JP2004264891A - 異常検知装置およびそれを用いた情報装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】それぞれが発光部41および受光部42から構成される第1の受発光部21および第2の受発光部22と、コイルバネ23によって所定の方向に付勢されて第1の受発光部21の光路を遮光する第1の遮光部5と、コイルバネ24によって所定の方向とは異なる方向に付勢されて第2の受発光部22の光路を遮光する第2の遮光部6とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、盗難等の異常を検知する異常検知装置およびそれを用いた個人情報等の保護すべき情報を格納した情報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人情報等の重要な情報を、その内部に格納した情報装置が普及している。このような情報装置の例としては、個人の電話番号やメールアドレス等の情報を格納した携帯電話装置やパーソナルコンピュータ、個人の認証を行うための、指紋パターンや虹彩パターン等のバイオメトリクス情報や、パスワード等の認証情報を格納した認証装置が挙げられる。
【0003】
このような情報装置においては、第三者による情報装置の機械的な破壊、例えば蓋部をこじ開けること等によって重要な情報を盗む行為や、情報が格納された情報装置ごと壁面等から取り外して、情報を盗む等の行為(以下、タンパ行為と記す)をいかにして防ぐかが大きな課題となっており、この課題を解決するために様々な技術が提案されてきた。
【0004】
例えば、情報装置の蓋部の開閉を一対の受光部と発光部との組み合わせからなる受発光部を用いて検知する構成が提案されている。このような情報装置においては、筐体側に受発光部を形成し、蓋部側に、蓋部が閉じられた場合には受発光部の光路を遮光するような遮光凸部を形成して、蓋部が開けられたときには光路が開き、発光部からの光線が受光部によって検知され、受発光部からの出力がON状態となって、これによって異常信号を発生する構成であった(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−325751号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような従来の情報装置においては、以下のような2つの課題があった。
【0007】
すなわち、前述のような従来の情報装置は、蓋部がこじ開けられるようなタンパ行為についてはそれを検出して異常信号を発生するものの、情報装置そのものが壁面等から取り外されたり、持ち去られたりするようなタンパ行為が行われた場合には、まったくその検知をすることができない。
【0008】
さらに、受発光部からのケーブルが断線したり、受光部または発光部等が故障してしまったような場合、蓋部がこじ開けられるようなタンパ行為が行われても受発光部からの出力がOFF状態のままであるので、異常信号を発生することができない。
【0009】
本発明は、これらの課題に鑑み、情報装置の筐体そのものを壁面等から取り外したり、持ち去ったりするようなタンパ行為が行われたような場合でもそのタンパ行為を検知でき、かつ、受発光部が故障したり、ケーブルが断線したような場合でも、異常信号が発生される異常検知装置およびそれを用いた情報装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の異常検知装置は、発光部および受光部をそれぞれ有する第1の受発光部および第2の受発光部と、第1の弾性手段を有し、第1の弾性手段によって第1の方向に付勢されて第1の受発光部の光路を遮光する第1の遮光部と、第2の弾性手段を有し、第2の弾性手段によって第1の方向とは異なる第2の方向に付勢されて第2の受発光部の光路を遮光する第2の遮光部とを備え、第1の遮光部は、第1の弾性手段の付勢力よりも強い外力によって第1の方向と反対の方向に付勢されたときに、第1の受発光部の光路を遮光しない位置に移動し、第2の遮光部は、第2の弾性手段の付勢力よりも強い外力によって第2の方向と反対の方向に付勢されたときに、第2の受発光部の光路を遮光しない位置に移動し、第1の受発光部および第2の受発光部の少なくとも一方の光路が遮光されたときに、異常信号が出力されることを特徴としている。
【0011】
