JP2004246318A - 潜像担持体、その製造方法とそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、特に薄肉の導電性円筒状体を基体とする潜像担持体が用いられた電子写真画像形成装置を稼働させた場合に、騒音が発生するのを防止でき、かつ帯電装置との対向間隔が変化するのを抑制して、帯電特性の変化を生じさせずに異常画像の発生も防止できるような、潜像担持体およびそれを用いた電子写真画像形成装置を提供することであり、また、このような潜像担持体を容易に生産でき、しかも環境負荷の低減(資源の有効活用)のため容易にリサイクルすることのできる技術を提供することである。
【解決手段】 導電性円筒状基体外表面上に少なくとも感光層が設けられた潜像担持体であって、該導電性円筒状基体の内壁全方位に密着するように弾性円筒状部材が固定され、かつ該弾性円筒状部材の内部に外径が該弾性円筒状部材の内径よりも大きい剛性棒状部材が固定され、該弾性円筒状部材と該剛性棒状部材が共に取り外し可能なものであることを特徴とする潜像担持体。
【選択図】 図9

Description

本発明は、画像形成装置の稼働時の騒音発生を防止できる潜像担持体、その製造方法およびその潜像担持体が用いられた画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスに基づいた、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機等の画像形成装置には、紙などの記録媒体上に転写されて担持されている未定着画像を定着して複写物や印刷出力とすることがある。
このような画像形成装置において実行される画像形成処理の一つに帯電処理がある。
この処理は、潜像担持体である感光体に対して一様な電荷を帯電させる処理であるが、その方式として、コロナ放電による帯電あるいは接触帯電がある。
コロナ放電は、潜像担持体との間に所定間隔を設けてコロナチャージャを配置し、チャージャワイヤに対して高電圧を印加することによった行なう方式である。
この方式では、放電時にオゾンや窒素酸化物などの放電生成物が発生し、この生成物が環境悪化を招くため、近年では、低電圧の印加が可能で上述した不具合を発生させない接触帯電方式が採用されるようになっている。
接触帯電方式は導線性のローラやブラシあるいはブレードを感光体に接触させ、両者間に電圧を印加して感光体への電荷注入を行なうことができる。
接触帯電方式の場合には、低電圧の印加で済ませることができ、放電生成物の発生がないものの、感光体と直接接触するため、感光体上に残留したトナー等の付着物が逆転移しやすいという問題がある。
しかも、長時間放置されたままになると、潜像担持体に接触している帯電部材の一部が永久歪みを発生して変形し、再度帯電処理を行なう場合には潜像担持体との間の接触状態が変化することがある。
この結果、潜像担持体に対する均一な接触が損なわれることになり、その結果帯電ムラを招くような不具合をもたらすことになる。
このような接触方式における不具合を解消するために、近年、潜像担持体と帯電部材との間に微小な所定間隔を維持させて、所謂、潜像担持体と帯電部材との間に非接触な状態の帯電範囲を形成する方法が採用されている。
この方法に用いられる構成の一つに、例えば、帯電部材をローラとした場合、帯電ローラの軸方向の両側周面に所定厚さのフィルムを捲装し、フィルムの厚さによって微小間隔の隙間を設ける構成がある。
この微小間隔の隙間は、所定寸法で維持されることが帯電特性を変化させない上で重要となる。
つまり、上記隙間が維持されていることを前提とした場合、比較的設定が容易なDC電圧を印加することによって一様帯電できるが、その隙間が所定間隔よりも大きくなるように変化した場合には、その大きくなる変化に応じて帯電電位が変化するという問題を発生することになる。
この問題の解決のために、従来では、DC電圧に対してAC電圧を重畳して隙間変化が生じた場合でも一様な帯電特性が得られるようにすることが行なわれている。
一方、電子写真方式において潜像担持体に使用される感光体としては、セレンやアモルファスシリコン等の無機系半導体材料を使用したもの、有機系半導体材料を使用したもの、或いはその両者を組み合わせたもの等、種々知られているが、近年では、コストの低さ、潜像担持体の設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が広く利用されるようになってきている。
有機系の電子写真感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が注目されている。
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じている電界にしたがって電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。
機能分離型感光体においては、主に紫外部に吸収を持つ電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持つ電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、かつ有用である。
一方、有機系の電子写真感光体の弱点として、機械的な耐久性に乏しいという点が知られている。即ち、電荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されているが、低分子化合物は単独で製膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いられる。
しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、機械的耐久性に乏しく、電子写真プロセスにおいては繰り返し使用による種々接触部材(現像・転写紙・クリーニングブラシ・クリーニングブレード等)から受ける機械的な負荷により、膜削れを生じやすい。
近年、電子写真プロセスの高速化、小型化が進むなか、感光体に対して長期繰返し使用に際しても高画質を保つことのできる信頼性及び高耐久化が強く要求される様になってきている。
潜像担持体は、電子写真プロセスにおいて、様々な機械的あるいは化学的な負荷を受けて摩耗し、膜厚減少による異常画像を発生させている。
この潜像担持体の耐久性を向上させる手段として、潜像担持体にフィラーを添加する技術、あるいは感光層表面にフィラーを分散させた表面保護層を設ける技術が、提案されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
潜像担持体としての感光体は、基体上に少なくとも感光層を設けることを基本構成とするものであるが、該基体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングによって、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理をした管などを使用することができる。
また、エンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも基体として用いることができる(例えば、特許文献6参照。)。
この他、基体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、潜像担持体を構成する導電性基体として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上に、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものもある。
最近の電子写真方式を採用した複写機、プリンター、ファクシミリ等においては小型軽量化が進んでおり、潜像担持体の基体に関しても小径、薄肉の軽量なものが多く採用されるようになってきている。
前述のように潜像担持体である感光体の構成としては、比較的軽量材質で導電性を有する芯金が用いられ、具体的にはアルミニウム等を薄肉構成とした円筒が軽量化、低コスト化を狙いとして主に用いられている。
しかしながら、このような導電性を有する円筒体を基体とする潜像担持体は、稼働中に騒音を発生する場合がある。
通常、潜像担持体の周囲には、帯電、書き込み、現像、転写およびクリーニングの各処理を行なう手段が対向して配置されているが、これら手段のうちで特に、帯電手段とクリーニング手段が、潜像担持体の騒音発生源となることが多い。
帯電手段として、前述の帯電条件の説明で明らかにしたような、DC電圧に重畳させてAC電圧が印加させる方式の場合には、AC電圧の印加時に薄肉の基体の円筒部が共振しやすくなって、その共振が原因となって周辺部に騒音を伝搬することになる。
クリーニング手段には、一般的に潜像担持体表面を清掃するために、その表面に接触するブレードが設けられており、該ブレードが潜像担持体の回転移動に伴う引きずりと元位置への復帰を繰り返すことによって、薄肉の円筒部で振動し、その結果潜像担持体が共鳴して騒音を発生することになる。
