JPH08274369A - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

発光素子及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08274369A
JPH08274369A JP9792295A JP9792295A JPH08274369A JP H08274369 A JPH08274369 A JP H08274369A JP 9792295 A JP9792295 A JP 9792295A JP 9792295 A JP9792295 A JP 9792295A JP H08274369 A JPH08274369 A JP H08274369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
layer
doped
emitting device
diode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9792295A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinobu Nakai
昭暢 中井
Masakiyo Ikeda
正清 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP9792295A priority Critical patent/JPH08274369A/ja
Publication of JPH08274369A publication Critical patent/JPH08274369A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数波長の発光素子を単一の基板上に形成す
る。 【構成】 SiドープのGaN層103及びAlGaN層1
04から成るn導電型層、ZnドープのInGaN105
から成る活性層、及び、MgドープのAlGaN106及
びGaN層107から成るp導電型層を含むダイオード
部119、120を、単一の基板101上に複数積層し
て形成する。各ダイオード部119、120の分離に
は、高抵抗GaN層107を用いる。各ダイオード部1
19、120の低抵抗p導電型層113、114は、高
抵抗層として形成したMgドープのAlGaN層106
を、窒素雰囲気中でアニールしてその全領域を低抵抗化
し、或いは、高抵抗GaN層107の一部領域と共に電
子線照射をしてその一部を低抵抗化することで形成す
る。赤、青及び緑の3種類の発光ダイオード部を備える
ことでフルカラーを得る発光素子を実現することが出来
る。赤色のGaP系化合物半導体ダイオードと組み合わ
せることも出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光素子及びその製造
方法に関し、特に、短波長系の発光素子及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、MOCVD法により、GaN系化
合物半導体を利用する高輝度の青色発光ダイオードが提
案されている(S. Nakamura et al. Appl. Phys. Let
t., 64,28,(1994) p1687)。図5はこの形式の青色発光
ダイオードの断面を示しており、発光ダイオードは、サ
ファイア基板501上に順次にエピタキシャル成長した
GaNバッファ層502、Siドープのn導電型GaN層
(n−GaN層、以下同様)503、SiドープのN−A
lGaN層504、ZnドープのInGaN活性層505、
Mgドープのp−AlGaN層506及びMgドープのp−
GaN層507から構成されており、電極515及び5
17に電源を供給して発光させる。この発光ダイオード
では、InGaNにZnをドーピングして得られたInGa
N活性層505の不純物のエネルギー準位によって青色
(発光波長450nm)発光を得るものである。ここ
で、Inの組成を変えて青緑色(発光波長470nm)
の発光ダイオードを得る構成も提案されており、また、
Znに代えて他の不純物、例えばC又はCd等をドーピン
グしても、発光波長が変化するものと考えられる。
【0003】上記形式の発光ダイオードを作製するため
には、各エピタキシャル層をp型及びn型にするための
導電型制御を行なう必要がある。ここで、p型ドーパン
トとしてZnやMgをドーピングした成長直後のGaNは
