JP2004251760A - 炉内構造物の交換方法、ならびに切断装置 - Google Patents

炉内構造物の交換方法、ならびに切断装置 Download PDF

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

【課題】交換作業にて生ずる切り粉の拡散を、効果的に抑制できる炉内構造物の交換方法ならびに切断装置を提供すること。
【解決手段】この炉内構造物の交換方法では、まず、UCIフランジ22aに貫通孔22cを設ける。そして、この貫通孔22cに吊具37を挿通し、UCIフランジ22aに接合されるLCIフランジ21aに吊具37を固定してこの吊具37によりUCI21とLCI22とを一時に引き揚げる。ここで、貫通孔22cは、切削により設けられ、この切削にあたり、フランジ21a、22aの接合面間の隙間から外部への切り粉の拡散を防止する拡散防止カバー28を設ける。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、炉内構造物の交換方法ならびに切断装置に関し、更に詳しくは、交換作業にて生ずる切り粉の拡散を、効果的に抑制できる炉内構造物の交換方法ならびに切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
加圧水型原子炉などの原子炉は、核燃料を支持等する炉内構造物を原子炉容器内に収容して構成される。従来の原子炉は、恒久的な構造物として設計されていたため、炉内構造物は、メンテナンスにあたり、せいぜいボルト等の部品交換のみが行われていた。しかしながら、近年、原子炉の高い安全性を確保する観点から、老朽化した炉内構造物全体を新規のものに交換すべき要請がある。なお、炉内構造物の交換に関する技術には、特許文献1に記載される技術があるが、かかる交換方法は、未だ世界的にも実施されていない。
【0003】
【特許文献】
特願200200403号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、炉内構造物の交換作業では、切削作業や切断作業により切り粉が生じるが、かかる切り粉が拡散して原子炉容器内やキャビティ内に残留すると、原子炉の運転に種々の悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、交換作業にて生ずる切り粉の拡散を、効果的に抑制できる炉内構造物の交換方法ならびに切断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる炉内構造物の交換方法は、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設ける貫通孔形成ステップと、前記貫通孔に吊具を挿通すると共に、前記下部炉内構造物のフランジに接合される上部炉内構造物のフランジに前記吊具を固定して、当該吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを一時に引き揚げる引揚ステップとを含み、且つ、前記貫通孔が切削により設けられると共に、当該切削にあたり、前記上部炉内構造物のフランジと前記上部炉内構造物のフランジとの接合面間の隙間から外部への切り粉の拡散を防止する拡散防止手段を設ける。
【0007】
この発明では、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を切削して設けるにあたり、上部炉内構造物のフランジと下部炉内構造物のフランジとの接合面間の隙間から外部への切り粉の拡散を防止する拡散防止手段を設ける。これにより、周囲への切り粉の拡散を防止できるので、原子炉内での切り粉の残留を防止できる利点がある。なお、上部炉内構造物とは原子炉容器内に収容される炉内構造物の上側部分をいい、下部炉内構造物とは原子炉容器内に収容される炉内構造物の下側部分をいうものとする。また、貫通孔は、上部炉内構造物のフランジが有する既存の貫通孔やボルト穴等を切削により拡径して設けてもよいし、上部炉内構造物のフランジに新たに切削して設けてもよい。また、吊具の固定手段は、特に限定がなく、下部炉内構造物のフランジが有する既存のボルト穴やフックを用いてもよいし、吊具を係留する吊りピースその他の係留手段を新たに設けてもよい。
【0008】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法は、前記拡散防止手段が、前記接合面間の隙間に介在して、当該隙間のうち前記貫通孔を設ける位置より外縁側を遮蔽する遮蔽手段である。
