JP3756421B2 - ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース - Google Patents
ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース Download PDFInfo
- Publication number
- JP3756421B2 JP3756421B2 JP2001134834A JP2001134834A JP3756421B2 JP 3756421 B2 JP3756421 B2 JP 3756421B2 JP 2001134834 A JP2001134834 A JP 2001134834A JP 2001134834 A JP2001134834 A JP 2001134834A JP 3756421 B2 JP3756421 B2 JP 3756421B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- case
- rental
- video tape
- tape cassette
- lid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音楽や映像を記録したビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースの一例として、ビデオテープカセットに使用するものが、第2640074号特許公報にて開示されている。そのカバーケースは、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように扉を開閉自由とし、その本体の上面開口を開閉する蓋体を設け、開放された開口からビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを出し入れできる構造とされている。そして、ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、レンタルショップにおいてビデオテープカセットを別に用意したレンタル用ケースに移し替えてから同ケースを前記開口から挿入し、レンタル用ケースの上部を開口から露出させた状態とした展示態様の何れにも利用できるようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の販売・レンタル兼用カバーケースにおいては、レンタル用ケースを開口から内部に奥深く挿入する構造とされているので、そのケースの進入を妨げるような突起物を進入する空間部に設けることはできない。このため、ビデオテープカセットがそのまま収められたカバーケースを出荷・輸送する際に、そのビデオテープカセットが振動によってカバーケース内でカタカタと動いてしまう。また、レンタルショップでは、販売会社から仕入れたビデオテープカセットを別途用意したレンタル用ケースに入れ替えたうえで展示を行っている。
そのレンタル用ケースには横幅の大きい扉付ケースと、長手方向を開放した横幅の小さい横入れケースの2種類が市場に流通しており、そのサイズの差異(実寸法5mm程度)があっても同じ大きさのカバーケースを使用するため、横入れケースの場合には特にガタツキを生じやすい。また、レンタルショップにおいてレンタル用ケースの上部を露出させた状態にてブック式展示を行った場合には、各レンタル用ケースの前面が凹凸状に不規則になるので見栄えが悪くなる。このため、このタイプのカバーケースが小規模の使用に止まって普及しない要因ともなっていた。
【0004】
この発明の目的は、販売態様におけるビデオテープカセットの輸送時及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制可能なビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、その一端部を前記扉の自由端側に位置する本体の側部にヒンジにより連接されて内方へ折り曲げ自由に設けられると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片が設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは内方へ折り曲げられた状態とされた蓋体により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とする。
【0006】
同様の目的を達成するために請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体の長手方向の側縁部に突片を一体に設け、その蓋体が内方へ折り曲げられたときに、その突片を前記本体の背部の少なくとも2カ所に形成された係止穴又は凹部に係合させて同蓋体の位置を変更可能に構成したことを特徴とする。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項3に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は前記本体の背部に設けられたヒンジにより連接して一体に形成され、係止爪が形成された弾力性を有するロック片を前記背部に設け、当該蓋体の端部を前記本体の側部に係合させることにより前記開口が閉じられた状態に保持され、他方、内方に折り曲げられた蓋体の自由端部を前記ロック片の係止爪に係合させることにより前記開口が開かれた状態に保持されるように設け、前記本体の背部に一体に形成された弾性片により、販売態様のビデオテープカセットと展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを抑制するように構成したことを特徴とする。
【0008】
同様の目的を達成するために請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記ヒンジの内面には、前記蓋体の曲げ方向と直交する方向に複数の溝が形成されていることを特徴とする。
【0009】
同様の目的を達成するために請求項5に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、該レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、前記本体の開口部又は一側部に設けた係合部に雌雄の関係にて夫々着脱可能とされていると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片を設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは前記開口部から一側部に付け替えられた蓋体の弾性片により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とする。
【0010】
