JP2004266939A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数、組立工数を削減してコストを低減できブラシレスモータを提供する。
【解決手段】出力シャフト2に取り付けられるロータ3を覆うステータ5がハウジング4の内周に取り付けられ、ハウジング4の一端開口がエンドカバー6により覆われる。出力シャフト2の一端側を支持する第1ベアリング11がハウジング4により保持され、出力シャフト2の他端側を支持する第2ベアリング12がエンドカバー6により保持される。ステータ5を構成する電機子コイル5aの通電制御用素子を含む制御基板21がエンドカバー6の内面側に保持される。制御基板21はロータ3と第2ベアリング12との間に配置される。
【選択図】図1
【解決手段】出力シャフト2に取り付けられるロータ3を覆うステータ5がハウジング4の内周に取り付けられ、ハウジング4の一端開口がエンドカバー6により覆われる。出力シャフト2の一端側を支持する第1ベアリング11がハウジング4により保持され、出力シャフト2の他端側を支持する第2ベアリング12がエンドカバー6により保持される。ステータ5を構成する電機子コイル5aの通電制御用素子を含む制御基板21がエンドカバー6の内面側に保持される。制御基板21はロータ3と第2ベアリング12との間に配置される。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、油圧パワーステアリング装置における圧油供給用ポンプの駆動用ブラシレスモータにおいては、出力シャフトに取り付けられるロータを覆うステータがハウジングの内周に取り付けられ、出力シャフトの一端側を支持する第1ベアリングがハウジングにより保持され、出力シャフトの他端側を支持する第2ベアリングがハウジング内に取り付けられた隔壁により保持され、ステータを構成する電機子コイルの通電制御用素子を含む制御基板がハウジングの内面側に保持され、ハウジングの一端開口を覆うエンドカバーによりポンプが支持され、そのポンプの駆動シャフトに出力シャフトが連結されている。(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−327124号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のブラシレスモータにおいては、第2ベアリングを保持するためにハウジング内に隔壁を取り付けているため、部品点数、組立工数が増加してコストが増大する原因となっていた。
【0005】
また、ロータを構成する永久磁石の着磁用電流により制御基板上の制御素子が破壊されないように、その着磁後に出力シャフトをハウジングに挿入する必要がある。そのため、組立時に出力シャフトの一端のみを第1ベアリングによって支持した状態では、ロータがステータに吸引されて出力シャフトの軸心が本来の位置から傾いてしまう。そのような出力シャフトの軸心の傾きがあると、第2ベアリングを保持した隔壁をハウジングにおける所定位置に単に取り付けるだけでは、出力シャフトを第2ベアリングに円滑に挿入することができない。そのため、組み立てを容易に行うことができないという問題がある。
【0006】
また、そのように出力シャフトを第2ベアリングに円滑に挿入できないことから、もし制御基板を隔壁とロータとの間において隔壁に保持させると、組み立て時に出力シャフトが制御基板と干渉して制御素子を破損させるおそれがある。そのため、従来は制御基板を隔壁とエンドカバーとの間に配置していた。ところが、制御基板と隔壁との間隔を大きくするとモータが大型化する。また、制御基板と隔壁との間隔を小さくすると、電機子コイルの通電制御のために出力シャフトの回転位置を検出するため制御素子に接続される検出器の配置スペースが狭くなる。特に、その検出器を、出力シャフトの外周に固定される永久磁石(センサマグネット)を含む筒体と、その永久磁石の発生磁気の検出により出力シャフトの回転位置に応じた信号を出力する磁気センサにより構成する場合、その筒体を狭い配置スペースにおいて出力シャフトに固定しなければならない。そのため、筒体を出力シャフトに単に圧入しただけでは十分な相対回転の阻止を行うことができず、出力シャフトの外周と筒体の内周にセレーションやスプライン等の加工を行い、筒体の出力シャフトに対する相対回転を確実に阻止しなければならず、加工コストが増大するという問題があった。更にセンサマグネット単独での固定では不十分であるため、筒体のような別部品を介して圧入する必要があった。
