JP3169391B2 - シールド工法用加泥材 - Google Patents

シールド工法用加泥材

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JP3169391B2
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勝久 阿部
馨 富樫
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株式会社テルナイト
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド工法用加泥材
に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド工法においては、切羽における
が進むに従って、掘削現場でセグメントを組立てな
がら掘進する。このシールド工法は、切羽の崩壊を生じ
たり、掘削残土の搬出または分離が容易でないなど
生じることがある
【0003】これに対し、従来、加泥材に水を加えて泥
漿とし、これを切羽あるいは掘削残土に注入し、切羽の
崩壊を防止し、掘削残土の搬出および分離を容易にして
いた。このような加泥材は、粉末状のものと液状のもの
とに大別される。
【0004】末状のものは、泥漿を作る際に、粉塵が
生じたり、均一な懸濁液を作るのに時間がかかるなどの
欠点をもっている。これに対し、液状のものは、泥漿を
作る際に、粉塵が生ずることもなく、均一な懸濁液を作
るのに時間が少なくてすみ、定量的に添加混合できるな
どの点で、上記粉末状のものよりは優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の加泥材
を用いた液体には、共通する欠点として、逸水防止効果
が十分でないということがあった。特に、掘進する地層
が、砂層、礫層などの透水性の高い地質または崩壊性の
高い地質の地山で構成される場合には、逸水防止効果が
全くなかった。また、上記流体が、上記透水性の高い地
層中に流亡し、地層の崩壊を引き起こす原因となり、掘
削を困難にする場合が多かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、液状であっ
、透水性地層においても逸水防止の効果を有し、掘進
を容易にする加泥材を開発すべく、鋭意研究の結果なさ
れたもので、その要旨は分子量600万〜1200万
のアクリルアミド・アクリル酸ソーダ共重合体またはビ
ニルスルホン酸ソーダ・無水マレイン酸共重合体の逆相
エマルジョン液と球状および/または破砕状の吸水性樹
脂との混合物からなるシールド工法用加泥剤、および上
記逆相エマルジョン液100重量部に対して、吸水性樹
脂12.5〜100重量部以下、好ましくは、20〜3
3.3重量部を混合してなるシールド工法用加泥剤にあ
る。
【0007】本発明に用いる球形状もしくは破砕状重合
体を構成する重合体は、吸水性があるものであり市販
架橋ポリアクリル酸系、メタクリル酸エステル共重合
体系、マレイン酸エステル共重合体系、ポリアクリルニ
トリル系、多糖類グラフト重合体系等の重合体またはこ
れらの誘導体を用いることができる。これらの樹脂は、
乳化重合により球形状のものとして得ることができる。
また、重合体を作りこれを機械的に粉砕して、破砕状の
ものを得ることができる。あるいは、重合体を機械的に
粉砕し、これを熱処理することによっても球形状のもの
を得ることができる。
【0008】上記球形状もしくは破砕状とした重合体
粒度分布は6.0mm〜0.1mmの範囲に設定し、好
ましくは5.0mm〜1.0mmの範囲が85%以上を
占めるようにする。粒径が6.0mm以上になると、シ
ールド工事において加泥材挿入パイプが細い場合に、チ
ャッキバルブに加泥材が詰まるおそれがあり、また、逸
水防止効果が小さくなる。また、0.1mm以下のもの
が多くなるにつれて、透水性の高い地層においては、閉
塞効果を示さず、加泥材が流亡する傾向にあり、地山の
崩壊防止に対しても効果が期待できなくなる。この球形
状もしくは破砕状重合体は、いかなる場合にも形状の維
持が期待できるものであれば、球形状、楕円形状のも
の、また、不定形のもの等いかなるものでも本発明に用
いることができる。
【0009】本発明の逆相エマルジョン液で用いる水溶
性高分子は、アクリルアミドとアクリル酸ソーダまたは
ビニルスルホン酸ソーダと無水マレイン酸のモノマーを
引火点70℃以上のパラフィン系溶媒中で乳化重合し、
重合体類の分子量を600万〜1200万、濃度50〜
90重量%に調整したものである。本発明の加泥材は、
上記逆相エマルジョン型水溶性増粘剤100重量部に対
して上記球形状もしくは破砕状重合体を100重量部以
下、好ましくは20〜35重量部混合して製造する。そ
して、清水100重量部に対し、加泥材を0.5〜1.
