JP2004247025A - 光ピックアップ装置及び光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用波長や保護基板厚が異なる3種類の光情報記録媒体に対する情報の再生及び/又は記録に用いられ、各種収差の発生を抑制し、かつ部品点数を削減できる光ピックアップ装置及び光学素子を提供する。
【解決手段】第1〜第3の光情報記録媒体に対して、波長λ1〜λ3の光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行なう光ピックアップ装置であって、第1〜第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、各光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させ、第1光情報記録媒体に対して回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3種類の光情報記録媒体(光ディスク)の規格に対応できる光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置に用いる光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、短波長赤色レーザの実用化に伴い、CD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光情報記録媒体(光ディスクともいう)であるDVD(デジタルビデオディスク)や、使用波長や保護基板厚が異なる種々の規格の光ディスク、例えばCD−R,RW(追記型コンパクトディスク)、VD(ビデオディスク)、MD(ミニディスク)、MO(光磁気ディスク)などが実用化されている。
さらに、波長400nm程度の青紫色半導体レーザ光源と、像側開口数(NA)を0.85程度まで高めた対物レンズを用いた保護基板厚0.1mm程度の高密度光ディスク(以下、「高密度な光ディスク」という。)や、像側開口数(NA)を0.65程度とした対物レンズを用いた保護基板厚0.6mm程度の高密度な光ディスクの研究・開発が進んでいる。
【0003】
そして、使用波長や保護基板厚が異なる3種類の光ディスクの情報記録面に対して3種類の異なる波長の光束を一つの対物レンズを用いて集光させることで各種情報の再生及び/又は記録を行なう、互換性を有する光ピックアップ装置(光ディスク装置ともいう。)が各種提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1には、第1〜第3の波長の光を出射する第1〜第3の光源、第1〜第3の波長の光を受け、所定の光情報記録媒体上に集光させる対物レンズ、コリメーターレンズ等から概略構成される光ディスク装置が開示されている。
第1及び第2の光源から出射された第1及び第2の波長の光はコリメータレンズを通過するが、この際に、第1の波長の光はコリメーターレンズにより平行光化されて対物レンズに入射し、第2の波長の光は平行光化されずに発散光として対物レンズに入射する。また、第3の光源からの第3の波長の光は、コリメーターレンズを通過せずに、発散光として直接対物レンズに入射する。
そして、対物レンズから出射される第1〜第3の波長の光を高密度光ディスク、DVD、CDなどの使用波長や保護基板厚が異なる3種類の光情報記録媒体に集光させて各種情報の記録及び/又は再生を行なうものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−43559号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に開示された装置は、上述のように、第1の波長の光は平行光として対物レンズに入射し、第2及び第3の波長の光は発散光として対物レンズに入射するものであるので、対物レンズを含む集光光学系の光学系倍率が3種類の光情報記録媒体に対して異なることとなる。
従って、例えば、第1〜第3の波長の光の光路がそれぞれ異なるものとなるので、複数の光学素子を各光路に対応して配置する必要が生じるなど、光ディスク装置の構造が複雑になるという問題や、装置の部品点数が増大するという問題があった。
【0007】
また、発散光を対物レンズに入射させるので、光ディスクを再生/記録する際に対物レンズを光ディスクに対して移動させるトラッキング時に像高特性が悪化し、コマ収差や非点収差等の各種収差が発生するという問題があった。
また、平行光を対物レンズに入射させるいわゆる無限系の装置と比較して温度変化により発生する球面収差が大きくなるという問題があった。
【0008】
本発明の課題は、上述の問題を考慮したものであり、使用波長や保護基板厚が異なる3種類の光情報記録媒体に対する情報の再生及び/又は記録に用いられ、各種収差の発生を抑制し、かつ部品点数を削減できる光ピックアップ装置及び光学素子を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、前記光ピックアップ装置に含まれる前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させ、前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、第1光源、第2光源及び第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、第1光情報記録媒体、第2光情報記録媒体及び第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させる。
従って、例えば、第1〜第3の波長の光の光路がほぼ等しくなるので、光ピックアップ装置を構成する各種光学素子をこの共通光路に対応して配置すればよく、光ピックアップ装置の構造を簡略化できると共に、装置の部品点数を削減できる。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置であって、前記回折光学素子は、対物光学素子であることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の光ピックアップ装置であって、前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ無限平行光として入射させることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2と同様の効果を得られると共に、回折光学素子に全ての光束をほぼ無限平行光として入射させる。
従って、情報の再生及び/又は記録を行なう際に対物光学素子を光情報記録媒体に対して移動させるトラッキング時の像高特性の悪化を防止でき、コマ収差や非点収差等の各種収差の発生を抑えることができる。
また、温度変化により発生する球面収差も抑えることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記回折光学素子は、前記波長λ1の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記回折光学素子は、前記波長λ2の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項1に記載の光ピックアップ装置であって、前記回折光学素子は、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子及びコリメータとは別に設けられた光学素子であることを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の発明は、保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置される第1互換光学素子と、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源のうちのある1つの光源のみの光路か、又はある2つの光源の共通光路に配置される第2互換光学素子とを備え、
前記第1互換光学素子は、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、少なくとも1つの光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第1互換機能を有し、
前記第2互換光学素子は、前記第1互換光学素子と組み合わされる事により、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、他の光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第2互換機能を有し、
かつ、前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、
前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面に、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面が形成され、前記複数の輪帯状光学面は段差面を介して連続的に形成され、
前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1互換光学素子は対物光学素子であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、前記第2互換光学素子は位相差板であることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、前記第2互換光学素子は液晶素子であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、前記第2互換光学素子は回折光学素子であることを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対してほぼ等しい光学系倍率を有するとともに、
前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差及び光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差を補正することを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項12に記載の光ピックアップ装置であって、前記光学系倍率がほぼ0であることを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対して異なる光学系倍率を有するとともに、
前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差、光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差及び前記集光光学系の光学系倍率の差に基づく球面収差を補正することを特徴とする。
【0021】
請求項15記載の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1、第2及び第3光情報記録媒体上に形成される集光スポットのうち少なくとも一つの集光スポットに対し、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正素子を有することを特徴とする。
【0022】
請求項16記載の発明は、請求項1又は7に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1の光束により前記第1光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA1、前記波長λ2の光束により前記第2光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA2、前記波長λ3の光束により前記第3光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA3とした場合に、
NA3<NA1
NA3<NA2
を満たすことを特徴とする。
【0023】
請求項17記載の発明は、請求項16に記載の光ピックアップ装置であって、前記複数の輪帯状光学面が、前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面であって、前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
前記複数の輪帯状光学面のうち、光軸を含む輪帯状光学面をRs、光軸から最も離れた輪帯状光学面をRlとすると、
前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1、λ2及びλ3の光束を、それぞれの光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用い、
前記第1回折構造により生じる前記波長λ3の光束のk(kは自然数)次の回折光により前記第3光情報記録媒体に集光スポットが形成され、
前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束を、前記第3光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用いることを特徴とする。
【0024】
請求項18記載の発明は、請求項17に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1回折構造が、前記回折光学素子の少なくとも一つの光学面であって前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
k=m/2
370nm≦λ1≦430nm
760nm≦λ3≦810nm
を満たすことを特徴とする。
【0025】
請求項19記載の発明は、請求項17又は18に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1及びλ2の光束は、それぞれの光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項18又は19に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面と前記第1回折構造とが、前記回折光学素子の同一面に形成されることを特徴とする。
【0026】
請求項21記載の発明は、請求項17〜20のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記m次の回折光及び前記n次の回折光の回折効率は共に80%以上であることを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項17〜21のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記k次の回折光の回折効率は40%以上であることを特徴とする。
【0027】
請求項23記載の発明は、請求項17〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差は0.050[λ3rms]以下であることを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項17〜23のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差が最小となる光軸方向の位置に対して、前記波長λ3の光束の近軸光線は光源側に集光することを特徴とする。
【0028】
請求項25記載の発明は、請求項17〜24のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1とλ2の光束が同じ発散角で又は同じ無限光として前記回折光学素子に入射し、
前記第1回折構造は、前記波長λ1とλ2との差が原因で前記第1回折構造が設けられている光学面の屈折機能により生じる球面収差と、保護基板厚t1とt2との差により生じる球面収差とを、前記波長λ1とλ2との差による回折効果で補正することを特徴とする。
【0029】
請求項26記載の発明は、請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、m=8、n=5を満たすことを特徴とする。
請求項27記載の発明は、請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、m=6、n=4を満たすことを特徴とする。
請求項28記載の発明は、請求項17に記載の光ピックアップ装置であって、m=2、n=1を満たすことを特徴とする。
【0030】
請求項29記載の発明は、請求項28に記載の光ピックアップ装置であって、k=1を満たすことを特徴とする。
請求項30記載の発明は、請求項28に記載の光ピックアップ装置であって、k=0を満たすことを特徴とする。
請求項31記載の発明は、請求項17に記載の光ピックアップ装置であって、m=5、n=3を満たすことを特徴とする。
請求項32記載の発明は、請求項31に記載の光ピックアップ装置であって、k=2を満たすことを特徴とする。
【0031】
請求項33記載の発明は、請求項17に記載の光ピックアップ装置であって、m=2、n=2を満たすことを特徴とする。
請求項34記載の発明は、請求項33に記載の光ピックアップ装置であって、k=1を満たすことを特徴とする。
請求項35記載の発明は、請求項17に記載の光ピックアップ装置であって、m=3、n=2を満たすことを特徴とする。
請求項36記載の発明は、請求項35に記載の光ピックアップ装置であって、k=2を満たすことを特徴とする。
【0032】
請求項37記載の発明は、請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、m=10、n=6を満たすことを特徴とする。
【0033】
