JP2004254726A - 遊技機およびスロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者の側から「特別の役」の当選の有無などを確認できるようにして、遊技者に報知の演出の煩わしさを感じさせないようにする。
【解決手段】機械の前面には、抽選処理により「特別の役」に当選したかどうかの情報を遊技者へ知らせるための報知手段としての液晶表示器12と、前記情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段としての確認釦スイッチ29とが設けられている。確認釦スイッチ29が押操作されると、制御装置はその報知の要求に応じるかどうかを判断し、その要求に応じる場合は液晶表示器12を動作させて前記情報を演出を交えて遊技者へ報知する。
【選択図】 図1
【解決手段】機械の前面には、抽選処理により「特別の役」に当選したかどうかの情報を遊技者へ知らせるための報知手段としての液晶表示器12と、前記情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段としての確認釦スイッチ29とが設けられている。確認釦スイッチ29が押操作されると、制御装置はその報知の要求に応じるかどうかを判断し、その要求に応じる場合は液晶表示器12を動作させて前記情報を演出を交えて遊技者へ報知する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技を実行するうえで遊技者に有益な情報を遊技者へ知らせる機能をもつ遊技機に関し、特にこの発明は、機械内部で実行された抽選処理に関わる情報を遊技者に報知することが可能なスロットマシンなどの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なスロットマシンは、外周面に複数の図柄が表された3個のリールを有している。全てのリールが始動した後に、リール毎に停止釦スイッチが押操作されると、対応するリールが順次停止する。全てのリールが停止したとき、入賞ライン上に所定の図柄が並ぶと、「小役」や「特別の役」などが成立し、役の種類に応じて所定の枚数のメダルが配当として払い出される。「特別の役」が成立すると、遊技者には「ボーナスゲーム」を実施する機会が与えられる。「ボーナスゲーム」には、「レギュラーボーナス」や、この「レギュラーボーナス」が複数回(例えば3回)実施可能な「ビッグボーナス」などがあり、遊技者は「ボーナスゲーム」を実施することで、多量のメダルが獲得できる。
【0003】
この種のスロットマシンでは、始動レバーの操作があると、機械内部で抽選処理が実行される。この抽選処理で「小役」や「特別の役」に当選すると、該当する当選フラグが立ち、遊技者による停止操作があったとき、当選した役に関わる図柄を入賞ライン上に引き込んでリールを停止させる制御(引込制御)が実行される。なお、「小役」の当選フラグ(以下「小役フラグ」という。)はそのゲーム限りでリセットされるが、「特別の役」の当選フラグ(以下「ボーナスフラグ」という。)は「特別の役」が成立するまでセット状態に保持される。また、近年の機種では、抽選処理により「特別の役」に当選した場合において、さらに重ねて「特別の役」に当選したときは、ボーナスフラグが当選回数分だけストックされるものもある。
【0004】
「特別の役」に当選したとき、「リーチ目」と称される特定の図柄の組み合わせパターンのひとつが出現するよう各リールの停止動作が制御され、これにより「特別の役」に当選したことを遊技者へ暗に知らせている。しかし、このような報知方式では、遊技者は、リーチ目を構成する多数の図柄の組み合わせパターンを記憶する必要がある。特に初心者は、たとえ「リーチ目」が出現しても、これを見過ごす可能性が大きい。
【0005】
ところで、最近の機種では、機械の前面に、所定の情報を表示したり所定の演出を行ったりするための液晶表示器が装備してある。そのような機種では、「特別の役」に当選すると、その当選を報知するかどうかの抽選処理が実行され、その抽選に当選すると、液晶表示器が動作して「特別の役」に当選したことを演出を交えて遊技者へ知らせている(例えば特許文献参照)。
【0006】
【特許文献】
特開2000−61039号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、「特別の役」に当選したことを遊技者へ報知するかどうかを抽選により決定する場合、「特別の役」に当選したにもかかわらず、当選の報知が実行されないことも生じ得る。これがため、特に初心者は、液晶表示器による報知が行われないことをもって「特別の役」に当選していないと判断し、遊技を途中でやめてしまうおそれがある。
そこで、報知を頻繁に行うことによって「特別の役」の当選の有無を遊技者へできる限り報知するという方法もあるが、報知回数を増すことは、当選していないことを報知する頻度も増すことになるため、遊技者にとっては報知の演出が却って煩わしいものとなり、報知の効果が減殺されるという問題がある。
【0008】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、遊技者の側から「特別の役」の当選の有無などを確認できるようにして、遊技者に報知の演出の煩わしさを感じさせないようにした遊技機およびスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による遊技機は、遊技の実行に有益な所定の情報を遊技者へ知らせるための報知手段をもつものであって、前記情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えている。
【0010】
この発明の上記した構成において、「遊技の実行に有益な所定の情報」とは、例えばスロットマシンでは、「ボーナスフラグ」が立っているかどうか、ボーナスフラグが何個ストックされているかどうかなどの抽選処理に関わる情報などを意味するが、これに限られるものではない。
また、「報知手段」とは、液晶などの表示器、報知専用ランプ、その他のランプ(例えば照明用ランプ)、スピーカーなど、視覚や聴覚に訴えて情報を報知することのできるあらゆる手段を含む。