このような構成により、第1の遮光部および第2の遮光部がそれぞれ異なる方向に付勢された構成であるので、例えば第1の遮光部を蓋部によって押圧しておき、一方第2の遮光部を壁等の支持基体によって押圧しておく構成として情報装置内に配置しておくことにより、蓋部が取り外された際はもちろんのこと、情報装置の筐体そのものを壁等の支持基体から取り外したり、持ち去るようなタンパ行為が行われたような場合でもそのタンパ行為を検知できる。
【0012】
さらに、このような構成によれば、通常は第1の受発光部および第2の受発光部からの出力はON状態であり、第1の受発光部または第2の受発光部のいずれか一方の光路が遮断されて、出力がOFF状態となったときに異常信号が出力されるので、受発光部のいずれかが故障したり、ケーブルが断線したような場合でも、異常信号が発生される異常検知装置を提供することができる。
【0013】
また、第1の遮光部が第1の支柱部および第1の受発光部の光路を遮光すべき第1の凸部を備え、第2の遮光部が第2の支柱部および第2の受発光部の光路を遮断すべき第2の凸部を備え、第1の支柱部および第2の支柱部を支持する支持面を有し、第1の受発光部および第2の受発光部は、それぞれ支持面に対して第1の支柱部および第2の支柱部が配置された側とは反対側に配置され、支持面には第1の溝部および第2の溝部が形成され、第1の溝部内を第1の凸部が移動し、第2の溝部内を第2の凸部が移動する構成により、簡易な構成で本発明の異常検知装置が構成できると共に、支持面と遮光部との間の摺動によって発生するごみ等が受発光部に混入して誤動作を引き起こすことを防止できる。
【0014】
また、第1の支柱部および第2の支柱部の少なくとも一方の支持面と当接すべき面に、軸方向に沿って突条部が設けられた構成により、支持面と第1の支柱部および第2の支柱部との間の摺動の際の摩擦を小さくすることができる。
【0015】
さらに、第1の弾性手段および第2の弾性手段の少なくとも一方がコイルバネである構成により、より簡易に本発明の異常検知装置を実現できる。
【0016】
次に本発明の情報装置は、前述した本発明の異常検知装置と、支持基体に取り付けられる筐体と、筐体に取り付けられた蓋部とを備え、蓋部によって異常検知装置の第1の遮光部が第1の方向と反対の方向に付勢され、支持基体への取付時に、第2の弾性手段の弾性力に抗して付与される外力によって、異常検知装置の第2の遮光部が第2の方向と反対の方向に付勢され、筐体が支持基体から取り外された際、または、蓋部が筐体から取り外された際に、異常検知装置から異常信号が発生されることを特徴としている。
【0017】
このような構成により、蓋部を取り外されたような場合はもちろん、情報装置の筐体そのものを支持基体、例えば壁等から取り外したり、持ち去るようなタンパ行為が行われたような場合でもそのタンパ行為を検知できる情報装置を実現できる。
【0018】
また、情報を記憶する記憶部を備え、異常検知装置から異常信号が発生された場合には、記憶部に記憶された情報が消去される構成により、タンパ行為を検知した場合には、記憶部に記憶された情報が消去されるので、セキュリティ性の高い構成を実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態として、本発明の異常検知装置について説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施の形態における異常検知装置を表面からみた構成を示す分解斜視図であり、図2は、本発明の第1の実施の形態における異常検知装置を裏面からみた構成を示す分解斜視図である。
【0022】
まず図1に示すように、本発明の異常検知装置1は、ベース部10の摺動面19上を一軸方向(図1におけるX軸方向およびこれとは反対の方向)に摺動するように設けられた、柱形状の第1の遮光部5および第2の遮光部6を有する。第1の遮光部5は、その一端にホルダ部27が形成され、他端側には外部構体(後述するような蓋部や壁等の支持基体)によって押圧されるべき押圧部18が形成されている。第2の遮光部6も第1の遮光部5と同様に一端にホルダ部26が形成され、他端に押圧部17が形成されている。なお、図1および後述する図3にも示すように、押圧部18および押圧部17の端面を、曲面になるように形成したり、蓋部や壁面等との接触面積を小さくすべく、図1に示したような略十字形状に形成したりすることによって、蓋部や壁等の支持基体との摩擦力を低減させておくことが望ましい。
【0023】
