JP5274193B2 - 保管庫及び錠前ユニット - Google Patents

保管庫及び錠前ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP5274193B2
JP5274193B2 JP2008261067A JP2008261067A JP5274193B2 JP 5274193 B2 JP5274193 B2 JP 5274193B2 JP 2008261067 A JP2008261067 A JP 2008261067A JP 2008261067 A JP2008261067 A JP 2008261067A JP 5274193 B2 JP5274193 B2 JP 5274193B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
electronic key
storage
inner cylinder
solenoid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008261067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010090600A (ja
Inventor
明広 佐藤
正美 梅村
信彦 瀬木
Original Assignee
東海理研株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東海理研株式会社 filed Critical 東海理研株式会社
Priority to JP2008261067A priority Critical patent/JP5274193B2/ja
Publication of JP2010090600A publication Critical patent/JP2010090600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5274193B2 publication Critical patent/JP5274193B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、ICチップデータを記憶する電子キーと、電子キーを回転させることにより施錠と解錠を行う錠前と、錠前に差し込まれた電子キーの回転を阻止する回転阻止機構と、ICチップデータを読み取るICチップデータ読み取り手段と、ICチップデータ読み取り手段が読み取ったICチップデータに基づいて正当な権限を認証した場合にのみ、回転阻止手段に電子キーの回転阻止状態を解除させる回転阻止機構制御手段と、を備える錠前ユニットが、収納ボックス毎に設けられた保管庫、及び、錠前ユニットに関する。
近年、個人情報保護法により、個人情報の取扱いに責任が課されるようになった。そのため、個人情報を取り扱う企業は、個人情報を記憶したファイル、CD−ROM、USB、パソコンなどの媒体が不正に持ち出され、情報が漏洩、紛失、毀損することを防止しなければならない。
ファイルやCD−ROM等の保管物が不正に持ち出されることを防止するために、これらの保管物は、錠により開閉制限を加えた保管庫に保管される。機械式の錠前は、第三者が鍵を複製して、保管物を不正に持ち出すリスクが高い。このため、本人認証により、当該使用者が、保管物を使用する正当な権限のある者であることを確認した場合にのみ、錠前の開錠を許可することが、従来より提案されている。本人認証の手段としては、暗証番号による認証、ICカードによる認証、指紋や顔などの生体認証などが考えられる。
暗証番号による認証は、正当な使用者が暗証番号を入力する際に暗証番号を盗み見て、第三者が本人になりすまして保管庫を不正に開閉する恐れがある。
ICカードによる認証は、ICチップに記憶されるICチップデータに基づいて本人認証を行うため、第三者にICチップデータを盗まれるリスクが低い。しかし、鍵とICカードとを所持しなければならず、開錠操作や鍵・ICカードの管理が煩雑である。
さらに、生体認証は、自分の体で本人認証するため、鍵だけ所持すれば良い。しかし、生体認証装置は、高価であり、保管庫の値段を釣り上げる要因になる。特に、企業の取り扱う情報量は膨大で、セキュリティの高い保管庫に買い換える場合、多大な費用を要すると、交換したくてもできない企業が出てくる。
図15は、従来の錠前ユニット100を示す図である。
そこで、例えば、図15に示すように、特許文献1に記載する錠前ユニット100は、電子キー101が接触式ICチップ102を内蔵する。錠前ユニット100は、錠前104に電子キー101を差し込んだときに、ICチップ102の端子103に接触してICチップ102にデータを読み書きする検出端子105を備える。錠前104は、ソレノイド106の作動軸107に係合し、回転を阻止されている。
錠前ユニット100の制御部108は、検出端子105が読み取ったICチップ102のデータに基づいて本人認証を行い、正当権限を認証した場合にのみ、ソレノイド106に通電する。ソレノイド106は、通電によって励磁され、作動軸107を図示しない圧縮バネに抗して吸引し、錠前104の回転阻止状態を解除する。そして、錠前ユニット100は、電子キー101のICチップ102に利用履歴を書き込む。
このような錠前ユニット100は、第三者に本人認証用の識別番号を盗まれることなく、電子キー101だけで本人認証と利用履歴の記録を行うことができるため、セキュリティが高く、使い勝手も良い。また、錠前ユニット100は、安価なソレノイド106を利用してコストアップを抑制される。保管庫は、この錠前ユニット100を適用することにより、安価にセキュリティ性能を付加することができる。
特開平10−252327号公報
しかしながら、特許文献1記載の錠前ユニット100は、保管庫に使用される場合、設置面積の制限やコストダウンのために、小型のソレノイド106を使用する。小型のソレノイド106は、通電時の吸引力が小さいため、図示しない圧縮ばねが弱く設定されている。このため、錠前ユニット100は、外部から振動を与えられると、図示しない圧縮ばねの付勢力に抗して作動軸107が動き、錠前104から外れることがあった。よって、例えば、第三者は、保管庫を叩いてソレノイドに振動を与えることにより作動軸107を錠前104から外し、その外れた隙に錠前104を回転させれば、保管庫を解錠して、保管物を不正に持ち出すことが可能であった。
また、錠前ユニット100は、上記のようにソレノイド106の図示しない圧縮ばねが弱いため、錠前104に工具を差し込んで強引に回転させることにより、図示しない圧縮バネに抗して作動軸107を押し上げて、錠前104の回転阻止状態を解除することが可能であった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、高いセキュリティを安価に確保できる保管庫及び錠前ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る保管庫及び錠前ユニットは以下の構成を有する。
(1)1又は2以上の収納ボックスと、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、前記収納ボックスに取り付けられ、前記電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより前記収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、前記内筒に係合して前記内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、前記複数の端子に接触して前記ICチップのICチップデータを読み取り、前記ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に前記回転阻止手段に通電して前記作動軸を前記内筒の回転を阻止する回転阻止位置から前記内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する保管庫において、前記内筒の前記電子キーを差し込まれる挿入孔に揺動可能に配置されるリリースカムを有し、前記リリースカムは、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーの差込経路上に突出可能に設けられた被押圧カム片と、前記被押圧カム片が押圧されない場合に前記外筒に係合するように設けられた回転阻止カム片とを有し、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーに前記被押圧カム片を押圧されることにより揺動し、前記回転阻止カム片を前記外筒と係合させて前記内筒の回転を阻止するロック位置から、前記回転阻止カム片と前記外筒との係合状態を解除して前記内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位す
