JP2004264825A - 切離部を有するインモールド用ラベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシール性樹脂層よりなるインモールド用ラベルであって、熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面のヌレ指数が34〜73mN/mであり、該ラベルはラベル本体と切離部からなり、ラベル本体と切離部の間には切離すことができるようにミシン目が設けられており、該ラベルを熱可塑性樹脂製容器のインモールド成形時に該容器に貼着したときの切離部と該容器との間の接着強度が80〜270gf/10mmであることを特徴とするインモールド用ラベル。
【選択図】 なし
Description
この様なラベルの一例としてクーポン券のような切離部が付いたものが提案されている(特許文献3〜5)。切離部の付いたラベルは、商品を購入した後で、購入者が切離部を容易に剥離することができるように、切離部の周囲に切り取り用のミシン目を入れたり、更に、その切離部の裏面側の接着剤の塗布量を加減したり(特許文献6)、或いは、その部分にだけ接着剤を塗工しないようにしたものが提案されている。
また、切離部をクーポン券等として用いる場合に、該切離部は表面のみならず容器と接着する裏面側にも印刷を施したいという要望がある。しかし、裏面側を印刷インキに対して充分な接着性を持つように表面活性化処理等を行った場合または印刷インキを印刷した場合、逆に該切離部と容器との接着力は大きく低下し、切離部が容器より浮き上がりやすいなどといった問題があった。
すなわち、本発明は熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシール性樹脂層よりなるインモールド用ラベルであって、熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面のヌレ指数が34〜73mN/mであり、該ラベルはラベル本体と切離部からなり、ラベル本体と切離部の間には切離すことができるようにミシン目が設けられており、該ラベルを熱可塑性樹脂製容器のインモールド成形時に該容器に貼着したときの切離部と該容器との間の接着強度が80〜270gf/10mmであることを特徴とするインモールド用ラベルを提供するものである。
本発明は、上記のインモールド用ラベルを貼着した容器も提供する。
本発明の切離部を有するインモールド用ラベルは、熱可塑性樹脂フィルム基材層と、この基材層の容器と接着させる側に形成されたヒートシール性樹脂層とから基本的に構成されている。基材層表面にはクーポンを含む各種情報が印刷され、ラベルの一部にはミシン目で区分された切離部がラベル本体と切離せるように設けられている。また該切離部を剥がし易くするために、切離部のヒートシール性樹脂層面には剥離剤(接着力低下剤)が処されており、接着強度を適切な範囲に調整している。更に該切離部の少なくとも一端に、切離部の他の部分よりも剥離剤の量を調整した剥離開始部を形成してもよい。
図1に、本発明のインモールド用ラベルの具体的な態様を示す。図中、2は切離部、3はラベル本体、4は剥離開始部を示す。剥離開始部4を指などで挟んで矢印のbの方向に引っ張ることによって、切離部4を容器から剥離し、ミシン目に沿って切断することによって、切離部4を容器およびラベル本体3から完全に分離しうる。切離部2やラベル本体3の構造及び剥離開始部4の形状の詳細は特に制限されず、図1の(1)〜(4)に例示されるような様々な態様を採ることが可能である。
これらの中でも、プロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂等の融点が130〜280℃の範囲の熱可塑性樹脂が好ましい。さらには、後述するヒートシール性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂の融点より15℃以上高い融点を有するものが好ましい。そのような条件を満たす樹脂の中でも、特にプロピレン系樹脂が、耐薬品性、コストの面などから好ましい。かかるプロピレン系樹脂としては、アイソタクティックまたはシンジオタクティックな立体規則性を示すプロピレン単独重合体や、プロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。これら共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
無機微細粉末や有機微細粉末の種類は、特に制限されない。無機微細粉末の例としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼成クレー、タルク、硫酸バリウム、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素等が挙げられる。中でも重質炭酸カルシウム、焼成クレー、タルクは安価で成形性がよいために好ましい。
上記の微細粉末は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合には、無機微細粉末と有機微細粉末を混合して使用してもよい。