請求項38記載の発明は、請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1回折構造が、所定の非球面形状の光学面に形成される光軸を中心とした複数の回折輪帯と、前記複数の回折輪帯のうち少なくとも一つの回折輪帯の光学面上に、この輪帯を通過する所定の光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造とを備え、
前記回折輪帯の光学面は、前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、前記波長λ1の光束のmB1次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ2の光束のmB2次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ3の光束のmB3次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させる、前記所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ構造を有し、
前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、前記波長λ1の光束のm次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ2の光束のn次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ3の光束のk次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、
m=mB1−mD
n=mB2−mD+(−1、0又は1)
k=mB3−mD+(−1、0又は1)
を満たすことを特徴とする。
但し、mDは光路差付与構造が無いと仮定した場合(回折構造のみを備えるものと仮定した場合)の各光束の回折次数を指す。
【0034】
請求項39記載の発明は、請求項17〜38のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、1.9×λ1≦λ3≦2.1×λ1を満たすことを特徴とする。
請求項40記載の発明は、請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束とが、光軸方向に10μm以上離れて集光することを特徴とする。
【0035】
請求項41記載の発明は、請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、
1.5μm≦D≦2.0μmを満たすことを特徴とする。
請求項42記載の発明は、請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、2.0μm≦D≦3.0μmを満たすことを特徴とする。
請求項43記載の発明は、請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、
3.0μm≦D≦4.5μmを満たすことを特徴とする。
【0036】
請求項44記載の発明は、請求項18〜43のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ3の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
−0.1π≦φ≦0.1πを満たすことを特徴とする。
【0037】
請求項45記載の発明は、請求項18〜44のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ3の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする。
請求項46記載の発明は、請求項40〜45のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1とλ2の光束のうち少なくとも1つの光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする。
【0038】
請求項47記載の発明は、請求項40〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする。
請求項48記載の発明は、請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束とが、光軸方向に5μm以上離れて集光することを特徴とする。
【0039】
請求項49記載の発明は、請求項48に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ2の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
−0.1π≦φ≦0.1πを満たすことを特徴とする。
請求項50記載の発明は、請求項48又は49に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ2の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする。
【0040】
請求項51記載の発明は、請求項48〜50のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする。
請求項52記載の発明は、請求項48〜51のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする。
【0041】
請求項53記載の発明は、請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1回折構造が、前記輪帯状光学面Rsを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域に形成され、
前記輪帯状光学面Rlを通過後、集光スポットを形成する波長λ3の光束の集光位置fB3は、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの最良像面位置に対して、光軸方向において、
|fB3|≦5μmを満たすことを特徴とする。
【0042】
請求項54記載の発明は、請求項53に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域が屈折面であることを特徴とする。
請求項55記載の発明は、請求項53に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域に第2回折構造が形成されていることを特徴とする。
【0043】
請求項56記載の発明は、請求項55に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第1回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせと、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせとが異なることを特徴とする。
請求項57記載の発明は、請求項56に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせが1、1、1であることを特徴とする。
【0044】
請求項58記載の発明は、請求項53〜57のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ1の光束は、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
請求項59記載の発明は、請求項53〜58のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束は、前記第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
【0045】
請求項60記載の発明は、請求項53〜59のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面Rlに連続する二つの段差面のうち、光軸に近い方の段差面の光軸に平行な距離は他方の段差面の光軸に平行な距離と比較して短いことを特徴とする。
請求項61記載の発明は、請求項53〜60のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記輪帯状光学面の数が2であることを特徴とする。
【0046】
請求項62記載の発明は、保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置に含まれる複数の光学素子であって、
前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を含み、
前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、前記光ピックアップ装置に含まれる前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させ、
前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする光学素子。
【0047】
請求項63記載の発明は、請求項62に記載の光学素子であって、前記回折光学素子は、対物光学素子であることを特徴とする。
請求項64記載の発明は、請求項63に記載の光学素子であって、前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ無限平行光として入射させることを特徴とする。
請求項65記載の発明は、請求項62〜64のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記回折光学素子は、前記波長λ1の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする。
【0048】
請求項66記載の発明は、請求項62〜64のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記回折光学素子は、前記波長λ2の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする。
請求項記67載の発明は、請求項62に記載の光学素子であって、前記回折光学素子は、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子及びコリメータとは別に設けられた光学素子であることを特徴とする。
【0049】
請求項68記載の発明は、保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置に含まれる複数の光学素子であって、
前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置される第1互換光学素子と、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源のうちのある1つの光源のみの光路か、又はある2つの光源の共通光路に配置される第2互換光学素子とを備え、
前記第1互換光学素子は、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、少なくとも1つの光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第1互換機能を有し、
前記第2互換光学素子は、前記第1互換光学素子と組み合わされる事により、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、他の光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第2互換機能を有し、
かつ、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、
前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面に、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面が形成され、前記複数の輪帯状光学面は段差面を介して連続的に形成され、
前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする。
【0050】
請求項69記載の発明は、請求項68に記載の光学素子であって、前記第1互換光学素子は対物光学素子であることを特徴とする。
請求項70記載の発明は、請求項68又は69に記載の光学素子であって、前記第2互換光学素子は位相差板であることを特徴とする。
請求項71記載の発明は、請求項68又は69に記載の光学素子であって、前記第2互換光学素子は液晶素子であることを特徴とする。
【0051】
請求項72記載の発明は、請求項68又は69に記載の光学素子であって、前記第2互換光学素子は回折光学素子であることを特徴とする。
請求項73記載の発明は、請求項68〜72のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対してほぼ等しい光学系倍率を有するとともに、
前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差及び光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差を補正することを特徴とする。
請求項74記載の発明は、請求項73に記載の光学素子であって、前記光学系倍率がほぼ0であることを特徴とする。
【0052】
請求項75記載の発明は、請求項68〜72のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対して異なる光学系倍率を有するとともに、
前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差、光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差及び前記集光光学系の光学系倍率の差に基づく球面収差を補正することを特徴とする。
請求項76記載の発明は、請求項62〜75のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記第1、第2及び第3光情報記録媒体上に形成される集光スポットのうち少なくとも一つの集光スポットに対し、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正素子を有することを特徴とする。
【0053】
請求項77記載の発明は、請求項62又は68に記載の光学素子であって、前記波長λ1の光束により前記第1光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA1、前記波長λ2の光束により前記第2光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA2、前記波長λ3の光束により前記第3光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA3とした場合に、
NA3<NA1
NA3<NA2
を満たすことを特徴とする。
【0054】
請求項78記載の発明は、請求項77に記載の光学素子であって、前記複数の輪帯状光学面が、前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面であって、前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
前記複数の輪帯状光学面のうち、光軸を含む輪帯状光学面をRs、光軸から最も離れた輪帯状光学面をRlとすると、
前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1、λ2及びλ3の光束を、それぞれの光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用い、
前記第1回折構造により生じる前記波長λ3の光束のk(kは自然数)次の回折光により前記第3光情報記録媒体に集光スポットが形成され、
前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束を、前記第3光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用いることを特徴とする。
【0055】
請求項79記載の発明は、請求項78に記載の光学素子であって、前記第1回折構造が、前記回折光学素子の少なくとも一つの光学面であって前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
k=m/2
370nm≦λ1≦430nm
760nm≦λ3≦810nm
を満たすことを特徴とする。
請求項80記載の発明は、請求項78又は79に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1及びλ2の光束は、それぞれの光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
【0056】
請求項81記載の発明は、請求項79又は80に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面と前記第1回折構造とが、前記回折光学素子の同一面に形成されることを特徴とする。
請求項82記載の発明は、請求項78〜81のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記m次の回折光及び前記n次の回折光の回折効率は共に80%以上であることを特徴とする。
請求項83記載の発明は、請求項78〜82のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記k次の回折光の回折効率は40%以上であることを特徴とする。
請求項84記載の発明は、請求項78〜83のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差は0.050[λ3rms]以下であることを特徴とする。
