JP2004261989A - 印刷機の駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で簡易な構成でシート材の送り方向の見当精度を維持することができる印刷機の駆動制御装置を提供する。
【解決手段】演算処理部36は、第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部33のパルス計数値と一致するように、第2の計数部32から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】演算処理部36は、第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部33のパルス計数値と一致するように、第2の計数部32から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、印刷機のシート送り部と印刷部とが各々個別の駆動源を有し、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため各駆動源を駆動制御する制御部を備えた印刷機の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷機は供給ユニットから1枚ずつ分離して供給された名刺、葉書、封筒、枚葉紙などのシート材の後端に、シート送り部に備えた送り爪を当接させたまま印刷部へ送り込まれて印刷が行われるようになっている。印刷部は、刷版が巻き付けられた版胴に水及びインキを塗付して形成されたインキ像を刷版からブランケット胴へ一旦転写した後、当該ブランケット胴と圧胴とのニップ部へ送り爪により送り込まれたシート材にインキ像を転写するようになっている。
【0003】
シート送り部の送り爪は、送り用モータによりシート送り方向へ往復移動するようになっており、印刷部はメインモータによりブランケット胴を構成する印刷用シリンダーを回転駆動することにより、版胴及び圧胴をシリンダー間のギヤどうしの噛み合いにより回転駆動するようになっている。インキ像とシート材との送り方向の見当精度を維持するため、送り用モータとメインモータとの同期を取って駆動制御する必要がある。このため、ブランケット胴を構成する印刷用シリンダーにはロータリーエンコーダが同軸に設けられている。
【0004】
エンコーダの出力信号のうちZ相出力信号を基準にA相出力信号を計数して送り爪を移動し始めるタイミングを決めるようになっている。具体的には、例えば、エンコーダのA相出力信号(基準周波数)を2逓倍した逓倍信号でメインモータ(ステップモータ)を回転させたときに、ブランケット胴と送り爪の速度が等速になるように設計される。また、エンコーダの分解能やシート送り方向の見当精度によっては、エンコーダのA相出力信号(基準周波数信号)をN逓倍回路でN逓倍(Nは自然数)して必要な見当精度を確保することが行われている。
【0005】
図8において、N逓倍回路51は、公知の位相同期回路(PLL(Phase・Locked・Loop)回路)が用いられる。位相比較器52が、A相出力信号(基準周波数)と電圧制御発振器(VCO)53の発振周波数信号を1/Nにした分周器54からの比較信号との位相比較を行い、位相差成分をパルス状の位相差信号として出力し、ループフィルタ55を通じて高周波成分を遮断(直流化)する。そして、電圧制御発振器(VCO)53は入力される制御電圧を基に発振周波数を変化させて、A相出力信号(基準周波数)と電圧制御発振器(VCO)53の出力信号の位相差が零となるようにしてN逓倍されたA相逓倍出力信号を出力するようになっている。例えば、印刷用シリンダー直径80mm、分解能が1000パルスのエンコーダを使用した場合、A相出力信号のパルス幅は80π/1000=0.25mm、A相出力信号をN逓倍回路51で25逓倍にするとすれば0.25÷25=0.01mmの見当精度を有する。
【0006】
図9は制御部の構成の一例を示す。N逓倍回路51には、エンコーダーからのA相出力信号(基準周波数)が入力されて、N逓倍されたA相N逓倍信号を出力する。タイマー56は入力されたA相N逓倍信号をN逓倍単位で計数し、計数が終了すると計数終了信号を出力する。尚、タイマー56で計数されたA相N逓倍信号はエンコーダが1回転して発生する次のZ相出力信号によりクリアされる。
【0007】
CPU57は、タイマー56から計数終了信号が入力されると爪スタート割り込み信号を出力する。タイマー56は爪スタート割り込み信号が入力されると、所定時間経過後にCPU57から送り爪を駆動する送り用モータ(ステップモータ)のモータドライバ54に駆動制御信号を出力する。CPU51は送り爪の可変速パターンに応じた駆動制御信号を出力する。ブランケット胴の回転が変動すると、A相N逓倍信号のパルス幅が変化するので、送り用モータの起動タイミングも変化するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記制御部の構成において、エンコーダによるA相出力信号のパルス幅が変わると、タイマー56が計数するA相N逓倍信号のパルス計数値が変わり、見当精度もずれることになる。また、A相出力信号をN逓倍回路51によりN逓倍する場合には、電圧制御発振器(VCO)53に設けられるデバイス(コンデンサ)の動作周波数によりパルス幅がばらつき易く、必要な見当精度が得られないおそれがあった。また、ブランケット胴の回転は、版圧や印圧が入ったり抜けたりする動作の前後で変動し易く、印刷部はブランケット胴と版胴、圧胴とがシリンダーどうしのギヤ部が常時噛み合っており、ギヤどうしのバックラッシュによっても見当精度がずれ易いという特質がある。
更には、比較的高価な分解能の高いロータリーエンコーダを使用せずに装置コストの削減を図りつつ、A相出力信号を逓倍して必要な見当精度を得るようにしたいというニーズがあった。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、印刷用シリンダーの回転変動の影響を受け難く、シート材の送り方向の見当精度を維持することができる印刷機の駆動制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
印刷機のシート送り部と印刷部とが各々個別の駆動源を有し、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため各駆動源を駆動制御する制御部を備えた印刷機の駆動制御装置において、前記制御部を構成する中央演算処理装置(CPU)は、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダから出力されるZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する第1の計数部と、前記A相出力信号の基準周期がN逓倍(Nは自然数)されたA相N逓倍信号を出力する第2の計数部と、前記第2の計数部より出力されたA相N逓倍信号のパルス数を逓倍数単位で計数する第3の計数部と、前記第1の計数部で計数されたA相出力信号の基準周期及びパルス数が入力され、基準周期をN逓倍して第2の計数部に出力し、前記第3の計数部で計数されたA相N逓倍信号のパルス計数値が入力される演算処理部とを具備し、前記演算処理部は、前記第1の計数部のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部のパルス計数値と一致するように、前記第2の計数部から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
