JP6497802B2 - 容器 - Google Patents
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Description
しかし、該容器は、使用者が使用の都度、好みによって開封方式を選択することが想定されていない。すなわち、容器本体からキャップを一度外してしまうと、該キャップを再度容器本体に装着することができない。
また、前記キャップを前記容器本体に取り付けた状態で前記肩部を上側に凸に湾曲させたときに、前記外筒壁の下端が前記肩部と接触しないように、前記外筒壁の下端が前記肩部から離間していることが好ましい。
また、前記外筒壁における、平面視で前記ヒンジ部とその反対側を結ぶX方向に対して垂直なY方向において対向する部分に、前記外筒壁を径方向の内側に押圧する位置を示す押圧位置表示部が設けられていることが好ましい。
また、前記上板部の曲げ剛性が前記外筒壁の曲げ剛性よりも高いことが好ましい。
また、前記突設筒部に、その上端から下方に向かって延びる1つ以上の切欠部が形成されていることが好ましい。
「係合状態」とは、2つの係合部(例えば、突起と溝、突起と突起、等)が、嵌合、掛止、当接等によって互いに係り合って特定の方向への移動が規制されている状態を意味する。
「上方」とは、容器本体の底部からキャップの上蓋部に向かう方向を意味し、「上端」とは、該方向の端を意味する。
「下方」とは、キャップの上蓋部から容器本体の底部に向かう方向を意味し、「下端」とは、該方向の端を意味する。
「上下方向」とは、上方及び下方の両方を意味する。
「ヒンジ」とは、2つの材の接合部分に設けられ、回動軸を中心にして2つの材を回動できるようにした機構を意味する。回動軸としては、一方の材の周縁の一部及び他方の材の周縁の一部と一体成形された接合部に形成された、各材の中心と接合部とを結ぶ線分に直交する方向に筋状に延びる折り曲げ可能な薄肉部;一方の材の周縁の一部に一体成形された1つ以上の円筒と、他方の材の周縁の一部に一体成形された1つ以上の円筒とが互い違いになるように、各円筒に挿入された円柱等が挙げられる。
「方向x」とは、平面視においてキャップのヒンジ部からその反対側を結ぶ方向を意味する。
「方向y」とは、平面視において方向xと直交する方向を意味する。
本実施形態の容器1は、図1、図2及び図8に示すように、内容物を収容する容器本体2と、容器本体2の上端部に着脱可能に取り付けられるキャップ3と、を備えている。容器1は、ペースト状物等の内容物の収容に用いられる、いわゆるチューブ容器である。
容器本体2は、内容物を収容する胴部10と、胴部10の上端に形成され、上方に向かって漸次窄まるように傾斜した肩部12と、肩部12の上端に突設され、上端が開口した円筒状の首部14と、を備えている。
キャップ3は、図3〜8に示すように、円筒状の外筒壁18と、外筒壁18の上端から内方に延び、貫通孔20aが形成された上板部20と、上板部20の内周縁から上方に延びる突設筒部22と、上板部20とヒンジ部24を介して形成された上蓋部26と、を備えている。
このように、外筒壁18の平面視形状及び底面視形状をヒンジ部24側が欠けた欠円状にすることで、平面視においてヒンジ部24を容器本体2における胴部10の内側に留めることができ、使用時にヒンジ部24が引っ掛かって取り扱いにくくなることを抑制できる。また、内容物の充填設備のサイズ変更も必要がなく、内容物の充填が容易になる。また、このような欠円状を採用することで、平面視においてヒンジ部24を胴部10の内側に留めつつ、外筒壁18における前面部分及び側面部分の半径を胴部10の上端部の半径と同等となるまで大きくすることができる。これにより、外筒壁18における対向する部分を径方向の内側に押圧したときに、外筒壁18が肩部12をせり上がりやすくなることで、キャップ3が容器本体2から外れやすくなる。
外筒壁18の対向する部分を径方向の内側に押圧していない状態における外筒壁18の下端18aと肩部12との距離は、外筒壁18を押圧したときに外筒壁18が肩部12をせり上がる範囲内で適宜設定できる。該距離は、例えば、0〜2.0mmとすることができる。
外筒壁の平面視形状が、ヒンジ部側が欠けた欠円状である場合、外筒壁におけるY方向において対向する部分を押圧する方が、外筒壁におけるX方向において対向する部分を押圧する場合に比べて外筒壁が肩部をせり上がりやすい。そのため、押圧位置表示部を設けて該押圧位置表示部を押圧するように促すことで、容器本体からキャップを容易に取り外すことが可能となる。
押圧位置表示部19の正面視形状は、この例では略半円状になっている。なお、押圧位置表示部19の正面視形状は、矩形状等であってもよい。
上板部20の曲げ剛性を外筒壁18の曲げ剛性よりも高くする態様は、特に限定されず、上板部20の厚みを外筒壁18の厚みよりも厚くする態様、外筒壁18を形成する材料よりも曲げ剛性が高くなる材料で上板部20を形成する態様、上板部20にリブを設けて補強する態様等が挙げられる。なかでも、製造が容易な点から、上板部20の厚みを外筒壁18の厚みよりも厚くする態様が好ましい。
この例では、突設筒部22におけるヒンジ部24と反対側の前面部分を含む部分が切り欠かれて切欠部22aが形成されている。突設筒部22の前面部分に切欠部22aが形成されていることで、首部14から注出した内容物を歯ブラシ等の上に載せる作業が容易になる。
突設筒部に形成される切欠部は、スリット状になっていてもよい。
突設筒部22は可撓性を有しており、容器本体2の首部14をキャップ3の突設筒部22の内側に嵌め込んでキャップ3を容器本体2に取り付けたときに、第一の係合部16と第二の係合部28が係合構造を形成するようになっている。具体的には、第二の係合部28が第一の係合部16の下側に引っ掛かって係止されることで係合構造が形成される。
