JP2004244331A - スルフェンアミド化合物の製造方法 - Google Patents

スルフェンアミド化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】N−置換スルフェンアミド化合物の新規な製法の提供。
【解決手段】N−置換スルフェンアミド化合物を製造する方法において、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物と、アミン類を反応させることを特徴とするN−置換スルフェンアミド化合物の製造方法。
【化1】
Figure 2004244331

式中、Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示す。nは、0または1〜4の整数である。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、芳香族基、複素環基を示す。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、芳香族基を示す。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示す。mは、0または1〜4の整数である。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−置換スルフェンアミド化合物の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物とアミン類を反応させることによりN−置換スルフェンアミド化合物を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スルフェンアミド化合物は、種々の機能性を持つことが報告されている(非特許文献1)。たとえば、ゴムの加硫化剤(特許文献1,特許文献2)、発芽前処理用除草剤(特許文献3)、殺菌剤(特許文献4)等の作用があることが知られている。また、N−モノ置換−2−アルコキシカルボニルフェニルスルフェンアミド化合物は、下記反応式(ニ)に示すように塩基の存在下において容易に環化して(特許文献5,非特許文献2)、抗菌・抗バクテリア作用等の生理活性を持つことが知られている1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン化合物を製造することができる。
このことから、N−置換スルフェンアミド化合物を安全に効率よく製造する方法を開発することは、工業的に重要な課題である。
【化4】
Figure 2004244331
【0003】
従来、スルフェンアミド類は、メルカプト基やジスルフィド基を有する化合物を塩素ガスと処理をした後に得られる塩化スルフェニル化合物とアミン類を反応させる方法や、クロラミン化合物とメルカプト化合物を反応させる方法により製造されてきた。これらのいずれの方法も出発原料を製造するにあたり有毒な塩素ガスを用いなければならず、また塩素ガスは製造装置の腐食の問題もあり、取り扱い上困難な場合に遭遇することが多い。このようなことから、これらの化合物を用いない、安全な製造法の開発が望まれている。
【0004】
【特許文献1】特開昭64−48831号公報
【特許文献2】米国特許 第2866777号(1955)
【特許文献3】特開昭53−31643号公報
【特許文献4】特開昭昭55−51053号公報
【特許文献5】特開昭46−5516号公報
【非特許文献1】L. Craine and M. Raban, Chem. Rev. 89, 689 (1989).
【非特許文献2】J. C. Grivas, J. Org. Chem., 40, 2029−2032 (1975).
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、スルフェンアミド化合物を製造するにあたり、従来の製造方法で用いられてきた、有毒で取り扱いの困難な塩素ガスを用いるという欠点を克服し、反応原料や反応工程の途中に用いられる化合物の製造に塩素を用いることなく、かつ、目的生成物であるN−置換スルフェンアミド化合物を収率よく製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、N−置換スルフェンアミド化合物の製造方法について鋭意研究を重ねた結果、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物とアミン類を反応することにより、塩素などを用いる化合物を用いることなく、安全で、かつ収率よくN−置換スルフェンアミド化合物が得られることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
下記一般式(イ)で表されるN−置換スルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(ロ)で表される2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物と、下記一般式(ハ)で表されるアミン類を反応させることを特徴とするN−置換スルフェンアミド化合物の製造方法。
【化5】
Figure 2004244331
(式中、Rは置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、nは0または1〜4の整数である。Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基、炭素数1〜12の複素環基を示す。Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。)
【化6】
Figure 2004244331
(式中、Rは、置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、nは0または1〜4の整数である。Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。Rは置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、mは0または1〜4の整数である。)
【化7】
Figure 2004244331
(式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。)
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、特定のスルフェンアミド化合物を製造する方法である。
この目的生成物の化合物は、下記一般式(イ)で表されるN−置換スルフェンアミド化合物である。
【化8】
Figure 2004244331
本発明の製造目的化合物であるN−置換スルフェンアミド化合物の置換基は、以下の通りである。
(1)Rは置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基などを挙げることができる。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
具体的なアルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ヘキシロキシ基等が挙げられる。
具体的なアルコキシカルボニル基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、ベンジロキシカルボニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
が複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。また、nは0または1〜4の整数である。
(2)Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基、炭素数1〜12の複素環基を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などを挙げることができる。これらのアルキル基は、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基等の置換基により置換されていてもよい。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。これらのシクロアルキル基は、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基等の置換基により置換されていてもよい。
具体的な芳香族基としては、フェニル基、クメニル基(o,m,pがある。)、メシチル基、トリル基(o,m,pがある。)、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。これらの芳香族基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
具体的な複素環基としては、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル、トリアジニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フリル基、チエニル基等が挙げられる。これらの置換基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
(3)Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などを挙げることができる。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
具体的な芳香族基としては、フェニル基、クメニル基(o,m,pがある。)、メシチル基、トリル基(o,m,pがある。)、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。これらの芳香族基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
【0009】
本発明の目的生成物であるスルフェンアミド化合物の代表例は以下のとおりである。
N−(p−トリル)−2−スルフェナモイル安息香酸エチル、
N−フェニル−2−スルフェナモイル安息香酸エチル、
N−(p−クロロフェニル)−2−スルフェナモイル安息香酸エチル。
【0010】
本発明の一方の出発物質は、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物である。この化合物は、下記一般式(ロ)で示される。
【化9】
Figure 2004244331
本発明の一方の出発物質である、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物の置換基は、以下の通りである。
(1)Rは、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数3〜8のシクロアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基などを挙げることができる。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
具体的なアルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ヘキシロキシ基等が挙げられる。
具体的なアルコキシカルボニル基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、ベンジロキシカルボニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
が複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。また、nは0または1〜4の整数である。
(2)Rは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などを挙げることができる。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
具体的な芳香族基としては、フェニル基、クメニル基(o,m,pがある。)、メシチル基、トリル基(o,m,pがある。)、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。これらの芳香族基はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
(3)Rは、炭素数1〜8のアルキル基または炭素数3〜8のシクロアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基を示す。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基などを挙げることができる。
具体的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
具体的なアルコキシル基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ヘキシロキシ基等が挙げられる。
具体的なアルコキシカルボニル基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、ベンジロキシカルボニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。
が複数ある場合は、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。また、mは0または1〜4の整数である。
【0011】
前記2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物は、 下記一般式(B)の2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン化合物を酸化剤と反応させることにより得ることができる。
【化10】
Figure 2004244331
この一般式(B)で表される化合物は公知物質であり、チオ安息香酸メチル化合物とヒドロキシルアミン−O−スルホン酸のようなアミノ化剤を反応して得られる2−スルフェナモイル安息香酸メチル化合物の加熱反応、あるいは同様な反応で得られる2−スルフェナモイル安息香酸エステル化合物と1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン化合物を混合して加熱することにより製造することができる。
【0012】
本発明の方法で用いられる、他の一方の出発物質は、下記一般式(ハ)で表されるアミン化合物である。
【化11】
Figure 2004244331
一般式(ハ)で表されるアミン化合物の置換基は、以下の通りである。
は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。
具体的な脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−ヘキシル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などを挙げることができる。これらのアルキル基は、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基等の置換基により置換されていてもよい。
具体的な脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。これらのシクロアルキル基は、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基等の置換基により置換されていてもよい。
具体的な芳香族炭化水素基としては、フェニル基、クメニル基(o,m,pがある。)、メシチル基、トリル基(o,m,pがある。)、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。これらの芳香族基はハロゲン原子、アルコキシル基、ジアルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基等の置換基を有していてもよい。
【0013】
前記アミン化合物は、対応するアルコール化合物、ハロゲン化合物、ニトリル化合物、アルデヒド化合物、ニトロ化合物から製造することができる。この化合物は市販されており、これを購入して用いることもできる。
【0014】
本発明の新規な合成反応は、以下の反応式(ホ)によって表すことができる。
【化12】
Figure 2004244331
【0015】
本発明のN−置換スルフェンアミド化合物の製造方法は、好ましくは反応溶媒の存在下で行う。この反応溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソール等の溶媒が使用される。また、これらの溶媒は単独で、または混合溶媒として使用される。
【0016】
前記製造方法の温度は、0℃〜150℃範囲の温度が採用される。この範囲の温度より低いと、反応時間が遅くなり、この範囲の温度より高いと、分解反応や副反応が多くなり、いずれも適当ではない。前記の温度範囲のうち、30℃〜100℃の範囲で実施することは、さらに好ましい結果をもたらす。
反応時間は反応温度により左右されので、一概に定めることはできないが、前記の範囲の温度では、通常は1〜24時間で十分である。
【0017】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、詳細に説明する。なお、本発明の実施例は本発明の理解を容易にするために代表的な場合をあげたものであり、本発明は、これだけに限定されるものではない。
なお、下記実施例によって製造されるN−置換スルフェンアミド化合物は、融点および各種スペクトルデータを既知の化合物と比較することより同定した。
【0018】
実施例1
内容積50mlのガラス製容器中に2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド(100mg,0.288mmol)とp−トルイジン(37mg,0.346mmol)をメタノール(20ml)に溶解させ、3時間加熱還流を行った。メタノールを減圧下留去させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒 塩化メチレン)で精製することによりN−(p−トリル)−2−スルフェナモイル安息香酸メチルを収量72.1mg、収率87%で得た。
【0019】
実施例2
実施例1において,p−トルイジンの代わりにアニリン(34.9mg,0.734mmol)を用いて同様な操作を行い、N−フェニル−2−スルフェナモイル安息香酸メチルを収量62.2mg、収率79%で得た。
【0020】
実施例3
実施例1において,p−トルイジンの代わりにp−クロロアニリン(44.1mg,0.346mmol)を用いて同様な操作を行うことにより,N−(p−クロロフェニル)−2−スルフェナモイル安息香酸メチルを収量30.4mg、収率34%で得た。
【0021】
【発明の効果】
本発明の方法である、2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物とアミン類からN−置換スルフェンアミド化合物を製造するので、反応原料の製造に有毒な塩素ガスを用いることがなく、又、収率よく目的生成物を製造することができる。
以上このことから、本発明は、工業的なN−置換スルフェンアミド化合物の合成法として最適である。

Claims (1)

  1. 下記一般式(イ)で表されるN−置換スルフェンアミド化合物を製造する方法において、下記一般式(ロ)で表される2−スルフェニル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン−1−オキシド化合物と、下記一般式(ハ)で表されるアミン類を反応させることを特徴とするN−置換スルフェンアミド化合物の製造方法。
    Figure 2004244331
    (式中、Rは、置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜4の整数である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基、炭素数1〜12の複素環基を示す。Rは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。)
    Figure 2004244331
    (式中、Rは、置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、0または1〜4の整数である。Rは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。Rは、置換基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基から選ばれる基あるいは原子を示し、Rが複数ある場合は、各Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、mは0または1〜4の整数である。)
    Figure 2004244331
    (式中、Rは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12の芳香族基を示す。)
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