本発明は、上記課題を解決することのできるブラシレスモータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のブラシレスモータは、出力シャフトと、前記出力シャフトに取り付けられるロータと、前記ロータを覆うステータと、前記ステータが内周に取り付けられるハウジングと、前記ハウジングの一端開口を覆うエンドカバーと、前記出力シャフトの一端側を支持すると共に前記ハウジングにより保持される第1ベアリングと、前記出力シャフトの他端側を支持すると共に前記エンドカバーにより保持される第2ベアリングと、前記ステータを構成する電機子コイルの通電制御用素子を含むと共に、前記エンドカバーの内面側に保持される制御基板とを備え、前記制御基板は、前記ロータと前記第2ベアリングとの間に配置される。
これにより、第2ベアリングをエンドカバーにより保持するので、ハウジング内に従来のような隔壁が不要になる。
【0008】
前記ロータが取り付けられた出力シャフトは、前記ロータを構成する永久磁石の着磁後に前記ハウジングに挿入され、前記制御基板に、前記出力シャフトが挿通される通孔が設けられ、前記出力シャフトにおける前記第2ベアリングの支持部位よりも他端側に、その支持部位から他端側に向かうに従い小径となるテーパ部が形成されているのが好ましい。
これにより、組み立て時にロータがステータに吸引されることで出力シャフトの軸心が本来の位置から傾いていても、出力シャフトはテーパ部を介して第2ベアリングに挿入されるので、エンドカバーをハウジングの所定の連結位置に連結するだけで、出力シャフトの軸心の傾きを次第に補正しつつ円滑に出力シャフトを第2ベアリングに挿入できる。これにより組み立て性を向上できるので、出力シャフトと制御基板とが干渉することはなく、制御素子の破損を防止できる。
【0009】
前記出力シャフトの外周に、前記制御基板と前記ロータとの間において、前記出力シャフトの回転位置の検出器を構成する永久磁石を含む筒体が圧入され、前記制御基板に、前記筒体に含まれる永久磁石の発生磁気の検出により前記出力シャフトの回転位置に応じた信号を出力する前記検出器を構成する磁気センサが設けられ、前記出力シャフトの外周と筒体の内周との接触面はそれぞれ平滑面とされているのが好ましい。
本発明によれば従来のような隔壁が不要になるので制御基板とロータとの間隔を大きくでき、それだけ検出器を構成する永久磁石を含む筒体の軸方向寸法を大きくできる。よって、その筒体の内周と出力シャフトの外周との圧入時における接触面積を大きくできるので、出力シャフトの外周と筒体の内周との接触面をそれぞれ平滑面としても、その圧入力を十分に大きくでき、従来のようなセレーションやスプライン等の加工を出力シャフトと筒体に施す必要がない。
更に前記筒体は合成樹脂製とされ、前記検出器を構成する永久磁石は粉末化されて前記筒体中に分散されているのが好ましい。これにより部品点数を低減できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すブラシレスモータ1は、例えば油圧パワーステアリング装置における圧油供給用ポンプを駆動するために用いられ、出力シャフト2の外周に取り付けられるロータ3を覆うステータ5が筒状のハウジング4の内周に取り付けられ、ハウジング4の一端開口がエンドカバー6により覆われている。ハウジング4の一端から外方に張り出す張出部4aが設けられ、その張出部4aにエンドカバー6が図外ボルトを介して連結される。ロータ3の外周は永久磁石3aにより構成される。永久磁石3aは大電流を印加されることで着磁され、この着磁後にロータ3が取り付けられた出力シャフト2はハウジング4に挿入される。ステータ5は複数の電機子コイル5aにより構成されている。
【0011】
出力シャフト2の一端側は第1ベアリング11により支持され、他端側は第2ベアリング12により支持される。第1ベアリング11は、本実施形態ではボールベアリングとされ、ハウジング4の底壁部から外方に突出する支持部4bの内周により保持される。第2ベアリング12は、本実施形態ではボールベアリングとされ、エンドカバー6における中央に形成された筒状部6aの内周によりダストシール13と共に保持される。
【0012】
図2に示すように、出力シャフト2における第2ベアリング12の支持部位よりも他端側に、その支持部位から他端側に向かうに従い小径となるテーパ部2aが形成されている。
【0013】
電機子コイル5aの通電制御用半導体素子を含む制御基板21が、エンドカバー6の内面側にボルト22を介して保持され、また、そのボルト22を介してハウジング4に設けられた受け部4cに連結される。これにより、制御基板21はロータ3と第2ベアリング12との間に配置される。制御基板21に出力シャフト2が挿通される通孔21aが設けられている。
【0014】