高抵抗にしかならず、発光ダイオードのためのp導電型
層としては実質的に機能しないが、電子線の照射や窒素
中でのアニールによって低抵抗化が可能となり、発光ダ
イオードのp導電型層として機能することが報告されて
いる(I. Akasaki et al. J.J.A.P., 28 No.12, (1989)
L2112及び S. Nakamura et al. J.J.A.P., 31 (1992)
pp1258)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、GaN系
化合物半導体材料によって青〜緑色の領域での発光ダイ
オードが実現可能であり、これらは単体材料としてばか
りではなく、赤色発光ダイオードと組み合わせること
で、カラーディスプレイへの応用も考えられる。
【0005】本発明の目的は、単一の基板上に形成した
1つの発光素子で独立に制御できる複数の発光部を備え
る発光素子及びその製造方法を提供すること、特に、青
〜緑色の範囲で複数波長の発光をも可能とした発光素子
及びその製造方法を提供し、もって、GaN系化合物半
導体をカラーディスプレイ装置に応用することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の発光素子は、n型ドーパントを含むGaN
系化合物半導体から成る少なくとも1つのn導電型層
と、GaN系化合物半導体から成る活性層と、p型ドー
パントを含むGaN系化合物半導体から成る少くとも1
つのp導電型層とを含む発光ダイオード部を1の基板上
に複数積層して備え、該各発光ダイオード部の夫々に独
立に電極を形成したことを特徴とする。
【0007】ここで、本発明の発光素子におけるGaN
系化合物半導体とは、2元化合物半導体であるGaNの
みならず、Gaの一部を他のIII族化合物で置換した3元
化合物半導体であるAlGaNやInGaN等も含まれる。
【0008】本発明の発光素子では、前記活性層が、各
発光ダイオード部毎に異なる発光波長を有することが好
ましく、この場合、複数波長で発光する複数波長発光素
子が1の基板上に形成できる。特に、3種類以上の波長
の発光ダイオード部を組み合わせることで、フルカラー
の発光素子を単一の素子で実現することも出来る。
【0009】また、各発光ダイオード部の間には、例え
ばMg等のp型ドーパントを含む、各発光ダイオード部
間を電気的に分離する高抵抗層、例えばp−GaN層を
備えることが好ましい。
【0010】更に、各ダイオード部のp導電型層の少な
くとも1つは、前記電極と電気的に接触する低抵抗領域
と、該低抵抗領域と隣接する高抵抗領域とから構成され
るように形成することができ、この場合、低抵抗領域は
高抵抗領域から電子線又は赤外線照射により容易に選択
形成できる。
【0011】上記に変えて、p導電型層の少なくとも1
つの層をその全体が1つの低抵抗領域として構成するこ
とも出来る。この場合、大きな発光領域が得られる利点
がある。かかる低抵抗のp導電型層は、例えば、一旦高
抵抗のp導電型層として形成して、これを不活性ガス中
でのアニール、電子線照射等により層全体を低抵抗領域
に変えることで得られる。
【0012】更に、前記発光ダイオード部に積層してG
aP系又はAlGaInP系の発光ダイオード部を備えるこ
とも出来る。この場合、青〜緑色及び赤色の発光波長を
有する発光素子を1の基板上に特に容易に形成できる。
【0013】
【作用】本発明の発光素子によると、複数の発光ダイオ
ード部に独立に電極を形成したことにより、これらの電
極に印加する電圧を制御することで、所望の組合せの発
光が容易に得られる。
【0014】また、本発明の発光素子の製造方法による
と、p導電型層を、所望により、その全体領域を、或い
は選択的にその一部領域を、低抵抗化できるので、発光
素子における設計の自由度が向上する。
【0015】
【実施例】図面を参照して本発明を更に詳しく説明す
る。図1は本発明の第1の実施例の発光素子の構造を示
す断面図である。同図の発光素子は以下のようにして製
作される。まず、サファイア基板101上にGaNバッ
ファ層102を30nm成長する。バッファ層102
は、サファイア基板101とその後に成長形成するエピ
タキシャル層との格子不整合を緩和する目的で形成す
る。次いで、Siドープのn−GaN層103を4μm、
Siドープのn−AlGaN層104を0.15μm、Zn
ドープのInGaN活性層105を0.05μm、Mgドー
プの高抵抗p−AlGaN層106を0.15μm、Mgド
