JP2004264206A - 配管切断工具と炉内構造物の搬出方法および搬出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能とする切断工具および炉内構造物の搬出方法を提供すること。
【解決手段】原子力発電所の水Wを張られたキャビティ8内で、遠隔操作で炉内構造物40の配管を切断するとき、切断機構2と把持押圧機構3とを固定部材10にて連結することにより、切断時のせん断力による切断機構2や配管の逃げがなくなるので、操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能な配管切断工具1を提供でき、さらに、把持機構に押圧機構を兼ねているので、配管の内容物を流出させない配管切断工具1を提供できる。また、前記配管切断工具1を炉内構造物の配管切断に用いることにより、効率の良い炉内構造物の搬出方法および搬出装置を提供できる。
【選択図】 図2
【解決手段】原子力発電所の水Wを張られたキャビティ8内で、遠隔操作で炉内構造物40の配管を切断するとき、切断機構2と把持押圧機構3とを固定部材10にて連結することにより、切断時のせん断力による切断機構2や配管の逃げがなくなるので、操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能な配管切断工具1を提供でき、さらに、把持機構に押圧機構を兼ねているので、配管の内容物を流出させない配管切断工具1を提供できる。また、前記配管切断工具1を炉内構造物の配管切断に用いることにより、効率の良い炉内構造物の搬出方法および搬出装置を提供できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、原子力発電のキャビティ内における炉内構造物の搬出工事に関し、さらに詳しくは、配管切断工具と炉内構造物の搬出方法および搬出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所の原子炉容器内に、燃料集合体の支持・位置決めや制御棒の案内・位置決め等をするため炉内構造物が設けられている。燃料集合体は所定の燃焼を終えれば、リサイクル燃料集合体として原子炉容器内の炉内構造物から取り出される。
【0003】
しかしながら、炉内構造物は、今まで交換されることもなくそれぞれの原子炉において運転当初からそのまま使用されている。これは炉内構造物が元々燃料集合体のようにリサイクルされるものでなく、恒久的な構造物として長期の使用を想定して設計、製作されたものであり、原子炉の予定使用期間内はその性能を発揮できるものだからである。また、海外においては、炉内構造物を構成するボルトなどの部品に異常、すなわち磨耗や損傷がある場合は、点検時に発見され、この異常がある部分のみを取り替えており、わが国においても、同様の処置をすることとしていた。
【0004】
しかしながら、数十年にわたる長期使用により、炉内構造物の設計当初には想定されていなかった事象が生じる場合がある。また、予定使用期間を越えて引き続き原子炉の運転を継続する場合もある。上記の場合には、原子炉の運転において高い安全性を維持するために、炉内構造物を新品に取り替える必要が生じることがある。
【0005】
炉内構造物の搬出方法を記載しているものがある(例えば、特許文献1参照)。図13に搬出方法の概略を示す。炉内構造物40は、それまでの運転において中性子等の照射を受けて放射能を帯びているので、キャビティ内に水Wを貯めて放射線の拡散を防止する。格納容器103の上面に設置された揚重設備101が、搬出容器50に入れられた炉内構造物40を一体にて格納容器103の上面から搬出する。
【0006】
このとき、炉内構造物40の上面には、複数の熱電対引出管支持柱(図示せず)が突出している。この熱電対引出管支持柱は、炉内の温度を検出するための熱電対(図示せず)の配線を通すための複数の熱電対引出管を束ねている。この熱電対引出管支持柱を取り外せば、炉内構造物の長さが短くなり、コンパクトな搬出が可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−84052号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉内構造物は恒久的な構造物として長期の使用を想定して設計、製作されたものであるので、熱電対引出管は、取り外しを考慮されていないため、切断をしなければ、取り外しができない。また、キャビティ内に水を貯めて放射線の拡散防止を行っているため、熱電対引出管の切断は水中での作業となる。さらに、人体への影響を考慮すると、遠隔にて前記熱電対引出管を切断する必要がある。
【0009】
よって、長尺の専用工具を用いることとなる。しかし、遠隔にて前記熱電対引出管を切断する場合、熱電対引出管および工具が切断反力により逃げることになる。ここで、専用工具は長尺なので、工具側において、切断反力に負けない、剛性の大きい構造とするには相当の強度が必要であり、また、大型化する必要がある。よって、作業員の操作性が低下することとなる。
【0010】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能とする配管切断工具と炉内構造物の搬出方法および搬出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明に係る配管切断工具は、原子力発電所の水を張ったキャビティ内の配管を掴んで保持する把持機構と、前記把持された配管の切断機構とを備え、前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする。
【0012】
このように、配管を把持する機構を備えているので、配管を切断する際、配管および工具が切断反力により逃げることができない。また、配管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。
【0013】
また、この発明に係る配管切断工具は、配管を掴んで保持する把持機構と、前記把持された配管の切断機構と、前記配管が切断される前に、前記切断位置を含む前記配管の一部を押し潰す押圧機構とを備え、前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする。
【0014】
このようにすると、内容物の入った配管において、配管を押し潰し、押し潰した部分を切断することにより、配管の切断面は小さく閉じているので、配管から内容物が外部に流出することを防ぐことができる。また、把持機構を有しているので、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能である配管切断工具を提供できる。
【0015】
さらに、遠隔操作にて原子力発電所の水を張ったキャビティ内の配管を切断する際にこの配管切断工具を採用すると、配管および工具が切断反力により逃げることがなく、また、配管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。さらに、前記配管内に内容物がある場合、前記配管から前記内容物が外部に流出することを防ぐことができるので好ましい。
【0016】
