JP2004262549A - 包装箱及び複合包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】 解体する作業が容易で、かつ、コンパクトな状態で廃棄することが可能な包装箱を提供する。
【解決手段】 一対の面板1と、上記面板の両側面同士を連結する側板3と、上記面板の底面同士を連結する底板2と、当該底板2と対向する位置に設けられた開口部を開閉可能とする蓋板4とを有する包装箱において、上記一方の面板1のうち、底板2との境界部分K1に接する位置から他方の面板と底板との境界部分K2までつながる切り目線8が二本形成され、かかる二本の切り目線8間の距離は、上記他方の面板と底板との境界部分K2に近づくにつれて大きくなり、二本の切り目線8の終端は、他方の面板と底板との境界部分K2の両端部T1、T2に達しており、上記二本の切り目線8同士が、上記一方の面板との境界部分K1側で指入部7を通じて繋がっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物品を包装する紙箱等に代表される包装箱及び複合包装箱に関するものである。
環状の蛍光灯等を包装する包装箱であって、解体する際の作業を軽減したものとしては、例えば特許文献1に記載のようなものが存在する。この包装箱は、図9に記載のように、一対の面板101同士を連結する底板102と、各面板101の両側面同士を連結する側板103と、当該底板102と対向する位置に設けられた開口部分を被覆可能とする蓋板104とを有し、面板101の縁から離れた位置に指入部107を設け、この指入部107から面板101と底板102との境界の両端に至る切り目線108が面板101に形成されている。
このような包装箱は、図10に記載のように指入部107に指を入れて切り目線108沿いに一方の面板101を裂き、図11に記載のように、この裂いた部分、及び、底板102を、面板101と略一直線をなす位置まで展開し、蓋板104を開口した状態で面板101と略水平をなす状態まで両側板103を倒すことで扁平に解体し、廃棄することができる。
特開2002−211548号公報
しかしながら、従来技術の指入部107は、面板101の周縁から離れた位置に設けられ、かつ、かかる指入部107から底板102の両端に至る切り目線108が形成されているため、この箱を扁平に解体する際、底板102のみならず面板101の一部をも展開することになるため、その分展開した際の面積が大きくなり、廃棄する際、嵩張ることになる。
本発明は、解体する作業が容易で、かつ、コンパクトな状態で廃棄することが出来る包装箱を提供するものである。
本発明は、一対の面板と、上記面板の両側面同士を連結する側板と、上記面板の底面同士を連結する底板と、当該底板と対向する位置に設けられた開口部を開閉可能とする蓋部とを有する包装箱において、上記一方の面板と底板との境界部分に接する位置から他方の面板と底板との境界部分までつながる切り目線が二本形成され、かかる二本の切り目線間の距離は、上記他方の面板と底板との境界部分に近づくにつれて大きくなり、二本の切り目線の終端は、他方の面板と底板との境界部分の両端部に達しており、上記二本の切り目線同士が、上記一方の面板との境界部分側で繋がっているものである。
このような包装箱を展開する場合、切り目線沿いに引き裂いても、展開される部分は略底板のみであり、展開される面板の部分は従来技術と比較して著しく低減される。よって、展開した際の面積は最小限に抑えられ、嵩張らない状態で廃棄することが可能となる。
また、上記の包装箱において、請求項2記載のように、上記一方の面板と上記底板との境界部分に接する位置に指入部が設けられ、上記二本の切り目線が上記指入部に繋がることにより、上記二本の切り目線同士が上記指入部を通じて繋がるようにすると、かかる包装箱の展開がより容易となる。
請求項3記載の発明は、一対の面板と、上記面板の両側面同士を連結する側板と、上記面板の底面同士を連結する底板と、当該底板と対向する位置に設けられた開口部を開閉可能とする蓋部とを有する包装箱において、一方の面板と底板との境界部分における複数箇所に、他方の面板と底板との境界部分までつながる切り目線が各々二本形成され、かかる二本の切り目線間の距離は、他方の面板と底板との境界部分に近づくにつれて大きくなり、かつ、隣接する切り目線同士は上記二つの境界部分又は当該境界部分近傍において繋がっており、これらの切り目線のうち、最も端に形成されている切り目線の終端が、他方の面板と底板との境界部分の両端部に達するように形成されていることを特徴とする包装箱である。
