JP2004260111A - 半導体発光素子およびその半導体発光素子を用いた半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光素子およびその半導体発光素子を用いた半導体発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】視野角に寄らず色ムラが少なく、混色制御が極めて容易な多色発光を実現する半導体発光素子を提供する。
【解決手段】積層方向に複数の発光部を有するモノリシックな半導体発光素子において、その半導体発光素子の4つの隅部に電極を有する構造として各発光部の面積を実質的に同一にし、発光層のバンドギャップが小さい構造から順に基板上へ積層しているため短波長発光が長波長発光層に吸収されること無く取り出すことにより、視野角に寄らず混色が均一な多色発光素子を実現する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード素子や半導体レーザ素子等の半導体発光素子に関し、さらに詳しくは、視野角による色ムラが少なく混色制御が極めて容易な多色発光を実現する半導体発光素子に関する。本発明は、多色発光を実現する半導体発光素子が実装された半導体発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、従来の化合物半導体材料では実現困難なデバイス特性を相補すべく、新規な発光材料として酸化物半導体が注目され、さかんに研究がなされている。
紫外から緑色以長の広域をカバーできる発光材料として、ワイドギャップ半導体であるGaN系半導体等のIII族窒化物系半導体の結晶成長およびデバイス技術が急速に発展している。中でも、発振波長が400nm近傍にある青色発光素子は、高輝度な屋外用ディスプレイへの適用をはじめとして既に実用化がなされており、これを用いた種々の発光装置などが提案されている。
【0003】
また、II族酸化物系半導体である酸化亜鉛(ZnO)は、約3.4eVのバンドギャップエネルギーを有する直接遷移型半導体で、励起子結合エネルギーが60meVと極めて高く、また原材料が安価、環境や人体に無害で成膜手法が簡便であるなどの特徴を有し、高効率・低消費電力で環境性に優れた発光デバイスを実現できる可能性がある。
【0004】
なお、本明細書において、III族窒化物系半導体とは、GaN、AlN、InNおよびこれらの混晶を含めるものとし、GaNおよびこれを母体としたAlGaN、InGaNまたはAlInGaNなどで表される混晶を「GaN系半導体」と略称する。
また、II族酸化物系半導体とは、1種以上のII族元素(Zn、Mg、Cd、Be)およびOを少なくとも含む半導体であって、ZnOおよびこれを母体としたMgZnO、CdZnOまたはMgCdZnOなどで表される混晶を「ZnO系半導体」と略称する。
【0005】
III族窒化物系半導体を用いた半導体発光素子の一例として、特開平7−183576号公報(特許文献1)に開示されている窒化ガリウム系化合物半導体発光素子について説明する。
この半導体発光素子は、1チップで多色発光を可能にできる発光素子に関するものであり、図5に示すように、サファイア基板1上に、n型Al0.23In0.66Ga0.11Nクラッド層2およびp型Al0.23In0.66Ga0.11Nクラッド層4、6、8でAlInGa1−x−yN活性層3、5、7を挾持したダブルヘテロ構造が積層されており、各クラッド層に設けられた電極α、β、γ、δに通電することにより、各活性層3、5、7が発光する構造としている。
また、図6に示されたもう1つの実施例では、前記3つのダブルヘテロ構造が半絶縁性のi型GaN層9により構造毎に分離され、各構造毎に1対設けられた電極間に通電することによって各発光層が発光する。
【0006】
