JP2001353770A - インモールド成形用ラベルおよび該ラベル付き樹脂成形品 - Google Patents

インモールド成形用ラベルおよび該ラベル付き樹脂成形品

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JP2001353770A
JP2001353770A JP2000181257A JP2000181257A JP2001353770A JP 2001353770 A JP2001353770 A JP 2001353770A JP 2000181257 A JP2000181257 A JP 2000181257A JP 2000181257 A JP2000181257 A JP 2000181257A JP 2001353770 A JP2001353770 A JP 2001353770A
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label
mold molding
mold
resin
heat
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JP2000181257A
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Takatoshi Nishizawa
孝利 西澤
Maki Shiina
真樹 椎名
Akihiko Ono
昭彦 大野
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブリスターの発生を抑制したインモールド成
形用ラベルを提供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシ
ール性樹脂層よりなるインモールド成形用ラベルであっ
て、前記ヒートシール性樹脂層表面の中心線平均粗さが
0.5〜5μmであって、かつラベルの透気度が10〜
20,000秒であることを特徴とするインモールド成
形用ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インモールド成形
に用いるラベルに関する。また本発明は、該ラベルを貼
着したラベル付き樹脂成形品にも関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ラベルが貼着した樹脂成形品
を一体成形によって製造する方法として、インモールド
成形法が知られている。この方法は、金型の内壁に予め
ラベルを装着しておき、ポリエチレンやポリプロピレン
樹脂などの成形用樹脂を溶融して該金型内に直接供給
し、射出成形、中空成形、差圧成形または発泡成形など
で成形するとともにラベルを貼着するものである(特開
昭58−69015号公報、欧州特許公開第25492
3号明細書参照)。この様なインモールド成形用ラベル
としては、グラビア印刷された樹脂フィルム、オフセッ
ト多色印刷された合成紙(例えば、特公平2−7814
号公報、特開平2−84319号公報参照)、或いは、
アルミニウム箔の裏面に高圧法低密度ポリエチレン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体をラミネートし、その箔の
表面にグラビア印刷したアルミニウムラベルなどが知ら
れている。
【0003】しかしながら、これら従来のインモールド
成形用ラベルを用いて中空成形によりラベル付き容器を
製造するとき、ラベルが貼着される容器部分の曲率が大
きかったり起伏があったりすると、ダイスより押し出さ
れたパリソンが吹き込み空気により膨張する際に、金型
内に固定されたラベルとの間に空気が残存し、気泡を抱
き込む「ブリスター」が発生してしまうという問題があ
った。ブリスターが発生したラベル付き容器は商品価値
が低いため、ブリスター発生を抑制することが求められ
ていた。このような問題に対し、特公平6−70736
号公報、実公平7−54109号公報では、ラベルに特
定の貫通孔を設けることでブリスターを抑制する方法が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら対象とす
る容器形状が円筒状の容器(容器の上部あるいは底部よ
り見たときに真円であることを目的として設計された容
器を指し、金型の寸法誤差や樹脂の型収縮等によって若
干の真円をはずれたものも含む)であって、図1の断面
図のようにラベル(1)が容器(2)の円周に沿って多
くの面積をしめる場合、ブリスターを抑制するために
は、径の大きな貫通孔を設けるか、あるいは単位面積あ
たりの貫通孔の数を増やして空気を逃げやすくしなけれ
ばならない。しかしながら、径の大きな貫通孔を設ける
と貫通孔が目立った外観の悪いラベル付き容器しか得ら
れないし、また単位面積あたりの貫通孔の数を増やすと
積み重ねられたラベルを取り出す際に、自動ラベル供給
装置の吸引パッド(通常約10〜30mm径)の面積の
中にラベルの貫通孔が多数存在することとなるため、吸
引によりラベルを取り出しづらかったり、途中で落下し
たり、または2枚同時に取り出されたりする問題や、ラ
ベルを固定させる金型内の吸引孔の大きさや位置によっ
ては、ラベルが正規の位置に固定できないといった問題
が生じている。
