JP2004255235A - Co低減触媒、その製造方法及びco低減触媒システム - Google Patents

Co低減触媒、その製造方法及びco低減触媒システム Download PDF

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JP2004255235A JP2003045712A JP2003045712A JP2004255235A JP 2004255235 A JP2004255235 A JP 2004255235A JP 2003045712 A JP2003045712 A JP 2003045712A JP 2003045712 A JP2003045712 A JP 2003045712A JP 2004255235 A JP2004255235 A JP 2004255235A
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淳二 伊藤
Yusuke Niwa
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Abstract

【課題】高温耐久後においてもCOとHの共存するガスからCOを選択的に浄化し得るCO低減触媒、その製造方法、該触媒を用いた一体構造型CO低減触媒及びCO低減触媒システムを提供すること。
【解決手段】Pt、Rh又はPd及びこれら任意の組合せに係る貴金属を、Ce、Mg及びアルミナを含有する高表面積基材に担持するCO低減触媒である。
XRDにおける回折角2θが39.65〜39.75°のピーク強度Iと37.15〜37.25°のピーク強度Iの比(I/I)が、2.5〜3.5を示す。
Ce塩とMg塩を、アルミナ及びCe含有アルミナの少なくとも一方に含浸し、次いで、Mg塩を加熱分解し、更に焼成することにより製造する。
Pdを含有する一体構造型貴金属触媒と、一体構造型CO低減触媒を排気ガス流路に対してこの順で直列に配置するCO低減触媒システムである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CO低減触媒、その製造方法及びCO低減触媒システムに係り、更に詳細には、少なくとも一酸化炭素(CO)と水素(H)の共存するガスからCOを選択的に浄化してCO濃度を低減する触媒、その製造方法、これを用いた一体構造型CO低減触媒及びCO低減触媒システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、COとHの共存するガスからCOを浄化する触媒が種々提案されており、例えば燃料改質用触媒では、COシフト反応を起こす触媒としてルテニウム(Ru)系触媒などが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、例えば自動車の排気ガス浄化システムにおいては、排気ガス雰囲気を一時的に短時間リッチ状態にする(以下「リッチスパイクを入れる」という。)ことがあるが、これにより発生したCOとHのうち、COを低減し、Hを透過・生成できる触媒として、セリア系酸化物に貴金属を担持した触媒が有効であることが分かっている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−273225号公報
【特許文献2】
特開2000−154713号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のCO浄化触媒にあっては、高温耐久後においても浄化性能を維持できるものは見当たらない。
また、上記セリア系酸化物に貴金属を担持した触媒にあっては、CO酸化反応、COシフト反応の順に反応が進行しており、COシフト反応はCO濃度が反応により減少してHが生成するので、CO低減・H生成には好ましいが、CO酸化反応では同時にH酸化反応が進行することがあり、この場合、CO低減とともにH低減も起こるので改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温耐久後においてもCOとHの共存するガスからCOを選択的に浄化し得るCO低減触媒、その製造方法、これを用いた一体構造型CO低減触媒及びCO低減触媒システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、結晶性の制御下に、セリウム(Ce)とマグネシウム(Mg)をアルミナに担持することなどにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明のCO低減触媒は、白金(Pt)、ロジウム(Rh)及びパラジウム(Pd)から成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属を高表面積基材に担持して成る。
