JP2004258240A - 可変焦点距離レンズ系 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、正屈折力の第4レンズ群G4とを備え、広角端状態Wから望遠端状態Tへの変倍時、前記第1レンズ群G1は光軸上を物体側へ移動し、前記第1レンズ群G1と前記第2レンズ群G2との群間隔は広がり、前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群G3との群間隔は狭まり、前記第3レンズ群G3と前記第4レンズ群G4との群間隔が広がるように移動し、前記第4レンズ群G4が固定されて配置され、所定の条件式を満足すること。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCD等の固体撮像素子を用いた小型カメラなどに適した可変焦点距離レンズ系に関し、特に正負正正の4群からなる可変焦点距離レンズ系に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体撮像素子に適した高変倍比の可変焦点距離レンズ系として、第1レンズ群が固定のものが開示されている(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−194572号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
固体撮像素子の高集積化に伴い、より高い空間周波数に対しても高いコントラストが得られる可変焦点距離レンズ系が求められている。画質向上のために、レンズ構成枚数がより多くなり、可変焦点距離レンズ系が大型化する等の問題が生じている。
【0005】
また、固体撮像素子を用いたカメラ、いわゆるデジタルカメラが一般的になるに従って、可変焦点距離レンズ系が使われる場面も広がり、携帯性(具体的には小型、軽量)の向上というユーザーニーズが高まると同時に、より高いズーム比が求められている。
【0006】
ズーム比が大きくなると特許文献1に開示されているような第1レンズ群固定の可変焦点距離レンズ系では収差補正が難しく、結果、全長や前玉径など、全系の増大を招き、小型化に不利であった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みて行われたものであり、諸収差を良好に補正しつつ、高変倍比を実現した、小型の可変焦点距離レンズ系を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群とを備え、広角端状態から望遠端状態への変倍時、前記第1レンズ群は光軸上を物体側へ移動し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の群間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の群間隔は狭まり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の群間隔が広がるように移動し、前記第4レンズ群が固定されて配置され、
以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系を提供する。
【0009】
(1) 0.05<fW /f1<0.2
(2) −1.2<Δ1 /fT<−0.1
但し、
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
fT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
f1:前記第1レンズ群の焦点距離,
Δ1:広角端状態から望遠端状態へ変倍する際の前記第1レンズ群の移動量で、移動量の符号は、前記第1レンズ群が像側に移動する方向を正とする.
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、以下の条件(3)を満足することが望ましい。
【0010】
(3) 0.3<|f2|/(fW ・fT )1/2 <0.9
但し、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離,
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
fT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離.
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、以下の条件(4)を満足することが望ましい。
【0011】
(4) −0.5<f2Wβ<−0.1
但し、
f2Wβ:広角端状態における前記第2レンズ群の結像倍率.
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、以下の条件(5)を満足することが望ましい。
【0012】
(5) 1.3<(|φ2|+φ3)/φW <2.5
但し、
φ2:前記第2レンズ群の屈折力(φ2=1/f2)、
φ3:前記第3レンズ群の屈折力(φ3=1/f3、f3は前記第3レンズ群の焦点距離)、
φW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の屈折力(φW=1/fW).
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、以下の条件(6)を満足することが望ましい。
【0013】
(6) 0.05<S3/TLT<0.2
但し、
S3 :前記第3レンズ群のレンズ総厚,
TLT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の全長
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの少なくとも一方の面が非球面であることが望ましい。
【0014】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、前記第3レンズ群は物体側より順に、第1の凸レンズと、第2の凸レンズと、凹レンズの少なくとも3枚のレンズを含むことが望ましい。
【0015】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズとの接合凹レンズを含み、前記接合凹レンズを構成する前記凹レンズは、以下の条件(7)、(8)を満足することが望ましい。
【0016】
(7) 1.8<nd
(8) 23<Vd
但し、
nd:前記第3レンズ群に含まれる前記接合凹レンズ中の前記凹レンズのd線に対する屈折率,
Vd:前記第3レンズ群に含まれる前記接合凹レンズ中の前記凹レンズの分散を示し、Vd=1000/アッベ数である。
【0017】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、前記第3レンズ群内に接合レンズと、前記接合レンズの像側に少なくとも1枚のレンズを配し、前記接合レンズの像側から前記レンズの物体側までの光軸上の空気間隔が、以下の条件(9)を満足することが望ましい。
【0018】
(9) 0.01<D3/fW <0.25
但し、
D3:前記第3レンズ群内に含まれる前記接合レンズの像側から、前記接合レンズの像側に配されるレンズの物体側までの光軸上の空気間隔,
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離.
