JP2004257131A - 止水構造体の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性および自己補修性に優れるのみならず止水性や強度も充分に確保し得る止水構造体を効率的に施工する。
【解決手段】ベントナイトにエタノールと高吸水性樹脂とを混合した高膨張性スラリーを地盤止水材として、その地盤止水材を地中に注入して原位置で攪拌混合することにより、地盤止水材中のエタノールと地中水との置換により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成する。高膨張性スラリーにさらに砂質土を混合した高膨張性砂混合物を地盤止水材として、その地盤止水材を地中の空洞部に充填するのみで止水構造体を形成する。高膨張性スラリーの配合は、ベントナイト100質量部に対し、エタノール60〜150質量部、高吸水性樹脂5〜50質量部とすることが好ましい。高膨張性砂混合物の配合は、高膨張性スラリーに対してベントナイト質量の30倍以下の砂質土を混合したものが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に各種の止水構造体を施工するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築・土木工事の分野において地中に各種の止水構造体を設ける場合、たとえば工事用の仮設止水壁や有害物処理のための遮蔽止水壁を地中に形成する場合、あるいは地盤中の空隙に対する止水やシールド工事において裏込め充填を行うような場合、各種の地盤止水材を地盤に注入し充填することが行われる。
【0003】
この種の地盤止水材としては、コンクリート・モルタル材、ソイルモルタル、各種の薬液注入材、アスファルト系材料等が主流であるが、これらの地盤止水材により形成される止水構造体は、柔軟性(地盤や構造物の変形に追従して損傷を受けにくい機能)や自己補修性(万一損傷した場合においても自ずと止水性を回復し得る機能)の点では充分に満足し得るものではない。
【0004】
柔軟性と自己補修性に優れる地盤止水材としてはベントナイトが知られており、ベントナイトを水によりスラリー化してポンプ圧送により地盤に注入して止水構造体を構築することも行われている。しかし、ベントナイトをポンプにより圧送し得るようなスラリーとするためには多量の水の添加を必要とするので、そのような低密度のベントナイトスラリーでは充分な止水性を確保できない場合があるし、ベントナイトスラリーは地盤に注入した後にも容易に流動化してしまうので、そのままでは地盤止水材としては必ずしも有効なものではない。
【0005】
そのため、ベントナイトを水によりスラリー化することに代えて、たとえば特許文献1にはベントナイトを水溶性有機溶媒であるエタノールによりスラリー化する地盤止水材についての開示がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−49242号公報
【0007】
この特許文献1に示されている地盤止水材は、ベントナイトを比較的少量のエタノールによってたとえば0.5トン/m以上の高密度のスラリーとするもので、このエタノール/ベントナイトスラリーをポンプ圧送して地盤中に注入充填した後、エタノールが地中水に置換されてベントナイトが膨潤することで優れた止水性と強度を発揮し、しかもベントナイト本来の優れた柔軟性と自己補修性が確保されるといわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなエタノール/ベントナイトスラリーを地盤止水材として採用し、これをたとえば砂地盤に注入して原位置で攪拌混合して止水壁を構築するような場合、その膨潤圧は理想的条件下においても10〜30kN/m程度、実際の施工では5〜15kN/m程度が限界であるといわれており、必ずしも充分な膨潤圧が得られるものではない。そのため、そのようなエタノール/ベントナイトスラリーを用いて施工される止水構造体は周囲の地盤との密着性や一体性が必ずしも充分ではなく、その止水性や強度も充分に確保できない場合もあった。
【0009】
上記事情に鑑み、本発明は、特に膨潤性に優れる地盤止水材を用いることによって、柔軟性および自己補修性に優れるのみならず止水性や強度も充分に確保し得る優れた止水構造体を施工するための有効な施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エタノール/ベントナイトスラリーにさらに高吸水性樹脂(SAP)を混合した高膨張性スラリー(エタノール/SAP/ベントナイトスラリー)を地盤止水材として採用し、それを地中に注入して原位置で攪拌混合することにより、地盤止水材中のエタノールを地中水と置換させてその地中水により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記の高膨張性スラリー(エタノール/SAP/ベントナイトスラリー)にさらに砂質土を混合した高膨張性砂混合物を地盤止水材として採用し、それを地中の空洞部に充填することにより、地盤止水材中のエタノールを地中水と置換させてその地中水により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成することを特徴とする。