さらに、必要に応じて、分散剤、酸化防止剤、相溶化剤、紫外線安定剤、アンチブロッキング剤等を添加することができる。
延伸には、公知の種々の方法を使用することができるが、ロール群の周速差を利用したロール間延伸により行うのが好ましい。この方法によれば延伸倍率を任意に調整することができる。また、フィルムの流れ方向に樹脂の延伸配向がなされるため、無延伸フィルムに比べて高抗張力でかつ印刷時の張力による寸法変化が小さいラベルを得ることができる。延伸の温度は、非結晶樹脂の場合は使用する熱可塑性樹脂のガラス転移点以上、結晶性樹脂の場合には、非結晶部分のガラス転移点以上から結晶部の融点以下に設定することができる。
これらの中でも、無機微細粉末を5〜30重量%、高密度ポリエチレンを3〜20重量%およびプロピレン系樹脂を92〜50重量%の割合で含有する樹脂組成物の二軸延伸フィルムをコア層とし、その両側面に、無機微細粉末を35〜65重量%、高密度ポリエチレンを0〜10重量%およびプロピレン系樹脂を55〜35重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸フィルムを表面層及び裏面層として配置した微多孔性延伸樹脂フィルムを熱可塑性樹脂フィルム基材層として用いることが印刷性、熱収縮防止性などの面から好ましい。
これらのなかでも、上記密度で、結晶化度(X線法)が10〜60%、数平均分子量が10,000〜40,000の高圧法ポリエチレン、または直鎖線状ポリエチレンが好ましい。中でも樹脂成形品への接着性から、エチレン40〜98重量%と炭素数3〜30のα−オレフィン60〜2重量%とを、メタロセン触媒(特にメタロセン・アルモキサン触媒、または、例えば国際公開WO92/01723号公報等に開示されているようなメタロセン化合物と、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンを形成する化合物とからなる触媒)を使用して、共重合させることにより得られる直鎖線状ポリエチレンが最適である。これらポリオレフィン系樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ヒートシール性樹脂層は、該ヒートシール性樹脂を基材層にフィルムとして積層してヒートシール性樹脂層を形成する方法、該ヒートシール性樹脂のエマルジョンやヒートシール性樹脂をトルエン、エチルセロソルブ等の溶剤に溶かした樹脂液を基材層に塗布した後に乾燥させてヒートシール性樹脂層を形成する方法などがある。
ヒートシール性樹脂層の厚さは1〜100μmであることが好ましく、2〜20μmであることがより好ましい。ヒートシール性樹脂層は、成形時にパリソンとして用いうる溶融ポリエチレンやプロピレン系樹脂等の熱により溶解し、樹脂成形品とラベルを融着させることが必要であるが、そのためにもヒートシール性樹脂層の厚さは1μm以上であることが好ましい。一方、100μmを超えるとラベルがカールし、オフセット印刷が困難となり、またラベルを金型へ固定することが困難となる傾向がある。
熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面は、コロナ放電やフレームプラズマ等の公知の活性化処理によって活性化させ、必要に応じて後述する帯電防止層を設け、ヌレ指数を調整することで印刷性やブロッキングを改善するができる。
本発明において該帯電防止層は、例えば帯電防止性を有する下記の(a)成分を単独で、あるいはこれにインキ接着性を有する下記の(b)成分や(c)成分を混合して含有する水溶液を、塗工、乾燥させて形成することができる。
(a)成分:第三級または第四級窒素含有アクリル系ポリマー 100重量部
(b)成分:ポリイミン系化合物 0〜300重量部
(c)成分:ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物 0〜300重量部
(i)成分:下記の一般式(I) 〜(VII) に示される化合物より
選ばれる少なくとも一種の単量体 4〜94重量%
(ii)成分:(メタ)アクリル酸エステル 6〜80重量%
(iii)成分:他の疎水性ビニル単量体 0〜20重量%
これらの成分の他に、例えば炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、水酸化バリウム、メタ珪酸ナトリウム、ピロ燐酸ソーダ、トリポリ燐酸ソーダ、第一燐酸ソーダ、カリ明礬、アンモニウム明礬等の水溶性の無機化合物、更にはエチルアルコール、イソプロピルアルコール等の水溶性有機溶媒、界面活性剤、エチレングリコール、ポリビニルアルコール等の水溶性重合剤、その他の補助資材を必要に応じて配合してもよい。
これら(a)、(b)および(c)成分の配合割合は、(a)の窒素含有アクリル系樹脂100重量部に対し、(b)のポリイミン系化合物が0〜300重量部、好ましくは、0〜200重量部、(c)のポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物が0〜300重量部、好ましくは0〜200重量部である。これらの組成を保つことにより、熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面は静電気を帯びにくくなり、給排紙性は良好となる。
