JP2004250928A - 接合構造体 - Google Patents

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Masakazu Sugimoto
雅一 杉本
Tetsumi Kondo
哲己 近藤
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Abstract

【課題】金属構造部材の表面にその金属構造部材の主応力方向に延びる補剛リブをT型に溶接した接合構造体の疲労性能を、従来よりも一段と向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】金属構造部材1の表面に金属構造部材1の主応力方向に延びる補剛リブ3をT型に溶接するとともに、この補剛リブ3の端部4を金属構造部材1の表面に沿って主応力方向から逃げる方向に屈曲させることにより、従来の疲労性能上のネックであった補剛リブの上端部周辺の疲労強度を高める。また、補剛リブ3の屈曲部の外周部と金属構造部材1との間の溶接部5を、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する連続溶接として、力の伝達部に疲労性能上のネックとなる溶接の開始・終了点が存在しないようにし接合構造体全体としての疲労性能を向上させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼管その他の金属構造部材とベースプレ−トまたは接合用フランジとの間に、補剛リブを溶接した接合構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−132102号公報
【0003】
例えば鋼管柱などの金属構造部材の基部をベースプレートに固定する部分には、一般的に三角形や台形の補剛リブが用いられている。これらの補剛リブは金属構造部材の主応力方向(柱の場合には軸線方向)に延びるように金属構造部材の表面にT型に溶接されるとともに、その底辺をベースプレートに隅肉溶接されているのが普通である。
【0004】
ところがこのような従来構造の接合構造体では、金属構造部材に外力が作用したときに補剛リブ上端の角回し溶接部周辺に大きな応力集中が発生し、接合構造体の耐力や疲労性能が低下することが判明した。これは金属構造部材の表面にT型に溶接された補剛リブ端部が強い剛性を持つために力の流れがここに集中するためであり、交通振動や風などによって繰返し振動を受ける鋼管柱などの金属構造部材では、上記の集中応力に起因するクラックが発生することがある。
【0005】
そこで本発明者等は図1に示すように、金属構造部材1とベースプレート2等との間に溶接された補剛リブ3の端部4を、金属構造部材1の主応力方向から逃げる方向に屈曲させることによって端部4の剛性を低減させ、応力集中を大幅に緩和した接合構造体を発明した(特許文献1)。この発明によれば鋼管柱などの疲労強度を大幅に向上させることができるため、道路用照明柱を始め既に多くの工事実績がある。
【0006】
しかし本発明者は更に研究を進めた結果、特許文献1に記載の接合構造体においてもなお、屈曲部の外周部と金属構造部材1との間の溶接部が、疲労特性上のネックとなる場合があることを究明した。すなわち、補剛リブ3の屈曲部外周を金属構造部材1に溶接する場合、通常は右側と左側というように溶接区間を分割し、利き手が使い易い片側を溶接したうえで体の位置を反対向きに置き換え、反対側を溶接する。このような方法で溶接を行った場合、屈曲部外周の溶接部の途中に溶接の開始・終了点が形成されることとなるが、この溶接の開始・終了点では起伏の激しい溶接ビードが形成され応力集中を招き易いうえ、溶接終了時と溶接開始時の2回の加熱がなされるので母材強度が低下する可能性がある。このため金属構造部材1が繰り返し荷重を受けた場合、溶接の開始・終了点を起点としてクラックが発生する可能性があることが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した新たに発見された疲労性能上のネックを改良することにより、金属構造部材の表面にその金属構造部材の主応力方向に延びる補剛リブをT型に溶接した接合構造体の疲労性能を、一段と向上させることができる技術を提供するためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、金属構造部材とベースプレ−トまたは接合用フランジとの間に、この金属構造部材の主応力方向に延びる補剛リブをT字溶接した接合構造体において、この補剛リブは端部を前記金属構造部材の表面に沿って前記主応力方向から逃げる方向に屈曲させたものであり、かつこの補剛リブの屈曲部の外周部と金属構造部材との間の溶接部を、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する溶接としたことを特徴とするものである。