(2)(1)に記載の発明において、前記リリースカムを前記ロック位置へ向かって付勢するリリースばねを有し、前記リリースカムは、前記挿入孔に前記電子キーを差し込んでいない場合には、前記リリースばねに付勢されて前記ロック位置に配置され、前記挿入孔に前記電子キーを差し込んだ場合に、前記リリースばねを圧縮して揺動し、前記ロック解除位置に配置される。
(3)(1)又は(2)に記載の発明において、前記回転阻止手段が、通電時に前記作動軸を吸引して前記回転許容位置へ移動させるソレノイドであって、前記回転許容位置に配置された前記作動軸を保持するストッパ部材を有し、前記制御手段は、前記ストッパ部材が前記作動軸を前記回転許容位置で保持した後に、前記ソレノイドへの通電を停止する。
(4)(1)乃至(4)の何れか一つに記載の発明において、前記錠前ユニットは電池を有する。
(5)(4)に記載の発明において、前記電池と並列にコンデンサを設け、前記ソレノイドに通電しない場合に前記コンデンサにチャージを行い、前記ソレノイドに通電する場合に、前記電池の電圧と前記コンデンサの電圧とを加算して前記ソレノイドに印加する。
(6)保管庫の収納ボックスに取り付けられて前記収納ボックスの開閉を許可するものであって、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、前記電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより前記収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、前記内筒に係合して前記内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、前記複数の端子に接触して前記ICチップのICチップデータを読み取り、前記ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に前記回転阻止手段に通電して前記作動軸を前記内筒の回転を阻止する回転阻止位置から前記内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する錠前ユニットにおいて、前記内筒の前記電子キーを差し込まれる挿入孔に揺動可能に配置されるリリースカムを有し、前記リリースカムは、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーの差込経路上に突出可能に設けられた被押圧カム片と、前記被押圧カム片が押圧されない場合に前記外筒に係合するように設けられた回転阻止カム片とを有し、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーに前記被押圧カム片を押圧されることにより揺動し、前記回転阻止カム片を前記外筒と係合させて前記内筒の回転を阻止するロック位置から、前記回転阻止カム片と前記外筒との係合状態を解除して前記内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位す

本発明の保管庫は、1又は2以上の収納ボックスと、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、収納ボックスに取り付けられ、電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、内筒に係合して内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、複数の端子に接触してICチップのICチップデータを読み取り、ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に回転阻止手段に通電して作動軸を内筒の回転を阻止する回転阻止位置から内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する保管庫において、内筒に配置され、内筒に差し込まれる電子キーに押圧されて内筒の回転を阻止するロック位置から内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位するリリースカムを有する。
また、本発明の錠前ユニットは、保管庫の収納ボックスに取り付けられて収納ボックスの開閉を許可するものであって、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、内筒に係合して内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、複数の端子に接触してICチップのICチップデータを読み取り、ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に回転阻止手段に通電して作動軸を内筒の回転を阻止する回転阻止位置から内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する錠前ユニットにおいて、内筒に配置され、内筒に差し込まれる電子キーに押圧されて内筒の回転を阻止するロック位置から内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位するリリースカムを有する。
このような保管庫及び錠前ユニットは、回転阻止手段とリリースカムにより内筒を2重にロックする。そのため、保管庫が外部から振動を与えられ、作動軸が動く場合でも、リリースカムがロック解除位置に配置されて内筒の回転を阻止する。よって、例えば、第三者は、保管庫を叩いて回転阻止手段に振動を与えることにより作動軸を内筒から外しても、錠前を開錠して保管庫を解錠して、保管物を不正に持ち出すことができない。また、例えば、作動軸を工具などで回転阻止位置から回転許容位置へ移動させても、リリースカムが内筒の回転を阻止しているので、錠前を不正に解錠できない。よって、本発明の保管庫及び錠前ユニットによれば、高いセキュリティを安価に確保できる。
また、本発明の保管庫は、リリースカムをロック位置へ向かって付勢するリリースばねを有し、リリースカムは、内筒の電子キーを差し込まれる挿入孔に揺動可能に配置され、挿入孔に電子キーを差し込んでいない場合には、リリースばねに付勢されてロック位置に配置され、挿入孔に電子キーを差し込んだ場合に、リリースばねを圧縮して揺動し、ロック解除位置に配置される。よって、本発明の保管庫は、振動によってリリースカムがロック位置から移動しないようにリリースばねを強くしても、電子キーを挿入孔に差し込む力を利用してリリースカムをロック位置からロック解除位置へ簡単に移動させることができる。
本発明の保管庫は、回転阻止手段が、通電時に作動軸を吸引して回転許容位置へ移動させるソレノイドであって、回転許容位置に配置された作動軸を保持するストッパ部材を有し、制御手段は、ストッパ部材が作動軸を回転許容位置で保持した後に、ソレノイドへの通電を停止する。よって、本発明の保管庫によれば、ソレノイドへの通電時間を短くしても、作動軸を回転許容位置で保持し続けることができ、消費電力を抑制できる。
本発明の保管庫は、錠前ユニットが電池を有するので、ネットワークや電気配線等をしなくても、錠前ユニットをスタンドアローンとして保管庫に取り付けることができ、工事費用を抑えることができる。
本発明の保管庫は、錠前ユニットが、電池と並列にコンデンサを設け、ソレノイドに通電しない場合にコンデンサにチャージを行い、ソレノイドに通電する場合に、電池の電圧とコンデンサの電圧とを加算してソレノイドに印加する。そのため、ソレノイドへの通電時には、電池による電圧の約2倍の電圧をソレノイドに印加することができる。これにより、本発明の保管庫は、電池の使用本数を減らしてランニングコストを抑制できる。また、本発明の保管庫は、ソレノイドの圧縮ばね力を増して、ソレノイドが振動によって内筒を回転可能にする不具合を防止できるので、振動に対するセキュリティを向上させることができる。
次に、本発明に係る保管庫及び錠前ユニットの一実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
<保管庫の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る保管庫1,2とデスク3の外観斜視図である。
例えば、オフィスには、保管庫1,2やデスク(保管庫の一例)3などが配置されている。保管庫1は、開閉扉5A,5Bにより開閉される収納ボックス4A,4Bを備える。また、保管庫2は、開閉扉7により開閉される収納ボックス6と、引き出し式の収納ボックス8A,8B,8Cとを備える。更に、デスク3は、引き出し式の収納ボックス9A,9B,9C,9D,9Eを備える。各収納ボックス4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9Eには、ファイルやCD−ROM、USBメモリ、ノート型パソコンなどの各種保管物が保管されている。
