JPH0716604Y2 - ヒンジキャップ - Google Patents

ヒンジキャップ

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JPH0716604Y2
JPH0716604Y2 JP1988023109U JP2310988U JPH0716604Y2 JP H0716604 Y2 JPH0716604 Y2 JP H0716604Y2 JP 1988023109 U JP1988023109 U JP 1988023109U JP 2310988 U JP2310988 U JP 2310988U JP H0716604 Y2 JPH0716604 Y2 JP H0716604Y2
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哲夫 熊谷
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、上蓋と下蓋とを有する2ピース型のヒンジキ
ャップに関する。
(従来の技術) 食品,化粧品,日用品等を充填保存する容器の蓋で、嵌
合,開栓が容易に出来るプラスチック製のワンタッチ式
ヒンジキャップが最近市場で多く見受けられる。
このヒンジキャップは、下蓋と上蓋より構成され、下蓋
にはその上面に注出口が設けられて、下方部分で容器本
体と強固に嵌合し、上蓋をヒンジ部を支点として開閉す
ることで下蓋の注出口を塞いだり、開けたりして嵌合,
開栓を行う構造のものである。
上蓋と下蓋は、ヒンジ部で連続する一体構造のものと、
下蓋と上蓋とを別々に製作したものを分離不可能な状態
に組み合せ、一体化したものとの2つの仕様がある。
前者のものは成形金型が一面でよく安価に製造出来る長
所があるが、注出口,ヒンジ部等の部分は複雑な構造で
の製造が不可能であるため、現時点では特徴のある構造
のキャップに仕上げることができないため、最近では下
蓋と上蓋を別々に成形し、組み合せた2ピース型のヒン
ジキャップが技術面,デザイン面より着目されている。
即ち、2ピース型のヒンジキャップとすることで、下蓋
と上蓋の色調を別色にしたり、構造上の制限が少なくな
る特徴がある。
上述の2ピース型ヒンジキャップをチューブ容器からな
る容器本体に組み合せ、胴部の下端より内容物を充填し
た後、該胴部の下端を密封したり、ボトル状の容器から
なる容器本体の開口部から内容物を充填し2ピース型ヒ
ンジキャップを開口部周囲の首部に組み合せ密封する等
の方法がある。
この様にして充填密封された後、該キャップを下方とす
る整列状態で固定用のトレーに複数個収納し、充填後の
包装作業工程が能率的に行われる様にしたり、又はトレ
ーに整列収納状態で店頭に陳列し、ディスプレイ効果を
出すことが市場で多く行われている。
消費者がトレーに収納されている上記商品を購入する
時、必要数の商品をトレーより引き抜くことになるが、
前記ヒンジキャップの構造としてこの操作時に、下蓋と
上蓋の嵌合状態が維持されていなければならない。
(従来例) 従来知られているヒンジキャップの下蓋と上蓋の組み合
せ構造としては、第14図に示すようなものが知られてい
る。
この従来のヒンジキャップMは、下蓋103の側壁部108に
環状のストッパ114が突設されている。
上蓋104は、下蓋103の上面に被る形状であり、上蓋104
の外筒部の一部にヒンジ部112が形成され、該ヒンジ部1
12から被覆板113と同心円状となるように組み込みリン
グ115が連設されている。この組み込みリング115には、
前記ストッパ114を受け入れることのできる凹溝116が内
面側に形成されている。
下蓋103に上蓋104を被せて組み合せる方法は、下蓋103
の環状のストッパ114に組み込みリング115を組み合せ、
下方に押し付けるようにしてストッパ114を組み込みリ
ング115の凹溝116に至らせるものである。