また、この発明に係る配管切断工具は、前記配管が、原子炉格納容器の上部にある熱電対引出管であることを特徴とする。炉内構造物を搬出するとき、放射線の拡散防止のため、キャビティ内に水を貯めた状態にて熱電対引出管を切断しなければならない。この配管切断工具は、熱電対引出管を把持する機構を備えているので、熱電対引出管を切断する際、熱電対引出管および工具が切断反力により逃げることができない。さらに、熱電対引出管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。
【0017】
また、熱電対引出管の内には熱電対の配線を保護するためにアルミナが充填されている。本発明においては、前記熱電対引出管が切断される前に、押圧機構が前記切断位置を含む前記熱電対引出管の一部を押し潰すので、前記熱電対引出管の切断面は小さく閉じる。その結果、前記熱電対引出管から前記アルミナがキャビティ内の水に流出することを防ぐことができる。
【0018】
また、この発明に係るキャビティ内の配管切断工具は、前記把持機構と前記押圧機構とを備え、前記把持機構が前記押圧機構を兼ねることを特徴とする。このように、把持機構と押圧機構を同一機構とすることにより、構成がコンパクトである配管切断工具を提供できる。また、構成がコンパクトであるので、配管切断工具を設置するスペースの小さい狭隘部等での切断に適している。
【0019】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出方法は、炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す工程と、前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する工程と、複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱を撤去する工程と、前記炉内構造物を格納して搬出する搬出容器内に、前記熱電対引出管支持柱を撤去された前記炉内構造物を格納する工程と、原子炉格納容器内から前記搬出容器を搬出する工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
このような搬出方法にすると、搬出される炉内構造物の長さを短くして搬出容器に収納でき、搬出容器の長さも短くできる。さらに、搬出容器の重量が低減でき、長さとあわせて、搬出時のハンドリング良くすることができる。よって、効率よく炉内構造物を搬出することができる。
【0021】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出装置は、炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す押圧手段と、前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する切断手段と、前記炉内構造物を格納する格納手段と、複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱または前記搬出容器の少なくとも一方を搬出する搬出手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
さらに、この発明に係る炉内構造物の搬出装置は、前記炉内構造物を格納した前記格納手段が前記搬出手段の吊上げの定格荷重を超える場合には、前記炉内構造物を格納した前記格納手段を搬出可能な吊上げの定格荷重を持つ他の搬出手段を備えたことを特徴とすることもできる。
【0023】
このような炉内構造物の搬出装置とすることで、熱電対引出管が切断される前に、押圧手段が前記切断位置を含む前記熱電対引出管の一部を押し潰すので、前記熱電対引出管の切断面は小さく閉じ、熱電対引出管内のアルミナが外部に流出することを防ぐことができる。
【0024】
炉内構造物を格納する格納手段としては、炉内構造物からの放射線を遮蔽することができる搬出容器がある。炉内構造物の上部から熱電対引出管を取り外しているので、搬出される炉内構造物の全長が短くなっているので、この格納手段の全長も短くすることができる。よって、格納手段の重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる。
【0025】
熱電対引出管支持柱または搬出容器の一方を搬出する搬出手段としては、炉内構造物が設置されている原子炉格納容器内にあるポーラクレーンが使用できる。
また、原子炉格納容器内にポーラクレーンの吊上げの定格荷重より小さいトラッククレーン等の起重機を設置すると、熱電対引出管支持柱のような軽量なものの搬出が容易に行うことができる。さらに、炉内構造物を格納した格納手段の重量がポーラクレーンの吊上げの定格荷重より大きいときは、揚重機を原子炉格納容器の天井やオペレーションフロア上に仮設することで搬出容器の搬出が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、従来例で述べたものと同一の構成については、説明を省略すると共に、符号を統一して説明する。
【0027】
図1は、この発明の実施の形態1に係る配管切断の模式図である。図2は、図1のA部の詳細、つまり、配管切断工具の拡大図である。図3は、この発明の実施の形態1に係る配管の押し潰し、切断の概念図である。図4は、切断機構の変形例を示す。
【0028】
図5は、この発明の実施の形態1に係る炉内構造物の搬出方法のフローを示す図である。図6は、原子力発電所の原子炉の要部断面図を示す図である。図7は、原子炉容器の構成例を示す図である。図8は、この発明に係る搬出容器の構成例を示す図である。同図(a)は搬出容器の上蓋、同図(b)は搬出容器の本体、同図(c)は搬出容器の底蓋の構成例を示す要部断面図であり、同図(d)は同図(a)のA−A矢視図、同図(e)は同図(b)のB−B矢視図である。
【0029】
図9は、キャビティ内に搬出容器上蓋を吊り下げた状態を示す図である。図10は、搬出容器本体を原子炉容器に吊り下げた状態を示す図である。図11は、炉内構造物を搬出容器本体の内部に吊り上げた状態を示す図である。図12は、オペレーションフロアに載置された搬出容器を示す図である。
【0030】
実施の形態1に係る配管切断工具の説明を行う。先ず、図2を用いて、前記切断機構2の構造を説明する。この切断機構2は、はさみ状の切断機構の切断部11、この切断機構の切断部11を駆動する切断機構の駆動部12と切断機構の支持部16からなっている。この支持部16は、ロッド21と連結され、切断機構の切断部11と切断機構の駆動部12と連結されている。
【0031】
この切断機構の駆動部12は、図示しないが、遠隔操作にて駆動するようになっている。熱電対引出管45の切断は、狭い場所での作業となる場合、コンパクトな構造とすることが望ましく、はさみ状の切断機構の切断部11とする。しかし、これに限定されず切断機構の切断部11は、図4に示すように、一方を切断機構の固定部11a、他方を切断機構の切断部11bとした構成としてもよい。
【0032】
このとき、支持部16には、切断機構の固定部11a、切断機構の駆動部12が固定されており、切断機構の駆動部12先端に設けられた切断機構の切断部11bが切断機構の固定部11aにあたることにより、熱電対引出管45を切断する構造となっている。切削により熱電対引出管45を切断すると、切削粉が出るので、せん断により熱電対引出管45を切断できるはさみ等の構造が望ましい。