また、本発明の可変焦点距離レンズ系は、前記第4レンズ群と像面との間に、紫外線遮断手段および赤外線遮断手段を有するローパスフィルターを配する構成が望ましい
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に,本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
本発明に係る可変焦点距離レンズ系は、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群とを備え、第4レンズ群が固定されて配置され、第3レンズ群の物体側に絞りを有する構成である。
【0021】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系では、最も可変焦点距離レンズ系の焦点距離の短くなる広角端状態から最も焦点距離の長くなる望遠端状態に向かってレンズ位置状態が変化する際に、第2レンズ群と第3レンズ群が光軸上を移動することにより倍率を変え、少なくとも第1レンズ群が物体側へ移動する。
【0022】
従来の第1レンズ群が固定の場合、第2レンズ群と第3レンズ群の移動量確保のため、ズーム比が増大するにつれて全長も増大するが、本発明の可変焦点距離レンズ系では第1レンズ群を可動とすることにより、可変焦点距離レンズ系の全長と前玉径を大幅に縮小することができ、高い性能を保ったまま、鏡筒の小型化と高変倍比化とを同時に達成することができる。
【0023】
上記の条件式(1)は、正屈折力の第1レンズ群の焦点距離と広角端状態の焦点距離との比を規定するものである。条件式(1)の上限値を超えると第1レンズ群の正の屈折力が強くなるため、第1群での収差補正の負荷が増加するとともに、広角端状態での画角を確保するために前玉径が増大し、全系の短縮が困難になる。逆に下限値を超えると、広角端状態での画角を確保しながら第1レンズ群の径を小型にするのに有利であるが、高変倍比化を達成できない。
【0024】
また、条件式(2)は、可変焦点距離レンズ系の広角端状態から望遠端状態への変倍時、光軸上を物体側へ移動する第1レンズ群の移動量を規定するものである。
【0025】
条件式(2)の下限値に満たない場合、第1レンズ群の移動量が大きくなる。ズーム速度の向上などの制御や可変焦点距離レンズ系の構造上の問題から、第1レンズ群の移動量は小さい方が好ましい。一方、上限値を超えた場合、高変倍比化が望めない。また、第1レンズ群および第2レンズ群の焦点距離を短くする必要があるため、軸外収差などの補正が困難となる。
【0026】
レンズ系の小型化と良好な収差補正を両立させるために、本発明の可変焦点距離レンズ系は、条件式(3)乃至条件式(9)を満足することが望ましい。
【0027】
条件式(3)は、第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。ズーム比が増大するにつれて可変焦点距離レンズ系の全長も増大する。本発明の可変焦点距離レンズ系では、第1レンズ群の可動により広角端状態での全長の縮小を図っている。第2レンズ群の焦点距離を、条件式(3)の範囲に保つことで、広角端状態における第1レンズ群と第2レンズ群との群間隔が短縮され、第2レンズ群のレンズ径に比例して増大する第1レンズ群のレンズ径をも縮小することができる。その結果、可変焦点距離レンズ系の有効径の小型化が達成できる。
【0028】
条件式(4)は、広角端状態での第2レンズ群の結像倍率に関する条件である。条件式(4)の値が大きくなるということは、第2レンズ群の結像倍率が小さくなるということである。第2レンズ群の結像倍率を小さくすると、第1レンズ群での軸外光線の高さが光軸に近づき、前玉径を小さくできるという大きな利点がある。そのため広角端状態での結像倍率は小さくしておきたいが、条件式(4)の上限値を超えるほど結像倍率を小さくしてしまうと、各レンズ群の移動量が増え、望遠端状態での全長が長くなってしまう。そこで発散効果としての負の屈折力を最低限維持するために条件式(4)の下限値を確保し、上限値を超えないような値を保つことが重要である。
【0029】
条件式(5)は、第2レンズ群と第3レンズ群の屈折力に関する条件である。本発明の可変焦点距離レンズ系の場合、第2レンズ群と第3レンズ群の屈折力を強めることが小型化への第1条件となるが、強めすぎると性能自体に破綻をきたしてしまう。条件式(5)の下限値を下回ると高い性能を保つことは難しい。また鏡筒を小型に維持するためには、少なくとも条件式(5)の上限値以内に抑える必要がある。
【0030】
条件式(6)は、第3レンズ群の光軸上の総厚に関する条件である。条件式(6)の下限値を下回ると、第3レンズ群の各レンズの負荷が大きくなり、製造上の公差が厳しくなるので好ましくない。逆に上限値を上回ると、第2レンズ群と第3レンズ群が干渉するため、高いズーム比を得ることができなくなる。
【0031】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系では、小型化と高性能化とをさらに効率的に図るために、非球面レンズを採用することが望ましい。非球面の効果をより発揮させるためには、第3レンズ群の最も物体側のレンズが非球面であることが望ましい。第3レンズ群の最も物体側のレンズは、唯一負の屈折力を持った第2レンズ群によって、十分に拡散された光線を受け取るレンズである。このレンズの片面、あるいは両面を非球面とすることは、軸上および軸外の収差を一挙に補正でき、非球面の効果を有効に活用できる。
【0032】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系では、射出瞳位置を結像面から遠ざけるために、第3レンズ群には凸レンズと凹レンズの2つのレンズブロック構成を有することが望ましい。特に、第3レンズ群は第2レンズ群により発散された光束を収斂させるための強い屈折力を持つので、負の球面収差が発生しやすく、これを良好に補正するために、少なくとも2枚の正レンズと1枚の負レンズで構成することが望ましい。
【0033】
条件式(7)、(8)は、第2レンズ群に含まれる接合レンズの正レンズに関する条件であり、条件式(7)の下限値に満たないと、ペッツバール和の補正が困難になる。また、条件式(8)の下限値に満たないと、ペッツバール和の補正が困難になる。
【0034】
条件式(9)は、第3レンズ群内に含まれるレンズの構成に関する条件である。第3レンズ群に含まれる凹レンズの像側に接合させることなく凸レンズを配した場合、凹レンズの像側から凸レンズの物体側までの光軸上の空気間隔は、条件(9)を満足することが好ましい。
【0035】
条件式(9)の上限値を上回ると、第3レンズ群の総厚が増大し、実使用状態および収納時の小型化が図れないため好ましくない。また、条件式(9)の下限値を下回るとレンズ同士が干渉するため、可変焦点距離レンズ系の構成が成り立たない。
【0036】
また、可変焦点距離レンズ系の第4レンズ群の像面側に、可視域外の光線を遮断するローパスフィルター性能を有するコーティング加工された光学部材やフィルターを配置する構成が望ましい。CCDなどの固体撮像素子は、人間の眼では見えない赤外線領域や紫外線領域にまで、ある程度の感度を有していることが知られており、こうした赤外線領域や紫外線領域の有害な光線を遮断することは、画像に現れる色の滲みを抑えるために有効である。