熱可塑性樹脂フィルム基材層及び/またはヒートシール性樹脂層の各々のJIS K−6911で測定した表面固有抵抗値は、好ましくは9〜15乗台、より好ましくは9〜12乗台である。
接着強度は、切離部のヒートシール性樹脂層の面に剥離剤を施すことにより調整される。接着強度を上記の範囲とするための具体的手法として、切離部と容器との貼着面積の55〜80%に剥離剤を設けることが好ましく、60〜75%に剥離剤を設けることがより好ましい。剥離剤の面積が55〜80%の範囲を逸脱する場合は、切離部と樹脂製容器との接着強度を上記特定範囲に維持することが困難になる傾向がある。なお、上記の剥離開始部への剥離剤の塗布量は該剥離開始部の面積の80%を超えて95%までが好ましく、より好ましくは80%を超えて90%までである。
切離部の浮き上がりの程度は、ラベルを貼着した樹脂製容器をスクイーズする試験により判定している。本発明においてスクイーズ試験は、ラベルを貼着した樹脂製容器を通常使用する事を想定して、後述する容器変形試験方法により実施している。
ミシン目の形成をインモールド用ラベルのヒートシール性樹脂層側から印刷面側に向けて行なえば、ヒートシール性樹脂層側のスリット部壁は平滑に形成され、インモールド成形の際、該ミシン目のスリット部外壁部分が容器外壁に食い込むことなく切離部の引き剥がしがさらに容易となる。
この様にして得られたラベル付き容器は、ラベルが金型内で固定された後にラベルと樹脂製容器が一体に成形されるので、予期せぬラベルの変形もなく、容器本体とラベルの密着強度は強固であり、ブリスターも無く、ラベルに加飾された外観が良好な容器である。しかしながら、前記切離部の剥離開始部より剥離開始し、切離部端部を指で摘んで手で引っ張れば、前記ミシン目に従って切離部が引き剥がされ、容易に切離部とする事ができる。
ラベルを貼着する容器に用いる熱可塑性樹脂材料の種類は特に制限されない。前記インモールド用ラベルに使用されるものと同種のプロピレン系樹脂、ポリエチレン(特に高密度ポリエチレンが好ましい)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を好ましい例として挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂の種類は、インモールド成形後の成形品の使用目的、使用環境、使用態様に応じて適宜選択することができる。
<ヒートシール性樹脂原料の製造>
<エチレン・α−オレフィン共重合体の製造>
触媒の調製は、特開昭61−130314号公報に開示された調製方法で実施した。すなわち、錯体エチレン−ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド2.0ミリモルに、メチルアルモキサン(東洋ストファー社製)を上記錯体に対し1,000モル倍加え、トルエンで10リットルに希釈して触媒溶液を調製し、以下の方法で重合を行なった。内容積1.5リットルの攪拌式オートクレーブ型連続反応器にエチレンと1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセンの組成が80重量%となるように供給し、反応器内の圧力を1,600kg/cm2に保ち、160℃で反応を行なった。
反応終了後、MFRが18g/10分、密度が0.898g/cm3、Q値が1.9、TREF溶出曲線のピークが1つであり、そのピーク温度が50℃、該ピーク温度のH/Wが1.5のエチレン・α−オレフィン共重合体(1−ヘキセン含量22重量%)を得た。積分溶出量は、10℃で2.1%、20℃で3.0%、80℃で100%であった。
反応温度260℃、反応圧力1,500kg/cm2で、オートクレーブ法にて製造した。MFRが4g/10分、密度が0.92g/cm3、MEが2.4、Q値が10の高圧法低密度ポリエチレンを得た。
ポリプロピレン単独重合体(商品名「ノバテックPP MA−8」、融点164℃、日本ポリケム(株)製)67重量%、高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HJ580」、融点134℃、日本ポリケム(株)製)10重量%および平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末23重量%よりなる樹脂組成物(A)を、押出機を用いて250℃で溶融混練したのち、ダイよりフィルム状に押し出し、約50℃の温度となるまでこのフィルムを冷却した。このフィルムを約150℃に再度加熱したのち、ロール群の周速度を利用して縦方向に4倍延伸して、コアとなる一軸延伸フィルムを得た。
(a)次のユニットからなる四級窒素含有アクリル系三元共重合体 0.5重量%
(b) ブチル化変性ポリエチレンイミン 0.3重量%
(c) 水溶性ポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物
(日本PMC(株)製「WS−570」(商品名)) 0.5重量%