同様の目的を達成するために請求項6に記載の発明は、請求項1、2、5の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体を除く本体内の適宜位置に、前記ビデオテープカセット又はレンタル用ケースの短手方向の移動量が規制されて同ケースのガタツキを抑制するための弾性片を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の作用及び効果】
(請求項1の発明)
販売態様の場合において、ビデオテープカセットはその端面を蓋体に設けられた弾性片により弾圧されるので、長手(縦)方向のガタツキが抑制される。また、展示態様の場合において、ビデオテープカセットを収めたレンタル用ケースは内方へ折り曲げられた状態とされた蓋体により短手(横)方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
しかして、レンタルショップにおいてブック式展示を行った場合、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしなくてほぼ揃うため、大変見栄えが良い。
【0012】
(請求項2の発明)
内方へ折り曲げた蓋体の突片は本体の少なくとも2カ所の係止穴又は凹部に係合させられるので、同蓋体を2つの位置に夫々保持することができる。これにより、従来から使用されている横幅(短手方向)の大きい扉付ケースと、横幅の小さい横入れケースの何れに対しても横幅方向の移動量が小範囲に規制されるので、展示態様におけるガタツキを抑制することができる。
【0013】
(請求項3の発明)
販売態様におけるビデオテープカセットと展示態様におけるレンタル用ケースは、弾性片により移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキが抑制される。
【0014】
(請求項4の発明)
蓋体を折り曲げる場合、ヒンジ部分は溝があるために屈曲変形しやすく、蓋体の開閉操作を円滑に行うことができる。
【0015】
(請求項5の発明)
販売態様の場合において、ビデオテープカセットはその端面を蓋体に設けられた弾性片により弾圧されるので、長手方向のガタツキが抑制される。また、展示態様の場合において、レンタル用ケースは開口部から一側部に付け替えられた蓋体の弾性片により短手方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0016】
(請求項6の発明)
ビデオテープカセット又はレンタル用ケースは本体内の適宜位置に設けられた弾性片により短手方向の移動量が小範囲に規制されるので、他に設けられた弾性片との相乗作用によってガタツキが抑制される。
【0017】
このビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースによれば、販売態様におけるビデオテープカセットの輸送時及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制することができる。加えて、レンタルショップにおいてブック式展示を行う場合には、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしなくてほぼ揃うことから、大変見栄えが良いという利点を生ずる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1〜図6は第1実施の形態例、図7〜図12は第2実施の形態例、図13〜図15は第3実施の形態例に係るものである。図1はカバーケースC1の斜視図、図2はカバーケースC1の縦断正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC1の縦断正面図、図5は図4のB−B線断面図、図6は横入れレンタル用ケースR′の展示態様を示すカバーケースの縦断正面図、図7は蓋体を起立させた状態を示すカバーケースC2の縦断正面図、図8は蓋体が展開した状態におけるヒンジ部分の模式図、図9は蓋体が屈曲した状態におけるヒンジ部分の模式図、図10は蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図、図11は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC2の縦断正面図、図12は円盤状記録媒体用カバーケースの場合において、蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図、図13はカバーケースC3の縦断正面図、図14は蓋体の斜視図、図15は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC3の縦断正面図である。
【0019】
(第1実施の形態例)
図1に示すビデオテープカセット用カバーケースC1は、本発明のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースの第1実施形態例である。
このカバーケースC1は、背部10、左側部15、右側部20、底部25及び蓋体30とからなる箱型形状の本体1と、正面の扉35とが合成樹脂材料により一体に成形されている。それら背部10と左側部15との連接部、右側部20と蓋体30との連接部及び左側部15と扉35との連接部とは夫々薄肉に形成されている。扉35は右側部20から分割されており、左側部15を伴って開閉自由に設けられている。
【0020】
図2に示すように、上記本体1の背部10には左側部15に平行に沿うように案内片11を、右側部20の内面には複数の案内片21を、底部25の内面には補強リブを兼ねた複数の案内片26を夫々一体に形成する。左側部15の内面下方には、内方に突出するストッパ16を一体に設ける。そして、上記案内片21とストッパ16の対向する間隔寸法については、図中、二点鎖線で示したビデオテープカセットTを収納して扉35を閉じたときに、そのカセットTの横幅(短手)方向に少し余裕を持つように設ける。また、そのストッパ16については、本件出願人に係る特許第2640074号公報に記載されて公知のように、本体1の上面側の開口2からレンタル用ケースが挿入される展示態様の場合に、そのケースの底面を当接させて同ケースの上部が開口2から所定高さに露出するように高さを設定するものとする。
【0021】
上述したように蓋体30は、その一端部31を右側部20の上端20aにヒンジ22により連接されて内方へ折り曲げ自由に設けられていると共に、その裏面側30aに接近又は離れる方向に変位する板バネ状の弾性片33を一体に設けている。34は蓋体30の長手方向の側縁部30bに一体に設けられた突片である。この突片34は、蓋体30によって前記開口2が閉じられた状態において、背部10に穿設された係止穴12に係合し、他方、蓋体30が内方へ折り曲げられた状態において、本体の背部10に隣接して形成された2つの係止穴13、14の何れかに係合することにより、同蓋体30の位置を2段階に変更することができるように設けられている。また、蓋体30の他端部32は、開口2が閉じられた状態において、左側部15の上端内方に形成された係止溝17に係合するように設けられている。