第1の遮光部5のホルダ部27および第2の遮光部6のホルダ部26は、それぞれベース部10に形成された凹部14および凹部15にて保持される。また、第1の遮光部5および第2の遮光部6は、そのホルダ部27およびホルダ部26とは反対の部分をそれぞれベース部10に形成された切り欠き部13および切り欠き部12にて保持される。このようにして第1の遮光部5および第2の遮光部6はベース部10に装着される。
【0024】
また、第1の遮光部5のホルダ部27および第2の遮光部6のホルダ部26の各一端側にはそれぞれコイルバネ23およびコイルバネ24がはめ込まれている。このコイルバネ23により、第1の遮光部5は、第1の方向、すなわち、図1中のX方向とは反対の方向に付勢され、コイルバネ24の弾性力により、第2の遮光部6は、第2の方向、すなわち、図1中のX方向に付勢される。
【0025】
さらに、第1の遮光部5および第2の遮光部6は、ベース部10に設けられたガイド部9によって、横方向(図1におけるZ軸方向)および縦方向(図1におけるY軸方向)の移動を制限されており、これによって、第1の遮光部5および第2の遮光部6は一軸方向(図1におけるX軸方向およびこれとは反対の方向)に摺動する。
【0026】
次に、第1の遮光部5と第1の受発光部21との関係、および、第2の遮光部6と第2の受発光部22との関係について、図3を用いて、第2の遮光部6と第2の受発光部22との関係を例として説明する。図3は本発明の第1の実施の形態における第2の遮光部6がベース部10に取り付けられた状態の構成を示す図である。なお、図3は、タンパ行為が検出されたとみなされたときの異常検知装置1の構成を示している。
【0027】
図3に示したように、第2の遮光部6は、ベース部10の摺動面19上に配置されている。摺動面19には溝部30が構成されており、第2の遮光部6の図3中下面に形成された凸部28が、溝部30内に配置される。凸部28は、摺動面19よりも図3において下部に位置し、図3に示したようなタンパ行為検出時には、同じく摺動面19よりも下部に設けられた第2の受発光部22の発光部41と受光部42との間に移動して、第2の受発光部22からの出力をOFF状態とさせる。このような構成によって、第2の遮光部6と第2の受発光部22とが摺動面19を隔てて設けられていることにより、第2の遮光部6が摺動面19上を摺動する際に発生するごみ等が第2の受発光部22の発光部41と受光部42との間に混入して、誤動作等を起こす可能性を低くすることができる。
【0028】
なお、第2の遮光部6の摺動面19と当接すべき面には、摺動の際の摩擦を低減すべく、軸方向に沿って形成された突条部31が構成された構成であってもよい。このような構成とすることにより、第2の遮光部6の摺動面19と当接すべき面全体が接触して摺動する構成と比較して、より小さな面積の突条部31の頂部の面で接触して摺動する構成となるので、摺動面19と第2の遮光部6との摩擦を低減することができる。
【0029】
図2に戻って、本発明の異常検知装置1は、基板20上にそれぞれ一対の受光部42および発光部41からなる第1の受発光部21および第2の受発光部22、第1の受発光部21および第2の受発光部22に接続され、第1の受発光部21および第2の受発光部22からの出力のうち少なくとも一方の出力がOFF状態となったときに異常信号を出力する回路部32、回路部32からの出力を外部へ送出するケーブル部7が設けられている。ケーブル部7の先端部には異常検知装置1と外部の装置とを接続するコネクタ部8が設けられている。
【0030】
さらに、基板20は、ベース部10に、ねじ25によって固定されている。
【0031】
また、ベース部10はその端部に形成されたボス部16,36を外部の装置筐体にねじ止めすることによって外部の装置内に固定される。
【0032】
本発明の異常検知装置1においては、タンパ行為が検出されない通常使用時には、後述するように、扉、蓋または壁面等によって、第2の遮光部6の押圧部17が図3において紙面に向かって左方向(X方向と反対の方向)に付勢されて、第2の遮光部6および凸部28が図3におけるX方向と反対の方向に移動して、第2の遮光部6は、第2の受発光部22の発光部41および受光部42の間外に位置するため、第2の受発光部22の発光部41からの光線が受光部42によって受光されるので、第2の受発光部22からの出力はONとなる。一方、本発明の異常検知装置1において、そのタンパ行為検出時には、第2の遮光部6に対する図3において紙面に向かって左方向の付勢力は解除されて、コイルバネ24の弾性力によって第2の遮光部6は図3中右方向(X方向)に付勢され、第2の遮光部6は図3中右方向へ移動して、凸部28は第2の受発光部22の発光部41と受光部42との間を遮光するような位置に移動するので、第2の受発光部22からの出力はOFF状態となる。
