JP2004263718A - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Masahiro Inoue
昌弘 井上
Shunichi Matsui
俊一 松井
Yoshibumi Shige
義文 重
Minoru Chitoku
稔 千徳
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Abstract

【課題】回転検出器を組み込んだシール装置を装着した転がり軸受装置に関し、断線したハーネスの交換が容易に行えると共に、ナックルの強度が低下するのを防止でき、かつ、組付性に優れる。
【解決手段】内外輪部材2,3の各軌道面間に玉5を介装し、内外輪部材2,3の肩部間にシール装置8を装着した転がり軸受装置において、シール装置8は、外輪側シールリングと内輪側シールリングとからなり、内輪側シールリングの環状芯金にパルサリング16が固定されており、外輪側シールリングの環状芯金の外径側において、正逆検知センサ15が樹脂製外装体17にて覆われて一体化され、樹脂製外装体17に外径方向に延びて正逆検知センサ15に接続されたコネクタ20が連設されており、外輪部材2をナックル9に固定した状態で、コネクタ20がナックル9の切欠き91に貫通される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるパックシールと呼ばれるシール装置に、自動車のABS(アンチロックブレーキシステム)等に用いられる回転検出器用のセンサやパルサリングを組み込み、当該回転検出器を組み込んだシール装置にて内外輪間の隙間をシールしてなる転がり軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転検出器を備えた軸受装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
軸受装置は、回転輪となる内輪と固定輪となる外輪との各軌道面間に転動体を介装してなり、内外輪間の空間がシール装置にて密封されている。
【0004】
回転検出器は、内輪に固定したエンコーダ素子と、外輪に固定した検出素子とからなり、検出素子にてエンコーダ素子を検出して内輪の回転状態を検出する。
【0005】
回転検出器を備えた軸受装置を自動車に適用した例として、車軸を車体に対して回転自在に支持する軸受装置において、ABS等に用いられる回転検出器を備えたものがある。すなわち、軸受装置の内輪が車軸に外嵌され、外輪がナックルを介して車体に固定され、内輪に固定したパルサリングの磁界の変化をセンサにて検出し、当該検出信号はハーネスを介して車体の電子回路に送信される構成となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−197938号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
通常、センサはナックルに固定され、電子回路は車体に設けられている。このため、走行時の車体の揺れに対して、ナックルはダンパに接続されていることから車体の振動はナックルに伝わらない。よって、車体に設けられた電子回路は車体の揺れにて振動するのに対し、ナックルに固定されたセンサは車体の振動の影響を受けない。このことから、センサと電子回路を結ぶハーネスは、車体の振動によって断線する恐れがある。
【0008】
また、最近のABS用のセンサは、省スペース化のために、軸受装置に装着された、いわゆるパックシールと呼ばれるシール装置に内蔵されている。
【0009】
このため、センサのハーネスが断線してABSセンサ異常となった場合に、軸受装置を含むハブユニット全体を交換する必要が生じ、メンテナンス作業に手間がかかり、費用も高価になるという問題があった。
【0010】