収納ボックス4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9Eには、錠前ユニット20A〜20Kがそれぞれ取り付けられ、正当な権限を有する者のみが収納ボックス4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9Eを開閉できるようにしている。錠前ユニット20A〜20Kは、同一の構成であるので、以下では、錠前ユニット20Aについて説明する。
図2は、収納ボックス4Aの開閉扉5Aに取り付けられた錠前ユニット20Aの側面図である。図3は、収納ボックス4Aに取り付けられた錠前ユニット20Aを上方から見た図である。
図3に示すように、開閉扉5Aは、第1扉11と第2扉12とを備える。図2及び図3に示すように、第1扉11の内側には、錠前ユニット20Aが絶縁カバー26を介してボルト13でネジ止めされている。錠前ユニット20Aは、錠前21が第1扉11に形成した孔11aから外部に露出している。
図3に示すように、錠前ユニット20Aには、ロックレバー22が回動可能に保持されている。ロックレバー22は、錠前21の回転に従って回動する。収納ボックス4Aは、ロックレバー22が第2扉12の係合溝12aに係合している場合に施錠され、開閉扉5Aの開閉を制限される一方、ロックレバー22が係合溝12aから外れた場合に開錠され、開閉扉5Aの開閉を許可される。
錠前ユニット20Aの側面には、電池62を収納する電池ボックス65が取り付けられている。電池ボックス65には、錠前ユニット20Aの動作を制御する制御手段61が内設されている。制御手段61は、電子キー51の接触式ICチップ52に記憶されているデータに基づいて権限認証を行い、正当な権限を認証できた場合に限り、錠前21に差し込んだ電子キー51の回転を許容するようになっている。よって、収納ボックス4Aは、正当な権限を有する者のみが錠前21に差し込んだ電子キー51を回転させて、開閉扉5Aを開閉することができる。尚、錠前ユニット20Aが電池62で駆動するため、ネットワークや電線などの配線を行わずに錠前ユニット20Aを保管庫1に安価に取り付けることができる。
<電子キーの構成>
図2及び図3に示す電子キー51は、収納ボックス4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9Eに取り付けた錠前20A〜20Kに共通して使用できるように、他の電子キーと同一形状をなす。電子キー51は、一般的な鍵の形状をしている。
図2に示すように、ICユニット57は、第1端子部材(複数の端子の一例)53と第2端子部材(複数の端子の一例)54を備える接触式ICチップ52を内蔵している。第2端子部材54は、ICユニット57から外部に突出している。第2端子部材54は、錠前21を回転させられるように、剛性を有する金属板で構成されている。第2端子部材54は、一対の係止部54a,54aが逆向きに張り出すように設けられている。
図3に示すように、第1端子部材53は、第2端子部材54の両側に絶縁した状態で貼り付けるようにして設けられている。図2に示すように、ICユニット57は、第2端子部材54と反対側の後端部に拡散板58が取り付けられ、ICユニット57内で発光するLED55の光を拡散させて、電子キー51の両側面と後端部からLED55の発光状態を見やすくしている。
図4は、電子キー51の電気回路図である。
接触式ICチップ52は、第1端子部材53と第2端子部材54との間に配置されている。LED55は、ICチップ52と並列に設けられている。ICチップ52とLED55の両側には、ダイオードD1,D2と抵抗R1,R2が配置され、ICチップ52とLED55に流れる電流の向きを反対にしている。このため、電子キー51は、第1及び第2端子部材53,54に電流を交互に供給して第1及び第2端子部材53,54の極性を変更することにより、ICチップ52とLED55に交互に電流が流れ、ICチップ52のデータ読み取りとLED55の点灯が交互に行われる。
ICチップ52は、周知のようにCPUやROM、RAMなどを備える。ICチップ52には、当該ICチップ52に付与された固有識別番号が書き換え不能に記憶されている。電子キー51が、個人に付与された個人キーである場合には、この固有識別番号を当該電子キー51の所有者を特定する個人識別情報として用いる。一方、電子キー51が、複数人が共同して使用する共通キーである場合には、上記固有識別情報では個人を特定できない。この場合、ICチップ52は、例えば電子キー51を鍵管理ボックスから取り出す場合に、個人に付与された個人識別情報を記憶する。
また、ICチップ52は、収納ボックス4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9Eのうち使用者が開閉権限を有する収納ボックスの扉IDを記憶し、電子キー1本で複数の収納ボックスを開閉できるようにしている。
更に、ICチップ52は、収納ボックスを開閉した時間や開閉された収納ボックスの扉IDなどの利用履歴が書き込まれる。電子キー51は、電子キーを一括管理する鍵管理ボックスに収納されて管理される。ICチップ52は、電子キー51が鍵管理ボックスに返却されたときに、書き込まれた利用履歴を個人識別情報に関連付けて鍵管理ボックスに出力する。このため、鍵管理ボックスでは、各保管庫1〜3にネットワークで接続されていなくても、誰がどの収納ボックスをいつ使用したかの利用履歴を一括管理することが可能である。
<錠前ユニットの構成>
図5は、図2に示す錠前ユニット20Aを正面から見た図である。図6は、錠前ユニット20Aの中央縦断面図であって、電子キー非挿入状態を示す。図7は、錠前ユニット20Aの中央縦断面図であって、電子キー挿入状態を示す。図8は、図5に示す錠前ユニットの分解斜視図である。ただし、図8では、絶縁カバー26を省略して記載している。
図5〜図8に示すように、錠前ユニット20Aは、錠前21が、キーガイドカバー34と絶縁スペーサ44とコンタクトホルダ35とコンタクトピース18と付勢ばね41とホルダカバー36とレバーシャフト37とで構成される内筒と、その内筒を回転可能に保持するケース(外筒の一例)24とで構成されている。錠前21は、ソレノイド27とリリースカム46によりレバーシャフト37が2重にロックされ、ケース24に対して回転することを阻止されている。
図6及び図7に示すように、錠前ユニット20Aは、剛性のある金属を材質とするケース24とカバー25により外観を構成されている。ソレノイド27は、作動軸28を下向きに突出させるように、ケース24に固定ねじ31で固定されている。作動軸28には、Eリング30が装着されている。Eリング30とソレノイド27との間には、圧縮バネ29が縮設され、作動軸28をソレノイド27から突出する方向へ常時付勢している。ソレノイド27に接続される配線32は、ケース24とカバー25との間から外部に取り出され、制御手段61(図2参照)に接続されている。ケース24は、第1扉11(図2参照)に接触する正面側に絶縁カバー26が装着され、電子キー51のグランド側への電気的影響を防いでいる。
図6〜図8に示すように、ケース24には、取付開口部24bが正面側から背面側へ貫通して形成され、キーガイドカバー34と絶縁スペーサ44とコンタクトホルダ35とコンタクトピース18と付勢ばね41とホルダカバー36とレバーシャフト37が装填されている。これらの部材34〜37,44は、ケース24にカバー25をカバーねじ16でネジ止めすることにより、一体的に回転するようにケース24に保持されている。
図6〜図8に示すキーガイドカバー34は、剛性を確保するために、SUSなどの金属を材質としている。キーガイドカバー34は、一端を閉鎖された円筒形状をなす。キーガイドカバー34は、絶縁スペーサ44を介してコンタクトホルダ35の正面側端部に被せるように装着される。図8に示すように、キーガイドカバー34の端面には、鍵溝34aが形成されている。キーガイドカバー34は、開口端部に設けた係止突起34bをコンタクトホルダ35に設けた係止孔35gにそれぞれ挿入して固定され、鍵溝34aがコンタクトホルダ35の鍵溝35cに位置合わせされている。
図8に示すコンタクトホルダ35は、絶縁性を確保するために、POMなどの樹脂を材質とする。コンタクトホルダ35は、略円柱形状をなす。コンタクトホルダ35は、鍵溝35cの両側に、凹部35d,35eが設けられている。
図6及び図7に示すように、コンタクトホルダ35は、鍵溝35cの周りに、コンタクトピース(データ読み取り手段の一例)18を保持するためのコンタクトピース保持溝35iが形成されている。コンタクトピース保持溝35iは、凹部35d,35eに連通するように半円状に形成されている。