上記した従来技術の実施例では、活性層3、5、7のAl/In組成比を各々0/0.89(波長620nm)、0/0.63(波長539nm)、0.13/0.63(波長459nm)とし、各電極に印加する駆動電圧を調整することにより、各活性層からの発光を混色させて多色発光を得られる旨が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−183576号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図5および図6に示すように、特許文献1に記載された半導体発光素子の構造では、下側の構造から電極を取り出すために上側の構造を大きくエッチング加工する必要があり、上側の発光層ほど面積が小さくなる。このため、均一な混色が困難になると共に、見る角度によって各活性層の発光強度比が異なって見えるため、視野角による色ムラが大きくなるという問題があった。
本発明は以上の課題に鑑み、色ムラが少なく混色制御が極めて容易な多色発光を実現する半導体発光素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、積層方向に複数の発光部を有するモノリシックな半導体発光素子において、その半導体発光素子の4つの領域に電極を有する構造として各発光部の面積を実質的に同一にすることにより、視野角に寄らず混色が均一な多色発光素子を実現できることを見い出し本発明に至った。
【0010】
すなわち、本発明は、基板上に、2または3組のダブルヘテロ構造が絶縁層で分離されて積層され、ここに、該2または3組のダブルヘテロ構造の各々は第1導電型クラッド層、発光層および第2導電型クラッド層を含み;該発光層は該第1導電型クラッド層および該第2導電型クラッド層で挾持され;該2または3組のダブルへテロ構造は、互いに異なる波長の光を発光し;および、該2または3組のダブルへテロ構造は、実質的に同一の発光面積を有することを特徴とする半導体発光素子を提供する。
【0011】
本明細書において、「第1導電型」および「第2導電型」は、それぞれ異なって、n型またはp型を意味する。例えば、第1導電型がn型である場合、第2導電型はp型である。
【0012】
本発明の半導体発光素子において、電極が形成された領域の面積を除けば、積層された発光部の発光面積が実質的に同一であるため、各発光部の発光強度は注入電流に比例して制御でき、また視野角に依らず混色が均一になる。
電極が形成された領域の面積は、発光部全体の面積と比較して小さいので、発光強度に影響することはない。その意味において、各ダブルへテロ構造は実質的に同一の発光面積を有する。
このことにより、視野角による色ムラが少なく混色制御が極めて容易な多色発光素子を実現できる。
【0013】
本発明による半導体発光素子において、該2または3組のダブルへテロ構造の各々を構成する第1導電型または第2導電型のいずれか1の導電型のクラッド層が、1の領域に、該基板からより遠い側に形成された層から露出した表面を有し、該2または3組のダブルへテロ構造の各々を構成する該いずれか1の導電型のクラッド層とは異なる導電型のクラッド層が、該1の領域とは異なる1ないし3の領域に、該基板からより遠い側に形成された層から露出した表面を有し、該いずれか1の導電型のクラッド層が有する露出した表面に連続して接触するように、共通電極が形成され、該異なる導電型のクラッド層が有する露出した表面の各々に接触するように、電極が個別に形成されている。
【0014】
特に、該1の領域が素子の4つの隅部のうちのいずれか1の隅部であって、該異なる1ないし3の領域が、該1の隅部とは異なる1ないし3の隅部である。
4つの隅部に電極を形成することにより、各発光層の面積を実質的に同一にできると共に、重なる面積を大きく取ることができるので、混色均一化と輝度向上を両立して実現できる。
【0015】
本発明による半導体発光素子において、該ダブルヘテロ構造は、III族窒化物系半導体またはII族酸化物半導体で構成されている。
III族窒化物系半導体またはII族酸化物半導体は、3eV以上のバンドギャップを有する直接遷移型半導体であり、混晶化によって幅広いバンドギャップを制御できるため、同一の材料系で紫〜赤に至る可視発光波長を得ることができる。
特に、II族酸化物系半導体に属するZnO系半導体は量子効率の極めて高い励起子発光が得られるため、少ない消費電力で高輝度な発光得られる発光装置を実現できる。また、III族窒化物系半導体およびZnO系半導体はいずれもウルツ鉱結晶構造を有し格子定数が極めて近いため、相互にエピタキシャル成長することも可能である。すなわち物性定数や結晶成長条件の大きく異なる異種半導体をモノリシックに積層する場合に比べ、極めて結晶性に優れた半導体発光素子を作製することができる。