【0033】
また、切断機構の駆動部12に関しても、コンパクトな構造とするため、シリンダを用いた機構が考えられる。切断機構の駆動部12をシリンダとした場合は、キャビティ8内の水Wに油等の物質を流入しないように、シリンダの作動流体として、水または空気が望ましい。熱電対引出管45を切断する力が多く必要な場合は、シリンダの作動流体を非圧縮性の水とすることが好ましい。しかし、これに限定されず切断機構の駆動部12は、モータ駆動としてもよい。
【0034】
次に、図2を用いて、前記把持押圧機構3の構造を説明する。この把持押圧機構3は把持押圧機構の固定部13、熱電対引出管45を把持または押し潰す把持押圧機構の把持押圧部14と把持押圧機構の把持押圧部14を駆動する把持押圧機構の駆動部15からなっている。また、図示しないが、把持押圧機構の固定部13および把持押圧機構の把持押圧部14の双方が駆動する形態となっていて同様の効果を奏するものであれば良い。
【0035】
この把持押圧機構の駆動部15は、図示しないが、遠隔操作にて駆動するようになっている。把持押圧機構の駆動部15に関して、上記の切断機構2と同様にコンパクトな機構とするため、シリンダを用いたほうが好ましい。さらに、キャビティ8内の水Wを油等の物質を流入しないように、シリンダの作動流体として、水または空気が望ましい。熱電対引出管45を把持または押し潰す力が多く必要な場合は、シリンダの作動流体を非圧縮性の水とすることが好ましい。しかし、これに限定されず把持押圧機構の駆動部15は、モータ駆動としてもよい。前記把持押圧機構3は、把持機構が押圧機構を兼ね、コンパクトなものとなっている。また、把持押圧機構の駆動部15が一箇所で済むので、メンテナンス性がよい。
【0036】
また、把持機構と押圧機構は、図示しないが、別々の機構とすることも可能である。この場合、把持機構が押圧機構を兼ねる場合と比べ、把持機構が小型化でき、狭い場所での配管の切断をすることができる。
【0037】
さらに、固定部材10について説明する。固定部材10は、切断機構の支持部16と把持押圧機構の固定部13とを連結し、把持押圧機構3にて熱電対引出管45を把持したとき、切断機構が所定の切断位置に来るよう位置決めして取り付けられている。このようにすることで、切断される熱電対引出管45と切断機構2の位置関係が一定となり、熱電対引出管45の切断時の逃げが無くなり、確実且つ容易な切断が可能となる。また、熱電対引出管45を把持したと同時に配管を切断する位置にあるので、操作性が向上する。
【0038】
図5を用いて、炉内構造物40の搬出方法について説明をする。図7に示すように、炉内構造物40は、原子炉容器30内にあり、前記原子炉容器30は、原子炉容器本体31とその上部の原子炉容器蓋32により構成され、原子炉容器固定ボルト33にて固定されている。炉内構造物40の上部には、制御棒クラスタ案内管44が取り付けられており、図示しない制御棒クラスタ駆動装置の駆動軸が挿入されている。
【0039】
また、燃料集合体内に配置された熱電対を引き出す熱電対引出管45、熱電対引出管支持柱46が設置されている。図6のように熱電対引出管45が制御棒クラスタ案内管よりも上部側に突出している。前記熱電対引出管45の内部にはシース48が挿入されており、さらに、そのシース24の内部に熱電対の配線46を保護するためにアルミナ47が充填されている。
【0040】
炉内構造物40の搬出工事は、炉内構造物40がそれまでの運転において中性子等の照射を受けて放射能を帯びているので、搬出工事を行う前に、キャビティ8内に水Wを貯めて放射線の拡散を防止して行う。
【0041】
先ず、図6に示すように、原子炉格納容器60の上部に設けられたポーラクレーン110にて原子炉容器蓋32を取り外す。次に炉内構造物40の上部にある熱電対引出管支持柱46の取り外しを行う。熱電対引出管支持柱46は熱電対引出管45をサポートしており、この熱電対引出管45は炉内構造物40の上部から内部に貫通し、溶接にて炉内構造物40に取り付けられている。よって、熱電対引出管45を取り外すことが必要となる。しかしながら、熱電対引出管45の内部にはアルミナ47が充填されているので、単に切断した場合、キャビティ8内の水Wにアルミナ47を流出することとなる。そこで、上述の配管切断工具1を使用する。
【0042】
熱電対引出管45切断作業は、水Wの貯められたキャビティ8内で行われるので、作業員の安全性を考慮し、キャビティ8外からの目視または図示しないがカメラ等の撮影手段により取り込んだ映像をCRT(Cathode−Ray Tube)等の表示手段にて見ながらの遠隔操作による作業となる。
【0043】
ポーラクレーン110の吊上げワイヤロープ119にフック118を取り付け、このフック118に棒状のロッド21を取り付ける。このロッド21の先端に配管切断工具1が設けられている。熱電対引出管45の切断位置を含む近辺に配管切断工具1を配置する。前記把持押圧機構3が前記熱電対引出管45の切断位置45a周辺を押し潰す(ステップS101)。
【0044】
前記把持押圧機構3を熱電対引出管45が押し潰された部分から取り外し、切断位置45aに前記切断機構2が来るように前記把持押圧機構3にて熱電対引出管45を把持する。前記切断機構2を用い、熱電対引出管45の前記把持押圧機構3にて押し潰された部分を切断する(ステップS102)。このとき、前記把持押圧機構3にて、熱電対引出管45を把持しているので、前記切断機構2による切断時に熱電対引出管45が逃げることがなく、確実にすばやく切断が可能となる。
【0045】
また、熱電対引出管45の切断面は押し潰されているので、内部に充填されているアルミナ47が外部に出ることなく、キャビティ8内の水Wに異物を流出することがない。よって、作業時間を短縮して行うことができる。さらに、前記配管切断工具1は前記ロッド21に取り付けられているが、熱電対引出管45を把持して切断するので、配管切断工具1やロッド21自体の剛性を上げる必要がなく、大型化しなくてもよい。
【0046】
熱電対引出管45は複数本あるので、一本一本切断すると、配管切断工具1の位置合わせ、切断を何度も繰り返さなければならず、時間のかかる工事となる。
そこで、複数の配管切断工具1を複数の熱電対引出管45の位置を考慮した適当な冶具にて連結し、複数の熱電対引出管45を同時に切断する。一本一本配管を切断するよりも、効率よく作業を進めることができ、作業時における作業員への被爆量の低減を図ることができる。作業時間がさらに短縮でき、ひいては、原子力発電所の発電再開を早くすることが可能となる。
【0047】
このようにして、熱電対引出管45が切断される。熱電対引出管支持柱46は図示しないボルトにて炉内構造物40に止められているので、ボルトを取り外すことにより、熱電対引出管支持柱46と熱電対引出管45とを炉内構造物40から取り外すことができる(ステップS103)。ここで、炉内構造物40の全長は約12m程度あり、熱電対引出管支持柱46が突出していた部分は約3m程度ある。よって、搬出される炉内構造物40の全長が3/4になっているので、搬出容器50の大きさを小さくすることができる。これによって、搬出容器50の製作費用を安くすることができる。
