JP2004238904A - 推進工法用小口径掘進機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、小口径掘進機内に設けたスクリューコンベアの駆動をモータ駆動されるカッタヘッドの回転駆動力で行う推進工法用小口径掘進機を提供する。
【解決手段】カッタヘッド2bは、ベアリング等を介してシールドケース2aに支持され、駆動モータ15の回転が回転伝達機構16を介して伝達される。カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは溶接、ボルト締結等により一体に構成されており、小口径掘進機1の第1分割部2を構成している。
【選択図】図1
【解決手段】カッタヘッド2bは、ベアリング等を介してシールドケース2aに支持され、駆動モータ15の回転が回転伝達機構16を介して伝達される。カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは溶接、ボルト締結等により一体に構成されており、小口径掘進機1の第1分割部2を構成している。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は上下水道、電線、通信、ガスなど非開削の管埋設など小口径での推進工法に適用される小口径掘進機に関し、具体的にはカッタヘッドをモータにより駆動するとともにカッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転するようにした小口径掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスクリュー排土式の小口径掘進機にあっては、その先導管のカッタヘッド部で掘削した土砂を発進立坑側に搬送するため、スクリューコンベアは専用のモータで駆動する構造となっている。この小口径掘進機の先導管の一般的な構造として、小口径管埋設装置の掘削土砂排土装置(例えば、特許文献1参照。)や小口径推進機(特許文献2参照。)などがある。
【0003】
特許文献1の掘削土砂排土装置は、図11に示すごとく回転掘削具45からの掘削土砂66をスクリューコンベア46により掘進機本体42内の第1隔離室53に移送し、土圧検出器58で第1隔離室53内の土圧を管理しながら開閉弁55を通じて第2隔離室54側に土砂を排出する。地上に設置した真空吸引装置により第2隔離室54の空気吸込用開口部59から排土管接続部60に接続した排土管内に外気を吸込み、開度調整装置61により風量を調整して、第2隔離室54側に排出された土砂を排土管内の真空圧と風力とによって地上まで搬送する構成となっている。
【0004】
この掘進機本体42の後部にはスクリューコンベア46を駆動する駆動軸47が設けられ、駆動軸47から駆動ピニオン48と駆動ギヤ49を介してスクリューコンベア46後胴部50に回転を伝達し、後胴部50の中心に設置したスクリューコンベア46を回転させる。スクリューコンベア46の先端には回転掘削具45の掘削刃45aを設けたカッタスポーク45bが取り付けられており、スクリューコンベア46とともにカッタスポーク45bが回転し、掘削刃45aで地山65を掘削している。
尚、駆動軸47を駆動するモータの設置場所については特許文献1の公報には説明されていないが、おそらく機内に設けられているものと考えられる。
【0005】
特許文献2の小口径推進機は、通常のスクリュー排土方式の小口径推進機における先導管の構造を利用して、専用機であるスクリュー排土方式の小口径推進機とバキューム排土方式の小口径推進機の両機能を簡単な切換作業をもってバキューム排土方式とスクリュー排土方式とに切り換えることのできる小口径推進機となっている。
【0006】
この小口径推進機における先導管71の構造は、図12に示すごとくカッタヘッド72bを回転可能に収容するカッタヘッド部72と、同カッタヘッド部72と相対的に揺動可能な揺動部73と、同揺動部73に後続するピンチ弁部74と、同ピンチ弁部74に後続するレーザターゲット部75と、後端接続部76とからなる。前記後端接続部76は円筒体からなり、後続の図示せぬ埋設管の前端と接続する接続部76aを有している。
【0007】
前記カッタヘッド部72と揺動部73とは複数の揺動ジャッキ77により連結されており、前記カッタヘッド部72には各揺動ジャッキ77のピストンロッド端及び複数の揺動量検出器(揺動ジャッキ7のストロークセンサ)78の検出端が回動可能に支持されている。