【0016】
本発明による半導体発光素子において、より大きなバンドギャップを有する発光層を含むダブルへテロ構造が基板からより遠い側に形成されている。
より大きなバンドギャップを有する発光層、すなわち、より短波長の光を発光する発光層をより基板から遠い側に形成するので、短波長の発光が上層に吸収されて取り出し効率が低下することがなく、また長波長の発光は効率良く上層の発光と混色され、混色制御が極めて容易となる。
【0017】
本発明による半導体発光素子において、該基板の裏面もしくは側面に、または該基板の裏面および側面の両方に発光を散乱するための凹凸が形成されている。基板の裏面や側面に凹凸が形成されていると、素子内部でこれら面に達した発光が多重反射を起こさずに乱反射して、素子外部に取り出しやすくなる。また、複数の発光波長を混色させる場合には、各発光が乱反射することによって混色の効率が向上する。
【0018】
また、本発明は、本発明による半導体発光素子が、金属反射面を有するリードフレームまたは反射板上に実装され、さらに絶縁性樹脂によって封止され、ここに、該絶縁性樹脂中に、該半導体発光素子から発光された光を散乱させる粒子が分散していることを特徴とする半導体発光装置も提供する。
半導体発光素子の裏面や側面に凹凸を形成し、さらに、半導体発光素子をモールドする絶縁性樹脂中に散乱剤を分散させることにより、発光を混色し易くなるので、色ムラが抑制された半導体発光装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の半導体発光素子の実施形態を図面に基づいて、具体的に説明する。本発明による半導体発光素子は、基板上に、2または3組のダブルへテロ構造が絶縁層で分離されて積層され、該2または3組のダブルへテロ構造は、互いに異なる波長の光を発光し、実質的に同一の発光面積を有することを特徴とする。この半導体発光素子において、該2または3組のダブルヘテロ構造の各々は第1導電型クラッド層、発光層および第2導電型クラッド層を含み、該発光層は該第1導電型クラッド層および該第2導電型クラッド層で挾持されている。
【0020】
図1は、半導体発光素子100の斜視図を示し、図2はその上面図を示し、図3は、図1に示された半導体発光素子100を手前から見た端面の側面図を示す。半導体発光素子100は、基板101上に、n型第1クラッド層102a、n型第1発光層102b、p型第1クラッド層102c、ノンドープi型第1分離層105a、n型第2クラッド層103a、n型第2発光層103b、p型第2クラッド層103c、ノンドープi型第2分離層105b、n型第クラッド層104a、n型第3発光層104b、p型第3クラッド層104cを順次積層することによって構成されている。
【0021】
本発明の半導体発光素子は、「GaN系半導体」のごときIII族窒化物系半導体や「ZnO系半導体」のごときII族酸化物系半導体を用いて、構成することができる。
なお、ZnO系半導体としてCdZnO混晶を用いる場合、CdZnO混晶はCd組成の増大に伴って結晶性が悪化し、層分離を生じやすいので、ZnSO、ZnSeOあるいはZnTeOなどと混晶化する際に生じるバンドギャップボウイング現象を利用してバンドギャップを狭くしたII族酸化物半導体を発光層に用いてもよい。
【0022】
半導体発光層の組成を変化させてバンドギャップを制御することによって、任意の発光波長を得ることができる。
例えば、発光層102b、103bおよび104bが、それぞれ、赤色、緑色および青色発光するように、発光層の組成を制御することができる。
【0023】
バンドギャップの異なる3つの発光層102b、103bおよび104bは、n型、p型あるいはノンドープ層であってもよい。また、いずれの層も、例えば、AlInGaNまたはMgCdZnOのごとき4元混晶で構成されていてよい。
【0024】