また、前記第3の計数部により計数されたA相N逓倍信号のパルス数は次のZ相出力信号により一旦クリアされ、前記第2の計数部から出力されたA相N逓倍信号のパルス数が引き続き計数されることを特徴とする。
また、前記第3の計数部のパルス計数終了により前記シート送り部の駆動源の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する割り込みコントローラと、前記割り込みコントローラで発生した割り込み信号からA相N逓倍信号を所定数計数した後、シート送り部の駆動源の駆動制御信号を出力する第4の計数部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1は制御部のCPUの構成を示すブロック説明図、図2はCPU内部の信号処理の流れを示す説明図、図3は印刷部の制御動作を示すフローチャート、図4はオフセット印刷機の制御部の構成を示すブロック図、図5はオフセット印刷機の概略構成を示す説明図、図6はオフセット印刷機の外観構成を示す正面図、図7は本実施例と従来例とのA相出力信号カウント値×NとA相N逓倍信号カウント値の誤差の比較図である。
【0012】
先ず、図6を参照してオフセット印刷機の概略構成について説明する。本実施例では水とインキとを各々供給する印刷部を備えたオフセット印刷機について説明する。シート供給部1にストックされたシート材(名刺、カード、封筒などの紙葉類、プラスチック材など)Sは1枚ずつ分離供給され、シート送り部2は分離されたシート材Sを所定のタイミングで印刷部3へ送り込む。シート送り部2にはシート材Sの後端に押し当てられてシート材Sを印刷部3へ送る送り爪(図示せず)とシート材Sの送り方向に沿って直列配置された複数の押えローラ4が設けられている。印刷部3は、シート材Sにモノクロ印刷はもちろんカラー印刷が行えるようになっている。図示しないイメージスキャナにより各色毎に読み取られた刷版の画像データ或いはパーソナルコンピュータなどに描かれた刷版の画像データに基づいて各印刷部により各色毎に印刷が行われる。印刷後のシート材Sは排出部5へ排出される。装置本体6の前面部には、操作パネル7が設けられており、印刷枚数、印刷速度、インキ濃度などを任意に設定できる。尚、印刷部3は水を使用せずインキのみ使用するタイプのオフセット印刷機であっても良い。
【0013】
次に、図5を参照して印刷部3の概略構成について説明する。
インキ壷8には、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)のいずれか1色のインキを貯留している。また、インキフォンテンローラ9は、インキ壷8に貯留されているインキを下流側に配置されたインキディストリビュータ10に供給する。インキディストリビュータ10は、インキフォンテンローラ9とインキ送りローラ11との間を交互に接離動することにより、インキ量を調節して供給するようになっている。
【0014】
インキ送りローラ11に供給されたインキは下流側に配置され互いに圧接するインキ練りローラ群12により練られてインキが引き伸ばされてインキの偏りにより縞模様が発生するのを防止している。この練られたインキは、2箇所に設けられたインキ付けローラ13により、版胴14の版面へ供給される。また、水皿15に貯留された水は、汲み上げローラ16に汲み上げられて水送りローラ17により送られて水付けローラ18により版胴14の版面へ供給される。
【0015】
版胴14は金属製のシリンダーの周面に刷版が巻き付けられ、該刷版に塗付されたインキ像をブランケット胴19に転写するものである。刷版は例えば原画フィルムを露光してシート材Sに印刷される印刷画像が焼き付けられて形成されている。インキ付けローラ13及び水付けローラ18は、版胴14に対して接離動可能になっており、印刷が開始されると、所定のタイミングで版胴14に接動して刷版に水及びインキを供給してインキ像を形成する。
【0016】
ブランケット胴19は、金属製の印刷用シリンダーの周面にゴム製のブランケットが巻き付けられている。ブランケットは印刷用シリンダーの開口部に両端側が冶具を介してねじ止めされて張設されている。ブランケット胴19には版胴14が接離動して刷版に形成されたインキ像がブランケットに転写される。圧胴20は金属製のシリンダーが用いられる。この圧胴20はブランケット胴19に接離動して該ブランケットとの間にニップ部を形成して、シート材Sがニップ部を通過する際にブランケットよりインキ像が転写される。
【0017】
ブランケット胴19は固定されており、版胴14及び圧胴20が所定のタイミングで接離動するようになっている。本実施例の場合には、印刷が開始されると先ず版胴14がブランケット胴19に圧接し(版圧が入る)、次いで圧胴20がブランケット胴19に圧接し(印圧が入る)、装置稼動中は圧胴20がブランケット胴19に圧接したままで、印刷が終了するたびに版胴14がブランケット胴19より離動される(版圧を解除する)ようになっている。また、装置の稼動が停止すると、圧胴20がブランケット胴19より離動される(印圧を解除する)ようになっている。
【0018】
図示しないイメージスキャナにより読み取られた刷版の画像データ或いはパーソナルコンピュータなどに描かれた画像データに基づいて版胴にインキ像を形成し、該インキ像が版胴14からブランケット胴19に転写され、該ブランケット胴19と圧胴20との間に搬送されたシート材Sにインキ像が転写される。シート供給部1により1枚ずつ分離供給されたシート材Sは、シート送り部2に備えた送り爪によりシート材Sの後端に当接したまま送り台21上を押動され、ブラケットに転写されたインキ像とタイミングを合わせてニップ部へ送り込まれる。送り爪は、シート材Sのサイズに合わせて原点位置から送り開始位置へ移動した後、該送り開始位置と送り終了位置との間でモータパルス制御により往復動作が行われるようになっている。印刷部3でインキ像が転写されたシート材Sは、排出部5へ排出される。
【0019】
次に、図4のブロック図を参照してオフセット印刷機の制御系の構成について説明する。シート送り部2は送り用モータ22を具備し、印刷部3はメインモータ23を具備し、各々個別の駆動源を具備している。コントローラ(制御部)24は、装置各部から入力された信号に基づいて装置各部へ制御指令を出力するCPU30(図1参照)、各種動作プログラムが格納されたROM(図示せず)、入力されたデータやCPU30のワークエリアとして使用されるRAM(図示せず)等を備えている。コントローラ24は、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため送り用モータ22及びメインモータ23を駆動制御する。
【0020】
具体的には、コントローラ24には、印刷部3のブランケット胴19の回転位置を検出するため、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25からエンコーダ出力信号(Z相、A相、B相出力信号)が入力される。また、図示しない送り爪の原点位置を検出するため、原点センサ26から検出信号が入力され、更には操作部7からテンキー、ファンクションキーを用いて、印刷枚数、印刷濃度、印刷速度、シートサイズなどの様々な設定データが入力される。
【0021】
コントローラ24は、ブランケット胴19が設定された印刷速度で回転するようにメインモータ23を駆動制御する。また、シートサイズに応じて送り爪の送り開始位置や送り終了位置を規定するタイミングを図りつつ送り用モータ22へ駆動制御信号を出力して、ブランケットのインキ像と同期を取って送り爪を移動制御する。更には、送り爪の移動位置(送り開始位置若しくは送り終了位置)に応じてソレノイド27に通電信号を出力し、送り爪をシート搬送路へ進退動するように制御する。