また、上蓋104のヒンジ部112の対向位置には、組み込み
リングの外面より外方に突出して指かけ部117が形成さ
れており、開栓は、この指かけ部117に指を当てて上方
に引き上げて行う。すると上蓋104がヒンジ部112を支点
として下蓋103から離脱するため開栓され、内容物を注
出口107から取り出すことができるものである。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来のヒンジキャップMを有
する容器を収納するトレーは、熱可塑性プラスチックや
紙等の材質を用いて下蓋103の外径に近い寸法の収納ポ
ケットを形成したものであるために、この収納ポケット
に容器のヒンジキャップMの部分を収納する場合には、
被覆板113の外周に形成されたヒンジ部112が収納ポケッ
トの側壁に引っ掛って収納操作がスムーズに行い難いと
いう問題点があった。
また、ヒンジキャップMが収納ポケットに収納されてい
る容器を、収納ポケットから引き抜く場合には、上蓋10
4の外筒部から外に突出して設けられている指かけ部117
が収納ポケットの側壁に引っ掛り、上蓋104が開栓する
恐れがあった。
このように容器を収納ポケットから引き抜く際に上蓋10
4が開栓すると、ヒンジキャップMが下方を向いている
ため、多量の内容物が流出し、他の商品を汚染したり最
悪の場合は他のお客に迷惑を及ぼすこともある。
また、トレーの収納ポケットへの収納操作をスムーズに
すると共に、引き抜き時における収納ポケットへの指か
け部117の引っ掛りを防止するために、収納ポケットを
大きく形成すると、容器が保持されずに不安定な収納状
態になるという問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、ヒンジキャップを
有する容器が、トレーに収納された状態で包装されたり
販売されたりする時には、容器がトレーに安定的に保持
され、かつ、容器をトレーから引き抜く時には、上蓋が
開栓しない構造を提供することにある。
〈構成〉 プラスチック製の上蓋と下蓋を有する2ピース型のヒン
ジキャップであって、 前記上蓋は、下蓋の上面に被る被覆板と、該被覆板の外
周から垂下された上蓋外筒部とで構成されたヒンジキャ
ップにおいて、 前記被覆板の外周線よりも内側の位置より間隔を置いて
上蓋外筒部に沿って軸方向に一対の支柱部を垂下し、 各支柱部は、それぞれ上方支柱部と、下方支柱部と、上
下に面接触する両支柱部から半径方向への薄肉延長部に
より形成されたヒンジ部と、下方支柱部の下部に形成さ
れた係止爪とを有して構成され、 一対のヒンジ部の間に、上蓋からの上方突起と下蓋から
の下方突起により半径方向に当接する開栓ストッパ部が
設けられ、 前記ヒンジ部及び開栓ストッパ部は、係止爪より外方位
置で、下蓋の外側面よりも外側に突出しない位置で、か
つ、被覆板の頂面より内側位置に設定され、 前記上蓋を下蓋に被せた組み合わせ状態で、少なくとも
上蓋のうちヒンジ部に対向する指かけ部の外側面が下蓋
の外側面より内側に寄るように形成されていることを特
徴とする。
〈キャップの製造方法〉 下蓋及び上蓋は公知の射出成形法で製造し、使用する材
料は、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロ
ピレン共重合体等の熱可塑性樹脂を用いて行う。
〈トレーの構造及び製造方法〉 トレーは、プラスチック,紙等の材質からなるシートを
用い、公知の真空成形法,モールド成形法等の成形法に
よって収納する容器の形状に応じた例えば、皿状の収納
ポケットを形成してある。
収納ポケットは、容器の固定部分の全域を収納する様に
シートに凹状の収納ポケットを形成したもの、または固
定部分の一部のみに当接するようにシートの一部を隆起
させた構造等があるが、いずれの場合も一個のトレーに
複数個の容器を収納可能な様に収納ポケットを列設して