【0009】
この発明では、遮蔽手段を、上部炉内構造物のフランジと下部炉内構造物のフランジとの接合面間の隙間に介在させて、この隙間のうち貫通孔を設ける位置より外縁側を遮蔽する。これにより、貫通孔の外縁側の隙間を遮蔽できるので、この隙間から外部への切り粉の拡散を防止できる利点がある。なお、遮蔽手段には、例えば、シート状部材や板状部材が含まれる。
【0010】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法は、前記拡散防止手段が、前記下部炉内構造物のフランジ上に既設された突起物にて位置決めされる。
【0011】
この発明では、拡散防止手段を位置決めするにあたり、下部炉内構造物のフランジ上に既設された突起物を用いる。これにより、拡散防止手段を簡易に位置決めできる利点がある。突起物には、例えば、フローノズルが含まれる。
【0012】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法は、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設ける貫通孔形成ステップと、前記貫通孔に吊具を挿通すると共に、前記上部炉内構造物のフランジに接合される下部炉内構造物のフランジに前記吊具を固定して、当該吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを一時に引き揚げる引揚ステップとを含む。
【0013】
炉内構造物の交換では、交換対象である老朽化した上部炉内構造物および下部炉内構造物を原子炉容器内から引き揚げ、これらを単一の保管容器に収納した後に、新規の上部炉内構造物および下部炉内構造物を設置する方法が計画されている。しかしながら、従来の炉内構造物は、かかる交換を考慮して設計されていないため、上部炉内構造物および下部炉内構造物は、一時に引き揚げるための構造を有していない。そこで、この発明では、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設け、吊具をこの貫通孔に挿通して下部炉内構造物のフランジに固定し、この吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを引き揚げる。これにより、既存の上部炉内構造物および下部炉内構造物を一時に引き揚げて保管容器に収納できる利点がある。
【0014】
また、この発明にかかる切断装置は、原子炉の炉内構造物が有する突起物を切断する切断手段と、切断された前記突起物を保持して回収する保持手段とを含み、且つ、前記切断手段が前記保持手段に対して位置決めされた状態にて、前記切断手段と前記保持手段とが単一のロッドにより支持されて成る。
【0015】
この発明では、切断手段を保持手段に対して位置決めし、この位置決めした状態にて、切断手段と保持手段とを単一のロッドで支持されて成る。これにより、ロッドの位置を調整して保持手段により突起物を保持すれば、一義的に切断手段の位置決めを為し得るので、突起物の切断作業を迅速化できる利点がある。
【0016】
また、この発明にかかる切断装置は、前記保持手段が、前記ロッドの略先端に設けられる。
【0017】
この発明では、保持手段を、ロッドの略先端に設ける。これにより、ロッドの先端から離れた位置に保持手段を設ける場合と比較して、保持手段の位置合わせが容易となり、切断装置の操作性が向上して切断作業を効率化できる利点がある。
【0018】
また、この発明にかかる切断装置は、さらに、前記切断手段に対して位置決めされた状態にて、前記ロッドに支持されると共に、前記切断により生ずる切り粉を吸引する吸引手段を含む。
【0019】
この発明では、さらに、吸引手段を切断手段に対して位置決めし、この位置決めした状態にて、切断手段と吸引手段とを単一のロッドで支持する。これにより、切断手段と吸引手段とをそれぞれ異なるロッドで保持する場合と比較して、これらの位置関係を的確に規制して切り粉を効率的に回収できるので、切り粉の拡散を効果的に抑止できる利点がある。
【0020】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法は、上記切断装置を用いて、原子炉の炉内構造物が有する突起物を切断する切断ステップと、前記炉内構造物を原子炉容器から引き揚げて保管容器に収納する収納ステップとを含む。
【0021】