このように、シート送り部2と印刷部3の各駆動源は別個独立に駆動制御されるため、印刷速度を変更したり、インキ像の送り方向の印刷位置(見当精度)を調整したり、シートサイズを変更したりする場合に、シート材Sの送りのタイミングをコントローラ24により任意に変更できるようになっている。
【0022】
次に、図1を参照してコントローラ24に備えたCPU(中央演算処理装置)30の構成について説明する。ここでは、シート送り部2の送り用モータ22と印刷部3のメインモータ23とを駆動制御するのに関連する構成を中心に説明する。尚、以下の説明では、タイマーはエンコーダ25のA相出力信号のパルス立ち上がりから次のパルス立ち上がりまでの間隔を1パルスとしてパルス周期及びパルス数を計数するものとする。また、タイマーは、時間計測機能のみならず周波数発生器若しくは周波数カウンタとしての機能を合わせ持つものとして説明する。
【0023】
タイマー1は第1の計数部31に相当する。第1の計数部31は、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25から出力されるZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する。タイマー2は第2の計数部32に相当する。第2の計数部32はA相出力信号の基準周期がN逓倍(Nは自然数)されたA相N逓倍信号を出力する。タイマー3は第3の計数部33に相当する。第3の計数部33は、第2の計数部32より出力されたA相N逓倍信号のパルス数を逓倍数単位(例えば25逓倍なら25パルス単位)で計数する。第3の計数部33で計数されたA相N逓倍信号のパルス数は次のZ相出力信号により一旦クリアされ、第2の計数部32から出力されたA相N逓倍信号のパルス数が引き続き計数される。
【0024】
割り込みコントローラ35は、第3の計数部33のパルス計数終了によりシート送り部2の送り用モータ22の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する。タイマー4は第4の計数部34に相当する。第4の計数部34は、割り込みコントローラ35で発生した割り込み信号からA相N逓倍信号を所定数(送り爪の送り動作開始位置に応じた数)計数した後、シート送り部2の送り用モータ22の駆動制御信号(可変速制御信号)を出力する。
【0025】
演算処理部36は、第1の計数部31で計数されたA相出力信号の基準周期及びパルス数が入力され、基準周期をN逓倍して第2の計数部32に出力し、第3の計数部33で計数されたA相N逓倍信号のパルス数が入力される。また、演算処理部36は、第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数(N)により得られた演算計数値が、第3の計数部33のパルス計数値と一致するか否か、演算処理を行って判定する。この判定の結果に応じて、第2の計数部32から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
【0026】
CPU30の内部における信号処理の流れの一例を図2に示す。図の実線部分は第1の計数部31〜第4の計数部34(タイマー1〜4)における信号処理を示し、破線部分は演算処理部36における信号処理を示す。エンコーダ25から入力されたA相出力信号(基準周波数)の基準周期は、周期計測器としてのタイマー1(第1の計数部31)により計測される。また、A相出力信号(基準周波数)のパルス数はパルスカウンタとしてのタイマー1によりカウントされ、カウント数は演算処理部36へ出力される。タイマー1により計測された基準周期は、演算処理部36でN倍周期用のデータに演算処理され、パルス発生器としてのタイマー2(第2の計数部32)へ出力される。タイマー2はN倍周期のパルス(A相N逓倍信号)を出力する。A相N逓倍信号はパルスカウンタとしてのタイマー3(第3の計数部33)で逓倍数単位(Nパルス単位)でカウントされ、カウント値は演算処理部36へ出力される。
【0027】
尚、タイマー3がA相N逓倍信号をNパルスカウントすると、割り込みコントローラ35で割り込み信号が出力される。演算処理部36は、タイマー1のカウント値×Nにより得られた演算カウント値がタイマー3のカウント値と一致するか否か比較を行い、両者が一致するようにタイマー2へ出力されるN逓倍周期用のデータの増減補正を行う(N逓倍周波数と同期を取る)。
【0028】
次に、印刷機の制御動作の一例について図3のフローチャートに沿って図1のブロック図を参照しながら説明する。本実施例では、ブランケット胴19の印刷用シリンダー直径80mm、分解能が1000パルスのエンコーダ25を使用し、A相出力信号を25逓倍にした0.01mmの見当精度で補正する場合について説明する。見当精度は、シート材Sのサイズや種類により操作パネル7から入力設定された印刷速度(例えば印刷用シリンダー回転速度が3000回転、4000回転、5000回転等)に基づいて、コントローラ24が演算処理して設定するようになっている。
【0029】
印刷が開始されると、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25からCPU30へ各種エンコーダ出力信号が入力される。第1の計数部31はZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する(ステップS1)。第1の計数部31で計数された基準周期及びパルス数は演算処理部36へ出力される。演算処理部36は第1の計数部31で計測されたA相基準周期を25逓倍する演算処理を行い、第2の計数部32からA相25逓倍信号を出力する。第3の計数部33は、第2の計数部32から出力されたA相25逓倍信号のパルス数を25逓倍数単位で計数する(ステップS2)。第3の計数部33で計数されたパルス数は演算処理部36へ出力される。第3の計数部33は、既に計数されたA相25逓倍パルス数を次のZ相出力信号により一旦クリアした後、第2の計数部32から出力されたA相25逓倍信号のパルス数を引き続き計数する。
【0030】
演算処理部36が第1の計数部31のパルス計数値×25逓倍数により得られた演算計数値と第3の計数部33のパルス計数値とが一致するか否かを判定する(ステップS3)。A相25逓倍信号のパルス計数値が演算計数値と一致していれば、ステップS1〜S3の動作を繰り返す(ステップS4)。
【0031】
また、A相25逓倍信号の計数値と演算計数値とが不一致であれば、ステップS5に進行して、演算処理部36はA相25逓倍信号のパルス計数値とA相出力信号×25の大小関係を判定する。A相25逓倍信号のパルス計数値の方が大きい場合には印刷用シリンダーの回転が速めであることから、ステップS6に進行して第2の計数部32から出力されるA相25逓倍信号のパルス数を演算計数値(計算値)−α(αの値は任意)となるように補正する。これにより、第3の計数部33で計数するパルス計数値を減じて、演算処理部36の演算計数値(第1の計数部31のパルス計数値×25)と一致させる。
また、演算計数値の方が大きい場合には印刷用シリンダーの回転が遅すぎることから、ステップS7に進行して第2の計数部32から出力されるA相25逓倍信号のパルス数を演算計数値(計算値)+α(αの値は任意)となるように補正する。これにより、第3の計数部33で計数するパルス計数値を増やして、演算処理部36の演算計数値(第1の計数部31のパルス計数値×25)と一致させる。
【0032】