この場合、上記面板と底板との境界部分の長さが長くなっても、二本の切り目線間の距離の増大率を大きくする必要がないため、かかる場合、すなわち包装箱の面板が大きくなった場合であっても、展開する際の引き裂き易さを確保することが可能となる。よって、包装箱の面板が大きくなっても、解体作業の容易さが確保される。
また、請求項4のように、請求項3記載の包装箱において、上記一方の面板と底板との境界部分に接する部分の複数箇所に指入部が設けられ、上記二本の切り目線が上記指入部に繋がることにより、上記二本の切り目線同士が、上記指入部を通じて繋がっているようにすると、かかる包装箱の展開がより容易となる。
なお、請求項5記載の発明のように、上記二本の切り目線間の距離が、上記一方の面板と底板との境界部分から他方の面板と底板との境界部分にかけて略連続的に大きくなるようにすると、切り目線に沿ってより円滑に底板を引き裂くことが可能となり、解体作業がさらに円滑に行われる。
また、請求項6記載の発明は、請求項2、4、5いずれかに記載の包装箱において、上記指入部が、上記一方の面板と上記底板との境界部分から上記底板側にかけて形成されているものである。
この構成を採ると、前記指入部は前記底板に形成されているため、上記包装箱同士を積み重ね、請求項7記載の発明のような、上記包装箱が上下複数段に積み重ねられた状態で接合された複合包装箱を製作したとしても、上記包装箱同士が積み重ねられた部分に上記指入部が隠れてしまうことを阻止できる。したがって、この複合包装体を解体する場合、直接的に上記指入部に指を入れることにより行うことができ、わざわざ上記接合状態を外して上記積み重ねられた部分を露出させてから包装箱の解体を行うという事態を避けることができる。よって、解体する手間を軽減することが可能となる。
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の複合包装箱において、上記包装箱同士は、この包装箱の側板に粘着テープが貼合されることにより接合されており、上記包装箱には、その側板の端部から粘着テープが貼合されている箇所にわたり、側部切り目線が形成されているものである。
この構成を採ると、この複合包装箱を解体する場合、上記側部切り目線に沿って上記包装箱を引き裂くことにより、上記粘着テープも引き裂いたり取り外したりすることが出来、上記包装箱同士が貼合されている状態を解除することが可能となる。したがって、上記複合包装箱を解体する作業の手間を軽減することが可能となる。
以上のように本発明の包装箱は、切り目線が、底板のみに形成されているため、切り目線沿いに引き裂いても、展開される部分のは略底板のみであり、展開される面板の部分は従来技術と比較して著しく低減される。
また、請求項3記載のように、上記一方の面板と底板との境界部分に接する線における複数箇所に、他方の面板と底板との境界部分までつながる切り目線が各々二本形成され、かかる二本の切り目線間の距離は、上記他方の面板と底板との境界部分に近づくにつれて大きくなり、かつ、隣接する切り目線同士は上記二つの境界部分又は上記境界部分近傍において繋がっており、これらの切り目線のうち、最も端に形成されている切り目線の終端が、他方の面板と底板との境界部分の両端部に達するように形成されているようにすると、包装箱の面板が大きくなっても、展開する際の引き裂き易さを確保することが可能となる。
よって、包装箱の面板が大きくなっても、解体作業の容易さが確保される。
本発明の実施形態について、図1〜図8を用いて説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されることはない。
第1実施形態(図1〜図3参照)
図1は、本実施形態の包装箱の展開図である。この包装箱10には、一対の面板1が底板2で繋がれ、各面板1の両側縁に側板3が連なっている。そして、一方の面板1(図1においては上側に位置する面板1)の辺のうち、底板2と対向する辺に繋がるように、蓋板4(蓋部に相当)が設けられ、上記側板3には折曲片5が各々設けられ、蓋板4の先端縁には差込片6が設けられている。
そして、上記一方の面板1のうち、底板2との境界部分K1の略中央部に接するように指入部7が設けられている。この指入部7は、略半円状であり、その境界線は、ミシン目で形成されており、かかるミシン目を起点に、容易に引き裂くことが可能となっている。
また、指入部7のミシン目に繋がり、かつ、他方の面板1と底板2との境界部分K2までつながる切り目線8が二本形成されており、かかる二本の切り目線間の距離は、上記他方の面板1と底板2との境界部分K2に近づくにつれて連続的に大きくなっており、各々の切り目線8の終端は、他方の面板1と底板2との境界部分K2の両端部T1、T2に達している。かかる切り目線8についてもミシン目状に形成され、この線に沿って引き裂くことができるようになっている。
