり、搬送ローラ27とテンションを与えたテンションローラ28との間に掛け渡されて、搬送ローラ27を副走査モータ31(図2)でタイミングベルト32等を介して回転駆動することによって図1で矢示A方向(ベルト搬送方向)に周回するように構成している。
【0025】
帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2.5Nをかけている。また、搬送ローラ27はアースローラの役目も担っており、搬送ベルト22の中抵抗層と接触配置され、接地ライン29を介して接地している。
【0026】
さらに、記録ヘッド4で記録された用紙12を排紙するための排紙部として、搬送ベルト22から用紙12を分離するための分離部41と、排紙される用紙12をストックする排紙トレイ42とを備えている。
【0027】
次に、このインクジェット記録装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部は、プリンタコントローラ70と、主走査モータ4及び副走査モータ31を駆動するためのモータドライバ81と、記録ヘッド4(インクジェットヘッド)を駆動するためのヘッドドライバ(ヘッド駆動回路、ドライバICで構成)82等とを備えている。
【0028】
プリンタコントローラ70は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介して受信するインターフェース(以下「I/F」という)72と、CPU、ROM、RAM及びI/F等からなる主制御部73と、各種データの記憶等を行うRAM74と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM75と、記録ヘッド7への駆動波形を発生させる駆動信号発生回路77と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された印字データ及び駆動波形等をヘッドドライバ82に送信するためのI/F78、モータ駆動データをモータドライバ81に送信し、帯電ローラ26に対する高電圧(帯電電圧)を印加する高圧回路30の出力を制御する信号を送信するためのI/F79等とを備えている。
【0029】
RAM74は各種バッファ及びワークメモリ等として用いる。ROM75は主制御部73によって実行する各種制御ルーチンとフォントデータ及びグラフィック関数、各種手続きなどの固定情報(テーブル)等を記憶している。
【0030】
主制御部73は、I/F72に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、この解析結果(中間コードデータ)をRAM74の所定のエリアに記憶し、記憶した解析結果からROM75に格納したフォントデータを用いて画像出力するためのドットパターンデータを生成し、RAM74の異なる所定のエリアに再び記憶する。なお、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの記録装置に転送する場合には、単にRAM74に受信したビットマップの画像データを格納する。
【0031】
そして、主制御部73は、記録ヘッド4の1行分に相当するドットパターンデータが得られると、この1行分のドットパターンデータを、発振回路からのクロック信号CLKに同期して、I/F78を介してヘッドドライバ82にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ82に送出する。
【0032】
駆動信号発生回路77は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROM(ROM75で構成することもできる。)と、このROMから読み出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成している。
【0033】
ヘッドドライバ82は、主制御部73からのクロック信号及び印字信号であるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値を主制御部73からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)とからなり、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的にヘッド4に印加する。
【0034】
このように構成したインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙12が1枚ずつ分離給紙され、この給紙された用紙12は搬送ガイド22で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ16、加圧コロ18との間で順次挟まれて給送される。
【0035】
このとき、主制御部73によって高圧回路(高圧電源)30から帯電ローラ26に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すよう、つまり交番する電圧が印加される。これにより、搬送ベルト21の表面が交番する極性の帯状の電圧パターンで帯電される。すなわち、搬送ベルト21は周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅(帯電幅あるいは帯電ピッチという)で帯状に交互に帯電される。
【0036】
これにより、搬送ベルト21上の電荷と逆極性の電荷が用紙12の搬送ベルト21と接触している面に誘電され、搬送ベルト21上の電荷と搬送用紙12上に誘電された電荷同士が互いに静電的に引っ張り合い用紙12が搬送ベルト21に静電吸着される。
【0037】
このようにプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト21で用紙12を搬送して停止させ、通常は、キャリッジ1を移動(主走査)させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙12にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、1行分の記録が終了したときに、搬送ベルト21を駆動して用紙12を所定量搬送させた後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙12を排紙トレイ42に排紙する。
【0038】
そこで、本発明による用紙先端領域及び用紙後端領域への印刷(記録)について説明する。
まず、上記記録ヘッドを用いてインク滴を吐出することで用紙面上に形成される画素の構成例について図6を参照して説明する。なお、同図中、円は1ドットを表し、円内の数字は走査の順番を示している。1回目の主走査で「1」を付したドットが形成され、2回目の走査で「2」を付したドットが形成される。複数ドットで1画素が構成されるが、ここでは1画素を完成させるための主走査回数と1画素中のドット数は同じで、これを「重ね数」と呼ぶ。
【0039】
図6(a)は、主走査方向にドットの形成位置を変えて、複数回走査することで画像を形成するマルチパス方式を示している。ここでは、2パス方式の例を示しており、2回の主走査による印刷で画像の一部を完成させる。つまり重ね数は2である。
【0040】
同図(b)は、副走査方向にドットの形成位置を変えて、複数回走査することで画像を形成するインタレース方式を示している。ここでは、2インタレース方式を示しており、2回の主走査による印刷で画像を完成させる。つまり重ね数は2である。
【0041】
同図(c)は、マルチパス方式とインタレース方式を組み合わせた方法である。ここでは、2パス2インターレースの場合の例を示しており、4回の主走査による印刷で画像を完成させる。つまり重ね数は4である。
【0042】
これらのいずれの方式においても、ノズルの製造精度の偏りによって現れる印刷むらを平均化するために、同じノズルで同じ行のドットを印刷しないようする。そのために、主走査が終わる毎に副走査による改行が行われる。つまり、図6に示す何れのドットについても、隣接するドットは異なるノズルによって印刷されるようにする。
【0043】
ここで、通常の走査方法について2パスを例に図7を参照して具体的に説明する。
この場合、1回目の主走査による印刷時には、ノズル列の半分が記録領域(印刷領域)にかかるように副走査による位置合わせを行い、ノズル列の後端半分を使用して印刷領域の先端A−B間の領域に記録する。このときノズル列後端版分に使用される画像データは印刷領域A−Bに対応するデータである。
【0044】
2回目の主走査の時には、1回目の位置からノズル列の半分の長さだけ改行し(図ではヘッド4を相対的に移動させて図示している。)、ノズル列全体を使用して印刷領域の先端A−Cを印刷する。このとき使用される画像データは印刷領域A−Cに対応したものである。以降、3回目、4回目と、ノズル列の半分ずつ改行し、記録を行って行く。
【0045】
これに対して本発明における走査方法について2パスを例に図8を参照して具体的に説明する。
1回目の主走査印刷時に、ノズル列先端の数個(=重ね数)分のノズルを除くほぼ全体が印刷領域に重なるように副走査位置合わせを行い、ノズル列の先端半分のみを使って印刷を行う。このとき使用する画像データは印刷領域A−Bに対応するものである。
【0046】
2回目の主走査印刷時は、ノズル列先端が印刷領域先端と一致するように位置合わせを行い、ノズルの全体を使用して印刷を行う。このとき使用される画像データは印刷領域A−Cに対応するものである。以降は、図7の場合と同様に、ノズル列の半分ずつ改行し、主走査印刷を繰り返して印刷して行く。
【0047】
この図8のような走査を行うことで印刷可能領域(記録可能領域)が図7で説明した走査を行う場合に比べて拡大する。すなわち、図9に示すように、印刷領域として斜線を付して示す領域が拡張される(この斜線を施して示す領域にも記録を行うことが可能になる。)。
【0048】
特に張りのある用紙に印刷する場合に、めくれやかえりが起きないように、印刷時の印刷紙面は紙押さえコロ23、24などで平面に保たれる必要がある。このような場合には、ノズル列端点から紙押さえコロ23、24の間の領域は印刷することができない(印刷しても画質を保証できない。)。しかし、前記図8で説明した本発明の方式を採用することによって、図9に示すように印刷可能領域を拡張することが可能になる。また、前記図8では印刷領域先端の走査方法について示したが、印刷領域後端についても同様の方法をとることができる。
【0049】
最後の主走査印刷2回分について、ノズル列後端が印刷領域後端と一致するように副走査位置合わせされた後に1度、またノズル列後端数ドット(=重ね数)分が印刷領域を越えるように副走査位置合わせされたあとに1度、主走査印刷を行うようにすることで、従来の改行を行う場合よりも用紙後端の印刷可能な領域を拡張させることができる。
【0050】
このように、記録媒体上の記録領域のうちの一部の領域を対象領域としたとき、この対象領域に記録する場合の副走査の1回の送り量を対象領域以外の領域に記録する場合の副走査の1回の送り量よりも小さくすることで、対象領域に記録するときのヘッド移動領域が小さく抑えられ、印刷可能領域(記録可能領域)を拡大することができる。
【0051】
この場合、主走査を所定回数行った後に副走査を行うようにすることで、対象領域を印刷するときのヘッド移動領域が小さく抑えられ、記録媒体を押さえる手段がある場合にも空間的干渉を避けることができる。
【0052】
そして、印刷領域の先端を対象領域とすることで、用紙端部である印刷領域先端部のヘッド移動領域が小さく抑えられ、あるいは、印刷領域の後端を対象領域とすることで、紙面端部である印刷領域後端部のヘッド移動領域が小さく抑えられ、用紙先端あるいは後端の記録可能領域を大きくすることができる。
【0053】