【0012】
高吸水性樹脂は自己の質量の100倍以上の水を吸水して安定化する性質を有するもので、従来よりたとえば遮水シートや緊急止水バッグ等の用途に使用されているものであり、本発明において採用するものとしてはたとえばポリアクリル酸塩系のものが好適である。
【0013】
そのような高吸水性樹脂をエタノール/ベントナイトスラリーに添加してエタノール/SAP/ベントナイトスラリーとしても、エタノールの存在下では高吸水性樹脂は直ちに膨潤することはなく、エタノールが水に置換されて初めて大きく膨潤するものである。
【0014】
そのような高膨張性スラリーをそのまま地盤止水材として採用した場合、あるいはその高膨張性スラリーにさらに砂質土を混合した高膨張性砂混合物を地盤止水材として採用した場合には、スラリー中のベントナイト自体が膨潤するのみならず、スラリー中のエタノールが自ずと地中水に置換されて高吸水性樹脂に吸水されることで高吸水性樹脂が大きく膨潤し、それにより全体としてたとえば1000kN/m以上の極めて大きな膨潤圧が得られる。特に、ベントナイトの膨潤と拮抗して高吸水性樹脂がベントナイトよりも10倍以上の水を吸水して膨潤するので、ベントナイトが徒に膨潤してしまうことがなく、そのためベントナイト本来の膨潤性能を充分に発揮し得て充分な膨潤圧を常に確保でき、その結果、構築される止水構造体を地盤と確実に一体化させることができ、その全体として止水性と強度を充分に高めることができる。勿論、本発明により施工される止水構造体は、ベントナイトを主体とするものであるから、優れた柔軟性と自己補修性を有するものであることはいうまでもない。
【0015】
なお、一般にこの種の高吸水性樹脂はたとえばナトリウムがカルシウムに置換されて架橋してしまうと吸水性と膨潤性を殆ど失ってしまうので、高吸水性樹脂の安定性を確保するためにはカルシウム塩から保護することが不可欠であるが、本発明ではそのための格別の対策は必要としない。すなわち、本発明において地盤止水材として採用する高膨張性スラリーは高吸水性樹脂をベントナイトに混合しているので、カルシウム塩等の多価陽イオンがベントナイトと反応してゲル化することで止水性の高い(透水性の低い)ゲル化物となり、そのゲル化物が高吸水性樹脂の表面を覆い、それが保護層となって高吸水性樹脂を多価陽イオンから保護し、それによって高吸水性樹脂の耐塩性、安定性を自ずと確保できるのである。
【0016】
また、本発明において地盤止水材として採用する高膨張性スラリーあるいは高膨張性砂混合物にあっては、高吸水性樹脂の混合量をベントナイト100質量部に対し5〜50質量部とすることが特に好ましい。高吸水性樹脂の混合量が5質量部未満であると高吸水性樹脂による充分な吸水効果が得られず、充分な膨潤圧が得られないので好ましくない。また、高吸水性樹脂の混合量が50質量部を越えると、ベントナイトによる高吸水性樹脂に対する上記の保護効果が大きく低下してしまい、多価陽イオンの影響によって高吸水性樹脂の耐塩性や安定性が損なわれる場合があるので好ましくない。
【0017】
また、本発明において地盤止水材として採用する高膨張性スラリーあるいは高膨張砂混合物にあっては、エタノールの混合量をベントナイト100質量部に対して60〜150質量部とすることが特に好ましく、かつエタノールを40〜95%の濃度の水溶液としてベントナイトに混合することが好ましい。エタノールの混合量や濃度が上記の範囲未満であると、エタノール/SAP/ベントナイトスラリーとしての特性が薄れて水/SAP/ベントナイトスラリーの特性に近くなり、エタノールが水に置換されるまでもなく高吸水性樹脂が早期に水を吸水して膨潤してしまうため、効果的でない。また、エタノールの混合量や濃度が上記の範囲を超えるとスラリーの流動性が低下してポンプ圧送が困難になる等、施工性が悪化するので好ましくない。
【0018】
さらに、本発明において地盤止水材として採用する高膨張性砂混合物としては、この地盤止水材により最終的に構築される止水構造体の止水性を充分に高めてその透水係数を10−6cm/s以下とするためには、高膨張性スラリーに対する砂質土の混合量をベントナイト質量の30倍以下とすることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
「第1実施形態」