いる。
(作用) 〈下蓋と上蓋の組み合せ状態及び収納状態〉 下蓋のボックスに上蓋の支柱部を嵌入して両者を固定
し、被覆板を下蓋に被せた状態で、 (1)ヒンジ部は下蓋の外筒面よりも外方に突出してい
ない。
(2)ヒンジ部と対向する部分の被覆板または下蓋外筒
部先端(少なくとも指かけ部)は下蓋の外筒面よりも軸
心に近い位置にある。
即ち、上蓋の側面は、下蓋の側面をこえて外面側に出っ
張る形状部分がないことが特徴である。
ヒンジキャップの開栓は、ヒンジ部の対向位置の上蓋
(指かけ部)を上方に引き上げ、ヒンジ部を支点として
下蓋の上方から横方向に移動し行うものであり、この構
造によって、ヒンジ部と指かけ部とを結ぶ仮想線に対し
て直交方向から上蓋を上方に引き上げようとしても、上
蓋を開栓することは難しい。
上記形状のヒンジキャップを持つ容器をトレーに収納し
た時、接触固定部となる収納ポケットのトレー側壁に対
し、少なくとも上蓋の指かけ部が接触しない構成であ
る。
即ち、上蓋が開栓され易い部位に接触圧力または接触抵
抗が加わらない構成としているため、収納してある容器
を引き抜くようにしてトレーから離脱しても上蓋が開栓
するほどの作用が伝わらず、下蓋と上蓋の嵌合状態を維
持することができる。
従って、前記した不測の内容物の流出問題、また他の容
器を汚染させる事故等が発生することがない。
上蓋と収納ポケットの固定状況は、収納ポケットの内底
面に上蓋の上面が当接し、ポケットの側壁部に下蓋の外
筒部あるいは下蓋の外筒部と上蓋の指かけ部以外の部分
が接触する。即ち、収納ポケットの内底面とこれと隔て
たトレー側壁部上部によってヒンジキャップを保持する
ため、安定した収納性能が得られる。
ヒンジ部及び開栓ストッパ部は、係止爪より外方位置
で、下蓋の外側面よりも外側に突出しない位置で、か
つ、被覆板の頂面より内側位置に設定されるため、ヒン
ジ部及び開栓ストッパ部の位置が下蓋の外側面に近い位
置となり、注出孔の設定位置の制限が緩和され、軸心位
置や軸心位置よりヒンジ部側に設定することができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
〈実施例1〉 第1図は実施例1のヒンジキャップの下蓋を示す一部切
欠斜視図、第2図は上蓋を示す一部切欠斜視図、第3図
は上蓋と下蓋とを組み合せた状態を示す平面図、第4図
は本例のヒンジキャップを組み合せるプラスチック製容
器本体を示す一部切欠斜視図、第5図は下蓋と上蓋を組
み合せ、更に第4図に示す容器本体に嵌合した状態を示
す一部切欠嵌合斜視図、第6図はトレーに容器を収納し
た状態を示す説明図である。
図面において、1はヒンジキャップ、2は容器本体、3
はトレー、4は下蓋、5は上蓋、6は天井部、7は天井
下段部、8は内筒部、9は下蓋外筒部、10は注出口、11
はボックス、12は内壁部、13は外壁部、14は嵌合溝、15
は凹部、16は区画面、17は被覆板、18は支柱部、19は上
方支柱部、20はヒンジ部、21は下方支柱部、22は爪、23
は上蓋外筒部、24は栓部、25は指かけ部、26は上方突
起、27は下方突起、28は股下部、29は胴部、30は首部、
31は肩部、32は嵌合突起、33は台座部、34は開口部、35
は収納ポケット、36は側壁部、37は内底面である。
本例のヒンジキャップ1は、下蓋4と上蓋5より構成
し、下蓋4が容器本体2の首部30に分離不可能な状態に
嵌合され、容器本体2に充填された内容物を、上蓋5の
みを引き上げ開栓し取り出すことができ、また、上蓋5
を押し下げ下蓋4の注出口10を塞ぎ、密封することので
きる構造である。尚、下蓋4,上蓋5及び容器本体2は横
断面が円形に形成されている。
〈下蓋の構造〉 内容物を取り出すための注出口10を有する天井部6か
ら、容器本体2の首部30に形成してある嵌合突起32を受
け入れるための嵌合溝14を有する内筒部8を垂下し、更