【0008】
カッタヘッド72bは、ベアリング97を介してシールドケース72aに支持され、駆動モータ98により駆動される。また、カッタヘッド72bとスクリュー軸79aとはスイベルジョイント72b′により連結され、スクリュー軸79a内の送水路を通してカッタヘッド72bの前面に掘削添加材などが吐出される。また、スクリューコンベア79は前記揺動部72、ピンチ弁部73、レーザターゲット部74及び後端接続部75の分割単位長さとほぼ同一長に分割されており、通常はそれらが連結固定されてスクリューケース80の内部に収容されている。
【0009】
先導管71のスクリュー軸79aの後端に、同スクリュー軸79aの軸方向の動きを規制するためのスラストストッパ79bが差し込まれている。この更に後方には、発進立坑まで伸びるスクリューコンベア79が接続され、発進された発進立坑内に設置された推進装置に取り付けられた油圧モータによりスクリュー軸79aが回転駆動される。
【0010】
ところで、小口径推進機においては、発進立抗の大きさに制約がある場合も多く、先導管を発進立抗の大きさに適合するよう複数の部分に分割して発進(分割発進)することも少なくない。
特許文献1の先導管についてはその分割構造が記載されていないが、スクリュー駆動モータはスクリューのはるか後方に設けられており、仮にこの先導管を分割発進しようとする場合には、最初の分割部を発進させるためにはスクリュー駆動用の駆動手段を別に設けることが必要となってしまう。しかも、その駆動手段は発進立坑内に設けざるを得ないため、必然的に発進立抗のサイズを小型化するにしても、駆動手段の大きさも見込んだ程度までしか小型化することができないこととなる。
【0011】
特許文献2の小口径推進機では、排土用のスクリューは発進立坑側に設置したモータにより駆動している。このため、分割発進時においてもスクリュー駆動手段を別に設ける必要はないが、発進立抗にはスクリュー駆動用のモータを設置する必要があるため、やはり立抗サイズに制限がでてくる。また、掘進機の掘進距離が長くなるとそれに応じてスクリューの長さも長くなり、スクリューを回転させるためには大きなトルクが必要となり、スクリューの軸径を太くせざるを得なくなる。しかし、掘進機の大きさやスペース等の問題からスクリューの軸径を太くするのも自ずと限界があり、掘進機による掘進距離が制限されていた。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−133192号公報
(要約、段落番号0011、0014〜0017、図1、図2参照)
【特許文献2】
特開2000−145379号公報
(要約、段落0002〜0006、0010、図1〜図7参照。)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、小口径掘進機内に設けたスクリューコンベアの駆動をモータ駆動されるカッタヘッドの回転駆動力で行い、しかもスクリューコンベアの搬送開始端部での回転トルクを高トルク状態に維持することができ、発進立坑の内径を小さくすることのできる推進工法用小口径掘進機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の事項を備えた本願各請求項に係わる発明により効果的に達成される。
即ち、請求項1に係わる発明は、カッタヘッドを駆動する小口径掘進機内のモータと、前記カッタヘッドの回転により回転駆動されるスクリューコンベアとを備えたことを特徴とする推進工法用小口径掘進機にある。
【0015】
この発明では、推進工法用小口径掘進機においてカッタヘッドを小口径掘進機内に配したモータにより回転駆動するとともに、カッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転駆動するように構成したものである。
このため、スクリューコンベアはカッタヘッドにつながって回転するので、小口径掘進機が分割発進のときでもスクリューコンベア用の駆動装置を別に設けることなしにスクリューコンベアを回転させることができ、カッタヘッドに設置したカッタによって掘削された排土をスクリューコンベアで発進立坑側に排出することができる。
【0016】
しかも、スクリューコンベアはカッタヘッドの回転により回転駆動されるため、スクリューコンベアの後端にバキューム排土手段を設ける場合でも、特許文献2のバキューム排土機構採用時(同公報の図4参照)とは異なり、スクリューコンベアとバキューム排土手段との接続部位にスクリューコンベア駆動用のモータを配する必要がないので、スクリューコンベアとバキューム排土手段との接続部の構成を単純化することができる。