【0057】
請求項85記載の発明は、請求項78〜84のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差が最小となる光軸方向の位置に対して、前記波長λ3の光束の近軸光線は光源側に集光することを特徴とする。
請求項86記載の発明は、請求項78〜85のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ1とλ2の光束が同じ発散角で又は同じ無限光として前記回折光学素子に入射し、
前記第1回折構造は、前記波長λ1とλ2との差が原因で前記第1回折構造が設けられている光学面の屈折機能により生じる球面収差と、保護基板厚t1とt2との差により生じる球面収差とを、前記波長λ1とλ2との差による回折効果で補正することを特徴とする。
【0058】
請求項87記載の発明は、請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子であって、m=8、n=5を満たすことを特徴とする。
請求項88記載の発明は、請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子であって、m=6、n=4を満たすことを特徴とする。
請求項89記載の発明は、請求項78に記載の光学素子であって、m=2、n=1を満たすことを特徴とする。
請求項90記載の発明は、請求項89に記載の光学素子であって、k=1を満たすことを特徴とする。
【0059】
請求項91記載の発明は、請求項89に記載の光学素子であって、k=0を満たすことを特徴とする。
請求項92記載の発明は、請求項78に記載の光学素子であって、m=5、n=3を満たすことを特徴とする。
請求項93記載の発明は、請求項92に記載の光学素子であって、k=2を満たすことを特徴とする。
請求項94記載の発明は、請求項78に記載の光学素子であって、m=2、n=2を満たすことを特徴とする。
【0060】
請求項95記載の発明は、請求項94に記載の光学素子であって、k=1を満たすことを特徴とする。
請求項96記載の発明は、請求項78に記載の光学素子であって、m=3、n=2を満たすことを特徴とする。
請求項97記載の発明は、請求項96に記載の光学素子であって、k=2、を満たすことを特徴とする。
請求項98記載の発明は、請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子であって、m=10、n=6を満たすことを特徴とする。
【0061】
請求項99記載の発明は、請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記第1回折構造が、所定の非球面形状の光学面に形成される光軸を中心とした複数の回折輪帯と、前記複数の回折輪帯のうち少なくとも一つの回折輪帯の光学面上に、この輪帯を通過する所定の光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造とを備え、
前記回折輪帯の光学面は、前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、前記波長λ1の光束のmB1次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ2の光束のmB2次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ3の光束のmB3次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させる、前記所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ構造を有し、
前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、前記波長λ1の光束のm次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ2の光束のn次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ3の光束のk次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、
m=mB1−mD
n=mB2−mD+(−1、0又は1)
k=mB3−mD+(−1、0又は1)
を満たすことを特徴とする。
但し、mDは光路差付与構造が無いと仮定した場合(回折構造のみを備えるものと仮定した場合)の各光束の回折次数を指す。
【0062】
請求項100記載の発明は、請求項78〜99のいずれか一項に記載の光学素子であって、1.9×λ1≦λ3≦2.1×λ1を満たすことを特徴とする。
請求項101記載の発明は、請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束とが、光軸方向に10μm以上離れて集光することを特徴とする。
請求項102記載の発明は、請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、1.5μm≦D≦2.0μmを満たすことを特徴とする。
【0063】
請求項103記載の発明は、請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、2.0μm≦D≦3.0μmを満たすことを特徴とする。
請求項104記載の発明は、請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記段差面の光軸方向の長さDが、3.0μm≦D≦4.5μmを満たすことを特徴とする。
請求項105記載の発明は、請求項79〜104のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ3の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、−0.1π≦φ≦0.1πを満たすことを特徴とする。
【0064】
請求項106記載の発明は、請求項79〜105のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ3の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする。
請求項107記載の発明は、請求項101〜106のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ1とλ2の光束のうち少なくとも1つの光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする。
請求項108記載の発明は、請求項101〜107のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする。
【0065】
請求項109記載の発明は、請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束とが、光軸方向に5μm以上離れて集光することを特徴とする。
請求項110記載の発明は、請求項109に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ2の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
−0.1π≦φ≦0.1π
を満たすことを特徴とする。
【0066】
請求項111記載の発明は、請求項109又は110に記載の光学素子であって、前記波長λ2の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする。
請求項112記載の発明は、請求項109〜111のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記波長λ1の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする。
請求項113記載の発明は、請求項109〜112のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする。
【0067】
請求項114記載の発明は、請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記第1回折構造が、前記輪帯状光学面Rsを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域に形成され、
前記輪帯状光学面Rlを通過後、集光スポットを形成する波長λ3の光束の集光位置fB3は、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの最良像面位置に対して、光軸方向において、
|fB3|≦5μm
を満たすことを特徴とする。
請求項115記載の発明は、請求項114に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域が屈折面であることを特徴とする。
【0068】
請求項116記載の発明は、請求項114に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域に第2回折構造が形成されていることを特徴とする。
請求項117記載の発明は、請求項116に記載の光学素子であって、前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第1回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせと、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせとが異なることを特徴とする。
請求項118記載の発明は、請求項117に記載の光学素子であって、前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせが1、1、1であることを特徴とする。
【0069】
請求項119記載の発明は、請求項114〜118のいずれか一項に記載の光学素子であって前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ1の光束は、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
請求項120記載の発明は、請求項114〜119のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束は、前記第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする。
請求項121記載の発明は、請求項114〜120のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面Rlに連続する二つの段差面のうち、光軸に近い方の段差面の光軸に平行な距離は他方の段差面の光軸に平行な距離と比較して短いことを特徴とする。
請求項122記載の発明は、請求項114〜121のいずれか一項に記載の光学素子であって、前記輪帯状光学面の数が2であることを特徴とする。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の内容を詳細に説明するが、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1を用いて、請求項1の発明について説明する。
【0071】
本実施の形態では、使用波長が405nmのいわゆる青紫色レーザー光源を用いた「高密度な光ディスク」をターゲットとしており、第1光情報記録媒体として保護基板厚t1が0.6mmの「高密度な光ディスク」、第2光情報記録媒体として保護基板厚t2が0.6mmのDVD、第3光情報記録媒体として保護基板厚t3が1.2mmのCDを想定している。
【0072】
図1は、本願発明に関わる光ピックアップ装置を示す模式図である。
【0073】
レーザーダイオードLD1は、第1光源であり、波長λ1が405nmの青紫色レーザーが用いられるが、波長が390nm〜420nmである範囲のものを適宜採用することができる。LD2は、第2光源であり、波長λ2が655nmの赤色レーザーが用いられるが、波長が630nm〜680nmである範囲のものを適宜採用することができる。LD3は、第3光源であり、波長λ3が780nmの赤外レーザーが用いられるが、波長が750nm〜800nmである範囲のものを適宜採用することができる。
【0074】
ビームスプリッタBS1はLD1から入射する光源を対物光学素子であるOBLの方向へ透過させるが、光ディスク(第1光情報記録媒体)からの反射光(戻り光)について、センサーレンズ群SL1を経て受光センサーS1に集光させる機能を有する。BS2も機能は同様である。
【0075】
BS3はLD1からの光束と、LD2からの光束とを同一の光路に載せるために配置される。またBS4は、LD3からの光束と、BS3からの光束とを同一の光路に載せるために配置される。
【0076】
LD1から投光された光束は、BS1を経て、コリメータCL1に入射し、これによって無限平行光にコリメートされたのち、BS3、BS4を経て対物光学素子である対物レンズOBLに入射する。そして第1光情報記録媒体の保護基板を介して情報記録面上に集光スポットを形成する。情報記録面上で反射したのち、同じ経路をたどって、コリメータCL1を通過してから、BS1によってセンサーレンズSL1を経てセンサーS1に集光する。このセンサーによって光電変換され、電気的な信号となる。
【0077】
LD2から投光された光束も、同様に光ディスク(第2光情報記録媒体)に集光スポットを形成し、反射して最終的にセンサーS2に集光する。
【0078】
ちなみにLD3から投光された光束についても同様であるが、この例ではビームスプリッタの代わりに回折板DPを設ける事により、センサーS3へ戻り光が集光するようになっている。CDからの情報の再生を行う場合は、DVDや「高密度な光ディスク」に比べて受光する光量が少なくても良いので、このような構成を採用することができる。
また、上述のように、LD1〜LD3から投光された波長λ1〜λ3の各光束は、第1回折構造を有する回折光学素子としての対物光学素子OBLに対して、無限平行光として、つまりほぼ同じ角度で入射する。
なお、「同じ角度」とは同じ発散角又は同じ収束角であることを指し、無限平行光の場合、発散角(又は収束角)が0となっている。
【0079】
なお対物光学素子OBLは、この図では単一のレンズであるが、必要に応じて複数の光学素子から構成されるようにしてもよい。また材質はプラスティック樹脂でもよいし、ガラスでも良い。
【0080】
またLD1から投光された光束、LD2から投光された光束が光ディスクD1、D2の保護基板を介して情報記録面に集光する状態が、OBLの光軸左側に描かれており、LD3から投光された光束が光ディスクD3の保護基板を介して情報記録面に集光する状態が、OBLの光軸右側に描かれている。このように、再生/記録する光ディスクによって、基本的な位置が図示しないアクチュエーターによって切り替わり、その基準位置からピント合わせ(フォーカシング)を行う。
【0081】
そして各々の光情報記録媒体の保護基板厚、さらにピットの大きさにより、対物光学素子OBLに要求される開口数も異なる。ここでは、CD用の開口数NA3は0.45、DVDおよび「高密度な光ディスク」の開口数NA2およびNA1は共に0.65としている。ただし、CDについては0.43〜0.50、DVDについては0.58〜0.68の範囲で適宜選択可能である。
【0082】
なおIRは不要光をカットするための絞りである。
【0083】
さて本実施の形態では、上述のように、「第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子」の役割を、対物光学素子OBLに持たせている。そのため、対物光学素子に鋸歯状の回折構造を設けている。
【0084】
そしてこの鋸歯のピッチ(回折パワー)や深さ(ブレイズド化波長)を設定することにより、「高密度な光ディスク」に対しては、第1光源からの光束が2次回折光による集光スポットとして形成され、DVDに対しては、第2光源からの光束が1次回折光による集光スポットとして形成されるようになっている。
【0085】
このように、波長λ1とλ2との関係により回折次数が異なる光を利用することにより、各々の場合における回折効率を高くすることができ、光量を確保することができる。
【0086】
またCDに対しては、波長λ1とλ3との関係によりk次(波長λ1に対する回折次数がmの場合、m/2)とするのが望ましい。
この例では、DVDと同じ1次の回折光として集光スポットを形成するようにしている。
【0087】
この例では、回折光学素子として、回折構造を対物光学素子に設けた例を説明したが、請求項4や6のように、このような異次回折光を生じる回折構造をコリメータに設けても良いし、また別の光学素子を光路中に設けることも可能である。
【0088】
また上記した開口の切り替えについても、回折光学素子を始めとして、公知の技術を適用することができる。
【0089】
なお上記の実施の形態では、情報の再生について説明してきたが、情報の記録においても基本的な構成・光学的作用は変わらず、光情報記録媒体の記録面に集光スポットを形成することにより、記録層に熱化学変化を生ぜしめて、記録を行う。
【0090】
また、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正構造を有する光学素子を、必要に応じて光路中に設ける事ができるのはいうまでもない。そしてこれらの光学的補正構造は回折構造や位相差付与構造によって実現できるし、対物光学素子、コリメータ及びその他の素子に設けることが出来る。
【0091】
(第2の実施の形態)
同じく図1を用いて、請求項7の発明について説明する。
各光学素子に関して、第1の実施の形態と同じ機能については説明を省略する。この実施の形態では、第1互換光学素子の役割を、対物光学素子OBLに持たせている。そして第2互換光学素子の役割をコリメータCL3に持たせている。