【0005】これらの問題を最小限に抑えるためには容
器やラベルの形状、吸引パッドの大きさや位置、さらに
は金型内の吸引孔の大きさや位置に合わせ、試行錯誤に
よりその都度ラベルに適当な貫通孔を形成しなければな
らない。このため、従来のラベルは、種々の容器やラベ
ルの形状、あるいは供給装置、金型に対し普遍的に使用
できるものではなかった。また特公平4−71699号
公報では通気性のある微細孔を有するフィルムを用いる
ことによりブリスター発生を抑制することが提案されて
いるが、ブリスターを抑制するために通気性を高めすぎ
ると、上述のように自動ラベル供給装置によるラベル供
給に問題が生じやすくなるため、このラベルもやはり種
々の形状の容器やラベル、あるいは供給装置、金型に対
し普遍的に使用できるものではなかった。
【0006】本発明はこれらの従来技術の問題点に鑑み
て、様々な形状を有する樹脂成形品に対してブリスター
の発生を効果的に抑制しながらラベル貼着を行うことが
できるインモールド成形用ラベルを提供することを課題
とした。また本発明は、自動ラベル供給装置による吸引
やラベル固定を確実かつスムーズに行うことができ、イ
ンモールド成形による製造効率が高いインモールド成形
用ラベルを提供することも課題とした。さらに本発明
は、外観がきれいで安価に製造しうるラベル付き樹脂成
形品を提供することも課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行った結果、ラベルに対して特定の透気度を付与すると
ともに、ヒートシール性樹脂層表面の中心線表面粗さを
所定の範囲内に調整することによって、種々の自動ラベ
ル供給装置や金型において確実かつスムーズにラベルを
供給することができるようになり、ブリスターの発生も
効果的に抑制しうることを見いだし、本発明に至った。
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒー
トシール性樹脂層よりなるインモールド成形用ラベルで
あって、前記ヒートシール性樹脂層表面の中心線平均粗
さが0.5〜5μmであって、かつラベルの透気度が1
0〜20,000秒であることを特徴とするインモール
ド成形用ラベルを提供する。
【0008】本発明のインモールド成形用ラベルを構成
するヒートシール性樹脂層の表面にはエンボス加工が施
されていることが好ましい。また、熱可塑性樹脂フィル
ム基材層は、少なくとも1方向に延伸されているフィル
ムからなること、無機または有機微細粉末を含有する微
多孔性樹脂延伸フィルムからなること、および、結晶化
度が10〜60%、数平均分子量が10,000〜4
0,000、融点が50〜130℃のポリエチレンから
なることが好ましい。また、透気度を中心線平均粗さで
除した値は20〜4,000秒/μmであることが好ま
しい。また本発明は、上記のインモールド成形用ラベル
を熱融着により樹脂成形品に貼着一体化したラベル付き
樹脂成形品も提供する。樹脂成形品のうちインモールド
成形用ラベルを熱融着した部分は曲面を含むことが好ま
しく、特に曲率半径200mm以下の曲面を含むことが
好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下において、本発明のインモー
ルド成形用ラベルおよびラベル付き樹脂成形品について
詳細に説明する。図2は、本発明のインモールド成形用
ラベルの典型的な一態様を示す断面図である。本発明の
インモールド成形用ラベル(1)は、熱可塑性樹脂フィ
ルム基材層(3)とヒートシール性樹脂層(4)よりな
る。熱可塑性樹脂フィルム基材層(3)の表面には、図
示するように印刷(5)が施されていてもよい。また、
ヒートシール性樹脂層(4)の表面は、中心線平均粗さ
が0.5〜5μmに調整されている。中心線平均粗さ
は、例えばヒートシール性樹脂層(4)の表面にエンボ
ス加工を施してエンボスの谷(6)と山(7)を形成す
ることにより調整することができる。本発明のインモー
ルド成形用ラベルの透気度は10〜20,000秒に調
整されている。透気度は、例えば図示するようなラベル
を貫通する貫通孔(8)を形成することにより調整する
ことができる。
【0010】本発明のインモールド成形用ラベルを構成
する熱可塑性樹脂フィルム基材層は、熱可塑性樹脂から
なるフィルム状の層であって、本発明のインモールド成
形用ラベルの基材として機能する層である。熱可塑性樹
脂フィルム層の素材としては、例えばポリプロピレン、
プロピレン−エチレン共重合体、高密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、ポリメチル−1−ペンテン、エチ
レン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−
6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、
ABS樹脂、アイオノマ−樹脂等のフィルム等を挙げる
ことができる。中でも好ましいのは、ポリプロピレン、
高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂
等の融点が130〜280℃の範囲の熱可塑性樹脂であ
る。これらの樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を
