JP2004264055A - センサ組立体、シール装置ならびに転がり軸受装置 - Google Patents

センサ組立体、シール装置ならびに転がり軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転検出器を組み込んだシール装置を装着した転がり軸受装置に関し、断線したハーネスの交換が容易に行えると共に、コネクタ部分の強度が向上し断線等を防止でき信頼性が向上する。
【解決手段】内外輪部材2,3の各軌道面間に玉5を介装し、内外輪部材2,3の肩部間にシール装置8を装着した転がり軸受装置において、シール装置8は、外輪部材2に固定した外輪側シールリングと、内輪部材3に固定した内輪側シールリングとからなり、内輪側シールリングの環状芯金にパルサリング16が固定されており、外輪側シールリングの環状芯金の外径側において、正逆検知センサ15が樹脂製外装体17にて覆われて一体化され、樹脂製外装体17に外径方向に延びて正逆検知センサ15に接続されたコネクタ20が一定的に設けられ、金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設してコネクタ20の強度を補強する補強部83dを形成したものである。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるパックシールと呼ばれるシール装置に、自動車のABS(アンチロックブレーキシステム)等に用いられる回転検出用のセンサやパルサリングを組み込み、当該回転検出器を組み込んだシール装置にて内外輪間の隙間をシールしてなる転がり軸受装置、ならびにその転がり軸受装置を構成するセンサ組立体およびシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転検出器を備えた軸受装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
軸受装置は、回転輪となる内輪と固定輪となる外輪との各軌道面間に転動体を介装してなり、内外輪間の空間がシール装置にて密封されている。
【0004】
回転検出器は、内輪に固定したエンコーダ素子と、外輪に固定した検出素子とからなり、検出素子にてエンコーダ素子を検出して内輪の回転状態を検出する。
【0005】
回転検出器を備えた軸受装置を自動車に適用した例として、車軸を車体に対して回転自在に支持する軸受装置において、ABS等に用いられる回転検出器を備えたものがある。すなわち、軸受装置の内輪が車軸に外嵌され、外輪がナックルを介して車体に固定され、内輪に固定したパルサリングの磁界の変化をセンサにて検出し、当該検出信号はハーネスを介して車体の電子回路に送信される構成となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−197938号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
通常、センサはナックルに固定され、電子回路は車体に設けられている。このため、走行時の車体の揺れに対して、ナックルはダンパに接続されていることから車体の振動はナックルに伝わらない。よって、車体に設けられた電子回路は車体の揺れにて振動するのに対し、ナックルに固定されたセンサは車体の振動の影響を受けない。このことから、センサと電子回路を結ぶハーネスは、車体の振動によって断線する恐れがある。
【0008】
また、最近のABS用のセンサは、省スペース化のために、軸受装置に装着された、いわゆるパックシールと呼ばれるシール装置に内蔵されている。
【0009】
このため、ハーネスが断線してABSセンサ異常となった場合に、軸受装置を含むハブユニット全体を交換する必要が生じ、メンテナンス作業に手間がかかり、費用も高価になるという問題があった。
【0010】
また、車体の揺れ等により、ハーネスの重量がセンサとハーネスの接続部分に加わると、当該接続部分における強度不足により、断線する恐れがあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のセンサ組立体は、固定輪となる外輪部材に固定され、回転輪となる内輪部材の回転状態を検出するセンサ組立体であって、金属製環体と、前記内輪部材に固定された磁性体リングを検出する磁気センサと、前記磁気センサを覆った状態で当該磁気センサを前記金属製環体に一体化させる樹脂製外装体と、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で一体的に設けられて前記磁気センサに接続されるコネクタとを含み、前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部を形成したものである。
【0012】