つまり、第1互換光学素子である対物光学素子OBLは、全ての光源が通過する光路に配置されており、第2互換光学素子であるコリメータCL3は、第3光源のみが通過する光路に配置される。
【0092】
さて第1互換光学素子である対物光学素子OBLは、回折構造を有していて、それによって「高密度な光ディスク」およびDVD間の互換(第1互換機能)を達成する。
具体的には、第1光源と第2光源との間の波長差に基づく球面収差を補正する。また、回折構造で無くとも、位相差付与構造を用いても、同様の光学的作用を得る事が出来る。
【0093】
なお、光情報記録媒体について、保護基板の厚さが異なると、その差にもとづく球面収差が発生するが、ここでは「高密度な光ディスク」とDVDとは共に同じ0.6mmの保護基板を用いているので、そのような基板厚差に基づく球面収差は生じない。
【0094】
第2互換光学素子であるコリメータCL3にも回折構造が設けられている。これは先の対物光学素子OBLの回折構造と組み合わされることにより、「高密度な光ディスク」およびCD間の互換、さらにDVDおよびCD間の互換(第2互換機能)を達成する。
具体的には、「高密度な光ディスク」およびCD間の互換についてみると、使用波長も保護基板の厚さも異なる事から、第1光源と第3光源との間の波長差に基づく球面収差と、保護基板厚差(0.1mmと1.2mm)に基づく球面収差の両方を補正する。
【0095】
DVDおよびCD間の互換についても同様で、第2光源と第3光源との間の波長差に基づく球面収差と、保護基板厚差(0.6mmと1.2mm)に基づく球面収差の両方を補正する。
これにより、各光情報記録媒体に対して、好適な集光スポットを形成することができる。
また先の実施の形態と同様に、異なった回折次数の回折光による集光スポットが形成されるようにしているので、「高密度な光ディスク」、DVDについて、光量を確保し、確実な情報の記録及び/又は再生が可能になる。
【0096】
この実施の形態では、第2互換光学素子として、コリメータCL3に回折光学素子を設けた例(請求項11)を示したが、他にも、たとえば位相のみを付与する光路差付与構造を設けた光学素子(請求項9)や、電気的に光学的作用を切り替えることが出来る液晶素子を用いても、同様の光学的作用を得ることが出来る(請求項10)。特に液晶素子は、屈折率を変化させることができるという作用があるため、動的な制御が可能である。また、互換は第1互換光学素子と回折構造とで行ない、CD側の絞りの役割のみを果たすダイクロイックフィルタを用いてもよい。
また他にも、第1互換機能、第2互換機能共に、位相差付与構造を設ける事によっても達成できる。
【0097】
(第3の実施の形態)
この実施の形態は請求項1、2の発明に対応するもので、図1の構成から所定のコリメータのかわりにカップリングレンズを設けた光ピックアップ装置である。具体的には、コリメータCL1〜CL3のかわりにカップリングレンズCo1〜3(図示略)を設ける。
光源からの入射光を平行光にコリメートするコリメータを設けないため、有限発散光が対物光学素子に入射する。カップリングレンズはコリメータほどのパワーを有しないので、小型であり、このような構成にすることにより、ピックアップ装置を小型にすることができる。
【0098】
このように、無限平行光でなく、有限発散光を用いることにより、対物光学素子OBLに入射する光束に対する集光光学系の倍率が変わるので、これによって波長差に基づく球面収差及び基板厚差に基づく球面収差を補正することができることが知られているが、それでも十分な補正が出来ない場合がある。
また有限光を用いることにより、温度特性やトラッキング特性が劣化するという問題も生じる。
【0099】
そこでこの実施の形態では、対物光学素子OBLに、波長毎にそれぞれ異なる倍率の光束を入射させるが、第1互換光学素子、第2互換光学素子によって、波長差に基づく球面収差、保護基板厚差に基づく球面収差及び光束の倍率差に基づく球面収差を補正するようにしている。
【0100】
第1互換素子は、第2の実施の形態と同じく、対物光学素子に回折構造を設けたものであり、第2互換光学素子は、カップリングレンズCo3に回折構造を設けたものである。
【0101】
これによって、第1光源乃至第3光源からの光束は、全て有限発散光で対物光学素子OBLに入射するが、球面収差を全て補正され、好適な集光スポットを形成する。
【0102】
ここではコリメータCL1〜3の代わりにカップリングレンズCo1〜3を用いているため、全ての光源の光は対物光学素子に発散光が入射するが、どれか1つはコリメータとし、対物レンズに無限平行光を入射させても良い。
【0103】
(第4の実施の形態)
図2を用いて、請求項1の発明の、別の実施の形態について説明する。同じ符号を付しているものは、基本的には第1の実施の形態と同じ機能を有するが、異なるものについて説明する。なお光学的な作用についても殆ど同じである。
【0104】
この例では、光源を2つのユニットによって構成している。具体的には、図2のLD2’は、第2の光源(DVD用の光源)、第3の光源(CD用の光源)について、同一のパッケージに収めた、いわゆる2レーザー1パッケージの光源ユニットを用いている。
【0105】
このパッケージのうち、第2の光源を光軸上に位置するように調整するので、第3の光源については光軸上からやや離れた処に位置するため、像高が生じてしまうが、この特性を改善するための技術も既に知られており、それらの技術を必要に応じて適用できる。ここでは補正板DPを用いることによりその補正を行っている。補正板DPにはグレーティングが形成されており、それによって光軸からのズレを補正すると共に、センサーS2への集光にも寄与する。
【0106】
なおLD2’から実線で描かれているのがDVD用の光源光束であり、点線で描かれているのがCD用の光源光束である。
【0107】
BS2はLD1からの光束と、LD2’からの光束とを同一の光路に載せるために配置される。またBS3は、LD2’からの光束をセンサーレンズSL2に入射させるために配置される。
【0108】
LD1から投光された光束は、BS1を経て、コリメータCL1に入射し、これによって無限平行光にコリメートされたのち、BS2を経て対物光学素子である対物レンズOBLに入射する。そして第1光情報記録媒体の保護基板を介して情報記録面上に集光スポットを形成する。情報記録面上で反射したのち、同じ経路をたどって、コリメータCL1を通過してから、BS1によってセンサーレンズSL1を経てセンサーS1に集光する。このセンサーによって光電変換され、電気的な信号となる。
【0109】
LD2’から投光された光束も、同様に光ディスク(第2光情報記録媒体または第3光情報記録媒体)に集光スポットを形成し、反射して最終的にセンサーS2に集光する。
【0110】
さて本実施の形態では、「第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、回折構造を有する回折光学素子」の役割を、対物光学素子OBLに持たせている。そのため、対物光学素子に鋸歯状の回折構造を設けている。
【0111】
そしてこの鋸歯のピッチ(回折パワー)や深さ(ブレイズド化波長)を設定することにより、「高密度な光ディスク」に対しては、第1光源からの光束が2次回折光による集光スポットとして形成され、DVDに対しては、第2光源からの光束が1次回折光による集光スポットとして形成されるようになっている。
【0112】
このように、波長λ1とλ2の関係により回折次数が異なる光を利用することにより、各々の場合における回折効率を高くすることができ、光量を確保することができる。
【0113】
またCDに対しては、波長λ1とλ3との関係によりk次(波長λ1に対する回折次数がmの場合、m/2)とするのが望ましい。
この例では、DVDと同じ1次の回折光として集光スポットを形成するようにしている。
【0114】
この例では、回折光学素子として、回折構造を対物光学素子に設けた例を説明したが、請求項4や6のように、このような異次回折光を生じる回折構造をコリメータCL1に設けても良いし、また別の光学素子を光路中に設けることも可能である。
【0115】
また上記した開口の切り替えについても、回折光学素子を始めとして、公知の技術を適用することができる。
【0116】
なお上記の実施の形態では、情報の再生について説明してきたが、情報の記録においても基本的な構成・光学的作用は変わらず、光情報記録媒体の記録面に集光スポットを形成することにより、記録層に熱化学変化を生ぜしめて、記録を行う。
【0117】
また、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正構造を有する光学素子を、必要に応じて光路中に設ける事ができるのはいうまでもない。そしてこれらの光学的補正構造は回折構造や位相差付与構造によって実現できるし、対物光学素子、コリメータ及びその他の素子に設けることが出来る。
【0118】
(第5の実施の形態)
同じく図2を用いて、請求項7の発明の、別の実施の形態について説明する。各光学素子に関して、第4の実施の形態と同じ機能については説明を省略する。この実施の形態では、第1互換光学素子の役割を、対物光学素子OBLに持たせている。そして第2互換光学素子の役割をコリメータCL2に持たせている。
つまり、第1互換光学素子である対物光学素子OBLは、全ての光源が通過する光路に配置されており、第2互換光学素子であるコリメータCL2は、第2光源と第3光源とが通過する光路に配置される。
【0119】
さて第1互換光学素子である対物光学素子OBLは、回折構造を有していて、それによって「高密度な光ディスク」に必要な集光スポットの形成に寄与する。具体的には、第1光情報記録媒体と第2光情報記録媒体との間の互換を行なう。
また、回折構造で無くとも、位相差付与構造を用いても、同様の光学的作用を得る事が出来る。
【0120】
なお、光情報記録媒体について、保護基板の厚さが異なると、その差にもとづく球面収差が発生するが、ここでは「高密度な光ディスク」とDVDとは共に同じ0.6mmの保護基板を用いているので、基板厚差に基づく球面収差は生じない。
第2互換光学素子であるコリメータCL2にも回折構造が設けられている。これは先の対物光学素子OBLの回折構造と組み合わされることにより、DVDおよびCD間の互換(第2互換機能)を達成する。
【0121】
DVDおよびCD間の互換についてみると、使用波長も保護基板の厚さも異なる事から、第2光源と第3光源との間の波長差に基づく球面収差と、保護基板厚差(0.6mmと1.2mm)に基づく球面収差の両方を補正する。
これにより、各光情報記録媒体に対して、好適な集光スポットを形成することができる。
また先の実施の形態と同様に、異なった回折次数の回折光による集光スポットが形成されるようにしているので、「高密度な光ディスク」、DVDについて、光量を確保し、確実な情報の記録及び/又は再生が可能になる。
【0122】
この実施の形態では、第2互換光学素子として、コリメータCL2に回折光学素子を設けた例(請求項11)を示したが、他にも、たとえば位相のみを付与する光路差付与構造を設けた光学素子(請求項9)や、電気的に光学的作用を切り替えることが出来る液晶素子を用いても、同様の光学的作用を得ることが出来る(請求項10)。特に液晶素子は、屈折率を変化させることができるという作用があるため、動的な制御が可能である。また、互換は第1互換光学素子と回折構造とで行ない、CD側の絞りの役割のみを果たすダイクロイックフィルタを用いてもよい。
【0123】
(第6の実施の形態)
この実施の形態は請求項1、2の発明に対応する別の実施の形態で、図2の構成から所定のコリメータのかわりにカップリングレンズを設けた光ピックアップ装置である。具体的には、コリメータCL1、CL2のかわりにカップリングレンズCo1、2を設ける。
光源からの入射光を平行光にコリメートするコリメータを設けないため、有限発散光が対物光学素子に入射し、その入射角は全ての光がほぼ同じ角度となる。カップリングレンズはコリメータほどのパワーを有しないので、小型であり、このような構成にすることにより、ピックアップ装置を小型にすることができる。
【0124】
このように、無限平行光でなく、有限発散光を用いることにより、対物光学素子OBLに入射する光束に対する集光光学系の倍率が変わるので、これによって波長差に基づく球面収差及び基板厚差に基づく球面収差を補正することができることが知られているが、それでも十分な補正が出来ない場合がある。
また有限光を用いることにより、温度特性やトラッキング特性が劣化するという問題も生じる。
【0125】
そこでこの実施の形態では、対物光学素子OBLに、波長毎にそれぞれ異なる倍率の光束を入射させるが、第1互換光学素子、第2互換光学素子によって、波長差に基づく球面収差、保護基板厚差に基づく球面収差及び光束の倍率差に基づく球面収差を補正するようにしている。
【0126】
第1互換素子は、第5の実施の形態と同じく、対物光学素子に回折構造を設けたものであり、第2互換光学素子は、カップリングレンズCo3に回折構造を設けたものである。
【0127】
これによって、第1光源乃至第3光源からの光束は、全て有限発散光で対物光学素子OBLに入射するが、球面収差を全て補正され、好適な集光スポットを形成する。
【0128】
ここではコリメータCL1〜3の代わりにカップリングレンズCo1〜3を用いているため、全ての光源の光は対物光学素子に発散光が入射するが、どれか1つはコリメータとし、対物レンズに無限平行光を入射させても良い。
【0129】
(第7の実施の形態)
この実施の形態においては、図3に示すように、対物光学素子10の一つの光学面11(出射面)であって、第3光情報記録媒体としてのCDの情報記録面上に開口数NA3の集光スポットを形成する波長λ3の光束が通過する領域に、光軸Lを中心とした複数(2つ)の輪帯状光学面(Rs、Rl)が段差面20を介して連続的に形成されている。なお、以下の説明においては、輪帯状光学面が形成されている光学面全体を「S1面」と表記する場合がある。
これら輪帯状光学面の数は2〜10のいずれかであることが好ましい。
【0130】
ここで、2つの輪帯状光学面のうち、光軸Lを含む輪帯状光学面をRs、光軸から最も離れた輪帯状光学面をRlとする。
なお、光軸Lを含む輪帯状光学面Rsについては、光軸L方向から見たその形状が「輪帯」ではなく、例えば光軸Lを中心とした略円形状となる場合も含むものとする。本実施の形態で示す輪帯状光学面Rsの形状は、光軸L方向から見て略円形状となっている。
輪帯状光学面Rlに連続する二つの段差面20のうち、光軸Lに近い方の段差面20の光軸Lに平行な距離は他方の段差面20の光軸Lに平行な距離と比較して短いことが好ましい。
【0131】
輪帯状光学面Rsは屈折面で構成されており、この輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1、λ2及びλ3の光束は、それぞれの光情報記録媒体(「高密度な光ディスク」、DVD及びCD)の情報記録面上に集光スポットを形成するようになっている。
輪帯状光学面Rlも同様に屈折面で構成されているが、輪帯状光学面Rsに対して、光源側に所定距離だけずれた位置に形成されている。
この輪帯状光学面Rlを通過した波長λ3の光束も、第3光情報記録媒体の情報記録面上に集光スポットを形成するようになっている。
【0132】
対物光学素子10の他方の光学面12(入射面)には、第1回折構造30としての回折輪帯が形成されている。なお、以下の説明においては、第1回折構造30が形成されている光学面全体を「S2面」と表記する場合がある。
第1回折構造30は、入射面12上であって第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する波長λ3の光束が通過する領域(以下、領域A1ともいう。)に形成されている。
また、第1回折構造が形成される領域A1は、輪帯状光学面Rsを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域に相当する。
【0133】
本実施の形態においては、領域A1より光軸Lから離れた領域であって、輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域(以下、領域A2ともいう。)に第2回折構造40としての回折輪帯が形成されている。
また、領域A2よりも光軸から離れた領域の構造は限定されるものではないが、本実施の形態では回折輪帯が形成されている。これら回折輪帯の構造については周知であるため説明を省略する。
そして、この第1回折構造による波長λ1、λ2及びλ3のm次、n次及びk次回折光をそれぞれの光情報記録媒体の情報記録面上に集光させることにより、情報の再生及び/又は記録を行なうようになっている。
【0134】
ここで、波長λ1とλ2の光束が同じ発散角で又は同じ無限光として対物光学素子10に入射し、第1回折構造30が、波長λ1とλ2の光束が対物光学素子10の光学面10、12を通過する際に生じる球面収差を、波長λ1と波長λ2の差によって補正するように構成されていることが好ましい。
また、各回折光の回折次数の組み合わせを、(m、n)=(8、5)、(6、4)、(2、1)、(5、3)、(2、2)、(3、2)、(10、6)のいずれかの組合せとすることが好ましく、さらに、(m、n、k)=(2、1、1、)、(2、1、0)、(5、3、2)、(2、2、1)、(3、2、2)のいずれかの組合せとすることが好ましい。
また、波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、第1回折構造30により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせと、第2回折構造40により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせとが異なることが好ましい。
【0135】
また、第2回折構造40により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせが1、1、1であることが好ましいが、これに特定されるものではない。