尚、第3の計数部33がA相25逓倍信号を25逓倍数(25パルス)計数すると割り込みコントローラ35によりシート送り部2の送り用モータ22の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する。割り込みコントローラ35で発生した割り込み信号から第4の計数部34がA相25逓倍信号を所定数カウントした後、送り用モータ22の駆動制御信号を出力する。これにより、シート材Sが送り爪によりブランケットに転写されたインキ像の回転速度と同期を取って送り込まれ、見当精度良くインキ像が転写される。また、本実施例の制御ではエンコーダ25のB相出力信号(A相出力信号と90度位相がずれた信号)は特に使用することはないが、例えばブランケット胴19の回転位置を確認するために用いられる。
【0033】
ここで、本実施例に係るCPU30の内部信号処理によりA相25逓倍信号を生成する場合と従来の25逓倍回路を用いた場合とで、A相出力信号カウント値×25とA相25逓倍信号カウント値の誤差を比較した比較例について図7を参照して説明する。図7の上段のグラフ図はCPU30の内部信号処理による誤差を示し、図7の下段のグラフ図は従来の25逓倍回路を用いた場合の誤差を示す。+はA相25逓倍信号カウント値の進み誤差、−はA相25逓倍信号カウント値の遅れ誤差を示す。
CPU30の内部信号処理による場合、印刷用シリンダーに回転変動が生じてもA相25逓倍信号カウント値は、誤差が生じても+1パルス分(送り量で0.01mm)の進み誤差であることが分かる。これに対し、25逓倍回路を用いた場合には、印刷用シリンダーに回転変動が生ずると、+3パルス分の進み誤差から−7パルス分の遅れ誤差の範囲内で振れる、即ちトータルで10パルス分(送り量で0.1mm)の誤差が生じてしまうことが分かる。
【0034】
上述したように、エンコーダ25のZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を第1の計数部31で計数し、A相基準周期を基にN逓倍されたA相N逓倍信号を第2の計数部32から出力し、出力されたA相N逓倍信号のパルス数を第3の計数部で逓倍数単位で計数し、演算処理部36が第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部33のパルス計数値と一致するように、第2の計数部33から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。これにより、比較的分解能力が低いエンコーダ25を用いてもCPU30の内部信号処理で見当精度に見合ったA相N逓倍信号を生成して印刷用シリンダーの回転変動に合わせてシート送り部2の送り爪の送り動作タイミングを補正することができる。従って、シート送り部2と印刷部3の駆動源どうしの同期取りが安価で簡易な構成で行え、シート材Sの送り方向の見当精度を高精度に維持することができる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、本発明は上述した各実施例に限定されるのものではなく、例えば、エンコーダ25の分解能力やA相出力信号の逓倍数は任意に変更できる。また、印刷機は、単色機に限らず、フルカラー印刷機であっても良い等、法の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係る印刷機の駆動制御装置を用いれば、中央演算処理装置(CPU)の内部信号処理で、エンコーダのZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を第1の計数部で計数し、A相基準周期をN逓倍したA相N逓倍信号を第2の計数部から出力して第3の計数部によりパルス数を逓倍数単位で計数し、第1の計数部のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部のパルス計数値と一致するように、第2の計数部から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。これにより、比較的分解能力が低いエンコーダを用いても中央演算処理装置(CPU)の内部信号処理で見当精度に見合ったA相N逓倍信号を生成して、印刷用シリンダーの回転変動に合わせてシート送り部の送り爪の送り動作タイミングを補正することができる。従って、シート送り部と印刷部の駆動源どうしの同期取りが安価で簡易な構成で行え、シート材の送り方向の見当精度を高精度に維持することができる。
印刷機においては、ブランケット胴に対する版圧の圧入若しくは圧抜き動作の前後やシリンダーどうしのギヤ部の噛み合いによるバックラッシュなどに起因する印刷用シリンダーの回転変動により、シート材の送り方向の見当精度が影響を受け難く、見当精度を高度に維持し印刷品位を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御部のCPUの構成を示すブロック説明図である。
【図2】CPU内部の信号処理の流れを示す説明図である。
【図3】印刷部の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】オフセット印刷機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】オフセット印刷機の概略構成を示す説明図である。
【図6】オフセット印刷機の外観構成を示す正面図である。
【図7】本実施例と従来例とのA相出力信号カウント値×NとA相N逓倍信号カウント値の誤差の比較図である。
【図8】従来例に係るエンコーダのA相出力信号のN逓倍回路の説明図である。
【図9】従来例に係る印刷機の制御部のブロック図である。
【符号の説明】
1 シート供給部
2 シート送り部
3 印刷部
4 押えローラ
5 排出部
6 装置本体
7 操作パネル
8 インキ壷
9 インキフォンテンローラ
10 インキディストリビュータ
11 インキ送りローラ
12 インキ練りローラ
13 インキ付けローラ
14 版胴
15 水皿
16 汲み上げローラ
17 水送りローラ
18 水付けローラ
19 ブランケット胴
20 圧胴
21 送り台
22 送り用モータ
23 メインモータ
24 コントローラ
25 エンコーダ
26 原点センサ
27 ソレノイド
30 CPU
31 第1の計数部
32 第2の計数部
33 第3の計数部
34 第4の計数部
35 割り込みコントローラ
36 演算処理部
【発明の属する利用分野】
本発明は、印刷機のシート送り部と印刷部とが各々個別の駆動源を有し、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため各駆動源を駆動制御する制御部を備えた印刷機の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷機は供給ユニットから1枚ずつ分離して供給された名刺、葉書、封筒、枚葉紙などのシート材の後端に、シート送り部に備えた送り爪を当接させたまま印刷部へ送り込まれて印刷が行われるようになっている。印刷部は、刷版が巻き付けられた版胴に水及びインキを塗付して形成されたインキ像を刷版からブランケット胴へ一旦転写した後、当該ブランケット胴と圧胴とのニップ部へ送り爪により送り込まれたシート材にインキ像を転写するようになっている。
【0003】
シート送り部の送り爪は、送り用モータによりシート送り方向へ往復移動するようになっており、印刷部はメインモータによりブランケット胴を構成する印刷用シリンダーを回転駆動することにより、版胴及び圧胴をシリンダー間のギヤどうしの噛み合いにより回転駆動するようになっている。インキ像とシート材との送り方向の見当精度を維持するため、送り用モータとメインモータとの同期を取って駆動制御する必要がある。このため、ブランケット胴を構成する印刷用シリンダーにはロータリーエンコーダが同軸に設けられている。
【0004】