混合して用いてもよい。
【0011】主成分の熱可塑性樹脂は、ヒートシール性
樹脂層を構成するポリオレフィン系樹脂の融点より15
℃以上高い融点を有するものであることが好ましい。そ
のような条件を満たす樹脂の中でも、特にポリプロピレ
ン系樹脂を選択することが、耐薬品性、コストの面など
から好ましい。かかるポリプロピレン系樹脂としては、
アイソタクティックまたはシンジオタクティックな立体
規則性を示すプロピレン単独重合体や、主成分であるプ
ロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフ
ィンとの共重合体を挙げることができる。これら共重合
体は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またラン
ダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
【0012】熱可塑性樹脂フィルム基材層には、上記の
熱可塑性樹脂の他に無機微細粉末あるいは有機微細粉末
などを適宜配合することができる。無機微細粉末や有機
微細粉末の種類は、特に制限されない。無機微細粉末と
しては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、焼
成クレー、タルク、硫酸バリウム、珪藻土、酸化マグネ
シウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素を例示するこ
とができる。中でも重質炭酸カルシウム、焼成クレー、
タルクを使用すれば、安価で成形性がよいために好まし
い。
【0013】有機微細粉末としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リスチレン、メラミン樹脂、ポリエチレンサルファイ
ト、ポリイミド、ポリエチルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンサルファイト等を例示することができる。中でも
使用する熱可塑性樹脂よりも融点が高く、非相溶性の微
細粉末を使用するのが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム
基材層には、上記の微細粉末の中から1種を選択してこ
れを単独で使用してもよいし、2種以上を選択して組み
合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用
する場合には、無機微細粉末と有機微細粉末を混合して
使用してもよい。
【0014】熱可塑性樹脂フィルム基材層としては、上
記の熱可塑性樹脂に無機あるいは有機微細粉末を8〜8
0重量%配合したフィルム、さらには公知の方法で一方
向あるいは二方向に延伸したフィルム、表面に無機フィ
ラーを含有したラテックスを塗工したフィルム、アルミ
ニウムを蒸着あるいは貼合したフィルムなどを好適に用
いることができる。
【0015】これらの中でも、無機微細粉末を5〜30
重量%、高密度ポリエチレンを3〜20重量%およびポ
リプロピレン樹脂を92〜50重量%の割合で含有する
樹脂組成物の二軸延伸フィルムコア層(A)の片面に、
無機微細粉末を35〜65重量%、高密度ポリエチレン
を0〜10重量%およびポリプロピレン樹脂を55〜3
5重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸フィル
ムの表面層(B)を有し、さらにコア層(A)の裏面に
無機微細粉末を35〜65重量%、高密度ポリエチレン
を0〜10重量%およびポリプロピレン樹脂を55〜3
5重量%の割合で含有する樹脂組成物の一軸延伸フィル
ムよりなる裏面層(C)を有する微多孔性樹脂延伸フィ
ルムを熱可塑性樹脂フィルム基材層として用いることが
印刷性、熱収縮防止性などの面から好ましい(図3)。
【0016】コア層(A)、表面層(B)、裏面層
(C)には、同一の無機微細粉末を使用してもよいし、
異なる微細粉末を使用してもよい。また、コア層
(A)、表面層(B)、裏面層(C)には、同一の高密
度ポリエチレンを使用してもよいし、異なる高密度ポリ
エチレンを使用してもよい。具体的な材料の組み合わせ
については、以下に記載される実施例を参考にすること
ができる。
【0017】熱可塑性樹脂フィルム基材層には、必要に
応じて、分散剤、酸化防止剤、相溶化剤、紫外線安定
剤、アンチブロッキング剤等を添加することができる。
【0018】熱可塑性樹脂フィルム基材層を構成するフ
ィルムは、少なくとも1方向に延伸されたものであるこ
とが好ましい。熱可塑性樹脂フィルム基材層が複数の層
から構成されるときは、各層を積層する前に延伸してお
いてもよいし、積層した後に延伸してもよい。また、延
伸した層を積層後に再び延伸してもかまわない。さら
に、熱可塑性樹脂フィルム基材層にヒートシール性樹脂
層を形成した後に全体をまとめて延伸してもよい。
【0019】延伸には、公知の種々の方法を使用するこ
とができる。延伸の温度は、非結晶樹脂の場合は使用す
る熱可塑性樹脂のガラス転移点以上、結晶性樹脂の場合
には、非結晶部分のガラス転移点以上から結晶部の融点
以下に設定することができる。延伸の具体的な方法は、
特に制限されないが、ロール群の周速差を利用したロー