【0011】
この発明の好ましい実施態様においては、前記要求手段は、遊技者が押釦スイッチを押すなどの所定の手操作を行うものであり、それ専用の押釦スイッチなどを設けてもよく、他の押釦スイッチなどを兼用してもよい。遊技者が例えば押釦などの操作を行うことで、前記情報を遊技者へ報知するよう要求できる。
【0012】
また、他の好ましい実施態様においては、前記要求手段は、遊技者がマイクロフォンから音声を入力するなどの所定の発声を行うものである。例えば、遊技者が所定の言葉(例えば「ヒラケゴマ」)を発することで、前記情報を遊技者へ報知するよう要求できる。この実施態様によれば、遊技のための手操作を止めずに報知の要求が行える。
【0013】
この発明を構成する「制御手段」は、プログラムされたコンピュータによっても専用のハードウェア回路によっても実現できるもので、前記要求手段からの要求に対して常にその要求に応じるようにしてもよく、また、前記要求手段からの要求に応じるかどうかを抽選処理の結果から判断するようにしてもよい。
【0014】
さらに、制御手段は、要求手段からの要求があった場合にのみ報知手段に情報の報知動作を実行させるようにしてもよく、また、要求手段からの要求がない場合にも前記報知手段に情報の報知動作を実行させるようにしてもよい。
【0015】
この発明の好ましい実施態様では、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを遊技者へあらかじめ知らせる表示手段をさらに備えている。
前記の「表示手段」としてランプや表示器などを用いることができるが、例えば前記要求手段が押釦スイッチであれば、その押釦スイッチとして背照式の押釦スイッチを用いて前記表示手段を構成できる。
この実施態様によると、遊技者は情報の報知を要求できるかどうかを表示によって確認できるので、表示のあるときに必要に応じて適時報知の要求を行えばよく、無駄な要求を行うことがない。
【0016】
この発明による遊技機は典型的にはスロットマシンに適用される。好ましい実施態様のスロットマシンは、機械内部で実行された抽選処理に関わる情報を遊技者へ知らせるための報知手段を有し、前記抽選処理により所定の役に当選したとき遊技者の操作に基づいて前記役の成立を可能としたものであり、前記抽選処理に関わる情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えている。
【0017】
【作用】
遊技者は、必要に応じて、遊技を実行するうえで有益な所定の情報を遊技者へ報知するよう要求手段によって要求する。この要求手段からの要求に対して、制御手段はその要求に応じるかどうかを判断し、要求に応じる場合は報知手段に情報の報知動作を実行させる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例であるスロットマシンの外観を示す。
図示例のスロットマシンは、箱状の本体部2の前面開口に扉部3が開閉可能に取り付けられて機体1が構成されている。本体部2の内部には、図2に示すように、メダル払出機6や電源ユニット10などが組み込まれ、その上方位置には、スピーカー14、後述する制御装置30が実装された回路基板5、およびリールブロック4が配備されている。
【0019】
前記リールブロック4は、合成樹脂製のフレーム7に3個のリール8a,8b,8cが一体に組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に帯状テープが貼設されたものである。前記帯状テープには複数個(例えば21個)の図柄が表されている。この図柄には、「ビッグボーナス」や「レギュラーボーナス」などの特別の役(以下、単に「ボーナス」という。)に関わる図柄、小役に関わる図柄など、複数種の図柄が含まれている。このリールブロック4には、各リール8a,8b,8cを個別に回転駆動するステッピングモータ9a,9b,9cが一体に組み付けられている。
【0020】
前記扉部3の前面中央には正面パネル11が位置し、下方には下部パネル13が配置されている。各パネル11,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成されており、下部パネル13には機種名などの情報が表されている。正面パネル11の上方には、中央に液晶表示器12が、その両側にスピーカー15,15が、それぞれ配置されている。前記液晶表示器12には後述する抽選処理に関わる情報などが演出を伴って表示される。各スピーカー15は効果音や音声を出力するためのものである。前記下部パネル13の下方には、メダル払出口17およびメダル受皿18が配置されている。
【0021】
正面パネル11は、図3に示すように、板面中央に無着色で透明の図柄表示窓20が形成されている。図柄表示窓20の背後には、前記リールブロック4の各リール8a,8b,8cが外周面を図柄表示窓20に向けて配置されている。この図柄表示窓20は、リール停止時に各リール8a,8b,8cについてそれぞれ3個の図柄S(合計9個の図柄S)が見えるように、横に長い矩形状に形成されている。
【0022】
正面パネル11の表面の図柄表示窓20の位置には、3本の水平な入賞ラインL1〜L3と、右下がりおよび左下がりの2本の斜めの入賞ラインL4,L5とが表されている。リール停止時、これらの5本の入賞ラインL1〜L5に沿って各リール8a,8b,8cの3駒分の図柄Sが整列する。
【0023】
5本の入賞ラインL1〜L5は、ゲーム毎に賭けられるメダルの枚数に応じて有効化されるもので、賭枚数が1枚であれば中央の水平な入賞ラインL1のみが、賭枚数が2枚であれば3本の水平な入賞ラインL1〜L3が、賭枚数が3枚であれば5本全ての入賞ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。なお、図中、40は有効化された入賞ラインL1〜L5を点灯動作により表示するためのライン毎のランプである。
【0024】