(d) 水 残余
得られた五層構造の積層延伸樹脂フィルム(帯電防止層/B/A/C/D)をシートカッターにより菊半サイズに断裁し、インモールドラベル用の枚葉シートを得た。
このようにして得られたインモールドラベル用の枚葉シートの表面側に、小森コーポレーション製のオフセット印刷機「リスロン」、及びT&K TOKA製のUVオフセットインキ「ベストキュアー」を使用し、6,000枚/hrの速度で、商品名、製造元、販売会社名、キャラクター、バーコード、使用方法などUVオフセット4色印刷を施したところ、各色インキの接着性は良好であった。
更に、枚葉シート(ラベル)裏面側のヒートシール性樹脂層表面の切離部にあたる部分に、該UVオフセットインキを用いてクーポン内容を印刷した。その後にシリコンを添加した剥離ニス(商品名「油性ハクリOPニス」、T&K TOKA製)を、同じくオフセット印刷機を用いて印刷した。これらインキとニスは、該切離部の面積の75%となるように印刷した。また剥離開始部では、上記のニスを用い、面積の90%になるように印刷した。これらのインキおよびニスの接着性は良好であった。
次いで、印刷されたインモールド用ラベルの枚葉シートの、剥離開始部を除く切離部の周囲に、長さ6.0mmのスリット部を長手方向に0.5mm間隔で設けたミシン目を形成し、続いてラベル部分を打抜き加工により長さ11cm、幅9cmのラベルに打抜き、切離部を有するインモールド用ラベルを得た。インモールド用ラベルの構造の詳細は図2に示すとおりである。
このインモールド用ラベルをブロー成形用割型の一方に真空を利用して表面層側が金型と接するように固定した後、高密度ポリエチレン(商品名「ノバテックHD HB330」、融点134℃、日本ポリケム(株)製)を220℃で溶融押出しパリソンとし、割型を型締めし、4.2kg/cm2の圧空をパリソン内に供給し、パリソンを膨脹させて容器状に賦形すると共にインモールド用ラベルと熱融着させた。成形後、該型を冷却し、型開きをして内容量1000mlの樹脂製中空容器を得た。得られたラベル貼着済み容器の正面図と断面図を図2に示す。
この中空容器は、ラベルの印刷に退色もなく、ラベルの収縮やブリスターの発生も見られなかった。また、切離部の容器からの浮き上がりも無かった。
剥離剤の塗工において、塗工面積を該切離部の面積の60%とした以外は、実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。この中空容器は、ラベルの印刷に退色もなく、ラベルの収縮やブリスターの発生も見られなかった。また、切離部の容器からの浮き上がりも無かった。
実施例1において、表面層側に塗工後、さらに裏面側に前述の(a)の四級窒素含有アクリル系三元共重合体1.0重量%のみを含む水溶液を塗工し、乾燥させ表裏両面に帯電防止層を設けた。この時裏面側であるヒートシール性樹脂層の表面のヌレ指数は50mN/mであった。それ以外は実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。この中空容器もまた、ラベルの印刷に退色もなく、ラベルの収縮やブリスターの発生も見られなかった。また、切離部の容器からの浮き上がりも無かった。
剥離剤の塗工において、塗工面積を該切離部の面積の90%とした以外は、実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。
剥離剤の塗工において、塗工面積を該切離部の面積の50%とした以外は、実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。
特開平6−308886号公報記載の実施例1の内容に従い、切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。
実施例1において、コロナ放電処理を10W/m2/分とした以外は、実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。熱可塑性樹脂フィルム基材層、ヒートシール性樹脂層のそれぞれの表面のヌレ指数は、それぞれ66mN/m、32mN/mであった。
実施例1において、コロナ放電処理を行わなかった以外は、実施例1と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。熱可塑性樹脂フィルム基材層、ヒートシール性樹脂層のそれぞれの表面のヌレ指数は、それぞれ31mN/m、30mN/mであった。
実施例3において、ヒートシール層側にコロナ放電処理を行わなかった以外は、実施例3と同じくして切離部を有するインモールド用ラベルおよびラベルを貼着した樹脂製容器を得た。熱可塑性樹脂フィルム基材層、ヒートシール性樹脂層のそれぞれの表面のヌレ指数は、それぞれ70mN/m、32mN/mであった。
各実施例および比較例で製造された枚葉シート、および切離部を有するインモールド用ラベル100枚、及び該ラベル付き樹脂製容器20個を用いて、以下の方法で性能の測定、評価を行なった。結果を表1に示す。
(1)インサータ適性