ル間延伸により行うのが好ましい。この方法によれば延
伸倍率を任意に調整することができる。また、フィルム
の流れ方向に樹脂の延伸配向がなされるため、無延伸フ
ィルムに比べて高抗張力でかつ印刷時の張力による寸法
変化が小さいラベルを得ることができる。
【0020】熱可塑性樹脂フィルム基材層を構成するフ
ィルムは、コロナ放電処理やフレームプラズマ処理等に
よって表面の印刷性を改善しておくことができる。以上
の熱可塑性樹脂フィルム基材層の肉厚は20〜250μ
mであることが好ましく、30〜200μmであること
がより好ましい。その肉厚が30μm未満であると自動
ラベル供給装置による金型へのラベルの供給が正規の位
置に固定されなかったり、ラベルにシワを生じたりする
傾向がある。逆に200μmを超えると、インモ−ルド
成形された樹脂成形品とラベルの境界部分の強度が低下
し、樹脂成形品の耐落下強度が劣る傾向がある。
【0021】本発明のラベルを構成するヒートシール性
樹脂層は、インモールド成形の際に加える加熱により樹
脂材料に貼着する機能を有する層である。ヒートシール
性樹脂層を構成する樹脂は、このようなヒートシール性
を有するものであればその種類は特に制限されない。好
ましいものとしては、密度が0.900〜0.935g
/cm3の低密度ないし中密度の高圧法ポリエチレン、
密度が0.880〜0.940g/cm3の直鎖線状ポ
リエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸アルキル
エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸アルキルエ
ステル共重合体(アルキル基の炭素数は1〜8)、エチ
レン・メタクリル酸共重合体の金属塩(Zn、Al、L
i、K、Naなど)等の融点が80〜130℃のポリエ
チレン系樹脂を挙げることができる。
【0022】これらのなかでも、結晶化度(X線法)が
10〜60%、数平均分子量が10,000〜40,0
00の高圧法ポリエチレン、又は直鎖線状ポリエチレン
が好ましい。中でも樹脂成形品への接着性の面から、エ
チレン40〜98重量%と炭素数3〜30のα−オレフ
ィン60〜2重量%とを、メタロセン触媒(特にメタロ
セン・アルモキサン触媒、または、例えば国際公開WO
92/01723号公報等に開示されているようなメタ
ロセン化合物と、メタロセン化合物と反応して安定なア
ニオンを形成する化合物とからなる触媒)を使用して、
共重合体させることにより得られる直鎖線状ポリエチレ
ンが最適である。これらポリオレフィン系樹脂は、1種
を選択してこれを単独で使用してもよいし、2種以上の
混合物として使用してもよい。
【0023】ヒートシール性樹脂層には、ヒートシール
性樹脂層に要求される性能を阻害しない範囲で、他の公
知の樹脂用添加剤を任意に添加することができる。その
ような添加剤としては、染料、核剤、可塑剤、離型剤、
酸化防止剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、紫外線吸
収剤等を挙げることができる。
【0024】ヒートシール性樹脂層の肉厚は1〜10μ
mであることが好ましく、2〜8μmであることがより
好ましい。中空成形時にヒートシール性樹脂層がパリソ
ンである溶融ポリエチレンやポリプロピレンの熱により
溶解し、樹脂成形品とラベルが強固に融着することが必
要であるが、そのためにもヒートシール性樹脂層の肉厚
は1μm以上であることが好ましい。一方、10μmを
超えるとラベルがカールし、オフセット印刷が困難とな
ったり、ラベルを金型へ固定することが困難になる傾向
がある。
【0025】本発明のインモールド成形用ラベルは、熱
可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシール性樹脂層より
なるものであるが、そのヒートシール性樹脂層の表面の
中心線平均粗さ(JIS−B−0601に準拠)は0.
5〜5μmであり、ラベルの透気度(JIS P−81
17準拠)は10〜20,000秒である。このように
中心線平均粗さと透気度を所定の範囲内に調整すること
によって、自動供給装置によりラベルをミスなく金型内
に供給し、かつ中空成形時の空気の逃げを良好とし、ブ
リスターの発生を効果的に防止することができる。
【0026】ヒートシール性樹脂層表面の中心線平均粗
さは0.5〜5μmであるが、好ましくは1〜4μmで
ある。中心線平均粗さが0.5μmより小さいと、中空
成形時の空気の逃げが不十分でありブリスターが発生し
やすくなるため好ましくない。また5μmより大きい
と、自動ラベル供給装置の吸引パッドによりラベルをラ
ベルマガジンより取り出し、金型へ供給する際にラベル
が取り出しづらくなったり、途中でラベルが落下して、
樹脂成形品にラベルが十分に貼着されなくなってしまう
ため好ましくない。
【0027】本発明のラベルの透気度は10〜20,0
00秒であり、好ましくは50〜15,000秒であ
る。透気度が10秒未満では、自動ラベル供給装置の吸
引パッドによりラベルをラベルマガジンより取り出し金
型へ挿入する際に、2枚あるいはそれ以上のラベルを同
時に取り出しやすくなり、またラベルの搬送途中や吸引
孔が設けられた金型壁面より落下しやすくなるため好ま