【0048】
図8に示すように、搬出容器50は、搬出容器上蓋52、搬出容器本体53、搬出容器底蓋54から構成され、それぞれは図示しないボルトにて一体となる。
図9に示すように、搬出容器上蓋52が上部に設けられたアイプレート52bにポーラクレーン110の吊上げワイヤロープ119、フック118を介して治具115を取り付け、吊り上げられる。キャビティ8内の水Wを抜きながら、搬出容器上蓋52が熱電対引出管支持柱45の取り外された炉内構造物40の上部に載せられる。搬出容器上蓋52と炉内構造物40は図示しないボルトにて取り付けられる。
【0049】
図10に示すように、搬出容器本体53の内部の凹部53aと搬出容器上蓋52の凸部52aとが一致するように、ポーラクレーン110または仮設された揚重機150にて搬出容器上蓋52の中心に合わせて搬出容器本体53がキャビティ8内に据え付けられる。ここで、ポーラクレーン110にて炉内構造物40が入った搬出容器50が吊り上げられない場合、揚重機150が仮設される。本実施例では、揚重機150を仮設している場合を記載する。揚重機150は、原子炉格納容器60の上面、原子炉格納容器60内のオペレーションフロア113またはオペレーションフロアの仮設床113aに仮設される。
【0050】
図11に示すように、揚重機150のワイヤロープ152を介し、吊り上げ冶具154と搬出容器52のアイプレート52bが連結され、揚重機150にて搬出容器上蓋52と炉内構造物40が一体にて引き上げられる。そして、搬出容器本体53の内部の凹部53aを搬出容器上蓋52の凸部52aが通って、搬出容器本体53に挿入される。搬出容器本体53の転倒防止のため、揚重機150からワイヤロープ153を介し吊り下げた本体吊治具155を搬出容器本体53のトラニオン53eに取り付けておく。搬出容器上蓋52が搬出容器本体53の上部に付くと、図示しないボルトにて搬出容器上蓋52と搬出容器本体53とが一体となる(ステップS104)。
【0051】
その後、搬出容器上蓋52のアイプレート52bに取り付けた治具115を取り外す。図12に示すように、搬出容器上蓋52と一体となった搬出容器本体53を揚重機150のワイヤロープ153にて吊り上げ、搬出容器底蓋54が図示しないボルトにて搬出容器本体53下面に取り付けられ、オペレーションフロア113に設けられた仮設床113a上に吊り上げられ、置かれる。
【0052】
搬出容器50は、従来のものに比べ、全長が短くできるので、格納容器103内からの引き抜き長さが短くなり、揚程も短くできる。よって、原子炉容器30内からの搬出時には、図示しないが、原子炉格納容器60の天井から取り出されても、既設の搬出口から取り出されてもよい(ステップS105)。このようにすることで、搬出容器50の作業時のハンドリングが良好となるため、作業効率がよくすることができ、原子力発電所の発電再開を早くすることが可能となる。
【0053】
また、炉内構造物40の上部にある熱電対引出管45を押し潰す押圧手段と、前記熱電対引出管45を把持しながら、前記熱電対引出管45の押し潰された部分を切断する切断手段としての前記配管切断工具1と、前記炉内構造物40を格納する格納手段としての前記搬出容器50と、熱電対引出管支持柱を搬出する搬出手段としての前記ポーラクレーン110と、前記搬出容器50を搬出する搬出手段としての前記揚重機150とを有する炉内構造物の搬出装置とすることで、熱電対引出管45内のアルミナ47が外部に流出することを防ぐことができ、また、搬出容器50は、重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる炉内構造物40の搬出装置を提供できる。
【0054】
熱電対引出管45の切断に関し、述べてきたが、本発明は、水中内における配管の切断においても同様に利用できる。また、配管内に内容物が無い場合、配管内の内容物がキャビティ8内の水Wに流出しても問題ない場合や、配管内の内容物がキャビティ8内の水Wに流出する恐れが無い場合等に関しては、押圧機構を設けずに、切断機構と把持機構を有する配管切断工具として使用しても良い。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る配管切断工具では、配管の把持機構と切断機構を併せ持つため、作業時の操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能とする配管切断工具を提供できる。さらに、押圧機構をも併せ持つので、配管の内容物を流出させない配管切断工具を提供できる。
【0056】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出方法では、搬出される炉内構造物の全長を短くすることにより、搬出容器の全長も短くなる。よって、搬出容器の製作費用を安くし、搬出容器の重量が軽くなることと合わせ、作業効率をよくすることができる炉内構造物の搬出方法を提供できる。
【0057】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出装置では、熱電対引出管内のアルミナが外部に流出することを防ぐことができ、また、搬出容器は、重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる炉内構造物の搬出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る配管切断の模式図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る配管切断工具の拡大図である。
【図3】この発明に実施の形態1に係る配管の押し潰し、切断の概念図である。
【図4】この発明に係る切断機構の変形例である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る炉内構造物の搬出方法のフローを示す図である。
【図6】原子力発電所の原子炉の要部断面図を示す図である。
【図7】原子炉容器の構成例を示す図である。
【図8】この発明に係る搬出容器の構成例を示す図である。
【図9】キャビティ内に搬出容器上蓋を吊り下げた状態を示す図である。
【図10】搬出容器本体を原子炉容器に吊り下げた状態を示す図である。
【図11】炉内構造物を搬出容器本体の内部に吊り上げた状態を示す図である。
【図12】オペレーションフロアに載置された搬出容器を示す図である。
【図13】炉内構造物の搬出例を示す図である。
【符号の説明】
1 配管切断工具
2 切断機構
3 把持押圧機構
5 熱電対引出管
10 固定部材
11 切断機構の切断部
12 切断機構の駆動部
13 把持押圧機構の固定部
14 把持押圧機構の把持押圧部
15 把持押圧機構の駆動部
16 切断機構の支持部
21 ロッド
40 炉内構造物
50 搬出容器
【発明の属する技術分野】
この発明は、原子力発電のキャビティ内における炉内構造物の搬出工事に関し、さらに詳しくは、配管切断工具と炉内構造物の搬出方法および搬出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所の原子炉容器内に、燃料集合体の支持・位置決めや制御棒の案内・位置決め等をするため炉内構造物が設けられている。燃料集合体は所定の燃焼を終えれば、リサイクル燃料集合体として原子炉容器内の炉内構造物から取り出される。