容器へのラベル貼着を行う際に用いる自動ラベル供給装置(ラベルインサートロボット「NR75W」、ぺんてる(株)製)によって、ブロー成形用割型へのラベルの供給を100枚連続で行った。この時ラベルが折れる、ラベルが切れる、ラベルが型から落ちるなどのトラブルの有無を下記の基準にて評価した。結果を表1に示す。
○:全くトラブルは生じなかった。
×:ラベルの折れ、切れ、ズレ、落下によるトラブルが生じた。
ラベル付容器のラベル貼着部分をカッターナイフで切り取り、剥離ニスが塗布された切離部を10mm幅の短冊状に切断し、容器と接着部の一端を10mm手で強制剥離し、引張試験機(商品名「オートグラフAGS−5KND」、島津製作所(株)製)のエアーチャック部分に固定させ、反対側の一端も同様に固定した後、引き剥がし方向180度にて引張速度300mm/分で引張試験を行いラベルと容器の接着強度を測定した。結果を表1に示す。
切離部を有するインモールド用ラベルが貼着された容器を各20個用意し、容器内圧が自由に逃げられる条件下で、人の手により容器の内壁どうしがくっつく様に、容器側面を対向方向に連続5回ないし10回加圧操作を行い、スクイーズ試験とした。各加圧操作後、ラベルの剥離有無を外観評価から行った。結果を表1に示す。
なお、実施例及び比較例における外観評価は、以下に示す基準で行なった。
○:全て、ラベルの容器からの浮き上がりが無い。
△:剥離開始部に浮き上がりが認められるものがあるが実用上問題ない。
×:切離部に浮き上がりが認められ商品価値の無いものがある。
切離部を有するインモールド用ラベルが貼着された容器を各20個用意し、実際に切離部を剥がす事を想定して、該切離部の人の手による剥離試験を実施した。
この際の剥離のし易さ、切れ易さを下記の基準に従って評価した。結果を表1に示す。
<剥離し易さ>
○:全て剥離し易い。
×:剥離不可(樹脂フィルム基材層が破壊し、切離部を綺麗に剥離できないも
のがある)。
<切れ易さ>
○:全てミシン目の通り、綺麗に切離部を切り取れる。
△:剥離時に切離部に亀裂が入り、綺麗に切り取れないものがある。
×:切り取り不可(剥離時に切離部が断裂し、切り取りできないものがある)。
<帯電防止性能の測定>
安定した印刷適性の目安となる紙面の帯電防止性能として、ラベルのそれぞれ表裏面の表面固有抵抗を、東亜電波工業(株)製の絶縁抵抗計DSM−8103を用いて、JIS K−6911に従って測定した。
<通紙走行性>
前述の印刷条件において、連続印刷時の印刷機上での枚葉シートの給紙の状態、UV照射器にて乾燥させた後の印刷機デリバリー部での紙揃えの状態を観察して、以下の基準にて評価した。
○:印刷機上ではスムーズに給紙、走行し、デリバリー部での紙揃えも良好
である。
×:給紙時に度々トラブルが発生するか、デリバリー部での紙揃えが悪い。
<インキ接着性>
UV照射器にて乾燥させた後のインキの接着度合いを、ニチバン製の「セロテープ(登録商標)」を貼着し、剥離させたときの状態を観察して、以下の基準にて評価した。
○:インキが剥がれず、基層が材質破壊に到る場合もある。
△:剥がす時に抵抗はあるが、インキのほとんどが剥がれ、実用上問題がある。
×:インキが全量剥がれ、剥がす抵抗も殆ど無い。
2 切離部
3 ラベル本体
4 剥離開始部
5 容器
Claims (7)
- 熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシール性樹脂層よりなるインモールド用ラベルであって、熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面のヌレ指数が34〜73mN/mであり、該ラベルはラベル本体と切離部からなり、ラベル本体と切離部の間には切離すことができるようにミシン目が設けられており、該ラベルを熱可塑性樹脂製容器のインモールド成形時に該容器に貼着したときの切離部と該容器との間の接着強度が80〜270gf/10mmであることを特徴とするインモールド用ラベル。
- 切離部が剥離開始部を有しており、切離部のヒートシール性樹脂層表面の55〜80%に剥離剤が施されている請求項1に記載のインモールド用ラベル。
- ミシン目を構成するスリット部の長さが4〜10mmであり、隣り合うスリット部の間隔が0.3〜0.6mmである請求項1または2に記載のインモールド用ラベル。
- 熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面に、活性化処理が施されている請求項1〜3のいずれかに記載のインモールド用ラベル。
- 熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面に活性化処理が施されており、さらに該活性化処理が施された表面上に帯電防止層が設けられている請求項4に記載のインモールド用ラベル。
- 熱可塑性樹脂フィルム基材層表面及び/またはヒートシール性樹脂層表面に印刷が施されている請求項1〜5のいずれかに記載の切離部を有するインモールド用ラベル。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のインモールド用ラベルを貼着した容器。
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