また、ナックルの軸方向途中には、センサを挿入するためのセンサ挿入孔が必要となり、ナックルの強度が低下し、しかもセンサは軸受装置をナックルに固定した後からセンサ挿入孔に挿入して固定しなければならず、軸受装置の固定作業に加え、別途センサの固定作業が必要となり、組付性に劣るという問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、軌道面を有する回転輪となる内輪部材と、この内輪部材と同心に配置されかつ前記内輪部材と対応する軌道面を有する固定輪となる外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の各軌道面間に介装した転動体と、前記内輪部材および前記外輪部材の間の隙間をシールするシール装置と、前記内輪部材の回転状態を検出する回転検出器とを備えた転がり軸受装置において、前記シール装置は、前記外輪部材に固定した外輪側シールリングと、前記内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、前記回転検出器は、前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われて一体化された磁気センサと、前記内輪側シールリングに固定された磁性体リングと、前記樹脂製外装体に連設されて外径方向に延び前記磁気センサに接続されたコネクタとからなり、前記外輪部材をナックルに固定した状態で、前記外輪部材または前記ナックルの少なくとも一方に、前記コネクタを貫通可能な切欠きを形成したことを特徴とするものである。
【0012】
回転検出器としては、例えば磁束の変化に応じて出力を変化させるアクティブ型検出器が用いられ、磁性体リングにはパルサリング、磁気センサには周方向に離れて配置した2個の磁気センサにて構成された正逆検知センサが挙げられる。
【0013】
本発明の転がり軸受装置によると、シール装置に、磁気センサならびに磁性体リングからなる回転検出器が一体形成され、かつ、磁気センサをモールドする樹脂製外装体に、磁気センサに接続されたコネクタが連設されており、シール装置,回転検出器,コネクタが一体化されている。
【0014】
磁気センサと車体の電子回路とを接続するハーネスは、一端が電子回路に接続されており、他端に磁気センサに一体形成されたコネクタに対して着脱自在のコネクタを有し、当該ハーネスのコネクタを磁気センサに一体形成されたコネクタに接続することで、磁気センサと電子回路が接続される。このように、ハーネスを、シール装置,回転検出器,コネクタからなる一体物より分離したことで、走行時の車体の揺れによってハーネスが断線した場合に、ハーネスのみをコネクタ部分から容易に外して交換でき、メンテナンスが安価かつ容易に行える。
【0015】
外径方向に延びるコネクタが、外輪部材またはナックルの少なくとも一方に形成した切欠きに貫通して設けられており、従来のように、ナックルの軸方向途中にセンサ挿入孔を形成する必要がなく、ナックルの強度が低下するのを防止できる。しかも、回転検出器ならびにコネクタが一体形成されたシール装置を転がり軸受装置に装着した状態で、外径方向に突出したコネクタを外輪部材またはナックルの少なくとも一方に形成した切欠きに貫通させることで、コネクタが転がり軸受装置をナックルに固定する作業のじゃまにならなず、転がり軸受装置の固定作業が円滑に行えると共に、別途センサの固定作業が不要となり組付性にも優れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図1ないし図7に基づいて説明する。
【0017】
図1は本実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の全体構成を示す断面図、図2は図1の要部拡大断面図、図3は図2のシール装置部分の拡大断面図、図4(A)(B)はそれぞれ図2のシール装置の斜視図,図5(A)(B)は2個の磁気センサの検出信号の位相関係を示す図、図6は正逆検知センサの説明図、図7はナックルの部分斜視図である。
【0018】
本実施形態の転がり軸受装置1は、自動車の駆動輪側に用いられ、図1において左側が車両アウタ側、右側が車両インナ側となる。
【0019】
車体側にナックル9を介して非回転に支持される外輪部材2に、それぞれ冠形保持器6に円周方向等配位置に配置された二列の玉(転動体の一例)4,5を介して、内輪部材3が軸心回りに回転自在に支持されている。
【0020】
外輪部材2の外周面には、径方向外向きに突出して支持フランジ21が形成され、この支持フランジ21が取付けボルト10を介してナックル9に固定されることで、外輪部材2が固定輪として車体に非回転に支持されている。
【0021】
内輪部材3は、ハブホイール31と、このハブホイール31とは別体でハブホイール31の胴部の車両インナ側に嵌着される筒状部材32とから構成されている。ハブホイール31の胴部の外周面の一部が車両アウタ側列の玉4の内輪軌道面として用いられ、筒状部材32の外周面が車両インナ側列の玉5の内輪軌道面として用いられ、外輪部材2の内周面に両列の玉4,5のための2つの外輪軌道面が形成されている。