しくない。また透気度が20,000秒より大きいと、
たとえ上述のエンボス加工を行っても、中空成形時の空
気の逃げが不十分であるためにブリスターが発生しやす
くなり好ましくない。
【0028】このように、エンボス加工等を施すことに
よって本発明の中心線平均粗さと透気度の範囲に制御す
ることが、様々な樹脂成形品の形状やラベルの形状に対
し普遍的にブリスターの発生を防止するために重要であ
る。これら中心線表面粗さと透気度は上述の範囲であれ
ば任意に設定することができるが、透気度の値が小さい
ほど(透気性は大きいほど)、エンボス加工を小さく
し、また逆に透気度の値が大きいほど(透気性は小さい
ほど)、エンボス加工を大きくすることがより好まし
い。透気度(ガレー秒数)を中心線平均粗さ(μm)で
除した値を、好ましくは20〜4,000秒/μm、よ
り好ましくは50〜3,000秒/μmの範囲に設定す
れば、様々な形状を有する樹脂成形品やラベルに対して
も、より効果的にブリスターの発生を抑えたラベル付き
樹脂成形品を得ることができる。
【0029】中心線平均粗さと透気度を本発明の範囲内
に調整するためには、ヒートシール性樹脂層の表面にエ
ンボス加工を施すことが好ましい。そのエンボス模様に
は、斜線型、ピラミッド型、台形型、およびそれらの逆
型などがあるが、なかでも逆台形のエンボス模様を彫刻
したロールを用い、前記ヒートシール性樹脂の融点近傍
〜融点以上の温度で圧着、転写することが好ましい。ま
た、エンボス模様は1インチ当り80〜200線(パタ
ーン)が好ましい。
【0030】上記の透気度をラベルに付与するために
は、直径が好ましくは0.05〜1mm、より好ましく
は0.1〜0.5mmの孔径で、隣り合ったピッチが好
ましくは5〜30mmの貫通孔を、ラベルの印刷面側あ
るいはヒートシール面側から針、電子ビーム、レーザー
ビーム等の手段により穿孔することが好ましい。この
際、孔径とピッチを任意に調整して、上記透気度の範囲
内に調節することが必要である。すなわち、孔径が小さ
い場合にはピッチを小さくし、反対に孔径が大きい場合
にはピッチを大きくする必要がある。ただし、孔径が
0.05mm未満では上記範囲の透気度が得られにく
く、また1mmを超えると貫通孔が目立ちやすいラベル
付き樹脂成形品を与える傾向がある。また隣り合った貫
通孔間のピッチはより好ましくは7mmより大きく30
mm以下、さらにより好ましくは8〜25mm、特に好
ましくは10〜20mmである。ピッチが7mm以下の
場合、透気性が良すぎて上記範囲の透気度を付与するこ
とが難しくなる傾向がある。また、例えば自動ラベル供
給装置の吸引パッドの直径が30mmであるとすれば、
この面積に含まれる貫通孔の個数が約28個となり、前
述同様、金型内にラベルを供給することが困難になりや
すい。反対にピッチが30mmを超える場合は、透気性
に起因したラベルの金型内への供給には問題はないが、
上記範囲の透気度を付与することが難しく、空気の逃げ
が不十分でブリスターが発生しやすくなる傾向がある。
【0031】これら貫通孔のパターンは、ラベルの透気
度が10〜20,000秒に調整されうるものであれば
特に制限されない。例えば、図4(a)に示すような格
子状や図4(b)に示すような斜め格子状のパターンを
例示することができるが、それ以外のさまざまなパター
ンも採用することができる。コスト面を考慮すれば、単
純なパターンを採用することが好ましい。
【0032】上記貫通孔を設ける際の穿孔は、印刷面側
あるいはヒートシール面側のいずれから行っても良い
が、印刷面側から行なった方が外観がより良好になりや
すいため好ましい。また穿孔を針で実施する場合には、
円錐状の針のみならず、三角錐や四角錐、あるいはそれ
以上の多角錐の針などさまざまな針を用いることができ
る。また、貫通孔の形状は、本発明の透気度の範囲を満
足するものであれば特に制限されない。
【0033】また、穿孔を行う時期は印刷前でも後でも
構わない。ただし、印刷前に行うと印刷絵柄によって
は、孔の部分にインキが乗らず白抜けのように見え外観
が悪くなったり、またインキやニスの種類、量によって
は孔がふさがってしまい、本発明の透気度の範囲を満足
しなくなる場合があるため、このような場合は穿孔を印
刷後に行うことが好ましい。これらラベルは打抜加工に
より必要な形状寸法のラベルに分離することができる。
【0034】本発明のインモールド成形用ラベルには印
刷を行うことができる。印刷は、ヒートシール性樹脂層
が形成されていない側の熱可塑性樹脂フィルム表面に行
うことができる。例えば、グラビア印刷、オフセット印
刷、レタープレス印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷
などの各種印刷を施すことができ、具体的には商品名、
キャラクター、バーコード、製造元、販売会社名、使用
方法などを印刷することができる。さらに、表面にオー
バーコート層を形成したり、アルミニウム等の金属蒸着
またはホットスタンプを行ったりすることもできる。
【0035】本発明のラベルはインモールド成形に用い
て、樹脂成形品に貼着することができる。インモールド
成形の方法は特に制限されず、一般に採用されている方
法により適宜行うことができる。例えば、図5に示すよ
うに、本発明のインモールド成形用ラベル(1)の熱可