本発明のシール装置は、固定輪となる外輪部材に固定した外輪側シールリングと、回転輪となる内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われた状態で磁気センサが一体化され、前記内輪側シールリングに磁性体リングが固定され、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で前記磁気センサに接続されるコネクタが一体的に設けられ、前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部が形成され、前記磁気センサにて前記磁性体リングを検出して前記内輪部材の回転状態を検出するものである。
【0013】
本発明の転がり軸受装置は、軌道面を有する回転輪となる内輪部材と、この内輪部材と同心に配置されかつ前記内輪部材と対応する軌道面を有する固定輪となる外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の各軌道面間に介装した転動体と、前記内輪部材および前記外輪部材の間の隙間をシールするシール装置とを備えた転がり軸受装置において、前記シール装置は、前記外輪部材に固定した外輪側シールリングと、前記内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われた状態で磁気センサが一体化され、前記内輪側シールリングに磁性体リングが固定され、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で前記磁気センサに接続されるコネクタが一体的に設けられ、前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部が形成され、前記磁気センサにて前記磁性体リングを検出して前記内輪部材の回転状態を検出するものである。
【0014】
回転検出器としては、例えば磁束の変化に応じて出力を変化させるアクティブ型検出器が用いられ、磁性体リングにはパルサリング、磁気センサには周方向に離れて配置した2個の磁気センサにて構成された正逆検知センサが挙げられる。
【0015】
本発明の転がり軸受装置によると、シール装置に、磁気センサならびに磁性体リングからなる回転検出器が一体形成され、かつ、磁気センサをモールドする樹脂製外装体に、磁気センサに接続されたコネクタが連設されており、シール装置,回転検出器,コネクタが一体化されている。
【0016】
磁気センサと車体の電子回路とを接続するハーネスは、一端が電子回路に接続されており、他端に磁気センサに一体形成されたコネクタに対して着脱自在のコネクタを有し、当該ハーネスのコネクタを磁気センサに一体的に設けられたコネクタに接続することで、磁気センサと電子回路が接続される。このように、ハーネスを、シール装置,回転検出器,コネクタからなる一体物より分離したことで、走行時の車体の揺れによってハーネスが断線した場合に、ハーネスのみをコネクタ部分から容易に外して交換でき、メンテナンスが安価かつ容易に行える。
【0017】
シール装置の外輪側シールリングとなるセンサ組立体において、金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設して補強部を形成し、当該補強部にて樹脂製外装体に一体的に設けられたコネクタが補強されている。よって、コネクタにハーネスが接続され、強度的に弱い樹脂製外装体に形成されたコネクタにハーネスの重量が加わった際に、コネクタが補強部方向に撓むのを防止でき、磁気センサの断線等を防ぐことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。
【0019】
図1は本実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の全体構成を示す断面図、図2は図1の要部拡大断面図、図3(A)(B)はそれぞれ図2のシール装置の斜視図、図4,図5は図2のシール装置部分の拡大断面図、図6(A)(B)は2個の磁気センサの検出信号の位相関係を示す図、図7は正逆検知センサの説明図である。
【0020】
本実施形態の転がり軸受装置1は、自動車の駆動輪側に用いられ、図1において左側が車両アウタ側、右側が車両インナ側となる。
【0021】
車体側にナックル9を介して非回転に支持される外輪部材2に、それぞれ冠形保持器6に円周方向等配位置に配置された二列の玉(転動体の一例)4,5を介して、内輪部材3が軸心回りに回転自在に支持されている。
【0022】
外輪部材2の外周面には、径方向外向きに突出して支持フランジ21が形成され、この支持フランジ21が取付けボルト10を介してナックル9に固定されることで、外輪部材2が固定輪として車体に非回転に支持されている。
【0023】