【0022】
外輪部材2と内輪部材3との間の環状軸受空間11を、その軸心方向両側で密封して、環状軸受空間11内の潤滑材が外部に漏れるのを防止するとともに、外部から泥水等が侵入するのを防止するためのシール装置7,8が設けられている。
【0023】
ハブホイール31の中心穴にスプラインを介して等速ジョイント(CVJ)の椀形外輪部材12に一体的に形成された軸部13が挿入され、軸部13の車両アウタ側端部にナット14が螺着され、このナット14をハブホイール31の凹部33端面に対して締付けることで、両列の玉4,5に対して必要な予圧が付与されるとともに、椀形外輪部材12が内輪部材3に回転一体に組込まれた状態となる。
【0024】
ハブホイール31の外周面途中に、径方向外向きに突出したハブフランジ34が一体的に形成されている。ハブフランジ34に、ブレーキディスクロータならびにタイヤホイールが取付けられ、タイヤホイールに車輪が取付けられる。
【0025】
車両アウタ側のシール装置7は、例えば、外輪部材2に内嵌した環状芯金に、ハブホイール31に摺接するゴム製リップを接着してなる。
【0026】
車両インナ側のシール装置8は、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせて構成される。
【0027】
外輪側シールリング81は、外輪部材2側に取り付けられるもので、環状芯金83に主リップ84と補助リップ85とを被着した構成である。環状芯金83は、軸方向に沿う円筒部83aと、円筒部83aの軸方向内端側を径方向内向きに屈曲してなる環状板部83bとを有している。
【0028】
内輪側シールリング82は、筒状部材32側に取り付けられるもので、環状芯金86に軸方向リップ87と径方向リップ88とを被着した構成である。環状芯金86は、軸方向に沿う円筒部86aと、円筒部86aの軸方向外端側を径方向外向きに屈曲してなる環状板部86bとを有している。
【0029】
なお、各リップ84,85,87,88は、ニトリルブタジエンラバー(NBR)などのゴムとされ、環状芯金83,86に対して加硫接着される。また、外輪側シールリング81の環状芯金83は、例えば非磁性ステンレス鋼などの非磁性材で形成されている。
【0030】
そして、外輪側シールリング81には磁気センサとなる正逆検知センサ15が、内輪側シールリング82には磁性体リングとなるパルサリング16がそれぞれ一体に組み込まれており、これら正逆検知センサ15とパルサリング16とで筒状部材32の回転を検出するようになっている。
【0031】
正逆検知センサ15は、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子などからなる円周方向に離れて配置した2個の磁気センサにて構成され、回転角度に加え回転方向の検出も行えるセンサである。2個の磁気センサの検出信号の位相関係は、図5に示すように、一方の磁気センサが図5(A)の矩形波信号を出力すると、他方の磁気センサは90度位相がずれた図5(B)の矩形波信号を出力するように配置する。両磁気センサの検出信号の位相の進遅により、内輪3の右回りか左回りかの回転方向が判断できる。
【0032】
パルサリング16は、磁性粉末を含有したゴムを加硫成型して形成されるものであり、例えば周方向交互にN極とS極を配列する形態で着磁されている。このパルサリング16は、内輪側シールリング82の環状芯金86の内周面において、正逆検知センサ15が当該パルサリング16の磁界の変化を検出可能な位置に固定されている。なお、正逆検知センサ15の感知方向(内径方向)と、パルサリング16の着磁方向(軸方向)は、互いに直交している。
【0033】
正逆検知センサ15には、図6に示すように、2個のホール素子22を内蔵するホールICを用いてもよい。すなわち、パルサリング16の着磁ピッチλに対し、2個のホール素子22を互いの出力位相が90度となる間隔(λ/4)で配置することにより、回転方向の検出が行えるようにする。なお、着磁ピッチλとは、N極とS極の着磁の合計長さである。
【0034】
正逆検知センサ15は、外輪側シールリング81の環状芯金83における円筒部83aの外周面上に非接触で搭載されており、円筒部83aの外径に正逆検知センサ15を覆う厚みの樹脂製外装体17を一体成形(インサート成形)することにより設けている。樹脂製外装体17は、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)などのエンジニアリングプラスチックとされる。