【0017】
カッタヘッドとスクリューコンベアの先端とは溶接、ボルト締結等の手段により一体化することもできる。あるいは雄雌ソケットと抜け止めボルト等を用いた手段により、カッタヘッドとスクリューコンベアの先端とを連結することもできる。これらの手段を用いてカッタヘッドとスクリューコンベアの先端とを一体化あるいは連結することにより、スクリューコンベア用の駆動装置を持たなくてもカッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転駆動することができる。
【0018】
従って、発進立坑内にスクリューコンベア駆動用のモータを設置する必要がなく、発進立坑の内径を発進立坑内にモータを設置する場合の内径に比べて小径とすることができる。
【0019】
請求項2に係わる発明は、請求項1の事項に加えて、モータをカッタヘッドの近傍に配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、カッタヘッドを回転駆動するモータを小口径掘進機内のカッタヘッド近傍に配したことにより、モータの回転トルクを減衰させることなくカッタヘッド及びスクリューコンベアに伝達することができる。しかも、小口径掘進機が分割発進のときには、モータをカッタヘッドの近傍に配置したことにより、分割時の機長を短縮することができ、分割発進用のスクリュー駆動手段を別に設けることなく分割発進時の排土をスムーズに行うことができる。従って発進立抗の内径を小さくすることができるので、発進立坑の内径を小さくすることができる等の効果を奏することができる。
【0020】
請求項3に係わる発明は、請求項1の事項に加えて、推進工法用掘進機が発進立坑から分割発進可能な複数の分割部から構成され、カッタヘッドを備えた第1分割部にモータを配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、推進工法用の小口径掘進機が発進立坑から分割発進可能な複数の分割部から構成されているものにおいて、カッタヘッドを備えた第1分割部にモータを配しているので、分割発進用のスクリュー駆動手段を別に設けることなく第1分割部の発進時から排土をスムーズに行うことができ、発進立抗の内径を小さくすることもできる。
【0021】
しかも、発進立坑から発進する第1分割部の機長を短縮したことにより、更に、第2分割部以降の分割部の機長も第1分割部の機長以下とすることでより効果的に発進立坑の内径を小さくすることができ、発進立坑内の作業スペースを有効に使用することができるようになる。
【0022】
請求項4に係わる発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の事項に加えて、スクリューコンベアの後端部に第2排土手段を配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、スクリューコンベアがカッタヘッドによって回転駆動されるので、スクリューコンベアの全長をカッタヘッド後部から発進立坑までの長さとする必要がなくなり、所定長さのスクリューコンベアの後端部にバキューム排土方式等の適宜の排土手段を配することができる。
【0023】
このため、小口径での推進工法により掘削することのできる掘削長さも任意の長さとすることができ掘削による曲線加工も可能となる。しかも、排土の排出工程を全てスクリュー排土とするのに比べて、スクリューコンベアの接続作業や土砂上げ作業等を省くことができ、掘削作業における作業効率の向上、作業性に対する自由度の向上等を行うことができるようになるほか、スクリュー回転トルクも小さくてすむため、駆動モータを小型化することができるとともに、スクリューシャフトも細くでき、小さな先導管でもこれらの装置を無理なく納めることができる。
第2排土手段としては、バキューム排土方式以外にも圧送による排土方式等公知の排土方式を採用することができる。
【0024】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図示実施例に基づいて具体的に説明する。図1は本願発明の代表的な実施例を示しており、小口径掘進機の内部構造例を示す側面図であり、図2は図1におけるA−A断面図、図3〜図10は分割発進を行ったときの各段階での説明図である。