特に、電子写真プロセスの高速化が進む中、クリーニング特性を確保するためにクリーニングブレードの潜像担持体に対する当接圧力等を高く設定する必要がでてきており、その結果潜像担持体の共鳴現象がより発生しやすくなっている。
さらに、電子写真プロセスを応用した画像形成装置の印字品質をさらに高めるために、トナーの微粒子化あるいは球形化という技術も開発されているが、このようなトナーについては、クリーニングブレードによる潜像担持体上の共鳴現象が発生しやすいような、クリーニングブレード条件を設定せざるを得ないという課題を有している。
さらにまた、省エネルギーの観点からトナーの定着エネルギーを低下させる技術も開発されているが、このトナーも、クリーニングブレードによる潜像担持体上の共鳴現象が発生しやすいような、クリーニングブレード条件を設定せざるを得ないという課題を有するものである。
これらの潜像担持体上の共鳴現象を抑制するための技術が種々提案されている。
例えば、潜像担持体の基体内部に梁構造を設ける技術が提案されているが、共振周波数の変化によってクリーニングブレードによる共鳴現象には効果が認められるものの、帯電のAC周波数による共鳴には効果が少ないという問題がある(例えば、特許文献7参照。)。
また、基体内周面に、基体肉厚の不均一部分を形成する技術が提案されているが、これもAC周波数による共鳴抑制効果が低いと共に、潜像担持体全体を回転使用させるため、高速プロセスで使用された場合に重心が偏心して周速が不安定になりやすく、安定した画像を形成する上で不利である(例えば、特許文献8参照。)。
また、基体の両端のインロー加工部分以外の肉厚を1.9mm以上とすることによって、AC帯電による共鳴を防ぐ技術が提案されている(例えば、特許文献9、10参照。)。
これは、AC音の発生防止効果はあるものの、基体の重量が大きくなって、感光層を塗工製造する際のハンドリングの点で不利(基体チャッキング治具の新規導入、チャッキング圧力の増加等)になり、また、基体コストも高くなるという問題がある。
さらに、潜像担持体の内側に比重が0.5以上の物質を内包させて、潜像担持体に接触帯電する際に発生する帯電音を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献11参照。)。
しかし、この提案では、具体的には、水やエタノールをポリ塩ビ製の袋に入れた状態で潜像担持体の内側に内包させ、さらにその中に不凍液を混入して氷点下での凍結を防止させているが、保管環境が予想もしない低温にさらされた場合(飛行機輸送)などで万が一破裂した場合、高電圧をいくつもの課程で使用する電子写真プロセスにとっては非常に危険をもたらす問題があり、また、実施例には詳細に記載されていないが、ウレタンゴムやフッ素ゴムのような弾性体を用いる場合には感光体内径よりもこれら内包材の外径を若干大きくすることにより、感光ドラム内面との確実な接触がなされるという記載がある。
確かに、弾性体を内包させることにより帯電による共鳴を抑制する効果は期待できるものの、外径が支持体内径より若干大きい内包材を支持体内側に挿入する工法は非常に困難なはずであるにもかかわらず、液体物、粉体物を内包した塩ビ等の袋状部材の挿入は非常に容易と記載しているだけであって、そのような挿入を満足裡に行なうための具体的手段については、何の説明もない。後者(径の大きい弾性物を挿入する)は困難であり、そのための技術、設備、工数が確実に必要となり、この場合生産コスト的には不利になる。
また、潜像担持体の内径より外径がわずかに小さい弾性体や剛体を、基体の内側に挿入し接着剤で固定する技術が提案されている(例えば、特許文献12、13参照。)。
この場合、接着剤が硬化する際に体積の収縮が起こるために、特に薄肉基体を使用する場合には、潜像担持体の外部形状の精度(真直度、真円度)が影響を受け、微細なドット画像再現が要求されるデジタル書込みプロセスを採用した画像形成装置において問題となる場合がある。
また、このように接着剤で固定する方式によると、内包材を基体の内側全面にわたり密着固定させることが難しく、共鳴音の抑制効果の点で劣る問題もある。
また、中空円筒基体内に振動防止用充填体が、エポキシ樹脂接着剤によって内臓固着された感光体ドラムに関する技術が提案されている(例えば、特許文献14参照。)。
この技術は、エポキシ樹脂接着剤が硬化時の体積変化の少ない材料として利点があるものの、充填体の表面全体を潜像担持体の内側全面に接着させることが難しく、特にAC帯電による共鳴音の抑制効果の点で問題がある。
また、エポキシ樹脂接着剤の硬化完了までに時間を要するため、製造タクトが長くなり生産効率が低下するという問題も有するものである。
さらに、潜像担持体の基体として、円筒状基体の内部に、断面形状がC型を基本とする構造体を内臓した樹脂製円筒状部材が固定されたものを用いる技術が記載されている(例えば、特許文献15〜18参照。)。
これらの技術は、樹脂製あるいは金属製の基体形状がC型の成型物を用い、そのバネ力を利用して、円筒状基体内側への密着を狙いとしたものであるが、薄肉の基体を使用した場合には、このバネ圧力が真円度へマイナスの影響をもたらして、上述のように微細ドット書き込みをされるような画像形成プロセスにおいて異常画像等の問題を引き起こす原因になるものである。
またさらに、円筒状基体内側に、内径が該基体より小さい円柱状部材を2つ以上のOリング状部材で固定する技術が提案されている(例えば、特許文献19参照。)。
この技術は、円柱状部材を基体の内側に固定する点において生産性に優れた方法であるが、実際の制振効果に関しては基体の内側への密着面積が小さいために、AC帯電による共鳴音の抑制効果が小さくなるという問題を有するものである。
特開平1−205171号公報 特開平7−333881号公報 特開平8−15887号公報 特開平8−123053号公報 特開平8−146641号公報 特開昭52−36016号公報 実開平7−39054号公報 実公平5−46023号公報 特開2000−19761号公報 特開2000−155500号公報 特開平5−35048号公報 特開平5−35167号公報 特開平6−19230号公報 特開平8−146637号公報 特開2000−321929号公報 特開平6−19377号公報 特開平8−54804号公報 特開平11−305598号公報 特開平11−184308号公報
本発明の課題は、上記の実情に鑑み、特に薄肉の導電性円筒状体を基体とする潜像担持体が用いられた電子写真画像形成装置を稼働させた場合に、騒音が発生するのを防止でき、かつ帯電装置との対向間隔が変化するのを抑制して、帯電特性の変化を生じさせずに異常画像の発生も防止できるような、潜像担持体およびそれを用いた電子写真画像形成装置を提供することである。
また、本発明の課題は、このような潜像担持体を容易に生産でき、しかも環境負荷の低減(資源の有効活用)のため容易にリサイクルすることのできる技術を提供することである。
上記課題は、本発明の(1)「導電性円筒状基体外表面上に少なくとも感光層が設けられた潜像担持体であって、該導電性円筒状基体の内壁全方位に密着するように弾性円筒状部材が固定され、かつ該弾性円筒状部材の内部に外径が該弾性円筒状部材の内径よりも大きい剛性棒状部材が固定され、該弾性円筒状部材と該剛性棒状部材が共に取り外し可能なものであることを特徴とする潜像担持体」、(2)「該弾性円筒状部材に該剛性棒状部材を内臓してなる制振部材を、該円筒状導電性基体の内壁全方位に密着するように固定してなることを特徴とする前記第(1)項に記載の潜像担持体」、(3)「該弾性円筒状部材が、0.5以上の損失正接tanδを有する弾性材料から構成されたものであることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の潜像担持体」、(4)「該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が円形であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の潜像担持体」、(5)「該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が複数の頂点を有する形状であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の潜像担持体」、(6)「該剛性棒状部材が、軸方向の一方端から他方端に向けて連続的にねじられた構造をなすものであることを特徴とする前記第(5)項に記載の潜像担持体」、(7)「該剛性棒状部材が、各頂点と頂点の間に谷を有する形状であり、各頂点を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より大きく、各谷を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より小さいことを特徴とする前記第(5)項又は第(6)項に記載の潜像担持体」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(8)「表面に少なくとも感光層が設けられた導電性円筒状基体の内側に、該導電性円筒状基体の内径よりも小さい外径を有する弾性円筒状部材を挿入した後に、該弾性円筒状部材の内側に該弾性円筒状部材の内径より外径の