エンコーダの出力信号のうちZ相出力信号を基準にA相出力信号を計数して送り爪を移動し始めるタイミングを決めるようになっている。具体的には、例えば、エンコーダのA相出力信号(基準周波数)を2逓倍した逓倍信号でメインモータ(ステップモータ)を回転させたときに、ブランケット胴と送り爪の速度が等速になるように設計される。また、エンコーダの分解能やシート送り方向の見当精度によっては、エンコーダのA相出力信号(基準周波数信号)をN逓倍回路でN逓倍(Nは自然数)して必要な見当精度を確保することが行われている。
【0005】
図8において、N逓倍回路51は、公知の位相同期回路(PLL(Phase・Locked・Loop)回路)が用いられる。位相比較器52が、A相出力信号(基準周波数)と電圧制御発振器(VCO)53の発振周波数信号を1/Nにした分周器54からの比較信号との位相比較を行い、位相差成分をパルス状の位相差信号として出力し、ループフィルタ55を通じて高周波成分を遮断(直流化)する。そして、電圧制御発振器(VCO)53は入力される制御電圧を基に発振周波数を変化させて、A相出力信号(基準周波数)と電圧制御発振器(VCO)53の出力信号の位相差が零となるようにしてN逓倍されたA相逓倍出力信号を出力するようになっている。例えば、印刷用シリンダー直径80mm、分解能が1000パルスのエンコーダを使用した場合、A相出力信号のパルス幅は80π/1000=0.25mm、A相出力信号をN逓倍回路51で25逓倍にするとすれば0.25÷25=0.01mmの見当精度を有する。
【0006】
図9は制御部の構成の一例を示す。N逓倍回路51には、エンコーダーからのA相出力信号(基準周波数)が入力されて、N逓倍されたA相N逓倍信号を出力する。タイマー56は入力されたA相N逓倍信号をN逓倍単位で計数し、計数が終了すると計数終了信号を出力する。尚、タイマー56で計数されたA相N逓倍信号はエンコーダが1回転して発生する次のZ相出力信号によりクリアされる。
【0007】
CPU57は、タイマー56から計数終了信号が入力されると爪スタート割り込み信号を出力する。タイマー56は爪スタート割り込み信号が入力されると、所定時間経過後にCPU57から送り爪を駆動する送り用モータ(ステップモータ)のモータドライバ54に駆動制御信号を出力する。CPU51は送り爪の可変速パターンに応じた駆動制御信号を出力する。ブランケット胴の回転が変動すると、A相N逓倍信号のパルス幅が変化するので、送り用モータの起動タイミングも変化するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記制御部の構成において、エンコーダによるA相出力信号のパルス幅が変わると、タイマー56が計数するA相N逓倍信号のパルス計数値が変わり、見当精度もずれることになる。また、A相出力信号をN逓倍回路51によりN逓倍する場合には、電圧制御発振器(VCO)53に設けられるデバイス(コンデンサ)の動作周波数によりパルス幅がばらつき易く、必要な見当精度が得られないおそれがあった。また、ブランケット胴の回転は、版圧や印圧が入ったり抜けたりする動作の前後で変動し易く、印刷部はブランケット胴と版胴、圧胴とがシリンダーどうしのギヤ部が常時噛み合っており、ギヤどうしのバックラッシュによっても見当精度がずれ易いという特質がある。
更には、比較的高価な分解能の高いロータリーエンコーダを使用せずに装置コストの削減を図りつつ、A相出力信号を逓倍して必要な見当精度を得るようにしたいというニーズがあった。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、印刷用シリンダーの回転変動の影響を受け難く、シート材の送り方向の見当精度を維持することができる印刷機の駆動制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
印刷機のシート送り部と印刷部とが各々個別の駆動源を有し、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため各駆動源を駆動制御する制御部を備えた印刷機の駆動制御装置において、前記制御部を構成する中央演算処理装置(CPU)は、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダから出力されるZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する第1の計数部と、前記A相出力信号の基準周期がN逓倍(Nは自然数)されたA相N逓倍信号を出力する第2の計数部と、前記第2の計数部より出力されたA相N逓倍信号のパルス数を逓倍数単位で計数する第3の計数部と、前記第1の計数部で計数されたA相出力信号の基準周期及びパルス数が入力され、基準周期をN逓倍して第2の計数部に出力し、前記第3の計数部で計数されたA相N逓倍信号のパルス計数値が入力される演算処理部とを具備し、前記演算処理部は、前記第1の計数部のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部のパルス計数値と一致するように、前記第2の計数部から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
また、前記第3の計数部により計数されたA相N逓倍信号のパルス数は次のZ相出力信号により一旦クリアされ、前記第2の計数部から出力されたA相N逓倍信号のパルス数が引き続き計数されることを特徴とする。
また、前記第3の計数部のパルス計数終了により前記シート送り部の駆動源の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する割り込みコントローラと、前記割り込みコントローラで発生した割り込み信号からA相N逓倍信号を所定数計数した後、シート送り部の駆動源の駆動制御信号を出力する第4の計数部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。
図1は制御部のCPUの構成を示すブロック説明図、図2はCPU内部の信号処理の流れを示す説明図、図3は印刷部の制御動作を示すフローチャート、図4はオフセット印刷機の制御部の構成を示すブロック図、図5はオフセット印刷機の概略構成を示す説明図、図6はオフセット印刷機の外観構成を示す正面図、図7は本実施例と従来例とのA相出力信号カウント値×NとA相N逓倍信号カウント値の誤差の比較図である。
【0012】
先ず、図6を参照してオフセット印刷機の概略構成について説明する。本実施例では水とインキとを各々供給する印刷部を備えたオフセット印刷機について説明する。シート供給部1にストックされたシート材(名刺、カード、封筒などの紙葉類、プラスチック材など)Sは1枚ずつ分離供給され、シート送り部2は分離されたシート材Sを所定のタイミングで印刷部3へ送り込む。シート送り部2にはシート材Sの後端に押し当てられてシート材Sを印刷部3へ送る送り爪(図示せず)とシート材Sの送り方向に沿って直列配置された複数の押えローラ4が設けられている。印刷部3は、シート材Sにモノクロ印刷はもちろんカラー印刷が行えるようになっている。図示しないイメージスキャナにより各色毎に読み取られた刷版の画像データ或いはパーソナルコンピュータなどに描かれた刷版の画像データに基づいて各印刷部により各色毎に印刷が行われる。印刷後のシート材Sは排出部5へ排出される。装置本体6の前面部には、操作パネル7が設けられており、印刷枚数、印刷速度、インキ濃度などを任意に設定できる。尚、印刷部3は水を使用せずインキのみ使用するタイプのオフセット印刷機であっても良い。
【0013】
次に、図5を参照して印刷部3の概略構成について説明する。