【0003】
しかしながら、炉内構造物は、今まで交換されることもなくそれぞれの原子炉において運転当初からそのまま使用されている。これは炉内構造物が元々燃料集合体のようにリサイクルされるものでなく、恒久的な構造物として長期の使用を想定して設計、製作されたものであり、原子炉の予定使用期間内はその性能を発揮できるものだからである。また、海外においては、炉内構造物を構成するボルトなどの部品に異常、すなわち磨耗や損傷がある場合は、点検時に発見され、この異常がある部分のみを取り替えており、わが国においても、同様の処置をすることとしていた。
【0004】
しかしながら、数十年にわたる長期使用により、炉内構造物の設計当初には想定されていなかった事象が生じる場合がある。また、予定使用期間を越えて引き続き原子炉の運転を継続する場合もある。上記の場合には、原子炉の運転において高い安全性を維持するために、炉内構造物を新品に取り替える必要が生じることがある。
【0005】
炉内構造物の搬出方法を記載しているものがある(例えば、特許文献1参照)。図13に搬出方法の概略を示す。炉内構造物40は、それまでの運転において中性子等の照射を受けて放射能を帯びているので、キャビティ内に水Wを貯めて放射線の拡散を防止する。格納容器103の上面に設置された揚重設備101が、搬出容器50に入れられた炉内構造物40を一体にて格納容器103の上面から搬出する。
【0006】
このとき、炉内構造物40の上面には、複数の熱電対引出管支持柱(図示せず)が突出している。この熱電対引出管支持柱は、炉内の温度を検出するための熱電対(図示せず)の配線を通すための複数の熱電対引出管を束ねている。この熱電対引出管支持柱を取り外せば、炉内構造物の長さが短くなり、コンパクトな搬出が可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−84052号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉内構造物は恒久的な構造物として長期の使用を想定して設計、製作されたものであるので、熱電対引出管は、取り外しを考慮されていないため、切断をしなければ、取り外しができない。また、キャビティ内に水を貯めて放射線の拡散防止を行っているため、熱電対引出管の切断は水中での作業となる。さらに、人体への影響を考慮すると、遠隔にて前記熱電対引出管を切断する必要がある。
【0009】
よって、長尺の専用工具を用いることとなる。しかし、遠隔にて前記熱電対引出管を切断する場合、熱電対引出管および工具が切断反力により逃げることになる。ここで、専用工具は長尺なので、工具側において、切断反力に負けない、剛性の大きい構造とするには相当の強度が必要であり、また、大型化する必要がある。よって、作業員の操作性が低下することとなる。
【0010】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能とする配管切断工具と炉内構造物の搬出方法および搬出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明に係る配管切断工具は、原子力発電所の水を張ったキャビティ内の配管を掴んで保持する把持機構と、前記把持された配管の切断機構とを備え、前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする。
【0012】
このように、配管を把持する機構を備えているので、配管を切断する際、配管および工具が切断反力により逃げることができない。また、配管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。
【0013】
また、この発明に係る配管切断工具は、配管を掴んで保持する把持機構と、前記把持された配管の切断機構と、前記配管が切断される前に、前記切断位置を含む前記配管の一部を押し潰す押圧機構とを備え、前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする。
【0014】
このようにすると、内容物の入った配管において、配管を押し潰し、押し潰した部分を切断することにより、配管の切断面は小さく閉じているので、配管から内容物が外部に流出することを防ぐことができる。また、把持機構を有しているので、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能である配管切断工具を提供できる。
【0015】
さらに、遠隔操作にて原子力発電所の水を張ったキャビティ内の配管を切断する際にこの配管切断工具を採用すると、配管および工具が切断反力により逃げることがなく、また、配管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。さらに、前記配管内に内容物がある場合、前記配管から前記内容物が外部に流出することを防ぐことができるので好ましい。
【0016】
また、この発明に係る配管切断工具は、前記配管が、原子炉格納容器の上部にある熱電対引出管であることを特徴とする。炉内構造物を搬出するとき、放射線の拡散防止のため、キャビティ内に水を貯めた状態にて熱電対引出管を切断しなければならない。この配管切断工具は、熱電対引出管を把持する機構を備えているので、熱電対引出管を切断する際、熱電対引出管および工具が切断反力により逃げることができない。さらに、熱電対引出管を把持したとき、切断機構が切断位置付近にあるので、把持機構と切断機構が別々の構成となっている場合に比べ、操作性を損なうことなく確実に且つ容易に切断可能となる。
【0017】
また、熱電対引出管の内には熱電対の配線を保護するためにアルミナが充填されている。本発明においては、前記熱電対引出管が切断される前に、押圧機構が前記切断位置を含む前記熱電対引出管の一部を押し潰すので、前記熱電対引出管の切断面は小さく閉じる。その結果、前記熱電対引出管から前記アルミナがキャビティ内の水に流出することを防ぐことができる。
【0018】
また、この発明に係るキャビティ内の配管切断工具は、前記把持機構と前記押圧機構とを備え、前記把持機構が前記押圧機構を兼ねることを特徴とする。このように、把持機構と押圧機構を同一機構とすることにより、構成がコンパクトである配管切断工具を提供できる。また、構成がコンパクトであるので、配管切断工具を設置するスペースの小さい狭隘部等での切断に適している。
【0019】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出方法は、炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す工程と、前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する工程と、複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱を撤去する工程と、前記炉内構造物を格納して搬出する搬出容器内に、前記熱電対引出管支持柱を撤去された前記炉内構造物を格納する工程と、原子炉格納容器内から前記搬出容器を搬出する工程と、を備えることを特徴とする。