【0033】
なお、第1の遮光部5と第1の受発光部21との関係も、前述の第2の遮光部6と第2の受発光部22とのそれと同様であるが、第1の遮光部5は第2の遮光部6とは反対向きに構成されているので、通常時に図3において紙面に向かって右方向(X方向)に付勢されており、タンパ行為検出時には、コイルバネ23の弾性力によって紙面に向かって左方向(X方向と反対の方向)に付勢され、第1の遮光部5および凸部29は紙面に向かって左方向(X方向と反対の方向)に移動する点が異なる。
【0034】
このように、本発明の異常検知装置1によれば、通常使用時には第1の受発光部21および第2の受発光部22からの出力がそれぞれON状態であり、第1の受発光部21または第2の受発光部22の少なくとも一方からの出力がOFF状態となったときに異常信号を発生するので、通常使用時において、第1の受発光部21または第2の受発光部22の少なくとも一方が故障したような場合には、その出力がONからOFFとなることから、異常信号が発生されて、故障を検知することが可能となる。
【0035】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、コイルバネ23,24を弾性手段として用いたが、本発明の異常検知装置1はこれに限定されず、板バネやゴム等、弾性力を有するあらゆる公知の弾性手段を用いることができることはいうまでもない。
【0036】
さらに、本発明の第1の実施の形態においては、第1の遮光部5および第2の遮光部6が摺動面19上を摺動する構成を示したが、本発明の異常検知装置1はこれに限定されず、摺動面19が存在せず、第1の遮光部5および第2の遮光部6は、切り欠き部12,13、凹部14,15、ガイド部9等によって保持されている構成であってもよいことはいうまでもない。
【0037】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態として、本発明の異常検知装置を用いた情報装置について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態における情報装置60の構成の一部を示す図である。図4における情報装置60は、そのタンパ行為を検知しない通常使用時の構成を示しており、異常検知装置1は、情報装置60内において、第1の遮光部5の押圧部18が情報装置60の蓋部51によって図4における右方向に付勢された状態で固定されている。また、情報装置60の筐体64には、孔部が形成されており、第2の遮光部6は、押圧部17を壁面52によって図4における左方向に付勢された構成である。このとき、第1の受発光部21および第2の受発光部22からの出力は共にON状態であることは、第1の実施の形態に説明した通りである。
【0038】
このように構成することにより、本発明の異常検知装置1を用いた情報装置60においては、通常の使用時には第1の遮光部5および第2の遮光部6のそれぞれが異なる方向に付勢されており、いずれか一方の付勢力が解除された場合にタンパ行為が行われたものとみなすので、一台の異常検知装置1を用いることによって複数の異なる方向に配置された壁面52や蓋部51等の所定の面に対してのタンパ行為を検知する構成が実現できる。
【0039】
本発明の異常検知装置1を搭載すべき情報装置60としては、タンパ行為から保護すべき情報を格納した装置であれば、例えば、虹彩パターンや指紋パターン等の個人認証情報を格納した認証装置や入退室管理装置等、様々な情報装置に広く使用することができる。
【0040】
次に、本発明の異常検知装置1を搭載した情報装置60の構成についてさらに詳細に説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態における情報装置60の構成を示すブロック図である。
【0041】
本発明の情報装置60は、その筐体64の内部に、個人認証情報等の保護すべき情報が記憶された記憶部61、記憶部61に接続され、記憶部61に記憶された情報を消去させることができる制御部62、制御部62に接続され、タンパ行為を検知して異常信号を発生する前述の異常検知装置1、制御部62に接続され、制御部62からタンパ行為を検知した旨の信号が発生されたときに、警報を発生する警報発生部68、警報発生部68、制御部62および異常検知装置1に電力を供給する電力供給部65を備えている。