【0035】
樹脂製外装体17には、車体の電子回路に接続されたハーネス(図示せず)が接続されるコネクタ20が外径方向に延設されて一体形成されている。すなわち、コネクタ20も、例えばPPS,PBT,PAなどのエンジニアリングプラスチックにて形成される。コネクタ20内にはピン19が設けられており、正逆検知センサ15とピン19は信号線18にて接続されている。
【0036】
図4(A)(B)に、コネクタ20を一体形成したシール装置の斜視図を示す。図4(A)はそのシール装置の正面側斜め方向から見た図、図4(B)はそのシール装置の背面側斜め方向から見た図である。樹脂製外装体17には、外輪部材2の軸方向端面2bに当接する環状の外輪当接面17aが形成されている。なお、コネクタ20の外周に、ハーネス先端のコネクタとの係止用の爪を設けてもよい。
【0037】
車両インナ側のシール装置8は、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせた状態で、正逆検知センサ15を組み込んだ外輪側シールリング81については、その樹脂製外装体17を外輪部材2の内周面の肩部2aに対して、また、パルサリング16を組み込んだ内輪側シールリング82については、その環状芯金86を筒状部材32の外周面の肩部32aに対してそれぞれ圧入嵌合させることにより、タイトフィット状態で取り付けている。
【0038】
なお、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせた状態で、正逆検知センサ15はパルサリング16の磁束の変化を検出可能な位置に位置決めされる。また、シール装置8は、外輪当接面17aを外輪部材2の軸方向端面2bに当接させて位置決めする。
【0039】
次に、転がり軸受装置1をナックル9に固定する。転がり軸受装置1は、外輪部材2の車両インナ側端部を車両アウタ側からナックル9に内嵌し、外輪部材2の支持フランジ21をナックル9に取付けボルト10にて固定する。
【0040】
また、ナックル9の支持フランジ21への固定部以外は筒状に形成されており、当該筒部において車両アウタ側にコネクタ20が挿通されるU字形の切欠き91(図7参照)が一ヶ所形成されており、コネクタ20を切欠き91に挿通させた状態で、転がり軸受装置1がナックル9に固定される。
【0041】
車体の電子回路に接続されたハーネス(図示せず)を正逆検知センサ15に接続する。すなわち、ハーネスの先端には、コネクタ20に着脱可能なコネクタが設けられており、当該ハーネスのコネクタをコネクタ20に接続することで、正逆検知センサ15が車体の電子回路に接続される。
【0042】
転がり軸受装置1は、外輪部材2を非回転で固定配置し、内輪部材3を回転させるときに、内輪部材3と一体に回転するパルサリング16の各磁極が、正逆検知センサ15の2個の磁気センサに対して順次対向することになる。このとき、正逆検知センサ15に対してパルサリング16の対向位置が順次変化するために、パルサリング16から出る磁束の向きが交互に変わるので、正逆検知センサ15から矩形波信号が出力される。この矩形波信号の波形周期は、パルサリング16の回転位相、回転速度に応じて変化し、波形処理することにより、内輪部材3の回転位相、回転速度、回転数、回転方向などを求める。
【0043】
このように構成された転がり軸受装置1によると、正逆検知センサ15と車体の電子回路とを接続するハーネスは、一端が電子回路に接続されており、他端に正逆検知センサ15に一体形成されたコネクタ20に対して着脱自在のコネクタを有し、当該ハーネスのコネクタを正逆検知センサ15に一体形成されたコネクタ20に接続することで、正逆検知センサ15と電子回路が接続される。このように、ハーネスを、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物より分離したことで、走行時の車体の揺れによってハーネスが断線した場合に、ハーネスのみをコネクタ部分から容易に外して交換でき、メンテナンスが安価かつ容易に行える。
【0044】