本発明の半導体発光素子において、基板にサファイアを用いることができるが、良好なGaN結晶をエピタキシャル成長できるスピネルやLiGaO、NaAlOなどの基板を用いてもよい。また、GaN、SiC、ZnOなど発光に対して透光性を有する導電性基板を用いてよく、その場合n型共通電極106が基板と導通を有するように形成して、基板裏面にも別途電極を形成し、これを配線するようにすれば、接触抵抗が低減しキャリア注入も発光面に対して均一に行われるようになるので好ましい。
基板101の裏面や側面には、発光を散乱させるために、研磨やエッチング等の公知の手法により任意形状の凹凸を形成することができる。
【0025】
本発明の半導体発光素子は、素子の4つの領域に、独立して、4つの電極を配置することによって各発光部の面積を実質的に同一にしたことを特徴とする。
電極を形成する領域は、限定されないが、ボンディングワイヤが発光面を遮ることなく、連続して広い発光面を得ることができ、また、電極同士の接触を防止するのには、素子の隅部であることが好ましい。特に、4つの電極を4つの隅部の各々に形成することがより好ましい。
【0026】
本発明の半導体発光素子は、より小さいバンドギャップを有する発光層を含むダブルへテロ構造から順に基板上へ積層して構成されていることを特徴とする。すなわち、より長波長の光を発光する発光層が、基板に近い側に形成されているので、短波長発光が長波長発光層に吸収されることなく取り出され、視野角に寄らず混色が均一な多色発光素子を実現できる。
【0027】
図1および図3に示されるように、n型電極106はp型クラッド層や発光層の端面に接触しているが、n型クラッド層への接触面積に比べ、接触面積が大きく異なるので、発光層へのキャリア注入に障害となることはない。もちろん、n型クラッド層の電極を共通電極とせず、各々のn型クラッド層上に個別に電極を形成してもよい。
【0028】
本発明の半導体発光素子において、4つの電極に印加する電圧を適宜調整することにより、青色〜赤色に至る任意の発光色を混色性良く得ることができる。
【0029】
次に、本発明の半導体発光素子を実装した半導体発光装置について、説明する(図示せず)。本発明の半導体発光素子を配線用支持部に実装し、半導体発光素子を発光に対して透光性を有する樹脂で封止して、例えば、ドーム形状の発光部を有する半導体発光装置を作製することができる。
本明細書において、「配線用支持部」とはリードフレーム、反射板、プリント基板等を意味し、例えば、本発明の半導体発光素子を、金属反射面を有するリードフレームに搭載したり、反射板上に並べて実装しアレイを形成することができる。
【0030】
また、該透光性樹脂中には、様々な目的で微細な粒子を分散させることが容易に行え、特に、該半導体発光素子から発光された光を散乱させる粒子を分散させることができる。該透光性樹脂中に、発光された光を散乱させる微粒子が分散されていることにより、半導体発光装置の視認性が向上する。例えば、10μm径のSi微粒子のごとき無機微粒子を分散させることによって、半導体発光素子から放射された光が乱反射され、半導体発光装置の発光部の表面全体が均一に発光するので、視野角が広がり視認性が向上する。
かくして、本発明によれば、発光の混色が良好で、視野角による色ムラが抑制された半導体発光装置を得ることができる。
【0031】
【実施例】
実施例1
この実施例は、III族窒化物系半導体であるGaN系半導体を用いて、本発明の半導体発光素子を構成した例を説明する。
図1は、半導体発光素子100の斜視図を示し、図2はその上面図を示し、図3は、図1に示された半導体発光素子100を手前から見た端面の側面図を示す。
【0032】
この実施例において、GaN系半導体発光素子100は、サファイア基板101上に、n型Al0.2Ga0.8N第1クラッド層102a、n型In0.9Ga0.1N第1発光層102b、p型Al0.2Ga0.8N第1クラッド層102c、ノンドープi型GaN第1分離層105a、n型Al0.2Ga0.8N第2クラッド層103a、n型In0.6Ga0.4N第2発光層103b、p型Al0.2Ga0.8N第2クラッド層103c、ノンドープi型GaN第2分離層105b、n型Al0.2Ga0.8N第クラッド層104a、n型In0.2Ga0.8N第3発光層104b、p型Al0.2Ga0.8N第3クラッド層104cを順次積層することによって作製した。