上記高表面積基材は、Ce、Mg及びアルミナを含有する。
かかるCO低減触媒は、X線回折分析(XRD)における回折角2θが39.65〜39.75°のピーク強度Iと37.15〜37.25°のピーク強度Iの比が、I/I=2.5〜3.5の範囲である。
また、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上述の如きCO低減触媒を製造する方法であって、CeとMgを、アルミナ及び/又はCe含有アルミナに所望の割合と配置で含有させる方法である。
【0008】
更に、本発明の一体構造型CO低減触媒は、上述の如きCO低減触媒を一体構造型担体に担持して成る。
更にまた、本発明のCO低減触媒システムは、Pdを含有する一体構造型貴金属触媒と、上述の如き一体構造型CO低減触媒を排気ガス流路に対してこの順で直列に配置して成る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のCO低減触媒について詳細に説明するが、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0010】
上述の如く、本発明のCO低減触媒は、Pt、Rh又はPd及びこれら任意の組合せに係る貴金属を高表面積基材に担持して成り、該高表面積基材が、Ce、Mg及びアルミナを含有し、該CO低減触媒のXRDにおける回折角2θが39.65〜39.75°のピーク強度Iと37.15〜37.25°のピーク強度Iの比が、I/I=2.5〜3.5を示す。
【0011】
まず、貴金属については、PtはCOの被毒作用が強く、即ち貴金属表面がCOで覆われ、Hが反応しにくい特徴を有するので好ましく、選択性が若干低下するものの酸化性能が向上するので、次にRhが好ましく、Hとの反応性が良いためHの消費量が若干多いので、更に次にPdが好ましい。
また、高表面積基材としては、高表面積を有するアルミナであることが望ましく、具体的には活性アルミナや予めCeを含有する活性アルミナを例示することができる。
このように、高表面積基材を使用して、これにCeとMgを担持することにより、CeとMgを高分散させることができる。これにより、CeとMgの表面積が大きくなり、反応ガスとストレージ酸素の接触回数が増える結果、ストレージ酸素の利用効率が向上し、反応効率が向上する。
一方、CeとMgだけでは、得られる表面積が小さいために、反応効率が向上せず、望ましくない。
【0012】
ここで、本発明のCO低減触媒のミクロ構造の模式的説明図を図1に示す。同図に示すように、本発明のCO低減触媒では、高表面積基材であるアルミナにCe酸化物とMg酸化物が担持され、更に貴金属が担持されている。
Ce酸化物はストレージ酸素の放出をすることによりCOシフト反応の活性点として作用し、貴金属はCOの吸着点として作用する。ここで、塩基性であるMgやMg酸化物を近傍に配置することにより、水(HO)の濃度が高くなり、COシフト反応が加速するものと考えられる。
なお、貴金属の存在によりCOが吸着され、活性化されるために、COがストレージ酸素と反応するが、貴金属が存在しない場合には、ストレージ酸素との反応は600〜700℃周辺の高温域でしか進行しない。
【0013】
また、かかるCO低減触媒のXRDによるX線構造解析の説明図を図2、図3に示す。図2は、CeとMgの双方を含有する本発明のCO低減触媒におけるものであり、図3はMgのみを含有する本発明では比較対照するものである。
図2、図3においてPtに対応するピークB(2θ=37.15〜37.25°)は強度・半値幅がほとんど同じであるため、Ptについては、CeとMgの双方を含有してもそうでなくとも同じであると考えられる。しかし、Mg−アルミネート又はγ−アルミナに対応するピークA(2θ=39.65〜39.75°)と、隣接するPtに対応するピークB(2θ=37.15〜37.25°)の強度比I/Iが、図2では2.73、図3では2.23と、図3の方が小さい。
これは、CeとMgの双方を含有する本発明のCO低減触媒の方が、Mg−アルミネートの結晶化及びγ−アルミナの粒成長の一方又は双方が抑制されていることを示すものである。
【0014】
また、本発明のCO低減触媒は、Ce100重量部に対してMgを25〜75重量部の割合で含有し、XRDにおける酸化セリウムの(111)面ピークの半値幅が0.6より大きいことが好ましい。