出力シャフト2の外周に、制御基板21とロータ3との間において、出力シャフト2の回転位置の検出器を構成する永久磁石31aを含む筒体31が圧入され、止め輪33で軸方向の移動が規制される。出力シャフト2の外周と筒体31の内周との接触面はそれぞれ平滑面とされている。その筒体31は例えば合成樹脂製とされ、その内部に永久磁石31aが埋設される。制御基板21に、筒体31に含まれる永久磁石31aの発生磁気の検出により出力シャフト2の回転位置に応じた信号を出力する検出器を構成する磁気センサ32が設けられている。磁気センサ32は例えばホール素子により構成される。なお、検出器を構成する永久磁石を例えばフェライト系磁石を粉末化したものとし、それを合成樹脂製の筒体中に分散させてもよい。これにより、その永久磁石と筒体をプラスチックマグネットとして一体化できる。プラスチックマグネットは、射出成形等による成形の自由度が高く、焼結マグネットに比べて割れ、欠けの問題が低減でき、部品点数削減ができる。
【0015】
上記ブラシレスモータ1によれば、第2ベアリング12をエンドカバー6により保持するので、ハウジング4の内部に従来のような隔壁が不要になる。これにより部品点数、組立工数を低減できる。
また、従来のような隔壁が不要であるので、制御基板21とロータ3との間隔を大きくでき、それだけ筒体31の軸方向寸法Lを大きくできる。よって、筒体31の内周と出力シャフト2の外周との圧入時における接触面積を大きくできるので、出力シャフト2の外周における筒体31の圧入部位を平滑面としてもその圧入力を十分に大きくできる。よって、筒体31を出力シャフト2に圧入するだけでよいので出力シャフト2と筒体31の接触面をそれぞれ平滑面にできる。これに対し、図3の比較例に示すようにハウジング4の内部に設けた隔壁4cにより第2ベアリング12を保持した場合、制御基板21と第2ベアリング12との間隔が小さくなる。そのため、検出器を構成する永久磁石の固定金具としての筒体31′が必要とされ、更に筒体31′として軸方向寸法L′の小さなものを用いる必要があり、筒体31′の出力シャフト2に対する相対回転を十分に阻止するには筒体31′の内周と出力シャフト2の外周にセレーションSのような加工が必要である。なお、図3において実施形態と同様部分は同一符号で示す。
さらに、組み立て時にロータ3がステータ5に吸引されることで出力シャフト2の軸心が本来の位置から傾いていても、出力シャフト2はテーパ部2aを介して第2ベアリング12に挿入されるので、エンドカバー6をハウジング4の所定の連結位置に連結するだけで、出力シャフト2の軸心の傾きを次第に補正しつつ円滑に出力シャフト2を第2ベアリング12に挿入できる。これにより組み立て性を向上できるので、出力シャフト2と制御基板21とが干渉することはなく、制御素子の破損を防止できる。
【0016】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、本発明を圧油供給用ポンプ駆動用モータ以外の用途のブラシレスモータに適用してもよい。
【0017】
【発明の効果】
本発明のブラシレスモータによれば、部品点数、組立工数、加工工数を削減してコストを低減でき、組み立て性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のブラシレスモータの一部を分解した状態での断面図
【図2】本発明の実施形態のブラシレスモータの要部の断面図
【図3】本発明の比較例のブラシレスモータの部分断面図
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 出力シャフト
2a テーパ部
3 ロータ
3a 永久磁石
4 ハウジング
5 ステータ
5a 電機子コイル
6 エンドカバー
11 第1ベアリング
12 第2ベアリング
21 制御基板
21a 通孔
31 筒体
31a 永久磁石
32 磁気センサ
【発明の属する技術分野】
本発明はブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、油圧パワーステアリング装置における圧油供給用ポンプの駆動用ブラシレスモータにおいては、出力シャフトに取り付けられるロータを覆うステータがハウジングの内周に取り付けられ、出力シャフトの一端側を支持する第1ベアリングがハウジングにより保持され、出力シャフトの他端側を支持する第2ベアリングがハウジング内に取り付けられた隔壁により保持され、ステータを構成する電機子コイルの通電制御用素子を含む制御基板がハウジングの内面側に保持され、ハウジングの一端開口を覆うエンドカバーによりポンプが支持され、そのポンプの駆動シャフトに出力シャフトが連結されている。(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−327124号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のブラシレスモータにおいては、第2ベアリングを保持するためにハウジング内に隔壁を取り付けているため、部品点数、組立工数が増加してコストが増大する原因となっていた。
【0005】