【0020】
このような搬出方法にすると、搬出される炉内構造物の長さを短くして搬出容器に収納でき、搬出容器の長さも短くできる。さらに、搬出容器の重量が低減でき、長さとあわせて、搬出時のハンドリング良くすることができる。よって、効率よく炉内構造物を搬出することができる。
【0021】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出装置は、炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す押圧手段と、前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する切断手段と、前記炉内構造物を格納する格納手段と、複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱または前記搬出容器の少なくとも一方を搬出する搬出手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
さらに、この発明に係る炉内構造物の搬出装置は、前記炉内構造物を格納した前記格納手段が前記搬出手段の吊上げの定格荷重を超える場合には、前記炉内構造物を格納した前記格納手段を搬出可能な吊上げの定格荷重を持つ他の搬出手段を備えたことを特徴とすることもできる。
【0023】
このような炉内構造物の搬出装置とすることで、熱電対引出管が切断される前に、押圧手段が前記切断位置を含む前記熱電対引出管の一部を押し潰すので、前記熱電対引出管の切断面は小さく閉じ、熱電対引出管内のアルミナが外部に流出することを防ぐことができる。
【0024】
炉内構造物を格納する格納手段としては、炉内構造物からの放射線を遮蔽することができる搬出容器がある。炉内構造物の上部から熱電対引出管を取り外しているので、搬出される炉内構造物の全長が短くなっているので、この格納手段の全長も短くすることができる。よって、格納手段の重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる。
【0025】
熱電対引出管支持柱または搬出容器の一方を搬出する搬出手段としては、炉内構造物が設置されている原子炉格納容器内にあるポーラクレーンが使用できる。
また、原子炉格納容器内にポーラクレーンの吊上げの定格荷重より小さいトラッククレーン等の起重機を設置すると、熱電対引出管支持柱のような軽量なものの搬出が容易に行うことができる。さらに、炉内構造物を格納した格納手段の重量がポーラクレーンの吊上げの定格荷重より大きいときは、揚重機を原子炉格納容器の天井やオペレーションフロア上に仮設することで搬出容器の搬出が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、従来例で述べたものと同一の構成については、説明を省略すると共に、符号を統一して説明する。
【0027】
図1は、この発明の実施の形態1に係る配管切断の模式図である。図2は、図1のA部の詳細、つまり、配管切断工具の拡大図である。図3は、この発明の実施の形態1に係る配管の押し潰し、切断の概念図である。図4は、切断機構の変形例を示す。
【0028】
図5は、この発明の実施の形態1に係る炉内構造物の搬出方法のフローを示す図である。図6は、原子力発電所の原子炉の要部断面図を示す図である。図7は、原子炉容器の構成例を示す図である。図8は、この発明に係る搬出容器の構成例を示す図である。同図(a)は搬出容器の上蓋、同図(b)は搬出容器の本体、同図(c)は搬出容器の底蓋の構成例を示す要部断面図であり、同図(d)は同図(a)のA−A矢視図、同図(e)は同図(b)のB−B矢視図である。
【0029】
図9は、キャビティ内に搬出容器上蓋を吊り下げた状態を示す図である。図10は、搬出容器本体を原子炉容器に吊り下げた状態を示す図である。図11は、炉内構造物を搬出容器本体の内部に吊り上げた状態を示す図である。図12は、オペレーションフロアに載置された搬出容器を示す図である。
【0030】
実施の形態1に係る配管切断工具の説明を行う。先ず、図2を用いて、前記切断機構2の構造を説明する。この切断機構2は、はさみ状の切断機構の切断部11、この切断機構の切断部11を駆動する切断機構の駆動部12と切断機構の支持部16からなっている。この支持部16は、ロッド21と連結され、切断機構の切断部11と切断機構の駆動部12と連結されている。
【0031】
この切断機構の駆動部12は、図示しないが、遠隔操作にて駆動するようになっている。熱電対引出管45の切断は、狭い場所での作業となる場合、コンパクトな構造とすることが望ましく、はさみ状の切断機構の切断部11とする。しかし、これに限定されず切断機構の切断部11は、図4に示すように、一方を切断機構の固定部11a、他方を切断機構の切断部11bとした構成としてもよい。
【0032】
このとき、支持部16には、切断機構の固定部11a、切断機構の駆動部12が固定されており、切断機構の駆動部12先端に設けられた切断機構の切断部11bが切断機構の固定部11aにあたることにより、熱電対引出管45を切断する構造となっている。切削により熱電対引出管45を切断すると、切削粉が出るので、せん断により熱電対引出管45を切断できるはさみ等の構造が望ましい。
【0033】
また、切断機構の駆動部12に関しても、コンパクトな構造とするため、シリンダを用いた機構が考えられる。切断機構の駆動部12をシリンダとした場合は、キャビティ8内の水Wに油等の物質を流入しないように、シリンダの作動流体として、水または空気が望ましい。熱電対引出管45を切断する力が多く必要な場合は、シリンダの作動流体を非圧縮性の水とすることが好ましい。しかし、これに限定されず切断機構の駆動部12は、モータ駆動としてもよい。
【0034】
次に、図2を用いて、前記把持押圧機構3の構造を説明する。この把持押圧機構3は把持押圧機構の固定部13、熱電対引出管45を把持または押し潰す把持押圧機構の把持押圧部14と把持押圧機構の把持押圧部14を駆動する把持押圧機構の駆動部15からなっている。また、図示しないが、把持押圧機構の固定部13および把持押圧機構の把持押圧部14の双方が駆動する形態となっていて同様の効果を奏するものであれば良い。
【0035】
この把持押圧機構の駆動部15は、図示しないが、遠隔操作にて駆動するようになっている。把持押圧機構の駆動部15に関して、上記の切断機構2と同様にコンパクトな機構とするため、シリンダを用いたほうが好ましい。さらに、キャビティ8内の水Wを油等の物質を流入しないように、シリンダの作動流体として、水または空気が望ましい。熱電対引出管45を把持または押し潰す力が多く必要な場合は、シリンダの作動流体を非圧縮性の水とすることが好ましい。しかし、これに限定されず把持押圧機構の駆動部15は、モータ駆動としてもよい。前記把持押圧機構3は、把持機構が押圧機構を兼ね、コンパクトなものとなっている。また、把持押圧機構の駆動部15が一箇所で済むので、メンテナンス性がよい。
【0036】
また、把持機構と押圧機構は、図示しないが、別々の機構とすることも可能である。この場合、把持機構が押圧機構を兼ねる場合と比べ、把持機構が小型化でき、狭い場所での配管の切断をすることができる。
【0037】