れず、半円形、矩形等であってもよい。
なお、本発明の容器においては、インナーリング方式を採用してもよく、インナーボス方式を採用してもよい。
指掛部32の形状及び大きさは、特に限定されず、キャップ3の大きさ等に応じて適宜設定できる。
容器1の製造方法は、特に限定されない。例えば、肩部12と首部14が一体となった成形体の肩部12の下端に、胴部10を形成するラミネート製の筒体を取り付け、首部14にキャップ3を取り付け、それらをキャップ3を下にした状態で筒体の底部から内容物を充填し、底部をシールして胴部10を密封することで容器1とする方法が挙げられる。
肩部12及び首部14は、例えば、コンプレッション成形、射出成形、ブロー成形等で一体に形成できる。また、キャップ3は、射出成形等で形成できる。
容器1に収容される内容物としては、特に限定されず、例えば、歯磨剤、食品(練りワサビ、練りガラシ等。)、薬品(軟膏等。)、医薬部外品(スキンクリーム、シャンプーリンス等。)等のペースト状物が挙げられる。
以下、容器1の作用について説明する。
容器1では、使用する際に、その都度使用者が自身の好みで開封形式を任意に選択できる。具体的には、例えば、容器本体2における胴部10の上端側部分を掴み、指掛部32に指を引っ掛けて上蓋部26を開くことで、首部14の上端開口部14bから内容物を注出して使用することができる。
また、外筒壁18におけるY方向の対向する押圧位置表示部19の部分を、径方向に内側に押圧することで、外筒壁18の下端18aが肩部12の表面をせり上がり、キャップ3が押し上げられて第一の係合部16と第二の係合部28の係合状態が解除される。このように、容器1ではワンタッチで容易にキャップ3を容器本体2から取り外すことができる。特に内容物の残量が少なくなった際には、このようなワンタッチ式でキャップ3を取り外すことができるため、容易に内容物を使い切ることができる。
例えば、キャップにおける上板部は、平板状には限定されず、径方向の外側部分の高さよりも内側部分の高さが低くなっている上板部であってもよい。具体的には、例えば、図9に例示した容器4であってもよい。図9における図8と同じ部分には、同符号を付して説明を省略する。
容器4は、外筒壁18の代わりに外筒壁18Aを有し、上板部20の代わりに上板部20Aを有するキャップ3Aを備える以外は、容器1と同じである。
外筒壁18Aは、外筒壁18に比べて、上下方向の高さが高くなっている以外は、外筒壁18と同様の態様である。
また、容器4においても、容器1と同様に、使用する際に使用者が好みで開封形式を任意に選択でき、内容物の残量が少なくなった際にはワンタッチ式でキャップ3Aを取り外して容易に内容物を使い切ることができるうえ、内容物を注出する際に扱いやすい。
また、外筒壁のY方向において対向する部分に押圧位置表示部を設けない容器であってもよい。
また、本発明の容器は、キャップにおける上板部の曲げ剛性が外筒壁の曲げ剛性よりも高くなっていない容器であってもよい。また、突設筒部におけるヒンジ部と反対側の部分が切り欠かれていない容器であってもよい。
2 容器本体
3,3A キャップ
10 胴部
12 肩部
14 首部
16 第一の係合部
18 外筒壁
18a 下端
20,20A,20B 上板部
20a 貫通孔
22 突設筒部
24 ヒンジ部
26 上蓋部
28 第二の係合部
Claims (6)
- 内容物を収容する容器本体と、該容器本体の上端部に着脱可能に取り付けられるキャップとを備え、
前記容器本体は、内容物を収容する胴部と、該胴部の上端に形成され、上方に向かって漸次窄まるように傾斜した肩部と、該肩部の上端に突設され、上端が開口した筒状の首部とを備え、
前記キャップは、外筒壁と、前記外筒壁の上端から内方に延び、貫通孔が形成された上板部と、前記上板部の内周縁から上方に延びる突設筒部と、前記上板部とヒンジ部を介して設けられた上蓋部と、を備え、
前記首部の外周面には第一の係合部が設けられ、
前記突設筒部の内周面には第二の係合部が設けられ、
前記キャップを前記容器本体に取り付けた状態で、前記首部における上端側部分が前記上板部の貫通孔から上方に突出し、前記第一の係合部と前記第二の係合部とで係合構造が形成され、前記上蓋部により前記首部における上端の開口が開閉自在に閉じられ、
前記外筒壁の対向する部分を径方向の内側に押圧したときに、前記外筒壁の下端が前記肩部に接してせり上がり、前記第一の係合部と前記第二の係合部との係合構造が解除される、容器。 - 前記外筒壁は下方に向かって漸次拡径し、かつ前記外筒壁の下端の底面視形状が、前記ヒンジ部側が直線状又は曲線状に欠けた欠円状である、請求項1に記載の容器。
- 前記キャップを前記容器本体に取り付けた状態で前記肩部を上側に凸に湾曲させたときに、前記外筒壁の下端が前記肩部と接触しないように、前記外筒壁の下端が前記肩部から離間している、請求項2に記載の容器。
- 前記外筒壁における、平面視で前記ヒンジ部とその反対側を結ぶX方向に対して垂直なY方向において対向する部分に、前記外筒壁を径方向の内側に押圧する位置を示す押圧位置表示部が設けられている、請求項2又は3に記載の容器。
- 前記上板部の曲げ剛性が前記外筒壁の曲げ剛性よりも高い、請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器。
- 前記突設筒部に、その上端から下方に向かって延びる1つ以上の切欠部が形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器。
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