正面パネル11の図柄表示窓20の下方位置には、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、および役物用表示器23が配置されている。前記貯留枚数表示器22には電子データの形式で機械に貯留されている貯留メダルの枚数が数値で表示される。払出枚数表示器22には役の成立時に遊技者に配当として与えられるメダルの枚数が数値で表示される。役物用表示器23はボーナスゲームの実行時におけるゲーム回数や入賞回数などに関わる情報の表示に用いられる。
【0025】
正面パネル11の下方には、メダル投入口24、ベット釦スイッチ27、始動レバー25,精算スイッチ28、確認釦スイッチ29、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26cなどが配備されている。
メダル投入口24はメダルの投入を受け付ける部分であり、貯留メダルの枚数がゼロの状態でメダル投入口24へメダルが投入されたとき、3枚まではゲームに賭けられるメダルとして受け付けられ、3枚を越えると、貯留メダルとして受け付けられる。
【0026】
ベット釦スイッチ27は貯留メダルの総数より3枚のメダルを引き落としてゲームに賭けられるメダルに変換するのに操作される。始動レバー25は3個のリール8a,8b,8cを一斉に始動させるためのもの、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26cは対応するリール8a,8b,8cを個別に停止させるためのもの、精算スイッチ28は貯留メダルを精算してメダル払出口17よりメダル受け皿18へ払い出させるためのものである。
【0027】
前記確認釦スイッチ29は、役に関わる抽選処理の結果、すなわち、抽選処理により「ボーナス」に当選したかどうかの情報を遊技者へ報知することを機械に対して要求するのに押操作される。なお、確認釦スイッチ29は押釦式のものに限らず、レバー式のものを用いてもよい。
また、この実施例では、確認釦スイッチ29として内部にランプ(例えば発光ダイオード)が組み込まれた背照式の押釦スイッチを用いており、内部のランプが点灯している状態において、確認釦スイッチ29が押されると、前記液晶表示器12に前記した抽選処理に関わる情報が表示される。
【0028】
図4は、上記したスロットマシンの電気的な構成を示している。
同図中、30はマイクロコンピュータより成る制御装置であり、制御、演算の主体であるCPU31、プログラムや固定データが格納されるROM32、データの読み書きに用いられるRAM33、抽選処理に用いられる乱数発生器34などを含んでいる。前記ROM32には、固定データとして、「ボーナス」や「小役」について当選となる乱数値の範囲を定めた抽選テーブル、さらには、「ボーナス」の当選の有無を報知するかどうかを決定するための抽選を行うための同様の抽選テーブルなどが格納されている。
【0029】
この制御装置30には、メダル検知センサ38、始動レバー25、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26c、ベット釦スイッチ27、精算スイッチ28、確認釦スイッチ29などの入力各部が、また、各リール8a,8b,8cのリール駆動部36a,36b,36c、メダル払出機6、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、役物用表示器23、液晶表示器12、確認釦スイッチ29の背照ランプ39、ライン表示用のランプ40などの出力各部が、それぞれバス35を介して接続されている。
制御装置30のCPU31は、ROM32に格納されたプログラムに従ってRAM33に対するデータの読み書きを行いつつ入出力各部の動作を一連に制御する他、前記乱数発生器34が発生した乱数値をサンプリングして各種の抽選処理を実行する。
【0030】
メダル払出機6は、精算スイッチ28が操作されたときなどに駆動し、貯留枚数表示器21に表示された枚数のメダルを払い出してメダル払出口17よりメダル受皿18へ放出する。メダル検知センサ38はメダル投入口24に投入されたメダルを検知する。
【0031】
このスロットマシンでは、ゲーム開始のための始動レバー25の操作があると、全リール8a,8b,8cが一斉始動するが、このリールの始動に先立ち、制御装置30において役に関わる抽選処理と報知(フラグ報知)に関わる抽選処理とが実行される。
【0032】
役に関わる抽選処理は、全ての役(特別の役および小役)を対象とするもので、いずれかの役の図柄が当たると、RAM33に設けられたフラグ設定領域に、当選した役について当選フラグがセットされる。リールの始動後、停止釦スイッチ26a,26b,26cによる停止操作が行われると、当選フラグがセットされた役に関わる図柄を入賞ライン上に引き込むようにしてリールを停止させる制御(引込制御)が実行される。なお、小役フラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは「ボーナス」が成立するまでセット状態が保持される。
【0033】
報知に関わる抽選処理は、ボーナスフラグのセットの有無を報知するかどうかを決定するためのもので、この抽選に当選したとき、後述する所定の条件が整えば、前記確認釦スイッチ29が押されることに応じてボーナスフラグが立っているかどうかの情報が液晶表示器12に演出を伴って報知される。なお、この実施例では、後述する所定の条件が整わないときには、遊技者からの要求を介さずに直ちに情報の報知が行われる。
【0034】
図5は、前記制御装置30による制御の流れを示している。なお、図中、「ST」は「STEP」(ステップ)の略である。
同図のST1,2では、遊技者がベット釦スイッチ27と始動レバー25とを続けて操作したかどうかを判定しており、いずれの判定も「YES」であれば、CPU31は乱数発生器34が発生した乱数値をサンプリングすることにより役に関わる抽選処理と報知に関わる抽選処理とを実行する(ST3)。
役に関わる抽選処理によって「ボーナス」または「小役」に当選すれば、RAM33の所定の記憶領域にボーナスフラグや小役フラグがセットされる。また、報知に関わる抽選処理に当選すれば、RAM33の所定の記憶領域に当選があったことを示す報知フラグがセットされる。