さらに、固定部材10について説明する。固定部材10は、切断機構の支持部16と把持押圧機構の固定部13とを連結し、把持押圧機構3にて熱電対引出管45を把持したとき、切断機構が所定の切断位置に来るよう位置決めして取り付けられている。このようにすることで、切断される熱電対引出管45と切断機構2の位置関係が一定となり、熱電対引出管45の切断時の逃げが無くなり、確実且つ容易な切断が可能となる。また、熱電対引出管45を把持したと同時に配管を切断する位置にあるので、操作性が向上する。
【0038】
図5を用いて、炉内構造物40の搬出方法について説明をする。図7に示すように、炉内構造物40は、原子炉容器30内にあり、前記原子炉容器30は、原子炉容器本体31とその上部の原子炉容器蓋32により構成され、原子炉容器固定ボルト33にて固定されている。炉内構造物40の上部には、制御棒クラスタ案内管44が取り付けられており、図示しない制御棒クラスタ駆動装置の駆動軸が挿入されている。
【0039】
また、燃料集合体内に配置された熱電対を引き出す熱電対引出管45、熱電対引出管支持柱46が設置されている。図6のように熱電対引出管45が制御棒クラスタ案内管よりも上部側に突出している。前記熱電対引出管45の内部にはシース48が挿入されており、さらに、そのシース24の内部に熱電対の配線46を保護するためにアルミナ47が充填されている。
【0040】
炉内構造物40の搬出工事は、炉内構造物40がそれまでの運転において中性子等の照射を受けて放射能を帯びているので、搬出工事を行う前に、キャビティ8内に水Wを貯めて放射線の拡散を防止して行う。
【0041】
先ず、図6に示すように、原子炉格納容器60の上部に設けられたポーラクレーン110にて原子炉容器蓋32を取り外す。次に炉内構造物40の上部にある熱電対引出管支持柱46の取り外しを行う。熱電対引出管支持柱46は熱電対引出管45をサポートしており、この熱電対引出管45は炉内構造物40の上部から内部に貫通し、溶接にて炉内構造物40に取り付けられている。よって、熱電対引出管45を取り外すことが必要となる。しかしながら、熱電対引出管45の内部にはアルミナ47が充填されているので、単に切断した場合、キャビティ8内の水Wにアルミナ47を流出することとなる。そこで、上述の配管切断工具1を使用する。
【0042】
熱電対引出管45切断作業は、水Wの貯められたキャビティ8内で行われるので、作業員の安全性を考慮し、キャビティ8外からの目視または図示しないがカメラ等の撮影手段により取り込んだ映像をCRT(Cathode−Ray Tube)等の表示手段にて見ながらの遠隔操作による作業となる。
【0043】
ポーラクレーン110の吊上げワイヤロープ119にフック118を取り付け、このフック118に棒状のロッド21を取り付ける。このロッド21の先端に配管切断工具1が設けられている。熱電対引出管45の切断位置を含む近辺に配管切断工具1を配置する。前記把持押圧機構3が前記熱電対引出管45の切断位置45a周辺を押し潰す(ステップS101)。
【0044】
前記把持押圧機構3を熱電対引出管45が押し潰された部分から取り外し、切断位置45aに前記切断機構2が来るように前記把持押圧機構3にて熱電対引出管45を把持する。前記切断機構2を用い、熱電対引出管45の前記把持押圧機構3にて押し潰された部分を切断する(ステップS102)。このとき、前記把持押圧機構3にて、熱電対引出管45を把持しているので、前記切断機構2による切断時に熱電対引出管45が逃げることがなく、確実にすばやく切断が可能となる。
【0045】
また、熱電対引出管45の切断面は押し潰されているので、内部に充填されているアルミナ47が外部に出ることなく、キャビティ8内の水Wに異物を流出することがない。よって、作業時間を短縮して行うことができる。さらに、前記配管切断工具1は前記ロッド21に取り付けられているが、熱電対引出管45を把持して切断するので、配管切断工具1やロッド21自体の剛性を上げる必要がなく、大型化しなくてもよい。
【0046】
熱電対引出管45は複数本あるので、一本一本切断すると、配管切断工具1の位置合わせ、切断を何度も繰り返さなければならず、時間のかかる工事となる。
そこで、複数の配管切断工具1を複数の熱電対引出管45の位置を考慮した適当な冶具にて連結し、複数の熱電対引出管45を同時に切断する。一本一本配管を切断するよりも、効率よく作業を進めることができ、作業時における作業員への被爆量の低減を図ることができる。作業時間がさらに短縮でき、ひいては、原子力発電所の発電再開を早くすることが可能となる。
【0047】
このようにして、熱電対引出管45が切断される。熱電対引出管支持柱46は図示しないボルトにて炉内構造物40に止められているので、ボルトを取り外すことにより、熱電対引出管支持柱46と熱電対引出管45とを炉内構造物40から取り外すことができる(ステップS103)。ここで、炉内構造物40の全長は約12m程度あり、熱電対引出管支持柱46が突出していた部分は約3m程度ある。よって、搬出される炉内構造物40の全長が3/4になっているので、搬出容器50の大きさを小さくすることができる。これによって、搬出容器50の製作費用を安くすることができる。
【0048】
図8に示すように、搬出容器50は、搬出容器上蓋52、搬出容器本体53、搬出容器底蓋54から構成され、それぞれは図示しないボルトにて一体となる。
図9に示すように、搬出容器上蓋52が上部に設けられたアイプレート52bにポーラクレーン110の吊上げワイヤロープ119、フック118を介して治具115を取り付け、吊り上げられる。キャビティ8内の水Wを抜きながら、搬出容器上蓋52が熱電対引出管支持柱45の取り外された炉内構造物40の上部に載せられる。搬出容器上蓋52と炉内構造物40は図示しないボルトにて取り付けられる。
【0049】
図10に示すように、搬出容器本体53の内部の凹部53aと搬出容器上蓋52の凸部52aとが一致するように、ポーラクレーン110または仮設された揚重機150にて搬出容器上蓋52の中心に合わせて搬出容器本体53がキャビティ8内に据え付けられる。ここで、ポーラクレーン110にて炉内構造物40が入った搬出容器50が吊り上げられない場合、揚重機150が仮設される。本実施例では、揚重機150を仮設している場合を記載する。揚重機150は、原子炉格納容器60の上面、原子炉格納容器60内のオペレーションフロア113またはオペレーションフロアの仮設床113aに仮設される。
【0050】
図11に示すように、揚重機150のワイヤロープ152を介し、吊り上げ冶具154と搬出容器52のアイプレート52bが連結され、揚重機150にて搬出容器上蓋52と炉内構造物40が一体にて引き上げられる。そして、搬出容器本体53の内部の凹部53aを搬出容器上蓋52の凸部52aが通って、搬出容器本体53に挿入される。搬出容器本体53の転倒防止のため、揚重機150からワイヤロープ153を介し吊り下げた本体吊治具155を搬出容器本体53のトラニオン53eに取り付けておく。搬出容器上蓋52が搬出容器本体53の上部に付くと、図示しないボルトにて搬出容器上蓋52と搬出容器本体53とが一体となる(ステップS104)。
【0051】