また、370nm≦λ1≦430nm、760nm≦λ3≦810nmの条件下において、k=m/2を満たすことが好ましい。
また、前記m次の回折光及び前記n次の回折光の回折効率は共に80%以上であることが好ましい。
また、前記k次の回折光の回折効率は40%以上であることが好ましい。
【0136】
図4は、このように構成された対物光学素子10を光ピックアップ装置に用いた場合における、高密度な光ディスク、DVD、CDの各情報記録面上での縦球面収差図の一例を示すものである。なお、以下の図4、5、8及び10においては、縦軸が開口数、横軸が球面収差量を表している。
図4(a)に示すように、高密度な光ディスク用として用いられる波長λ1の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がアンダー側に不連続となる。
なお、第2回折構造の形状を変更し、波長λ1、λ2、λ3の光が入射した場合に最大の回折効率となる回折光の次数の組み合わせを変えた場合、球面収差をオーバー側に不連続とすることもできる。
そして、開口数NA1に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。
【0137】
また、図4(b)に示すように、DVD用として用いられる波長λ2の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
また、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内においても、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rlを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
従って、開口数NA2に対応する領域全体で見た場合に、球面収差をほぼなくすことができる。
【0138】
また、図4(c)に示すように、CD用として用いられる波長λ3の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がオーバー側に徐々に大きくなる。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がアンダー側に不連続となる。
そして、開口数NA3に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。なお、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所より光軸から離れた位置を通過する波長λ3の光束はフレア光となり、スポット径が必要開口数相当となる。
【0139】
なお、波長λ3の光束によって第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差は0.050[λ3rms]以下であることが好ましい。
また、波長λ3の光束によって第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差が最小となる光軸方向の位置(最良像面位置)に対して、波長λ3の光束の近軸光線が光源側に集光することが好ましい。
また、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ3の光束と、輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束とが、光軸方向に10μm以上離れて集光することが好ましい。
また、前記輪帯状光学面Rsを通過した波長λ2の光束と、輪帯状光学面Rlを通過した波長λ2の光束とが、光軸方向に5μm以上離れて集光することが好ましい。
また、隣接する2つの輪帯状光学面間の段差面の光軸方向の長さDが1.5μm≦D≦2.0μm、2.0μm≦D≦3.0μm、又は3.0μm≦D≦4.5μmを満たすことが好ましい。
【0140】
また、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ3の光束と、輪帯状光学面Rs以外の輪帯状光学面を通過した波長λ3の光束との、集光スポットにおける位相差φは、−0.1π≦φ≦0.1πを満たすことが好ましい。
また、輪帯状光学面Rlを通過後、集光スポットを形成する波長λ3の光束の集光位置fB3は、波長λ3の光束によって第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの最良像面位置に対して、光軸方向において、|fB3|≦5μmを満たすことが好ましい。
以上のように、本実施の形態に示した対物光学素子及びこの対物光学素子を用いた光ピックアップ装置によれば、3種類の光情報記録媒体に対して互換性を有することができる。
【0141】
また、第2回折構造や輪帯状光学面Rlの面形状を代えることにより、S1面とS2面が図3のように構成された対物光学素子の縦球面収差図が図5に示すようなものであってもよい。
図5(a)に示すように、高密度な光ディスク用として用いられる波長λ1の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光している。
また、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内においても、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rlを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光している。
従って、開口数NA1より以下の領域全体で見た場合に、球面収差をほぼなくすことができる。
【0142】
また、図5(b)に示すように、DVD用として用いられる波長λ2の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光している。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数において、球面収差がアンダー側に不連続となる。
なお、第2回折構造の形状を変更し、波長λ1、λ2、λ3の光が入射した場合に最大の回折効率となる回折光の次数の組み合わせを変えた場合、球面収差をオーバー側に不連続とすることもできる。
そして、開口数NA2に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。
この場合、図5(c)に示すCD用として用いられる波長λ3の光束の縦球面収差図は、上記図4(c)と同様となる。
【0143】
また、図6に示すように、上記第7の実施の形態に示したS1面とS2面とを入射面側で組み合わせた対物光学素子であってもよい。
具体的に説明すると、A2領域の第2回折構造全体を光情報記録媒体側に所定距離だけずれた位置に形成するものである。
このような構成であっても、縦球面収差図は、図4あるいは図5に示したものとほぼ同様の形状となり、3種類の光情報記録媒体に対して互換性を持った光ピックアップ装置及び対物光学素子を得ることができる。
なお、図示は省略するが、S1面とS2面とが、出射面側で組み合わされた対物光学素子であっても良い。
【0144】
(第8の実施の形態)
本実施の形態に示す対物光学素子は、上記第7の実施の形態と比較して、図7に示すように、上記領域A2が屈折面50で構成されている点のみが異なる。
【0145】
図8は、このように構成された対物光学素子を用いた場合における、高密度な光ディスク、DVD、CDの各情報記録面上での縦球面収差図の一例を示すものである。
図8(a)に示すように、高密度な光ディスク用として用いられる波長λ1の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がアンダー側に不連続となる。
そして、開口数NA1に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。
【0146】
また、図8(b)に示すように、DVD用として用いられる波長λ2の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がアンダー側に不連続となる。
そして、開口数NA2に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。
この場合、図8(c)に示すCD用として用いられる波長λ3の光束の縦球面収差図は、上記図4(c)と同様となる。
以上のように、本実施の形態に示した対物光学素子及びこの対物光学素子を用いた光ピックアップ装置によれば、3種類の光情報記録媒体に対して互換性を持たせることができる。
【0147】
(第9の実施の形態)
本実施の形態に示す対物光学素子は、上記第7の実施の形態と比較して、図9に示すように、対物光学素子の一つの光学面11(出射面)であって、第3光情報記録媒体としてのCDの情報記録面上に開口数NA3の集光スポットを形成する波長λ3の光束が通過する領域に、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面60が形成されている点と、入射面12の領域A1とA2の両方に第1回折構造30としての回折輪帯が形成されている点が異なる。
【0148】
具体的に説明すると、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面60が、段差面70を介して階段状に連続的に形成されている。
そして、波長λ1、λ2及びλ3の光束のうち、波長λ3の光束に対しては、各輪帯状光学面60を通過する際に所定の光路差を付与することにより、通過前後で位相差を生じさせ、波長λ1及びλ2の光束の少なくとも一つ(本実施の形態においては両方)に対しては、各輪帯状光学面60を通過する際に所定の光路差を付与せず、通過前後で位相差を生じさせないようになっている。
【0149】
ここで、複数の輪帯状光学面60のうち、光軸Lを含む輪帯状光学面をRs、光軸Lから最も離れた輪帯状光学面をRlとする。
輪帯状光学面Rsは屈折面で構成されており、この輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1、λ2及びλ3の光束は、それぞれの光情報記録媒体(「高密度な光ディスク」、DVD及びCD)の情報記録面上に集光スポットを形成するようになっている。
輪帯状光学面Rlも同様に屈折面で構成されており、この輪帯状光学面Rlを通過した波長λ3の光束も、第3光情報記録媒体の情報記録面上に集光スポットを形成するようになっている。
【0150】
図10は、このように構成された対物光学素子を用いた場合における、高密度な光ディスク、DVD、CDの各情報記録面上での縦球面収差図の一例を示すものである。
図10(a)に示すように、高密度な光ディスク用として用いられる波長λ1の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
また、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数においても、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rlを通過した波長λ1の光束が、第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
従って、開口数NA1に対応する領域全体で見た場合に、ほぼ球面収差をなくすことができる。
なお、場合によっては、S1面上の輪帯状構造により、図10の(c)のような各輪帯状光学面を通過した光束による微小な集光位置のずれが、図10の(a)、(b)に現れる場合があるが、ここでは概略的に完全に収差のない縦球面収差図としている。
【0151】
また、図10(b)に示すように、DVD用として用いられる波長λ2の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rsを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
また、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内においても、球面収差が変化しない、つまり、輪帯状光学面Rlを通過した波長λ2の光束が、第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光する。
従って、開口数NA2に対応する領域全体で見た場合に、ほぼ球面収差をなくすことができる。
【0152】
また、図10(c)に示すように、CD用として用いられる波長λ3の光束は、輪帯状光学面Rsが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がオーバー側に徐々に大きくなっていく。
一方、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所に対応する開口数内において、球面収差がアンダー側に不連続となっている。
そして、開口数NA3に対応する領域全体で見た場合に、球面収差が実用上支障のない範囲に収まるようにS1面とS2面の形状を設計することは比較的容易である。なお、輪帯状光学面Rlが形成されている箇所より光軸から離れた位置を通過する波長λ3の光束はフレア光となる。
そのため、波長λ3の光束に対して個別の絞りを設ける必要がない。
以上のように、本実施の形態に示した対物光学素子及びこの対物光学素子を用いた光ピックアップ装置によれば、3種類の光情報記録媒体に対して互換性を持たせることができる。
【0153】
また、対物レンズ10の一方の光学面12に、図11(a)、(b)に示すような、回折輪帯80と光路差付与構造90を形成してもよい。
具体的には、対物レンズ10には、光軸Lを中心とした、所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ鋸歯状の不連続面である複数の回折輪帯80が複数形成されており、さらに、各回折輪帯80の光学面上には、これら回折輪帯80を通過する光束に対して所定の光路差を付与する、光軸に沿った階段状の不連続面(段差)91からなる光路差付与構造90が形成されている。
【0154】
図11(a)、(b)中に一点鎖線で示す線は、上述のように、各回折輪帯80の始点を結んでできる仮想の非球面形状からなる光学面(所定の非球面形状の光学面)を表すものであり、二点鎖線で示す線は、光軸Lを中心として光軸Lから離れるにしたがってその厚みが増すように形成された、従来より周知の同心円状の鋸歯状の回折輪帯80の外形を表すものである。
実線で示す線は、各回折輪帯80の光学面上に形成されている、各回折輪帯80を通過する光束に対して所定の光路差を付与する段差91の外形を含む、実際のレンズ形状を表すものである。
【0155】
段差91の深さd1(光軸L方向の長さ)は、例えば、波長λ2に対する対物レンズの屈折率をnとした場合に、λ2/(n−1)で表される値とほぼ等しくなっており、一つの段差を通過する波長λ2の光束と、その隣の段差を通過する波長λ2の光束との間に、ほぼ1波長λ2に相当する光路差が生じ、かつ波面のずれが生じない長さに設定されている。
また、各段差の表面91a(光学機能面)の形状は、図中に二点鎖線で示した鋸歯状の回折輪帯80の表面の形状を、各段差91に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状に近似したものとなっている。
【0156】
このように、光学面に所定の深さの段差91を設けてなる光路差付与構造90により、対物レンズ10を通過する光束に対して所定の光路差を付与する機能を有し、また、各段差の表面91aの形状を、回折輪帯80を各段差91に対応する区間で分割して、光軸L方向に平行移動させた形状とすることにより、波長λ1〜波長λ3の各光束の最大の回折効率となる回折次数の回折光を抽出する機能を有することになる。
例えば、波長λ1(650nm)の光束が対物レンズに入射した場合、波長λ1の光束は回折輪帯80により回折作用を受けると共に、図11(b)の領域A〜Eを通過することにより、各光束にはそれぞれ、780nm−650nm=130nm、つまり2/5πラジアンの位相差が実質的に付与されることになり、結果的に波長λ1の光束の位相が変化することによる回折作用も受けるようになっている。
【0157】
一方、波長λ2(780nm)の光束が入射した場合、波長λ2の光束は回折輪帯80により回折作用を受けると共に、図3の領域A〜Eを通過することにより、各光束にはそれぞれ1波長λ2に相当する位相差が付与されることになり、領域A〜Eを通過した光束間に生じる位相差はほぼゼロとなる。従って、波長λ2の光束は、光路差付与構造90によっては実質的に回折せずに、そのまま透過するようになっている。
このように、対物レンズ10に形成した回折輪帯80と光路差付与構造90との二段階で各波長の光束の回折次数を実質的に変化させることができるので、各光束の回折次数を適宜変化させて、光情報記録媒体の種類に応じた十分な光量を有する回折光を得ることができる。また、回折効率や回折次数に対する設計の自由度を増大させることができる。
【0158】
【実施例】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置及び光学素子の第1の実施例について説明する。
本実施例においては、図6に示したような、S1面とS2面とを入射面側で組み合わせた対物レンズを用いるものとする。
具体的に説明すると、図12に示すように、両面非球面の単レンズである対物レンズの入射面が、光軸Lからの高さhが1.45mm以上の第2面、1.1mm以上で1.45mm未満の第2´面、1.1mm未満の2´´面に区分されている。
【0159】
そして、第2´面及び第2´´面には、所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ鋸歯状の不連続面である複数の回折輪帯80と、さらに、各回折輪帯80の光学面上に、これら回折輪帯80を通過する光束に対して所定の光路差を付与する、光軸に沿った階段状の不連続面91(段差)からなる光路差付与構造90とが形成されており、一つの回折輪帯80に形成される各段差91は、光軸Lから離れるに従って光源側に突出する形状となっている。