この発明では、上記切断装置を用いて炉内構造物の突起物を切断するので、その切断作業を迅速化できる。また、突起物を切除して炉内構造物を小型化した後に、炉内構造物を原子炉容器から引き揚げて保管容器に収納するので、保管容器を小型化してその搬出を容易にできる利点がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。
【0023】
図1は、この発明が適用される原子炉の一例を示す構成図であり、図2は、図1に記載した原子炉容器および炉内構造物を示す側面断面図である。この原子炉は、原子炉容器10と、この原子炉容器10に収容される炉内構造物20とを含み構成される。原子炉容器10は、原子炉容器本体11と、この原子炉容器本体11の上部に着脱可能に設置される原子炉容器蓋12とを含み構成され、原子炉容器本体11をキャビティ30の底部に埋設されて設置される。交換対象である炉内構造物20は、上部炉内構造物(以下、UCIという。)21と、下部炉内構造物(以下、LCIという。)22とを含み構成され、原子炉容器本体11内に設置されている。なお、UCI21とLCI22とは、そのフランジ21a、22a間に押さえリング25を挟み込み接合される(図2参照)。
【0024】
キャビティ30内には、UCI21およびLCI22を仮置きするスタンド31、32がそれぞれ設置され、また、通常状態では、このキャビティ30内には、水Wが張られておらず、原子炉容器10の定期検査時などにおいて水Wが張られる。この水Wは、放射能汚染された水である。また、キャビティ30上方には、作業員が行き来できる足場35が組まれ、この足場35上には、クレーン36が設置される。炉内構造物20の交換作業は、作業員の被爆を低減する観点から専らこの足場35上から行われ、その多くが遠隔作業となる。また、交換手順の概略は、まず、キャビティ30内に水Wを張り、原子炉容器蓋12を取り外し、クレーン36を用いて老朽化した炉内構造物20を原子炉容器本体11内から引き揚げ、これを保管容器(図示省略)内に収納した後、新規の炉内構造物を原子炉容器10内に据え付ける工程から成る。この工程中にて、後述するUCIフランジ21aの切削(実施の形態1)や、フローノズル27の切断(実施の形態2)が行われる。
【0025】
(実施の形態1)
図3は、図2に記載したUCI21とLCI22との接合部を示す拡大側面図(a)および拡大平面図(b)である。UCI21とLCI22とは、UCIフランジ21aとLCIフランジ22aとの間に金属製の押さえリング25を挟み込み接合され、この押さえリング25の厚みにより、フランジ21a、22a間に僅かな隙間gを有する。また、UCIフランジ21aとLCIフランジ22aとは、それぞれ上面側に複数のボルト穴21b、22bを有する。これらのボルト穴21b、22bは、炉内構造物20の新規据え付け時にて、吊具をUCI21およびLCI22に固定するために設けられる。また、据え付けに用いる吊具は、UCI21とLCI22とで同一のものを用いるため、フランジ21a、22aのボルト穴21b、22bは、フランジ21、22相互間にて、平面的に略同位置に設けられる。すなわち、LCIフランジ22aのボルト穴21bは、UCIフランジ21aのボルト穴22bの真下に位置する(図3(a)参照)。
【0026】
また、フランジ21a、22a間の隙間gには、矩形状を有する薄型金属板から成ると共にボルト穴21b、22bの近傍を囲う拡散防止カバー28が設置される。拡散防止カバー28は、フランジ21a、22aの接合面間に介在して、ボルト穴21b、22bより外縁側の隙間gを遮蔽する衝立として機能する。また、拡散防止カバー28は、その両端部をコの字状の留め金29、29によりフローノズル27、27に固定されて位置決めされる。フローノズル27は、本来、原子炉上部を冷却する機能を有し、LCIフランジ22a上に所定間隔にて複数設けられる。このフローノズル27に拡散防止カバー28を固定すると、拡散防止カバー28の設置および位置決めが容易となる利点がある。また、このフローノズル27は、多くの原子炉のLCIに既設されているため、かかる拡散防止カバー28の設置態様は、他の原子炉での炉内構造物の交換工程にも適用でき、汎用性が高いという利点もある。なお、拡散防止カバー28およびその留め金29の材質、形状、固定方法等については、特に限定がなく、当業者自明の範囲内にて適宜選択し得る。
【0027】