内輪部材3は、回転輪としてハブホイール31と、このハブホイール31とは別体でハブホイール31の胴部の車両インナ側に嵌着される筒状部材32とから構成されている。ハブホイール31の胴部の外周面の一部が車両アウタ側列の玉4の内輪軌道面として用いられ、筒状部材32の外周面が車両インナ側列の玉5の内輪軌道面として用いられ、外輪部材2の内周面に両列の玉4,5のための2つの外輪軌道面が形成されている。
【0024】
外輪部材2と内輪部材3との間の環状軸受空間11を、その軸心方向両側で密封して、環状軸受空間11内の潤滑材が外部に漏れるのを防止するとともに、外部から泥水等が侵入するのを防止するためのシール装置7,8が設けられている。
【0025】
ハブホイール31の中心穴にスプラインを介して等速ジョイント(CVJ)の椀形外輪部材12に一体的に形成された軸部13が圧入され、軸部13の車両アウタ側端部にナット14が螺着され、このナット14をハブホイール31の凹部33端面に対して締付けることで、両列の玉4,5に対して必要な予圧が付与されるとともに、椀形外輪部材12が内輪部材3に回転一体に組込まれた状態となる。
【0026】
ハブホイール31の外周面途中に、径方向外向きに突出したハブフランジ34が一体的に形成されている。ハブフランジ34に、ブレーキディスクロータならびにタイヤホイールが取付けられ、タイヤホイールに車輪が取付けられる。
【0027】
車両アウタ側のシール装置7は、例えば、外輪部材2に内嵌した環状芯金に、ハブホイール31に摺接するゴム製リップを接着してなる。
【0028】
車両インナ側のシール装置8は、センサ組立体となる外輪側シールリング81と、内輪側シールリング82とを組み合わせて構成される。
【0029】
外輪側シールリング81は、外輪部材2側に取り付けられるもので、金属製環体となる環状芯金83に主リップ84と補助リップ85とを被着した構成である。環状芯金83は、軸方向に沿う円筒部83aと、円筒部83aの車両アウタ側端部を径方向内向きに屈曲してなる環状板部83bとを有している。
【0030】
内輪側シールリング82は、筒状部材32側に取り付けられるもので、環状芯金86に軸方向リップ87と径方向リップ88とを被着した構成である。環状芯金86は、軸方向に沿う円筒部86aと、円筒部86aの軸方向外端側を径方向外向きに屈曲してなる環状板部86bとを有している。
【0031】
なお、各リップ84,85,87,88は、ニトリルブタジエンラバー(NBR)などのゴムとされ、環状芯金83,86に対して加硫成型接着される。また、外輪側シールリング81の環状芯金83は、例えば非磁性ステンレス鋼などの非磁性材で形成されている。
【0032】
そして、外輪側シールリング81には磁気センサとなる正逆検知センサ15が、内輪側シールリング82には磁性体リングとなるパルサリング16がそれぞれ一体に組み込まれており、これら正逆検知センサ15とパルサリング16とで筒状部材32の回転を検出するようになっている。
【0033】
正逆検知センサ15は、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子などからなる円周方向に離れて配置した2個の磁気センサにて構成され、回転角度に加え回転方向の検出も行えるセンサである。2個の磁気センサの検出信号の位相関係は、図6に示すように、一方の磁気センサが図6(A)の矩形波信号を出力すると、他方の磁気センサは90度位相がずれた図6(B)の矩形波信号を出力するように配置する。両磁気センサの検出信号の位相の進遅により、内輪部材3の右回りか左回りかの回転方向が判断できる。
【0034】
正逆検知センサ15には、図7に示すように、2個のホール素子22を内蔵するホールICを用いてもよい。すなわち、パルサリング16の着磁ピッチλに対し、2個のホール素子22を互いの出力位相が90度となる間隔(λ/4)で配置することにより、回転方向の検出が行えるようにする。なお、着磁ピッチλとは、N極とS極の着磁の合計長さである。
【0035】
正逆検知センサ15は、外輪側シールリング81の環状芯金83における円筒部83aの外周面上に非接触で搭載されており、円筒部83aの外径に正逆検知センサ15を覆う厚みの樹脂製外装体17を一体成形(インサート成形)することにより設けている。樹脂製外装体17は、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックとされる。
【0036】
樹脂製外装体17には、車体の電子回路に接続されたハーネス(図示せず)が接続されるコネクタ20が外径方向に延設されて一体形成されている。すなわち、コネクタ20も、例えばPPS,PBT,PAなどのエンジニアリングプラスチックにて形成される。コネクタ20内にはピン19が設けられており、正逆検知センサ15とピン19は信号線18にて接続されている。
【0037】