また、第2面には、鋸歯状の回折輪帯のみが形成されている。
そして、第2´面及び第2´´面を通過する波長λ1、λ2、λ3の各光束は、最大の回折効率となる回折次数m=2、n=1、k=0の回折光が得られるように、上記回折輪帯80及び光路差付与構造90から回折作用を受けて出射される。
【0160】
具体的に説明すると、回折輪帯80の光学面は、光路差付与構造90が無いと仮定した場合、波長λ1の光束の2(=mB1)次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、波長λ2の光束の1(=mB2)次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ3の光束の1(=mB3)次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させる。
また、光路差付与構造90は、これら回折光に対して、波長λ1の光束の2(=m)次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、波長λ2の光束の1(=n)次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、波長λ3の光束の0(=k)次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与する。
【0161】
つまり、下記の各式(1)〜(3)において、
m=mB1−mD ・・・(1)
n=mB2−mD+(−1、0又は1) ・・・(2)
k=mB3−mD+(−1、0又は1) ・・・(3)
mB1=2、mB2=1、mB3=1、mD=0として、
m=2−0=2
n=1−0+0=1
k=1−0−1=0
となるように各光束に光路差を付与する。
【0162】
また、第2面を通過する波長λ1、λ2、λ3の各光束は、回折次数m=2、n=1、k=1の回折光が得られるように、上記回折輪帯80から回折作用を受けて出射される。
このように、波長λ1及びλ2の光束に対しては、第2面、第2´面及び第2´´面を通過する際にそれぞれ回折次数m=2、n=1の回折光が得られるように回折作用を与える一方で、波長λ3の光束に対しては、第2´面及び第2´´面を通過する際と第2面を通過する際とで異なる次数の回折光が得られるように回折作用を与えることにより、第2面を通過した波長λ3の光束(1次回折光)をCDの情報記録面上に集光させず、いわゆるフレア化することができるようになっている。
表1、表2に対物レンズのレンズデータを示す。
【0163】
【表1】
Figure 2004247025
【0164】
表1に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.26mm、像側開口数NA2=0.62に設定されており、波長λ3=785nmのときの焦点距離f3=3.57mm、像側開口数NA3=0.40に設定されている。
【0165】
また、光束λ1〜λ3に対する倍率m1〜m3はほぼ0であり、対物レンズに平行光が入射する無限系の構成となっている。
表1中の面No.2、2´、2´´は、上述のように、それぞれ対物レンズの入射面のうち、1.45mm≦hの第2面、1.1mm≦h<1.45mmの第2´面、h<1.1mmの2´´面を示しており、面番号3、4はそれぞれ、光情報記録媒体の保護基板の表面、記録層を表している。また、Riは曲率半径、diは第i面から第i+1面までの光軸方向の変位、niは各面の屈折率を表している。
【0166】
対物レンズの第2面、第2´面、第2´´面、第3面は、それぞれ次式(数1)に表1及び表2に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【0167】
【数1】
Figure 2004247025
【0168】
ここで、X(h)は光軸方向の軸(光の進行方向を正とする)、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
【表2】
Figure 2004247025
【0169】
また、回折輪帯のピッチは数2の光路差関数に、表2に示す係数を代入した数式で規定される。
【0170】
【数2】
Figure 2004247025
ここで、B2iは光路差関数の係数、mDは光路差付与構造が無いと仮定した場合(回折構造のみを備えるものと仮定した場合)の各光束の回折次数、λは使用波長、λBは回折のブレーズ化波長(第1及び第2の実施例においてはλB=1mm)である。
【0171】
図13は、高密度光ディスク(AOD)に用いられる波長λ1(407nm)の光束の波長が、407nmから±1nm変動した場合における縦球面収差の変動量と開口数(NA)を示すグラフである。
通常、モードホップ等に起因した波長の変動量は1μm程度であるから、この範囲内において、縦球面収差の変動量は実用上支障が無い範囲に抑えられており、十分な色補正機能を有することが分かる。
【0172】
図14は、波長λ1(AOD)、波長λ2(DVD)、波長λ3(CD)の各光束の波面収差及び回折効率を示すものであり、図15〜図17は、波長λ1〜λ3の各光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである。
図14〜図17より、各光束の波面収差は回折限界の0.07λrms以下に抑えられており、十分な色補正機能を有することが分かる。また、各光情報記録媒体に対する情報の記録及び/又は再生に用いるために十分な回折効率を有していることが分かる。
【0173】
次に、上記実施の形態で示した光ピックアップ装置及び光学素子の第2の実施例について説明する。
本実施例においても、図6に示したような、S1面とS2面とを入射面側で組み合わせた対物レンズを用いるものとする。
具体的に説明すると、両面非球面の単レンズである対物レンズの入射面が、光軸Lからの高さhが1.45mm以上の第2面、1.1mm以上で1.45mm未満の第2´面(領域A1)、1.1mm未満の2´´面(領域A2)に区分されている。
【0174】
そして、領域A1には第1回折構造としての複数の回折輪帯が形成され、領域A2には第2回折構造としての回折輪帯が形成されている。また、第2面にも回折輪帯が形成されている。
そして、第2面、第2´面及び第2´´面を通過する波長λ1、λ2、λ3の各光束は、最大の回折効率となる回折次数m=3、n=2、k=2の回折光が得られるように、上記第1回折構造及び第2回折構造から回折作用を受けて出射されるようになっている。
表3、表4に対物レンズのレンズデータを示す。
【0175】
【表3】
Figure 2004247025
【0176】
表3に示すように、本実施例の対物レンズは、波長λ1=407nmのときの焦点距離f1=3.1mm、像側開口数NA1=0.65に設定されており、波長λ2=655nmのときの焦点距離f2=3.19mm、像側開口数NA2=0.63に設定されており、波長λ3=785nmのときの焦点距離f3=3.18mm、像側開口数NA3=0.45に設定されている。
また、光束λ1〜λ3に対する倍率m1〜m3はほぼ0であり、対物レンズに平行光が入射する無限系の構成となっている。
【0177】
対物レンズの第2面、第2´面、第2´´面、第3面は、それぞれ上記数1に表3及び表4に示す係数を代入した数式で規定される、光軸Lの周りに軸対称な非球面に形成されている。
【表4】
Figure 2004247025
【0178】
また、回折輪帯のピッチは上記数2の光路差関数に、表4に示す係数を代入した数式で規定される。
【0179】
図18は、高密度光ディスク(AOD)に用いられる波長λ1(407nm)の光束の波長が、407nmから±1nm変動した場合における球面収差の変動量と開口数(NA)を示すグラフである。
通常、モードホップ等に起因した波長の変動量は1μm程度であるから、この範囲内において、縦球面収差の変動量は実用上支障が無い範囲に抑えられており、十分な色補正機能を有することが分かる。
【0180】
図19は、波長λ1(AOD)、波長λ2(DVD)、波長λ3(CD)の各光束の波面収差及び回折効率を示すものであり、図20〜図22は、波長λ1〜λ3の各光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである。
図19〜図22より、波面収差は回折限界の0.07λrms以下に抑えられており、十分な色補正機能を有することが分かる。また、各光情報記録媒体に対する情報の記録及び/又は再生に用いるために十分な回折効率を有していることが分かる。
【0181】
【発明の効果】
以上、本発明に係る光ピックアップ装置及び光学素子によれば、第1光源、第2光源及び第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、第1光情報記録媒体、第2光情報記録媒体及び第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させる。
従って、例えば、第1〜第3の波長の光の光路がほぼ等しくなるので、光ピックアップ装置を構成する各種光学素子をこの共通光路に対応して配置すればよく、光ピックアップ装置の構造を簡略化できると共に、装置の部品点数を削減できる。
また、回折光学素子に全ての光束をほぼ無限平行光として入射させる。
従って、情報の再生及び/又は記録を行なう際に対物光学素子を光情報記録媒体に対して移動させるトラッキング時の像高特性の悪化を防止でき、コマ収差や非点収差等の各種収差の発生を抑えることができる。
また、温度変化により発生する球面収差も抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる光ピックアップ装置の図である。
【図2】本発明に関わる、別の態様の光ピックアップ装置の図である。
【図3】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図4】縦球面収差図(a)〜(c)である。
【図5】縦球面収差図(a)〜(c)である。
【図6】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図7】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図8】縦球面収差図(a)〜(c)である。
【図9】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図10】縦球面収差図(a)〜(c)である。
【図11】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図12】対物光学素子の構造を示す要部縦断面図である。
【図13】波長変動時の縦球面収差の変動量と開口数(NA)を示すグラフである。
【図14】各光束の波面収差及び回折効率を示す表である。
【図15】波長λ1の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【図16】波長λ2の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【図17】波長λ3の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【図18】波長変動時の縦球面収差の変動量と開口数(NA)を示すグラフである。
【図19】各光束の波面収差及び回折効率を示す表である。
【図20】波長λ1の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【図21】波長λ2の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【図22】波長λ3の光束の集光位置fBと開口数を示すグラフである
【符号の説明】
LD1 第1光源
LD2 第2光源
LD3 第3光源
LD2’ 第2光源(2波長1パッケージ)
S1 センサー
S2 センサー
S3 センサー
S2’ センサー
SL1 センサーレンズ
SL2 センサーレンズ
SL3 センサーレンズ
DP 回折板
BS1 ビームスプリッタ
BS2 ビームスプリッタ
BS3 ビームスプリッタ
BS4 ビームスプリッタ
CL1 コリメータ
CL2 コリメータ
CL3 コリメータ
IR 絞り
OBL 対物光学素子
D1 光ディスク(「高密度な光ディスク」)
D2 光ディスク(DVD)
D3 光ディスク(CD)
L 光軸
Rs 輪帯状光学面
Rl 輪帯状光学面
10 対物光学素子
11 光学面(出射面)
12 光学面(入射面)
20 段差面
30 第1回折構造
40 第2回折構造
50 屈折面
60 輪帯状光学面
70 段差面

Claims (122)

  1. 保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
    前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、
    前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、前記光ピックアップ装置に含まれる前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させ、
    前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記回折光学素子は、対物光学素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ無限平行光として入射させることを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記回折光学素子は、前記波長λ1の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記回折光学素子は、前記波長λ2の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記回折光学素子は、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子及びコリメータとは別に設けられた光学素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  7. 保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
    前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置される第1互換光学素子と、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源のうちのある1つの光源のみの光路か、又はある2つの光源の共通光路に配置される第2互換光学素子とを備え、
    前記第1互換光学素子は、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、少なくとも1つの光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第1互換機能を有し、
    前記第2互換光学素子は、前記第1互換光学素子と組み合わされる事により、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、他の光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第2互換機能を有し、
    かつ、前記光ピックアップ装置は、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、
    前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面に、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面が形成され、前記複数の輪帯状光学面は段差面を介して連続的に形成され、
    前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 前記第1互換光学素子は対物光学素子であることを特徴とする請求項7に記載の光ピックアップ装置。
  9. 前記第2互換光学素子は位相差板であることを特徴とする請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置。
  10. 前記第2互換光学素子は液晶素子であることを特徴とする請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置。
  11. 前記第2互換光学素子は回折光学素子であることを特徴とする請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置。
  12. 前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対してほぼ等しい光学系倍率を有するとともに、
    前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差及び光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差を補正することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  13. 前記光学系倍率がほぼ0であることを特徴とする請求項12に記載の光ピックアップ装置。
  14. 前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対して異なる光学系倍率を有するとともに、