【0035】
つぎのST4では、CPU31は3個のリール8a、8b、8cを一斉に始動させ、遊技者による停止釦スイッチ26a,26b,26cの操作に待機する(ST5)。遊技者が停止釦スイッチ26a,26b,26cのいずれかを操作すると、ST5の判定が「YES」であり、対応するリールが停止する(ST6)。この場合に前記抽選処理によって「ボーナス」や「小役」に当選していれば、該当する図柄が所定の駒数(例えば5駒)の範囲内で滑らせて所定の入賞ライン上に引き込むようにリールの停止動作が制御される。
【0036】
同様にして、全てのリール8a,8b,8cが停止すると、ST7の判定が「YES」となってST8へ進み、有効化された入賞ライン上に「ボーナス」または「小役」を成立させる図柄の組み合わせが整列したかどうかの入賞判定が行われる。
その結果、役が成立していれば、ST9の判定は「YES」であり、その役が「ボーナス」であれば、つぎのST10の判定が「YES」となってボーナス入賞処理が実行される(ST11)。また、その役が「小役」であれば、ST10の判定が「NO」となって小役入賞処理が実行される(ST12)。
一方、入賞判定の結果、役が成立していなければ、ST9の判定が「NO」であり、ST13のフラグ確認処理へ移行する。
【0037】
図6は、図5のST13(フラグ確認処理)の詳細を示している。同図のST13−1では、CPU31は、図5のST3の抽選処理において、報知に関わる抽選に当選したかどうかを判定する。
もし、ST13−1の判定が「YES」であれば、CPU31は、いずれかの入賞ラインに所定の図柄または所定の図柄の組み合わせが出現したかどうかを判定する。この実施例では、報知に関わる抽選処理に当選した場合、所定の図柄を制限駒数の範囲内で滑らせて所定の入賞ライン上に引き込むようなリールの停止制御も実行しており、もし、入賞ライン上に所定の図柄または所定の図柄の組み合わせが出現すれば、ST13−2の判定が「YES」であり、CPU31はさらに乱数による抽選処理を実行して、確認スイッチ29を能動化するかどうかを決定する(ST13−3)。
【0038】
もし、ST13−3の抽選に当たれば、ST13−4の判定が「YES」であり、遊技者からの報知の要求に応じるようにするために、確認釦スイッチ29を能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を点灯させる(ST13−5)。
もし、前記したST13−2の判定が「NO」であるか、または、ST13−4の判定が「NO」であれば、ST13−12へ進んでCPU31は抽選処理を実行し、その抽選に当たれば、ST13−13の判定は「YES」であり、CPU31は液晶表示器12を動作させて「ボーナス」に当選したかどうかの情報を演出を交えて遊技者へ報知する(ST13−14)。
なお、図5のST3の抽選処理において報知に関わる抽選に外れた場合はST13−1の判定は「NO」であり、また、ST13−12の抽選に外れた場合はST13−13の判定は「NO」であり、いずれの場合も報知演出処理は行われない。
【0039】
前記のST13−5において、遊技者による報知の要求を受け入れる状態に設定された後、遊技者が確認釦スイッチ29を押操作すると、ST13−6の判定が「YES」であり、CPU31は確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯させた後(ST13−9)、液晶表示器12を動作させて「ボーナス」に当選したかどうかの情報を演出を交えて遊技者へ報知する(ST13−10)。
【0040】
遊技者からの報知の要求を受け入れる状態に設定された後、遊技者が次ゲームを続行するための操作、すなわち、ベット釦スイッチ27を押操作するかまたはメダル投入口24へメダルを投入したとき、ST13−6の判定が「NO」、ST13−7の判定が「YES」となり、CPU31は報知演出処理を実行せずに、確認釦スイッチ29を不能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯する(ST13−11)。
【0041】
なお、遊技者からの報知要求に待機している状態で一定時間が経過すると、ST13−6およびST13−7の判定がともに「NO」、ST13−8の判定が「YES」となり、同様にCPU31は報知演出処理を実行せずに、確認釦スイッチ29を不能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯する(ST13−11)。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、遊技者の側から遊技の実行に有益な所定の情報(例えば抽選処理の結果など)を報知することを要求できるようにしたから、報知のタイミングを遊技者の都合や好みに合わせることができ、円滑な遊技が阻害されることがない。また、報知が頻繁に行われることによる遊技者の煩わしさが解消され、報知に対する遊技者の期待感を高めることができる。さらに、初心者であると否とを問わず、遊技の実行に有益な所定の情報を確実に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるスロットマシンの斜視図である。
【図2】スロットマシンの本体部の内部構造を示す正面図である。
【図3】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図4】スロットマシンの回路構成を示すブロック図である。
【図5】制御装置による制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】図5のST13の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
12 液晶表示器
29 確認釦スイッチ