塑性樹脂フィルム基材層(3)側を金型のキャビティ内
壁(9)に接するように配設し、吸引孔(10)から吸
引することにより該キャビティ内壁(9)にインモール
ド成形用ラベル(1)を固定した後、樹脂材料である熱
可塑性樹脂の溶融パリソン(11)を金型内に導き、次
いで該金型を閉じて吹き込みノズル(12)より圧縮空
気(13)を該パリソン(11)内に導き、パリソン
(11)を膨張させて、前記キャビティ内壁(9)を含
む金型内壁に沿って賦形すると共に、前記キャビティ内
壁(9)に固定されていたインモールド成形用ラベル
(1)をヒートシール性樹脂層(4)側より押圧して、
インモールド成形用ラベル(1)を樹脂成形品の壁に熱
融着して中空のラベル付き樹脂成形品を得ることができ
る。
【0036】本発明のインモールド成形用ラベルは所定
の透気度と中心線平均粗さを有することから、インモー
ルド成形時にラベルが金型内の正規の位置に落下やズレ
がなく固定され、また中空成形時のパリソンとラベルの
間の空気がスムーズに抜けるためブリスターの発生が効
果的に抑制される。このため、本発明のインモールド成
形用ラベルを用いれば、外観の良好なラベル付き樹脂成
形品を確実に効率よく製造することが可能できる。
【0037】また、本発明のインモールド成形用ラベル
は、さまざまな形状を有する面に貼着することが可能で
ある。本発明のインモールド成形用ラベルは、特に曲面
に効果的に貼着することができる。中でも、曲率半径が
200mm以下、好ましくは100mm以下、さらに好
ましくは50mm以下のように曲率が大きな曲面に対し
ては、従来のラベルに比べて効果的にブリスター発生を
抑制し、良好な貼着を行うことができる。
【0038】曲率が大きいとインモールド成形時の空気
の抜けが悪く、従来のラベルでは極めてブリスターが発
生しやすかった。このため従来は、種々存在する樹脂成
形品やラベルの形状、自動ラベル供給装置の吸引パッド
の大きさや位置、金型内の吸引孔の大きさや位置などに
よって、その都度試行錯誤により貫通孔の大きさや位置
を設定していた。本発明によればこのような試行錯誤を
することなく、径の小さな円筒容器や偏平容器に対して
も、インモールド成形によってラベルを効果的に貼着す
ることができる。このため、製造コストや製造時間が大
幅に短縮され、産業上の利点も大きい。
【0039】なお、インモールド成形に用いる樹脂材料
の種類は特に制限されない。ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリアミド等の熱可塑性樹脂を好ましい例として挙げる
ことができる。熱可塑性樹脂の種類は、インモールド成
形後の成形品の使用目的、使用環境、使用態様に応じて
適宜選択することができる。このため、例えばガスバリ
ヤー性を付与するためにエバール等のガスバリヤ材料を
用いることもできる。
【0040】上記のように、本発明のラベルを用いてイ
ンモールド成形を行うことによって、ラベル付き樹脂成
形品を容易に製造することができる。樹脂成形品は、中
空容器をはじめとする様々な用途に使用することができ
る。その用途は必ずしも容器だけに限定されず、例えば
成形品を切断したり、他の樹脂材料と融着させることに
よって容器以外の目的に使用することも可能である。本
明細書における「ラベル付き樹脂成形品」という用語
は、本発明のラベルが貼着した樹脂成形品をすべて包含
するものであり、その用途は限定されない。
【0041】
【実施例】以下に実施例、比較例および試験例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す
材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明
の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。し
たがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定され
るものではない。
【0042】(実施例1〜4および比較例1〜6)表1
に記載される条件にしたがって、以下の手順で実施例1
〜4および比較例1〜6のインモールド成形用ラベルを
製造した。プロピレン単独重合体(日本ポリケム(株)
製、商品名ノバテックPP、MA−8、融点164℃)
67重量部、高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)
製、商品名ノバテックHD、HJ580、融点134
℃、密度0.960g/cm 3)10重量部および粒径
1.5μmの炭酸カルシウム粉末23重量部よりなる樹
脂組成物(A)を押出機を用いて溶融混練したのち、ダ
イより250℃でシート状に押出し、約50℃になるま
でこのシートを冷却した。次いで、このシートを約15
3℃に加熱したのち、ロール群の周速度を利用して縦方
向に4倍延伸して、一軸延伸フィルムを得た。
【0043】これとは別に、プロピレン単独重合体(日
本ポリケム(株)製、商品名ノバテックPP、MA−
3、融点165℃)51.5重量部、高密度ポリエチレ
ン(日本ポリケム(株)製、商品名HJ580、密度
0.950g/cm3)3.5重量部、粒径1.5μm
の炭酸カルシウム粉末42重量部、粒径0.8μmの酸
化チタン粉末3重量部よりなる組成物(B)を別の押出