焼成後に、MgO結晶、CeMgOx結晶の生成が認められないこと、MgAl結晶の量も著しく少ないことから、MgはCe酸化物中に高分散の状態で存在しており、これにより、Ce酸化物中のストレージ酸素とCeとの結合力が若干強化されるため、ストレージ酸素の放出速度が抑制されたと考えられる。
25重量部未満では、MgがCe酸化物中に好適な高分散の状態で存在することができず、これにより、ストレージ酸素の放出速度を抑制できず、そのためにCO酸化反応とH酸化反応が進行して、CO低減とともにH低減もされ、CO選択酸化率に悪影響を及ぼす可能性があり、75重量部を超えると、Mgがアルミネート化して、高分散の状態で存在することができない可能性があり、また、COシフト反応の活性点であるCeのアルミナ基材表面における露出量が少なくなることにより、COシフト反応が進行し難くなり、CO選択酸化率に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0015】
なお、上述の半値幅が大きいことは、酸化セリウムの結晶性が低く、従って、酸化セリウム中にMgが高分散しているということであり、このようにCe酸化物の結晶性を制御することで、ストレージ酸素の放出量を抑制できる。上述したようにMgと共存させることにより、ストレージ酸素の放出量と放出速度を抑制でき、これにより、CO選択酸化率を向上することができる。
半値幅が0.6以下では、結晶性が高いのでストレージ酸素の放出量を抑制できず、CO選択酸化率に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0016】
次に、本発明の一体構造型CO低減触媒について説明する。
上述の如く、本発明の一体構造型CO低減触媒は、一体構造型担体に上記CO低減触媒を含有するCO低減触媒層を形成し、この層上にPt、Rh又はPd及びこれら任意の組合せに係る貴金属を高表面積基材に担持した貴金属触媒層を形成して成る。
ここで、一体構造型担体としては、コーディエライトなどのセラミックスやフェライト系ステンレスなどの金属等の耐熱性材料から成るモノリス担体やハニカム担体が用いられる。
【0017】
本発明の一体構造型CO低減触媒の部分断面図を図4に示す。
リッチスパイクの時に、CO/Hの比を変える反応機構は、CO酸化反応とCOシフト反応であるが、上記CO低減触媒をハニカム担体に単層で担持すると、CO酸化能が犠牲になっていることが分かった。また、よりCO酸化反応を高めるには、Mgを含有させない方がよいことも判明した。
そこで、同図に示すように、排気ガス方向とCO酸化反応、COシフト反応の順番を対応させて、内層に上記CO低減触媒層10、外層に好ましくはMgを含有しない貴金属触媒層1をこの順でハニカム担体に積層することにより、より低温からCO/Hの比を変えることができ、耐久後のCO選択酸化率を向上することができる。
【0018】
次に、本発明のCO低減触媒システムについて説明する。
上述の如く、本発明のCO低減触媒システムは、Pdを含有する一体構造型貴金属触媒と、上記CO低減触媒を含有するCO低減触媒層を有する他の一体構造型CO低減触媒を、排気ガス流路に対してこの順で直列に配置して成る。
【0019】
本発明のCO低減触媒システムの模式的構成説明図を図5に示す。
上記理由と同様であるが、同図に示すように、排気ガス流路とCO酸化反応、COシフト反応の順番を対応させて触媒を配置する。即ち好ましくはMgを含有せずPdを含有する一体構造型貴金属触媒20、上記他の一体構造型CO低減触媒30を排気ガス流路にこの順で直列に配置することにより、より低温からCO/Hの比を変えることができ、耐久後のCO選択酸化率を向上することができる。
本触媒システムにおいて、貴金属触媒20は貴金属として少なくともPdを含有するものであり、上述したように、PdはHとの反応性が良いためHの消費量がPt、Rhより若干多く、CO選択酸化率が低下してしまう可能性があるが、より低温からCO酸化反応を進行させることができるので、CO選択酸化率を向上することができる。
【0020】
なお、他のCO低減触媒30のCO低減触媒層上には、Pt、Rh又はPd及びこれら任意の組合せに係る貴金属を高表面積基材に担持した貴金属触媒層を形成することができる。換言すれば、本触媒システムにおいては、他のCO低減触媒30を本発明の一体構造型CO低減触媒と置換することが可能であり、これにより、より低温からCO/Hの比を変えることができ、耐久後のCO選択酸化率を向上することができる。