図8に示すように、コンタクトピース18は、導電性を有する金属を材質とする。コンタクトピース18には、一対の接触部39,39が設けられている。コンタクトピース18は、電子キー51の両側に設けた第1端子部材53に接触部39,39を接触させるために、接触部39,39をコンタクトホルダ35の凹部35d,35eに配置するようにコンタクトピース保持溝35iに取り付けられる。接触部39と凹部35d,35eの間には、付勢ばね41が配置されている。
図6〜図8に示すように、コンタクトホルダ35の背面側には、コンタクトピース18をキーガイドカバー34側へ押圧して保持するように、ホルダカバー36がはめ込んで取り付けられている。ホルダカバー36は、絶縁性を確保するために、樹脂などの絶縁材料により設けられている。
図6及び図7に示すように、コンタクトピース18とケース24は、配線43を介して制御手段61(図2参照)に電気接続されている。コンタクトピース18は、絶縁体である絶縁スペーサ44とコンタクトホルダ35とホルダカバー36で覆われることにより、ケース24と電気的に絶縁状態が確保されている。そのため、第2端子部材54からケース24へ電流が流れる極性と、第1端子部材53からコンタクトピース18に流れる電気的な極性とが分けられている。よって、電子キー51は、配線43を介して制御手段61に導通し、扉IDや個人識別情報の読み取りとLED55の発光とを制御される。尚、配線43は、図6〜図8に示すように、ケース24にプレート固定ネジ17で固定されたコード押さえプレート33に押さえられている。
尚、コンタクトホルダ35とキーガイドカバー34との間には、絶縁スペーサ44が配置され、コンタクトピース18に流れる電流がキーガイドカバー34へ流れることを防止している。
図6及び図7、図8に示すように、ホルダカバー36は、レバーシャフト37側の端面に係合段差部36bが設けられている。係合段差部36bは、レバーシャフト37の端面に設けられた係合突部37bに係合し、レバーシャフト37と一体的に回転するようにされている。
図6及び図7に示すレバーシャフト37は、導電性及び剛性のある金属を材質とする。レバーシャフト37は、略円柱状の外周面に、クリックボール48を収納するための収納孔37eが形成されている。クリックボール48は、収納孔37eに内設されたクリックばね49によって収納孔37eから押し出される方向に常時付勢されている。ケース24には、クリックボール48が嵌合するニュートラル孔部24gが設けられている。よって、レバーシャフト37は、クリックボール48をニュートラル孔部24gに嵌合させることにより初期位置が規定される。レバーシャフト37には、挿入孔37aが軸線方向に沿って形成されている。
図6及び図7に示すように、鍵溝34a,44a,35c,36aと挿入孔37aは、電子キー51を抜き差しできるように位置合わせされ、鍵穴38を構成する。
尚、図5〜図8に示すように、ケース24の正面には、キーガイドカバー34が配置されるボス部24aが設けられている。ボス部24aの内周面には、鍵穴38に電子キー51を差し込む場合に、電子キー51の一方の係止部54aが挿入される鍵溝24eが、1箇所に設けられている。従って、電子キー51は、一般的なシリンダ錠用の鍵と同様に鍵穴38に差し込んで回転させると、係止部54aが鍵溝24eからずれてボス部24aの内壁に係止され、鍵穴38から抜けなくなる。
レバーシャフト37の後端部は、カバー25の貫通孔25aに回転可能に挿通され、外部に突出している。レバーシャフト37の後端部には、ロックレバー22が回転不能に嵌め合わされ、ボルト23で固定されている。レバーシャフト37とロックレバー22との間には、フランジ19が配設され、ケース24からロックレバー22への導通を防いでいる。
尚、レバーシャフト37の外周面には、係止片37fが突設されている。係止片37fは、コード押さえプレート33とカバー25との間に移動可能に配置されている。係止片37fは、ケース24の内壁に設けられた図示しない凸部に係止され、レバーシャフト37を初期位置とその初期位置から例えば90度ずれた解錠位置との間で回転させるようにしている。
<回転止め機構の構成>
図6及び図7に示すレバーシャフト37は、上述したように、ソレノイド27とリリースカム46により、ケース24に対して回転することを阻止されている。
レバーシャフト37の挿通孔37aには、電子キー51を差し込まれる差込経路に対して直交するように、金属製のリリースカム軸45が架設されている。リリースカム軸45には、リリースカム46が揺動自在に保持されている。リリースカム46は、導電性や剛性を確保するために、SUSなどの金属を材質とする。リリースカム46は、板状のものであって、リリースカム軸45から異なる方向へ延びるように第1カム片46aと第2カム片46bと第3カム片46cとが設けられている。
レバーシャフト37には、リリースカム軸45を挟んで対向する位置に、第1貫通孔37cと第2貫通孔37dとが形成されている。第1貫通孔37cには、リリースカム46の第1カム片46aが配置される。第1貫通孔37cは、リリースカム46が揺動できるように、リリースカム46の厚さに対応する溝幅で電子キー51の差込経路に沿って形成されている。一方、第2貫通孔37dは、リリースカム46の厚さに対応する溝幅で、電子キー51の差込経路に沿って長く形成され、リリースカム46の第2及び第3カム片46b,46cが配置される。第2貫通孔37dは、レバーシャフト37が初期位置に配置されている場合に、ケース24に形成された係合孔24fに重なるように形成されている。
レバーシャフト37は、第1貫通孔37cの外側に、リリースばね47を保持するためのばね収納孔37gが形成されている。リリースばね47は、ばね収納孔37gの内壁とリリースカム46の第1カム片46aとの間に縮設され、リリースカム46の第1カム片46aをカバー25側へ常時付勢している。リリースカム46は、レバーシャフト37が初期位置に配置されて挿入孔37aに電子キー51を差し込まれていない場合には、第1カム片46aを第1貫通孔37cの内壁に突き当てるように揺動する。このとき、リリースカム46の第3カム片46cは、ケース24の係合孔24fに係合し、レバーシャフト37がケース24に対して回転することを阻止する。そして、リリースカム46の第2カム片46bは、第2貫通孔37dから挿入孔37a内に突出する。
また、レバーシャフト37には、ソレノイド27の作動軸28が嵌合する嵌合凹部37hが形成されている。レバーシャフト37は、初期位置に配置されている場合に、嵌合凹部37hが作動軸28に位置合わせされる。ソレノイド27は、非通電時に作動軸28を圧縮ばね29により突出させて嵌合凹部37hに嵌合させることにより、レバーシャフト37がケース24に対して回転することを阻止する。
ケース24は、ソレノイド27が通電により作動軸28を吸引した後に、作動軸28の吸引位置を維持するためのストッパ50を備える。ストッパ50は、作動軸28の進退方向に対して直交する方向にスライドできるように、ケース24に保持されている。ストッパ50は、スライド方向に沿って作動軸28が挿通される挿通溝50aを形成されている。挿通溝50aは、Eリング30の直径より小さい溝幅で形成され、作動軸28がEリング30をストッパ部材50に係止されて下降位置を規定されるようになっている。
ストッパ部材50は、コード押さえプレート33との間にストッパばね15が縮設されている。ストッパばね15は、リリースばね47より弾性力が小さくされている。そのため、鍵穴38に電子キー51を差し込んでおらず、リリースカム46がリリースばね47の弾性力で揺動している場合には、ストッパ部材50は、ストッパばね15の付勢力に抗して第1カム片46aによってカバー25側へ押圧され、作動軸28のEリング30を係止する。一方、リリースカム46がリリースばね47を圧縮させながら揺動すると、ストッパばね15が伸張してストッパ部材50を作動軸28側へ押し出す。作動軸28は、Eリング30より先端の外周面に環状係止溝28aが形成されている。ストッパ部材50は、作動軸28側へスライドすると、環状係止溝28aに係合して、作動軸28を吸引位置で保持する。
<制御手段の電気的構成>
図9は、図5に記載する錠前ユニットが備える制御手段61の電気回路図であって、チャージ状態を示す。
制御手段61は、直列接続された3本の電池62を電源として駆動する。電池62は、ソレノイド27に電力を供給する電力供給ラインL11に接続されている。電力供給ラインL11は、電池62をダイオードD11とソレノイド27と第1トランジスタTR11とを介してグランドに接続されている。