【0022】
以上により、第1実施形態例のカバーケースC1が構成される。
図2に示す販売会社から出荷される販売態様の場合、このカバーケースC1に完全に収納されたビデオテープカセットTは、その上端面を蓋体30の弾性片33により弾圧されるので、縦方向のガタツキが可及的に抑制される。
また、図4に示すビデオレンタルショップにおける展示態様の場合、ビデオテープカセットTを収めた扉付レンタル用ケースRは、内方へ折り曲げられて突片34を係止穴13に係合保持された蓋体30により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0023】
横入れレンタル用ケースR′についても、蓋体30の弾性片33により縦方向のガタツキが可及的に抑制される。従来の横入れレンタル用ケースR′は扉付レンタル用ケースRよりも横幅を約5mm程度小さく作られているが、図6に示す展示態様の場合において、内方へ折り曲げられて突片34を係止穴14に係合保持された蓋体30により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0024】
しかして、上記カバーケースC1はレンタルショップにおいてブック式展示を行う場合、各レンタル用ケースR(R′)の正面は前後にでこぼこしないため、大変見栄えが良くなる。
【0025】
(第2実施の形態例)
図7に示すビデオテープカセット用カバーケースC2は、本発明の第2実施形態例である。
このカバーケースC2は、背部55、左側部60、右側部65、底部70及び蓋体75とからなる箱型形状の本体51と、図示しない正面の扉とが合成樹脂材料により一体に成形されている。第1実施形態例のカバーケースC1の場合と同様に、それら背部55と左側部60との連接部、背部55と蓋体75との連接部及び左側部60と扉との連接部とは夫々薄肉に形成されている。扉は右側部65から分割され、左側部60を伴って開閉自由に設けられている。
【0026】
図7において、上記背部55の左側には、左側部60に平行に沿うように配置された案内片56と、その案内片56の上方に板バネ状の弾性片57とが一体に形成されている。他方、その背部55の右側には、案内片56と対向する位置に板バネ状の弾性片58と、右側部65の内面に複数の案内片66とが一体に形成されている。また、底部70の内面には、補強リブを兼ねた複数の案内片71を一体に形成する。左側部60には内面下方に突出するストッパ61と、上端内方に係止溝62とを一体に形成する。
【0027】
蓋体75は、前記本体51の背部55の上縁部に薄肉に形成されたヒンジ73により一体状に連接され、上面側の開口52を開閉するように設けられる。そのヒンジ73については、図8に示すように、蓋体75の曲げ方向と直交する方向に複数の、ここでは2条の溝74がその内面に形成されている。図10に示すように、蓋体75は自由端部に突条76を設けると共に端部75a、75bを少し薄く設けられている。そして、蓋体75の一方の端部75aを右側部65の上端内方に設けた係止溝67に係合させると共に、扉を閉めた状態にて他方の端部75bを左側部60の係止溝62に係合させることにより、上記開口52が閉じられた状態に保持されるように設ける。
【0028】
80は前記ヒンジ73から少し内方位置の背部55に3カ所設けられた弾力性を有するロック片である。各ロック片80には、上端80aに係止爪81が形成されている。各ロック片80は基端80bの側部を切欠穴82、82により背部55から切り離されると共に、図10に示すように、その基端80bの後部に凹部83を形成することにより弾性変形を生じやすいように設けられている。
しかして、蓋体75を背部55に押し付けるように内方に折り曲げた場合、同蓋体75の突条76がロック片80の係止爪81に係合して前記開口52が開かれた状態に保持されるように設ける。83は背部55のヒンジ73の箇所に形成された窪みであり、内方に折り曲げられた蓋体75を起こすときに指先を掛けるために設けられている。
【0029】
なお、上述したロック片80による蓋体75のロック構造については、ビデオテープカセットよりも厚さの薄い円盤状記録媒体用カバーケースに適用することができる。図12にその一例を示すが、蓋体175を折り曲げたときの厚さを小さくすることができるため、カバーケースのコンパクト化に有効である。
上記カバーケースC2の各構成要素と同一部分については、その説明に用いた符号を百番台の符号として図12の図面に記載してその説明に代える。
【0030】
以上により、第2実施形態例のカバーケースC2が構成される。
このカバーケースC2によれば、図7に示す販売態様におけるビデオテープカセットTと図11に示すビデオレンタルショップにおける展示態様における扉付レンタル用ケースRとは、左右に配置された弾性片57、58によって移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを可及的に抑制することができる。
加えて、蓋体75の開閉については、ヒンジ73に溝74を設けているので軽く行え、ロック及びロック解除操作をワンタッチにより簡単に行うことができる。また、横入れレンタル用ケースR′を収納する場合についても、同様にガタツキを抑制することができる。
【0031】
(第3実施の形態例)
図13に示すビデオテープカセット用カバーケースC3は、本発明の第3実施形態例である。
このカバーケースC3は、箱型形状の本体201と、同本体201上面に形成される開口部(開口)202を閉鎖する蓋体230とによる2体構造とされている。
その蓋体230と本体201に対する同蓋体の固定構造以外については、前記第1実施形態例のカバーケースC1の構造に準ずるので、カバーケースC1の各構成要素と同一部分については、その説明に用いた符号を二百番台の符号として図面に記載してその説明に代える。
【0032】
図14において、平板形状の蓋体230には左右の端面に係止突条231、231を形成し、その裏面230aに接近又は離れる方向に変位する板バネ状の弾性片232を一体に設けている。
【0033】
図13に示すように、本体201の開口部202の左側部215寄りに突設された枠片203と、右側部220の上端220aの対向する内面には、前記蓋体230の係止突条231、231を雌雄の関係にて係合させるための一対の係合部204、204を形成する。同様に、右側部220の内面についても、一対の係合部223、223を所定間隔にて対向するように一体に形成する。
しかして、蓋体230は、前記開口部202の係合部204又は右側部220の係合部223にその係止突条231を係合し若しくは離脱させることにより夫々着脱可能に設けられている。
【0034】