【0042】
また、筐体64の外部からは、電力供給口66を介して、制御部62および電力供給部65に駆動のための電力が供給されている。
【0043】
なお、本発明の情報装置60においては、記憶部61について、情報の記憶および消去が可能なものであれば、その種類を何ら限定するものではなく、公知のRAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、および、HDD(ハードディスクドライブ)等のディスク装置等、各種の公知デバイスを用いることができる。また、記憶部61として駆動に電力が必要なデバイスを用いた場合には、電力供給部65または外部電源から必要な電力が供給される構成が望ましい。
【0044】
さらに、警報発生部68は、警報を音声で発生するものが周囲の注意を集めやすいという意味で望ましいが、光等を用いて周囲に知らせるものであってもよい。
【0045】
また、電力供給部65としては、公知の一次電池または二次電池を用いることが可能である。図5に示したように、電力供給部65として、充電可能な二次電池を用いて、通常は電力供給部65も外部から電力供給を受けて充電されている構成であってもよい。
【0046】
さらに、情報装置60内部に電力供給部65がない構成であってもよいが、電力供給部65がある構成であれば、不正な者によって、筐体64をこじ開ける前に、まず外部から供給される電源を遮断されるような場合にも、電力供給部65から制御部62や異常検知装置1等に電力を供給することができるので、よりセキュリティ性の高い情報装置60を実現できる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態における情報装置60の動作について説明する。
【0048】
前述したような異常検知装置1を搭載した情報装置60においては、筐体64ごと壁面52から取り外されたり、蓋部51が筐体64から取り外されて、異常検知装置1の第1の受発光部21または第2の受発光部22の少なくとも一方からの出力がOFF状態となり異常検知装置1から異常信号が発生されると、制御部62はタンパ行為が行われたものとみなして、記憶部61に記憶された個人情報等の重要な情報を消去する旨の信号を記憶部61に送信する。
【0049】
記憶部61では、あらかじめ定められた重要な情報、または記憶されている全ての情報の消去を行う。さらに、制御部62から警報発生部68に対して警報を発生するように指示を行うよう信号を送る構成であることが望ましい。
【0050】
これにより、情報装置60が筐体64ごと壁面52から取り外されたり、筐体64から蓋部51がこじ開けられたような場合にも、そのようなタンパ行為を検知し、迅速に記憶部61に記憶された重要な情報を消去して、盗難を防止することができる。
【0051】
また、前述のように、本発明の第2の実施の形態の情報装置60によれば、情報を取り出そうとする第三者が、前もって外部から情報装置60に電力を供給する電線を遮断するような場合があっても、内部に格納された重要な情報を盗難から防御することが可能である。
【0052】
本発明の第2の実施の形態の情報装置60によれば、電線が遮断された場合、制御部62は、外部から電力が供給されていないことを検知すると、電力供給部65から電力供給を受けるように構成されている。なお、この際、制御部62から警報発生部68に対して警報を発生させる構成であってもよい。
【0053】
なお、情報装置60の内部には警報発生部68を備えず、外部に別途設けられた警報発生部や、他の端末に対して、制御部62から発生された異常信号が筐体64外部へ送出されて、その結果、外部に設けられた警報発生部や端末等が警報を発生したり、異常を検知したりする構成であってもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の異常検知装置を用いれば、異常検知装置を搭載した情報装置の蓋部が取り外されたような場合に加えて、情報装置の筐体そのものを壁面等から取り外したり、持ち去ったりするようなタンパ行為が行われたような場合でもそのタンパ行為を検知でき、かつ、受発光部が故障したような場合でも、異常信号が発生される異常検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における異常検知装置を表面からみた構成を示す分解斜視図