第1トランジスタTR11のベースには、電力供給制御ラインL14を介してデータ読み取り基板63が接続されている。データ読み取り基板63は、電子キー51の第1及び第2端子部材53,54に接触する接触部39やレバーシャフト37、リリースカム46などに接続すると共に、権限認証用メモリ64に接続している。データ読み取り基板63は、接触部39やレバーシャフト37、リリースカム46などを介してICチップ52から読み取ったデータに基づいて正当な権限を認証した場合に、ソレノイド制御信号をトランジスタTR11に出力し、トランジスタTR11に電流を流させる。ここで、権限認証用メモリ64には、収納ボックス4Aを開閉する権限を有する者を識別するための情報と、収納ボックス4Aを識別するための扉IDとが記憶されている。
電力供給制御ラインL14上の接点P17と、電力供給ラインL11の第1トランジスタTR11の下流側に設けた接点P18との間には、抵抗R13が配置され、第1トランジスタTR11に供給する電圧を調整している。よって、第1トランジスタTR11は、ベースにソレノイド制御信号を付与されることによりエミッタとコレクタとが導通してソレノイド27に電流が流れる。
電力供給ラインL11は、電池62とダイオードD11との間の接点P11と、ダイアオードD11とソレノイド27との間の接点P12が、チャージラインL12により接続されている。チャージラインL12には、第2トランジスタTR12とコンデンサC11とが配置されている。第2トランジスタTR12とコンデンサC11との間には、抵抗R11が配置され、コンデンサC11に供給する電圧を調整している。
また、電力供給ラインL11は、接点P11とダイオードD11との間の接点P14と、ソレノイド27と第1トランジスタTR11との間の接点P16が、チャージ制御ラインL13を介して接続されている。チャージ制御ラインL13は、接点P15が第2トランジスタTR12のベースに接続されている。接点P14,接点P15の間には、抵抗R12が配置され、第2トランジスタTR12のベースに供給する電圧を調整している。
<動作説明>
次に、上記保管庫1と錠前ユニット20Aの動作について説明する。
保管庫1の収納ボックス4Aに設けた錠前ユニット20Aは、電子キー51を鍵穴38に差し込まれていない状態では、図6に示すように、レバーシャフト37がクリックボール43をニュートラル孔部24gに嵌合させて初期位置に配置されている。そのため、鍵穴38は、ケース24の鍵溝24eに位置合わせされている。
また、リリースカム46がリリースばね47に付勢され、第3カム片46cをケース24の係合孔24fに係合させ、レバーシャフト37の回転を阻止している。これと同時に、ソレノイド27は、非通電にされて作動軸28をレバーシャフト37の嵌合凹部37hに嵌合させ、レバーシャフト37の回転を阻止している。つまり、レバーシャフト37は、リリースカム46とソレノイド27とにより2重にロックされている。
このように電子キー51を錠前ユニット20Aに差し込んでいない状態では、図9に示す制御手段61は、接触部39やレバーシャフト37、リリースカム46などに電流が流れず、データ読み取り基板63がデータを読み取らない。そのため、データ読み取り基板63はソレノイド制御信号をトランジスタTR11に出力しない。この場合、NPN型のトランジスタTR11はベース電圧が低く、OFFされる。そして、トランジスタTR11に接続するPNP型のトランジスタTR12は、ベース電圧が高くなり、OFFされる。
トランジスタTR11とTR12がともにOFFである場合には、電池62より、ダイオードD11、コンデンサC11、抵抗R11の経路で電流が流れ、コンデンサC11に充電が行われる。このとき、コンデンサC11は電池62と並列に接続されているのと等価である。コンデンサC11に充電されると、コンデンサC11の電圧は次第に電池62と同電位に近づき、電流が流れなくなる。なお、充電時間はコンデンサC11と抵抗R11の積に比例する。
ユーザ甲は、図1に示す収納ボックス4Aからファイルを持ち出す場合には、複数本の鍵を管理する鍵管理ボックスへ行き、電子キー51を取り出す。鍵管理ボックスには、電子キー51を差し込むための鍵穴が設けられ、各鍵穴にロック機構を設けて電子キー51を不正に取り出せないようにされている。鍵管理ボックスは、電子錠が扉に設けられ、カードリーダや暗証番号入力装置、生体認証装置などにより本人認証を行い、正当な権限をした場合にのみ扉の開閉を許可する。ユーザ甲が本人認証を行って電子錠を開錠すると、鍵管理ボックスは、電子キー51にユーザ甲の個人認証番号とユーザ甲が使用権限を有する収納ボックスの扉IDを電子キー51のICチップ52に書き込んだ後、ロック機構を解除する。よって、当該電子キー51は、ユーザ甲の固有キーとなって鍵管理ボックスから持ち出される。
ユーザ甲は、電子キー51を持って保管庫1へ行き、図7に示すように、収納ボックス4Aの錠前ユニット20Aに電子キー51を差し込む。錠前ユニット20Aは、ホルダカバー36が電子キー51の係止部54aに当接して、電子キー51の差込量を規制する。すると、電子キー51は、第1端子部材53がコンタクトピース18に接触し、第2端子部材54がレバーシャフト37とリリースカム46を介してケース24に接続して、第1及び第2端子部材53,54間に電流が流れるようになる。このとき、接触部39は、付勢ばね41の反発力により第1端子部材53に押し付けられ、機械的に接触不良を防止される。
データ読み取り基板63は、電子キー51の第1及び第2端子部材53,54に交互に電池62の電力を供給する。第1端子部材53に供給された電流は、LED55から第2端子部材54へ流れた後、データ読み取り基板63へ流れる。一方、第2端子部材54に供給された電流は、接触式ICチップ52を介して第1端子部材53へ流れた後、データ読み取り基板63へ流れる。よって、電子キー51は、ICチップ52とLED55に電流が交互に流れ、ICチップ52のデータ読み取りとLED55の発光とが交互に行われる。そして、LED55の発光状態は、第1端子部材53に電流を供給する時間やタイミングによって任意に調整することができる。
例えば、LED55が数msecの短い周期で点滅すると、ユーザ甲は、残像効果によりLED55が連続的に発光しているように見える。この場合、ユーザ甲は、錠前ユニット20AがICチップ52のデータを正常に読み取ったことを確認する。一方、例えば、第1及び第2端子部材53,54が油膜等で汚れて接触不良を生じた場合には、第1及び第2端子部材53,54間に電流が流れないため、LED55が消灯したままである。この場合、ユーザ甲は、錠前ユニット20AがICチップ52のデータを正常に読み取っていないことを確認する。この場合には、ユーザは、電子キー51を鍵穴38から抜き取って第1及び第2端子部材53,54を清掃し、再度電子キー51を鍵穴38に入れ直す。よって、ユーザは、接触不良によるICチップ52のデータ読み取り不良を防止することができる。更に、例えば、制御手段41が扉IDや個人識別情報に基づいて権限認証できない場合には、LED55の消灯時間を正常時よりも長くする。この場合、ユーザ甲は、残像効果によりLED55が点滅しているように見える。よって、ユーザ甲は、LED55が点滅する様子を見て、権限認証に失敗したことを確認できる。
錠前ユニット20Aは、リリースカム46の第2カム片46bが電子キー51の第2端子部材54に押圧されると、リリースカム46がリリースばね47を圧縮させながら回動し、第3カム片46cがケース24の係合孔24fから退避させる。これにより、リリースカム46がレバーシャフト37の回転を阻止するロック状態が解除される。リリースばね47の圧縮に伴い、ストッパ部材50がストッパばね15のばね力によって作動軸28側へ飛び出す。
ソレノイド27が非通電の場合、作動軸28が嵌合凹部37hに嵌合して、レバーシャフト37の回転を阻止している。そのため、甲は、電子キー51を回転させて収納ボックス4Aを開錠できない。
図9に示す制御手段61は、データ読み取り基板63が、接触部39やレバーシャフト37、リリースカム46などを介してICチップ52の個人識別情報と扉IDを読み取る。そして、データ読み取り基板63は、読み取った個人識別情報と扉IDを権限認証用メモリ64に照合し、ユーザ甲が収納ボックス4Aを開閉する権限があるか否かを判断する。
具体的には、データ読み取り基板63は、ICチップ52から読み取った扉IDが収納ボックス4Aの扉IDに一致し、且つ、ICチップ52から読み取った個人識別情報が権限認証用メモリ64に記憶されているデータに一致する場合に、正当な権限があると判断する。一方、データ読み取り基板63は、ICチップ52から読み取った扉IDが収納ボックス4Aの扉IDに一致せず、又は、ICチップ52から読み取った個人識別情報が権限認証用メモリ64に記憶されているデータに一致しない場合には、正当な権限がないと判断する。データ読み取り基板63は、正当な権限があると判断すると、ソレノイド制御信号をトランジスタTR11に出力する。