【0033】
この実施例においては、発光層102b、103bおよび104bが、それぞれ、中心波長615nm、545nmおよび450nmの光を発光するようにInGaN組成を制御した。
【0034】
半導体発光素子100の4つの隅部の各々には、n型電極106、ならびにp型第1電極102d、p型第2電極103dおよびp型第3電極104dが、独立して形成した。
【0035】
すなわち、この実施例において、n型電極106、p型第1電極102d、p型第2電極103dおよびp型第3電極104dの4つの電極を、独立して、半導体発光素子の4つの隅部に配置することによって各発光部の面積を実質的に同一にした。また、バンドギャップが小さい発光層、すなわち、発光波長が長い発光層を含むダブルへテロ構造から順に基板上へ積層した。
【0036】
次に、n型電極106を共通電極として、p型第1電極102d、p型第2電極103dおよびp型第3電極104dに通電することにより、各々、n型In0.9Ga0.1N第1発光層102b、n型In0.6Ga0.4N第2発光層103bおよびn型In0.2Ga0.8N第3発光層104bを発光させた。
上記4つの電極に印加する電圧を適宜調整することにより、青色〜赤色に至る任意の発光色を混色性良く得ることができた。この半導体発光素子に対する発光スペクトルを図4に示す。
なお、このスペクトル図は、半導体発光素子100の発光波長の範囲を示すための一例であって、本発明の半導体発光素子の発光スペクトルを限定する意図はない。すなわち、各ピーク波長の強度比や全体的なスペクトル形状は、半導体層の組成、層厚、各発光層を駆動する電流値等の様々な因子を変化させることによって、制御することができる。
【0037】
以上の結果から、本発明によれば、4つの電極を、独立して、半導体発光素子の4つの隅部に配置したので、各発光部の面積を実質的に同一することができ、発光がボンディングワイヤにより遮蔽されることなく、効率よく発光を取り出すことができることが確認された。
さらに、発光波長が長い発光層を含むダブルへテロ構造から順に基板上へ積層したので、短波長発光が長波長発光層に吸収されることなく取り出され、視野角に寄らず混色が均一な多色発光素子を実現できた。
【0038】
実施例2
この実施例では、III族窒化物系半導体に代えてII族酸化物系半導体であるZnO系半導体を用い、実施例1で説明した半導体発光素子と同構造の半導体発光素子を構成した。
すなわち、ZnO系半導体発光素子100は、ZnO基板101上に、n型Mg0.1Zn0.9O第1クラッド層102a、n型Cd0.5Zn0.5O第1発光層102b、p型Mg0.1Zn0.9O第1クラッド層102c、ノンドープi型ZnO第1分離層105a、n型Mg0.1Zn0.9O第2クラッド層103a、n型Cd0.25Zn0.75O第2発光層103b、p型Mg0.1Zn0.9O第2クラッド層103c、ノンドープi型ZnO第2分離層105b、n型Mg0.1Zn0.9O第3クラッド層104a、n型In0.05Zn0.95O第3発光層104b、p型Mg0.1Zn0.9O第クラッド層104cを順次積層することによって作製した。
【0039】
この実施例においては、発光層102b、103bおよび104bが、それぞれ、中心波長615nm、545nmおよび450nmの光を発光するようにCdZnO組成を制御した。
【0040】
ZnO系半導体発光素子においても、4つの電極に印加する電圧を適宜調整することにより、青色〜赤色に至る任意の発光色を混色性良く得ることができた。この半導体発光素子においても、図4で示したものと同様の発光スペクトルが得られた。
【0041】
実施例3
この実施例は、本発明の半導体発光素子を実装した半導体発光装置を構成した例を説明する(図示せず)。
この実施例において、半導体発光素子100を、金属反射面を有するリードフレーム200に搭載し、半導体発光素子100の各電極をリードフレームのリードに導通する導電部の各々にボンディングワイヤーを用いて接続した。