大きい剛性棒状部材を挿入することによって該弾性円筒状部材の外径を拡大させて、該導電性円筒状基体の内側全方位に密着するように該弾性円筒状部材を固定することを特徴とする潜像担持体の製造方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(9)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体と該潜像担持体に帯電部材が潜像担持体に接触もしくは近接配置された帯電手段とを少なくとも具備することを特徴とする画像形成装置」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(10)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体を少なくとも具備することを特徴とする電子写真画像形成装置用プロセスカートリッジ」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(11)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体、帯電手段およびクリーニング手段を少なくとも具備することを特徴とする電子写真画像形成装置用作像手段ユニット」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(12)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体を構成する剛性棒状部材を抜き取って弾性円筒状部材の外径を縮小させて、弾性円筒状部材を潜像担持体内側から取り外すことを特徴とする潜像担持体の解体方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(13)「前記第(12)項の解体方法によって取り外された弾性円筒状部材と剛性棒状部材とを新たな潜像担持体を作製するために使用するリサイクル方法」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(14)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体を構成する弾性円筒状部材」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(15)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体を構成する剛性棒状部材」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(16)「弾性円筒状部材に剛性棒状部材を内臓してなり、前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の潜像担持体を構成するために用いられる制振部材」によって解決される。
本発明の潜像担持体によれば、該潜像担持体を構成する導電性円筒状基体とそれに内臓される弾性円筒状部材との密着性が高いものであるため、帯電手段においてDC電圧に加えてAC電圧を印加した場合、あるいはクリーニングブレードと接触する場合に、導電性基体自体に発生する共振を抑制して騒音の発生を防止でき、かつ潜像担持体を生産性が良く及びリサイクル可能な方法にて得ることができる。
また、前記円筒状基体に内臓される円筒状部材を、損失正接tanδが0.5以上の弾性体により構成することにより、潜像担持体全体の振動吸収特性を大幅に改善し、非常に優れた騒音防止効果が得られる。
また、前記円筒状基体に内臓される弾性円筒状部材の更に内側に挿入及び抜き取りされる剛性棒状部材に関し、該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が複数の頂点を有する形状とすることによって、弾性円筒状部材の外径を拡張させて導電性基体の内壁と密着させる際に、該剛性棒状材料を挿入する場合の挿入抵抗を低減させ、より生産性良く本発明の潜像担持体を得ることができる。
加えて、該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が複数の頂点を有する形状とする場合に、該剛性棒状部材の軸方向の一方端から他方端に向けて軸方向で連続的にねじられた構造とすると、弾性円筒状部材の外径を拡張させて導電性基体内側とより密着させるために、該剛性材料を挿入する場合の挿入抵抗を低減させるとともに得られた潜像担持体の真直度や真円度等の機械精度へ及ぼす影響を小さくすることができ、帯電、現像、転写等の均一な接触もしくは微小距離の状態を維持することができる。
さらに、剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が複数の頂点を有する形状とする場合に、各頂点と頂点の間に谷を有する構造とて、各頂点を結んだ円の径が弾性円筒部材の内径より大きく、各谷を結んだ円の径が弾性円筒状部材の内径より小さくすることによって、弾性円筒状部材の外径を拡張させて導電性基体内側と密着させるために剛性棒状部材を挿入する場合の挿入抵抗を、より低減させるとともに、得られた潜像担持体の真直度や真円度等の機械精度へ及ぼす影響を小さくすることができ、帯電、現像、転写等の均一な接触もしくは微小距離の状態を維持することができる。
また、潜像担持体を構成する薄肉の円筒状基体の内側に、その内径よりも小さい外径を有する弾性円筒状部材を挿入し、その後更にその内側にその内径より外径の大きい剛性棒状部材を挿入して弾性円筒状部材の外径を拡大し、円筒状基体の内側に弾性円筒状部材を密着固定することによって、接着剤等を使用することなく弾性円筒状部材を導電性円筒状基体の内側に密着させた潜像担持体が製造される。また接着剤を用いていないために使用後等の際、容易に弾性円筒状部材と剛性棒状材料を取り外すことができ、リサイクル可能な制振部材を得ることができる。
本発明の上記潜像担持体を採用することによって、帯電手段が帯電部材を潜像担持体に接触もしくは近接配置した構成でありながら、騒音発生や微小振動の少ない画像形成装置を得ることができる。
また、本発明の上記潜像担持体を採用することによって、騒音発生や微小振動の少ない電子写真装置用プロセスカートリッジを得ることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に示される例に基づいて説明する。
[画像形成装置について]
図1は、フルカラー電子写真画像形成装置の構成図、図2は、図1に示す画像形成装置に用いられる作像手段の拡大図、および図3は、図2に示す作像手段に用いられる帯電手段の正面図である。
図1に示される電子写真画像形成装置(20)は、原稿画像に応じた各色毎の画像を形成する作像手段(21C)、(21Y)、(21M)、(21BK)、これらの各作像手段に対応して配置された転写手段(22)、各作像手段と転写手段(22)とが対向する転写領域に、各種シート状媒体を供給するシート状媒体供給手段としての手差しトレイ(23)、給紙カセット(24)、手差しトレイ(23)、給紙カセット(24)から搬送されるシート状媒体を各作像手段による作像のタイミングに合わせて供給するレジストローラ(30)および転写領域において転写後のシート状媒体の定着を行なう定着手段(1)の各手段等を備えたものである。
電子写真画像形成装置(20)用の前記シート状媒体としては、一般にコピー等に用いられる普通紙(以下単に普通紙という)、OHPシート、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m相当以上の厚紙や、封筒等の、用紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シート(以下単に特殊シートという)との何れをも適用可能である。
作像手段(21C)、(21Y)、(21M)および(21BK)は、それぞれシアン、イエロー、マゼンタおよびブラックの各色の現像を行なう機能を有するものであるが、用いるトナーの色は異なるが、その構成として通常同じものが用いられるので、作像手段(21C)を4つの作像手段の代表にして、その構成について説明する。
静電潜像担持体の基体として、例えば、外径が30mm、内径が27.5mmおよび周壁の厚さが0.75mmの薄肉円筒体が用いられ、作像手段(21C)は、この潜像担持体で構成される感光体ドラム(25C)の回転方向Aに沿って順に配置されている帯電手段(27C)、現像手段(26C)およびクリーニング手段(28C)を有し、帯電手段(27C)と現像手段(26C)との間で露光光(29C)を受けるようにした、周知の構成からなるものである。
図1に示す画像形成装置(20)は、転写手段(22)が斜めに延在させてあるので、水平方向での転写手段(22)の占有スペースを小さくすることができる。
各作像手段(21C)、(21Y)、(21M)および(21BK)は、図2に示すようなユニットから構成され、画像形成装置(20)内に配置されている。
図2は、4つの作像手段のうちの1つである作像手段(21C)であって、感光体ドラム(25C)、帯電手段(27C)およびクリーニング手段(28C)が配置されたものの概略図である。