なお、補剛リブがU字状またはV字状に屈曲されたものであることが好ましい。また連続してアークを供給する溶接範囲を、屈曲部と直線部との境界点から溶接脚長の5倍まで直線部側に拡張することが好ましく、金属構造部材と補剛リブとの溶接部全体をアズウエルドとすることが好ましい。
【0009】
本発明の接合構造体は、金属構造部材とベースプレ−トまたは接合用フランジとの間にT字溶接した補剛リブの端部を金属構造部材の表面に沿って主応力方向から逃げる方向に屈曲させたことにより、疲労性能上のネックであった補剛リブの上端部周辺の疲労強度を高めたうえ、更に補剛リブの屈曲部の外周部と金属構造部材との間の溶接部を、途中で溶接アークの切れ目がない連続アーク供給による溶接としたことにより、疲労性能上のネックとなる溶接の開始・終了点を補剛リブの上端部周辺からなくし、疲労性能を一段と向上させることができるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。
図2は本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1に示した接合構造体と同様に、1は鋼管柱などの金属構造部材、2は金属構造部材1の基部に設けられたベースプレート、3は金属構造部材1とベースプレート2との間に溶接され、補剛リブとして用いられている補剛リブである。図2に示すように、補剛リブ3の背面は全長にわたり金属構造部材1に溶接されており、またその底面はベースプレート2に溶接されている。
【0011】
補剛リブ3は、その中心線が金属構造部材1の主応力方向である上下方向(金属構造部材1の軸線方向)に延び、そのベースプレート2とは反対側の端部4を、金属構造部材1の表面に沿って前記主応力方向から逃げる方向に屈曲させたものである。この構造によって金属構造部材1から補剛リブ3に向かう力の流れを分散させ、補剛リブ3の先端における応力集中を緩和することができる。この効果を高めるためには、補剛リブ3の端部4を金属構造部材1の主応力方向から直角になるまで屈曲させることが好ましく、また左右のバランスを確保するために、この実施形態のようにU字状またはV字状に屈曲されたものとすることが好ましい。
【0012】
このような形状の補剛リブ3を用いた接合構造体では、金属構造部材1から補剛リブ3への力の伝達が屈曲区間全体で行われる。そこでこの屈曲区間中に疲労性能上のネックが形成されることを避けるために、本発明では補剛リブ3の屈曲部の外周部と金属構造部材1との間の溶接部5を、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する連続溶接とする。すなわち図2に示すように、少なくとも補剛リブ3の屈曲部の外周については、一筆書きのように連続して溶接を行うものとする。
【0013】
このような連続溶接を行えば、金属構造部材1から補剛リブ3への力の伝達が行われる屈曲区間内に溶接の開始・終了点が形成されることがない。したがって、溶接終了時と溶接開始時の2回の加熱がなされることによる母材強度の低下や、溶接の開始・終了点での溶接ビード表面の突起による応力集中が回避でき、疲労性能を向上させることができる。
【0014】
上記のように、本発明では少なくとも補剛リブ3の屈曲部の外周については連続溶接を行うが、図3に示すように連続してアークを供給する溶接範囲を、屈曲部と直線部との境界点から溶接脚長の5倍まで直線部側に拡張することが好ましい。ここで溶接脚長とは図4に示す長さを意味する。このように連続溶接部を直線部にまで延長したのは、この部分においても金属構造部材1から補剛リブ3への力の伝達が行われるからである。しかし溶接脚長の5倍の範囲を越えた部分では力の伝達方向が溶接ラインと平行に近いので、溶接の開始・終了点を形成しても支障はない。
【0015】
なお、金属構造部材1と補剛リブ3との溶接部5は屈曲部、直線部ともに、アズウエルドとしておくことが好ましい。アズウエルドとは溶接ままで、通常行われるグラインダ処理等の後加工を施さない状態を意味する。本発明のような形状の補剛リブ3を用いた場合には、その端部4の周辺に大きな圧縮応力が残留していることが確認されており、この部分をグラインダ処理により除去すると、全体の応力バランスが崩れて残留圧縮応力値が低下する。特に屈曲区間周辺の溶接部5をアズウエルドとして大きな圧縮応力を残留させておけば、クラック発生の原因となる引張応力をその残留圧縮応力分だけ減少させ、疲労性能向上に寄与することができる。