    前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差、光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差及び前記集光光学系の光学系倍率の差に基づく球面収差を補正することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  15. 前記第1、第2及び第3光情報記録媒体上に形成される集光スポットのうち少なくとも一つの集光スポットに対し、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正素子を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  16. 前記波長λ1の光束により前記第1光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA1、前記波長λ2の光束により前記第2光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA2、前記波長λ3の光束により前記第3光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA3とした場合に、
    NA3<NA1
    NA3<NA2
    を満たすことを特徴とする請求項1又は7に記載の光ピックアップ装置。
  17. 前記複数の輪帯状光学面が、前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面であって、前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
    前記複数の輪帯状光学面のうち、光軸を含む輪帯状光学面をRs、光軸から最も離れた輪帯状光学面をRlとすると、
    前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1、λ2及びλ3の光束を、それぞれの光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用い、
    前記第1回折構造により生じる前記波長λ3の光束のk(kは自然数)次の回折光により前記第3光情報記録媒体に集光スポットが形成され、
    前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束を、前記第3光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用いることを特徴とする請求項16に記載の光ピックアップ装置。
  18. 前記第1回折構造が、前記回折光学素子の少なくとも一つの光学面であって前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
    k=m/2
    370nm≦λ1≦430nm
    760nm≦λ3≦810nm
    を満たすことを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  19. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1及びλ2の光束は、それぞれの光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項17又は18に記載の光ピックアップ装置。
  20. 前記輪帯状光学面と前記第1回折構造とが、前記回折光学素子の同一面に形成されることを特徴とする請求項18又は19に記載の光ピックアップ装置。
  21. 前記m次の回折光及び前記n次の回折光の回折効率は共に80%以上であることを特徴とする請求項17〜20のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  22. 前記k次の回折光の回折効率は40%以上であることを特徴とする請求項17〜21のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  23. 前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差は0.050[λ3rms]以下であることを特徴とする請求項17〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  24. 前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差が最小となる光軸方向の位置に対して、前記波長λ3の光束の近軸光線は光源側に集光することを特徴とする請求項17〜23のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  25. 前記波長λ1とλ2の光束が同じ発散角で又は同じ無限光として前記回折光学素子に入射し、
    前記第1回折構造は、前記波長λ1とλ2との差が原因で前記第1回折構造が設けられている光学面の屈折機能により生じる球面収差と、保護基板厚t1とt2との差により生じる球面収差とを、前記波長λ1とλ2との差による回折効果で補正することを特徴とする請求項17〜24のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  26. m=8、n=5
    を満たすことを特徴とする請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  27. m=6、n=4
    を満たすことを特徴とする請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  28. m=2、n=1
    を満たすことを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  29. k=1
    を満たすことを特徴とする請求項28に記載の光ピックアップ装置。
  30. k=0
    を満たすことを特徴とする請求項28に記載の光ピックアップ装置。
  31. m=5、n=3
    を満たすことを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  32. k=2
    を満たすことを特徴とする請求項31に記載の光ピックアップ装置。
  33. m=2、n=2
    を満たすことを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  34. k=1
    を満たすことを特徴とする請求項33に記載の光ピックアップ装置。
  35. m=3、n=2
    を満たすことを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  36. k=2
    を満たすことを特徴とする請求項35に記載の光ピックアップ装置。
  37. m=10、n=6
    を満たすことを特徴とする請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  38. 前記第1回折構造が、所定の非球面形状の光学面に形成される光軸を中心とした複数の回折輪帯と、前記複数の回折輪帯のうち少なくとも一つの回折輪帯の光学面上に、この輪帯を通過する所定の光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造とを備え、
    前記回折輪帯の光学面は、前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、前記波長λ1の光束のmB1次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ2の光束のmB2次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ3の光束のmB3次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させる、前記所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ構造を有し、
    前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、前記波長λ1の光束のm次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ2の光束のn次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ3の光束のk次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、
    m=mB1−mD
    n=mB2−mD+(−1、0又は1)
    k=mB3−mD+(−1、0又は1)
    を満たすことを特徴とする請求項17〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
    但し、mDは光路差付与構造が無いと仮定した場合(回折構造のみを備えるものと仮定した場合)の各光束の回折次数を指す。
  39. 1.9×λ1≦λ3≦2.1×λ1
    を満たすことを特徴とする請求項17〜38のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  40. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束とが、光軸方向に10μm以上離れて集光することを特徴とする請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  41. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    1.5μm≦D≦2.0μm
    を満たすことを特徴とする請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  42. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    2.0μm≦D≦3.0μm
    を満たすことを特徴とする請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  43. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    3.0μm≦D≦4.5μm
    を満たすことを特徴とする請求項18〜40のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  44. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ3の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
    −0.1π≦φ≦0.1π
    を満たすことを特徴とする請求項18〜43のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  45. 前記波長λ3の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする請求項18〜44のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  46. 前記波長λ1とλ2の光束のうち少なくとも1つの光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする請求項40〜45のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  47. 前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする請求項40〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  48. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束とが、光軸方向に5μm以上離れて集光することを特徴とする請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  49. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ2の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
    −0.1π≦φ≦0.1π
    を満たすことを特徴とする請求項48に記載の光ピックアップ装置。
  50. 前記波長λ2の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする請求項48又は49に記載の光ピックアップ装置。
  51. 前記波長λ1の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする請求項48〜50のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  52. 前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする請求項48〜51のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  53. 前記第1回折構造が、前記輪帯状光学面Rsを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域に形成され、
    前記輪帯状光学面Rlを通過後、集光スポットを形成する波長λ3の光束の集光位置fB3は、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの最良像面位置に対して、光軸方向において、
    |fB3|≦5μm
    を満たすことを特徴とする請求項18〜39のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  54. 前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域が屈折面であることを特徴とする請求項53に記載の光ピックアップ装置。
  55. 前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域に第2回折構造が形成されていることを特徴とする請求項53に記載の光ピックアップ装置。
  56. 前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第1回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせと、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせとが異なることを特徴とする請求項55に記載の光ピックアップ装置。
  57. 前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせが1、1、1であることを特徴とする請求項56に記載の光ピックアップ装置。
  58. 前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ1の光束は、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項53〜57のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  59. 前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束は、前記第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項53〜58のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  60. 前記輪帯状光学面Rlに連続する二つの段差面のうち、光軸に近い方の段差面の光軸に平行な距離は他方の段差面の光軸に平行な距離と比較して短いことを特徴とする請求項53〜59のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  61. 前記輪帯状光学面の数が2であることを特徴とする請求項53〜60のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置。
  62. 保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置に含まれる複数の光学素子であって、
    前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を含み、
    前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う場合、前記光ピックアップ装置に含まれる前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ同じ角度で入射させ、
    前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする光学素子。
  63. 前記回折光学素子は、対物光学素子であることを特徴とする請求項62に記載の光学素子。
  64. 前記回折光学素子に全ての前記光束をほぼ無限平行光として入射させることを特徴とする請求項63に記載の光学素子。
  65. 前記回折光学素子は、前記波長λ1の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする請求項62〜64のいずれか一項に記載の光学素子。
  66. 前記回折光学素子は、前記波長λ2の光束が入射した場合にコリメータとして機能することを特徴とする請求項62〜64のいずれか一項に記載の光学素子。