なお、この作像手段としては、これらの3つの手段のみならず、他の手段を適宜具備することができ、また、該作像手段はユニット部材として必要に応じて取り換え可能なものとすることができる。
該帯電手段(27C)としては、図3に示されるような、ローラ状芯金が用いられ、その軸方向両端部近傍の周面には感光体ドラム(25C)との間で所定の微小間隔を持たせるための厚さを有したフィルム(27C1)が捲装されている。
帯電手段(27C)は、回転軸(27C2)に設けられているバネ(27C3)によって感光体ドラム(25C)に向けて押圧付勢されており、フィルム(27C1)を感光体ドラム(25C)の周面に当接させ、感光体ドラム(25C)の周面との間に間隙Gが形成されるように対向している。
帯電手段(27C)は、芯金に対して、例えば、DC−700Vを定電圧制御によって印加するとともに、AC電圧を定電流制御により印加されることによって、感光体ドラム(25C)に対して上記間隙Gを介して気中放電による一様帯電を行なう機能を有するものである。
図2に示されるように、クリーニング手段(28C)は、感光体ドラム(25C)に接触して残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード(28C1)と、クリーニングブレード(28C1)によって掻き落とされたトナーを回収するブラシ(28C2)と、ブラシ(28C2)によって回収されたトナーを廃トナー収容部に向けて搬送するためのスクリューオーガとからなる廃トナー搬送手段(28C3)とで構成されている。
また、帯電手段(27C)の中にもクリーニング機構を設けることができ、帯電手段(27C)に設けられる該クリーニング機構は、図2に示されるように、芯金の軸方向両端に捲装されているフィルム(27C1)に接触するパッド部材(27C4)が用いられる。
帯電手段(27C)におけるクリーニング機能は、フィルム(27C1)が感光体ドラム(25C)に常時接触している関係上、感光体ドラム(27C)に付着したトナーなどがフィルムに逆転移してしまうのを防止するためのものであり、逆転移したトナーやゴミなどによって、フィルム(27C1)と感光体ドラム(25C)との接触状態が変化するのを防止させて、感光体ドラム(25C)と帯電手段(27C)との対向間隔を常時一定に維持するように構成されている。
[静電潜像担持体について]
本発明の静電潜像担持体(以後、単に潜像担持体ともいう)は、円筒状導電性基体上に感光層が設けられ、該円筒状導電性基体内部に弾性材料からなる円筒状部材(以後、弾性円筒状部材という)が固定され、さらに該円筒状部材内部に棒状剛性材料が固定され、該棒状剛性材料の外径が該円筒状部材の内径よりも大きいことを基本構成とするものであり、これらの「固定」が主として弾性円筒状部材が持つ「弾性」によってなされ、かつこれらの固定された2種類の部材は必要に応じて取り外し可能であることを特徴とするものである。
本発明の潜像担持体は、この基本構成を有する潜像担持体でありさえすれば、特に他の条件としては限定的でなく、従来から公知の潜像担持体に関する技術、例えば先に従来技術の項で説明したものなど、が適用可能である。
特に、有機系潜像担持体の場合、高信頼性、高耐久性のために、潜像担持体表面に保護層が形成されている等の耐久性向上対策が施されていることが望ましい。
本発明の潜像担持体を構成する導電性基体としては、前述のように電気、機械、化学的などの諸特性を満足するステンレス、銅、真鍮などの金属の他、圧縮紙や樹脂或いはガラスに、金やアルミ、白金、クロム等を蒸着或いはスパッタリングした導電層、さらにはカーボン、錫等の微粒子を分散した導電層を塗工したもの等が使用できる。
特に、帯電及びクリーニングブレード時に発生する帯電音や摺擦音等の振動音を効率よく解消するためには、振動が発生すると直ちに制振部材に伝達し、急速に減衰させるような音伝達速度の早い材料が望ましく、その材料として、例えば、アルミニウム(P波速度:6420m/s(国立天文台編、丸善株式会社、理科年表に記載))やベリリウム(P波速度:12890m/s(国立天文台編、丸善株式会社、理科年表に記載))などが好ましい材料である。
さらに、例えばJIS3003系のアルミニウムは、簡単に入手できるため一般的に使用されるものであるばかりでなく、帯電で生じた帯電音あるいはクリーニングブレードの摺擦で生じた摺擦音の振動を素早く制振部材に伝達させやすくするための、薄肉に加工しやすい材料であるため、本発明の円筒状導電性基体に特に有効なものとして使用することができる。
アルミニウムの表面を加工する技術には、切削加工、ホーニング加工、ブラスト加工などがあり、目標の外径寸法に切削した後、さらに超仕上げ、鏡面仕上げ等により、表面粗度が0.1〜10μm程度になるように加工され、充分に洗浄されたものが好ましく使用される。
また、本発明では振動の伝達を早めるためにできるだけ薄肉にするのが望ましいが、余り薄いと、前記した加工時に、及び感光層の乾燥時の温度(80〜160℃)や、フランジ取り付け時の厚入で変形し、真円度、真直度が保証されなくなるため、直径φ20〜120(mm)の潜像担持体であれば、導電性支持体の厚みとしては、0.5〜3mmが望ましく、さらには0.7〜1.5mm程度の厚みが望ましい。
該基体用材料の電気抵抗は、体積固有抵抗で、10Ω・cmオーダー以下の値であれば問題はない。
次に、前記導電性基体上に形成される感光層について説明する。
本発明の潜像担持体を構成する感光層に用いられる感光材料としては、従来公知の、シリコン系等の無機材料あるいは有機材料を用いることができるが、ここでは、有機系の感光材料を用いた潜像担持体を中心にして、説明する。
有機系潜像担持体の感光層としては、単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層と電荷輸送層で構成される場合について述べる。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。
電荷発生層には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
中でもアゾ顔料および/またはフタロシアニン顔料が有効に用いられる。特に下記構造式(1)で表わされるアゾ顔料、およびチタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
(1)式
Figure 2004246318
式中、Cp,Cpはカップラー残基を表わし、同一でも異なっていても良い。R201,R202はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基のいずれかを表わし、同一でも異なっていても良い。またCp,Cpは下記(2)式で表わされ、
(2)式
Figure 2004246318

式中、R203は、水素原子、メチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基を表わす。R204,R205,R206,R207,R208はそれぞれ、水素原子、ニトロ基、シアノ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、水酸基を表わし、Zは置換もしくは無置換の芳香族炭素環または置換もしくは無置換の芳香族複素環を構成するのに必要な原子群を表わす。
電荷発生層は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、得られた分散液を導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
該電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、得られた分散液を塗布液にして電荷発生層上に塗布、乾燥することによって形成される。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。
また、電荷輸送層の膜厚は、解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
本発明の潜像担持体において、電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加することもできる。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は、結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
次に、感光層が単層構成の場合について述べる。
上述した電荷発生物質が結着樹脂中に分散された潜像担持体を使用することができる。
単層の感光層は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、得られた分散液を塗布液にして導電性基体上に塗布、乾燥することによって形成できる。
さらに、この感光層には上述した電荷輸送材料を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。