【0021】
次に、本発明のCO低減触媒の製造方法について説明する。
上述の如く、本発明のCO低減触媒の製造方法は、上記本発明のCO低減触媒を製造する方法であり、セリウム塩とマグネシウム塩を、アルミナ及びセリウム含有アルミナの少なくとも一方に含浸し、次いで、マグネシウム塩を加熱分解し、更に焼成して本発明のCO低減触媒を得る。
【0022】
まず、セリウム塩としては、Ceを担持できれば特に限定されるものではないが、焼成した際に触媒毒となる成分が残らない水溶性のセリウム塩であることが望ましい。具体的には、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩を例示することができ、マグネシウム塩の場合についても同様である。
更に、上述の如く、高表面積を有する活性アルミナ等の使用により、Ce、Mgを高分散の状態で存在させることができ、これにより、ストレージ酸素の反応効率を向上させることができ、CO選択酸化率が向上する。
【0023】
また、上記含浸・担持を共含浸・担持とすることができる。共含浸・担持とすることにより、CeとMgを高分散の状態で存在させることができ望ましい。
一方、Ceを担持し、次いで、Mgを担持することも可能である。各成分を順次担持することにより、Mgの分散性が若干低下するが、Mgを触媒の表面近傍のみに存在させることができるため、共含浸・担持する場合と得られる効果はあまり変わらない。
なお、担持する際、溶液のpHは7〜10であることが好ましく、8〜9であることが更に好ましい。pHが7未満では、CeとMgが沈殿せず担持できない可能性があり、pHが10を超えると、沈殿する粒子径が大きくなり、表面積の低下という点で好ましくない。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
硝酸セリウムと硝酸マグネシウムを完全に溶解させ、Ce100重量部に対してMgが43重量部含まれる水溶液を調製した。得られた水溶液へ高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入して約1時間攪拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。なお、予めCeを含む活性アルミナを用いた場合は、当該Ce量も考慮して、上記の配合に調整した。
その後、800℃で2時間空気中で焼成することにより、Mg−CeO/アルミナを得た。テトラアンミンPt水溶液にMg−CeO/アルミナを投入して1時間攪拌した後、再度150℃で一昼夜乾燥を行った。Mg−CeO/アルミナに対するPtの濃度は2%とした。
その後、400℃で2時間空気中で焼成することにより2%Pt/Mg−CeO/アルミナを得た。この粉末98重量部とアルミナゾル2重量部と硝酸水溶液を磁性ボールミルに投入し、混合、粉砕してスラリーを得た。このスラリーのpHを3とした。このスラリーをコーディエライト質モノリス担体(触媒容量:1.2L、セル数:900セル/2.5ミル)の排気ガス接触面にコートし、空気気流により余剰のスラリーを除去し、乾燥後、400℃で30分焼成した。単位容積当たり310g/Lのスラリーをコートして本例のCO低減触媒1を得た。
この触媒はCeOとして86.1g/L、MgOとして50.4g/L、金属Ptとして6g/L含有する。
【0026】
(実施例2)
硝酸セリウムと硝酸マグネシウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入した後、アンモニアを加えて溶液のpHを8とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒2を得た。
【0027】
(実施例3)
硝酸セリウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入して約1時間攪拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。その後、800℃で2時間空気中で焼成することにより50%CeO/アルミナを得た。
その後、硝酸マグネシウムを完全に溶解し、初めのCe100重量部に対してMgを43重量部含まれる水溶液を調整した。得られた水溶液へ、得られた50%CeO/アルミナを投入して、約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。