図3(A)(B)に、コネクタ20を一体形成したシール装置8の斜視図を示す。図3(A)はそのシール装置8の正面側斜め方向から見た図、図3(B)はそのシール装置8の背面側斜め方向から見た図である。樹脂製外装体17には、外輪部材2の軸方向端面2bに当接する環状の外輪当接面17aが形成されている。なお、コネクタ20の外周に、ハーネス先端のコネクタとの係止用の爪を設けてもよい。
【0038】
また、環状芯金83における円筒部83aの車両インナ側端部には、径方向外向きに屈曲して補強部83c,83dが形成されている。図4はコネクタ20部分以外におけるシール装置8の断面図、図5はコネクタ20部分におけるシール装置8の断面図を示している。なお、環状芯金83は、コネクタ20部分に補強部83dのみを形成するようにしてもよい。
【0039】
図4に示すように、コネクタ20部分以外のシール装置8においては、表面に外輪当接面17aを有した樹脂製外装体17の円環部17bの背面全体を覆って、環状の補強部83cが形成されている。
【0040】
また、図5に示すように、コネクタ20部分のシール装置8においては、コネクタ20の車両インナ側表面を覆うように半円筒状の補強部83dが、補強部83cに連設して形成されている。なお、補強部83dの径方向長さは、図示の例のように、コネクタ20の径方向途中まで達するものの他、コネクタ20の径方向全長に渡って形成されるものでもよく、また補強部83dの形状も、コネクタ20の車両インナ側表面を覆うものに限らず、例えば、コネクタ20の全周に渡って形成されるものであってもよい。
【0041】
パルサリング16は、磁性粉末を含有したゴムを加硫成型して形成されるものであり、例えば周方向交互にN極とS極を配列する形態で着磁されている。このパルサリング16は、内輪側シールリング82の環状芯金86の内周面において、正逆検知センサ15が当該パルサリング16の磁界の変化を検出可能な位置に固定されている。なお、正逆検知センサ15の感知方向(内径方向)と、パルサリング16の着磁方向(軸方向)は、互いに直交している。すなわち、正逆検知センサ15の検出面15aとパルサリング16の被検出面16aとは互いに直交している。なお、パルサリング16の着磁方向を径方向として検出面15aと被検出面16aとが互いに平行となるように配置してもよいが、パルサリング16は軸方向に着磁した方が着磁精度および磁力の点から有利である。
【0042】
車両インナ側のシール装置8は、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせた状態で、正逆検知センサ15を組み込んだ外輪側シールリング81については、その樹脂製外装体17を外輪部材2の内周面の肩部2aに対して、また、パルサリング16を組み込んだ内輪側シールリング82については、その環状芯金86を筒状部材32の外周面の肩部32aに対してそれぞれ圧入嵌合させることにより、タイトフィット状態で取り付けている。
【0043】
なお、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせた状態で、正逆検知センサ15はパルサリング16の磁束の変化を検出可能な位置に位置決めされる。また、シール装置8は、外輪当接面17aを外輪部材2の軸方向端面2bに当接させて位置決めする。
【0044】
次に、転がり軸受装置1をナックル9に固定する。転がり軸受装置1は、外輪部材2の車両インナ側端部をナックル9に内嵌し、外輪部材2の支持フランジ21をナックル9に取付けボルト10にて固定する。
【0045】
また、ナックル9の支持フランジ21への固定部以外は筒状に形成されており、当該筒部において車両アウタ側にコネクタ20が挿通される切欠き91が形成されており、コネクタ20を切欠き91に挿通させた状態で、転がり軸受装置1がナックル9に固定される。
【0046】
車体の電子回路に接続されたハーネス(図示せず)を正逆検知センサ15に接続する。すなわち、ハーネスの先端には、コネクタ20に着脱可能なコネクタが設けられており、当該ハーネスのコネクタをコネクタ20に接続することで、正逆検知センサ15が車体の電子回路に接続される。
【0047】
転がり軸受装置1は、外輪部材2を非回転で固定配置し、内輪部材3を回転させるときに、内輪部材3と一体に回転するパルサリング16の各磁極が、正逆検知センサ15の2個の磁気センサに対して順次対向することになる。このとき、正逆検知センサ15に対してパルサリング16の対向位置が順次変化するために、パルサリング16から出る磁束の向きが交互に変わるので、正逆検知センサ15から矩形波信号が出力される。この矩形波信号の波形周期は、パルサリング16の回転位相、回転速度に応じて変化し、波形処理することにより、内輪部材3の回転位相、回転速度、回転数、回転方向などを求める。
【0048】