【0016】
このように補剛リブ3の端部を金属構造部材の表面に沿って前記主応力方向から逃げる方向に屈曲させて補剛リブ3の上端部周辺の疲労強度を高めたうえ、更に補剛リブ3の屈曲部の外周部と金属構造部材1との間の溶接部5を、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する溶接としたことにより、接合構造体全体としての疲労性能を著しく向上させることが可能となる。図5は図1に示した従来の接合構造体と、本発明の接合構造体との疲労特性を示すグラフであり、従来品はJSSC基準のB等級程度であるが、本発明品はA等級程度の疲労特性を持つことが確認された。なお図5中の矢印は、破壊しなかったことを示す。
【0017】
以上に説明した実施形態では、U字状又はV字状に屈曲させた補剛リブ3は金属構造部材1とベースプレート2との間に補剛リブとして設置されたものであった。しかし図6に示す第2の実施形態では、端部4を屈曲させたU字状の補剛リブ3が2つの金属構造部材1を相互に接合する接合用フランジ7と金属構造部材1との間に溶接されている。接合用フランジ7は金属構造部材1の基部に溶接されており、接合用フランジ7、7どうしが接合用ボルト8により接合されている。
【0018】
この第2の実施形態の補剛リブ3においても、補剛リブ3の屈曲部の外周部と金属構造部材1との間の溶接部5が、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する連続溶接とされており、接合構造体全体としての疲労性能を著しく向上させていることは第1の実施形態と同様である。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば補剛リブの端部を金属構造部材の表面に沿って主応力方向から逃げる方向に屈曲させて従来の疲労性能上のネックであった補剛リブの上端部周辺の疲労強度を高めたうえ、更に補剛リブの屈曲部の外周部と金属構造部材との間の溶接部を途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する連続溶接としたことにより、力の伝達部に疲労性能上のネックとなる溶接の開始・終了点が存在しないようにし、接合構造体全体としての疲労性能を著しく向上させることが可能となる。このため本発明は、交通振動や風などによって繰返し振動を受ける鋼管柱などの脚部構造として、実用的価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許文献1に記載の従来の接合構造体を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す正面図である。
【図3】溶接部の拡大断面図である。
【図4】溶接脚長の説明図である。
【図5】本発明品の疲労特性を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金属構造部材
2 ベースプレート
3 補剛リブ
4 端部
5 溶接部
6 屈曲部と直線部との境界点
7 接合用フランジ
8 接合用ボルト

Claims (4)

  1. 金属構造部材とベースプレ−トまたは接合用フランジとの間に、この金属構造部材の主応力方向に延びる補剛リブをT字溶接した接合構造体において、この補剛リブは端部を前記金属構造部材の表面に沿って前記主応力方向から逃げる方向に屈曲させたものであり、かつこの補剛リブの屈曲部の外周部と金属構造部材との間の溶接部を、途中で溶接アークを切らず連続してアークを供給する溶接としたことを特徴とする接合構造体。
  2. 補剛リブがU字状またはV字状に屈曲されたものであることを特徴とする請求項1記載の接合構造体。
  3. 連続してアークを供給する溶接範囲を、屈曲部と直線部との境界点から溶接脚長の5倍まで直線部側に拡張した請求項1または2記載の接合構造体。
  4. 金属構造部材と補剛リブとの溶接部全体をアズウエルドとしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の接合構造体。
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