に該内筒部8の外側に間隔をもって容器本体2の胴部29
とほぼ同じ外径の下蓋外筒部9を垂下している。
前記天井部6は軸心を外れる一箇所の内筒部8から下蓋
外筒部9にまたがる部分を一段下げ、天井下段部7を形
成し、該天井下段部7を二箇所に分離した形状に四角形
に切り取り、内筒部8の周囲の一部を連続する内壁部12
を天井部6から垂下し、該内壁部12の外側に前記天井下
段部7の切り取り面と面一となるように外壁部13を垂下
し、ボックスを形成している。
その他ボックス11の対向位置の下蓋外筒部9の上方に凹
部15を形成している。
〈上蓋の構造〉 略円盤状の被覆板17の周端を表す外周線よりも内側の位
置よりに上方支柱部19,下方支柱部21と、これら支柱部1
9,21の間に左右に間隔を開けた形状に2対のヒンジ部20
を設けた支柱部18を垂下し、下方支柱部21の上部の外面
側に下方突起27が設けられ、更に下方支柱部21は上方部
分を残して中央部を切除し股下部28が設けられていて、
下方支柱部21の下方内面には爪22が突設されている。
支柱部18の外方に被覆板17か上蓋外筒部23または上方支
柱部19から、少なくとも下方部分の一部が上記下方突起
27と対称関係になるように上方突起26を傾斜状に垂下
し、ヒンジ部20を支点として被覆板17等を上方に開く
時、下方突起27に上方突起26の下方部分の少なくとも一
部分が当接して下方突起27をのり越え、下方突起27の上
方に上方突起26の下方部分が至ることのできる構成であ
る。
下方支柱部21のボックス11への嵌入予定部分の幅、厚み
は、ボックス11の内のり寸法に近いものである。
前記被覆板17の形状は、支柱部18を下蓋のボックス11に
嵌入し、下蓋4と上蓋5を組み合せた時、第3図に示す
ように、支柱部18と対向方向の被覆板17の周端は下蓋外
筒部9の外面よりも内側に寄った状態になり、支柱部18
に近づくに従って下蓋外筒部9の外面に一致する形状と
なっている。
その他被覆板17の支柱部18等を設けた部分以外の周囲か
ら上記被覆板17の外周形状と面一になるように、上蓋外
筒部23を、また被覆板17の略中央で下蓋4の注出口10に
嵌入することのできる位置に栓部24を垂下し、更にヒン
ジ部20と対向方向の上蓋外筒部23の部分を下蓋外筒部9
の外面よりも内側に寄った状態に切り取り、指かけ部25
を形成している。
〈容器本体の構造及び製造方法〉 押出成形法で下蓋外筒部9の外径に近い薄肉のパイプを
成形した後カッティングして胴部29を製造し、射出成形
法によって外面側に下蓋4の嵌合溝14に嵌合することの
できる嵌合突起32を有する首部30と、該首部30の下方か
ら延長する肩部31とを形成し、該肩部31の下方周端でも
って前記胴部29の一端に連続している。
首部30の先端は、内容物の通路となる開口部34が形成さ
れ、また首部30と肩部31の接続点には台座部33が形成さ
れている。
〈下蓋と上蓋の組み合せ方法,状態及び嵌合,開栓方
法〉 下蓋4に上蓋5を組み合せる方法は、下蓋4のボックス
11の上部に上蓋5の支柱部18下端を合致し、上蓋5を下
方に押し下げれば下方支柱部21がボックス11の中を幾分
降下し、股下部28が区画面16に当接すると同時に、下方
支柱部21の内面側に突設してある爪22がボックス11の内
壁部12の下端面に引っ掛り、支柱部18が固定されて下蓋
4と上蓋5とは組み合せられる。
このようにして組み合せられたヒンジキャップ1は、上
蓋5の被覆板16を下蓋4に被せるように押し下げれば、
ヒンジ部20を支点として下蓋4の天井部6の周面に上蓋
外筒部23の下端面が合致する迄上蓋5が被さり、同時に
栓部24が注出口10に嵌入し密封するものである。
この時、被覆板16から垂下している上方突起26の少なく
とも下方部分の一部が、ヒンジ部20に隣接している下方
突起27に当接し、乗り越えて下方突起27の外方位置に移
動するものである。