このように構成された転がり軸受装置1によると、正逆検知センサ15と車体の電子回路とを接続するハーネスは、一端が電子回路に接続されており、他端に正逆検知センサ15に一体形成されたコネクタ20に対して着脱自在のコネクタを有し、当該ハーネスのコネクタを正逆検知センサ15に一体形成されたコネクタ20に接続することで、正逆検知センサ15と電子回路が接続される。このように、ハーネスを、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物より分離したことで、走行時の車体の揺れによってハーネスが断線した場合に、ハーネスのみをコネクタ部分から容易に外して交換でき、メンテナンスが安価かつ容易に行える。
【0049】
シール装置8の外輪側シールリング81となるセンサ組立体において、環状芯金83の車両インナ側を外径方向に延設して補強部83c,83dを形成し、当該補強部83c,83dにて樹脂製外装体17に連設したコネクタ20が補強されている。よって、コネクタ20にハーネスが接続され、強度的に弱い薄肉の樹脂製外装体17に形成されたコネクタ20にハーネスの重量が加わった際に、コネクタ20が補強部83c,83d方向、すなわち略車両インナ側(ナックル側)に撓むのを防止でき、正逆検知センサ15の信号線18の断線や樹脂製外装体17のシール性の低下等を防止でき、信頼性が向上する。しかも、正逆検知センサ15の信号線18が樹脂製外装体17にてモールドされており、正逆検知センサ15と信号線18の接続部が補強され、断線をより一層防止できる。
【0050】
ハーネスを、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物より分離したことで、樹脂製外装体17の成型時における熱によりハーネスが溶けるのを防止できる。また、シール装置8にハーネスがなく、安価に成型できる。
【0051】
ハーネスを、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物より分離したことで、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物を転がり軸受装置1に装着した状態で、転がり軸受装置1をナックル9に固定する際、固定作業のじゃまになるハーネスがなく、車両搭載性が向上する。
【0052】
内輪側シールリング82の環状芯金86の内面にパルサリング16が設けられており、外輪側シールリング81の環状芯金83の外径側において、樹脂製外装体17にてモールドされて正逆検知センサ15が設けられており、パルサリング16ならびに正逆検知センサ15がシール装置8に一体化され、回転検出器のコンパクト化が図れ、駆動輪側のような小さなスペースにも容易に設置できる。
【0053】
パルサリング16は、内輪側シールリング82の環状芯金86の内面に固定されており、かつ、正逆検知センサ15は、外輪側シールリング81の環状芯金83の外径側において、樹脂製外装体17にてモールドされて一体化されており、パルサリング16ならびに正逆検知センサ15の密封性が向上し、耐ダスト性に優れる。
【0054】
外輪側シールリング81の正逆検知センサ15をモールドする樹脂製外装体17に、コネクタ20が一体形成されており、絶縁性ならびに耐振動性に優れ、かつ、低コスト化が図れる。
【0055】
外径方向に延びるコネクタ20が、ナックル9の車両アウタ側に形成された切欠き91に挿通して設けられており、従来のように、ナックル9の軸方向途中に貫通孔を形成する必要がなく、ナックル9の強度が低下するのを防止できる。しかも、コネクタ20が一体形成されたシール装置8を転がり軸受装置1に装着した状態で、外径方向に突出したコネクタ20を車両アウタ側より切欠き91に嵌合して、転がり軸受装置1を容易にナックル9に固定できる。
【0056】
本発明の他の実施の形態を図8に基づいて説明する。
【0057】
図8は本実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の要部拡大断面図である。
【0058】
本実施形態の転がり軸受装置は、コネクタ20の車両アウタ側に、外輪部材2の外周面2cに当接する当接面20aを形成したものである。
【0059】
なお、その他の構成は、図1ないし図7に示した実施の形態と同様に構成されている。
【0060】
このように構成された転がり軸受装置においても、図1ないし図7に示した実施の形態と同様の効果が得られる。さらに、コネクタ20に外輪部材2の外周面2cに当接する当接面20aを形成したので、コネクタ20が略車両アウタ側(タイヤ側)に撓むのを防止できる。これにより、コネクタ20が略車両アウタ側にも略車両インナ側にも保持され、信号線18の断線等を防止でき、信頼性が向上する。
【0061】