外径方向に延びるコネクタ20が、ナックル9の車両アウタ側に形成された切欠き91に挿通して設けられており、従来のように、ナックル9の軸方向途中に貫通孔を形成する必要がなく、ナックル9の強度が低下するのを防止できる。しかも、正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20が一体形成されたシール装置8を転がり軸受装置1に装着した状態で、外径方向に突出したコネクタ20を車両アウタ側より切欠き91に貫通させることで、コネクタ20が転がり軸受装置1をナックル9に内嵌固定する作業の際にじゃまにならなず、転がり軸受装置1の固定作業が円滑に行えると共に、別途センサの固定作業が不要となり組付性にも優れる。
【0045】
コネクタ20を貫通する切欠き91はナックル9のみに形成されており、防水性に優れる。
【0046】
ハーネスを、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物より分離したことで、シール装置8,正逆検知センサ15ならびにパルサリング16,コネクタ20からなる一体物を転がり軸受装置1に装着した状態で、転がり軸受装置1をナックル9に固定する際、固定作業のじゃまになるハーネスがなく、車両搭載性が向上する。
【0047】
内輪側シールリング82の環状芯金86の内面にパルサリング16が設けられており、外輪側シールリング81の環状芯金83の外径側において、樹脂製外装体17にてモールドされて正逆検知センサ15が設けられており、パルサリング16ならびに正逆検知センサ15がシール装置8に一体化され、回転検出器のコンパクト化が図れ、駆動輪側のような小さなスペースにも容易に設置できる。
【0048】
パルサリング16は、内輪側シールリング82の環状芯金86の内面に固定されており、かつ、正逆検知センサ15は、外輪側シールリング81の環状芯金83の外径側において、樹脂製外装体17にてモールドされて一体化されており、パルサリング16ならびに正逆検知センサ15の密封性が向上し、耐ダスト性に優れる。
【0049】
正逆検知センサ15の信号線18が樹脂製外装体17にてモールドされており、正逆検知センサ15と信号線18の接続部が補強され、断線を防止できる。しかも、ハーネスを別体としたことで、コネクタ20にハーネスが取付けられるまでの間、樹脂製外装体17にハーネスの重量が掛からず、強度不足によって樹脂製外装体17のシール性が低下するのを防止できる。
【0050】
外輪側シールリング81の正逆検知センサ15をモールドする樹脂製外装体17に、コネクタ20が一体形成されており、絶縁性ならびに耐振動性に優れ、かつ、低コスト化が図れる。
【0051】
本発明の他の実施の形態を図8ないし図10に基づいて説明する。
【0052】
図8は本実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の要部拡大断面図、図9はシール装置部分の斜視図、図10は外輪部材およびナックルの部分斜視図であり、図1ないし図7に示した例と同一部分は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0053】
本実施形態の転がり軸受装置は、外輪部材2およびナックル9に、コネクタ20が貫通されるU字形の切欠き22,91をそれぞれ一ヶ所形成したものである。また、外輪部材2の軸方向端部が、内輪部材3の軸方向端部に比べて車両インナ側に延設されており、外輪部材2の車両インナ側端部に切欠き22が形成されている。
【0054】
車両インナ側のシール装置8は、外輪側シールリング81と内輪側シールリング82とを組み合わせた状態で、正逆検知センサ15を組み込んだ外輪側シールリング81については、その樹脂製外装体17を外輪部材2の内周面の肩部2aに対して、また、パルサリング16を組み込んだ内輪側シールリング82については、その環状芯金86を筒状部材32の外周面の肩部32aに対してそれぞれ圧入嵌合させることにより、タイトフィット状態で取り付けている。
【0055】
また、樹脂製外装体17には、径方向外向きにコネクタ20が延設されており、当該コネクタ20を外輪部材2の切欠き22に嵌入して位置決めする。
【0056】
次に、転がり軸受装置1をナックル9に固定する。転がり軸受装置1は、外輪部材2の車両インナ側端部を車両アウタ側からナックル9に内嵌し、外輪部材2の支持フランジ21をナックル9に取付けボルト10にて固定する。
【0057】
また、ナックル9の支持フランジ21への固定部以外は筒状に形成されており、当該筒部において車両アウタ側にコネクタ20が挿通される切欠き91が形成されており、コネクタ20を切欠き91に挿通させた状態で、転がり軸受装置1がナックル9に固定される。