止水構造体としての地中止水壁を施工するに際し、ベントナイト100質量部に対し高吸水性樹脂5〜50質量部、エタノール60〜150質量部を混合した高膨張性スラリー(ベントナイト/SAP/エタノールスラリー)を調製し、それを地盤止水材として地盤1mに対して100〜500Lの割合で地中に注入しながら原位置で攪拌混合する。これにより、スラリー中のエタノールが自ずと地中水に置換され、高吸水性樹脂が地中水を吸水して大きく膨潤し、周囲地盤と確実に一体化して止水性に優れる地中止水壁が形成される。なお、地中水と置換されたエタノールは土中の微生物により水と炭酸ガスに分解されてしまうので環境に悪影響を及ぼすことはない。
【0020】
表1は、本第1実施形態における地盤止水材としての高膨張性スラリーの配合例と、各配合の高膨張性スラリーの膨潤圧を圧密試験により確認した結果を示すものである。エタノールとしては60%水溶液を採用し、高吸水性樹脂としてはアクリル酸重合体部分ナトリウム塩架橋物を採用したが、通常タイプ(SAP−1)のものとそれよりも架橋度を上げて耐久性を高めたタイプ(SAP−2)の2種類を用いた。
【0021】
【表1】
Figure 2004257131
【0022】
表1に示されるように、高吸水性樹脂を混合していない単なるエタノール/ベントナイトスラリー(配合No.1)では膨潤圧は250kN/mであったのに対し、ベントナイトに対してSAP−1を10%混合したもの(配合No.2)では膨潤圧が400kN/mに高まった。ちなみに、SAP−1を50%混合したもの(配合No.3)や、ベントナイトを混合せずにSAP−1のみの場合(配合No.4)も膨潤圧は10000kN/mを越えた。また、SAP−2を10%混合したもの(配合No.5)では1000kN/mとなり、25%を混合したもの(配合No.6)では4300kN/mとなった。この結果から、エタノール/ベントナイトスラリーに高吸水性樹脂を混合したエタノール/SAP/ベントナイトスラリーでは膨潤圧が充分に高まることが確認できた。
【0023】
また、表1には、各配合の高膨張性スラリーを砂地盤に注入して原位置で攪拌混合した場合における砂地盤の膨潤圧の試験結果を併せて示す。砂地盤の乾燥密度は1.4トン/mであり、砂地盤に対する高膨張性スラリーの注入量は180kg/mおよび360kg/m(ベントナイトに対する砂の混合量としては、前者では12〜20倍、後者では6〜10倍に相当する)。表1に示されるように、高吸水性樹脂を混合していない単なるエタノール/ベントナイトスラリーを砂地盤に注入して攪拌混合した場合(配合No.1)には、砂地盤の膨潤圧は8kN/m(180kg/mの場合)および32kN/m(360kg/mの場合)であるのに対し、SAP−1やSAP−2を混合したもの(配合No.2,3,5,6)では少なくとも10倍程度の膨潤圧が生じることが確認された。ちなみに、ベントナイトを混合せずにSAP−1のみの場合(配合No.4)には5000kN/m、8000kN/mであった。
【0024】
さらに、表1には、高膨張性スラリーにおける高吸水性樹脂の多価陽イオンに対する安定性を、10w/w%の塩化カルシウム水溶液を用いて試験した結果を示す。表1に示されるように、ベントナイトを混合しないもの(配合No.4)では、塩化カルシウムの影響により膨潤した高吸水性樹脂(SAP−1)が数分で軟弱化して混合物全体がドロドロの状態に変化してしまうが、SAP−1の混合量をベントナイトと同量としたもの(配合No.3)では10〜20%の体積収縮が見られるものの膨潤したSAPはほぼ安定しており、SAP−1の混合量をより少なくしたもの(配合No.2,5,6)の場合にはいずれも全く変化が見られず、以上からベントナイトによる高吸水性樹脂に対する保護効果が得られることが確認できた。
【0025】
以上のように、本第1実施形態によれば、地盤止水材として高膨張性スラリー(エタノール/SAP/ベントナイトスラリー)を採用し、それを地盤に注入して原位置で攪拌混合することにより高吸水性樹脂が充分に膨潤して地盤と確実に一体化し、したがって透水係数が10−6cm/s以下の優れた止水性を有し、しかも柔軟で自己補修性にも優れる極めて有効な地中止水壁を効率的に施工することができる。
【0026】
「第2実施形態」
止水構造体としての地中止水壁を施工するに際し、第1実施形態と同様にベントナイト100質量部に対し高吸水性樹脂5〜50質量部、エタノール60〜150質量部を混合した高膨張性スラリー(ベントナイト/SAP/エタノールスラリー)を調製し、それにさらにベントナイト質量の30倍まで(ベントナイト100質量部に対し0〜3000質量部)の砂質土を混合して高膨張性砂混合物を調製し、それを地盤止水材として、予め地盤をトレンチ状に掘削して形成した空洞部内に充填することで地中止水壁を形成する。この際、空洞部内に地中水が湧出している場合には、地盤止水材としての高膨張性砂混合物を水底部に水中打設して地中水と置換すれば良く、必要に応じて周囲の地下水位を低下させる工法を併用しても良い。
【0027】