インキ壷8には、M(マゼンタ)、C(シアン)、Y(イエロー)、K(ブラック)のいずれか1色のインキを貯留している。また、インキフォンテンローラ9は、インキ壷8に貯留されているインキを下流側に配置されたインキディストリビュータ10に供給する。インキディストリビュータ10は、インキフォンテンローラ9とインキ送りローラ11との間を交互に接離動することにより、インキ量を調節して供給するようになっている。
【0014】
インキ送りローラ11に供給されたインキは下流側に配置され互いに圧接するインキ練りローラ群12により練られてインキが引き伸ばされてインキの偏りにより縞模様が発生するのを防止している。この練られたインキは、2箇所に設けられたインキ付けローラ13により、版胴14の版面へ供給される。また、水皿15に貯留された水は、汲み上げローラ16に汲み上げられて水送りローラ17により送られて水付けローラ18により版胴14の版面へ供給される。
【0015】
版胴14は金属製のシリンダーの周面に刷版が巻き付けられ、該刷版に塗付されたインキ像をブランケット胴19に転写するものである。刷版は例えば原画フィルムを露光してシート材Sに印刷される印刷画像が焼き付けられて形成されている。インキ付けローラ13及び水付けローラ18は、版胴14に対して接離動可能になっており、印刷が開始されると、所定のタイミングで版胴14に接動して刷版に水及びインキを供給してインキ像を形成する。
【0016】
ブランケット胴19は、金属製の印刷用シリンダーの周面にゴム製のブランケットが巻き付けられている。ブランケットは印刷用シリンダーの開口部に両端側が冶具を介してねじ止めされて張設されている。ブランケット胴19には版胴14が接離動して刷版に形成されたインキ像がブランケットに転写される。圧胴20は金属製のシリンダーが用いられる。この圧胴20はブランケット胴19に接離動して該ブランケットとの間にニップ部を形成して、シート材Sがニップ部を通過する際にブランケットよりインキ像が転写される。
【0017】
ブランケット胴19は固定されており、版胴14及び圧胴20が所定のタイミングで接離動するようになっている。本実施例の場合には、印刷が開始されると先ず版胴14がブランケット胴19に圧接し(版圧が入る)、次いで圧胴20がブランケット胴19に圧接し(印圧が入る)、装置稼動中は圧胴20がブランケット胴19に圧接したままで、印刷が終了するたびに版胴14がブランケット胴19より離動される(版圧を解除する)ようになっている。また、装置の稼動が停止すると、圧胴20がブランケット胴19より離動される(印圧を解除する)ようになっている。
【0018】
図示しないイメージスキャナにより読み取られた刷版の画像データ或いはパーソナルコンピュータなどに描かれた画像データに基づいて版胴にインキ像を形成し、該インキ像が版胴14からブランケット胴19に転写され、該ブランケット胴19と圧胴20との間に搬送されたシート材Sにインキ像が転写される。シート供給部1により1枚ずつ分離供給されたシート材Sは、シート送り部2に備えた送り爪によりシート材Sの後端に当接したまま送り台21上を押動され、ブラケットに転写されたインキ像とタイミングを合わせてニップ部へ送り込まれる。送り爪は、シート材Sのサイズに合わせて原点位置から送り開始位置へ移動した後、該送り開始位置と送り終了位置との間でモータパルス制御により往復動作が行われるようになっている。印刷部3でインキ像が転写されたシート材Sは、排出部5へ排出される。
【0019】
次に、図4のブロック図を参照してオフセット印刷機の制御系の構成について説明する。シート送り部2は送り用モータ22を具備し、印刷部3はメインモータ23を具備し、各々個別の駆動源を具備している。コントローラ(制御部)24は、装置各部から入力された信号に基づいて装置各部へ制御指令を出力するCPU30(図1参照)、各種動作プログラムが格納されたROM(図示せず)、入力されたデータやCPU30のワークエリアとして使用されるRAM(図示せず)等を備えている。コントローラ24は、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため送り用モータ22及びメインモータ23を駆動制御する。
【0020】
具体的には、コントローラ24には、印刷部3のブランケット胴19の回転位置を検出するため、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25からエンコーダ出力信号(Z相、A相、B相出力信号)が入力される。また、図示しない送り爪の原点位置を検出するため、原点センサ26から検出信号が入力され、更には操作部7からテンキー、ファンクションキーを用いて、印刷枚数、印刷濃度、印刷速度、シートサイズなどの様々な設定データが入力される。
【0021】
コントローラ24は、ブランケット胴19が設定された印刷速度で回転するようにメインモータ23を駆動制御する。また、シートサイズに応じて送り爪の送り開始位置や送り終了位置を規定するタイミングを図りつつ送り用モータ22へ駆動制御信号を出力して、ブランケットのインキ像と同期を取って送り爪を移動制御する。更には、送り爪の移動位置(送り開始位置若しくは送り終了位置)に応じてソレノイド27に通電信号を出力し、送り爪をシート搬送路へ進退動するように制御する。
このように、シート送り部2と印刷部3の各駆動源は別個独立に駆動制御されるため、印刷速度を変更したり、インキ像の送り方向の印刷位置(見当精度)を調整したり、シートサイズを変更したりする場合に、シート材Sの送りのタイミングをコントローラ24により任意に変更できるようになっている。
【0022】
次に、図1を参照してコントローラ24に備えたCPU(中央演算処理装置)30の構成について説明する。ここでは、シート送り部2の送り用モータ22と印刷部3のメインモータ23とを駆動制御するのに関連する構成を中心に説明する。尚、以下の説明では、タイマーはエンコーダ25のA相出力信号のパルス立ち上がりから次のパルス立ち上がりまでの間隔を1パルスとしてパルス周期及びパルス数を計数するものとする。また、タイマーは、時間計測機能のみならず周波数発生器若しくは周波数カウンタとしての機能を合わせ持つものとして説明する。
【0023】
タイマー1は第1の計数部31に相当する。第1の計数部31は、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25から出力されるZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する。タイマー2は第2の計数部32に相当する。第2の計数部32はA相出力信号の基準周期がN逓倍(Nは自然数)されたA相N逓倍信号を出力する。タイマー3は第3の計数部33に相当する。第3の計数部33は、第2の計数部32より出力されたA相N逓倍信号のパルス数を逓倍数単位(例えば25逓倍なら25パルス単位)で計数する。第3の計数部33で計数されたA相N逓倍信号のパルス数は次のZ相出力信号により一旦クリアされ、第2の計数部32から出力されたA相N逓倍信号のパルス数が引き続き計数される。
【0024】
割り込みコントローラ35は、第3の計数部33のパルス計数終了によりシート送り部2の送り用モータ22の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する。タイマー4は第4の計数部34に相当する。第4の計数部34は、割り込みコントローラ35で発生した割り込み信号からA相N逓倍信号を所定数(送り爪の送り動作開始位置に応じた数)計数した後、シート送り部2の送り用モータ22の駆動制御信号(可変速制御信号)を出力する。
【0025】