【0025】
この実施例では、排土手段としてのスクリューコンベア9の後端部に第2排土手段としてバキューム排土手段を配した小口径掘進機を示しているが、第2排土手段としてはバキューム排土手段に限定されるものではなく、圧送による排土手段等の各種排土手段を採用することができるものである。
【0026】
図1に示すごとく小口径掘進機1は、カッタヘッド12を回転可能に収容するとともに先導管の方向修正のための揺動部17を有する第1分割部2と、同第1分割部2に接続しピンチ弁13を備えた第2分割部3と、同第2分割部3に後続しレーザターゲット14を備えた第3分割部4と、第4分割部5となる後端接続部とからなり、これらの各部は円筒状のシールドケース2a、3a、4a、5aにそれぞれが収容されている。前記第4分割部5である後端接続部は、図示せぬ後続の埋設管の前端と接続する接続部5bを有している。
【0027】
前記第1分割部2には複数の揺動ジャッキ7により連結された揺動部17を有し、各揺動ジャッキ7のピストンロッド端及び複数の揺動量検出器(揺動ジャッキ7のストロークセンサ)8の検出端が回動可能に支持されている。
【0028】
揺動量検出器8により揺動ジャッキ7のストロークを検出しながら、前記揺動ジャッキ7の伸縮量を制御して第1分割部2の揺動部17の前方を所望の揺動角度に揺動させる。小口径掘進機1が計画推進線から外れたことを第3分割部4内のレーザターゲット14により検知したときに、小口径掘進機1の位置姿勢を修正する。勿論、前記揺動操作により、前記修正操作に限らず曲線推進を行うことも可能である。
【0029】
この実施例では、第1分割部2から第4分割部5が接続・分離可能に分割されているが、分割位置は上記実施例に限定されるものではなく、揺動部17、ピンチ弁13を含んだ部分、レーザターゲット14を含んだ部分及び後端接続部に分割しこれらを接続・分離可能に分割することも可能である。更には揺動部17以降の各分割部を接続・分離を不能にして連結することもできるが、第1分割部2以降の分割部の機長は第1分割部2の機長以上の長さとならないように構成することが望ましい。
【0030】
また、前記第1分割部2の揺動部の前後は、シール部材6を介して液密的に且つ摺動自在に嵌着されている。また、第1分割部2と第2分割部3の間、第2分割部3と第3分割部4の間、第3分割部4と第4分割部の間にもシール部材を介して接続されている。
【0031】
前記2分割部3内には流砂現象による噴発を防止するため排土量を制御しプラグゾーンを形成させるピンチ弁13が配されており、先導管の先端部に掘削添加材を吐出させてカッタヘッド12を回転させ、掘削土と掘削添加材を混合し、掘削土を改良しながら、前記ピンチ弁13を作動させてカッタヘッド12からピンチ弁13までのケーシング内に改良した掘削土を充満させて改良土のプラグゾーンを形成する。このプラグゾーンとカッタ前面の切羽圧とをバランスさせるようにしてスクリューコンベア9を回転させ排土量の制御を行う。
【0032】
前記第3分割部4には発進立坑内から発射されるレーザ光を受光して位置・姿勢を検出するレーザターゲット14が配されている。いま、レーザターゲット14により検出された小口径掘進機1の位置姿勢が施工計画線からずれていると、そのずれを修正すべく対応する各揺動ジャッキ7を伸縮させて第1分割部2を修正方向に揺動させて小口径掘進機1の位置姿勢を修正する。
【0033】
カッタヘッド2bは、ベアリング等を介してシールドケース2aに支持され、駆動モータ15の回転が回転伝達機構16を介して伝達される。回転伝達機構としては減速歯車機構等を用いることができる。
カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは溶接、ボルト締結等により一体に構成されている。カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは雄雌ソケット等を用いて連結することもできる。
【0034】
また、第4分割部5におけるスクリュー軸9aの後端に接続したホース11等を介して掘削添加材などが導入され、スクリュー軸9a内の送水路を通してカッタヘッド12の前面に吐出される。スクリューコンベア9は第1分割部2、第2分割部3、第3分割部4及び第4分割部5の分割単位長さとほぼ同一長に分割されており、通常はそれらが連結固定されてスクリューケース10の内部に収容されている。
【0035】