その後、800℃で2時間空気中で焼成することによりMg−CeO/アルミナを得ることとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒3を得た。
【0028】
(実施例4)
硝酸セリウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入して約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。その後、800℃で2時間空気中で焼成することにより50%CeO/アルミナを得た。
その後、硝酸マグネシウムを完全に溶解し、初めのCe100重量部に対してMgを65重量部含まれる水溶液を調整した。得られた水溶液へ、得られたCeO/アルミナを投入して、約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。
その後、800℃で2時間空気中で焼成することによりMg−CeO/アルミナを得ることとした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒4を得た。
【0029】
(実施例5)
実施例1で作成した触媒1に対し、下記の層構造を形成する。
Pdとして8%の硝酸パラジウムの硝酸水溶液を200gとり、水で希釈し、約400ccとし、高表面積を有する活性アルミナを570g投入して約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。その後、400℃で1時間空気中で焼成した。これで2.8%Pd/アルミナ粉末を作成した。
この粉末98重量部とアルミナゾル2重量部と硝酸水溶液を磁性ボールミルに投入し、混合、粉砕してスラリーを得た。このスラリーのpHは3であった。このスラリーを実施例1で作成した触媒1にコートし、空気気流により余剰のスラリーを除去し、乾燥後、400℃で30分焼成した。単位容積当たり50g/Lのスラリーをコートして、Pdを含有する本例のCO低減触媒5を得た。
この触媒はCeOとして86.1g/L、MgOとして50.4g/L、金属Ptとして6g/L、金属Pdとして1.4g/L含有する。
【0030】
(実施例6)
実施例1で作成した触媒を、排気ガス流路の下流側に配置し、上流側には下記に示す触媒を配置する。
Pdとして8%の硝酸パラジウムの硝酸水溶液を200gとり、水で希釈し、約400ccとし、高表面積を有する活性アルミナを570g投入して約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。その後、400℃で1時間空気中で焼成した。これで2.8%Pd/アルミナ粉末を作成した。
この粉末98重量部とアルミナゾル2重量部と硝酸水溶液を磁性ボールミルに投入し、混合、粉砕してスラリーを得た。このスラリーをコーディエライト質モノリス担体(900セル/2.5ミル)の排気ガス接触面にコートし、空気気流により余剰のスラリーを除去し、乾燥後、400℃で30分焼成した。単位容積当たり300g/Lのスラリーをコートして、Pdを含有する触媒を得た。
このPd含有触媒(触媒容量:0.4L、セル数:900セル/2.5ミル)を上流側に、実施例5のCO低減触媒5(触媒容量:0.8L、セル数:900セル/2.5ミル)を下流側に配置して、本例のCO低減触媒システム(触媒容量:1.2L)を得た。
このCO低減触媒システムは2つの触媒を合わせて、CeOとして86.1g/L、MgOとして50.4g/L、金属Ptとして6g/L、金属Pdとして8.4g/L含有する。
【0031】
(比較例1)
硝酸セリウムと硝酸マグネシウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入した後、アンモニアを加えて溶液のpHを8とした以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒6を得た。
【0032】
(比較例2)
硝酸セリウムをアルミナに含浸・担持する際に、アンモニアを加えてpHを8とした以外は実施例3と同様の操作を繰り返し、本例のCO低減触媒7を得た。
【0033】
(比較例3)
硝酸セリウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ又は予めCeを含む活性アルミナ粉末を投入して約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。
その後、800℃で2時間空気中で焼成することによりCeO/アルミナを得た。テトラアンミンPt水溶液にCeO/アルミナを投入して1時間撹拌した後、再度150℃で一昼夜乾燥を行った。CeO/アルミナに対するPtの濃度は2%とした。