図2は、図1の状態の包装箱を組み立てた状態を示したものである。すなわち、側板3を面板1から起立させて折曲片5を内向させ、一対の面板1及び底板2を折り曲げ、側板3同士を貼り合わせ、蓋板4で開放面を閉止し、差込片6を他方の面板1と折曲片5の間に差し込んで封緘した状態を示している。
この包装箱を廃棄する場合、指入部7に指を差してミシン目を引き裂いて切り目線8沿いに底板2を引き裂き、蓋板4を開いた状態で両側板3を同方向に倒し、扁平にすることにより、図3の状態に解体する。
このような包装箱を展開する場合、切り目線8沿いに引き裂いても、展開される部分は指入部7に該当する部分を除き略底板2の部分のみであり、従来のように面板1の部分が展開されるものと比べ、面積は著しく低減される。よって、展開した際の面積は最小限に抑えられ、従来と比較して嵩張らない状態で廃棄することが可能となる。
また、二本の切り目線8間の距離が、上記他方の面板1と底板2との境界部分K2に近づくにつれて連続的に大きくなっているため、切り目線に沿ってより円滑に底板を引き裂くことが可能となり、解体作業がさらに円滑に行われる。
第2実施形態(図4、図5参照)
以下の実施形態において、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
図4は、かかる実施形態の展開図を示したものであり、図5は、図4の包装箱を組み立てた状態を示した図である。
この包装箱10は、一方の面板1において、底板2との境界部分K1に接する二箇所に指入部7が設けられている。そして、各々の指入部7のミシン目に繋がり、かつ、他方の面板1と底板2との境界部分K2まで繋がる切り目線8が二本づつ形成されている。この二本の切り目線間の距離は、上記他方の面板1と底板2との境界部分K2に近づくにつれて大きくなっており、かつ、隣接する切り目線8同士は、上記一方の面板1と底板2との境界部分K1に接する側においては、隣接する切り目線8同士はそれぞれが指入部7のミシン目に連結されることにより繋がっており、上記他方の面板1と底板2との境界部分K2に接する側においては、隣接する切り目線8同士が直接繋がっている。そして、これらの切り目線8のうち、最も端に形成されている切り目線8の終端が、他方の面板1と底板2との境界部分の両端部T1、T2に達するように形成されている。
この場合、上記面板1と底板2との境界部分K1、K2の長さが長くなっても、二本の切り目線間の距離の増大率を大きくする必要がない。よって、切り目線8の引き裂き易さを確保することが可能となる。この場合、特に、上記2つの境界部分K1、K2間の距離と比較して、上記面板1と底板2との境界部分K1、K2の長さが長い場合において、特に有効である。なお、上記指入部7を設ける箇所は二箇所に限定されず、任意の複数箇所に設けてもよい。
第三実施形態(図6〜図8参照)
図6に記載の複合包装箱11は、二個の包装箱10が上下方向に積み重ねられたものである。なお、図7は、図6に示した包装箱10の展開図である。
複合包装箱11を構成する包装箱10は、指入部7が底板2に形成されている。
また、側板3には、図6において下側の面板1と底板2との境界部分K2の両端部T1、T2、すなわち側板3の端部から、図6において下側の面板1と側板3との境界部分K4にかけて形成されている。
そして、積み重ねられた包装箱10の側板3であって側部切り目線9が形成されている箇所に粘着テープ20が双方の包装箱10にまたがるように貼り付けられることにより、双方の包装箱10が接合されている。
この構成を採ると、指入部7は底板2に形成されているため、指入部7が面板1に形成された構成のように、包装箱10同士が積み重ねられることによって、指入部7が複合包装箱11の内部に隠れてしまうことを阻止できる。したがって、この複合包装箱11を解体する場合、直接的に指入部7に指を入れることにより行うことができ、わざわざ上記接合状態を外して指入部7を露出させてから包装箱10の解体を行うという事態を行うことを回避することができる。よって、複合包装箱11を解体する手間を軽減することが可能となる。
さらに、複合包装箱11を解体するときは、指入部7に指をいれて切り目線8に沿って底板2を引き裂き、この引き裂きによって露出した折曲部5を持った状態で側部切り目線9に沿って包装箱10を引き裂くことにより、粘着テープ20の引き裂き又は取り外しを行い、包装箱10同士が接合されている状態を解除することが可能となる。
すなわち、側部切り目線9に沿って包装箱10を引き裂くことにより、粘着テープ20を引き裂いたり取り外したりすることができるため、複合包装箱11を解体するための作業手間を軽減することが可能となる。
なお、側部切り目線9を形成する箇所としては、図8に図示したとおり、上記両端部T1、T2から、図8において上側の面板1と側板3との境界部分K3にかけた箇所に形成してもよい。