以上により、第3実施形態例のカバーケースC3が構成される。
このカバーケースC3によれば、図13に示す販売態様の場合において、ビデオテープカセットTはその上端面を蓋体230の弾性片232により弾圧されるので、縦方向のガタツキが抑制される。
また、図15に示すビデオレンタルショップにおける展示態様の場合において、ビデオテープカセットTを収めた扉付レンタル用ケースRは開口部202から右側部220に付け替えられた蓋体230の弾性片232により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
なお、横入れレンタル用ケースR′を収納する場合についても、同様にガタツキを抑制することができる。
【0035】
以上の通り、上記したビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースによれば、販売態様のビデオテープカセット及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制することができる。よって、カバーケースにそのまま収納されたビデオテープカセットが、輸送される際に振動によって音を立てて動くという、従来のカバーケースにみられる不具合を解消することができる。加えて、ビデオレンタルショップにおいてブック式展示を行う場合には、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしないで整然として陳列されるので大変見栄えが良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カバーケースC1の斜視図
【図2】カバーケースC1の縦断正面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC1の縦断正面図
【図5】図4のB−B線断面図
【図6】横入れレンタル用ケースR′の展示態様を示すカバーケースの縦断正面図
【図7】蓋体を起立させた状態を示すカバーケースC2の縦断正面図
【図8】蓋体が展開した状態におけるヒンジ部分の模式図
【図9】蓋体が屈曲した状態におけるヒンジ部分の模式図
【図10】蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図
【図11】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC2の縦断正面図
【図12】円盤状記録媒体用カバーケースの場合において、蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図
【図13】カバーケースC3の縦断正面図
【図14】蓋体の斜視図
【図15】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC3の縦断正面図
【符号の説明】
T→ビデオテープカセット
R→扉付レンタル用ケース
R′→横入れレンタル用ケース
C1→カバーケース
1→本体 2→開口
10→背部 13、14→係止穴
15→左側部 16→ストッパ
20→右側部 22→ヒンジ
30→蓋体 31→一端部 33→弾性片 34→突片
35→扉
C2→カバーケース
51→本体 52→開口
55→背部 57、58→弾性片
60→左側部 61→ストッパ
65→右側部 73→ヒンジ 74→溝
75→蓋体 75a→端部 76→突条(自由端部)
80→ロック片 81→係止爪
155→背部
175→蓋体 176→突条
180→ロック片 181→係止爪
C3→カバーケース
201→本体 202→開口(開口部) 204→係合部
215→左側部 216→ストッパ
220→右側部 223→係合部
230→蓋体 231→係止突条 232→弾性片
【発明の属する技術分野】
本発明は、音楽や映像を記録したビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースの一例として、ビデオテープカセットに使用するものが、第2640074号特許公報にて開示されている。そのカバーケースは、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように扉を開閉自由とし、その本体の上面開口を開閉する蓋体を設け、開放された開口からビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを出し入れできる構造とされている。そして、ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、レンタルショップにおいてビデオテープカセットを別に用意したレンタル用ケースに移し替えてから同ケースを前記開口から挿入し、レンタル用ケースの上部を開口から露出させた状態とした展示態様の何れにも利用できるようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の販売・レンタル兼用カバーケースにおいては、レンタル用ケースを開口から内部に奥深く挿入する構造とされているので、そのケースの進入を妨げるような突起物を進入する空間部に設けることはできない。このため、ビデオテープカセットがそのまま収められたカバーケースを出荷・輸送する際に、そのビデオテープカセットが振動によってカバーケース内でカタカタと動いてしまう。また、レンタルショップでは、販売会社から仕入れたビデオテープカセットを別途用意したレンタル用ケースに入れ替えたうえで展示を行っている。
そのレンタル用ケースには横幅の大きい扉付ケースと、長手方向を開放した横幅の小さい横入れケースの2種類が市場に流通しており、そのサイズの差異(実寸法5mm程度)があっても同じ大きさのカバーケースを使用するため、横入れケースの場合には特にガタツキを生じやすい。また、レンタルショップにおいてレンタル用ケースの上部を露出させた状態にてブック式展示を行った場合には、各レンタル用ケースの前面が凹凸状に不規則になるので見栄えが悪くなる。このため、このタイプのカバーケースが小規模の使用に止まって普及しない要因ともなっていた。
【0004】
この発明の目的は、販売態様におけるビデオテープカセットの輸送時及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制可能なビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、その一端部を前記扉の自由端側に位置する本体の側部にヒンジにより連接されて内方へ折り曲げ自由に設けられると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片が設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは内方へ折り曲げられた状態とされた蓋体により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とする。