その後、400℃で2時間空気中で焼成することにより2%Pt/CeO/アルミナを得た。
この粉末98重量部とアルミナゾル2重量部と硝酸水溶液を磁性ボールミルに投入し、混合、粉砕してスラリーを得た。このスラリーをコーディエライト質モノリス担体(触媒容量:1.2L、セル数:900セル/2.5ミル)の排気ガス接触面にコートし、空気気流により余剰のスラリーを除去し、乾燥後、400℃で30分焼成した。単位容積当たり257g/Lのスラリーをコートして、本例のCO低減触媒8を得た。
この触媒はCeOとして86g/L、Ptとして6g/L含有する。
【0034】
(比較例4)
硝酸マグネシウムを完全に溶解した水溶液へ、高表面積を有する活性アルミナ粉末を投入して約1時間撹拌した後、150℃で一昼夜乾燥を行った。
その後、800℃で2時間空気中で焼成することによりMg/アルミナを得た。テトラアンミンPt水溶液にMg/アルミナを投入して1時間撹拌した後、再度150℃で一昼夜乾燥を行った。Mg/アルミナに対するPtの濃度は2%とした。
その後、400℃で2時間空気中で焼成することにより2%Pt/Mg/アルミナを得た。
この粉末98重量部とアルミナゾル2重量部と硝酸水溶液を磁性ボールミルに投入し、混合、粉砕してスラリーを得た。このスラリーをコーディエライト質モノリス担体(触媒容量:1.2L、セル数:900セル/2.5ミル)の排気ガス接触面にコートし、空気気流により余剰のスラリーを除去し、乾燥後、400℃で30分焼成した。単位容積当たり222g/Lのスラリーをコートして、本例のCO低減触媒9を得た。
この触媒は、MgOとして50.4g/L、金属Ptとして6g/L含有する。
【0035】
[性能評価]
下記条件にて実施例1〜4及び比較例1、2のCO低減触媒を急速劣化させ、そのサンプルをモデルガス評価して、CO選択酸化率を比較し、また、XRDで酸化セリウムの(111)面ピークの半値幅を測定した。得られた結果を表1に示し、CO選択酸化率の値をプロットし、各例ごとに滑らかな曲線で結んだグラフを図6に示す。
(XRD測定条件)
装置名 マックサイエンス製,MXP18VAHF
線源 銅(Cu),1.54056オングストローム
管電圧,管電流 40kV,300mA
スキャン速度 4°/min
サンプリング間隔 0.02°
発散スリット 1.0°
散乱スリット 1.0°
発光スリット 0.3mm
モノクロメーター使用
(耐久条件)
エンジン排気量 3000cc
燃料 ガソリン(商品名:日石ダッシュ)
耐久温度 750℃
耐久時間 30時間
(モデルガス評価条件)
反応ガス組成
(リッチガス1) CO:1vol%
(リッチガス2) CO:1vol%,H:1vol%
(リーンガス) CO:0.1vol%,HO:3vol%
NOx:0.1vol%,O:3vol%
反応温度 250〜350℃
空間速度 72000h−1
CO選択酸化率は、次式▲2▼
(リッチガス2を流通したときに得られるCO2生成量)/(リッチガス1を流通したときに得られるCO2生成量)×100…▲2▼から算出される。
【0036】
【表1】
Figure 2004255235
【0037】
また、下記条件にて実施例1、5及び比較例3、4のCO低減触媒と実施例6のCO低減触媒システムを急速劣化させ、CO低減触媒とCO低減触媒システムをエンジン評価し、CO選択酸化率を比較した。触媒仕様及び得られた結果を表2に示す。
(耐久条件)
エンジン排気量 3000cc
燃料 ガソリン(商品名:日石ダッシュ)
耐久温度 750℃
耐久時間 30時間
(エンジン評価条件)
ガス発生装置 日産自動車製6気筒ガソリンエンジン
触媒容量 1.2L
流量 19.2g/sec
温度 400℃
ガス変動方法 リーン(40秒)・リッチ(2秒)の繰り返し
ガス組成 リーン:A/F18,リッチ:A/F11.0
評価は、上記条件でリーンとリッチを繰り返して行った。CO低減量は、CO濃度をリッチに切り替えたときのCOのピークトップとして、次式▲3▼
(CO低減量)=(入口のCOのピークトップ)−(出口のCOのピークトップ)…▲3▼から算出される。
の濃度は、上記条件でリーンとリッチの繰り返しで、7分間バッグサンプリングを行ない、日立製ガスクロマトグラフィーにて測定した。
リーンではエンジンからのHがないことを確認しているので、リッチスパイク時のHの濃度を次式▲4▼
(H濃度)=(バッグ濃度)×(42秒)/(2秒)…▲4▼から算出される。
また、H低減量は、次式▲5▼