ソレノイド制御信号により、NPN型のトランジスタTR11のベース電圧を高くすると、トランジスタTR11がONになるので、トランジスタTR11のコレクタ電圧が下がる。これにより、トランジスタTR11に接続されたPNP型TR12のベース電圧が下がるため、トランジスタTR12もONになる。
トランジスタTR12がONされることにより、電池62とコンデンサC11は直列に接続されたのと等価になり、ソレノイド27に向かって電流が流れる。このとき、ソレノイド27には電池62の電圧とコンデンサC11の電圧が加算されて印加されるので、電池62の2倍の電圧が印加されたことになる。
このため、電池62のみでソレノイド27を駆動するよりも大きな駆動電流を得ることができる。コンデンサC11に蓄えられた電圧はソレノイド27に流れて、消費するので、ソレノイド27の両端電圧は時間とともに減少し、図10のA部に示すような曲線となる。
図10によれば、ソレノイド27の作動軸28を動かすのに必要な電流をコンデンサC11で補っており、一時的に通常よりも大きな電流をソレノイド27に供給していることがわかる。つまり、ソレノイド通電直後は電池電圧(4.5V)の2倍の9Vがソレノイド27に一時的に印加される。そのため、作動軸28が動き始め、その後はコンデンサC11の放電にともない電圧が低下し安定する。
放電直後は、ダイオードD11にコンデンサC11の電圧が印加されるので、逆電圧が印加され、ダイオードD11には電流が流れない。コンデンサC11が放電してしまうと、電位差が無くなり、ダイオードD11に順方向の電流が流れ出し、ソレノイド27を継続して駆動することができる。よって、電池62が消耗しても、ソレノイド27を効率よく駆動することができる。
電流を供給されたソレノイド27は、励磁されて、作動軸28を吸引する。これにより、レバーシャフト37は、作動軸28が嵌合凹部37hから外れ、回転阻止状態が解除される。作動軸28は、環状係止溝28aがストッパ部材50に対応する位置までソレノイド27に吸引されると、ストッパ部材50がストッパばね15のばね力によって環状係止溝28aに嵌合する。そのため、ソレノイド27は、通電を停止されても、ストッパ部材50により作動軸28の吸引位置が維持される。
その後、ユーザ甲が、電子キー51を鍵穴38に差し込んだまま回転させると、キーガイドカバー34と絶縁カバー44とコンタクトホルダ35とホルダカバー36とレバーシャフト37とが一体的に回動する。これにより、ロックレバー22が第2扉12の係合溝12aから外れ、収納ボックス4Aが開錠される。
ここで、電子キー51を回転されると、係止部54aがケース24の鍵溝24eからずれ、ボス部24aの内壁に係止されるようになる。そのため、ユーザ甲は、電子キー51を回転させて開錠した状態で電子キー51をひっぱっても、係止部54aがボス部24aの内壁に引っ掛かり、電子キー51を鍵穴38から抜くことができない。
ユーザ甲は、開閉扉5Aを開いて目的のファイルを取り出したら、開閉扉5Aを閉じる。そして、電子キー51を開錠時と逆方向に回転させる。すると、錠前ユニット20Aは、レバーシャフト37がクリックボール48をケース24のニュートラル孔部24gに嵌合させることにより、錠前21の内筒を初期位置に戻す。これにより、電子キー51の係止部54aがケース24の鍵溝24eに位置合わせされ、ユーザ甲は、電子キー51を鍵穴38から抜くことができるようになる。
電子キー51を鍵穴38から抜くと、リリースカム46がリリースばね47に押圧されて回動し、図6に示すように、第3カム片46cをケース24の係合孔24fに嵌合させて、レバーシャフト37の回転を阻止する。また、リリースばね47はストッパばね15より弾性力が大きい。そのため、リリースカム46は、リリースばね47に付勢されて回動すると、ストッパばね15に抗してストッパ部材50を作動軸28と反対側(背面側)へ押圧する。これにより、ストッパ部材50は、背面側へスライドして、作動軸28の環状係止溝28aとの係合を解除する。作動軸28は、圧縮ばね29の弾性力と自重によりソレノイド27から突出し、ケースの嵌合凹部37hにする。これにより、レバーシャフト37の回転が阻止される。
尚、錠前ユニット20Aは、電子キー51の第1及び第2端子部材53,54が接触部39やレバーシャフト37、リリースカム46などに接触しなくなると、データ読み取り基板63に電流が流れなくなるため、電子キー51の不存在を検出する。また、錠前ユニット20Aは、開閉扉5Aを閉じたときに、ユーザ甲の個人識別情報や収納ボックス4Aを開閉した時間などの利用履歴を電子キー51のICチップ52に書き込む。また、錠前ユニット20Aは、制御手段61のメモリにも利用履歴を書き込む。ユーザ甲が、電子キー51を鍵管理ボックスに返却すると、鍵管理ボックスは電子キー51のICチップ52から利用履歴を吸い上げて、各種保管庫1〜3や各ユーザの利用履歴を一括管理する。よって、ユーザは、利用履歴が管理されていることから、保管物を短時間で返却する意識が働くようになり、人為的にも保管庫のセキュリティを高めることができる。
<第1実施形態に係る発明の作用効果>
第1実施形態の保管庫1は、収納ボックス4A,4Bと、第1端子部材53と第2端子部材54を備える接触式ICチップ52を内蔵する電子キー51と、収納ボックス4A,4Bに取り付けられ、電子キー51が差し込まれる「内筒」の一例であるキーガイドカバー34と絶縁スペーサ44とコンタクトホルダ35とホルダカバー36とレバーシャフト37を「外筒」の一例であるケース24に対して一体的に回転させることにより収納ボックス4A,4Bの施錠と解錠を行う錠前21と、レバーシャフト37に係合してレバーシャフト37の回転を阻止する作動軸28を電気的に作動させる「回転阻止手段」の一例であるソレノイド27と、第1及び第2端子部材53,54に接触してICチップ52のICチップデータを読み取り、ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合にソレノイド27に通電して作動軸28をレバーシャフト37の回転を阻止する回転阻止位置からレバーシャフト37の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段61と、を有する保管庫1において、レバーシャフト37に配置され、レバーシャフト37に差し込まれる電子キー51に押圧されてレバーシャフト37の回転を阻止するロック位置からレバーシャフト37の回転を許容するロック解除位置へ変位するリリースカム46を有する。
また、第1実施形態の錠前ユニット20Aは、保管庫1の収納ボックス4Aに取り付けられて収納ボックス4Aの開閉を許可するものであって、第1端子部材53と第2端子部材54を備える接触式ICチップ52を内蔵する電子キー51と、電子キー51がキーガイドカバー34と絶縁スペーサ44とコンタクトホルダ35とコンタクトピース18と付勢ばね41とホルダカバー36とレバーシャフト37をケース24に対して一体的に回転させることにより収納ボックス4Aの施錠と解錠を行う錠前21と、レバーシャフト37に係合してレバーシャフト37の回転を阻止する作動軸28を電気的に作動させるソレノイド27と、第1及び第2端子部材53,54に接触してICチップ52のICチップデータを読み取り、ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合にソレノイド27に通電して作動軸28をレバーシャフト37の回転を阻止する回転阻止位置からレバーシャフト37の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段61と、を有する錠前ユニット20Aにおいて、レバーシャフト37に配置され、レバーシャフト37に差し込まれる電子キー51に押圧されてレバーシャフト37の回転を阻止するロック位置からレバーシャフト37の回転を許容するロック解除位置へ変位するリリースカム46を有する。
このような保管庫1及び錠前ユニット20Aは、ソレノイド27とリリースカム46によりレバーシャフト37を2重にロックする。そのため、保管庫1が外部から振動を与えられ、作動軸37が動く場合でも、リリースカム46がロック解除位置に配置されて内筒の回転を阻止する。よって、例えば、第三者は、保管庫1を叩いてソレノイド27に振動を与えることにより作動軸28をレバーシャフト37から外しても、錠前21を開錠して保管庫1を解錠して、保管物を不正に持ち出すことができない。また、例えば、作動軸28を工具などで回転阻止位置から回転許容位置へ移動させても、リリースカム46がレバーシャフト37の回転を阻止しているので、錠前21を不正に解錠できない。よって、第1実施形態の保管庫1及び錠前ユニット20Aによれば、高いセキュリティを安価に確保できる。