結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は、5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。
単層感光層は、電荷発生物質および結着樹脂を、必要ならば電荷輸送物質とともに、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散して得られた分散液を塗布液にして、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。
単層感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の潜像担持体においては、導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。
下引き層は、一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズあるいは酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
さらに、本発明の潜像担持体の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
この他、該下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。
下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
本発明の潜像担持体においては、感光層保護の目的で、表面保護層を感光層の上に設けることができる。
表面保護層に使用される結着樹脂としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂を例示することができる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が有効に使用される。
これらの結着樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
また、結着樹脂の表面保護層には、その他、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料が添加される。
有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。
特に、フィラーの硬度の点からは、この中でも無機材料を用いることが有利である。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタンが有効に使用できる。
また、フィラーの平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面保護層の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
フィラーの平均一次粒径が0.01μm未満の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こす傾向があり、また、0.5μmより大きい場合には、分散液中のフィラーの沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
表面保護層中のフィラー材料濃度は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。
したがって、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下程度である。
またさらに、これらのフィラーとして、その表面を少なくとも一種の表面処理剤で処理したものを用いることが、フィラーの分散性の面から好ましい。
フィラーの分散性の低下は、残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できるものであることが好ましい。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al、TiO、ZrO、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによって、その影響を抑制できる場合がある。
表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。
表面処理量が、3wt%未満の場合には、フィラーの分散効果が得られず、また20wt%より大きいと残留電位の著しい上昇を引き起こす傾向がある。
これらのフィラー材料は、単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
なお、表面保護層の厚さは、0.1〜10.0μm程度が適当である。さらに1.0〜8.0μmの範囲であることが好ましい。
長期的に繰り返し使用される潜像担持体としては、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものであることが重要であるが、実機内では、帯電部材などからオゾン及びNOxガスなどが発生して、潜像担持体の表面に付着し、このような付着物が存在すると、画像流れが発生して画質の低下を招くことになる。
この画像流れを防止するためには、感光層をある一定速度以上に摩耗する必要がある。そのためには、表面保護層は少なくとも0.1μm以上の膜厚であることが好ましい。また表面保護層の膜厚が10.0μmよりも大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
上述のフィラー材料は、適当な分散機を用いることによって分散することができる。
また、分散液中でのフィラーの平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下にあることが表面保護層の透過率の点から好ましい。
これらのフィラーは、表面保護層中に分散されている。
感光層上に表面保護層を設ける方法としては、浸漬塗工方法、リングコート法、スプレー塗工方法など用いられる。
このうち一般的な表面保護層の製膜方法としては、微小開口部を有するノズルから塗料を噴出させ霧化することによって生成した微小液滴を、感光層上に付着させて塗膜を形成するスプレー塗工方法が通常用いられる。
ただし表面保護層の塗工方法は、スプレー塗工方法に限定されるものではない。
表面保護層には、残留電位低減と応答性改良のため、電荷輸送物質を含有させることができる。
電荷輸送物質としては、電荷輸送層を形成するのに用いられる前述のものが用いられる。
電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、保護層中で濃度傾斜ができるように低分子電荷輸送物質含有させることができ、例えば表面側を低濃度にすると、耐摩耗性向上のために有効である。
また、保護層には、電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂の機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。
これら高分子電荷輸送物質から構成される保護層は、耐摩耗性に優れたものである。
高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルのいずれか一つの重合体であり、特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。
中でも、(3)〜(12)式で表わされる高分子電荷輸送物質が良好に用いられ、これらを以下に例示し、具体例を示す。
(3)式
Figure 2004246318
式中、R,R,Rはそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、Rは水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R,Rは置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
Figure 2004246318
式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−,−S−,−SO−,−SO−,−CO−,−CO−O−Z−O−CO−(式中、Zは脂肪族の2価基を表わす。)または、
Figure 2004246318
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表わす。)を表わす。
ここで、R101とR102,R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
(4)式
Figure 2004246318
式中、R,Rは置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(5)式
Figure 2004246318
式中、R,R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(6)式