さらに半導体発光素子100を絶縁性の透明樹脂によって封止して半導体発光装置を作製した。
【0042】
各リードを介して半導体発光素子100に電流を流したところ、半導体発光装置は、混色が良好で、均一に白色発光した。
すなわち、本発明の半導体発光素子を用いることによって、視野角が広く視認性のよい半導体発光装置が得られた。
【0043】
【発明の効果】
本発明の半導体発光素子によると、基板上に、発光層が第1導電型および第2導電型のクラッド層で挾持されたダブルヘテロ構造が絶縁層で分離されて2種あるいは3種積層され、前記ダブルヘテロ構造は各々発光波長が異なると共に、電極を除き発光面積が実質的に同一であるので、視野角による色ムラが少なく混色制御が極めて容易な多色発光素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体発光素子の斜視図。
【図2】本発明による半導体発光素子の上面図。
【図3】本発明による半導体発光素子の1の端面の側面図。
【図4】本発明による半導体発光素子の発光スペクトル。
【図5】従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の断面図。
【図6】従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の断面図。
【符号の説明】
100・・・半導体発光素子、
101・・・基板、
102a、103a、104a・・・n型クラッド層、
102b、103b、104b・・・発光層、
102c、103c、104c・・・p型クラッド層、
105a、105b・・・ノンドープi型分離層。

Claims (7)

  1. 基板上に、2または3組のダブルヘテロ構造が絶縁層で分離されて積層され、ここに、該2または3組のダブルヘテロ構造の各々は第1導電型クラッド層、発光層および第2導電型クラッド層を含み;該発光層は該第1導電型クラッド層および該第2導電型クラッド層で挾持され;該2または3組のダブルへテロ構造は、互いに異なる波長の光を発光し;および、該2または3組のダブルへテロ構造は、実質的に同一の発光面積を有することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 該2または3組のダブルへテロ構造の各々を構成する第1導電型または第2導電型のいずれか1の導電型のクラッド層が、1の領域に、該基板からより遠い側に形成された層から露出した表面を有し、該2または3組のダブルへテロ構造の各々を構成する該いずれか1の導電型のクラッド層とは異なる導電型のクラッド層が、該1の領域とは異なる1ないし3の領域に、該基板からより遠い側に形成された層から露出した表面を有し、該いずれか1の導電型のクラッド層が有する露出した表面に連続して接触するように、共通電極が形成され、該異なる導電型のクラッド層が有する露出した表面の各々に接触するように、電極が個別に形成されている請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 該1の領域が素子の4つの隅部のうちのいずれか1の隅部であって、該異なる1ないし3の領域が、該1の隅部とは異なる1ないし3の隅部である請求項2記載の半導体発光素子。
  4. 該ダブルヘテロ構造は、III族窒化物系半導体またはII族酸化物半導体で構成されている請求項1〜3いずれか1記載の半導体発光素子。
  5. より大きなバンドギャップを有する発光層を含むダブルへテロ構造が基板からより遠い側に形成されている請求項1〜4いずれか1記載の半導体発光素子。
  6. 該基板の裏面もしくは側面に、または該基板の裏面および側面の両方に発光を散乱するための凹凸が形成されている請求項1〜5いずれか1記載の半導体発光素子。
  7. 請求項1〜6いずれか1記載の半導体発光素子が、金属反射面を有するリードフレームまたは反射板上に実装され、さらに絶縁性樹脂によって封止され、ここに、該絶縁性樹脂中には、該半導体発光素子から発光された光を散乱させる粒子が分散している半導体発光装置。
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