また、対象領域を印刷する場合に、1回の副走査移動量をノズル間距離の倍数とすることで、マルチパス方式などの高画質印刷方式を採用することができ、あるいは、1回の副走査移動量をノズル間距離の倍数とノズル間以下の距離の和とすることで、インタレース方式などの高画質印刷方法を採用することができる。
【0054】
そこで、図10以降を参照して印刷を行うための走査手順について説明すると、図10に示すように、印刷が開始されると、用紙先端領域に印刷を行うための先端印刷制御処理が実行される。そして、用紙先端領域の印刷が終了すると、用紙後端までは通常の印刷制御処理が行われ、用紙後端部であることが検出されると用紙後端領域に印刷を行うための後端印刷制御処理を実行して、印刷処理を終了する。
【0055】
ここで、先端印刷制御処理は、図11に示すように、先ず印刷先端が印刷可能領域にあるかどうかを判定する。このとき、印刷不可能であれば、印刷処理を終了する。これに対し、印刷先端が印刷可能領域であれば、ヘッド先端位置=印刷領域先端位置−(重ね数−1)ドットとなるように、副走査で用紙を送り、主走査印刷処理を実行して、用紙への印刷を行う。その後、副走査による改行を実行して、1ドット分だけ用紙を送る。そして、(重ね回数−1)回繰り返しを終了したか否かを判別し、(重ね数−1回)主走査印刷制御及び1ドット分紙送りの処理を繰り返したときには、この先端印刷制御処理を終了する。
【0056】
通常印刷制御処理は、図12に示すように、主走査による印刷処理を行った後、通常通りの改行を行い、主走査印刷を行う。その後、用紙の印刷可能領域内であるかどうかを判別する。このとき、印刷不可能なら印刷処理停止に移行する。これに対して、印刷可能であれば、次の改行で印刷領域後端となるかどうかを判別し、後端でない場合は通常改行を行う処理に戻って上述した処理を繰り返し、後端となる場合には通常走査処理を終了する。
【0057】
後端印刷処理は、図13に示すように、先ず、印刷領域後端位置=ノズル後端位置となるように、副走査による位置合わせを行い、主走査による印刷を行った後、重ね数回繰り返したか否かをチェックして後端処理終了か否かを判別する。
【0058】
そして、後端処理終了でなければ、1ドット分だけ副走査によって用紙を送り、主走査印刷の処理に戻り、後端処理終了であれば、処理を終了する。
【0059】
このようにして印刷可能領域を拡張することが可能となり、印刷媒体を固定して印刷する必要がある場合にも、印刷可能領域の減少を抑えることができる。
【0060】
なお、本発明に係る画像形成装置は、インクジェットプリンタ以外にも、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用することができる。さらに、インク以外の液体、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料を吐出させる画像記録装置にも適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置によれば、記録媒体上の記録領域のうちの一部の領域を対象領域としたとき、この対象領域に記録する場合の副走査の1回の送り量を対象領域以外の領域に記録する場合の副走査の1回の送り量よりも小さくすることで、対象領域に記録するときのヘッド移動領域が小さく抑えられ、印刷可能領域(記録可能領域)を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の作像機構部の概略構成図
【図2】同記録装置の要部平面模式的説明図
【図3】同記録装置の正面模式的説明図
【図4】同記録装置の記録ヘッドの説明図
【図5】同記録装置の制御部の概要を説明するブロック図
【図6】マルチパス方式、インタレース方式及びマルチパスとインタレースの併用方式の説明に供する説明図
【図7】通常の走査方式の説明に供する説明図
【図8】本発明を実施した場合の走査方式の説明に供する説明図
【図9】紙押さえ手段と印刷可能領域の関係の説明に供する説明図
【図10】印刷制御処理の説明に供するフロー図
【図11】先端印刷制御処理の説明に供するフロー図
【図12】通常印刷制御処理の説明に供するフロー図
【図13】後端印刷制御処理の説明に供するフロー図
【符号の説明】
1…キャリッジ、4…記録ヘッド、12…用紙、21…搬送ベルト、23、24…用紙押さえコロ、31…副走査モータ。

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するノズルを副走査方向に並べた記録ヘッドを主走査方向に移動させ、記録媒体を副走査方向に移動させることで、前記記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記記録媒体上の記録領域のうちの一部の領域を対象領域としたとき、この対象領域に記録する場合の副走査の1回の送り量が前記対象領域以外の領域に記録する場合の副走査の1回の送り量よりも小さいことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記対象領域に記録するときに主走査が所定回数以上行われた後に前記副走査を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記対象領域が記録領域の内の搬送方向先端側の領域であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記対象領域が記録領域の内の搬送方向後端側の領域であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記対象領域に記録するときの1回の副走査送り量が前記記録ヘッドのノズル間隔の整数倍であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記対象領域に記録するときの1回の副走査送り量が前記記録ヘッドのノズル間隔の整数倍と前記ノズル間隔未満の距離の和であることを特徴とする画像形成装置。
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