図4および図5は、この発明の実施の形態1にかかる炉内構造物の交換方法の要部を示す説明図である。炉内構造物20の交換工程では、まず、UCIフランジ21aのボルト穴21bをドリルにより切削して拡径し、クレーン36の吊具37を挿通させ得る貫通孔21cを形成する(図4参照)。このとき、拡散防止カバー28は、切削により生じた切り粉の拡散を抑制し、切り粉がフランジ21a、22a間の隙間gから外部に飛散する事態を防止する。特に、UCIフランジ21aの切削を、炉内構造物20が原子炉容器10内に設置された状態にて行う場合には、切り粉が飛散して炉内構造物20と原子炉容器10との間に入り込み、炉内構造物20を引き揚げたときに原子炉容器10内に切り粉が残留するという問題点がある。この点において、上記拡散防止カバー28を設ければ、切り粉の飛散経路を効果的に遮断できるので、かかる事態を未然に防止できる利点がある。
【0028】
次に、設けた貫通孔21cにクレーン36の吊具37を上方から挿通して、UCIフランジ22aのボルト穴22bにボルト締めして固定する(図5参照)。そして、UCI21とLCI22とをクレーン36により原子炉容器本体11内から一時に引き揚げる。その後、UCI21およびLCI22は、接合されたまま使用済み炉内構造物20を保管する保管容器(図示省略)内に収容され、炉内構造物20内に溜まった切り粉は、作業員により取り除かれる。かかる一連の引き揚げ工程によれば、交換を前提とせずに設計された炉内構造物20であっても、一時に引き揚げて保管容器内に収納できる利点がある。また、一時に引き揚げられる利点として、炉内構造物20の交換作業にかかる工期を短縮化できる利点がある。特に、原子力発電が我が国の需要電力の約30%を担っている実状を考慮すれば、原子力プラントの運転停止による産業界の不利益は計り知れない。この点において、交換作業にかかる工期を短縮化できる利点は、一般のメンテナンス事業に比して極めて重要である。
【0029】
なお、この実施の形態1では、貫通孔21cの形成を気中で行う。すなわち、切削にあたり、キャビティ30内の水Wを排出してUCIフランジ21aを切削するが、これは、切削加工を安価な工具にて実施できる点で好ましい。しかし、これに限らず、貫通孔21cの形成を水中にて行っても良い。また、この実施の形態1では、UCI21の新規据え付け時に設けたボルト穴21bを貫通させて拡径し、吊具37を挿通する貫通孔21cを設けた。これは、UCIフランジ21aのボルト穴21bがLCIフランジ22aのボルト穴22bに対して平面的に略同位置にあるため、ここに貫通孔21cを設ければ、LCIフランジ22aのボルト穴22bを直接利用して吊具37を固定できる点で好ましい。しかし、これに限らず、貫通孔21cをUCIフランジ21a上の任意の位置に、新規に設けても良い。
【0030】
(実施の形態2)
炉内構造物20の交換工程は、原子炉容器10から引き揚げた炉内構造物20を保管容器に収納し、この保管容器を原子炉内から外部に搬出する工程を含む。ここで、既存の原子炉は、上述のように炉内構造物20の交換作業を考慮した設計がなされていないため、保管容器の搬出は、原子炉内に保管容器を搬出するための通路を事後的に設け、この通路を経由して行われる。しかしながら、既存の原子力プラントは、十分な広さの通路を設け得るスペースを有しないため、上記交換工程にあたっては、保管容器を極力小型化して、狭い通路にて保管容器を搬出できるようにする必要がある。そこで、炉内構造物20の交換工程では、LCIフランジ22aが有するフローノズル27等の突起物を事前に切除して、炉内構造物20を小型化する工程が含まれる。これにより、保管容器を小型化して、その搬出を容易にできる利点がある。なお、炉内構造物20の交換は、未だ実施されておらず、交換にかかる上記工法、課題および解決手段は、発明者らが非公開にて発案、検討し、計画しているものである。
【0031】
図6は、この発明の実施の形態2にかかる切断装置を示す要部断面図である。図7は、図6に記載した切断装置の使用状況を示す平面図(a)および側面図(b)である。これらの図において、上記実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。この切断装置40は、本体41と、切断部50と、保持部60と、吸引部70とを含み構成される。本体41は、クランプ爪42を有し、このクランプ爪42をクランプ用シリンダー43により変位させてLCIフランジ22aを上方から挟み込み、切断装置40の位置を固定する。切断部50は、円盤カッター51と、送り機構52とを含み構成される。円盤カッター51は、突起物27の側方に配置され、回転用モータ(図示省略)により水平方向に回転して、これらの突起物27を切断する。送り機構52は、円盤カッター51を、送り用モータ52aによりガイドレール52bに沿って左右方向に進退変位させ、突起物27の切断位置まで送る。保持部60は、筒状部61に突起物27の突出部分をくわえ込み、チャック用シリンダー62により爪63を出し入れして突起物27を保持する。吸引部70は、突起物27の切断により生ずる切り粉を吸引するバキューム71と、切断位置を覆うフード71とを備え、このフード71にて切り粉の拡散を防止しつつ、バキューム71により切り粉を吸引して回収する。