【0006】
同様の目的を達成するために請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体の長手方向の側縁部に突片を一体に設け、その蓋体が内方へ折り曲げられたときに、その突片を前記本体の背部の少なくとも2カ所に形成された係止穴又は凹部に係合させて同蓋体の位置を変更可能に構成したことを特徴とする。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項3に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は前記本体の背部に設けられたヒンジにより連接して一体に形成され、係止爪が形成された弾力性を有するロック片を前記背部に設け、当該蓋体の端部を前記本体の側部に係合させることにより前記開口が閉じられた状態に保持され、他方、内方に折り曲げられた蓋体の自由端部を前記ロック片の係止爪に係合させることにより前記開口が開かれた状態に保持されるように設け、前記本体の背部に一体に形成された弾性片により、販売態様のビデオテープカセットと展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを抑制するように構成したことを特徴とする。
【0008】
同様の目的を達成するために請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記ヒンジの内面には、前記蓋体の曲げ方向と直交する方向に複数の溝が形成されていることを特徴とする。
【0009】
同様の目的を達成するために請求項5に記載の発明は、ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、該レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、前記本体の開口部又は一側部に設けた係合部に雌雄の関係にて夫々着脱可能とされていると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片を設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは前記開口部から一側部に付け替えられた蓋体の弾性片により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とする。
【0010】
同様の目的を達成するために請求項6に記載の発明は、請求項1、2、5の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体を除く本体内の適宜位置に、前記ビデオテープカセット又はレンタル用ケースの短手方向の移動量が規制されて同ケースのガタツキを抑制するための弾性片を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の作用及び効果】
(請求項1の発明)
販売態様の場合において、ビデオテープカセットはその端面を蓋体に設けられた弾性片により弾圧されるので、長手(縦)方向のガタツキが抑制される。また、展示態様の場合において、ビデオテープカセットを収めたレンタル用ケースは内方へ折り曲げられた状態とされた蓋体により短手(横)方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
しかして、レンタルショップにおいてブック式展示を行った場合、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしなくてほぼ揃うため、大変見栄えが良い。
【0012】
(請求項2の発明)
内方へ折り曲げた蓋体の突片は本体の少なくとも2カ所の係止穴又は凹部に係合させられるので、同蓋体を2つの位置に夫々保持することができる。これにより、従来から使用されている横幅(短手方向)の大きい扉付ケースと、横幅の小さい横入れケースの何れに対しても横幅方向の移動量が小範囲に規制されるので、展示態様におけるガタツキを抑制することができる。
【0013】
(請求項3の発明)
販売態様におけるビデオテープカセットと展示態様におけるレンタル用ケースは、弾性片により移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキが抑制される。
【0014】
(請求項4の発明)
蓋体を折り曲げる場合、ヒンジ部分は溝があるために屈曲変形しやすく、蓋体の開閉操作を円滑に行うことができる。
【0015】
(請求項5の発明)
販売態様の場合において、ビデオテープカセットはその端面を蓋体に設けられた弾性片により弾圧されるので、長手方向のガタツキが抑制される。また、展示態様の場合において、レンタル用ケースは開口部から一側部に付け替えられた蓋体の弾性片により短手方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0016】
(請求項6の発明)
ビデオテープカセット又はレンタル用ケースは本体内の適宜位置に設けられた弾性片により短手方向の移動量が小範囲に規制されるので、他に設けられた弾性片との相乗作用によってガタツキが抑制される。
【0017】
このビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースによれば、販売態様におけるビデオテープカセットの輸送時及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制することができる。加えて、レンタルショップにおいてブック式展示を行う場合には、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしなくてほぼ揃うことから、大変見栄えが良いという利点を生ずる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1〜図6は第1実施の形態例、図7〜図12は第2実施の形態例、図13〜図15は第3実施の形態例に係るものである。図1はカバーケースC1の斜視図、図2はカバーケースC1の縦断正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC1の縦断正面図、図5は図4のB−B線断面図、図6は横入れレンタル用ケースR′の展示態様を示すカバーケースの縦断正面図、図7は蓋体を起立させた状態を示すカバーケースC2の縦断正面図、図8は蓋体が展開した状態におけるヒンジ部分の模式図、図9は蓋体が屈曲した状態におけるヒンジ部分の模式図、図10は蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図、図11は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC2の縦断正面図、図12は円盤状記録媒体用カバーケースの場合において、蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図、図13はカバーケースC3の縦断正面図、図14は蓋体の斜視図、図15は扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC3の縦断正面図である。