Figure 2004246318

式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar,Ar,Arは同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(7)式
Figure 2004246318
式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10,Ar11,Ar12は同一又は異なるアリレン基、X,Xは置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(8)式
Figure 2004246318
式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y,Y,Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(9)式
Figure 2004246318
式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(10)式
Figure 2004246318
式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20,Ar21,Ar22,Ar23は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(11)式
Figure 2004246318
式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
(12)式
Figure 2004246318
式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29,Ar30,Ar31は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、(3)式の場合と同じである。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することができる。
また、塗工液中のフィラー分散性向上のために分散安定剤を添加することができる。
これらの化合物の代表的な材料を、順次以下に例示する。
先ず、酸化防止剤を例示する。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、トコフェロール類など。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
次に、可塑剤について、例示する。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−n−エチルアミド、p−トルエンスルホン−n−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
さらに、滑剤について例示する。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石鹸
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
さらに、紫外線吸収剤について例示する。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
がある。
[潜像担持体騒音防止構造について]
図4は、騒音防止構造を有する本発明の潜像担持体に関する基本的な構造の一例を示す概念図である。
図4において、本発明の潜像担持体(2)は、先述のように、円筒状導電性基体上(3)上に、感光層(4)が設けられ、該円筒状導電性基体(3)の筒内に弾性円筒状部材(5)が固定され、さらにこの円筒状部材(5)の胴内部に棒状剛性材料(6)が固定され、該棒状剛性材料の外径が該円筒状部材の内径よりも大きいことを基本構成とするものであり、これらの「固定」が弾性円筒状部材が持つ「弾性」によってなされ、かつこれらの固定された2種類の部材は必要に応じて取り外し可能であることを特徴とするものである。
すなわち、円筒状部材(5)が弾性であるために、力を加えて内径及び外径を膨張でき、かつ棒状剛性材料(6)が棒状で軸方向に垂直な面での断面形状外形が円形であるため、剛性棒状材料(6)を円筒状部材(5)の胴内に簡単に挿入することができ、かつ一旦挿入後には、両者は別段の力を加えないかぎり安定に保持することができ、また、さほど大きな力を要することなく剛性棒状部材(6)を弾性円筒状部材(5)の胴内から簡単に引き抜くことができるものである。
したがって、弾性円筒状部材と剛性棒状部材は共に、潜像担持体から容易に取り外しができるものであるため、リサイクル使用して新たな潜像担持体を作製するのに用いることができ、また潜像担持体の部品として単独に扱うことができる。
また、図5は、本発明の潜像担持体に関する基本構造の他の例を示す概念図である。
図5において、弾性材料からなる円筒状部材(5)の胴内部に挿入する棒状剛性材料(6)の軸方向に垂直な面での断面が、複数の頂点(61)を有する形状をなしており、円筒状部材(5)の胴内への挿入の際、図8に示すように棒状剛性部材(6)と弾性材料よりなる円筒状部材(5)との接触面積が少なく、より簡単な力にて挿入や引き抜きが可能になる。
図6および図7は、図5における、胴内部に挿入する棒状剛性材料(6)の軸方向に垂直な面が、複数の頂点(61)を有する形状をなす断面を示すものである。
次に、本発明の、共鳴音抑制のために潜像担持体の基体内側に密着固定される騒音防止構造、すなわち制振部材について、さらに詳しく説明する。
本発明の潜像担持体は、図4あるいは図5に示されるように、円筒状導電性基体(3)の円筒内に制振部材が挿入されたものであることを特徴とするものであり、該制振部材は、弾性円筒状部材(5)とこの部材(5)内部に挿入された剛性材料(6)とから基本的になるものである。
該制振部材を固定するには、初めに円筒状導電性基体(3)内に弾性円筒状部材(5)を取り付けた後に、剛性材料(6)を弾性円筒状部材(5)の胴内部に挿入してもよく、あるいは初めに弾性円筒状部材(5)の胴内部に剛性材料(6)を取り付け一体化した後に、これを円筒状導電性基体(3)に取り付けてもよいが、円筒状導電性基体(3)の傷付防止等の観点から前者の方が便利なことが多く、作業性の観点からは後者の方が便利なことが多い。
なお、後者の場合には、弾性円筒状部材(5)の胴内部に棒状剛性材料(6)を取り付けたものを予め別途準備しておくことも可能である。
さらに、棒状剛性材料のほぼ全表面上に弾性材料からなる層が一体的に設けられたものを、別途作製し、制振部材とすることもできる。
いずれの場合であっても、水又は揮発性の他の液体あるいは潤滑性粉体等によって、弾性円筒状部材(5)表面、剛性材料(6)表面に潤滑性を付与して一体化や引き抜きの場合の抵抗力を低下させることもできる。
弾性円筒状部材(5)の材料としては、天然ゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、ポリウレタンゴムあるいはブチルゴム等のような合成ゴム、これらを部分硬化させた弾性材料、またはこれらに紙、布等の繊維を混合したあるいは微粉末を混合したものであってもよい。
弾性円筒状部材(5)は、必ずしも完全な円筒型である必要はなく、例えば、剛性材料(6)の挿入、密着性及び引抜きをより容易にするため、あるいは潜像担持体への挿入、密着性及び引き抜きをより容易にするため、一部肉厚が異なる部分を有していてもよく、又は一部開口部があってもあるいは切れ目があってもよい。
弾性円筒状部材(5)の外径については、円筒状導電性基体(3)の太さにもよるが、弾性円筒状部材(5)自体を円筒状導電性基体(3)にスムーズに挿入できる作業性を確保することに加えて、棒状剛性部材(6)挿入時に拡張して円筒状導電性基体(3)内壁に密着固定すること、さらに弾性円筒状部材(5)に棒状剛性部材(6)に挿入し拡張させて、円筒状導電性基体(3)内壁に密着させるための力が適正な範囲となるように、円筒状導電性基体(3)内径に対する弾性円筒状部材(5)の外径の割合が90%〜99%であることが好ましく、特に95%〜99%の範囲であることがより好ましい。
また、弾性円筒状部材(5)の肉厚は、円筒状導電性基体(3)の太さにもよるが、1mmから10mmであることが好ましく、特に3mmから8mmの範囲であることがより好ましい。
さらに、弾性円形部材(5)の長さは、円筒状導電性基体(3)の長さに対して比率50%以上で、フランジ固定幅をマイナスした長さに対して100%以下であることが好ましい。
棒状剛性部材(6)の材質の例としては、金属、セラミック等の非金属材料、樹脂材料、トリアセテート等の再生繊維材料材、加硫ゴム等のゴム材料が挙げられる。
これらは、先端テーパー形状、後端ストッパー部分付き等の形、或いは軽量化のために、あるいは潜像像担持体中央に回転軸等を通すことができるように、中空円筒型が好ましく、この中空円筒型は、押し出し成形、射出成形、モールド成形等の従来公知の成形法や切削加工、溶接等によって、保形性のある棒状剛性部材に成形することができる。
