JP2004267497A - 家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵や取扱い説明書の類の出し入れが簡便であって施錠後にも鍵無しで出し入れ可能であり、外観もよいと共に本来の収納容積の低減も防止できる専用収納部を筐体正面板部に設けた家具を提供する。
【解決手段】扉や抽斗12A,12B,12Cを有する家具の筐体正面板部10A’に、框10Aの厚さW1方向と同方向の扉又は抽斗12Aの寸法に比較して同方向の寸法W2が小さく、鍵又は取扱い説明書等を入れることができる細長収納部16を設けるよう構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉の内側に本来の収納対象物を収納させる収納部を有する書庫や保管庫、又は抽斗を有するキャビネット等の筐体正面板部に、付随的な薄い細長収納部を設けた家具に関する。
【0002】
【従来の技術】
家具の取扱い説明書や鍵等の、家具に付随する小物を専用に収納保管する構造として、椅子の場合が下記特許文献1に開示されている。また、特許文献2には、机等に設けられた抽斗の仕切り板に保証書等を保管できる専用の収納部を設けることが開示されている。更には、特許文献3には、鍵を扉裏面に収容する構造が開示されている。
【特許文献1】
特開平10−33306号公報
【特許文献2】
特開平8−140769号公報
【特許文献3】
特開平11−178668号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、こうした付随的収納部を、扉や抽斗を有する家具の筐体正面板部に設けることの開示は無い。特許文献2や3のように、内部に付随的収納部を設けた場合には、施錠しつつここに鍵を保管することはできない。施錠は、地震等によって抽斗や扉が不用意に開放されないために行うことがある。また、施錠しない場合でも、鍵や説明書を一々扉を開けて内部から取り出すことは面倒である。また、一般に、本来の収納空間部以外の収納部を正面板部に設けることはデザイン上の問題があったり、本来の収納容積を低減させる虞がある。
依って本発明は、鍵や取扱い説明書の類の出し入れが簡便であって施錠後にも鍵無しで出し入れ可能であり、外観もよいと共に本来の収納容積の低減も防止できる専用収納部を筐体正面板部に設けた家具の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑みて本発明の請求項1では、扉や抽斗を有する家具の筐体正面板部に、框の厚さ方向と同方向の扉又は抽斗の寸法に比較して同方向の寸法が小さく、鍵又は取扱い説明書等を入れることができる細長収納部を設けたことを特徴とする家具を提供する。扉には引戸も含まれる。
【0005】
鍵又は取扱い説明書等を入れることができる収納部を正面板部に設けているため、置き場所が不明になりがちな鍵や取扱い説明書の類を確実に保管できると共に簡便に出し入れできる。また、鍵を対象とする場合には、施錠した後でも収納保管できて非常に便利である他、鍵を紛失したり、鍵の保管者が不在の場合に、説明書の内容に依存はするが、そうした場合の対処方法が記載された説明書であれば、説明書自体は筐体正面板部の収納部に収納されているため、対処が可能となる。更には、扉や抽斗の寸法に比較して小さな(薄い)寸法の収納部であるため、筐体の正面板部に違和感をもたらすことを防止できると共に、本来の収納機能に支障をもたらすことを防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る家具の例としてのキャビネットを示す。筐体10の正面板部は、上辺部から時計回りに言って框部10A,10B,10C,10Dと、上辺部の框10Aの直ぐ下側に位置し、筐体正面板部の一部である補助プレート部10A’とを有している。この筐体に、ファイル等、本来の収納物を収納する抽斗12A,12B,12Cが収納されている。また、補助プレート部10A’の中央位置には、鍵によって施錠できるキーシリンダ部14が設けられている。このキーシリンダ部の一側(この例では左側)に、細長い付随的収納部16が設けられている。
【0007】
上記框10A,10B,10C,10Dの厚さ(幅)W1は、4〜8mmの範囲であり、意匠的に斬新な感をもたらす。また、補助プレート部10A’の厚さ(幅)W2は20mm前後であり、框部と合わせた厚さ(幅)は25mm前後であり、こうしたキャビネットの従来の框厚さ(幅)と概ね同じであるため、補助プレート部の存在によって本来の収納機能に支障を来たすことは防止されている。
【0008】