【0019】
(第1実施の形態例)
図1に示すビデオテープカセット用カバーケースC1は、本発明のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースの第1実施形態例である。
このカバーケースC1は、背部10、左側部15、右側部20、底部25及び蓋体30とからなる箱型形状の本体1と、正面の扉35とが合成樹脂材料により一体に成形されている。それら背部10と左側部15との連接部、右側部20と蓋体30との連接部及び左側部15と扉35との連接部とは夫々薄肉に形成されている。扉35は右側部20から分割されており、左側部15を伴って開閉自由に設けられている。
【0020】
図2に示すように、上記本体1の背部10には左側部15に平行に沿うように案内片11を、右側部20の内面には複数の案内片21を、底部25の内面には補強リブを兼ねた複数の案内片26を夫々一体に形成する。左側部15の内面下方には、内方に突出するストッパ16を一体に設ける。そして、上記案内片21とストッパ16の対向する間隔寸法については、図中、二点鎖線で示したビデオテープカセットTを収納して扉35を閉じたときに、そのカセットTの横幅(短手)方向に少し余裕を持つように設ける。また、そのストッパ16については、本件出願人に係る特許第2640074号公報に記載されて公知のように、本体1の上面側の開口2からレンタル用ケースが挿入される展示態様の場合に、そのケースの底面を当接させて同ケースの上部が開口2から所定高さに露出するように高さを設定するものとする。
【0021】
上述したように蓋体30は、その一端部31を右側部20の上端20aにヒンジ22により連接されて内方へ折り曲げ自由に設けられていると共に、その裏面側30aに接近又は離れる方向に変位する板バネ状の弾性片33を一体に設けている。34は蓋体30の長手方向の側縁部30bに一体に設けられた突片である。この突片34は、蓋体30によって前記開口2が閉じられた状態において、背部10に穿設された係止穴12に係合し、他方、蓋体30が内方へ折り曲げられた状態において、本体の背部10に隣接して形成された2つの係止穴13、14の何れかに係合することにより、同蓋体30の位置を2段階に変更することができるように設けられている。また、蓋体30の他端部32は、開口2が閉じられた状態において、左側部15の上端内方に形成された係止溝17に係合するように設けられている。
【0022】
以上により、第1実施形態例のカバーケースC1が構成される。
図2に示す販売会社から出荷される販売態様の場合、このカバーケースC1に完全に収納されたビデオテープカセットTは、その上端面を蓋体30の弾性片33により弾圧されるので、縦方向のガタツキが可及的に抑制される。
また、図4に示すビデオレンタルショップにおける展示態様の場合、ビデオテープカセットTを収めた扉付レンタル用ケースRは、内方へ折り曲げられて突片34を係止穴13に係合保持された蓋体30により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0023】
横入れレンタル用ケースR′についても、蓋体30の弾性片33により縦方向のガタツキが可及的に抑制される。従来の横入れレンタル用ケースR′は扉付レンタル用ケースRよりも横幅を約5mm程度小さく作られているが、図6に示す展示態様の場合において、内方へ折り曲げられて突片34を係止穴14に係合保持された蓋体30により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
【0024】
しかして、上記カバーケースC1はレンタルショップにおいてブック式展示を行う場合、各レンタル用ケースR(R′)の正面は前後にでこぼこしないため、大変見栄えが良くなる。
【0025】
(第2実施の形態例)
図7に示すビデオテープカセット用カバーケースC2は、本発明の第2実施形態例である。
このカバーケースC2は、背部55、左側部60、右側部65、底部70及び蓋体75とからなる箱型形状の本体51と、図示しない正面の扉とが合成樹脂材料により一体に成形されている。第1実施形態例のカバーケースC1の場合と同様に、それら背部55と左側部60との連接部、背部55と蓋体75との連接部及び左側部60と扉との連接部とは夫々薄肉に形成されている。扉は右側部65から分割され、左側部60を伴って開閉自由に設けられている。
【0026】
図7において、上記背部55の左側には、左側部60に平行に沿うように配置された案内片56と、その案内片56の上方に板バネ状の弾性片57とが一体に形成されている。他方、その背部55の右側には、案内片56と対向する位置に板バネ状の弾性片58と、右側部65の内面に複数の案内片66とが一体に形成されている。また、底部70の内面には、補強リブを兼ねた複数の案内片71を一体に形成する。左側部60には内面下方に突出するストッパ61と、上端内方に係止溝62とを一体に形成する。
【0027】
蓋体75は、前記本体51の背部55の上縁部に薄肉に形成されたヒンジ73により一体状に連接され、上面側の開口52を開閉するように設けられる。そのヒンジ73については、図8に示すように、蓋体75の曲げ方向と直交する方向に複数の、ここでは2条の溝74がその内面に形成されている。図10に示すように、蓋体75は自由端部に突条76を設けると共に端部75a、75bを少し薄く設けられている。そして、蓋体75の一方の端部75aを右側部65の上端内方に設けた係止溝67に係合させると共に、扉を閉めた状態にて他方の端部75bを左側部60の係止溝62に係合させることにより、上記開口52が閉じられた状態に保持されるように設ける。
【0028】
80は前記ヒンジ73から少し内方位置の背部55に3カ所設けられた弾力性を有するロック片である。各ロック片80には、上端80aに係止爪81が形成されている。各ロック片80は基端80bの側部を切欠穴82、82により背部55から切り離されると共に、図10に示すように、その基端80bの後部に凹部83を形成することにより弾性変形を生じやすいように設けられている。
しかして、蓋体75を背部55に押し付けるように内方に折り曲げた場合、同蓋体75の突条76がロック片80の係止爪81に係合して前記開口52が開かれた状態に保持されるように設ける。83は背部55のヒンジ73の箇所に形成された窪みであり、内方に折り曲げられた蓋体75を起こすときに指先を掛けるために設けられている。
【0029】
なお、上述したロック片80による蓋体75のロック構造については、ビデオテープカセットよりも厚さの薄い円盤状記録媒体用カバーケースに適用することができる。図12にその一例を示すが、蓋体175を折り曲げたときの厚さを小さくすることができるため、カバーケースのコンパクト化に有効である。