また、ロータを構成する永久磁石の着磁用電流により制御基板上の制御素子が破壊されないように、その着磁後に出力シャフトをハウジングに挿入する必要がある。そのため、組立時に出力シャフトの一端のみを第1ベアリングによって支持した状態では、ロータがステータに吸引されて出力シャフトの軸心が本来の位置から傾いてしまう。そのような出力シャフトの軸心の傾きがあると、第2ベアリングを保持した隔壁をハウジングにおける所定位置に単に取り付けるだけでは、出力シャフトを第2ベアリングに円滑に挿入することができない。そのため、組み立てを容易に行うことができないという問題がある。
【0006】
また、そのように出力シャフトを第2ベアリングに円滑に挿入できないことから、もし制御基板を隔壁とロータとの間において隔壁に保持させると、組み立て時に出力シャフトが制御基板と干渉して制御素子を破損させるおそれがある。そのため、従来は制御基板を隔壁とエンドカバーとの間に配置していた。ところが、制御基板と隔壁との間隔を大きくするとモータが大型化する。また、制御基板と隔壁との間隔を小さくすると、電機子コイルの通電制御のために出力シャフトの回転位置を検出するため制御素子に接続される検出器の配置スペースが狭くなる。特に、その検出器を、出力シャフトの外周に固定される永久磁石(センサマグネット)を含む筒体と、その永久磁石の発生磁気の検出により出力シャフトの回転位置に応じた信号を出力する磁気センサにより構成する場合、その筒体を狭い配置スペースにおいて出力シャフトに固定しなければならない。そのため、筒体を出力シャフトに単に圧入しただけでは十分な相対回転の阻止を行うことができず、出力シャフトの外周と筒体の内周にセレーションやスプライン等の加工を行い、筒体の出力シャフトに対する相対回転を確実に阻止しなければならず、加工コストが増大するという問題があった。更にセンサマグネット単独での固定では不十分であるため、筒体のような別部品を介して圧入する必要があった。
本発明は、上記課題を解決することのできるブラシレスモータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のブラシレスモータは、出力シャフトと、前記出力シャフトに取り付けられるロータと、前記ロータを覆うステータと、前記ステータが内周に取り付けられるハウジングと、前記ハウジングの一端開口を覆うエンドカバーと、前記出力シャフトの一端側を支持すると共に前記ハウジングにより保持される第1ベアリングと、前記出力シャフトの他端側を支持すると共に前記エンドカバーにより保持される第2ベアリングと、前記ステータを構成する電機子コイルの通電制御用素子を含むと共に、前記エンドカバーの内面側に保持される制御基板とを備え、前記制御基板は、前記ロータと前記第2ベアリングとの間に配置される。
これにより、第2ベアリングをエンドカバーにより保持するので、ハウジング内に従来のような隔壁が不要になる。
【0008】
前記ロータが取り付けられた出力シャフトは、前記ロータを構成する永久磁石の着磁後に前記ハウジングに挿入され、前記制御基板に、前記出力シャフトが挿通される通孔が設けられ、前記出力シャフトにおける前記第2ベアリングの支持部位よりも他端側に、その支持部位から他端側に向かうに従い小径となるテーパ部が形成されているのが好ましい。
これにより、組み立て時にロータがステータに吸引されることで出力シャフトの軸心が本来の位置から傾いていても、出力シャフトはテーパ部を介して第2ベアリングに挿入されるので、エンドカバーをハウジングの所定の連結位置に連結するだけで、出力シャフトの軸心の傾きを次第に補正しつつ円滑に出力シャフトを第2ベアリングに挿入できる。これにより組み立て性を向上できるので、出力シャフトと制御基板とが干渉することはなく、制御素子の破損を防止できる。
【0009】
前記出力シャフトの外周に、前記制御基板と前記ロータとの間において、前記出力シャフトの回転位置の検出器を構成する永久磁石を含む筒体が圧入され、前記制御基板に、前記筒体に含まれる永久磁石の発生磁気の検出により前記出力シャフトの回転位置に応じた信号を出力する前記検出器を構成する磁気センサが設けられ、前記出力シャフトの外周と筒体の内周との接触面はそれぞれ平滑面とされているのが好ましい。
本発明によれば従来のような隔壁が不要になるので制御基板とロータとの間隔を大きくでき、それだけ検出器を構成する永久磁石を含む筒体の軸方向寸法を大きくできる。よって、その筒体の内周と出力シャフトの外周との圧入時における接触面積を大きくできるので、出力シャフトの外周と筒体の内周との接触面をそれぞれ平滑面としても、その圧入力を十分に大きくでき、従来のようなセレーションやスプライン等の加工を出力シャフトと筒体に施す必要がない。