図1の矢視線B−Bによる拡大部分縦断面図を図2に示す。筐体10の上辺部では、框10Aが厚さW1で形成され、その框の所定寸法奥部には、筐体補強のための補強部10Hが連続して設けられており、その上下方向厚さ(幅)は約(W1+W2)となる程度である。框10Aの下側であって、この奥部補強部までの間の空間を利用して、鍵や取扱い説明書等の書類を専用的に収納できる薄い細長収納部16を設けている。
【0009】
框10Aの下側であって、この奥部補強部までの間の空間は、例えば、筐体10と同じ材料の金属製板部材で囲んでおり、前記空間の入口部である前記補助プレート部10A’はこの板部材で形成されており、収納部16の入口部の位置には、左右に長い矩形状の開口10A’Kが形成されている。この開口に合致するような寸法の箱型であって前面周縁部にフランジ部16HFを設け、前面部が開閉可能な直方体状の収納体16Hが挿入設置されている。
【0010】
収納体の前面部は、この例では蝶番式の扉板16Fが設けられており、そのまま自由に回動可能にしてもよく、また、周知のプッシュラッチ式機構によって正面側から押圧することにより、図の2点鎖線で示す様に正面側に開放できる構造としてもよい。或いは、扉板の中央部等適宜位置に、1本の指を入れることのできる程度の小さな孔を設けておき、ここに指を入れて前側に引いて開放させたり、下端縁の中央部に指を引っ掛けることのできる小さな凹部か凸部を設けたりしてもよい。扉板の存在により埃の侵入を防止できる他、外観上、筐体正面部の統一感を崩すことが防止できる。更には、収納された鍵等が外部から視認できず、侵入者にも見つけ難くできる。
【0011】
この収納体16Hは、例えば合成樹脂材を射出成形して形成できる。その場合、扉板16Fも一緒に成形し、その境界部を薄目に形成し、扉板が回動可能なように構成できて低コスト化できる。また、一緒に成形する場合において、扉板のみを異なる色とすることもできる。勿論、これらを板金製とすることもできる。
この例では、補助プレート部10A’にはキーシリンダ部14が設けられているが、これが無ければ、補助プレート部全体を収納部とすることもできる。図3は補助プレート部10A’に鍵を設けていない場合に、その全体を収納部16の扉板にした形態例の断面図である。この場合、補助プレート部を合成樹脂材で形成することもできる。また、図3の断面構造の収納部を、図1に示すような補助プレート部の一部を収納部にする場合に適用することもできる。
【0012】
図4は、本発明に係る家具の他の例であり、左右に移動できる引戸(扉)22A,22Bを有した保管庫である。筐体20の正面部は、上辺部から時計回りに言って框部20A,20B,20C,20Dからなり、その框厚さ(幅)W3は25mm前後であって、図1の場合よりは厚く、概ね(W1+W2)と同じである。従って、例えば、上辺部の框20Aに収納部26を直接に形成できる。この収納部の形態とその変形例は、キャビネットの場合と同様である。この場合、キーシリンダ部24は筐体部ではなくて直接、扉22Bに設けられている。
【0013】
以上の例では、収納部は上辺部に設けているが、左右辺部や下辺部に設けてもよい。
夫々の所で述べた変形形態は、互いに矛盾の無い限り、他の形態においても適用できる。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、鍵や取扱い説明書の類の出し入れが簡便であって施錠後にも鍵無しで出し入れ可能であり、外観もよいと共に本来の収納容積の低減も防止できる専用収納部を筐体正面板部に設けた家具が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る家具の例としてのキャビネットの斜視図である。
【図2】図2は図1の矢視線B−Bによる拡大部分縦断面図である。
【図3】図3は図2とは異なる形態例の断面図である。
【図4】図4は本発明に係る他の家具例としての保管庫の斜視図である。
【符号の説明】
10 筐体
10A,10B,10C,10D 框
10A’ 補助プレート部
16 収納部
16F 扉板

Claims (1)

  1. 扉や抽斗を有する家具の筐体正面板部に、框の厚さ方向と同方向の扉又は抽斗の寸法に比較して同方向の寸法が小さく、鍵又は取扱い説明書等を入れることができる細長収納部を設けたことを特徴とする家具。
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JP2018129067A (ja) * 2018-03-16 2018-08-16 ローレル精機株式会社 貨幣処理機

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