ープの高抵抗GaN層107を1μm、順次にエピタキシ
ャル成長法で形成する。これにより、第1のダイオード
部119を構成する第1の積層部が得られる。
【0016】引き続き、Siドープのn−GaN層108
を1μm、Siドープのn−AlGaN層109を0.15
μm、CドープのInGaN活性層110を0.05μm、
Mgドープの高抵抗p−AlGaN層111を0.15μ
m、Mgドープの高抵抗GaN層112を0.5μm、順次
にエピタキシャル成長法で形成する。これにより、第2
のダイオード部120を構成する第2の積層部が得られ
る。
【0017】次いで、形成されたエピタキシャル層の最
上層表面からMgドープの高抵抗GaN層107の途中ま
でについて、その一部領域をエッチングで選択除去す
る。その後、第1のダイオード部119及び第2のダイ
オード部120の低抵抗p型領域を形成する部分11
3、114以外をマスクして電子線を照射し、これらの
部分113、114を低抵抗のp型領域とする。第1の
ダイオード部のためのp型領域(低抵抗p型領域)11
3は、第1の積層部のMgドープのAlGaN層106及
びMgドープのGaN層107の一部に形成され、また、
第2のダイオード部のためのp型領域114は、第2の
積層部のMgドープのAlGaN層111及びMgドープの
GaN層112のほぼ全体領域に形成される。
【0018】更に、第1のダイオード部119のn電極
を形成するために、積層表面からSiドープのGaN層1
03の途中までの一部領域をエッチングし、また、第2
のダイオード部120のn電極を形成するために、積層
表面からSiドープのGaN層108の途中までの一部領
域をエッチングする。引き続き、第1のダイオード部1
19のためのp電極115を第1の積層部のp型領域1
13の露出表面に、n電極117をSiドープのGaN層
103の露出表面に夫々形成する。また、第2のダイオ
ード部120のp型領域114の表面に、n電極118
をn−GaN層108の露出表面に夫々形成する。これ
により、最終的に、図面上で左側部分に第1のダイオー
ド部119が、右側部分に第2のダイオード部120が
夫々形成される。
【0019】上記構成において、第1の積層部表面に存
在するMgドープのGaN層107のp型領域113以外
の部分は高抵抗であるため、第1のダイオード部119
と第2のダイオード部120とは実質的に相互に絶縁さ
れている。従って、発光波長が相互に異なる2つのダイ
オード部を同一の基板上に形成できることとなる。
【0020】上記実施例では、2種類の発光波長を得る
2波長発光素子の例を挙げたが、第2の積層部の上に更
に第3の積層部、更にはその上に第4の積層部を形成す
ることで、第3及び第4のダイオード部が得られ、これ
により、3種類以上の発光波長を有する多波長発光素子
を得ることが出来る。
【0021】また、上記実施例では、Zn及びCをドー
ピングしたInGaN活性層を用いた例を挙げたが、他の
ドーパント、例えば、Cd或いはMg等を用いることが出
来る。また、これに代えて、或いはこれに加えて、In
GaN活性層中のInの含有率を変えることで、異なる発
光波長を得ることも出来る。
【0022】図2(a)〜(e)は夫々、本発明の第2
の実施例の発光素子の断面をその製造工程順に示してい
る。まず、サファイア基板201上に成長温度500℃
でGaNバッファ層202を30nm成長する。次い
で、成長温度を900℃に上げ、Siドープのn−AlG
aN層203を4μm、Siドープのn−AlGaN層20
4を0.15μm、ZnドープのInGaN活性層(発光波
長λ1)205を0.05μm、Mgドープの高抵抗p−
AlGaN層206を0.15μm夫々成長する(図2
(a))。
【0023】引き続き、900℃の温度で窒素雰囲気中
において約5分間保持してアニールを行なう。このアニ
ールにより、Mgドープの高抵抗p−AlGaN層206
の低抵抗化が図られ、この層全体が第1のダイオード部
のためのp型領域として実質的に機能する(図2
(b))。次いで、Mgドープの高抵抗GaN層207を
1μm成長し、これにより、第1のダイオード部219
のための第1の積層部が得られる。
【0024】その後、Siドープのn−GaN層208を
1μm、Siドープのn−AlGaN層209を0.15μ
m、ZnドープのInGaN活性層(発光波長λ2)210
を0.05μm、Mgドープの高抵抗p−AlGaN層21
1を0.15μm、Mgドープの高抵抗GaN層212を
0.5μm順次に成長形成する。これにより、第2のダ