更に前記筒体は合成樹脂製とされ、前記検出器を構成する永久磁石は粉末化されて前記筒体中に分散されているのが好ましい。これにより部品点数を低減できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すブラシレスモータ1は、例えば油圧パワーステアリング装置における圧油供給用ポンプを駆動するために用いられ、出力シャフト2の外周に取り付けられるロータ3を覆うステータ5が筒状のハウジング4の内周に取り付けられ、ハウジング4の一端開口がエンドカバー6により覆われている。ハウジング4の一端から外方に張り出す張出部4aが設けられ、その張出部4aにエンドカバー6が図外ボルトを介して連結される。ロータ3の外周は永久磁石3aにより構成される。永久磁石3aは大電流を印加されることで着磁され、この着磁後にロータ3が取り付けられた出力シャフト2はハウジング4に挿入される。ステータ5は複数の電機子コイル5aにより構成されている。
【0011】
出力シャフト2の一端側は第1ベアリング11により支持され、他端側は第2ベアリング12により支持される。第1ベアリング11は、本実施形態ではボールベアリングとされ、ハウジング4の底壁部から外方に突出する支持部4bの内周により保持される。第2ベアリング12は、本実施形態ではボールベアリングとされ、エンドカバー6における中央に形成された筒状部6aの内周によりダストシール13と共に保持される。
【0012】
図2に示すように、出力シャフト2における第2ベアリング12の支持部位よりも他端側に、その支持部位から他端側に向かうに従い小径となるテーパ部2aが形成されている。
【0013】
電機子コイル5aの通電制御用半導体素子を含む制御基板21が、エンドカバー6の内面側にボルト22を介して保持され、また、そのボルト22を介してハウジング4に設けられた受け部4cに連結される。これにより、制御基板21はロータ3と第2ベアリング12との間に配置される。制御基板21に出力シャフト2が挿通される通孔21aが設けられている。
【0014】
出力シャフト2の外周に、制御基板21とロータ3との間において、出力シャフト2の回転位置の検出器を構成する永久磁石31aを含む筒体31が圧入され、止め輪33で軸方向の移動が規制される。出力シャフト2の外周と筒体31の内周との接触面はそれぞれ平滑面とされている。その筒体31は例えば合成樹脂製とされ、その内部に永久磁石31aが埋設される。制御基板21に、筒体31に含まれる永久磁石31aの発生磁気の検出により出力シャフト2の回転位置に応じた信号を出力する検出器を構成する磁気センサ32が設けられている。磁気センサ32は例えばホール素子により構成される。なお、検出器を構成する永久磁石を例えばフェライト系磁石を粉末化したものとし、それを合成樹脂製の筒体中に分散させてもよい。これにより、その永久磁石と筒体をプラスチックマグネットとして一体化できる。プラスチックマグネットは、射出成形等による成形の自由度が高く、焼結マグネットに比べて割れ、欠けの問題が低減でき、部品点数削減ができる。
【0015】
上記ブラシレスモータ1によれば、第2ベアリング12をエンドカバー6により保持するので、ハウジング4の内部に従来のような隔壁が不要になる。これにより部品点数、組立工数を低減できる。
また、従来のような隔壁が不要であるので、制御基板21とロータ3との間隔を大きくでき、それだけ筒体31の軸方向寸法Lを大きくできる。よって、筒体31の内周と出力シャフト2の外周との圧入時における接触面積を大きくできるので、出力シャフト2の外周における筒体31の圧入部位を平滑面としてもその圧入力を十分に大きくできる。よって、筒体31を出力シャフト2に圧入するだけでよいので出力シャフト2と筒体31の接触面をそれぞれ平滑面にできる。これに対し、図3の比較例に示すようにハウジング4の内部に設けた隔壁4cにより第2ベアリング12を保持した場合、制御基板21と第2ベアリング12との間隔が小さくなる。そのため、検出器を構成する永久磁石の固定金具としての筒体31′が必要とされ、更に筒体31′として軸方向寸法L′の小さなものを用いる必要があり、筒体31′の出力シャフト2に対する相対回転を十分に阻止するには筒体31′の内周と出力シャフト2の外周にセレーションSのような加工が必要である。なお、図3において実施形態と同様部分は同一符号で示す。
さらに、組み立て時にロータ3がステータ5に吸引されることで出力シャフト2の軸心が本来の位置から傾いていても、出力シャフト2はテーパ部2aを介して第2ベアリング12に挿入されるので、エンドカバー6をハウジング4の所定の連結位置に連結するだけで、出力シャフト2の軸心の傾きを次第に補正しつつ円滑に出力シャフト2を第2ベアリング12に挿入できる。これにより組み立て性を向上できるので、出力シャフト2と制御基板21とが干渉することはなく、制御素子の破損を防止できる。
【0016】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、本発明を圧油供給用ポンプ駆動用モータ以外の用途のブラシレスモータに適用してもよい。