上記カバーケースC2の各構成要素と同一部分については、その説明に用いた符号を百番台の符号として図12の図面に記載してその説明に代える。
【0030】
以上により、第2実施形態例のカバーケースC2が構成される。
このカバーケースC2によれば、図7に示す販売態様におけるビデオテープカセットTと図11に示すビデオレンタルショップにおける展示態様における扉付レンタル用ケースRとは、左右に配置された弾性片57、58によって移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを可及的に抑制することができる。
加えて、蓋体75の開閉については、ヒンジ73に溝74を設けているので軽く行え、ロック及びロック解除操作をワンタッチにより簡単に行うことができる。また、横入れレンタル用ケースR′を収納する場合についても、同様にガタツキを抑制することができる。
【0031】
(第3実施の形態例)
図13に示すビデオテープカセット用カバーケースC3は、本発明の第3実施形態例である。
このカバーケースC3は、箱型形状の本体201と、同本体201上面に形成される開口部(開口)202を閉鎖する蓋体230とによる2体構造とされている。
その蓋体230と本体201に対する同蓋体の固定構造以外については、前記第1実施形態例のカバーケースC1の構造に準ずるので、カバーケースC1の各構成要素と同一部分については、その説明に用いた符号を二百番台の符号として図面に記載してその説明に代える。
【0032】
図14において、平板形状の蓋体230には左右の端面に係止突条231、231を形成し、その裏面230aに接近又は離れる方向に変位する板バネ状の弾性片232を一体に設けている。
【0033】
図13に示すように、本体201の開口部202の左側部215寄りに突設された枠片203と、右側部220の上端220aの対向する内面には、前記蓋体230の係止突条231、231を雌雄の関係にて係合させるための一対の係合部204、204を形成する。同様に、右側部220の内面についても、一対の係合部223、223を所定間隔にて対向するように一体に形成する。
しかして、蓋体230は、前記開口部202の係合部204又は右側部220の係合部223にその係止突条231を係合し若しくは離脱させることにより夫々着脱可能に設けられている。
【0034】
以上により、第3実施形態例のカバーケースC3が構成される。
このカバーケースC3によれば、図13に示す販売態様の場合において、ビデオテープカセットTはその上端面を蓋体230の弾性片232により弾圧されるので、縦方向のガタツキが抑制される。
また、図15に示すビデオレンタルショップにおける展示態様の場合において、ビデオテープカセットTを収めた扉付レンタル用ケースRは開口部202から右側部220に付け替えられた蓋体230の弾性片232により横方向の移動量が小範囲に規制されるので、ガタツキを抑制される。
なお、横入れレンタル用ケースR′を収納する場合についても、同様にガタツキを抑制することができる。
【0035】
以上の通り、上記したビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースによれば、販売態様のビデオテープカセット及びレンタルショップでの展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを可及的に抑制することができる。よって、カバーケースにそのまま収納されたビデオテープカセットが、輸送される際に振動によって音を立てて動くという、従来のカバーケースにみられる不具合を解消することができる。加えて、ビデオレンタルショップにおいてブック式展示を行う場合には、各レンタル用ケースの正面は前後にでこぼこしないで整然として陳列されるので大変見栄えが良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カバーケースC1の斜視図
【図2】カバーケースC1の縦断正面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC1の縦断正面図
【図5】図4のB−B線断面図
【図6】横入れレンタル用ケースR′の展示態様を示すカバーケースの縦断正面図
【図7】蓋体を起立させた状態を示すカバーケースC2の縦断正面図
【図8】蓋体が展開した状態におけるヒンジ部分の模式図
【図9】蓋体が屈曲した状態におけるヒンジ部分の模式図
【図10】蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図
【図11】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC2の縦断正面図
【図12】円盤状記録媒体用カバーケースの場合において、蓋体を折り曲げてロックが施された状態を示す説明図
【図13】カバーケースC3の縦断正面図
【図14】蓋体の斜視図
【図15】扉付レンタル用ケースRの展示態様を示すカバーケースC3の縦断正面図
【符号の説明】
T→ビデオテープカセット
R→扉付レンタル用ケース
R′→横入れレンタル用ケース
C1→カバーケース
1→本体 2→開口
10→背部 13、14→係止穴
15→左側部 16→ストッパ
20→右側部 22→ヒンジ
30→蓋体 31→一端部 33→弾性片 34→突片
35→扉
C2→カバーケース
51→本体 52→開口
55→背部 57、58→弾性片
60→左側部 61→ストッパ
65→右側部 73→ヒンジ 74→溝
75→蓋体 75a→端部 76→突条(自由端部)
80→ロック片 81→係止爪
155→背部
175→蓋体 176→突条
180→ロック片 181→係止爪
C3→カバーケース
201→本体 202→開口(開口部) 204→係合部
215→左側部 216→ストッパ
220→右側部 223→係合部
230→蓋体 231→係止突条 232→弾性片
Claims (6)
- ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、その一端部を前記扉の自由端側に位置する本体の側部にヒンジにより連接されて内方へ折り曲げ自由に設けられると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片が設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは内方へ折り曲げられた状態とされた蓋体により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とするビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