30 制御装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技を実行するうえで遊技者に有益な情報を遊技者へ知らせる機能をもつ遊技機に関し、特にこの発明は、機械内部で実行された抽選処理に関わる情報を遊技者に報知することが可能なスロットマシンなどの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なスロットマシンは、外周面に複数の図柄が表された3個のリールを有している。全てのリールが始動した後に、リール毎に停止釦スイッチが押操作されると、対応するリールが順次停止する。全てのリールが停止したとき、入賞ライン上に所定の図柄が並ぶと、「小役」や「特別の役」などが成立し、役の種類に応じて所定の枚数のメダルが配当として払い出される。「特別の役」が成立すると、遊技者には「ボーナスゲーム」を実施する機会が与えられる。「ボーナスゲーム」には、「レギュラーボーナス」や、この「レギュラーボーナス」が複数回(例えば3回)実施可能な「ビッグボーナス」などがあり、遊技者は「ボーナスゲーム」を実施することで、多量のメダルが獲得できる。
【0003】
この種のスロットマシンでは、始動レバーの操作があると、機械内部で抽選処理が実行される。この抽選処理で「小役」や「特別の役」に当選すると、該当する当選フラグが立ち、遊技者による停止操作があったとき、当選した役に関わる図柄を入賞ライン上に引き込んでリールを停止させる制御(引込制御)が実行される。なお、「小役」の当選フラグ(以下「小役フラグ」という。)はそのゲーム限りでリセットされるが、「特別の役」の当選フラグ(以下「ボーナスフラグ」という。)は「特別の役」が成立するまでセット状態に保持される。また、近年の機種では、抽選処理により「特別の役」に当選した場合において、さらに重ねて「特別の役」に当選したときは、ボーナスフラグが当選回数分だけストックされるものもある。
【0004】
「特別の役」に当選したとき、「リーチ目」と称される特定の図柄の組み合わせパターンのひとつが出現するよう各リールの停止動作が制御され、これにより「特別の役」に当選したことを遊技者へ暗に知らせている。しかし、このような報知方式では、遊技者は、リーチ目を構成する多数の図柄の組み合わせパターンを記憶する必要がある。特に初心者は、たとえ「リーチ目」が出現しても、これを見過ごす可能性が大きい。
【0005】
ところで、最近の機種では、機械の前面に、所定の情報を表示したり所定の演出を行ったりするための液晶表示器が装備してある。そのような機種では、「特別の役」に当選すると、その当選を報知するかどうかの抽選処理が実行され、その抽選に当選すると、液晶表示器が動作して「特別の役」に当選したことを演出を交えて遊技者へ知らせている(例えば特許文献参照)。
【0006】
【特許文献】
特開2000−61039号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、「特別の役」に当選したことを遊技者へ報知するかどうかを抽選により決定する場合、「特別の役」に当選したにもかかわらず、当選の報知が実行されないことも生じ得る。これがため、特に初心者は、液晶表示器による報知が行われないことをもって「特別の役」に当選していないと判断し、遊技を途中でやめてしまうおそれがある。
そこで、報知を頻繁に行うことによって「特別の役」の当選の有無を遊技者へできる限り報知するという方法もあるが、報知回数を増すことは、当選していないことを報知する頻度も増すことになるため、遊技者にとっては報知の演出が却って煩わしいものとなり、報知の効果が減殺されるという問題がある。
【0008】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、遊技者の側から「特別の役」の当選の有無などを確認できるようにして、遊技者に報知の演出の煩わしさを感じさせないようにした遊技機およびスロットマシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による遊技機は、遊技の実行に有益な所定の情報を遊技者へ知らせるための報知手段をもつものであって、前記情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えている。
【0010】
この発明の上記した構成において、「遊技の実行に有益な所定の情報」とは、例えばスロットマシンでは、「ボーナスフラグ」が立っているかどうか、ボーナスフラグが何個ストックされているかどうかなどの抽選処理に関わる情報などを意味するが、これに限られるものではない。
また、「報知手段」とは、液晶などの表示器、報知専用ランプ、その他のランプ(例えば照明用ランプ)、スピーカーなど、視覚や聴覚に訴えて情報を報知することのできるあらゆる手段を含む。
【0011】
この発明の好ましい実施態様においては、前記要求手段は、遊技者が押釦スイッチを押すなどの所定の手操作を行うものであり、それ専用の押釦スイッチなどを設けてもよく、他の押釦スイッチなどを兼用してもよい。遊技者が例えば押釦などの操作を行うことで、前記情報を遊技者へ報知するよう要求できる。
【0012】
また、他の好ましい実施態様においては、前記要求手段は、遊技者がマイクロフォンから音声を入力するなどの所定の発声を行うものである。例えば、遊技者が所定の言葉(例えば「ヒラケゴマ」)を発することで、前記情報を遊技者へ報知するよう要求できる。この実施態様によれば、遊技のための手操作を止めずに報知の要求が行える。
【0013】
この発明を構成する「制御手段」は、プログラムされたコンピュータによっても専用のハードウェア回路によっても実現できるもので、前記要求手段からの要求に対して常にその要求に応じるようにしてもよく、また、前記要求手段からの要求に応じるかどうかを抽選処理の結果から判断するようにしてもよい。
【0014】
さらに、制御手段は、要求手段からの要求があった場合にのみ報知手段に情報の報知動作を実行させるようにしてもよく、また、要求手段からの要求がない場合にも前記報知手段に情報の報知動作を実行させるようにしてもよい。
【0015】
この発明の好ましい実施態様では、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを遊技者へあらかじめ知らせる表示手段をさらに備えている。