そして、この棒状剛性部材(6)は、弾性円筒状部材(5)への挿入抵抗と、挿入時の弾性円筒状部材(5)と円筒状導電性基体(3)内壁との密着性が適性な範囲になるように、外径が弾性円筒状部材内径に対し101%〜120%程度であることが望ましい。
棒状剛性部材(6)の長さは、弾性円筒状部材(5)の前記の長さに合わせ、円筒状導電性基体(3)の長さに対して比率50%以上でフランジ固定幅をマイナスした長さに対して100%以下であることが好ましい。
また、該棒状剛性部材(6)は、図9に示すように、断面の頂点部分を連続してねじれた構造とすることができる。
以上説明した部材は、図10に示されるように、弾性円筒部材(5)の内部に棒状剛性部材(6)が容易に挿入されて組み込まれ、また逆方向に引き抜くことにより容易に取り外すことができ、弾性円筒部材(5)および剛性棒状部材(6)ともに簡単に再利用(リサイクル)が可能である。
棒状剛性部材(6)の組み込みは、弾性円筒部材(5)の軸方向一方端から挿入して行なわれ、弾性円筒部材(5)内に挿入されると、弾性円筒部材(5)が押し広げられ、円筒状導電性基体(3)内壁に密着固定される。
図6に示されるように、棒状剛性部材の軸方向に垂直な面での断面が複数の頂点(61)を有する形状をなすようにすることができるが、さらに、図9に示されるように、その頂点が軸方向に連続してねじれた構造とした場合、複数の頂点(61)がねじれていない棒状剛性材料を挿入した場合と比較して、円筒状導電性基体の真円度に及ぼす影響をより少なくできるというメリットがあるので、より好ましい構造である。
本発明の潜像担持体においては、棒状剛性部材(6)の軸に対して垂直方向に形成される断面が複数の頂点(61)を設けたものである場合に、図6に示したように、その複数の頂点(61)を鋭角とすることができるが、図8に示されるように、頂点(61)をより鈍角なものとすることができ、図示してないが丸味を有する頂点とすることができ、あるいは図7に示されるようにフラットな頂点とすることができ、また谷(66)の断面形状についても、浅いもの、深いもの、鋭角なV型のもの、あるいは丸味をもったものとすることができ、これらの形状は、弾性円筒部材(5)の性質とか肉厚等の条件に応じて、棒状剛性部材(6)の挿入抵抗や弾性円筒部材の円筒状導電性基体内壁との密着力をコントロールするために、適宜選択することができる。
以上説明したように、本発明の潜像担持体は、円筒状導電性基体内部に弾性円筒状部材と、さらに該弾性円筒状部材の内側に棒状剛性部材とが、それぞれ挿入固定されたものを基本構成とするものである。
さらに、該棒状剛性部材(6)の好ましい態様としては、その軸方向に垂直な面である断面の形状が円又は複数の頂点(61)(61)を有するものであって、且つ各頂点と頂点の間に谷(66)(66)を有し、各頂点(61)を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より大きく、各谷(66)を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より小さく構成したものであり、このような構成によって、狙いの効果(弾性円筒状部材の支持体内壁への密着性、棒状剛性部材挿入及び取り出し抵抗の低減、円筒状導電性基体の真円度・進捗度への影響防止等)を達成することができる。
また、本発明の潜像担持体においては、薄肉の円筒体から構成される円筒状基体(3)にまず、その内径よりも小さい外径を有する弾性円筒状部材(5)を挿入し、その後さらにその弾性円筒状部材(5)の内側にその内径より外径の大きい棒状剛性部材(6)を挿入することによって、弾性円筒状部材(5)の外径を拡大して(外径拡大工程)、円筒状導電性基体(3)内側に弾性材料により構成される円筒状部材(5)を密着固定することができる。
そして、帯電手段(27C)が、帯電部材を潜像担持体に接触もしくは近接配置したものである場合には、潜像担持体又は誘電体や絶縁体であり得る円筒状基体(3)の制振のみならず、帯電を均一に行なうことができる。
そして、このような円筒状基体(3)を有する電子写真画像形成装置、または、少なくとも潜像担持体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジとすることができる。
以下、本発明が属する制振部材の必要性と要求特性について説明する。
交流電圧を重畳した直流電圧を、接触帯電装置あるいは非接触帯電装置に印加して帯電を行なったときに発生する帯電音、またはクリーニングブレードと潜像担持体間の摩擦抵抗が大きくなったときにしばしば発生する摺擦音等、いわゆる振動音は、潜像担持体を構成する基体に共鳴増幅されて不快な騒音として感じられる。
これを防止し該基体の共鳴を起こしにくくするために、ドラム状潜像担持体を構成する円筒状基体の内壁との間に空間ができないように、制振部材の弾性円筒状体を装着することが非常に効果がある。
したがって、このような空間が形成されないようにするためには、弾性円筒状部材が円筒状基体の内壁の全方位に密着するように固定されることが重要である。
本発明の潜像担持体に用いられる制振部材は、弾性円筒状部材と剛性棒状部材から構成されるものであるが、特に、潜像担持体を構成する円筒状導電性基体内壁に密着するように設けられる弾性円筒状部材としては、損失正接tanδができるだけ大きい材質の弾性体を使用するのが共鳴を抑制するのに効果的であり、具体的には、損失正接tanδの値として0.5以上であるものであることが望ましい。
ここで、損失正接tanδについて説明する。
損失正接tanδは、ある材料における応力と歪みの位相角δ(損失角)の正接を表わすものである。
この損失正接tanδは、材料固有の値で、その材質の減衰効果を示している。すなわち、損失正接tanδの値が大きければ、より大きな減衰効果が得られる。
一般的には、ゴム材料の物理特性を表わす際に測定される特性だが、プラスチック、繊維、紙、セラミックスあるいはセメントなどについても測定されるものである。
制振部材を構成する弾性円筒状部材に、適当なtanδを有する弾性体としては、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴムあるいはアクリルゴムなどのゴム材が挙げられる。
中でも、ブチルゴムが弾性円筒状部材として特に好適な材料である。
例えば、厚み3mm、幅3mm、長さ20mmにカットしたブチルゴムを、JIS K 7244−4に規定された非共振振動法(周波数は30Hzに設定)に準じた方法で測定すると、ブチルゴムの損失正接tanδは、ほぼ0.8であった。
但し、ブチルゴムに限らず添加する材料や製法などによって、損失正接tanδは大きく変化するので、制振部材と使用する場合には、損失正接tanδができるだけ大きいゴム材を選択することが望ましい。
また、ブチルゴムの他に、損失正接tanδが大きい材料としては、例えば、ハネナイトの商品名で販売されている内外ゴム(株)の無反発ゴム部材は、0.8〜2と高い損失正接tanδの数値を示すものであり、振動吸収性能が高く、弾性円筒状部材の材料として好適に使用できる。
制振部材として使用可能な例として、ゴム部材に限定されるものではなく、損失正接tanδが0.5以上の材料でありさえすれば好適に使用可能であり、さらに、成型が容易で、経年変化がなく、およびまたは形状変化のない材料であれば特に好ましく使用可能である。
図11〜14は、制振部材を円筒状基体に内蔵させて得られる、本発明の潜像担時体が有する効果を説明するためのものである。
図11は、円筒状導電性基体としての、φ30mm、長さ340mm(フランジ固定幅をマイナスした長さ300mm)、肉厚0.7mm(基体内径28.6mm)のアルミ製円筒体の内側に、図5の構造の制振部材[弾性円筒状部材(肉厚4mm、外径26.6mm、内径14.6mm、長さ240mm)に剛性棒状部材(長さ240mm、頂点部外径17.6mm、谷部外径13mm)を挿入した構造]を内蔵し、使用する弾性円筒状部材の損失正接tanδを変化させた場合の効果を示すものである。
横軸は、弾性円筒状部材(5)の損失正接tanδであり、また、縦軸は、潜像担持体から300mm離れた位置で測定した暗騒音圧(ここでは46dB)と、実施例の潜像担持体に接触させたローラー形状の帯電部材に、−800Vの直流電圧と1.5KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した帯電電圧とを印加した際に測定された音圧との差(音圧差)をとり、夫々プロットしたものである。
音圧差が4dB以内であれば、ほぼ不快を感じない領域である。数値は低いほど望ましい。
図11から、損失正接tanδが、約0.5以上あれば良いことが判る。
図12は、円筒状導電性基体として、φ30mm、長さ340mm(フランジ固定幅をマイナスした長さ300mm)、肉厚0.7mm(基体内径28.6mm)のアルミ製の円筒の内側に、図5の構造の制振部材[弾性円筒状部材(肉厚4mm、外径26.6mm、内径14.6mm、損失正接tanδ=0.83)に棒状剛性部材(頂点部外径17.6mm、谷部外径13mm)を挿入して得られた制振部材を内蔵し、この制振部材の長さ(制振部材を固定することのできる支持体の有効長さ=300mmに対する割合%)を変化させた場合の効果を示すものである。