機を用いて240℃で溶融混練し、これを前記縦延伸フ
ィルムの表面にダイよりフィルム状に押し出すことによ
り積層して、表面層/コア層(B/A)の積層体を得
た。
【0044】メタロセン触媒を用いてエチレンと1−ヘ
キセンを共重合させて得たエチレン・1−ヘキセン共重
合体(1−ヘキセン含量22重量%、結晶化度30、数
平均分子量23,000、融点90℃、MFR18g/
10分、密度0.898g/cm3)80重量部と、高
圧法低密度ポリエチレン(融点110℃、MFR4g/
10分、密度0.92g/cm3)20重量部を、二軸
押出機により200℃で溶融混練し、ダイよりストラン
ド状に押し出したのち、カッティングしてヒートシール
性樹脂層用ペレット(II)を得た。なお、MFRはJ
IS−K−7210に準拠して測定した値である。
【0045】プロピレン単独重合体(上記MA−3)5
1.5重量部、高密度ポリエチレン(上記HJ580)
3.5重量部、粒径1.5μmの炭酸カルシウム粉末4
2重量部および粒径0.8μmの酸化チタン粉末3重量
部よりなる組成物(C)と、前記ヒートシール性樹脂層
用ペレット(II)を、それぞれ別の押出機を用いて2
30℃で溶融混練し、一台の共押出ダイに供給して、該
ダイ内で積層した後、この積層物をダイより230℃で
フィルム状に押し出して、前記表面層/コア層用の積層
体(B/A)のA層側にヒートシール性樹脂層(II)
が外側になるように押し出すことにより積層した。積層
する際、逆台形のパターンを1インチあたり表1に示す
本数だけ彫刻したエンボスロールを使用して、ヒートシ
ール性樹脂層側にエンボス模様を付与した。
【0046】得られた四層フィルム(B/A/C/I
I)をテンターオーブンに導き、155℃に加熱した
後、横方向に7倍延伸し、次いで164℃で熱セットし
た。その後、55℃まで冷却し、耳部をスリットした
後、表面層(B層)側に70W/m 2/分のコロナ放電
処理をした。この四層構造の微多孔性樹脂延伸フィルム
の密度をJIS−K−7112に準拠して測定したとこ
ろ0.790g/cm3であり、肉厚は80μm(B/
A/C/II=25/30/20/5μm)であった。
この四層構造の微多孔性樹脂延伸フィルムのヒートシー
ル性樹脂層側の中心線平均粗さ(Ra)をJIS−B−
0601に準拠して測定し、平滑度をJIS−P−81
19に準拠して測定した結果を表1に示す。
【0047】この積層延伸樹脂フィルムの表面層(B)
側に、オフセット印刷を施した後、印刷を施した面側か
ら、針を用いて表1に示す孔径とピッチになるよう穿孔
した。穿孔後の透気度をJIS−P−8117に準拠し
て測定した結果を表1に示す。次いでこれを断裁及び打
ち抜き加工して、インモールド成形用ラベル(横60m
mX縦100mm;横95mmX縦140mm;横90
mm×縦100mm)を得た。
【0048】(試験例)製造した各インモールド成形用
ラベルを用いて、以下の試験を行った。試験は、下記
(イ)、(ロ)及び(ハ)に記載される各条件下で行っ
た。 (イ)ラベル寸法: 横60mm×縦100mm パッド形状: 直径10mm×4カ所 容器形状 : 円筒ボトル 胴部高さ110mm×直径44mm (ロ)ラベル寸法: 横95mm×縦140mm パッド形状: 直径30mm×2カ所 容器形状 : 円筒ボトル 胴部高さ160mm×直径62mm (ハ)ラベル寸法: 横90mm×縦100mm パッド形状: 直径10mm×4カ所 容器形状 : 扁平ボトル 横70mm×厚み45mm×胴部高さ100mm 四隅コーナー部のR=10mm(図6参照)
【0049】製造した各インモールド成形用ラベルを1
00枚積み重ね、上記(イ)、(ロ)及び(ハ)の組合
せにて自動ラベル供給装置を用いてブロー成形用割型の
一方に真空を利用して印刷面側が金型と接するように固
定した後、高密度ポリエチレン(融点134℃)のパリ
ソンを200℃で溶融押出し、次いで割型を型締めした
後、4.2kg/cm2の圧空をパリソン内に供給し、
パリソンを膨張させて型に密着させて容器状とすると共
にインモールド成形用ラベルと融着させ、次いで該型を
冷却した後、型開きをしてラベルが貼着した中空容器
(イ)、(ロ)及び(ハ)を取り出した。各サンプルに
ついて、ブリスター発生の有無を確認した結果を表1に
示す。
【0050】上記寸法に打抜いたラベルをラベルマガジ
ンにセットし、自動ラベル供給装置(ぺんてる(株)製
および(株)タハラ製)にて100枚連続で中空成形用
割型へ供給を行ない、成形を行った時のミス(2枚差し
や、金型よりラベルが落下する、あるいは、ラベルが所
定の位置に貼着しない)の回数を計測した。ミスの回数
により、以下の基準でラベルの金型内への供給適性を評
価した結果を表1に示す。 ○: 1回もミスが発生しない △: 1〜5枚ミスが発生する ×: 6枚以上ミスが発生する。
【0051】上記(B)の組合せで成形した容器に貼着
したラベルを15mm幅に切り取り、ラベルと容器との
間の接着強度を、引張試験機(島津製作所製、オートグ
ラフAGS−D形)を用いて300mm/分の引張速度
でT字剥離することにより求めた。結果を表1に示す。
ラベル使用上の判断基準は次の通りである。 400(g/15mm)以上: 実用上全く問題が
ない 200〜400(g/15mm): やや接着性が弱い