イオード部220のための第2の積層部が、第1の積層
部の上に形成される(図2(c))。
【0025】次いで、エピタキシャル層の最上層からM
gドープの高抵抗GaN層207の途中までについて、そ
れらの一部領域をエッチングで選択除去する。また、第
1のダイオード部のn電極を形成する領域を得るため
に、最上層からSiドープのGaN層203の途中までに
ついて、それらの一部領域をエッチングで選択除去し、
また、第2のダイオード部のn電極を形成する領域を得
るために、積層表面からSiドープのGaN層208の途
中までをエッチングで選択除去する(図2(d))。
【0026】その後、露出した高抵抗GaN層207、
212のp型領域を形成する部分以外をマスクして電子
線を照射する。これにより、第1のダイオード部のため
のp型領域13が、第1の積層部のMgドープのAlGa
N層206の全体領域及びその上層のMgドープのGaN
層207の一部に形成される。また、第2のダイオード
部のためのp型領域214が、第2の積層部のMgドー
プのAlGaN層211及びMgドープのGaN層212の
一部領域に形成される。引き続き、第1のダイオード部
219のためのp電極215を第1の積層部のp型領域
213の露出表面に、n電極217をSiドープのGaN
層203の露出表面に、また、第2のダイオード部22
0のためのp電極を第2の積層部のp型領域214の表
面に、n電極18をn型GaN層208の露出表面に夫
々形成する。
【0027】上記構成において、第1の積層部表面に存
在するMgドープのGaN層207のp型領域213以外
の部分は高抵抗であるため、第1のダイオード部219
と第2のダイオード部220とは実質的に相互に絶縁さ
れている。従って、発光波長が相互に異なる2つの発光
素子が同一の基板上に形成できる。また、第1の実施例
では、第1のダイオード部のためのp型領域13がMg
ドープAlGaN層106の一部領域にしかできなかった
ため、発光がその一部領域にのみ限られるが、第2の実
施例では、第1のダイオード部のためのp型領域はMg
ドープのInGaN層206の全体にわたって形成される
ので、第1のダイオード部219が活性層の全領域で発
光するという利点がある。
【0028】上記の通り、第2の実施例では、第1のダ
イオード部219において、薄いp導電型層206を積
層した後に温度を高く保持したまま窒素雰囲気中でアニ
ールすることにより、薄いp導電型層206の低抵抗化
を図っている。ここで、上記構成に加えて、前記薄いp
導電型層の上に例えばSiO2膜をスパッタリングで形成
した後に同様なアニールを行ない、SiO2膜を除去した
後にMgドープのGaN層を成長形成することが出来る。
この場合、薄いp導電型層がSiO2膜により保護される
ので、滑らかな表面が得られる。この方法を採用して、
約10倍に向上した発光効率を得ることが出来た。
【0029】また、第2の実施例ではアニールによる低
抵抗化の例を説明したが、これに代えて、電子線又は赤
外線の照射によるアニールを採用することも出来る。
【0030】図3は本発明の第3の実施例の発光素子の
構造を示す断面図で、3種類の発光波長を有する発光素
子を示している。同図の発光素子は以下のようにして製
作される。まず、サファイア基板301上に成長温度5
00℃でGaNバッファ層302を30nm成長する。
次いで、成長温度を900℃に上げ、Siドープのn−
GaN層303を4μm、Siドープのn−AlGaN層3
04を0.15μm、赤色発光が得られる濃度にZnが拡
散されたZnドープのInGaN活性層305を0.05
μm、Mgドープの高抵抗p−AlGaN層306を0.1
5μm夫々成長形成する。
【0031】第1の積層部の成長後、900℃の温度で
窒素雰囲気中において約5分間保持してアニールを行な
う。このアニールにより、Mgドープの高抵抗p−AlG
aN層306の低抵抗化が図られ、この層全体が第1の
ダイオード部のためのp導電型層として実質的に機能す
る。次いで、Mgドープの高抵抗GaN層307を1μm
成長する。これにより赤色発光部を成す第1のダイオー
ド部のための第1の積層部が得られる。
【0032】引き続き、緑色発光部を成す第2のダイオ
ード部のための第2の積層部として、Siドープのn−
GaN層308を1μm、Siドープのn−AlGaN層3
09を0.15μm、緑色の発光が得られる濃度にZnが
拡散されたZnドープのInGaN活性層310を0.0
5μm、Mgドープの高抵抗p−AlGaN層311を0.
15μm順次に成長形成する。引き続き、温度を窒素雰
囲気中で約5分間保持してMgドープの高抵抗p−AlG
aN層311を低抵抗化する。次いで、Mgドープの高抵
抗GaN層312を0.5μm成長し、第2のダイオード
部のための第2の積層部が形成される。更に、青色発光
部を成す第3のダイオード部のための第3の積層部31
3〜317を、第2の積層部308〜312と同様な手
順及び厚みで形成する。
【0033】引き続き、エピタキシャル層の最上層表面
から、各ダイオード部間の分離層を成す各Mgドープの
GaN層307及び312の途中までについて、夫々一
部領域をエッチングで選択除去する。各MgドープのGa
N層307、312、317の第1のダイオード部32
7〜第3のダイオード部329のための各p型領域を形
成する部分318、319、320以外をマスクして電
子線を照射する。これにより、第1のダイオード部32
7のためのp型領域は、第1の積層部のMgドープのAl
GaN層306の全体領域及びMgドープのGaN層30
7の部分318に形成され、第2のダイオード部328
のためのp型領域は、第2の積層部のMgドープのAlG
aN層311の全体領域及びMgドープのGaN層312
の部分319に形成され、第3のダイオード部のための
p型領域は、第3の積層部のMgドープのAlGaN層3
16及びMgドープのGaN層317のほぼ全領域320
に形成される。
【0034】更に、各ダイオード部のn電極を形成する
ために、第1のダイオード部については最上層表面から
Siドープのn−GaN層303の途中までを、第2のダ
イオード部については、最上層表面からSiドープのn
−GaN層308の途中までを、第3のダイオード部に
ついては最上層表面からSiドープn−GaN層313の
途中までを、夫々エッチングして選択除去する。
【0035】引き続き、各p電極及びn電極を各発光ダ
イオード部に夫々形成する。これにより、最終的に、
赤、緑及び青の3種類の波長の光を発生する多波長発光
素子が形成される。ここで、各発光ダイオード部間を分
離するMgドープのGaN層307、312の部分は、高
抵抗層であり、各発光ダイオード部間を有効に絶縁す
る。従って、各発光ダイオード部の夫々の電極間に独立
に電源を供給することにより、3種類の色の組合せで任
意の色を得るフルカラーの発光素子が実現できる。
【0036】なお、第3の実施例では、赤、緑及び青の
順に発光素子を形成したが、これらの順番は任意であ
る。また、発光波長はこれらの色に限らず、他の3種類
の色の組合せが可能である。更に、活性層として、Zn
ドープのInGaN層を用いたが、他のドーパント、例え
ばCd、Mg等を利用してもよい。更に、Inの含有率を
変えて異なる発光波長を得てもよい。
【0037】図4は、本発明の第4の実施例の発光素子
の構造を示す断面図で、第3の実施例と同様に、3種類
の波長の光を発生する発光素子を示している。同図の発
光素子は以下のようにして製作される。まず、サファイ
ア基板401上に成長温度500℃でGaNバッファ層
402を30nm成長する。次いで、成長温度を900
℃に上げ、Siドープのn−GaN層403を4μm、Si
ドープのn−AlGaN層404を0.15μm、青色発
光が得られる濃度にZnが拡散されたZnドープのInGa
N活性層405を0.05μm、Mgドープの高抵抗p−
AlGaN層406を0.15μm、Mgドープの高抵抗G
aN層407を1μm、夫々エピタキシャル成長法で形成
する。これにより青色発光部を成す第1のダイオード部
424のための第1の積層部が得られる。
【0038】次いで、緑色発光部を成す第2のダイオー
ド部425のための第2の積層部として、Siドープの
n−GaN層408を1μm、Siドープのn−AlGaN
層409を0.15μm、緑色の発光が得られる濃度に
Znが拡散されたZnドープのInGaN活性層410を
0.05μm、Mgドープの高抵抗p−AlGaN層411
を0.15μm、Mgドープの高抵抗GaN層412を1
μm、順次に成長形成する。引き続き、赤色発光部を成
す第3のダイオード部426のための第3の積層部とし
て、Siドープのn−GaP層413を1μm、Znドープ
のGaAsP活性層414を0.15μm、MgドープのG
aP層415を0.5μm順次に成長形成する。
【0039】以下、第1の実施例と同様に、電極を形成
するためのエッチング、第1及び第2の発光ダイオード
部にp型領域を形成するための電子線照射、及び、電極
形成を行なって図4の構造を得る。第1のダイオード部
424のp型領域416は、第1の積層部のZnドープ
のInGaN層405及びMgドープのAlGaN層406
の一部領域に形成され、第2のダイオード部425のp
型領域417は、第2の積層部のMgドープのAlGaN
層411及びMgドープのGaN層412の一部領域に形
成される。
【0040】第4の実施例によっても、第3の実施例と
同様にフルカラーの発光素子が実現できる。なお、Ga
P系の半導体層は青及び緑等の短波長の光を吸収するた
め、第4の実施例の発光素子では基板側から光を取り出
すことが望ましい。
【0041】上記で説明した各実施例の構成は単に例示
であり、本発明の発光素子は、上記実施例の構成から種
々の修正及び変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発光素子
によると、複数波長の発光素子が1つの基板上に形成さ
れるので、例えば多色のディスプレイ装置が単一の発光
素子で得られるという顕著な効果を奏する。
【0043】また、本発明の発光素子の製造方法による
と、上記効果を奏する発光素子が容易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の発光素子の断面図。
【図2】図(a)〜(e)は夫々、第2の実施例の発光
素子の、順次に示した製造工程段階毎の断面図。
【図3】第3の実施例の発光素子の断面図。
【図4】第4の実施例の発光素子の断面図。
【図5】従来の発光素子の断面図。
【符号の説明】
101、201、301、401 サファイア基板 102、202、302、402 GaNバッファ層 103、203、303、403 Siドープn−GaN層 104、204、304、404 Siドープn−AlGaN層 105、205、305、405 ZnドープInGaN層 106、206、306、406 MgドープAlGaN層 107、207、307、407 MgドープGaN層 108、208、308、408 SiドープGaN層 109、209、309、409 SiドープAlGaN層 110 CドープInGaN層 210、310、410 ZnドープInGaN層 111、211、311、411 MgドープAlGaN層 112、212、312、412 MgドープGaN層 113、114、213、214、318、319 416、417 p型領域 115、116、215、216、324、325、326、421、422、423 p電極 117、118、217、218、321、322、323、418、419、420 n電極 119、219、327、424 第1のダイオード部 120、220、328、425 第2のダイオード部 329、426 第3のダイオード部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型ドーパントを含むGaN系化合物半
    導体から成る少なくとも1つのn導電型層と、GaN系
    化合物半導体から成る活性層と、p型ドーパントを含む
    GaN系化合物半導体から成る少くとも1つのp導電型
    層とを含む発光ダイオード部を1の基板上に複数積層し
    て備え、該各発光ダイオード部の夫々に独立に電極を形
    成したことを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】 前記活性層は、各発光ダイオード部毎に
    異なる発光波長を有する、請求項1に記載の発光素子。
  3. 【請求項3】 前記p導電型層の1つが、前記各発光ダ
    イオード部間を電気的に分離する高抵抗領域を含む層と
    して構成される、請求項1又は2に記載の発光素子。
  4. 【請求項4】 前記p導電型層の少なくとも1つは、前
    記電極と活性層とを電気的に接続する低抵抗領域と、該
    低抵抗領域と隣接する高抵抗領域とから構成される、請
    求項1乃至3の一に記載の発光素子。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発光素子を製造する方
    法であって、前記低抵抗領域を電子線又は赤外線照射で
    形成する、発光素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記p導電型層の少なくとも1つは、全
    体が1つの低抵抗領域で構成される、請求項1乃至3の
    一に記載の発光素子。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の発光素子を製造する方
    法であって、前記1つの低抵抗領域を、不活性ガス中で
    のアニール、又は、電子線若しくは赤外線照射で形成す
    る、発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の発光素子を製造する方
    法であって、前記1つの低抵抗領域を、SiO2膜の形成
    後に不活性ガス中でのアニールにより形成する、発光素
    子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記発光ダイオード部に更に積層される
    GaP系又はAlGaInP系の発光ダイオード部を備え
    る、請求項1乃至4及び請求項6の何れか一に記載の発
    光素子。
JP9792295A 1995-03-30 1995-03-30 発光素子及びその製造方法 Pending JPH08274369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9792295A JPH08274369A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 発光素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9792295A JPH08274369A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 発光素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08274369A true JPH08274369A (ja) 1996-10-18

Family

ID=14205192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9792295A Pending JPH08274369A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 発光素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08274369A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001168384A (ja) * 1999-12-08 2001-06-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体発光素子
KR100298205B1 (ko) * 1998-05-21 2001-08-07 오길록 고집적삼색발광소자및그제조방법
JP2004260111A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Sharp Corp 半導体発光素子およびその半導体発光素子を用いた半導体発光装置
KR100970611B1 (ko) * 2003-12-17 2010-07-15 우리엘에스티 주식회사 다수 파장의 광들을 방출하는 발광 다이오드 및 그의제조방법
KR101040012B1 (ko) * 2009-03-16 2011-06-08 엘지이노텍 주식회사 반도체 소자 제조방법