また、第1実施形態の保管庫1は、リリースカム46をロック位置へ向かって付勢するリリースばね47を有し、リリースカム46は、レバーシャフト37の電子キー51を差し込まれる挿入孔37aに揺動可能に配置され、挿入孔37aに電子キー51を差し込んでいない場合には、リリースばね47に付勢されてロック位置に配置され、挿入孔37aに電子キー51を差し込んだ場合に、リリースばね47を圧縮して揺動し、ロック解除位置に配置される。よって、第1実施形態の保管庫1は、振動によってリリースカム46がロック位置から移動しないようにリリースばね47を強くしても、電子キー51を挿入孔37aに差し込む力を利用してリリースカム46をロック位置からロック解除位置へ簡単に移動させることができる。
第1実施形態の保管庫1は、ソレノイド27が、通電時に作動軸28を吸引して回転許容位置へ移動させるものであり、回転許容位置に配置された作動軸28を保持するストッパ部材50を有し、制御手段61は、ストッパ部材50が作動軸28を回転許容位置で保持した後に、ソレノイド27への通電を停止する。よって、第1実施形態の保管庫1によれば、ソレノイド27への通電時間を短くしても、作動軸28を回転許容位置で保持し続けることができ、消費電力を抑制できる。
第1実施形態の保管庫1は、錠前ユニット20Aが電池62を有するので、ネットワークや電気配線等をしなくても、錠前ユニット20Aをスタンドアローンとして保管庫1に取り付けることができ、工事費用を抑えることができる。
第1実施形態の保管庫1は、錠前ユニット20Aが、電池62と並列にコンデンサC11を設け、ソレノイド27に通電しない場合にコンデンサC11にチャージを行い、ソレノイド27に通電する場合に、電池62の電圧とコンデンサC11の電圧とを加算してソレノイドに印加する。そのため、ソレノイド27への通電時には、電池62による電圧の約2倍の電圧をソレノイド27に印加することができる。これにより、本実施形態の保管庫1は、電池62の使用本数を減らしてランニングコストを抑制できる。また、本実施形態の保管庫1は、ソレノイド27の圧縮ばね力を増して、ソレノイド27が振動によってレバーシャフト37等を回転可能にする不具合を防止できるので、振動に対するセキュリティを向上させることができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態の保管庫及び錠前ユニットについて図面を参照して説明する。図11は、本発明の第2実施形態に係る保管庫1の収納ボックス4Aに取り付けられた錠前ユニット70の上面図である。
第2実施形態の保管庫1と錠前ユニット70は、第1及び第2扉11,12の開閉制限方法が第1実施形態と相違する点を除き、第1実施形態と構成が共通する。よって、ここでは、第1実施形態と相違する点を説明し、第1実施形態と共通する点は図面に同一符号を付し、説明を適宜省略する。
錠前ユニット70は、ケース24の対向する側面に設けた摺動溝73,73にデッドボルト72が摺動可能に保持されている。デッドボルト72は、第2扉12に設けたストライク71に嵌合して、第1及び第2扉11,12の開閉を制限する。
図12は、図11に示す錠前ユニット70の中央縦断面図である。図13は、図12に示す錠前ユニット70の背面図であって、レバーシャフト37とデッドボルト72との位置関係を説明する図である。
図12に示すように、デッドボルト72は、コード押さえプレート33とカバー25との間に配置され、スライド時に配線32,43などに接触して断線させることなないようにしている。図13に示すように、デッドボルト72は、レバーシャフト37の係止片37fが連結凹部72aに嵌め合わされて連結している。よって、錠前ユニット70は、デッドボルト72がレバーシャフト37の回転に従ってスライドし、ストライク71に嵌合又はストライク71から後退することにより、施錠又は解錠を行う。
このような錠前ユニット70は、カバー25をケース24から取り外すと共に、ボルト23を緩めてロックレバー22とフランジ19をレバーシャフト37から取り外し、デッドボルト72を取り付けるだけで、ロック方法を変更できる。よって、デッドボルト72によるスライド式施錠を行う錠前ユニット70と、ロックレバー22による回動式施錠を行う錠前ユニット20Aの部品を共通化してコストダウンを図るととができる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
上記実施形態では、トランジスタTR11、TR12によりチャージ操作と電力供給動作とを切り替えた。このトランジスタTR11,TR12に換えて接点スイッチを設けてもよい。
例えば、上記実施形態では、図9の回路ではNPN型とPNP型のトランジスタを使用したが、Nチャンネル、PチャンネルのパワーMOSFETなどに他の素子に置き換えても良い。
上記実施形態では、図4に示すように、ICチップ52とLED55に逆向きに連流を流し、ICチップ52のデータ読み取りとLED55の発光とを交互に行わせることにより、LED55の消耗を抑制するようにした。これに対して、図14に示すように、並列に接続したICチップ52とLED55に電流を同一方向に流し、ICチップ52のデータを読み取っている間、LED55を点灯させるようにしても良い。
上記実施形態では、ケース24を外筒の一例としたが、内筒の一例であるレバーシャフト37を外筒に回転可能に収納し、その外筒をケース24に固定しても良い。
上記実施形態では、ソレノイド27を回転阻止手段の一例としたが、を作動回転防止素段の一例としても良い。
例えば、電子キー51は、3以上の端子を備えていても良い。
例えば、上記実施形態では、電池62によりソレノイド27を駆動したが、ソレノイド27を配線により電源に接続し、ソレノイド27を駆動させても良い。
本発明の実施形態に係る保管庫の外観斜視図である。 図1に示す収納ボックスに取り付けられた錠前ユニットの側面図である。 図1に示す収納ボックスに取り付けられた錠前ユニットを上方から見た図である。 図2に示す電子キーの電気回路図である。 図2に示す錠前ユニットを正面から見た図である。 図5に示す錠前ユニットの中央縦断面図であって、電子キー非挿入状態を示す。 図5に示す錠前ユニットの中央縦断面図であって、電子キー挿入状態を示す。 図5に示す錠前ユニットの分解斜視図である。 図5に記載する錠前ユニットが備える制御手段の電気回路図であって、チャージ状態を示す。 解錠時におけるソレノイド両端電圧の変化を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る保管庫の収納ボックスに取り付けられた錠前ユニットの上面図である。 図11に示す錠前ユニットの中央縦断面図である。 図12に示す錠前ユニットの背面図であって、レバーシャフトとデッドボルトとの位置関係を説明する図である。 電子キーの電気回路の変形例を示す図である。 従来の錠前ユニットを示す図である。
符号の説明
1,2 保管庫
3 デスク(保管庫)
4A,4B,6,8A〜8C,9A〜9E 収納ボックス
18 コンタクトピース(データ読み取り手段)
20A〜20K 錠前ユニット
21 錠前
24 ケース(外筒)
27 ソレノイド(回転阻止手段)
28 作動軸
37 レバーシャフト(内筒)
46 リリースカム
47 リリースばね
50 ストッパ部材
51 電子キー
52 接触式ICチップ
53 第1端子部材(複数の端子)
54 第2端子部材(複数の端子)
61 制御手段
62 電池
C11 コンデンサ

Claims (6)

  1. 1又は2以上の収納ボックスと、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、前記収納ボックスに取り付けられ、前記電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより前記収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、前記内筒に係合して前記内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、前記複数の端子に接触して前記ICチップのICチップデータを読み取り、前記ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に前記回転阻止手段に通電して前記作動軸を前記内筒の回転を阻止する回転阻止位置から前記内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する保管庫において、
    前記内筒の前記電子キーを差し込まれる挿入孔に揺動可能に配置されるリリースカムを有し、