【0037】
また、本発明の可変焦点距離レンズ系では、第1レンズ群または第2レンズ群または第4レンズ群の移動によってフォーカスが可能である。また第1レンズ群から第4レンズ群まで全てのレンズを移動させる全体繰り出しでもよい。また像面によるフォーカスでも構わない。レンズの鏡筒の構成上は、第4レンズ群の移動によるフォーカスが有利である。
【0038】
(実施例)
以下、本発明に係る可変焦点距離レンズ系の各実施例を説明する。
【0039】
図1は、本発明の第1実施例乃至第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系の屈折力配分を示している。
【0040】
本発明に係る可変焦点距離レンズ系は、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成され、広角端状態Wより望遠端状態Tへの変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔は増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔は減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は増大するように移動する。第1レンズ群G1は物体側へ移動し、この時、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は像側へ移動するか、一旦像側へ移動した後、物体側へ移動する。また、第4レンズ群G4は光軸上に固定されている。
【0041】
(第1実施例)
図2は本発明の第1実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図2(a)は広角端状態W、図2(b)は第1中間焦点距離状態、図2(c)は第2中間焦点距離状態、及び図2(d)は望遠端状態Tをそれぞれ示している。なお、以下の説明に使用するレンズを示す符号は(a)の広角端状態Wにのみ記載し、他の状態については記載を省略する。他の実施例についても同様とする。
【0042】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0043】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13の3枚から成る。
【0044】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23の3枚から成る。
【0045】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL34の4枚から成る。
【0046】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL41と両凸レンズL42との接合レンズから成る。
【0047】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0048】
また、本実施例及び以下に示す全実施例では、第4レンズ群G4と像面Iとの間に、像面Iに配設されるCCD等の固体撮像素子の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルターP1と、固体撮像素子を保護するカバー硝子P2とを有する。
【0049】
以下の表1に本第1実施例の諸元値を掲げる。(全体諸元)中のfは焦点距離、Bfはバックフォーカス、F NOはFナンバー、2ωは画角をそれぞれ表す。(レンズ諸元)の、第1カラムは物体側からのレンズ面番号、第2カラムrはレンズ面の曲率半径、第3カラムdはレンズ面間隔、第4カラムνは媒質のアッベ数、第5カラムnは媒質のd線(λ=587.6nm)に対する屈折率を表す。また、r=0は平面を、r=∞は開口を表す。
【0050】
また、(非球面データー)には、以下の式で非球面を表現した場合の非球面係数を示す。
【0051】
【数1】
但し、X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離、rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)、Kは円錐定数、Ciは第i次の非球面係数である。また、「E−n」(n:整数)は、「10−n」を示す。
【0052】
また、(ズーミングデーター)には、広角端状態、第1中間焦点距離状態、第2中間焦点距離状態、望遠端状態の各状態での焦点距離、可変間隔の値を示す。
【0053】
また、(条件式対応値)には、それぞれの条件式に対応する値を示す。
【0054】
なお、以下の全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔dその他の長さ等は、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されること無く他の適当な単位を用いることもできる。なお、以下の全実施例において、本実施例と同様の符号を用い説明を省略する。
【0055】
【表1】
図3及び図4はそれぞれ、第1実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図3(a)は広角端状態、図3(b)は第1中間焦点距離状態、図4(a)は第2中間焦点距離状態、及び図4(b)は望遠端状態における諸収差図をそれぞれ示している。
【0056】
各収差図において、FNOはFナンバー、Yは像高、CはC線(λ=656.3nm)、dはd線(λ=587.6nm)、FはF線(λ=486.1nm)、gはg線(λ=435.8nm)の収差曲線をそれぞれ示している。球面収差図では最大口径に対応するFナンバーを示し、非点収差図、歪曲収差図では像高Yの最大値を示し、コマ収差図では各像高の値を示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリジオナル像面をそれぞれ示している。なお。以下の全実施例の収差図において、本実施例と同様の符号を用い説明を省略する。
【0057】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
【0058】
(第2実施例)
図5は本発明の第2実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図5(a)は広角端状態、図5(b)は第1中間焦点距離状態、図5(c)は第2中間焦点距離状態、及び図5(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0059】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0060】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13の3枚から成る。
【0061】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2の3枚から成る。
【0062】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズと、両凸レンズL34の4枚から成る。