- 前記蓋体の長手方向の側縁部に突片を一体に設け、その蓋体が内方へ折り曲げられたときに、その突片を前記本体の背部の少なくとも2カ所に形成された係止穴又は凹部に係合させて同蓋体の位置を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
- ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、前記レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は前記本体の背部に設けられたヒンジにより連接して一体に形成され、係止爪が形成された弾力性を有するロック片を前記背部に設け、当該蓋体の端部を前記本体の側部に係合させることにより前記開口が閉じられた状態に保持され、他方、内方に折り曲げられた蓋体の自由端部を前記ロック片の係止爪に係合させることにより前記開口が開かれた状態に保持されるように設け、前記本体の背部に一体に形成された弾性片により、販売態様のビデオテープカセットと展示態様におけるレンタル用ケースのガタツキを抑制するように構成したことを特徴とするビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
- 前記ヒンジの内面には、前記蓋体の曲げ方向と直交する方向に複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
- ビデオテープカセット若しくは同カセットを収めたレンタル用ケースを箱型本体の正面側から出し入れできるように開閉自由とされた扉と、その本体の上面側の開口から該レンタル用ケースを出し入れできるように該開口を開閉する蓋体を設け、前記ビデオテープカセットをそのまま収納した販売態様と、該レンタル用ケースの底面を前記扉の内面に突設されたストッパに当接させて同ケースの上部を前記開口から所定高さに露出させたレンタルショップにおける展示態様の何れかに可変自由に設けられたビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケースにおいて、前記蓋体は、前記本体の開口部又は一側部に設けた係合部に雌雄の関係にて夫々着脱可能とされていると共に、その裏面に接近又は離れる方向に変位する弾性片を設けられ、販売態様において、前記ビデオテープカセットはその端面を該弾性片により弾圧されて長手方向のガタツキを抑制され、展示態様において、前記レンタル用ケースは前記開口部から一側部に付け替えられた蓋体の弾性片により短手方向の移動量が規制されてガタツキを抑制されるように構成したことを特徴とするビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
- 前記蓋体を除く本体内の適宜位置に、前記ビデオテープカセット又はレンタル用ケースの短手方向の移動量が規制されて同ケースのガタツキを抑制する弾性片を設けたことを特徴とする請求項1、2、5の何れかに記載のビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134834A JP3756421B2 (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134834A JP3756421B2 (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002332088A JP2002332088A (ja) | 2002-11-22 |
JP3756421B2 true JP3756421B2 (ja) | 2006-03-15 |
Family
ID=18982432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001134834A Expired - Fee Related JP3756421B2 (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3756421B2 (ja) |
-
2001
- 2001-05-02 JP JP2001134834A patent/JP3756421B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002332088A (ja) | 2002-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0546667B1 (en) | Compact disc storage package | |
JPH0415679Y2 (ja) | ||
US5596464A (en) | Locking assembly for a lid member of a tape cassette | |
JPS62110179U (ja) | ||
JP3756421B2 (ja) | ビデオテープカセットの販売とレンタル兼用カバーケース | |
US5042659A (en) | Case for magnetic tape cassette | |
JP2571079Y2 (ja) | 磁気テープカセット用収納ケース | |
JP3568212B2 (ja) | 収納ケース | |
JPH03105759A (ja) | テーププレーヤのカセットホルダー | |
JP3262217B2 (ja) | 収納ケース | |
JP2603421Y2 (ja) | インデックスカード付きテープカセット用収納ケース | |
JPH0414389Y2 (ja) | ||
JP3755680B2 (ja) | ディスクカートリッジ用の収納ケース | |
JP3052833U (ja) | ビデオテープ等のカバーケース及び陳列用ケース | |
JP3713861B2 (ja) | ディスクカートリッジ用の収納ケース | |
JP2569407Y2 (ja) | 磁気テープカセット収納ケース | |
JPS6038539Y2 (ja) | カセツトケ−ス | |
JPH0646872Y2 (ja) | 磁気テープカセット収納ケース | |
JPH05246450A (ja) | 蓋体の係脱構造 | |
JP3988142B2 (ja) | レンタル及び販売用記録媒体のカバーケース | |
JP4028931B2 (ja) | テープカセット用収納ケース | |
JP3541494B2 (ja) | 磁気記録テープカセット収納ケース | |
JP2004203420A (ja) | 記録媒体の販売とレンタル展示兼用カバーケース | |
JP2512223Y2 (ja) | 情報記録カ―ド収納容器 | |
JP3761526B2 (ja) | 記録媒体用外装ケース |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051221 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |