JP2004244065A - 合成樹脂製蓋体 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成樹脂製成型容器のうちフランジ付きカップ状容器に取り付けられる合成樹脂製蓋体において、フランジ部分の厚みの変化、或いはフランジ部の変形に対応して、蓋体と容器本体との密着嵌合を可能とするとともに、容器の密封及び再封を行うことができ、さらに蓋体と容器本体との着脱操作が容易な合成樹脂製蓋体を提供する。
【解決手段】カップ状容器本体の上端に形成された水平フランジ部の全周にわたって嵌着されるリング状枠部と、該リング状枠部の少なくとも対向する二箇所にヒンジ部で連設され前記水平フランジ部を前記リング状枠部とで天地方向から挟着する挟着部と、前記リング状枠部にヒンジ部を介して連設されリング状枠部内側を開閉する蓋部とを一体に成型してなることを特徴とする合成樹脂製蓋体。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用に使用される機会の多いウェットシート或いはその他の収納物を密閉して収納する合成樹脂製成型容器のうち、フランジ付きカップ状容器に取り付けられる合成樹脂製蓋体に関するもので、特にフランジ部の厚みに対応して取り付けることができる合成樹脂製蓋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成樹脂製成型容器のうち、射出成型(インジェクション成型)或いは真空成型(バキューム成型)等による上面が開放したカップ状容器に、開放部上端の周鍔部いわゆるフランジと呼ばれ、通常では幅の狭小な水平縁部が、開放部形状を維持するため或いは密封のためのシール部として設けられており、シール蓋を剥離した後の容器上面に取り付け可能なように、フランジ部に嵌合する突起を内部に設けた合成樹脂成型蓋を嵌合させてなる容器が、周知の技術として一般に使用されている。また、ウェットティッシュのように液体で湿潤させた製品の包装容器としては、瓶状に形成された成型容器の上部に、引出し口を設け、ウェットティッシュを一枚ずつ引き出せる形式としたものも一般的である。しかしながら内容物によっては、取出し口の大きな容器が必要で、例えばアルコール入りカット綿(アルコールで湿潤させた化粧用カット綿)などには、上面が開放したカップ状容器本体に、本体フランジ部に係着されるリング状枠部と該リング状枠部にヒンジ部で開閉自在に連結された蓋部とからなる一体成型された蓋体を、係着してなる包装体が開示されている。(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−308333号公報
【0004】
上記文献に記載されている発明に係る包装体は、前述したようにアルコール入りカット綿が多数枚積層され収容されるポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂を成型してなるカップ型の容器本体と、該容器本体の上端に形成される周鍔部に接着され密封するための紙又は合成樹脂材等の単数層又は複数層の閉塞用シートと、前記周鍔部に外嵌合するように取り付けられるポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂を用いて蓋部とリング状枠部とが一体成型された蓋体とからなるもので、流通段階においては、前記容器本体は前記閉塞用シートで接着密封され、かつ前記リング状枠部が外嵌合され蓋部も閉じられた状態である。使用にあたっては、前記蓋体を容器本体から外しすなわちリング状枠部の外嵌合を解除し、閉塞用シートを剥離した後、リング状枠部を再度外嵌合させることにより、蓋体を容器本体に取り付け、蓋部の開閉により継続使用に供される。
【0005】
上記従来技術の発明に係る包装体の実施例において、容器本体の上端に形成される周鍔部はその周縁に下側に向けてわずかな垂下部が形成されるとともに、蓋部と一体成型されたリング状枠部の外壁部の内側には、部分的に又は全周にわたって突起部が形成されて、前記周鍔部の垂下部に係合されるものであるが、前述の如く、閉塞用シートを接着密封した状態で嵌合されて流通され、使用の際には閉塞用シートが剥離された状態で再度嵌合されるものであるため、閉塞用シートは僅少な厚みであるとはいえ、嵌合状態が緩み、密封性が損なわれるという欠点を有していた。また周鍔部全体を嵌合させる操作は難しく、使用者の利便性を欠くものであった。
【0006】
また前記従来技術の発明に係る包装体の実施例においては、周鍔部は周縁に垂下部を有するものであったが、射出成型の場合あるいは真空成型による場合においても、周鍔部に垂下部を有しない形状すなわち水平縁部のみで形成される周鍔部も一般的に使用されるものであるが、水平縁のみの周鍔部は成型時点での加熱により偏肉や変形が生じやすく、従って厚み方向に差異を生じることとなる。また、同じ周鍔部サイズすなわち容器本体上端開口部サイズをもつものであっても、内容量に応じて容量変更する場合は容器の深さを変更することとなり、真空成型による場合は合成樹脂製シート材料の厚みを違えて対応することが通常で、水平縁のみの周鍔部における厚みの差異となり、蓋体嵌合部の一定の間隙設計による嵌合では厚みの差異に対応できず、密封性が損なわれるという欠点があった。
【0007】
さらに近年、洗剤や家庭用消耗材製品においては、廃棄物に係る環境問題への対応や、製品のトータルコストの節減という課題から、詰め替え容器タイプの製品が市場化され一般化している。前述のごとき包装容器においても、製品が充填された容器本体のみを詰め替え用製品として販売し、蓋体部分は繰り返し再利用されるという形式が多く用いられていることから、蓋体部分の着脱操作の容易な形態或いは構造が必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになしたものであって、その目的とするところは、合成樹脂製成型容器のうちフランジ付きカップ状容器に取り付けられる合成樹脂製蓋体において、フランジ部分の厚みの変化、或いはフランジ部の変形に対応して、蓋体と容器本体との密着嵌合を可能とするとともに、容器の密封及び再封を行うことができ、さらに蓋体と容器本体との着脱操作が容易な合成樹脂製蓋体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、カップ状容器本体の上端に形成された水平フランジ部の全周にわたって嵌着されるリング状枠部と、該リング状枠部の少なくとも対向する二箇所にヒンジ部で連設され前記水平フランジ部を前記リング状枠部とで天地方向から挟着する挟着部と、前記リング状枠部にヒンジ部を介して連設されリング状枠部内側を開閉する蓋部とを一体に成型してなることを特徴とする合成樹脂製蓋体であって、容器本体の水平フランジ部分の厚みの変化、或いはフランジ部の変形に対応して、蓋体と容器本体との密着嵌合を可能とするとともに、容器の密封及び再封を行うことができ、さらに蓋体と容器本体との着脱操作が容易に行える。
【0010】
請求項2の発明は、リング状枠部がリング状枠基部とその外周縁に垂下するように形成したリング状枠垂下部と前記リング状枠基部の内壁に形成された係合周壁を有し、前記挟着部が前記リング状枠垂下部の少なくとも対向する二箇所の端縁にヒンジ部で折り曲げ自在に連設した廻動重合板と、該廻動重合板の先端部に挟着壁を連設するとともに、前記廻動重合板には前記係合周壁に係合する複数個の係合突起を突設し、かつ前記廻動重合板には前記係合突起と反対方向に着脱棹を突設してなることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製蓋体であって、前記係合突起と前記リング状枠基部の内壁に設けた係合周壁が係合し、廻動重合板が弾性変形することで、先端部に設けた挟着壁とリング状枠部により、容器本体の水平フランジ部の厚みが変化しても、蓋体と密着することが可能となるとともに、前記着脱棹を設けることにより、蓋体と容器本体との着脱操作をより容易に行うことが出来る。
【0011】
請求項3の発明は、前記廻動重合板が前記ヒンジ部に連設される係合支持部と翼部とからなり、前記複数個の係合突起が前記係合支持部の先端に延設されてなることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製蓋体であって、係合突起を係合支持部から延設することにより、係合位置ならびに係合突起自体の強度を安定させるとともに、前記係合支持部に略直角水平方向に連設した翼部の基部が、前記リング状枠基部の内壁に設けた係合周壁の先端部に当接することにより、係合状態を安定的に維持することが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明の蓋体を容器本体に取り付けた完成状態を示す斜視図。図2は本発明の一実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図。図3(A)は図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体の水平フランジ部の厚みが薄いときの挟着状態を示す断面図。図3(B)は同じく図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体の水平フランジ部の厚みが厚いときの挟着状態を示す断面図。図4(A)は同じく一実施例の蓋体の成型展開平面図。図4(B)は同じく一実施例の蓋体の成型展開縦方向断面図。図5は本発明に係る他の実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図。図6(A)は同じく他の実施例の、図3(A)に対応する挟着状態を示す断面図。図6(B)は同じく他の実施例の、図3(B)に対応する挟着状態を示す断面図。図7(A)は同じく他の実施例の、蓋体の成型展開平面図。図7(B)は同じく他の実施例の、蓋体の成型展開縦方向断面図である。
【0013】
図1に示すように、本発明に係る蓋体Pは、容器本体Qの上部に取り付けられて構成される。蓋体Pと容器本体Qはプラスチック材料により形成されており、例えばポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)その他の熱可塑性合成樹脂を、射出成型等の成型方法を用いて形成される。
図4(A)成型展開平面図並びに図4(B)縦方向断面図に示すように、本発明の一実施例において蓋体Pは、中央部分に開口部を持つ略矩形のリング状枠基部4と、その一辺の外側中央部に薄肉の蓋板ヒンジ部20を介して蓋支持板21、蓋板22が連設されるとともに、前記一辺以外の三辺の外側中央部には薄肉のヒンジ部5を介して挟着部分がそれぞれ連設されて形成されるものである。前記挟着部分は、前記リング状枠基部4の外側に形成されるリング状枠垂下部4´の外側端部に薄肉のヒンジ部5を介して廻動重合板6を連設し、該廻動重合板6の先端部に略直角下向きに挟着壁8を連設するとともに、前記廻動重合板6の前記ヒンジ部5近傍には略直角下向きに複数個の係合突起7を突設し、前記廻動重合板6の幅の略中央上向きに着脱棹9を突設してなり、前記リング状枠基部4の内壁には前記挟着部分が廻動され係合突起7が係合する係合周壁10が突設されている。
【0014】
前記蓋体Pの中央開口部の両側には、内側に隆起部内壁28を持ち向かい合う略コ字状の隆起部24がそれぞれ形成され、該略コ字状の隆起部24のそれぞれ先端間は、正面から見た奥側は前記蓋支持板21が通過する部分、正面手前側は開閉のための指掛け開放部25として開放することとなる。前記蓋板22は前記略コ字状の隆起部24で囲まれた部分に嵌まり込む形状で形成されるとともに、正面手前側中央に指掛け凹部23を設けた形状である。前記蓋板22の外周部には嵌合垂下部26を設けると共に、前記蓋板22の内面中央部付近には、前記蓋体Pの中央開口部に内接嵌合する嵌合周壁27が突設されている。前記中央開口部の周縁には端部に僅かな開口縁垂下部30を有する開口縁29が設けられており、さらに前記蓋板22の外周部に設けられた嵌合垂下部26の、指掛け凹部23に対応する凹部中央部分には外向きに蓋係止突起31が突設されると共に、前記中央開口部の周縁に設けられた開口縁垂下部30の正面向き手前側中央部分には、前記蓋係止突起31に対応する蓋係止切欠部32が穿設されている。
【0015】
図2は本発明の一実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図で、本発明に係る容器本体Qは、成型されたカップ部2の側壁の上端側に水平フランジ部1を設けてなるもので、カップ部2は通常、底部と側壁部を有し上面が開放した形状で、平面形状は矩形又は円形や楕円形等に形成されるが、特に限定されるものではない。水平フランジ部1は通常、容器本体Qの上面を密閉するシート、例えば紙又は熱可塑性樹脂フィルム等の単層又は複層からなるシートで、接着或いは熱溶着されて密閉される。図2および図3(A)および(B)に示すように、接着或いは熱溶着による密閉精度向上と、ピール性(開封時の引き剥がし易さ)の向上のため、水平フランジ部1の上面に細幅の突起部分を周回させてシールリング部3を設けることもできる。
【0016】
図3(A)は図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体Qの水平フランジ部1の厚みが薄いときの挟着状態を示す断面図で、図2で示す蓋体Pを外した状態から、容器本体Qの水平フランジ部1に蓋体Pのリング状枠基部4を沿わせて載置し、それぞれ三辺のリング状枠垂下部4´の下端辺に設けられたヒンジ部5を用い、着脱棹9により挟着部分を内側すなわち容器本体Q方向へ廻動し、廻動重合板6を前記リング状枠垂下部4´の下端辺に重合させつつ、係合突起7を前記リング状枠垂下部4´に沿わせる方向に移動し、係合突起7を前記リング状枠基部4の内壁に設けた係合周壁10に係合させる。同時に廻動重合板6は略水平状態となり、該廻動重合板6の先端部に直角に設けられた挟着壁8の先端部は、前記容器本体Qの水平フランジ部1の裏側根元部に当接し、前記蓋体Pのリング状枠基部4の内面とで、前記水平フランジ部1を挟着する。それぞれ三辺の挟着が行われることにより、蓋体Pと容器本体Qは強固に嵌合されることとなり、図1の斜視図に示すように完成状態となる。
【0017】
図3(B)は図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体Qの水平フランジ部1の厚みが厚いときの挟着状態を示す断面図で、前項と同様に挟着操作を行った場合、図に示すように前記係合突起7を前記リング状枠基部4の内壁に設けた係合周壁10に係合させると、廻動重合板6が弾性変形することにより若干湾曲し、該廻動重合板6の先端部に直角に設けられた挟着壁8の先端部は、前記容器本体Qの水平フランジ部1の裏側根元部に当接し、前記蓋体Pのリング状枠基部4の内面とで、前記水平フランジ部1を挟着することができる。尚、前記容器本体Qの水平フランジ部1を、容器本体Qの上面を密閉するシート、例えば紙又は熱可塑性樹脂フィルム等の単層又は複層からなるシートで、接着或いは熱溶着して密閉した場合も、僅かでは有るが水平フランジ部1の厚みが厚くなるので、図3(B)に示した挟着状態と略同様になるものである。
【0018】
従来の技術の項でも述べたように、水平フランジ部1の厚みは成型される熱可塑性樹脂のシート厚によって変化したり、容器本体Qの成型深さによりシート厚を変化させて設計する為、例えば同じフランジ部サイズすなわち容器開口部サイズで、容量違いの製品用容器を成型する場合、フランジ部厚みも変化するものである。また、容器本体Qの熱可塑性合成樹脂による射出成型において、成型時点での加熱により水平フランジ部1に偏肉や変形が生じた場合にも、厚み方向に差異を生じることとなるが、前述の如く本発明によれば、廻動重合板6が弾性変形して湾曲状態となることにより、厚み方向の差異を吸収して挟着による蓋体Pと容器本体Qとの強固な嵌合状態を得ることができる。
【0019】
つぎに、本発明に係る他の実施例において蓋体Pは、図7(A)成型展開平面図並びに図7(B)縦方向断面図に示すように、中央部分に開口部を持つ略矩形のリング状枠基部4と、その一辺の外側中央部に薄肉の蓋板ヒンジ部20を介して蓋支持板21、蓋板22が連設されるとともに、前記一辺以外の三辺の外側中央部には薄肉のヒンジ部5を介して挟着部分がそれぞれ連設されて形成されるものである。前記挟着部分は、前記リング状枠基部4の外側に形成されるリング状枠垂下部4´の外側端部に薄肉ヒンジ部5を介して廻動重合板6、次に略直角下向きに前記廻動重合板6の係合支持部6´、次に略直角水平方向に前記廻動重合板6の翼部6´´、次に略直角下向きに挟着壁8を順に連設すると共に、前記廻動重合板6の係合支持部6´の先端には複数個の係合突起7を延設し、前記廻動重合板6の翼部6´´の幅の略中央上向きに着脱棹9を突設してなり、前記リング状枠基部4の内壁には前記挟着部分が廻動され前記係合突起7が係合する係合周壁10が突設されている。
前記蓋体Pの中央開口部付近の構造に関しては、先述した本発明の一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0020】
図5は本発明に係る他の実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図である。図6(A)は本発明に係る他の実施例の、図3(A)に対応する挟着状態を示す断面図で、図5で示す蓋体Pを外した状態から、容器本体Qの水平フランジ部1に蓋体Pのリング状枠基部4を沿わせて載置し、それぞれ三辺のリング状枠垂下部4´の下端辺に設けられたヒンジ部5を用い、着脱棹9により挟着部分を内側すなわち容器本体Q方向へ廻動し、廻動重合板6を前記リング状枠垂下部4´の下端辺に重合させつつ、係合支持部6´を前記リング状枠垂下部4´に沿わせる方向に移動し、前記係合支持部6´の先端に設けた係合突起7を前記リング状枠基部4の内壁に設けた係合周壁10に係合させる。同時に廻動して翼部6´´は略水平状態となり、該翼部6´´の先に直角に設けられた挟着壁8の先端部は、前記容器本体Qの水平フランジ部1の裏側根元部に当接し、前記蓋体Pのリング状枠基部4の内面とで、前記水平フランジ部1を挟着する。それぞれ三辺の挟着が行われることにより、蓋体Pと容器本体Qは強固に嵌合されることとなり、図1の斜視図に示すように完成状態となる。
【0021】
図6(B)は本発明に係る他の実施例の、図3(B)に対応する挟着状態を示す断面図で、前項と同様にに挟着操作を行った場合、図に示すように前記廻動重合板6の係合支持部6´の先端に設けた係合突起7を前記リング状枠基部4の内壁に設けた係合周壁10に係合させると、前記廻動重合板6の翼部6´´が弾性変形することにより若干湾曲し、該廻動重合板6の翼部6´´の先に直角に設けられた挟着壁8の先端部は、前記容器本体Qの水平フランジ部1の裏側根元部分に当接し、前記蓋体Pのリング状枠基部4の内面とで、前記水平フランジ部1を挟着することができる。
【0022】
本発明の合成樹脂製蓋体を使用した容器の製造にあたっては、前述のごとく容器本体Qに内容物製品を充填或いは収納し、水平フランジ部1を、容器本体Qの上面を密閉するシート、例えば紙又は熱可塑性樹脂フィルム等の単層又は複層からなるシートで、接着或いは熱溶着して密閉した後、蓋体Pの挟着部分を用いて容器本体Qに嵌合させることにより完成し、通常これに熱収縮包装等を施して流通される。使用にあたって、購入した消費者は、熱収縮包装等を取り去り、着脱棹9を用いて各挟着部分を解除し、容器本体Qの水平フランジ部1を密閉しているシートを引き剥がした後、再び蓋体Pを容器本体Q上に載置し、着脱棹9を用いて各挟着部分を挟着して、蓋体Pと容器本体Qを嵌合させることで、以後蓋板22の開閉による継続的使用に供する。継続使用時の内容物取り出しに関しては、指掛け開放部25より指を挿入して、指掛け凹部23をつまみ、蓋板22を引き上げれば中央開口部より、内容物の取り出しが行える。使用後は蓋板22を押し下げれば、蓋板22の外側端部に設けた嵌合垂下部26が隆起部内壁28に沿いながら閉鎖されると共に、蓋板22の内面の中央開口部対応部分に突設された嵌合周壁27が中央開口部周縁端部に設けられた開口縁垂下部30に沿いながら閉鎖され、高い密閉性が保持される。また蓋板22の内面に突設された嵌合周壁27の上辺中央部には外向きに蓋係止突起31が突設され、閉鎖時には開口縁垂下部30の正面向き手前側中央部分に穿設された蓋係止切欠部32に係止されるので、密閉は確実なものとなる。
【0023】
また近年、家庭用消耗材製品においては、廃棄物に係る環境問題への対応や、製品のトータルコストの節減という課題から、詰め替え容器タイプの製品が市場化され一般化しているので、本発明の実施においても、前記容器本体Qに密閉シートによる密閉を行った状態を詰め替え製品として流通させ、前もって購入して使用した蓋体Pを繰り返し使用するという形式が可能である。さらに前述の如く例えば容量違いの詰め替え製品を用いても、本発明の合成樹脂製蓋体では、フランジの厚みに対応して容器本体を取り付けることができる。しかも本発明で使用される容器本体Qは、特別な形態や加工を必要としない一般的なフランジ付きトレー或いはカップ形式であるので、詰め替え製品の生産効率を損なうことが無い。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明の合成樹脂製蓋体は、蓋体に設けた挟着部分によって容器本体の水平フランジ部を挟着するという構成において、係合板の先端に設けた係合突起がリング状枠基部の内壁に設けた係合周壁に係合するとともに廻動重合板が弾性変形することにより、容器本体の水平フランジ部の厚みが変化したり、変形することに対応して、蓋体と容器本体の嵌合を行うことが出来るものであり、フランジ部を全周嵌合するという従来技術におけるフランジ部厚みの変化・変形による嵌合部分の緩み発生という欠点を解消するものであり、フランジ部シールの除去による僅かな厚みの変化にも対応できる点で優れている。
【0025】
フランジ部の厚みが変化しても良好な嵌合性が得られるため、同一商品において容量別の対応製品が多種類となって、容器本体の種類も多種類となっても、フランジ部すなわち上部開口部分が一定であれば、蓋体は共用できることとなり、大量生産による生産コスト減少の効果が得られ、しかも詰め替え製品の場合は、容量別に多種となっても、蓋体は繰り返し使用できるので、消費者の利便性も高く、廃棄物を減少することが出来る点で環境的にも効果が期待できる。
【0026】
また、フランジ部の挟着操作は、着脱棹の操作により簡便に行えるので、従来技術におけるフランジ部全体の蓋体への嵌合の難しさを解消するものであり、開封操作時或いは詰め替え容器装着操作時の操作容易性に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋体を容器本体に取り付けた完成状態を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図。
【図3】(A) 図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体の水平フランジ部の厚みが薄いときの挟着状態を示す断面図。
(B) 同じく図1におけるA−A´線断面図のうち、容器本体の水平フランジ部の厚みが厚いときの挟着状態を示す断面図。
【図4】(A) 同じく一実施例の蓋体の成型展開平面図
(B) 同じく一実施例の蓋体の成型展開縦方向断面図。
【図5】本発明に係る他の実施例の蓋体を外した状態を示す斜視図。
【図6】(A) 同じく他の実施例の、図3(A)に対応する挟着状態を示す断面図。
(B) 同じく他の実施例の、図3(B)に対応する挟着状態を示す断面図。
【図7】(A) 同じく他の実施例の、蓋体の成型展開平面図。
(B) 同じく他の実施例の、蓋体の成型展開縦方向断面図。
【符号の説明】
P 蓋体
Q 容器本体
1 水平フランジ部
2 カップ部
3 シールリング部
4 リング状枠基部
4´ リング状枠垂下部
5 ヒンジ部
6 廻動重合板
6´ 係合支持部
6´´ 翼部
7 係合突起
8 挟着壁
9 着脱棹
10 係合周壁
20 蓋板ヒンジ部
21 蓋支持板
22 蓋板
23 指掛け凹部
24 隆起部
25 指掛け開放部
26 嵌合垂下部
27 嵌合周壁
28 隆起部内壁
29 開口縁
30 開口縁垂下部
31 蓋係止突起
32 蓋係止切欠部

Claims (3)

  1. カップ状容器本体の上端に形成された水平フランジ部の全周にわたって嵌着されるリング状枠部と、該リング状枠部の少なくとも対向する二箇所にヒンジ部で連設され前記水平フランジ部を前記リング状枠部とで天地方向から挟着する挟着部と、前記リング状枠部にヒンジ部を介して連設されリング状枠部内側を開閉する蓋部とを一体に成型してなることを特徴とする合成樹脂製蓋体。
  2. リング状枠部がリング状枠基部とその外周縁に垂下するように形成したリング状枠垂下部と前記リング状枠基部の内壁に形成された係合周壁を有し、前記挟着部が前記リング状枠垂下部の少なくとも対向する二箇所の端縁にヒンジ部で折り曲げ自在に連設した廻動重合板と、該廻動重合板の先端部に挟着壁を連設するとともに、前記廻動重合板には前記係合周壁に係合する複数個の係合突起を突設し、かつ前記廻動重合板には前記係合突起と反対方向に着脱棹を突設してなることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製蓋体。
  3. 前記廻動重合板が前記ヒンジ部に連設される係合支持部と翼部とからなり、前記複数個の係合突起が前記係合支持部の先端に延設されてなることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製蓋体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014014160A1 (ko) * 2012-07-19 2014-01-23 Im Sang Man 밀폐용기용 뚜껑 조립체
JP2014159298A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Metro Japan Co Ltd フランジ一体型ヒンジキャップ
JP2019189332A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 株式会社吉野工業所 蓋付き容器

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