【0063】
第4レンズ群G4は両凸レンズL41から成る。
【0064】
開口絞りSは第3レンズ群の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0065】
以下の表2に本第2実施例の諸元値を掲げる。
【0066】
【表2】
図6及び図7はそれぞれ、第2実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図6(a)は広角端状態、図6(b)は第1中間焦点距離状態、図7(a)は第2中間焦点距離状態、及び図7(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0067】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
【0068】
(第3実施形態)
図8は本発明の第3実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図8(a)は広角端状態、図8(b)は第1中間焦点距離状態、図8(c)は第2中間焦点距離状態、及び図8(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0069】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0070】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、両凸レンズL11と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL12との2枚から成る。
【0071】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23との3枚から成る。
【0072】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33との接合レンズの3枚から成る。
【0073】
第4レンズ群は両凸レンズL41から成る。
【0074】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0075】
以下の表3に本第3実施例の諸元値を掲げる。
【0076】
【表3】
図9及び図10はそれぞれ、第3実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図9(a)は広角端状態、図9(b)は第1中間焦点距離状態、図10(a)は第2中間焦点距離状態、及び図10(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0077】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
【0078】
(第4実施例)
図11は本発明の第4実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図11(a)は広角端状態、図11(b)は第1中間焦点距離状態、図11(c)は第2中間焦点距離状態、及び図11(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0079】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0080】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13との3枚から成る。
【0081】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、両凹レンズL21と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22の2枚とから成る。
【0082】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL33と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL34との接合レンズとから成る。
【0083】
第4レンズ群G4は物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41から成る。
【0084】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0085】
以下の表4に本第4実施例の諸元値を掲げる。
【0086】
【表4】
図12及び図13はそれぞれ、第4実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図12(a)は広角端状態、図12(b)は第1中間焦点距離状態、図13(a)は第2中間焦点距離状態、及び図13(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0087】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
【0088】
(第5実施例)
図14は本発明の第5実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図14(a)は広角端状態、図14(b)は第1中間焦点距離状態、図14(c)は第2中間焦点距離状態、及び図14(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0089】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0090】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL11と、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13の3枚から成る。
【0091】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズl23の3枚から成る。
【0092】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL33の3枚から成る。
【0093】
第4レンズ群G4は両凸レンズL41から成る。
【0094】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0095】
以下の表5に本第5実施例の諸元値を掲げる。
【0096】
【表5】
図15及び図16はそれぞれ、第5実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図15(a)は広角端状態、図15(b)は第1中間焦点距離状態、図16(a)は第2中間焦点距離状態、及び図16(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0097】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
(第6実施例)