【0032】
これらの切断部50、保持部60および吸引部70は、切断装置40の本体41上に相互に位置決めして設けられ、保持部60により突起物27を保持した状態にて、切断部50と吸引部70とが上記機能を発揮できるように配置される。具体的には、保持部60が突起物27の上部を保持した状態にて、円盤カッター51とバキューム71とが突起物27の略付け根の側方に位置し、フード71がこの付け根の周囲を囲うように構成される。これにより、保持部60にて突起物27を保持すれば、一義的に切断部50および吸引部70が好適な位置に配置されるので、切断により生ずる切り粉の拡散を抑制し、この切り粉を確実に回収できる利点がある。特に、原子炉内では、切り粉のような異物の残留を極力排除すべき要請があるため、一般の切断作業と比較して、より確実に切り粉を回収する必要がある。この点において、この切断装置40は、原子炉内での切断作業にあたり特に好適である。なお、切断装置40は、保持部60により突起物27を保持し、切断部50および吸引部70の位置を確定させた後にクランプ爪42を作動させて、LCIフランジ22a上に固定される。
【0033】
また、この切断装置40は、一本のロッド45により支持される。すなわち、この切断装置40では、単一のロッド45にて切断部50、保持部60および吸引部70の配置を操作する。これにより、複数のロッドで、これらをそれぞれ操作する一般の切断装置(図示省略)と比較して、狭いスペースでの作業が可能となる利点がある。特に、国内の原子力プラントでは、広さに十分な余裕を持った設計がなされていないため、キャビティ30上方に設置できる足場35の大きさも限られている(図1および図7(a)参照)。したがって、作業スペースが勢い狭くなり、切断作業も足場35の狭い作業口38から行われるため(図7(b)参照)、作業スペースを小さくできる利点は極めて重要である。
【0034】
また、この切断装置40は、ロッド45の先端部を、保持部60の筒状部61に真上から固定して成る(図6参照)。これにより、ロッド45を、保持部60から離れた他の位置に設ける場合と比較して、保持部60を突起物27に合わせる作業が容易となる利点がある。また、この切断装置40では、突起物27を保持部50にて保持すれば、一義的に切断部50および吸引部70が位置決めされるので、保持部60の位置合わせを簡易に行えて、切断作業を効率化できる利点がある。特に、突起物27の切断作業は、LCIフランジ22a全周に渡って行われ、且つ、切断対象は、フローノズル27だけでも30本近く存在する。そして、炉内構造物20の交換作業において、工期を短縮化できる利点が一般のメンテナンス事業に比して極めて重要である点に鑑みれば、切断作業を効率化できる本切断装置40は、高い実用性を有する。なお、切断装置40は、ロッド45の上端部にて上方のクレーン36に吊り下げられて設置される。また、切断作業は、LCI22を、キャビティ30内のスタンド31に仮置きして行われる(図1および図7(b)参照)。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる炉内構造物の交換方法によれば、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を切削して設けるにあたり、上部炉内構造物のフランジと下部炉内構造物のフランジとの接合面間の隙間から外部への切り粉の拡散を防止する拡散防止手段を設けるので、周囲への切り粉の拡散を防止でき、原子炉内での切り粉の残留を防止できる利点がある。
【0036】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法では、上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設け、吊具をこの貫通孔に挿通して下部炉内構造物のフランジに固定し、この吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを引き揚げるので、既存の上部炉内構造物および下部炉内構造物を一時に引き揚げて保管容器に収納できる利点がある。
【0037】
また、この発明にかかる切断装置は、切断手段を保持手段に対して位置決めし、この位置決めした状態にて、切断手段と保持手段とを単一のロッドで支持されて成るので、ロッドの位置を調整して保持手段により突起物を保持すれば、一義的に切断手段の位置決めを為し得るので、突起物の切断作業を迅速化できる利点がある。
【0038】
また、この発明にかかる炉内構造物の交換方法では、上記切断装置を用いて炉内構造物の突起物を切断するので、その切断作業を迅速化できる。また、突起物を切除して炉内構造物を小型化した後に、炉内構造物を原子炉容器から引き揚げて保管容器に収納するので、保管容器を小型化してその搬出を容易にできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用される原子炉の一例を示す構成図である。
【図2】図1に記載した原子炉容器および炉内構造物を示す側面断面図である。
【図3】図2に記載したUCI21とLCI22との接合部を示す拡大側面図(a)および拡大平面図(b)である。
【図4】この発明の実施の形態1にかかる炉内構造物の交換方法の要部を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1にかかる炉内構造物の交換方法の要部を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2にかかる切断装置を示す要部断面図である。
【図7】図6に記載した切断装置の使用状況を示す平面図(a)および側面図(b)である。
【符号の説明】
10 原子炉容器
20 炉内構造物
28 拡散防止カバー
40 切断装置

Claims (8)

  1. 上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設ける貫通孔形成ステップと、
    前記貫通孔に吊具を挿通すると共に、前記上部炉内構造物のフランジに接合される下部炉内構造物のフランジに前記吊具を固定して、当該吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを一時に引き揚げる引揚ステップとを含み、且つ、
    前記貫通孔が切削により設けられると共に、当該切削にあたり、前記上部炉内構造物のフランジと前記下部炉内構造物フランジとの接合面間の隙間から外部への切り粉の拡散を防止する拡散防止手段を設ける炉内構造物の交換方法。
  2. 前記拡散防止手段が、前記接合面間の隙間に介在して、当該隙間のうち前記貫通孔を設ける位置より外縁側を遮蔽する遮蔽手段である請求項1に記載の炉内構造物の交換方法。
  3. 前記拡散防止手段が、前記下部炉内構造物のフランジ上に既設された突起物にて位置決めされる請求項1または2に記載の炉内構造物の交換方法。
  4. 上部炉内構造物のフランジに貫通孔を設ける貫通孔形成ステップと、
    前記貫通孔に吊具を挿通すると共に、前記上部炉内構造物のフランジに接合される下部炉内構造物のフランジに前記吊具を固定して、当該吊具により上部炉内構造物と下部炉内構造物とを一時に引き揚げる引揚ステップと、
    を含む炉内構造物の交換方法。
  5. 原子炉の炉内構造物が有する突起物を切断する切断手段と、
    切断された前記突起物を保持して回収する保持手段とを含み、且つ、
    前記切断手段が前記保持手段に対して位置決めされた状態にて、前記切断手段と前記保持手段とが単一のロッドにより支持されて成る切断装置。
  6. 前記保持手段が、前記ロッドの略先端に設けられる請求項5に記載の切断装置。
  7. さらに、前記切断手段に対して位置決めされた状態にて、前記ロッドに支持されると共に、前記切断により生ずる切り粉を吸引する吸引手段を含む請求項5または6に記載の切断装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1つに記載の切断装置を用いて、原子炉の炉内構造物が有する突起物を切断する切断ステップと、
    前記炉内構造物を原子炉容器から引き揚げて保管容器に収納する収納ステップと、
    を含む炉内構造物の交換方法。
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JP2012173111A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 容器本体と蓋部との接合部における作業方法

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