が、実用上問題がない 200(g/15mm)以下: 実用上問題である
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明のラベルを用いてインモールド成
形すれば、様々な形状を有する樹脂成形品に対してブリ
スターの発生を効果的に抑制しながらラベル付き樹脂成
形品を製造することができる。ラベル貼着部分が曲率半
径の大きな曲面である場合に従来のラベルではブリスタ
ーを抑えることができなかったが、本発明のラベルを用
いればこのような場合に特に効果的にブリスターを抑制
することができる。また、本発明のインモールド成形用
ラベルを用いれば、自動ラベル供給装置の吸引やラベル
固定が確実かつスムーズに行われるため、インモールド
成形による製造効率が高い。このため、本発明のラベル
を用いれば、外観がきれいで商品価値が高いラベル付き
樹脂成形品を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 円筒状の容器にラベルが貼着した状態を示す
断面図である。
【図2】 本発明のインモールド成形用ラベルを構成す
る熱可塑性樹脂フィルム基材層の好ましい構成例を示す
断面図である。
【図3】 本発明のインモールド成形用ラベルの一態様
の断面図である。
【図4】 貫通孔のパターンを示す図である。
【図5】 インモールド成形の方法を説明するための断
面図である。
【図6】 試験例(ハ)で用いた容器の断面図である。
【符号の説明】
1 インモールド成形用ラベル 2 容器(樹脂成形品) 3 熱可塑性樹脂フィルム基材層 4 ヒートシール性樹脂層 5 印刷 6 エンボスの谷 7 エンボスの山 8 貫通孔 9 金型のキャビティ内壁 10 吸引孔 11 パリソン 12 吹き込みノズル 13 圧縮空気 A コア層 B 表面層 C 裏面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 昭彦 東京都千代田区神田駿河台4丁目3番地 王子油化合成紙株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA01A AA08 AA21 AK01A AK01B AK04B AK05 AK06 AK07 AK63 BA02 DD07B DE01A DJ06A EJ33B EJ37A EJ39B EJ55 GB90 HB31 JA04B JA07B JA11B JD02 JL12B YY00B 4F208 AA05 AD05 AD07 AD09 AD20 AF01 LA01 LB01 LB19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム基材層とヒートシ
    ール性樹脂層よりなるインモールド成形用ラベルであっ
    て、前記ヒートシール性樹脂層表面の中心線平均粗さが
    0.5〜5μmであって、かつラベルの透気度が10〜
    20,000秒であることを特徴とするインモールド成
    形用ラベル。
  2. 【請求項2】 前記ヒートシール性樹脂層の表面にエン
    ボス加工が施されていることを特徴とする請求項1に記
    載のインモールド成形用ラベル。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂フィルム基材層が、少
    なくとも1方向に延伸されているフィルムからなること
    を特徴とする請求項1または2に記載のインモールド成
    形用ラベル。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂フィルム基材層が、無
    機または有機微細粉末を含有する微多孔性樹脂延伸フィ
    ルムからなることを特徴とする請求項3に記載のインモ
    ールド成形用ラベル。
  5. 【請求項5】 前記ヒートシール性樹脂層が、結晶化度
    が10〜60%、数平均分子量が10,000〜40,
    000、融点が50〜130℃のポリエチレンからなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のイン
    モールド成形用ラベル。
  6. 【請求項6】 前記透気度を前記中心線平均粗さで除し
    た値が、20〜4,000秒/μmであることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載のインモールド成形
    用ラベル。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のインモ
    ールド成形用ラベルを熱融着により樹脂成形品に貼着一
    体化したラベル付き樹脂成形品。
  8. 【請求項8】 前記樹脂成形品のうち前記インモールド
    成形用ラベルを熱融着した部分が、曲面を含むことを特
    徴とする請求項7に記載のラベル付き樹脂成形品。
  9. 【請求項9】 前記樹脂成形品のうち前記インモールド
    成形用ラベルを熱融着した部分が、曲率半径200mm
    以下の曲面を含むことを特徴とする請求項8に記載のラ
    ベル付き樹脂成形品。
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