その後、搬出容器上蓋52のアイプレート52bに取り付けた治具115を取り外す。図12に示すように、搬出容器上蓋52と一体となった搬出容器本体53を揚重機150のワイヤロープ153にて吊り上げ、搬出容器底蓋54が図示しないボルトにて搬出容器本体53下面に取り付けられ、オペレーションフロア113に設けられた仮設床113a上に吊り上げられ、置かれる。
【0052】
搬出容器50は、従来のものに比べ、全長が短くできるので、格納容器103内からの引き抜き長さが短くなり、揚程も短くできる。よって、原子炉容器30内からの搬出時には、図示しないが、原子炉格納容器60の天井から取り出されても、既設の搬出口から取り出されてもよい(ステップS105)。このようにすることで、搬出容器50の作業時のハンドリングが良好となるため、作業効率がよくすることができ、原子力発電所の発電再開を早くすることが可能となる。
【0053】
また、炉内構造物40の上部にある熱電対引出管45を押し潰す押圧手段と、前記熱電対引出管45を把持しながら、前記熱電対引出管45の押し潰された部分を切断する切断手段としての前記配管切断工具1と、前記炉内構造物40を格納する格納手段としての前記搬出容器50と、熱電対引出管支持柱を搬出する搬出手段としての前記ポーラクレーン110と、前記搬出容器50を搬出する搬出手段としての前記揚重機150とを有する炉内構造物の搬出装置とすることで、熱電対引出管45内のアルミナ47が外部に流出することを防ぐことができ、また、搬出容器50は、重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる炉内構造物40の搬出装置を提供できる。
【0054】
熱電対引出管45の切断に関し、述べてきたが、本発明は、水中内における配管の切断においても同様に利用できる。また、配管内に内容物が無い場合、配管内の内容物がキャビティ8内の水Wに流出しても問題ない場合や、配管内の内容物がキャビティ8内の水Wに流出する恐れが無い場合等に関しては、押圧機構を設けずに、切断機構と把持機構を有する配管切断工具として使用しても良い。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る配管切断工具では、配管の把持機構と切断機構を併せ持つため、作業時の操作性を損なうことなく確実且つ容易に切断可能とする配管切断工具を提供できる。さらに、押圧機構をも併せ持つので、配管の内容物を流出させない配管切断工具を提供できる。
【0056】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出方法では、搬出される炉内構造物の全長を短くすることにより、搬出容器の全長も短くなる。よって、搬出容器の製作費用を安くし、搬出容器の重量が軽くなることと合わせ、作業効率をよくすることができる炉内構造物の搬出方法を提供できる。
【0057】
また、この発明に係る炉内構造物の搬出装置では、熱電対引出管内のアルミナが外部に流出することを防ぐことができ、また、搬出容器は、重量が低減でき、製作コストも少なくすることができる炉内構造物の搬出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る配管切断の模式図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る配管切断工具の拡大図である。
【図3】この発明に実施の形態1に係る配管の押し潰し、切断の概念図である。
【図4】この発明に係る切断機構の変形例である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る炉内構造物の搬出方法のフローを示す図である。
【図6】原子力発電所の原子炉の要部断面図を示す図である。
【図7】原子炉容器の構成例を示す図である。
【図8】この発明に係る搬出容器の構成例を示す図である。
【図9】キャビティ内に搬出容器上蓋を吊り下げた状態を示す図である。
【図10】搬出容器本体を原子炉容器に吊り下げた状態を示す図である。
【図11】炉内構造物を搬出容器本体の内部に吊り上げた状態を示す図である。
【図12】オペレーションフロアに載置された搬出容器を示す図である。
【図13】炉内構造物の搬出例を示す図である。
【符号の説明】
1 配管切断工具
2 切断機構
3 把持押圧機構
5 熱電対引出管
10 固定部材
11 切断機構の切断部
12 切断機構の駆動部
13 把持押圧機構の固定部
14 把持押圧機構の把持押圧部
15 把持押圧機構の駆動部
16 切断機構の支持部
21 ロッド
40 炉内構造物
50 搬出容器
Claims (7)
- 原子力発電所の水を張ったキャビティ内の配管を掴んで保持する把持機構と、
前記把持された配管の切断機構とを備え、
前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする配管切断工具。 - 配管を掴んで保持する把持機構と、
前記把持された配管の切断機構と、
前記配管が切断される前に、前記切断位置を含む前記配管の一部を押し潰す押圧機構とを備え、
前記配管が把持されたとき、切断位置付近に切断機構を配置するため、把持機構と切断機構とを連結する部材を設けることを特徴とする配管切断工具。 - 前記配管が、原子炉格納容器の上部にある熱電対引出管であることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の配管切断工具。
- 前記把持機構と前記押圧機構とを備え、
前記把持機構が前記押圧機構を兼ねることを特徴とする請求項2または3のいずれか一つに記載の配管切断工具。 - 炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す工程と、
前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する工程と、
複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱を撤去する工程と、前記炉内構造物を格納して搬出する搬出容器内に、前記熱電対引出管支持柱を撤去された前記炉内構造物を格納する工程と、
原子炉格納容器内から前記搬出容器を搬出する工程と、を備えることを特徴とする炉内構造物の搬出方法。 - 炉内構造物の上部にある熱電対引出管を押し潰す押圧手段と、
前記熱電対引出管を把持しながら、前記熱電対引出管の押し潰された部分を切断する切断手段と、
前記炉内構造物を格納する格納手段と、
複数の前記熱電対引出管を束ねている熱電対引出管支持柱または前記搬出容器の少なくとも一方を搬出する搬出手段と、を備えることを特徴とする炉内構造物の搬出装置。 - 前記炉内構造物を格納した前記格納手段が前記搬出手段の吊上げの定格荷重を超える場合には、前記炉内構造物を格納した前記格納手段を搬出可能な吊上げの定格荷重を持つ他の搬出手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の炉内構造物の搬出装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-03-03 JP JP2003055827A patent/JP2004264206A/ja not_active Withdrawn
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