本第2実施形態では、地盤止水材としての高膨張性砂混合物を原地盤に対して攪拌混合することなく、単に空洞部内に充填することのみで、第1実施形態と同様にエタノールが自ずと地中水に置換され、高吸水性樹脂が地中水を吸水して大きく膨潤し、したがって周囲地盤と確実に一体化して止水性に優れる地中止水壁をより効率的に施工することができる。
【0028】
表2は、本第2実施形態における地盤止水材としての高膨張性砂混合物の配合例とその膨潤圧を圧密試験により確認した結果を示すものである。エタノールや高吸水性樹脂は第1実施形態の場合と同様のものである。
【0029】
【表2】
Figure 2004257131
【0030】
表2に示されるように、高吸水性樹脂を混合しない場合(配合No.1)には膨潤圧は20kN/mであるのに対し、ベントナイトおよび高吸水性樹脂を混合したもの(配合No.2,3,5.6)では膨潤圧が少なくとも5倍程度以上に増大することが確認された。ちなみに、ベントナイトを混合しない場合(配合No.4)にはより大きな膨潤圧となっている。また、併せて表2に示しているように完成後の止水壁の透水係数はいずれも10−8cm/s以下となっており、さらに、ベントナイトを混合していないもの(配合No.4)を除いて多価陽イオンに対する安定性も確保されている。
【0031】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態のように地中止水壁の施工に適用するのみならず、地中に設けられる様々な形態、用途の止水構造体の施工全般に広く適用できるものであって、たとえばシールド工事において覆工材の背面側に裏込め材が充填されることで形成される止水構造体の施工や、地中空洞部や岩盤亀裂に充填あるいは注入されることで形成される止水構造体の施工に際しても同様に適用できることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ベントナイトにエタノールと高吸水性樹脂とを混合した高膨張性スラリーを地盤止水材として採用し、その地盤止水材を地中に注入して原位置で攪拌混合することにより、地盤止水材中のエタノールと地中水との置換により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成するので、ベントナイトを主体として柔軟で自己補修性に優れることはもとより、高吸水性樹脂が大きく膨潤することで原地盤と確実に一体化して優れた強度と止水性を有する極めて有効な止水構造体を効率的に施工することができる。
【0033】
請求項2の発明は、上記の高膨張性スラリーにさらに砂質土を混合した高膨張性砂混合物を地盤止水材として採用し、その地盤止水材を地中の空洞部に充填することで止水構造体を形成するので、上記と同様に柔軟で自己補修性に優れるのみならず優れた強度と止水性を有する止水構造体を、原位置での攪拌混合を必要とすることなくより効率的に施工することができる。
【0034】
請求項3の発明は、地盤止水材としての高膨張性スラリーが、ベントナイト100質量部に対してエタノール60〜150質量部、高吸水性樹脂5〜50質量部を混合したものであるので、充分な膨潤圧が得られるとともに、ベントナイトによるゲル化物が高吸水性樹脂を多価陽イオンから確実に保護してその耐塩性、安定性を充分に確保することができる。
【0035】
請求項4の発明は、地盤止水材としての高膨張性砂混合物が、高膨張性スラリーに対してベントナイト質量の30倍以下の砂質土を混合したものであるので、これを地中の空洞部に単に注入することのみで優れた止水効果を有する止水構造体を効率的に施工することができる。

Claims (4)

  1. ベントナイトにエタノールと高吸水性樹脂とを混合した高膨張性スラリーを地盤止水材として、その地盤止水材を地中に注入して原位置で攪拌混合することにより、地盤止水材中のエタノールと地中水との置換により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成することを特徴とする止水構造体の施工方法。
  2. ベントナイトにエタノールと高吸水性樹脂とを混合した高膨張性スラリーに、さらに砂質土を混合した高膨張性砂混合物を地盤止水材として、その地盤止水材を地中の空洞部に充填することにより、地盤止水材中のエタノールと地中水との置換により高吸水性樹脂を膨潤させて止水構造体を形成することを特徴とする止水構造体の施工方法。
  3. 高膨張性スラリーは、ベントナイト100質量部に対し、エタノール60〜150質量部、高吸水性樹脂5〜50質量部を混合したものであることを特徴とする請求項1または2記載の止水構造体の施工方法。
  4. 高膨張性砂混合物は、高膨張性スラリーに対してベントナイト質量の30倍以下の砂質土を混合したものであることを特徴とする請求項2または3記載の止水構造体の施工方法。
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