5重量部の添加して用いる。
【0010】
【作用】本発明の加泥材は、液状の加泥材であり、溶媒
の水に添加することにより増粘作用を持つ。これを慣用
の手段によって切羽に注入することにより、透水性の高
い地層においても、良好な逸水作用を行なう。
【0011】本発明の加泥材に含まれる球形状もしくは
破砕状の重合体は、吸水性が良いので、水に接すると膨
脹する。さらにこの重合体は、時間が経過しても水に溶
解することがない。このため、この重合体により、本発
明の加泥材は、砂層や礫層の透水性の高い地層の閉塞効
果を持続し、泥漿の流亡を防止し、地山の崩壊を防止す
る。さらに、この重合体は水を吸収して膨潤する。この
ために、本発明の加泥材はクッション材としての役目も
有する。
【0012】さらに、この重合体は、上記した広い粒度
分布を有する。このため、砂層や礫層の空隙を充填する
粒径のものが存在し、砂層や礫層等のような透水性の高
い地層においても目詰め効果を良好に保つことができ
る。
【0013】また、本発明の加泥材を使用した泥水また
は泥漿は、アクリルアミド・アクリル酸ソーダ共重合体
またはビニルスルホン酸ソーダ・無水マレイン酸共重合
体を含む逆相エマルジョン型水溶性増粘剤を使用してい
ることからチキソトロピー性に優れ、ポンプ輸送時に
は、流動性が良く、長距離圧送が可能である。その一方
で、このチキソトロピー性によって粘性が増し、泥水ま
たは泥漿の流亡が防止され、上記地山の崩壊を防止する
という効果が損われることがない。
【0014】また、本発明ではCMC(カルボキシメチ
ルセルロース)などと異なり、腐敗しにくいことから経
時的に粘性が低下しない。また、シルト質や粘土質の掘
屑類の表面や、掘削ビット等の加泥材と接触する掘削機
の表面に加泥材中のポリマーが吸着し、被膜を形成す
る。この被膜は潤滑性を帯びているために掘屑類の掘
削機械、例えば掘削刃の刃先への張り付きを防止するこ
とができる。
【0015】
【実施例】〔実施例1〕 清水100重量部に、表1のような組成の本発明による
加泥材1または2を0.6〜1.0重量部とを攪拌混合
し、ビスコテスターを用いて粘性を測定した。この測定
結果を表2に示す。この結果から明らかなように、本発
明にかかる加泥材を使用した泥水は良好な粘性を示す。
【0016】
【表1】
【表2】
【0017】〔実施例2〕 清水100重量部、実施例1の加泥材1または2を0.
8重量部混合攪拌して懸濁液を作り、逸水試験を行っ
た。その結果を表3に示す。逸水試験は、直径75mm
のシリンダーに、大きさの異なる各種ガラスビーズを1
50mmの厚さに詰め、その上部に加泥材懸濁液を50
0ml添加し、密封し上部から空気圧0.5kg/cm
2 で加圧し10分間での逸水量を測定し、逸水防止効果
試験を行った。比較例として、他社製品Pを用いた。結
果から明らかなように、本発明にかかる加泥材を用いた
泥水は圧倒的に優れた逸水防止効果を示した。
【0018】
【表3】
【0019】〔実施例3〕 清水100重量部にベントナイト15重量部、山粘土2
0重量部を加えて泥水を作液し、これに対して、実施例
1の加泥材1または2を清水に混入して35重量パーセ
ント濃度にした懸濁液1.0または2.0重量部添加混
合し、B型粘度計を用いて粘度を測定した。この結果を
表4に示す。この実施例においても、本発明にかかる加
泥材を使用した泥水は良好な粘性を示した。
【0020】
【表4】
【0021】〔実施例4〕 実施例3において作液した泥水に、実施例3と同じ方法
で加泥材1,2または比較品をそれぞれ添加混合して逸
水試験を行った。逸水試験は、直径75mmのシリンダ
ーに、大きさの異なるガラスビーズを150mmの厚さ
に詰め、その上部に実施例3で用いた加泥材懸濁液を5
00ml添加し、密封し、空気圧0.5kg/cm2
加圧し10,30,60,90,120,180,30
0秒毎に逸水量を測定して、逸水防止効果試験を行っ
た。その結果を表5に示す。結果から明らかなように、
本発明にかかる加泥材を用いた泥水は優れた逸水防止効
果を示した。
【0022】
【表5】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、チキソトロピー性の優
れた泥水または泥漿が得られるので、これをポンプによ
り長距離圧送することが容易である。また、本発明の加
泥材が含有する球形状もしくは破砕状重合体は、広い粒
度分布により透水性地層の目詰め効果を有し、泥水また
は泥漿として切羽に注入されるときは上記チキソトロピ
ー性に基づく粘性の増加と相まって、逸水防止効果を高
め、切羽における地山の崩壊を防ぐ。さらに、この逸水
防止効果によって、掘削残土の搬出および分離を容易と
する。加えて、本発明ではシルト質の張り付きを防止で
きるなど多くの効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 C09K 7/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量600万〜1200万のアクリル
    アミド・アクリル酸ソーダ共重合体またはビニルスルホ
    ン酸ソーダ・無水マレイン酸共重合体の逆相エマルジョ
    ン液と、球状および/または破砕状の吸水性樹脂との混
    合物からなるシールド工法用加泥剤。
  2. 【請求項2】 請求項1の逆相エマルジョン液100重
    量部に対して、吸水性樹脂12.5〜100重量部、好
    ましくは、20〜33.3重量部を混合してなるシール
    ド工法用加泥剤。
  3. 【請求項3】 吸水性樹脂の吸水後の粒度分布が6.0
    mm〜0.1mm、好ましくは、5.0mm〜1.0m
    mの範囲にあり、かつ、その範囲内で広く分布している
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシー
    ルド工法用加泥剤。
  4. 【請求項4】 吸水後の吸水性樹脂が、球状、破砕片状
    など、異なる形状をなして混合されていることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のいずれかに記載のシールド工
    法用加泥剤。
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