なお、補強部は、少なくともコネクタ20部分のみに形成したものであればよい。また、磁気センサは正逆検知センサ15に限らず、単に車軸の回転速度を検出するセンサとしてもよい。また、シール装置8の構造も前記実施形態に限らず、センサ組立体となる外輪側シールリング81を備えた構成であればよく、磁気センサや磁性体リングの配置形態も特に限定されるものではない。さらに、本発明の構成を前記実施形態のように駆動輪側に適用したものに限らず、従動輪側に適用してもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明のセンサ組立体、シール装置ならびに転がり軸受装置によると、断線したハーネスの交換が容易に行えると共に、コネクタ部分の強度が向上し断線等を防止でき信頼性が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】(A)(B)はそれぞれ図2のシール装置の斜視図である。
【図4】図2のシール装置部分の拡大断面図である。
【図5】図2のシール装置部分の拡大断面図である。
【図6】(A)(B)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る正逆検知センサの検出信号の位相関係を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る正逆検知センサの説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る転がり軸受装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 転がり軸受装置
2 外輪部材
3 内輪部材
7,8 シール装置
9 ナックル
15 正逆検知センサ(磁気センサ)
16 パルサリング(磁性体リング)
17 樹脂製外装体
20 コネクタ
81 外輪側シールリング(センサ組立体)
82 内輪側シールリング
83 環状芯金(金属製環体)
83c,83d 補強部

Claims (3)

  1. 固定輪となる外輪部材に固定され、回転輪となる内輪部材の回転状態を検出するセンサ組立体であって、
    金属製環体と、前記内輪部材に固定された磁性体リングを検出する磁気センサと、前記磁気センサを覆った状態で当該磁気センサを前記金属製環体に一体化させる樹脂製外装体と、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で一体的に設けられて前記磁気センサに接続されるコネクタとを含み、
    前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部を形成した、ことを特徴とするセンサ組立体。
  2. 固定輪となる外輪部材に固定した外輪側シールリングと、回転輪となる内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、
    前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われた状態で磁気センサが一体化され、前記内輪側シールリングに磁性体リングが固定され、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で前記磁気センサに接続されるコネクタが一体的に設けられ、前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部が形成され、前記磁気センサにて前記磁性体リングを検出して前記内輪部材の回転状態を検出する、ことを特徴とするシール装置。
  3. 軌道面を有する回転輪となる内輪部材と、この内輪部材と同心に配置されかつ前記内輪部材と対応する軌道面を有する固定輪となる外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の各軌道面間に介装した転動体と、前記内輪部材および前記外輪部材の間の隙間をシールするシール装置とを備えた転がり軸受装置において、
    前記シール装置は、前記外輪部材に固定した外輪側シールリングと、前記内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、
    前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われた状態で磁気センサが一体化され、前記内輪側シールリングに磁性体リングが固定され、前記樹脂製外装体に対して外径方向に延びた状態で前記磁気センサに接続されるコネクタが一体的に設けられ、前記金属製環体の少なくともコネクタ部分を外径方向に延設しその延設部分に前記コネクタの強度を補強する補強部が形成され、前記磁気センサにて前記磁性体リングを検出して前記内輪部材の回転状態を検出する、ことを特徴とする転がり軸受装置。
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