  67. 前記回折光学素子は、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子及びコリメータとは別に設けられた光学素子であることを特徴とする請求項62に記載の光学素子。
  68. 保護基板厚t1の第1光情報記録媒体に対して、波長λ1の第1光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t2(t1≦t2)の第2光情報記録媒体に対して、波長λ2(λ1<λ2)の第2光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行ない、保護基板厚t3(t2<t3)の第3光情報記録媒体に対して、波長λ3(λ2<λ3)の第3光源から出射される光束を用いて情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置に含まれる複数の光学素子であって、
    前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置される第1互換光学素子と、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源のうちのある1つの光源のみの光路か、又はある2つの光源の共通光路に配置される第2互換光学素子とを備え、
    前記第1互換光学素子は、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、少なくとも1つの光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第1互換機能を有し、
    前記第2互換光学素子は、前記第1互換光学素子と組み合わされる事により、前記第1光情報記録媒体、前記第2光情報記録媒体及び前記第3光情報記録媒体のうちの、他の光情報記録媒体に対して、情報の再生及び/又は記録に必要な集光スポットを形成する第2互換機能を有し、
    かつ、前記第1光源、前記第2光源及び前記第3光源の共通光路に配置され、第1回折構造を有する回折光学素子を備え、
    前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面に、光軸を中心とした複数の輪帯状光学面が形成され、前記複数の輪帯状光学面は段差面を介して連続的に形成され、
    前記第1光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるm(mは自然数)次の回折光による集光スポットが形成され、前記第2光情報記録媒体に対して前記回折光学素子によって生じるn(nはn≠mである自然数)次の回折光による集光スポットが形成されるように構成されることを特徴とする光学素子。
  69. 前記第1互換光学素子は対物光学素子であることを特徴とする請求項68に記載の光学素子。
  70. 前記第2互換光学素子は位相差板であることを特徴とする請求項68又は69に記載の光学素子。
  71. 前記第2互換光学素子は液晶素子であることを特徴とする請求項68又は69に記載の光学素子。
  72. 前記第2互換光学素子は回折光学素子であることを特徴とする請求項68又は69に記載の光学素子。
  73. 前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対してほぼ等しい光学系倍率を有するとともに、
    前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差及び光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差を補正することを特徴とする請求項68〜72のいずれか一項に記載の光学素子。
  74. 前記光学系倍率がほぼ0であることを特徴とする請求項73に記載の光学素子。
  75. 前記第1互換光学素子と、前記第2互換光学素子と、前記回折光学素子と、光ピックアップ装置を構成する対物光学素子とから構成される集光光学系は、前記波長λ1、λ2及びλ3の光束に対して異なる光学系倍率を有するとともに、
    前記第1互換機能及び前記第2互換機能は、波長差に基づく球面収差、光情報記録媒体間の保護基板厚差に基づく球面収差及び前記集光光学系の光学系倍率の差に基づく球面収差を補正することを特徴とする請求項68〜72のいずれか一項に記載の光学素子。
  76. 前記第1、第2及び第3光情報記録媒体上に形成される集光スポットのうち少なくとも一つの集光スポットに対し、温度補償及び/又は色収差補償を行うための光学的補正素子を有することを特徴とする請求項62〜75のいずれか一項に記載の光学素子。
  77. 前記波長λ1の光束により前記第1光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA1、前記波長λ2の光束により前記第2光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA2、前記波長λ3の光束により前記第3光情報記録媒体に対して形成される集光スポットの開口数をNA3とした場合に、
    NA3<NA1
    NA3<NA2
    を満たすことを特徴とする請求項62又は68に記載の光学素子。
  78. 前記複数の輪帯状光学面が、前記第1互換光学素子、第2互換光学素子及び回折光学素子のうちの少なくとも一つの光学素子の少なくとも一つの光学面であって、前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
    前記複数の輪帯状光学面のうち、光軸を含む輪帯状光学面をRs、光軸から最も離れた輪帯状光学面をRlとすると、
    前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1、λ2及びλ3の光束を、それぞれの光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用い、
    前記第1回折構造により生じる前記波長λ3の光束のk(kは自然数)次の回折光により前記第3光情報記録媒体に集光スポットが形成され、
    前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束を、前記第3光情報記録媒体の再生及び/又は記録に用いることを特徴とする請求項77に記載の光学素子。
  79. 前記第1回折構造が、前記回折光学素子の少なくとも一つの光学面であって前記第3光情報記録媒体に開口数NA3の集光スポットを形成する前記波長λ3の光束が通過する領域に形成され、
    k=m/2
    370nm≦λ1≦430nm
    760nm≦λ3≦810nm
    を満たすことを特徴とする請求項78に記載の光学素子。
  80. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ1及びλ2の光束は、それぞれの光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項78又は79に記載の光学素子。
  81. 前記輪帯状光学面と前記第1回折構造とが、前記回折光学素子の同一面に形成されることを特徴とする請求項79又は80に記載の光学素子。
  82. 前記m次の回折光及び前記n次の回折光の回折効率は共に80%以上であることを特徴とする請求項78〜81のいずれか一項に記載の光学素子。
  83. 前記k次の回折光の回折効率は40%以上であることを特徴とする請求項78〜82のいずれか一項に記載の光学素子。
  84. 前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差は0.050[λ3rms]以下であることを特徴とする請求項78〜83のいずれか一項に記載の光学素子。
  85. 前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの波面収差が最小となる光軸方向の位置に対して、前記波長λ3の光束の近軸光線は光源側に集光することを特徴とする請求項78〜84のいずれか一項に記載の光学素子。
  86. 前記波長λ1とλ2の光束が同じ発散角で又は同じ無限光として前記回折光学素子に入射し、
    前記第1回折構造は、前記波長λ1とλ2との差が原因で前記第1回折構造が設けられている光学面の屈折機能により生じる球面収差と、保護基板厚t1とt2との差により生じる球面収差とを、前記波長λ1とλ2との差による回折効果で補正することを特徴とする請求項78〜85のいずれか一項に記載の光学素子。
  87. m=8、n=5
    を満たすことを特徴とする請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子。
  88. m=6、n=4
    を満たすことを特徴とする請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子。
  89. m=2、n=1
    を満たすことを特徴とする請求項78に記載の光学素子。
  90. k=1
    を満たすことを特徴とする請求項89に記載の光学素子。
  91. k=0
    を満たすことを特徴とする請求項89に記載の光学素子。
  92. m=5、n=3
    を満たすことを特徴とする請求項78に記載の光学素子。
  93. k=2
    を満たすことを特徴とする請求項92に記載の光学素子。
  94. m=2、n=2
    を満たすことを特徴とする請求項78に記載の光学素子。
  95. k=1
    を満たすことを特徴とする請求項94に記載の光学素子。
  96. m=3、n=2
    を満たすことを特徴とする請求項78に記載の光学素子。
  97. k=2、
    を満たすことを特徴とする請求項96に記載の光学素子。
  98. m=10、n=6
    を満たすことを特徴とする請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子。
  99. 前記第1回折構造が、所定の非球面形状の光学面に形成される光軸を中心とした複数の回折輪帯と、前記複数の回折輪帯のうち少なくとも一つの回折輪帯の光学面上に、この輪帯を通過する所定の光束に対して定められた光路差を付与する光路差付与構造とを備え、
    前記回折輪帯の光学面は、前記光路差付与構造が無いと仮定した場合、前記波長λ1の光束のmB1次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ2の光束のmB2次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させ、前記波長λ3の光束のmB3次回折光が最大の回折効率を有するよう回折させる、前記所定の非球面形状の光学面に対して実質的な傾きをもつ構造を有し、
    前記光路差付与構造は、前記回折光に対して、前記波長λ1の光束のm次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ2の光束のn次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、前記波長λ3の光束のk次回折光が最大の回折効率を有する光路差を付与し、
    m=mB1−mD
    n=mB2−mD+(−1、0又は1)
    k=mB3−mD+(−1、0又は1)
    を満たすことを特徴とする請求項78〜86のいずれか一項に記載の光学素子。
    但し、mDは光路差付与構造が無いと仮定した場合(回折構造のみを備えるものと仮定した場合)の各光束の回折次数を指す。
  100. 1.9×λ1≦λ3≦2.1×λ1
    を満たすことを特徴とする請求項78〜99のいずれか一項に記載の光学素子。
  101. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ3の光束とが、光軸方向に10μm以上離れて集光することを特徴とする請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子。
  102. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    1.5μm≦D≦2.0μm
    を満たすことを特徴とする請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子。
  103. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    2.0μm≦D≦3.0μm
    を満たすことを特徴とする請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子。
  104. 前記段差面の光軸方向の長さDが、
    3.0μm≦D≦4.5μm
    を満たすことを特徴とする請求項79〜101のいずれか一項に記載の光学素子。
  105. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ3の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ3の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
    −0.1π≦φ≦0.1π
    を満たすことを特徴とする請求項79〜104のいずれか一項に記載の光学素子。
  106. 前記波長λ3の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする請求項79〜105のいずれか一項に記載の光学素子。
  107. 前記波長λ1とλ2の光束のうち少なくとも1つの光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする請求項101〜106のいずれか一項に記載の光学素子。
  108. 前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする請求項101〜107のいずれか一項に記載の光学素子。
  109. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束とが、光軸方向に5μm以上離れて集光することを特徴とする請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子。
  110. 前記輪帯状光学面Rsを通過した前記波長λ2の光束と、前記輪帯状光学面Rs以外の前記輪帯状光学面を通過した前記波長λ2の光束との、前記集光スポットにおける位相差φは、
    −0.1π≦φ≦0.1π
    を満たすことを特徴とする請求項109に記載の光学素子。
  111. 前記波長λ2の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化することを特徴とする請求項109又は110に記載の光学素子。
  112. 前記波長λ1の光束は、隣合う前記輪帯状光学面を通過する前後で位相差が変化しないことを特徴とする請求項109〜111のいずれか一項に記載の光学素子。
  113. 前記輪帯状光学面の数が2〜10のいずれかであることを特徴とする請求項109〜112のいずれか一項に記載の光学素子。
  114. 前記第1回折構造が、前記輪帯状光学面Rsを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が通過する領域に形成され、
    前記輪帯状光学面Rlを通過後、集光スポットを形成する波長λ3の光束の集光位置fB3は、前記波長λ3の光束によって前記第3光情報記録媒体に形成される集光スポットの最良像面位置に対して、光軸方向において、
    |fB3|≦5μm
    を満たすことを特徴とする請求項79〜100のいずれか一項に記載の光学素子。
  115. 前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域が屈折面であることを特徴とする請求項114に記載の光学素子。
  116. 前記輪帯状光学面Rlを通過後、それぞれの光情報記録媒体に集光スポットを形成する波長λ1、λ2及びλ3の光束が、前記第1回折構造が形成されている光学面上において通過する領域に第2回折構造が形成されていることを特徴とする請求項114に記載の光学素子。
  117. 前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第1回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせと、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせとが異なることを特徴とする請求項116に記載の光学素子。
  118. 前記波長λ1、λ2、λ3の光束が入射した場合に、前記第2回折構造により生じる各光束の回折光のうち最大の回折光率となる回折光の組み合わせが1、1、1であることを特徴とする請求項117に記載の光学素子。
  119. 前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ1の光束は、前記第1光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項114〜118のいずれか一項に記載の光学素子。
  120. 前記輪帯状光学面Rlを通過した前記波長λ2の光束は、前記第2光情報記録媒体の情報記録面上にほぼ収差なく集光することを特徴とする請求項114〜119のいずれか一項に記載の光学素子。
  121. 前記輪帯状光学面Rlに連続する二つの段差面のうち、光軸に近い方の段差面の光軸に平行な距離は他方の段差面の光軸に平行な距離と比較して短いことを特徴とする請求項114〜120のいずれか一項に記載の光学素子。
  122. 前記輪帯状光学面の数が2であることを特徴とする請求項114〜121のいずれか一項に記載の光学素子。
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