前記の「表示手段」としてランプや表示器などを用いることができるが、例えば前記要求手段が押釦スイッチであれば、その押釦スイッチとして背照式の押釦スイッチを用いて前記表示手段を構成できる。
この実施態様によると、遊技者は情報の報知を要求できるかどうかを表示によって確認できるので、表示のあるときに必要に応じて適時報知の要求を行えばよく、無駄な要求を行うことがない。
【0016】
この発明による遊技機は典型的にはスロットマシンに適用される。好ましい実施態様のスロットマシンは、機械内部で実行された抽選処理に関わる情報を遊技者へ知らせるための報知手段を有し、前記抽選処理により所定の役に当選したとき遊技者の操作に基づいて前記役の成立を可能としたものであり、前記抽選処理に関わる情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えている。
【0017】
【作用】
遊技者は、必要に応じて、遊技を実行するうえで有益な所定の情報を遊技者へ報知するよう要求手段によって要求する。この要求手段からの要求に対して、制御手段はその要求に応じるかどうかを判断し、要求に応じる場合は報知手段に情報の報知動作を実行させる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の一実施例であるスロットマシンの外観を示す。
図示例のスロットマシンは、箱状の本体部2の前面開口に扉部3が開閉可能に取り付けられて機体1が構成されている。本体部2の内部には、図2に示すように、メダル払出機6や電源ユニット10などが組み込まれ、その上方位置には、スピーカー14、後述する制御装置30が実装された回路基板5、およびリールブロック4が配備されている。
【0019】
前記リールブロック4は、合成樹脂製のフレーム7に3個のリール8a,8b,8cが一体に組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、リール枠の外周面に帯状テープが貼設されたものである。前記帯状テープには複数個(例えば21個)の図柄が表されている。この図柄には、「ビッグボーナス」や「レギュラーボーナス」などの特別の役(以下、単に「ボーナス」という。)に関わる図柄、小役に関わる図柄など、複数種の図柄が含まれている。このリールブロック4には、各リール8a,8b,8cを個別に回転駆動するステッピングモータ9a,9b,9cが一体に組み付けられている。
【0020】
前記扉部3の前面中央には正面パネル11が位置し、下方には下部パネル13が配置されている。各パネル11,13は、透明な合成樹脂板または強化ガラスの表面にシルクスクリーン印刷を施して形成されており、下部パネル13には機種名などの情報が表されている。正面パネル11の上方には、中央に液晶表示器12が、その両側にスピーカー15,15が、それぞれ配置されている。前記液晶表示器12には後述する抽選処理に関わる情報などが演出を伴って表示される。各スピーカー15は効果音や音声を出力するためのものである。前記下部パネル13の下方には、メダル払出口17およびメダル受皿18が配置されている。
【0021】
正面パネル11は、図3に示すように、板面中央に無着色で透明の図柄表示窓20が形成されている。図柄表示窓20の背後には、前記リールブロック4の各リール8a,8b,8cが外周面を図柄表示窓20に向けて配置されている。この図柄表示窓20は、リール停止時に各リール8a,8b,8cについてそれぞれ3個の図柄S(合計9個の図柄S)が見えるように、横に長い矩形状に形成されている。
【0022】
正面パネル11の表面の図柄表示窓20の位置には、3本の水平な入賞ラインL1〜L3と、右下がりおよび左下がりの2本の斜めの入賞ラインL4,L5とが表されている。リール停止時、これらの5本の入賞ラインL1〜L5に沿って各リール8a,8b,8cの3駒分の図柄Sが整列する。
【0023】
5本の入賞ラインL1〜L5は、ゲーム毎に賭けられるメダルの枚数に応じて有効化されるもので、賭枚数が1枚であれば中央の水平な入賞ラインL1のみが、賭枚数が2枚であれば3本の水平な入賞ラインL1〜L3が、賭枚数が3枚であれば5本全ての入賞ラインL1〜L5が、それぞれ有効化される。なお、図中、40は有効化された入賞ラインL1〜L5を点灯動作により表示するためのライン毎のランプである。
【0024】
正面パネル11の図柄表示窓20の下方位置には、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、および役物用表示器23が配置されている。前記貯留枚数表示器22には電子データの形式で機械に貯留されている貯留メダルの枚数が数値で表示される。払出枚数表示器22には役の成立時に遊技者に配当として与えられるメダルの枚数が数値で表示される。役物用表示器23はボーナスゲームの実行時におけるゲーム回数や入賞回数などに関わる情報の表示に用いられる。
【0025】
正面パネル11の下方には、メダル投入口24、ベット釦スイッチ27、始動レバー25,精算スイッチ28、確認釦スイッチ29、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26cなどが配備されている。
メダル投入口24はメダルの投入を受け付ける部分であり、貯留メダルの枚数がゼロの状態でメダル投入口24へメダルが投入されたとき、3枚まではゲームに賭けられるメダルとして受け付けられ、3枚を越えると、貯留メダルとして受け付けられる。
【0026】
ベット釦スイッチ27は貯留メダルの総数より3枚のメダルを引き落としてゲームに賭けられるメダルに変換するのに操作される。始動レバー25は3個のリール8a,8b,8cを一斉に始動させるためのもの、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26cは対応するリール8a,8b,8cを個別に停止させるためのもの、精算スイッチ28は貯留メダルを精算してメダル払出口17よりメダル受け皿18へ払い出させるためのものである。
【0027】