その他実施形態
(1) 指入部7は、必ずしも設ける必要はなく、二本の切り目線8同士が、上記一方の面板1と底板2との境界部分側で繋がっていればよい。
(2) 指入部7を孔状に形成してもよい。この場合、包装箱を展開した場合の面積は、指入部7の部分だけ削減することが可能なため、より嵩張らない状態で廃棄することが可能となる。
(3) 第三実施形態の側部切り目線9は、必ずしも、図において下側の面板1と底板2との境界部分K2の端部T1、T2から、図6において上側の面板1と側板3との境界部分K3又は図7において下側の面板1と側板3との境界部分K4にかけて形成される必要はなく、上記端部T1、T2から側板3にかけて形成される、すなわち側部切り目線9の終端が側板3に存在する状態で形成された構成を採ってもよい。
本発明の第1実施形態にかかる包装箱の展開図である。 本発明の第1実施形態にかかる包装箱の組み立て図である。 本発明の第1実施形態にかかる包装箱を展開して廃棄する状態を示した図である。 本発明の第2実施形態にかかる包装箱の展開図である。 本発明の第2実施形態にかかる包装箱の組み立て図である。 本発明の第3実施形態にかかる複合包装箱の組み立て図である。 本発明の第3実施形態にかかる複合包装箱に使用する包装箱の展開図である。 本発明の第3実施形態にかかる複合包装箱の変形例を示した組み立て図である。 従来の包装箱の組み立て図である。 従来の包装箱の展開状況を示した図である。 従来の包装箱を展開して廃棄する状況を示した図である。
符号の説明
1 面板
2 底板
3 側板
4 蓋板(蓋部に相当)
7 指入部
8 切り目線
9 側部切り目線
10 包装箱
11 複合包装箱
K1 一方の面板と底板との境界部分
K2 他方の面板と底板との境界部分

Claims (8)

  1. 一対の面板と、上記面板の両側面同士を連結する側板と、上記面板の底面同士を連結する底板と、当該底板と対向する位置に設けられた開口部を開閉可能とする蓋部とを有する包装箱において、
    一方の面板と底板との境界部分に接する位置から他方の面板と底板との境界部分までつながる切り目線が二本形成され、かかる二本の切り目線間の距離は、他方の面板と底板との境界部分に近づくにつれて大きくなり、二本の切り目線の終端は、他方の面板と底板との境界部分の両端部に達しており、上記二本の切り目線同士が、上記一方の面板との境界部分側で繋がっていることを特徴とする包装箱。
  2. 請求項1記載の包装箱において、上記一方の面板と上記底板との境界部分に接する位置に指入部が設けられ、上記二本の切り目線が上記指入部に繋がることにより、上記二本の切り目線同士が、上記指入部を通じて繋がっていることを特徴とする包装箱。
  3. 一対の面板と、上記面板の両側面同士を連結する側板と、上記面板の底面同士を連結する底板と、当該底板と対向する位置に設けられた開口部を開閉可能とする蓋部とを有する包装箱において、
    一方の面板と底板との境界部分における複数箇所に、他方の面板と底板との境界部分までつながる切り目線が各々二本形成され、かかる二本の切り目線間の距離は、他方の面板と底板との境界部分に近づくにつれて大きくなり、かつ、隣接する切り目線同士は上記二つの境界部分又は当該境界部分近傍において繋がっており、
    これらの切り目線のうち、最も端に形成されている切り目線の終端が、他方の面板と底板との境界部分の両端部に達するように形成されていることを特徴とする包装箱。
  4. 請求項3記載の包装箱において、上記一方の面板と底板との境界部分に接する部分の複数箇所に指入部が設けられ、上記二本の切り目線が上記指入部に繋がることにより、上記二本の切り目線同士が、上記指入部を通じて繋がっていることを特徴とする包装箱。
  5. 請求項1乃至4のいずかに記載の包装箱において、上記二本の切り目線間の距離は、上記一方の面板と底板との境界部分から他方の面板と底板との境界部分にかけて略連続的に大きくなることを特徴とする包装箱。
  6. 請求項2、4、5のいずれかに記載の包装箱において、上記指入部は、上記一方の面板と上記底板との境界部分から上記底板側にかけて形成されていることを特徴とする包装箱。
  7. 請求項6記載の包装箱が上下複数段に積み重ねられた状態で接合されていることを特徴とする複合包装箱。
  8. 請求項7記載の複合包装箱において、上記包装箱同士は、この包装箱の側板に粘着テープが貼合することにより接合されており、上記包装箱には、その側板の端部から粘着テープが貼合されている箇所にわたり、側部切り目線が形成されていることを特徴とする複合包装箱。
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