【図2】本発明の第1の実施の形態における異常検知装置を裏面からみた構成を示す分解斜視図
【図3】本発明の第1の実施の形態における第2の遮光部がベース部に取り付けられた状態の構成を示す図
【図4】本発明の第2の実施の形態における情報装置の構成の一部を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における情報装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 異常検知装置
5 第1の遮光部
6 第2の遮光部
7 ケーブル部
8 コネクタ部
9 ガイド部
10 ベース部
12,13 切り欠き部
14,15 凹部
16,36 ボス部
17,18 押圧部
19 摺動面
20 基板
21 第1の受発光部
22 第2の受発光部
23,24 コイルバネ
25 ねじ
26,27 ホルダ部
28,29 凸部
30 溝部
31 突条部
32 回路部
41 発光部
42 受光部
51 蓋部
52 壁面
60 情報装置
61 記憶部
62 制御部
64 筐体
65 電力供給部
66 電力供給口
68 警報発生部
Claims (6)
- 発光部および受光部をそれぞれ有する第1の受発光部および第2の受発光部と、
第1の弾性手段を有し、前記第1の弾性手段によって第1の方向に付勢されて前記第1の受発光部の光路を遮光する第1の遮光部と、
第2の弾性手段を有し、前記第2の弾性手段によって前記第1の方向とは異なる第2の方向に付勢されて前記第2の受発光部の光路を遮光する第2の遮光部とを備えた異常検知装置であって、
前記第1の遮光部は、前記第1の弾性手段の付勢力よりも強い外力によって前記第1の方向と反対の方向に付勢されたときに、前記第1の受発光部の光路を遮光しない位置に移動し、
前記第2の遮光部は、前記第2の弾性手段の付勢力よりも強い外力によって前記第2の方向と反対の方向に付勢されたときに、前記第2の受発光部の光路を遮光しない位置に移動し、
前記第1の受発光部および前記第2の受発光部の少なくとも一方の光路が遮光されたときに、異常信号が出力されることを特徴とする異常検知装置。 - 前記第1の遮光部が第1の支柱部および前記第1の受発光部の光路を遮光すべき第1の凸部を備え、
前記第2の遮光部が第2の支柱部および前記第2の受発光部の光路を遮断すべき第2の凸部を備え、
前記第1の支柱部および前記第2の支柱部を支持する支持面を有し、
前記第1の受発光部および前記第2の受発光部は、それぞれ前記支持面に対して前記第1の支柱部および前記第2の支柱部が配置された側とは反対側に配置され、
前記支持面には第1の溝部および第2の溝部が形成され、前記第1の溝部内を前記第1の凸部が移動し、前記第2の溝部内を前記第2の凸部が移動することを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。 - 前記第1の支柱部および前記第2の支柱部の少なくとも一方の前記支持面と当接すべき面に、軸方向に沿って突条部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の異常検知装置。
- 前記第1の弾性手段および前記第2の弾性手段の少なくとも一方がコイルバネであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の異常検知装置。
- 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の異常検知装置と、
支持基体に取り付けられる筐体と、
前記筐体に取り付けられた蓋部とを備え、
前記蓋部によって前記異常検知装置の第1の遮光部が前記第1の方向と反対の方向に付勢され、
前記支持基体への取付時に、前記第2の弾性手段の弾性力に抗して付与される外力によって、前記異常検知装置の第2の遮光部が前記第2の方向と反対の方向に付勢され、
前記筐体が前記支持基体から取り外された際、または、前記蓋部が前記筐体から取り外された際に、前記異常検知装置から異常信号が発生されることを特徴とする情報装置。 - 情報を記憶する記憶部を備え、
前記異常検知装置から異常信号が発生された場合には、前記記憶部に記憶された情報が消去されることを特徴とする請求項5に記載の情報装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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