(H低減量)=(触媒入口のH濃度)−(触媒出口のH濃度)…▲5▼から算出される。
【0038】
【表2】
Figure 2004255235
【0039】
表1より、本発明の範囲に属する実施例1〜4のCO低減触媒は、本発明外の比較例1、2に対し、CO選択酸化率が高く、優れていることが分かった。
また、現時点では、調製時におけるCeとMgの担持工程で、硝酸酸性で粒子径を小さく保つ条件下で、同時に両方の元素を担持し、CeとMgがお互いに近傍にいるのであろうということと、酸化セリウムの(111)面の半値幅が最も大きいという観点から、実施例1が最も良好な結果をもたらすものと思われる。
表2より、本発明の範囲に属する実施例1、5のCO低減触媒と実施例6のCO低減触媒システムは、本発明外の比較例3、4に対し、(CO低減量/H低減量)が大きく、CO消費の方がH消費より多いという特性、つまりH透過特性が大きく、優れていることが分かる。即ち本実施例1、5のCO低減触媒と実施例6のCO低減触媒システムは、比較例3、4のCO低減触媒に比べ、高いCO選択酸化性能を有することが明らかである。
また、現時点では、本発明での400℃における評価ではHの低減量が最も少ないという観点から、実施例1が最も良好な結果をもたらすものと思われる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、CeとMgをアルミナに担持することなどとしたため、高温耐久後においてもCOとHの共存するガスからCOを選択的に低減し得るCO低減触媒、その製造方法、これを用いた一体構造型CO低減触媒及びCO低減触媒システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CO低減触媒のミクロ構造の模式的説明図である。
【図2】CO低減触媒のXRDによるX線構造解析の説明図である。
【図3】比較例4のXRDによるX線構造解析の説明図である。
【図4】一体構造型CO低減触媒の部分断面図である。
【図5】CO低減触媒システムの模式的構成説明図である。
【図6】各例のCO低減触媒を用いた場合のCO選択酸化率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 貴金属触媒層
10 CO低減触媒層
20 Pdを含有する一体構造型貴金属触媒
30 一体構造型CO低減触媒

Claims (6)

  1. 白金、ロジウム及びパラジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属を高表面積基材に担持して成るCO低減触媒において、
    上記高表面積基材が、セリウム、マグネシウム及びアルミナを含有し、
    X線回折分析における回折角2θが39.65〜39.75°のピーク強度Iと37.15〜37.25°のピーク強度Iの比が、次式▲1▼
    /I=2.5〜3.5…▲1▼
    で表される関係を満足することを特徴とするCO低減触媒。
  2. セリウム100重量部に対してマグネシウムが25〜75重量部の割合で含まれ、X線回折分析における酸化セリウムの(111)面ピークの半値幅が、0.6より大きいことを特徴とする請求項1に記載のCO低減触媒。
  3. 一体構造型担体上に請求項1又は2に記載のCO低減触媒を含有するCO低減触媒層を形成し、この層上に白金、ロジウム及びパラジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属を高表面積基材に担持した貴金属触媒層を形成して成ることを特徴とする一体構造型CO低減触媒。
  4. パラジウムを含有する一体構造型貴金属触媒と、請求項1又は2に記載のCO低減触媒を含有するCO低減触媒層を有する他の一体構造型CO低減触媒を、排気ガス流路に対してこの順で直列に配置して成ることを特徴とするCO低減触媒システム。
  5. 上記CO低減触媒層上に、白金、ロジウム及びパラジウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の貴金属を高表面積基材に担持した貴金属触媒層を形成して成ることを特徴とする請求項4に記載のCO低減触媒システム。
  6. 請求項1又は2に記載のCO低減触媒を製造するに当たり、セリウム塩とマグネシウム塩を、アルミナ及び/又はセリウム含有アルミナに含浸し、次いで、マグネシウム塩を加熱分解し、更に焼成することを特徴とするCO低減触媒の製造方法。
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