前記確認釦スイッチ29は、役に関わる抽選処理の結果、すなわち、抽選処理により「ボーナス」に当選したかどうかの情報を遊技者へ報知することを機械に対して要求するのに押操作される。なお、確認釦スイッチ29は押釦式のものに限らず、レバー式のものを用いてもよい。
また、この実施例では、確認釦スイッチ29として内部にランプ(例えば発光ダイオード)が組み込まれた背照式の押釦スイッチを用いており、内部のランプが点灯している状態において、確認釦スイッチ29が押されると、前記液晶表示器12に前記した抽選処理に関わる情報が表示される。
【0028】
図4は、上記したスロットマシンの電気的な構成を示している。
同図中、30はマイクロコンピュータより成る制御装置であり、制御、演算の主体であるCPU31、プログラムや固定データが格納されるROM32、データの読み書きに用いられるRAM33、抽選処理に用いられる乱数発生器34などを含んでいる。前記ROM32には、固定データとして、「ボーナス」や「小役」について当選となる乱数値の範囲を定めた抽選テーブル、さらには、「ボーナス」の当選の有無を報知するかどうかを決定するための抽選を行うための同様の抽選テーブルなどが格納されている。
【0029】
この制御装置30には、メダル検知センサ38、始動レバー25、3個の停止釦スイッチ26a,26b,26c、ベット釦スイッチ27、精算スイッチ28、確認釦スイッチ29などの入力各部が、また、各リール8a,8b,8cのリール駆動部36a,36b,36c、メダル払出機6、貯留枚数表示器21、払出枚数表示器22、役物用表示器23、液晶表示器12、確認釦スイッチ29の背照ランプ39、ライン表示用のランプ40などの出力各部が、それぞれバス35を介して接続されている。
制御装置30のCPU31は、ROM32に格納されたプログラムに従ってRAM33に対するデータの読み書きを行いつつ入出力各部の動作を一連に制御する他、前記乱数発生器34が発生した乱数値をサンプリングして各種の抽選処理を実行する。
【0030】
メダル払出機6は、精算スイッチ28が操作されたときなどに駆動し、貯留枚数表示器21に表示された枚数のメダルを払い出してメダル払出口17よりメダル受皿18へ放出する。メダル検知センサ38はメダル投入口24に投入されたメダルを検知する。
【0031】
このスロットマシンでは、ゲーム開始のための始動レバー25の操作があると、全リール8a,8b,8cが一斉始動するが、このリールの始動に先立ち、制御装置30において役に関わる抽選処理と報知(フラグ報知)に関わる抽選処理とが実行される。
【0032】
役に関わる抽選処理は、全ての役(特別の役および小役)を対象とするもので、いずれかの役の図柄が当たると、RAM33に設けられたフラグ設定領域に、当選した役について当選フラグがセットされる。リールの始動後、停止釦スイッチ26a,26b,26cによる停止操作が行われると、当選フラグがセットされた役に関わる図柄を入賞ライン上に引き込むようにしてリールを停止させる制御(引込制御)が実行される。なお、小役フラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは「ボーナス」が成立するまでセット状態が保持される。
【0033】
報知に関わる抽選処理は、ボーナスフラグのセットの有無を報知するかどうかを決定するためのもので、この抽選に当選したとき、後述する所定の条件が整えば、前記確認釦スイッチ29が押されることに応じてボーナスフラグが立っているかどうかの情報が液晶表示器12に演出を伴って報知される。なお、この実施例では、後述する所定の条件が整わないときには、遊技者からの要求を介さずに直ちに情報の報知が行われる。
【0034】
図5は、前記制御装置30による制御の流れを示している。なお、図中、「ST」は「STEP」(ステップ)の略である。
同図のST1,2では、遊技者がベット釦スイッチ27と始動レバー25とを続けて操作したかどうかを判定しており、いずれの判定も「YES」であれば、CPU31は乱数発生器34が発生した乱数値をサンプリングすることにより役に関わる抽選処理と報知に関わる抽選処理とを実行する(ST3)。
役に関わる抽選処理によって「ボーナス」または「小役」に当選すれば、RAM33の所定の記憶領域にボーナスフラグや小役フラグがセットされる。また、報知に関わる抽選処理に当選すれば、RAM33の所定の記憶領域に当選があったことを示す報知フラグがセットされる。
【0035】
つぎのST4では、CPU31は3個のリール8a、8b、8cを一斉に始動させ、遊技者による停止釦スイッチ26a,26b,26cの操作に待機する(ST5)。遊技者が停止釦スイッチ26a,26b,26cのいずれかを操作すると、ST5の判定が「YES」であり、対応するリールが停止する(ST6)。この場合に前記抽選処理によって「ボーナス」や「小役」に当選していれば、該当する図柄が所定の駒数(例えば5駒)の範囲内で滑らせて所定の入賞ライン上に引き込むようにリールの停止動作が制御される。
【0036】
同様にして、全てのリール8a,8b,8cが停止すると、ST7の判定が「YES」となってST8へ進み、有効化された入賞ライン上に「ボーナス」または「小役」を成立させる図柄の組み合わせが整列したかどうかの入賞判定が行われる。
その結果、役が成立していれば、ST9の判定は「YES」であり、その役が「ボーナス」であれば、つぎのST10の判定が「YES」となってボーナス入賞処理が実行される(ST11)。また、その役が「小役」であれば、ST10の判定が「NO」となって小役入賞処理が実行される(ST12)。
一方、入賞判定の結果、役が成立していなければ、ST9の判定が「NO」であり、ST13のフラグ確認処理へ移行する。
【0037】
図6は、図5のST13(フラグ確認処理)の詳細を示している。同図のST13−1では、CPU31は、図5のST3の抽選処理において、報知に関わる抽選に当選したかどうかを判定する。