図17は本発明の第6実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図17(a)は広角端状態、図17(b)は第1中間焦点距離状態、図17(c)は第2中間焦点距離状態、及び図17(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0098】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0099】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凸レンズL13の3枚から成る。
【0100】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、両凸レンズL23の3枚から成る。
【0101】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、両凸レンズL32と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL33との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL34の4枚から成る。
【0102】
第4レンズ群G4は物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL41から成る。
【0103】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0104】
以下の表6に本第6実施例の諸元値を掲げる。
【0105】
【表6】
図18及び図19はそれぞれ、第6実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図18(a)は広角端状態、図18(b)は第1中間焦点距離状態、図19(a)は第2中間焦点距離状態、及び図19(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0106】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
(第7実施例)
図20は本発明の第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、図20(a)は広角端状態、図20(b)は第1中間焦点距離状態、図20(c)は第2中間焦点距離状態、及び図20(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【0107】
本実施例の可変焦点距離レンズ系は、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と,負屈折力の第2レンズ群G2と,正屈折力の第3レンズ群G3と,正屈折力の第4レンズ群G4とから構成されている。
【0108】
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13の3枚から成る。
【0109】
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有し、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23の3枚から成る。
【0110】
第3レンズ群G3は、両凸レンズL31と、両凸レンズL32と両凹レンズL33の接合レンズと、両凸レンズL34の4枚から成る。
【0111】
第4レンズ群G4は両凸レンズL41から成る。
【0112】
開口絞りSは第3レンズ群G3の物体側に配置され、第3レンズ群G3と一体に動くように構成されている。
【0113】
以下の表7に本第7実施例の諸元値を掲げる。
【0114】
【表7】
図21及び図22はそれぞれ、第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系の諸収差図をそれぞれ示している。図21(a)は広角端状態、図21(b)は第1中間焦点距離状態、図22(a)は第2中間焦点距離状態、及び図22(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【0115】
各収差図から、本実施例において広角端状態から望遠端状態に亘って諸収差が良好に補正され、優れた結像特性を有していることがわかる。
【0116】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、固体撮像素子等を用いたビデオカメラ、電子スチルカメラ等に適し、小型で、ズーム比が6〜10倍程度で、広角端状態で60°の画角、優れた結像性能を有し、諸収差を良好に補正しつつ、高い変倍比を実現した、可変焦点距離レンズ系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例乃至第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系の屈折力配分を示している。
【図2】本発明の第1実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、及び(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図3】第1実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態における諸収差図をそれぞれ示している。
【図4】第1実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図5】本発明の第2実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、及び(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図6】第2実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態の諸収差図をそれぞれ示している。
【図7】第2実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図8】本発明の第3実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、及び(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図9】第3実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態の諸収差図をそれぞれ示している。
【図10】第3実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図11】本発明の第4実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、及び(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図12】第4実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態における諸収差図を示している。