横軸は、制振部材の長さ(制振部材を固定することのできる支持体の有効長さ=300mmに対する割合%)、縦軸に、潜像担持体から300mm離れた位置で測定した暗騒音(ここでは46dB)と、実施例の潜像担持体に接触させたローラー形状の帯電部材に−800Vの直流電圧と、1.5KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した帯電電圧を印加したときに得られる音圧との差(音圧差)をとり、夫々プロットしたものである。
図12から、制振部材長さは、円筒状導電性基体が制振部材を固定できる有効長さに対し占める割合が大きくなるほど制振効果が増大し、円筒状導電性基体の制振部材を固定できる有効長さの50%以上であると良好な結果が得られることが判る。
図13は、円筒状導電性基体としてφ30mm、長さ340mm(フランジ固定幅をマイナスした長さ300mm)、肉厚0.7mm(基体内径28.6mm)のアルミ製の円筒体の内側に、図5の構造の制振部材で弾性円筒状部材(外径26.6mm、長さ240mm、損失正接tanδ=0.83)の肉厚を変化させた場合の効果を示したものである。
剛性棒状部材(長さ240mm)は、頂点部外径と谷部外径をそれぞれ弾性円筒状部材肉厚と内径に合わせて変化させて挿入した。
横軸は、弾性円筒状部材の肉厚であり、縦軸に、潜像担持体から300mm離れた位置で測定した暗騒音(ここでは46dB)と、実施例の潜像担持体に接触させたローラー形状の帯電部材に−800Vの直流電圧と、1.5KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した帯電電圧を印加したときに測定される音圧との差(音圧差)をとり、夫々プロットしたものである。
図13から、弾性円筒状部材の肉厚は大きくなるほど制振効果が増大し、3mm以上であると良好な結果が得られることがわかる。
本発明の制振部材は、さらに、剛性棒状部材を引き抜くことで弾性円筒状部材も簡単に取り外すことができ、双方ともに再利用が容易にできることが特徴である。
図14には、円筒状導電性基体としてφ30mm、長さ340mm(フランジ固定幅をマイナスした長さ300mm)、肉厚0.7mm(支持体内径28.6mm)のアルミ製の円筒体の内側に、図5の構造の制振部材[弾性円筒状部材(肉厚4mm、外径26.6mm、内径14.6mm、長さ240mm、損失正接tanδ=0.83)に棒状剛性部材(頂点部外径17.6mm、谷部外径13mm長さ240mm)を挿入した構造]を内蔵した電子写真用潜像担持体を寿命まで使用した後、潜像担持体から制振部材(弾性円筒状部材と棒状剛性部材)を取り外し、新たな潜像担持体に内蔵するという操作を繰り返した場合の制振効果を示したものである。
横軸は、制振部材の繰り返し使用回数であり、縦軸には、潜像担持体から300mm離れた位置で測定した暗騒音(ここでは46dB)と、実施例の潜像担持体に接触させたローラー形状の帯電部材に−800Vの直流電圧と、1.5KV/1.35KHzの交流電圧を重畳した帯電電圧を印加したときに測定される音圧との差(音圧差)をとり、夫々プロットしたものである。
図14から、本発明の制振部材は繰り返し使用してもその制振効果が低下せず、リサイクル使用が可能であることが判る。
本発明の潜像担持体を適用した画像形成装置の一例を説明するための模式図である。 図1に示した画像形成装置での作像手段ユニットを示す模式図である。 図2に示した作像手段ユニットに適用される帯電手段の構成を説明するための正面図である。 本発明の潜像担持体の1例を示す模式図である。 本発明の潜像担持体の他の1例を示す模式図である。 本発明の剛性棒状部材の断面の1例を示す模式図である。 本発明の剛性棒状部材の断面の他の1例を示す模式図である。 本発明の潜像担持体の断面の1例を示す模式図である。 本発明の潜像担持体の軸方向での断面の1例を示す模式図である。 本発明の潜像担持体の製造方法の1例を示す模式図である。 円柱形状制振部材の損失正接tanδと音圧差の関係を示す図である。 (制振部材の長さ/基体有効長さ)×100(%)に対する音圧差を表わす図である。 潜像担持体の基体に内蔵する制振部材の弾性円筒状部材の厚みを変えたときの音圧差を示す図である。 潜像担持体の基体に内蔵する制振部材を繰り返し使用した場合の音圧差の推移を示す図である。
符号の説明
1 定着装置
2 潜像担持体
3 円筒状導電性基体
4 感光層
5 弾性円筒状部材
6 剛性棒状部材
20 画像形成装置
21C、21M、21Y、21BK 作像手段
22 転写手段
23 手差しトレイ
24 給紙カセット
25C、25M、25Y、25BK 潜像担持体である感光体ドラム
26C、26M、26Y、26BK 現像手段
27C、27M、27Y、27BK 帯電手段
27C1 フィルム
27C2 回転軸
27C3 バネ
27C4 パット部材
28C クリーニング手段
28C1 クリーニングブレード
28C2 ブラシ
28C3 廃トナー搬送手段
29 露光手段
29C 露光光
30 レジストローラ
61 頂点
66 谷


Claims (16)

  1. 導電性円筒状基体外表面上に少なくとも感光層が設けられた潜像担持体であって、該導電性円筒状基体の内壁全方位に密着するように弾性円筒状部材が固定され、かつ該弾性円筒状部材の内部に外径が該弾性円筒状部材の内径よりも大きい剛性棒状部材が固定され、該弾性円筒状部材と該剛性棒状部材が共に取り外し可能なものであることを特徴とする潜像担持体。
  2. 該弾性円筒状部材に該剛性棒状部材を内臓してなる制振部材を、該円筒状導電性基体の内壁全方位に密着するように固定してなることを特徴とする請求項1に記載の潜像担持体。
  3. 該弾性円筒状部材が、0.5以上の損失正接tanδを有する弾性材料から構成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の潜像担持体。
  4. 該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が円形であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の潜像担持体。
  5. 該剛性棒状部材の軸方向に垂直な断面が複数の頂点を有する形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の潜像担持体。
  6. 該剛性棒状部材が、軸方向の一方端から他方端に向けて連続的にねじられた構造をなすものであることを特徴とする請求項5に記載の潜像担持体。
  7. 該剛性棒状部材が、各頂点と頂点の間に谷を有する形状であり、各頂点を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より大きく、各谷を結んだ円の径が該弾性円筒状部材の内径より小さいことを特徴とする請求項5又は6に記載の潜像担持体。
  8. 表面に少なくとも感光層が設けられた導電性円筒状基体の内側に、該導電性円筒状基体の内径よりも小さい外径を有する弾性円筒状部材を挿入した後に、該弾性円筒状部材の内側に該弾性円筒状部材の内径より外径の大きい剛性棒状部材を挿入することによって該弾性円筒状部材の外径を拡大させて、該導電性円筒状基体の内側全方位に密着するように該弾性円筒状部材を固定することを特徴とする潜像担持体の製造方法。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体と該潜像担持体に帯電部材が潜像担持体に接触もしくは近接配置された帯電手段とを少なくとも具備することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体を少なくとも具備することを特徴とする電子写真画像形成装置用プロセスカートリッジ。
  11. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体、帯電手段およびクリーニング手段を少なくとも具備することを特徴とする電子写真画像形成装置用作像手段ユニット。
  12. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体を構成する剛性棒状部材を抜き取って弾性円筒状部材の外径を縮小させて、弾性円筒状部材を潜像担持体内側から取り外すことを特徴とする潜像担持体の解体方法。
  13. 請求項12の解体方法によって取り外された弾性円筒状部材と剛性棒状部材とを新たな潜像担持体を作製するために使用するリサイクル方法。
  14. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体を構成する弾性円筒状部材。
  15. 請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体を構成する剛性棒状部材。
  16. 弾性円筒状部材に剛性棒状部材を内臓してなり、請求項1乃至7のいずれかに記載の潜像担持体を構成するために用いられる制振部材。
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