下蓋4に上蓋5を被せた状態は、第3図に示すように、
指かけ部25及びその左右の被覆板17は下蓋外筒部9より
も内方に引っ込んでおり、支柱部18に近づくに従って下
蓋外筒部9の曲面形状に徐々に合致し、2対のヒンジ部
20と平行に指向する直径位置では下蓋外筒部9の外側面
と被覆板17(上蓋外筒部23)は面一となっている。
開栓は、下蓋4の凹部15に沿って指をあて上蓋5の指か
け部25を上方に引き上げれば、上蓋5はヒンジ部20を支
点として下蓋4の上方から横方向に移動し、この時注出
口10に嵌入していた栓部24が離脱するため開栓され、内
容物を注出口10から取り出すことができる。
また、下蓋4と上蓋5の組み合せ状態は、第3図及び第
5図に示すが、ヒンジ部20の位置が下蓋外筒部9よりも
内側に引っ込んでいる。これは、下蓋4のボックス11の
位置が、下蓋外筒部9の内側で上蓋5の支柱部18と合致
する位置に設けられているためであり、上方突起26の下
方部分においても上記ボックス11に支柱部18を嵌入固定
した時、下蓋外筒部9よりも外方に突出しないように長
さや垂下角度が計算され形成されている。
〈容器本体とキャップの組み合せ及びトレーへの収納状
態〉 組み合せられたヒンジキャップ1は、容器本体2の首部
30の先端に下蓋4の内筒部8の下端を合接し、キャップ
1を胴部29に接近させるように押し下げれば、首部30の
外面に突設してある嵌合突起32が嵌合溝14に嵌まり、内
筒部8の下端面が首部30の下方の台座部33に当接して、
容器本体2とキャップ1の組み合せが完了する。
次に、キャップ1を下方とする逆置状態とし、胴部29の
下端より内容物を充填し、この下端をヒートシール方法
や超音波シール法で溶着し密封させる。
更に内容物を充填した容器を、キャップ1をトレー3の
収納ポケット35に挿入すれば、内底面37に上蓋4の被覆
板17が側壁部36に下蓋4の下蓋外筒部9が当接し、トレ
ー3に容器が収納される。収納ポケット35にキャップ1
が固定されている状態は第6図に示すが、上蓋5のヒン
ジ部20から遠い位置にある指かけ部25とその左右は、ト
レー3の側壁部36に接していないため容器を収納ポケッ
ト35から引き抜くようにしてトレー3から離脱しても上
蓋5に開栓作用が伝わらないため、上蓋5が下蓋4から
開栓されることがない。
またヒンジ部20や上方突起26も下蓋外筒部9の外面より
も内方位置にあるため、収納ポケット35にキャップ1を
挿入する時、無理な接触抵抗が発生せず、この時に上蓋
5が開栓することもない。収納作業もスムーズに実施で
きる構造である。
このように本考案のヒンジキャップ1は、トレー3への
挿入または取り出しがスムーズに行えるし、不測に開栓
され内容物が流出する事故もない優れたキャップ構造で
ある。
その他、本例では、下蓋4の天井部6に天井下段部7を
設け、この上方位置にヒンジ部20や上下方突起26,27が
位置するように支柱部18を組み込んでいるため、上蓋5
の開栓を、下蓋4の上方から横方向に至る迄広範囲に行
うことができるものである。
〈補足事項〉 (1)キャップ1と容器本体2の組み合せは、下蓋4の
嵌合溝14と首部30の嵌合突起32の嵌合固定であるが、こ
の方法に限られるものではなく、雌雄ネジ嵌合等によっ
て両者を組み合せても良い。
(2)本例では、天井部6の外方部分を平坦状に下げた
天井下段部7を形成し、上蓋5の広範囲な開栓を可能と
しているが、この方法に代え、ヒンジ部20や下方突起27
等が位置する天井部6を陥没させたり、開栓した時ヒン
ジ部20に至近する被覆板17や上蓋外筒部9が当接する下
蓋4の天井部6または下蓋外筒部9に凹みを形成し、上
蓋5の広範囲な開栓を可能にすることもできる。
(3)キャップ1の大きさ、要求される固定強度等によ
り下蓋外筒部9とトレー3の側壁部36の接触面積を調節
することもできる。
(4)第2図に示す上蓋5の構造を、ヒンジ部20に対向
する上蓋外筒部23の部分を下蓋外筒部9より、ごく僅か
内側に寄って形成し、指かけ部25の機能を維持し、その
上方の上蓋外筒部23及び被覆板17を傾斜状に形成し、ト
レー3の側壁部36に接触しない構成とすることもでき
る。この様に指かけ部25の上方部分を切除する事は一見
して指かけ部25を表す事にもなるので便利性が増す。
〈実施例2〉 第7図は、本例のヒンジキャップの下蓋を示す斜視図、
第8図は上蓋を示す斜視図、第9図は上蓋と下蓋とを組
み合せた状態を示す平面図、第10図は下蓋と上蓋を組み
合せ、更に容器本体に嵌合した状態を示す一部切欠嵌合
斜視図、第11図はトレーに容器を収納した状態を示す説
明図である。
図面において、38はヒンジキャップ、39は下蓋、40は全
周を小径とした上蓋、41は段差部を設けたボックス、42
は下蓋側壁部、43は段差部、44はくぼんだ被覆板、45は
十字形支柱部、46はストッパーである。尚、図面符号の
うち、2、3、6、7、9、10、12、13、15、16、19〜
23、25〜29、31、35〜37は実施例1と同じ構成である。
本例のヒンジキャップ38は、上蓋40の外径を下蓋39より
もひとまわり小径とし、容器をトレー3から離脱する
時、更に上蓋40が開栓することない構成としたことと、
被覆板44の形状は中央部をくぼませることによって万一
にトレー3の内底面37が凹凸状に形成されていたとして
も容器の収納状態に影響を及ぼし難い構造としたことが
特徴である。
以下に構造の詳細について説明する。
〈下蓋の構造〉 下蓋39の構造において、実施例1と相違する点を以下に
述べる。
(1)ボックス41に下蓋側壁部42を天井下段部7から垂
下形成し、その上部に段差部43を設けてある。
(2)上記下蓋側壁部42は下端面に上蓋40の下方支柱部
21に突設してある爪22を引っ掛けることのできる構造で
ある。
(3)外壁部13の上方にも段差部43が形成されている。
〈上蓋の構造〉 上蓋40の構造において、実施例1と相違する点を以下に
述べる。
(1)被覆板44の中央部を広範囲に落下させた形状と
し、該被覆板44の外径は下蓋39の外径よりも小径であ
る。
(2)被覆板44から垂下する支柱部45は、上方支柱部19
については実施例1と同様であるが、下方支柱部21は上
方突起26と指かけ部25を結ぶ仮想線と平行方向を巾広と
し、その外面側に爪22を突設してある構造である。
(3)下方支柱部21において、爪22の直上位置とヒンジ
部20の直下位置にストッパ46を突設している。
〈下蓋と上蓋の組み合せ方法,状態及び嵌合,開栓方
法〉 下蓋39に上蓋40を組み合せる方法は、実施例1と同様の
方法で行うものであるが、組み合せ固定状態は、下蓋側
壁部42の下端面に下方支柱部21の爪22が引っ掛けられて
おり、段差部43にストッパ46が嵌まっており、また下方
支柱部21の広巾方向の巾とボックス41のこの嵌入方向の
巾はほぼ同寸法であるため、下蓋39と上蓋40とは上下,
左右及び周方向に位置ズレを起こすことはない。
従って、股下部28と区画面16の間に空間がある構成とし
ても、下蓋39と上蓋40は位置ズレすることはない。
両蓋39,40を組み合せた状態を第9図に示すが、上蓋40
は下蓋39と同心円状に組み合せられており、被覆板44の
外径は、下蓋外筒部9の外径よりも全周に亘って内方に
引っ込んだ形状となっている。
ヒンジ部20や上方突起26の位置においても、下蓋外筒部
9の外面よりも内方に位置している。
組み合せられたヒンジキャップ38の嵌合、開栓操作は、
実施例1と同様の方法で行い、その時の上蓋40の状態も
実施例1と同様である。
〈容器本体とキャップの組み合せ及びトレーへの収納状
態〉 本例のキャップ38を組み合せる容器本体2は実施例1と
同様の構造のものであり、組み合せ方法及び組み合せ状
態においても同様である。
トレー3への収納状態を第11図に示すが、側壁部36に当
接しているのは、下蓋外筒部9のみであり、上蓋外筒部
23の外側面は全周に亘って空間が形成されている。
従って、トレー3から容器を離脱する時、どのような引
き抜き方としても上蓋40が開栓することがない安全性の
高い構造である。
〈実施例3〉 第12図は、下蓋と上蓋及び容器本体を組み合せた状態で
実施例3のヒンジキャップの構造を示す嵌合斜視図、第
13図は、下蓋と上蓋を組み合せた状態の平面図である。
図面において、47はヒンジキャップ、48は下蓋、49は指
かけ部上部を傾斜状にカットした上蓋、50はカット部で
ある。
尚、図面符号のうち、2,9,15,17,19,20,23,25,29は実施
例1と同じ構成である。
本例のヒンジキャップ47は、上蓋49のヒンジ部20に対向
する部分の外面が下蓋48の外径よりも僅か内側に寄った
形状に形成されており、更に指かけ部25の上部は傾斜状
に切除したカット部50を形成し、容器をトレーから離脱
する時、上蓋49が開栓する事がない構成としたことと、
指かけ部25の上部にカット部50を形成したことで、トレ
ーの側壁部に接触しない構成とし、加えて開栓する時、
指かけ部25を探し易い構成とした事が特徴である。
以下に構造の詳細について説明する。
〈下蓋の構造〉 実施例1と同様に天井部、内筒部、下蓋外筒部9等によ
り構成し、ボックス、注入口、嵌合溝等の構造も実施例
1と同様である。
〈上蓋の構造〉 上蓋の構造において、実施例1と相違する点を以下に述
べる。
(1)被覆板17、下蓋外筒部9は、ヒンジ部20に対向す
る部分が狭い範囲において、下蓋48の外径よりも僅か内
側に寄った形状に形成されており、下蓋48の凹部15の直
上に位置する上蓋49の指かけ部25の効果が上る構成とし
ている。
(2)指かけ部25直上の被覆板17及び上蓋外筒部23は第
12図に示す様に傾斜状に切除したカット部50を形成して
いる。
その他の構造は実施例1と同様である。
また、本キャップ47を組み合せる容器本体2及びトレー
も実施例1と同じ構造のものである。
更に、下蓋48と上蓋49の組み合せ方法、容器本体2とキ
ャップ47の組み合せ方法は実施例1と同様の方法で行う
ものである。
更に、下蓋48と上蓋49の組み合せ方法、容器本体2とキ
ャップ47の組み合せ方法は実施例1と同様の方法で行う
ものである。
本例のキャップ47をトレーに収納した状態は、トレーの
側壁部に対し、上蓋49のヒンジ部20に対向する下蓋外筒
部9は接触しない構成であり、更に指かけ部25の上部は
下蓋外筒部9から被覆板17に上昇するに従って内側に寄
る形状にカット部50が形成されているため、側壁部とカ
ット部50に大きく空間が生じている。
従って、万一キャップ47の指かけ部25付近がトレーの側
壁部に接し易い様に、トレーから容器を斜めに引き抜い
たとしても、上蓋49のヒンジ部20と対向方向の部分が側
壁部に接触する危険がないため、上蓋49が開栓する事が
ない。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案のヒンジキャップを持
つ容器をトレーに収納した時、以下に述べる効果が得ら
れる。
(1)トレーのポケットによって上蓋の上面と下蓋の外
側面が当接保持されるので、容器を安定的に固定するこ
とができる。
(2)容器をトレーから引き抜く時、少なくとも上蓋の
指かけ部がトレーの側壁に当接していないため、上蓋が
開栓することなく、従って内容物の漏出がない。
(3)キャップをトレーのポケットに収納する時、ヒン
ジ部,開栓ストッパ部が下蓋の側面より突出していない
ため、収納操作をスムーズに行なうことができる。
加えて、ヒンジ部及び開栓ストッパ部は、係止爪より外
方位置で、下蓋の外側面よりも外側に突出しない位置
で、かつ、被覆板の頂面より内側位置に設定されるた
め、ヒンジ部及び開栓ストッパ部の位置が下蓋の外側面