演算処理部36は、第1の計数部31で計数されたA相出力信号の基準周期及びパルス数が入力され、基準周期をN逓倍して第2の計数部32に出力し、第3の計数部33で計数されたA相N逓倍信号のパルス数が入力される。また、演算処理部36は、第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数(N)により得られた演算計数値が、第3の計数部33のパルス計数値と一致するか否か、演算処理を行って判定する。この判定の結果に応じて、第2の計数部32から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。
【0026】
CPU30の内部における信号処理の流れの一例を図2に示す。図の実線部分は第1の計数部31〜第4の計数部34(タイマー1〜4)における信号処理を示し、破線部分は演算処理部36における信号処理を示す。エンコーダ25から入力されたA相出力信号(基準周波数)の基準周期は、周期計測器としてのタイマー1(第1の計数部31)により計測される。また、A相出力信号(基準周波数)のパルス数はパルスカウンタとしてのタイマー1によりカウントされ、カウント数は演算処理部36へ出力される。タイマー1により計測された基準周期は、演算処理部36でN倍周期用のデータに演算処理され、パルス発生器としてのタイマー2(第2の計数部32)へ出力される。タイマー2はN倍周期のパルス(A相N逓倍信号)を出力する。A相N逓倍信号はパルスカウンタとしてのタイマー3(第3の計数部33)で逓倍数単位(Nパルス単位)でカウントされ、カウント値は演算処理部36へ出力される。
【0027】
尚、タイマー3がA相N逓倍信号をNパルスカウントすると、割り込みコントローラ35で割り込み信号が出力される。演算処理部36は、タイマー1のカウント値×Nにより得られた演算カウント値がタイマー3のカウント値と一致するか否か比較を行い、両者が一致するようにタイマー2へ出力されるN逓倍周期用のデータの増減補正を行う(N逓倍周波数と同期を取る)。
【0028】
次に、印刷機の制御動作の一例について図3のフローチャートに沿って図1のブロック図を参照しながら説明する。本実施例では、ブランケット胴19の印刷用シリンダー直径80mm、分解能が1000パルスのエンコーダ25を使用し、A相出力信号を25逓倍にした0.01mmの見当精度で補正する場合について説明する。見当精度は、シート材Sのサイズや種類により操作パネル7から入力設定された印刷速度(例えば印刷用シリンダー回転速度が3000回転、4000回転、5000回転等)に基づいて、コントローラ24が演算処理して設定するようになっている。
【0029】
印刷が開始されると、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダ25からCPU30へ各種エンコーダ出力信号が入力される。第1の計数部31はZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する(ステップS1)。第1の計数部31で計数された基準周期及びパルス数は演算処理部36へ出力される。演算処理部36は第1の計数部31で計測されたA相基準周期を25逓倍する演算処理を行い、第2の計数部32からA相25逓倍信号を出力する。第3の計数部33は、第2の計数部32から出力されたA相25逓倍信号のパルス数を25逓倍数単位で計数する(ステップS2)。第3の計数部33で計数されたパルス数は演算処理部36へ出力される。第3の計数部33は、既に計数されたA相25逓倍パルス数を次のZ相出力信号により一旦クリアした後、第2の計数部32から出力されたA相25逓倍信号のパルス数を引き続き計数する。
【0030】
演算処理部36が第1の計数部31のパルス計数値×25逓倍数により得られた演算計数値と第3の計数部33のパルス計数値とが一致するか否かを判定する(ステップS3)。A相25逓倍信号のパルス計数値が演算計数値と一致していれば、ステップS1〜S3の動作を繰り返す(ステップS4)。
【0031】
また、A相25逓倍信号の計数値と演算計数値とが不一致であれば、ステップS5に進行して、演算処理部36はA相25逓倍信号のパルス計数値とA相出力信号×25の大小関係を判定する。A相25逓倍信号のパルス計数値の方が大きい場合には印刷用シリンダーの回転が速めであることから、ステップS6に進行して第2の計数部32から出力されるA相25逓倍信号のパルス数を演算計数値(計算値)−α(αの値は任意)となるように補正する。これにより、第3の計数部33で計数するパルス計数値を減じて、演算処理部36の演算計数値(第1の計数部31のパルス計数値×25)と一致させる。
また、演算計数値の方が大きい場合には印刷用シリンダーの回転が遅すぎることから、ステップS7に進行して第2の計数部32から出力されるA相25逓倍信号のパルス数を演算計数値(計算値)+α(αの値は任意)となるように補正する。これにより、第3の計数部33で計数するパルス計数値を増やして、演算処理部36の演算計数値(第1の計数部31のパルス計数値×25)と一致させる。
【0032】
尚、第3の計数部33がA相25逓倍信号を25逓倍数(25パルス)計数すると割り込みコントローラ35によりシート送り部2の送り用モータ22の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する。割り込みコントローラ35で発生した割り込み信号から第4の計数部34がA相25逓倍信号を所定数カウントした後、送り用モータ22の駆動制御信号を出力する。これにより、シート材Sが送り爪によりブランケットに転写されたインキ像の回転速度と同期を取って送り込まれ、見当精度良くインキ像が転写される。また、本実施例の制御ではエンコーダ25のB相出力信号(A相出力信号と90度位相がずれた信号)は特に使用することはないが、例えばブランケット胴19の回転位置を確認するために用いられる。
【0033】
ここで、本実施例に係るCPU30の内部信号処理によりA相25逓倍信号を生成する場合と従来の25逓倍回路を用いた場合とで、A相出力信号カウント値×25とA相25逓倍信号カウント値の誤差を比較した比較例について図7を参照して説明する。図7の上段のグラフ図はCPU30の内部信号処理による誤差を示し、図7の下段のグラフ図は従来の25逓倍回路を用いた場合の誤差を示す。+はA相25逓倍信号カウント値の進み誤差、−はA相25逓倍信号カウント値の遅れ誤差を示す。
CPU30の内部信号処理による場合、印刷用シリンダーに回転変動が生じてもA相25逓倍信号カウント値は、誤差が生じても+1パルス分(送り量で0.01mm)の進み誤差であることが分かる。これに対し、25逓倍回路を用いた場合には、印刷用シリンダーに回転変動が生ずると、+3パルス分の進み誤差から−7パルス分の遅れ誤差の範囲内で振れる、即ちトータルで10パルス分(送り量で0.1mm)の誤差が生じてしまうことが分かる。
【0034】
上述したように、エンコーダ25のZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を第1の計数部31で計数し、A相基準周期を基にN逓倍されたA相N逓倍信号を第2の計数部32から出力し、出力されたA相N逓倍信号のパルス数を第3の計数部で逓倍数単位で計数し、演算処理部36が第1の計数部31のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部33のパルス計数値と一致するように、第2の計数部33から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。これにより、比較的分解能力が低いエンコーダ25を用いてもCPU30の内部信号処理で見当精度に見合ったA相N逓倍信号を生成して印刷用シリンダーの回転変動に合わせてシート送り部2の送り爪の送り動作タイミングを補正することができる。従って、シート送り部2と印刷部3の駆動源どうしの同期取りが安価で簡易な構成で行え、シート材Sの送り方向の見当精度を高精度に維持することができる。