【0058】
このように構成された転がり軸受装置1においても、図1ないし図7に示した実施形態と同様の効果が得られる。
【0059】
さらに、外輪部材2の軸方向端部が、内輪部材3の軸方向端部に比べて車両インナ側に延設されており、外輪部材2の肩部2aに樹脂製外装体17を圧入嵌合した状態で、肩部2aに接する樹脂製外装体17の外周面17bの面積が大きくなり、圧入強度が向上する。
【0060】
なお、図9に示すように、周方向全てに外周面17bの軸方向の幅を大きくするのではなく、コネクタ20の部分のみを軸方向に幅広にしてもよい。
【0061】
図11に、図8ないし図10に示した他の実施形態に係る転がり軸受装置の変形例を示す。図11は、変形例に係る外輪部材2およびナックル9の部分斜視図である。
【0062】
この変形例は、ナックル9の車両アウタ側が、支持フランジ21への固定部93以外は車両インナ側に後退して空間92を有した形状をしている。
【0063】
コネクタ20を、外輪部材2の切欠き22ならびにナックル9の空間92に貫通させることで、コネクタ20にじゃまされることなく転がり軸受装置1をナックル9に固定できる。
【0064】
なお、磁気センサは正逆検知センサ15に限らず、単に車軸の回転速度を検出するセンサとしてもよい。また、シール装置8の構造も前記実施形態に限らず、磁気センサや磁性体リングの配置形態も特に限定されるものではない。さらに、本発明の構成を前記実施形態のように駆動輪側に適用したものに限らず、従動輪側に適用してもよい。
【0065】
【発明の効果】
本発明の転がり軸受装置によると、断線したハーネスの交換が容易に行えると共に、ナックルの強度が低下するのを防止でき、かつ、組付性に優れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】図2のシール装置部分の拡大断面図である。
【図4】(A)(B)はそれぞれ図2のシール装置の斜視図である。
【図5】(A)(B)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る正逆検知センサの検出信号の位相関係を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る正逆検知センサの説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るナックルの部分斜視図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る車両用の転がり軸受装置の要部拡大断面図である。
【図9】図8のシール装置部分の斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係る外輪部材およびナックルの部分斜視図である。
【図11】変形例に係る外輪部材およびナックルの部分斜視図である。
【符号の説明】
1 転がり軸受装置
2 外輪部材
3 内輪部材
7,8 シール装置
9 ナックル
15 正逆検知センサ(磁気センサ)
16 パルサリング(磁性体リング)
17 樹脂製外装体
20 コネクタ
81 外輪側シールリング
82 内輪側シールリング

Claims (1)

  1. 軌道面を有する回転輪となる内輪部材と、この内輪部材と同心に配置されかつ前記内輪部材と対応する軌道面を有する固定輪となる外輪部材と、前記内輪部材および前記外輪部材の各軌道面間に介装した転動体と、前記内輪部材および前記外輪部材の間の隙間をシールするシール装置と、前記内輪部材の回転状態を検出する回転検出器とを備えた転がり軸受装置において、
    前記シール装置は、前記外輪部材に固定した外輪側シールリングと、前記内輪部材に固定した内輪側シールリングとからなり、
    前記回転検出器は、前記外輪側シールリングに樹脂製外装体にて覆われて一体化された磁気センサと、前記内輪側シールリングに固定された磁性体リングと、前記樹脂製外装体に連設されて外径方向に延び前記磁気センサに接続されたコネクタとからなり、
    前記外輪部材をナックルに固定した状態で、前記外輪部材または前記ナックルの少なくとも一方に、前記コネクタを貫通可能な切欠きを形成した、ことを特徴とする転がり軸受装置。
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