もし、ST13−1の判定が「YES」であれば、CPU31は、いずれかの入賞ラインに所定の図柄または所定の図柄の組み合わせが出現したかどうかを判定する。この実施例では、報知に関わる抽選処理に当選した場合、所定の図柄を制限駒数の範囲内で滑らせて所定の入賞ライン上に引き込むようなリールの停止制御も実行しており、もし、入賞ライン上に所定の図柄または所定の図柄の組み合わせが出現すれば、ST13−2の判定が「YES」であり、CPU31はさらに乱数による抽選処理を実行して、確認スイッチ29を能動化するかどうかを決定する(ST13−3)。
【0038】
もし、ST13−3の抽選に当たれば、ST13−4の判定が「YES」であり、遊技者からの報知の要求に応じるようにするために、確認釦スイッチ29を能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を点灯させる(ST13−5)。
もし、前記したST13−2の判定が「NO」であるか、または、ST13−4の判定が「NO」であれば、ST13−12へ進んでCPU31は抽選処理を実行し、その抽選に当たれば、ST13−13の判定は「YES」であり、CPU31は液晶表示器12を動作させて「ボーナス」に当選したかどうかの情報を演出を交えて遊技者へ報知する(ST13−14)。
なお、図5のST3の抽選処理において報知に関わる抽選に外れた場合はST13−1の判定は「NO」であり、また、ST13−12の抽選に外れた場合はST13−13の判定は「NO」であり、いずれの場合も報知演出処理は行われない。
【0039】
前記のST13−5において、遊技者による報知の要求を受け入れる状態に設定された後、遊技者が確認釦スイッチ29を押操作すると、ST13−6の判定が「YES」であり、CPU31は確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯させた後(ST13−9)、液晶表示器12を動作させて「ボーナス」に当選したかどうかの情報を演出を交えて遊技者へ報知する(ST13−10)。
【0040】
遊技者からの報知の要求を受け入れる状態に設定された後、遊技者が次ゲームを続行するための操作、すなわち、ベット釦スイッチ27を押操作するかまたはメダル投入口24へメダルを投入したとき、ST13−6の判定が「NO」、ST13−7の判定が「YES」となり、CPU31は報知演出処理を実行せずに、確認釦スイッチ29を不能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯する(ST13−11)。
【0041】
なお、遊技者からの報知要求に待機している状態で一定時間が経過すると、ST13−6およびST13−7の判定がともに「NO」、ST13−8の判定が「YES」となり、同様にCPU31は報知演出処理を実行せずに、確認釦スイッチ29を不能動化するとともに、確認釦スイッチ29の背照ランプ39を消灯する(ST13−11)。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、遊技者の側から遊技の実行に有益な所定の情報(例えば抽選処理の結果など)を報知することを要求できるようにしたから、報知のタイミングを遊技者の都合や好みに合わせることができ、円滑な遊技が阻害されることがない。また、報知が頻繁に行われることによる遊技者の煩わしさが解消され、報知に対する遊技者の期待感を高めることができる。さらに、初心者であると否とを問わず、遊技の実行に有益な所定の情報を確実に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるスロットマシンの斜視図である。
【図2】スロットマシンの本体部の内部構造を示す正面図である。
【図3】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図4】スロットマシンの回路構成を示すブロック図である。
【図5】制御装置による制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】図5のST13の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
12 液晶表示器
29 確認釦スイッチ
30 制御装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
Claims (7)
- 遊技の実行に有益な所定の情報を遊技者へ知らせるための報知手段をもつ遊技機において、前記情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えて成る遊技機。
- 前記要求手段は、遊技者が所定の手操作を行うものである請求項1に記載された遊技機。
- 前記要求手段は、遊技者が所定の発声を行うものである請求項1に記載された遊技機。
- 前記制御手段は、前記要求手段からの要求に応じるかどうかを抽選処理の結果から判断する請求項1に記載された遊技機。
- 前記制御手段は、前記要求手段からの要求がない場合にも前記報知手段に情報の報知動作を実行させる請求項1に記載された遊技機。
- 請求項1〜5のいずれかに記載された遊技機であり、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを遊技者へあらかじめ知らせる表示手段をさらに備えて成る遊技機。
- 機械内部で実行された抽選処理に関わる情報を遊技者へ知らせるための報知手段を有し、前記抽選処理により所定の役に当選したとき遊技者の操作に基づいて前記役の成立を可能としたスロットマシンにおいて、前記抽選処理に関わる情報を遊技者へ報知することを遊技者が要求するための要求手段と、前記要求手段からの要求に対してその要求に応じるかどうかを判断して前記報知手段に情報の報知動作を実行させる制御手段とを備えて成るスロットマシン。
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2003
- 2003-02-24 JP JP2003045449A patent/JP2004254726A/ja active Pending
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