【0017】
【発明の効果】
本発明のブラシレスモータによれば、部品点数、組立工数、加工工数を削減してコストを低減でき、組み立て性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のブラシレスモータの一部を分解した状態での断面図
【図2】本発明の実施形態のブラシレスモータの要部の断面図
【図3】本発明の比較例のブラシレスモータの部分断面図
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 出力シャフト
2a テーパ部
3 ロータ
3a 永久磁石
4 ハウジング
5 ステータ
5a 電機子コイル
6 エンドカバー
11 第1ベアリング
12 第2ベアリング
21 制御基板
21a 通孔
31 筒体
31a 永久磁石
32 磁気センサ
Claims (4)
- 出力シャフトと、
前記出力シャフトに取り付けられるロータと、
前記ロータを覆うステータと、
前記ステータが内周に取り付けられるハウジングと、
前記ハウジングの一端開口を覆うエンドカバーと、
前記出力シャフトの一端側を支持すると共に前記ハウジングにより保持される第1ベアリングと、
前記出力シャフトの他端側を支持すると共に前記エンドカバーにより保持される第2ベアリングと、
前記ステータを構成する電機子コイルの通電制御用素子を含むと共に、前記エンドカバーの内面側に保持される制御基板とを備え、
前記制御基板は、前記ロータと前記第2ベアリングとの間に配置されるブラシレスモータ。 - 前記ロータが取り付けられた出力シャフトは、前記ロータを構成する永久磁石の着磁後に前記ハウジングに挿入され、
前記制御基板に、前記出力シャフトが挿通される通孔が設けられ、
前記出力シャフトにおける前記第2ベアリングの支持部位よりも他端側に、その支持部位から他端側に向かうに従い小径となるテーパ部が形成されている請求項1に記載のブラシレスモータ。 - 前記出力シャフトの外周に、前記制御基板と前記ロータとの間において、前記出力シャフトの回転位置の検出器を構成する永久磁石を含む筒体が圧入され、
前記制御基板に、前記筒体に含まれる永久磁石の発生磁気の検出により前記出力シャフトの回転位置に応じた信号を出力する前記検出器を構成する磁気センサが設けられ、
前記出力シャフトの外周と筒体の内周との接触面はそれぞれ平滑面とされている請求項1または2に記載のブラシレスモータ。 - 前記筒体は合成樹脂製とされ、前記検出器を構成する永久磁石は粉末化されて前記筒体中に分散されている請求項3に記載のブラシレスモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003054640A JP2004266939A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | ブラシレスモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003054640A JP2004266939A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | ブラシレスモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004266939A true JP2004266939A (ja) | 2004-09-24 |
Family
ID=33118922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003054640A Pending JP2004266939A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | ブラシレスモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004266939A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006109575A (ja) * | 2004-10-04 | 2006-04-20 | Nippon Densan Corp | ブラシレスモータ |
KR100857217B1 (ko) | 2007-06-22 | 2008-09-05 | 동양기전 주식회사 | 엔드커버 조립체 |
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003054640A patent/JP2004266939A/ja active Pending
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