JP2011249460A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Meijo University 白色発光ダイオード
KR101100579B1 (ko) * 2005-01-06 2012-01-13 엘지이노텍 주식회사 반도체 발광 다이오드 및 그의 제조 방법과 반도체 발광다이오드를 이용한 디스플레이의 제조 방법
EP2365528A3 (en) * 2010-03-09 2014-05-07 LG Innotek Co., Ltd. Two light emitting diodes stacked in an n-p-n arrangement and LED package comprising the same
CN110249435A (zh) * 2017-03-07 2019-09-17 信越半导体株式会社 发光元件及其制造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100298205B1 (ko) * 1998-05-21 2001-08-07 오길록 고집적삼색발광소자및그제조방법
JP2001168384A (ja) * 1999-12-08 2001-06-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体発光素子
JP4501194B2 (ja) * 1999-12-08 2010-07-14 日亜化学工業株式会社 窒化物半導体発光素子
JP2004260111A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Sharp Corp 半導体発光素子およびその半導体発光素子を用いた半導体発光装置
KR100970611B1 (ko) * 2003-12-17 2010-07-15 우리엘에스티 주식회사 다수 파장의 광들을 방출하는 발광 다이오드 및 그의제조방법
KR101100579B1 (ko) * 2005-01-06 2012-01-13 엘지이노텍 주식회사 반도체 발광 다이오드 및 그의 제조 방법과 반도체 발광다이오드를 이용한 디스플레이의 제조 방법
KR101040012B1 (ko) * 2009-03-16 2011-06-08 엘지이노텍 주식회사 반도체 소자 제조방법
US8519417B2 (en) 2009-03-16 2013-08-27 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device
EP2365528A3 (en) * 2010-03-09 2014-05-07 LG Innotek Co., Ltd. Two light emitting diodes stacked in an n-p-n arrangement and LED package comprising the same
JP2011249460A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Meijo University 白色発光ダイオード
CN110249435A (zh) * 2017-03-07 2019-09-17 信越半导体株式会社 发光元件及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4359263B2 (ja) 半導体発光装置
US8227790B2 (en) Group III nitride semiconductor light-emitting device
US10396240B2 (en) III-nitride semiconductor light emitting device having amber-to-red light emission (>600 nm) and a method for making same
JP3298390B2 (ja) 窒化物半導体多色発光素子の製造方法
KR101452801B1 (ko) 발광다이오드 및 이의 제조방법
US20020136932A1 (en) GaN-based light emitting device
JPH0832112A (ja) 3族窒化物半導体発光素子
JPH0823124A (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JPH10163531A (ja) 周縁に電極を有する発光ダイオード
JPH07263748A (ja) 3族窒化物半導体発光素子及びその製造方法
US6765234B2 (en) Semiconductor light emitting device and method for producing the same
KR100542870B1 (ko) 반도체 발광소자 및 그 제조방법
US20230062456A1 (en) Semiconductor device, method of fabricating the same, and display device including the same
JP3758562B2 (ja) 窒化物半導体多色発光素子
JP2875437B2 (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JPH08274369A (ja) 発光素子及びその製造方法
JP2021019075A (ja) 発光装置の製造方法及び発光装置
JPH1187773A (ja) 発光素子
TWI829038B (zh) 電壓可控的單片原生rgb陣列
JPH10144960A (ja) p型窒化物半導体の製造方法及び窒化物半導体素子
JP3122644B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
JP3484997B2 (ja) 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JPH0955538A (ja) 多波長発光素子
JP3691202B2 (ja) 半導体発光素子
KR20040005270A (ko) 발광다이오드 및 그 제조방법