に近い位置となり、注出孔の設定位置の制限が緩和さ
れ、軸心位置や軸心位置よりヒンジ部側に設定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1のヒンジキャップの下蓋を示す一部切
欠斜視図、第2図は上蓋の一部切欠斜視図、第3図は上
蓋と下蓋とを組み合せた状態を示す平面図、第4図は本
例のヒンジキャップを組み合せるプラスチック製容器本
体を示す一部切欠斜視図、第5図は下蓋と上蓋を組み合
せ、更に第4図に示す容器本体に嵌合した状態を示す一
部切欠嵌合斜視図、第6図はトレーに容器を収納した状
態を示す説明図、第7図は、実施例2のヒンジキャップ
の下蓋を示す斜視図、第8図は上蓋を示す斜視図、第9
図は上蓋と下蓋とを組み合せた状態を示す平面図、第10
図は下蓋と上蓋を組み合せ、更に容器本体に嵌合した状
態を示す一部切欠嵌合斜視図、第11図はトレーに容器を
収納した状態を示す説明図、第12図は実施例3の下蓋と
上蓋及び容器本体を組み合せたヒンジキャップの構造を
示す嵌合斜視図、第13図は下蓋と上蓋を組み合せた状態
の平面図、第14図は従来例のヒンジキャップを示す一部
切欠斜視図である。 1:ヒンジキャップ、2:容器本体、3:トレー、4:下蓋、5:
上蓋、6:天井部、7:天井下段部、8:内筒部、9:下蓋外筒
部、10:注出口、11:ボックス、12:内壁部、13:外壁部、
14:嵌合溝、15:凹部、16:区画面、17:被覆板、18:支柱
部、19:上方支柱部、20:ヒンジ部、21:下方支柱部、22:
爪、23:上蓋外筒部、24:栓部、25:指かけ部、26:上方突
起、27:下方突起、28:股下部、29:胴部、30:首部、31:
肩部、32:嵌合突起、33:台座部、34:開口部、35:収納ポ
ケット、36:側壁部、37:内底面、38:ヒンジキャップ、3
9:下蓋、40:全周を小径とした上蓋、41:段差部を設けた
ボックス、42:下蓋側壁部、43:段差部、44:くぼんだ被
覆板、45:十字形支柱部、46:ストッパー、47:ヒンジキ
ャップ、48:下蓋、49:指かけ部上部を傾斜状にカットし
た上蓋、50:カット部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック製の上蓋と下蓋を有する2ピ
    ース型のヒンジキャップであって、 前記上蓋は、下蓋の上面に被る被覆板と、該被覆板の外
    周から垂下された上蓋外筒部とで構成されたヒンジキャ
    ップにおいて、 前記被覆板の外周線よりも内側の位置より間隔を置いて
    上蓋外筒部に沿って軸方向に一対の支柱部を垂下し、 各支柱部は、それぞれ上方支柱部と、下方支柱部と、上
    下に面接触する両支柱部から半径方向への薄肉延長部に
    より形成されたヒンジ部と、下方支柱部の下部に形成さ
    れた係止爪とを有して構成され、 一対のヒンジ部の間に、上蓋からの上方突起と下蓋から
    の下方突起により半径方向に当接する開栓ストッパ部が
    設けられ、 前記ヒンジ部及び開栓ストッパ部は、係止爪より外方位
    置で、下蓋の外側面よりも外側に突出しない位置で、か
    つ、被覆板の頂面より内側位置に設定され、 前記上蓋を下蓋に被せた組み合わせ状態で、少なくとも
    上蓋のうちヒンジ部に対向する指かけ部の外側面が下蓋
    の外側面より内側に寄るように形成されていることを特
    徴とするヒンジキャップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60195778U (ja) * 1984-06-08 1985-12-27 大日本印刷株式会社 ドライミルク缶用蓋
JPS61164153U (ja) * 1985-04-02 1986-10-11

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