【0035】
以上、本発明の好適な実施例について述べてきたが、本発明は上述した各実施例に限定されるのものではなく、例えば、エンコーダ25の分解能力やA相出力信号の逓倍数は任意に変更できる。また、印刷機は、単色機に限らず、フルカラー印刷機であっても良い等、法の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係る印刷機の駆動制御装置を用いれば、中央演算処理装置(CPU)の内部信号処理で、エンコーダのZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を第1の計数部で計数し、A相基準周期をN逓倍したA相N逓倍信号を第2の計数部から出力して第3の計数部によりパルス数を逓倍数単位で計数し、第1の計数部のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部のパルス計数値と一致するように、第2の計数部から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正する。これにより、比較的分解能力が低いエンコーダを用いても中央演算処理装置(CPU)の内部信号処理で見当精度に見合ったA相N逓倍信号を生成して、印刷用シリンダーの回転変動に合わせてシート送り部の送り爪の送り動作タイミングを補正することができる。従って、シート送り部と印刷部の駆動源どうしの同期取りが安価で簡易な構成で行え、シート材の送り方向の見当精度を高精度に維持することができる。
印刷機においては、ブランケット胴に対する版圧の圧入若しくは圧抜き動作の前後やシリンダーどうしのギヤ部の噛み合いによるバックラッシュなどに起因する印刷用シリンダーの回転変動により、シート材の送り方向の見当精度が影響を受け難く、見当精度を高度に維持し印刷品位を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御部のCPUの構成を示すブロック説明図である。
【図2】CPU内部の信号処理の流れを示す説明図である。
【図3】印刷部の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】オフセット印刷機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】オフセット印刷機の概略構成を示す説明図である。
【図6】オフセット印刷機の外観構成を示す正面図である。
【図7】本実施例と従来例とのA相出力信号カウント値×NとA相N逓倍信号カウント値の誤差の比較図である。
【図8】従来例に係るエンコーダのA相出力信号のN逓倍回路の説明図である。
【図9】従来例に係る印刷機の制御部のブロック図である。
【符号の説明】
1 シート供給部
2 シート送り部
3 印刷部
4 押えローラ
5 排出部
6 装置本体
7 操作パネル
8 インキ壷
9 インキフォンテンローラ
10 インキディストリビュータ
11 インキ送りローラ
12 インキ練りローラ
13 インキ付けローラ
14 版胴
15 水皿
16 汲み上げローラ
17 水送りローラ
18 水付けローラ
19 ブランケット胴
20 圧胴
21 送り台
22 送り用モータ
23 メインモータ
24 コントローラ
25 エンコーダ
26 原点センサ
27 ソレノイド
30 CPU
31 第1の計数部
32 第2の計数部
33 第3の計数部
34 第4の計数部
35 割り込みコントローラ
36 演算処理部
Claims (3)
- 印刷機のシート送り部と印刷部とが各々個別の駆動源を有し、シート送り動作と印刷動作の同期を取るため各駆動源を駆動制御する制御部を備えた印刷機の駆動制御装置において、
前記制御部を構成する中央演算処理装置(CPU)は、印刷用シリンダーと同軸に設けられたエンコーダから出力されるZ相出力信号を基準にA相出力信号の基準周期及びパルス数を計数する第1の計数部と、
前記A相出力信号の基準周期がN逓倍(Nは自然数)されたA相N逓倍信号を出力する第2の計数部と、
前記第2の計数部より出力されたA相N逓倍信号のパルス数を逓倍数単位で計数する第3の計数部と、
前記第1の計数部で計数されたA相出力信号の基準周期及びパルス数が入力され、基準周期をN逓倍して第2の計数部に出力し、前記第3の計数部で計数されたA相N逓倍信号のパルス計数値が入力される演算処理部とを具備し、
前記演算処理部は、前記第1の計数部のパルス計数値×逓倍数により得られた演算計数値が第3の計数部のパルス計数値と一致するように、前記第2の計数部から出力されるA相N逓倍信号のパルス幅を補正することを特徴とする印刷機の駆動制御装置。 - 前記第3の計数部により計数されたA相N逓倍信号のパルス数は次のZ相出力信号により一旦クリアされ、前記第2の計数部から出力されたA相N逓倍信号のパルス数が引き続き計数されることを特徴とする請求項1記載の印刷機の駆動制御装置。
- 前記第3の計数部のパルス計数終了により前記シート送り部の駆動源の起動タイミングを規定する割り込み信号を発生する割り込みコントローラと、前記割り込みコントローラで発生した割り込み信号からA相N逓倍信号を所定数計数した後、シート送り部の駆動源の駆動制御信号を出力する第4の計数部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の印刷機の駆動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003052459A JP2004261989A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 印刷機の駆動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003052459A JP2004261989A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 印刷機の駆動制御装置 |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004261989A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007263694A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Japan Radio Co Ltd | 埋設物探査装置 |
CN101964622A (zh) * | 2010-09-14 | 2011-02-02 | 中国科学院上海光学精密机械研究所 | 步进电机驱动控制器 |
KR101519843B1 (ko) | 2013-09-13 | 2015-05-13 | 한국기계연구원 | 구동 피드백 신호를 이용한 동기화 오차를 계측 및 보정하는 인쇄 장치 및 방법 |
CN106026806A (zh) * | 2016-06-29 | 2016-10-12 | 桂林航天工业学院 | 基于可编程控制器的步进电动机控制系统 |
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003052459A patent/JP2004261989A/ja active Pending
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