    前記リリースカムは、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーの差込経路上に突出可能に設けられた被押圧カム片と、前記被押圧カム片が押圧されない場合に前記外筒に係合するように設けられた回転阻止カム片とを有し、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーに前記被押圧カム片を押圧されることにより揺動し、前記回転阻止カム片を前記外筒と係合させて前記内筒の回転を阻止するロック位置から、前記回転阻止カム片と前記外筒との係合状態を解除して前記内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位す
    ことを特徴とする保管庫。
  2. 請求項1に記載する保管庫において、
    前記リリースカムを前記ロック位置へ向かって付勢するリリースばねを有し、
    前記リリースカムは、前記挿入孔に前記電子キーを差し込んでいない場合には、前記リリースばねに付勢されて前記ロック位置に配置され、前記挿入孔に前記電子キーを差し込んだ場合に、前記リリースばねを圧縮して揺動し、前記ロック解除位置に配置される
    ことを特徴とする保管庫。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する保管庫において、
    前記回転阻止手段が、通電時に前記作動軸を吸引して前記回転許容位置へ移動させるソレノイドであって、
    前記回転許容位置に配置された前記作動軸を保持するストッパ部材を有し、
    前記制御手段は、前記ストッパ部材が前記作動軸を前記回転許容位置で保持した後に、前記ソレノイドへの通電を停止する
    ことを特徴とする保管庫。
  4. 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載する保管庫において、
    前記錠前ユニットは電池を有する
    ことを特徴とする保管庫。
  5. 請求項4に記載する保管庫において、
    前記電池と並列にコンデンサを設け、
    前記ソレノイドに通電しない場合に前記コンデンサにチャージを行い、前記ソレノイドに通電する場合に、前記電池の電圧と前記コンデンサの電圧とを加算して前記ソレノイドに印加する
    ことを特徴とする保管庫。
  6. 保管庫の収納ボックスに取り付けられて前記収納ボックスの開閉を許可するものであって、複数の端子を備える接触式ICチップを内蔵する電子キーと、前記電子キーが差し込まれる内筒を外筒に対して回転させることにより前記収納ボックスの施錠と解錠を行う錠前と、前記内筒に係合して前記内筒の回転を阻止する作動軸を電気的に作動させる回転阻止手段と、前記複数の端子に接触して前記ICチップのICチップデータを読み取り、前記ICチップデータに基づいて正当な権限を認証できた場合に前記回転阻止手段に通電して前記作動軸を前記内筒の回転を阻止する回転阻止位置から前記内筒の回転を許容する回転許容位置へ移動させる制御手段と、を有する錠前ユニットにおいて、
    前記内筒の前記電子キーを差し込まれる挿入孔に揺動可能に配置されるリリースカムを有し、
    前記リリースカムは、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーの差込経路上に突出可能に設けられた被押圧カム片と、前記被押圧カム片が押圧されない場合に前記外筒に係合するように設けられた回転阻止カム片とを有し、前記挿入孔に差し込まれる前記電子キーに前記被押圧カム片を押圧されることにより揺動し、前記回転阻止カム片を前記外筒と係合させて前記内筒の回転を阻止するロック位置から、前記回転阻止カム片と前記外筒との係合状態を解除して前記内筒の回転を許容するロック解除位置へ変位す
    ことを特徴とする錠前ユニット。
JP2008261067A 2008-10-07 2008-10-07 保管庫及び錠前ユニット Active JP5274193B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008261067A JP5274193B2 (ja) 2008-10-07 2008-10-07 保管庫及び錠前ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008261067A JP5274193B2 (ja) 2008-10-07 2008-10-07 保管庫及び錠前ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010090600A JP2010090600A (ja) 2010-04-22
JP5274193B2 true JP5274193B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=42253576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008261067A Active JP5274193B2 (ja) 2008-10-07 2008-10-07 保管庫及び錠前ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5274193B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112709920B (zh) * 2020-12-29 2022-08-09 江苏中天互联科技有限公司 一种信息安全软件用数据存储装置及其工作方法
CN112814498A (zh) * 2021-03-05 2021-05-18 威海新北洋数码科技有限公司 锁具和储物柜

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004019430A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Aisin Engineering Kk 開閉体施錠装置
JPWO2008069210A1 (ja) * 2006-12-04 2010-03-18 東海理研株式会社 鍵付保管庫

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010090600A (ja) 2010-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100232703B1 (ko) 전자식 기밀 보호 시스템
EP1250505B1 (en) Electronic locking system
US8836474B2 (en) Electronic access memory device and access point control
US8490443B2 (en) Electronic lock for cabinet doors, drawers and other applications
US6604394B2 (en) Electronic locking system
JP5274477B2 (ja) 鍵付保管庫及び電子キー
US6564600B1 (en) Electronic access control device
US7423515B1 (en) FPALM II fingerprint authentication lock mechanism II
CA2500039A1 (en) Electronic lock box with multiple modes and security states
CN101078326B (zh) 门板用锁闭装置
US20160110939A1 (en) Security Locking System and Method for Safe Systems
JP5274193B2 (ja) 保管庫及び錠前ユニット
CN101109251A (zh) 智能电子挂锁
CN201145917Y (zh) 指纹电子储物箱
JP4126319B2 (ja) 保管庫
JP2009097277A (ja) 面付錠
JP2005256367A (ja) 指紋認証装置付き扉用ロックハンドル装置
JP2009108596A (ja) 保管庫
JP4144853B2 (ja) 開錠装置及びこれを用いた防犯システム
CN202672881U (zh) 锁具及其机电锁头
WO2012029186A1 (ja) 電気錠及び該電気錠を使用した電子錠システム
JP5080506B2 (ja) 保管庫及び書類管理システム
JP2013238051A (ja) 電子錠システム、電子錠システムを用いたロッカー、及び、玄関ドアシステム
JPH08260785A (ja) キャビネットの扉用錠
CN102747869B (zh) 电子钥匙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5274193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250