【図13】第4実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図14】本発明の第5実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図15】第5実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、図15(b)は第1中間焦点距離状態における諸収差図を示す。
【図16】第5実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図17】本発明の第6実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図18】第6実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態における諸収差図を示している。
【図19】第6実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【図20】本発明の第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系のレンズ構成を示す図であり、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態、(c)は第2中間焦点距離状態、(d)は望遠端状態をそれぞれ示している。
【図21】第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は広角端状態、(b)は第1中間焦点距離状態における諸収差図を示している。
【図22】第7実施例に係る可変焦点距離レンズ系の、(a)は第2中間焦点距離状態、(b)は望遠端状態における諸収差図を示している。
【符号の説明】
G1:第1レンズ群
G2:第2レンズ群
G3:第3レンズ群
G4:第4レンズ群
S :開口絞り
P1:ローパスフィルター
P2:カバー硝子
I :像面
W :広角端状態
T :望遠端状態
Claims (10)
- 物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、正屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群とを備え、
広角端状態から望遠端状態への変倍時、前記第1レンズ群は光軸上を物体側へ移動し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との群間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との群間隔は狭まり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との群間隔が広がるように移動し、
前記第4レンズ群が前記変倍時に固定されて配置され、
以下の条件式を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
0.05<fW /f1<0.2
−1.2<Δ1 /fT<−0.1
但し、
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
fT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
f1:前記第1レンズ群の焦点距離,
Δ1:広角端状態から望遠端状態へ変倍する際の前記第1レンズ群の移動量で、移動量の符号は、前記第1レンズ群が像側に移動する方向を正とする. - 請求項1に記載の可変焦点距離レンズ系において、
以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
0.3<|f2|/(fW ・fT )1/2 <0.9
但し、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離,
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離,
fT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離. - 請求項1または2に記載の可変焦点距離レンズ系において、
以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
−0.5<f2Wβ<−0.1
但し、
f2Wβ:広角端状態における前記第2レンズ群の結像倍率. - 請求項1乃至3に記載の可変焦点距離レンズ系において、
以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
1.3<(|φ2|+φ3)/φW <2.5
但し、
φ2:前記第2レンズ群の屈折力(φ2=1/f2)、
φ3:前記第3レンズ群の屈折力(φ3=1/f3、f3は前記第3レンズ群の焦点距離)、
φW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の屈折力(φW=1/fW). - 請求項1乃至4に記載の可変焦点距離レンズ系において、
以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
0.05<S3/TLT<0.2
但し、
S3 :前記第3レンズ群のレンズ総厚,
TLT:望遠端状態における前記可変焦点距離レンズ系の全長 - 請求項1乃至5に記載の可変焦点距離レンズ系において、
前記第3レンズ群の最も物体側のレンズの少なくとも一方の面が非球面であることを特徴とする可変焦点距離レンズ系。 - 請求項6に記載の可変焦点距離レンズ系において、
前記第3レンズ群は物体側より順に、第1の凸レンズと、第2の凸レンズと、凹レンズの少なくとも3枚のレンズを含むことを特徴とする可変焦点距離レンズ系。 - 請求項1乃至7に記載の可変焦点距離レンズ系において、
前記第3レンズ群は、凸レンズと凹レンズとの接合凹レンズを含み、前記接合凹レンズを構成する前記凹レンズは、以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
1.8<nd
23<Vd
但し、
nd:前記第3レンズ群に含まれる前記接合凹レンズ中の前記凹レンズのd線に対する屈折率,
Vd:前記第3レンズ群に含まれる前記接合凹レンズ中の前記凹レンズを示し、Vd=1000/アッベ数である。 - 請求項1乃至8に記載の可変焦点距離レンズ系において、
前記第3レンズ群内に接合レンズと、前記接合レンズの像側に少なくとも1枚のレンズを配し、前記接合レンズの像側から前記レンズの物体側までの光軸上の空気間隔が、以下の条件を満足することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
0.01<D3/fW <0.25
但し、
D3:前記第3レンズ群内に含まれる前記接合レンズの像側から、前記接合レンズの像側に配されるレンズの物体側までの光軸上の空気間隔,
fW:広角端状態における前記可変焦点距離レンズ系の焦点距離. - 請求項1乃至9に記載の可変焦点距離レンズ系において、
前記第4レンズ群と像面との間に、紫外線遮断手段および赤外線遮断手段を有するローパスフィルターを配することを特徴とする可変焦点距離レンズ系。
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