スクリュー軸9aの後端には、発進立坑22の外部に配した図示せぬバキューム装置に接続したバキューム排土管18の一端が、スクリューケース10の下部に内部を連通させて取り付けられている。バキューム排土管18には外気に通じるエア吸い込み部18aを備えている。スクリューケース10とバキューム排土管18との連通接続部である開口部21には、開閉蓋20が取り付けられている。
【0036】
開閉蓋20を操作して開口部21の閉鎖を行い、推進掘削の実行中にスクリューコンベア9により搬送された排土の堆積量が所定量に達する度に開口部21を開くことにより、あるいは所定のサイクルで開閉蓋20の開閉作動を行うことにより、図示せぬバキューム装置で吸引駆動されているバキューム排土管18に接続しているホッパ19(特に、図2参照。)内に所定量の排土を落下することができ、バキューム排土管18による搬送形態として、前記堆積した排土のプラグ搬送を行うことができる。また、開口部21を常時開口させておくことにより排土の連続バキューム搬送を行うこともできる。この場合には、スクリューコンベア9により搬送される排土の搬送量に応じて開口部21の開口面積を調整することが望ましい。
【0037】
図3〜図10を用いて、分割発進掘削について説明する。図3に示すように発進立坑22内に小口径掘進機1を推進する推進ジャッキを備えた推進装置23を配置する。発進立坑22の内径は、同発進立坑22内に設置する推進装置23を設置し、作動させるスペースがあれば十分であり、スクリューコンベア9の駆動用モータ等を設置する必要がないので発進立坑22の内径の大きさを前記駆動用モータを設置する場合に比べて小径にすることができる。
【0038】
図3に示すように小口径掘進機1の第1分割部2の後端部が推進装置23内にセットされ、図4に示すように推進装置23の推進ジャッキを伸長させて第1分割部2が前方の地山に向けて推進させられるとともに、駆動モータ15の駆動によりカッタヘッド12に設けた回転カッタにより地山25を掘削し、掘削した排土をスクリューコンベア9により後方に搬送している。
【0039】
図4に示すように第1分割部2が地山25中を所定量前進すると、図5に示すように第1分割部2の後方に第2分割部3を接続する。第2分割部3として図示実施例においては、図1に示すピンチ弁13、シールドケース3a内のスクリューコンベア9等が接続される。推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0040】
図6に示すように第1分割部2及び第2分割部3が地山25中を所定量前進すると、図7に示すように第2分割部3の後方に第3分割部4を接続する。第3分割部4として図示実施例においては、図1に示すレーザターゲット14、スクリューコンベア9等が接続される。その後、推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0041】
図8に示すように第1分割部2から第3分割部4が地山25中を所定量前進すると、図9に示すように第3分割部4の後方に第4分割部5を接続する。第4分割部5として図示実施例においては、図1に示す第2排土手段のバキューム排土管18等が接続された後端接続部が接続される。その後、推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0042】
図10に示すように第1分割部2から第4分割部5が地山中を所定量前進すると、第4分割部5である後端接続部の後端部5bに埋設管を接続し、順次推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を行った後、埋設管の後端部に次の埋設管を接続してこれを繰り返すことにより埋設管の管埋設工事を行うことができる。
【0043】
これにより、スクリューコンベア9は常にカッタヘッド9の回転により回転駆動されるため、一体での発進時、分割発進時を問わず、発進立抗にはスクリュー駆動手段を設けることなくスムーズに排土することができ、立抗を小型化することができる。また、スクリューコンベア9により搬送された排土はバキューム排土管18を介して推進立坑22の外部に排出することができる。
【0044】
更に、発進立抗までをすべてスクリューにより排土する場合と比べて、スクリュー回転トルクも小さくてすむため、駆動モータを小型化することができるとともにスクリューシャフトも細くでき、小さな先導管でもこれらの装置を無理なく納めることができる。
【0045】
しかも、スクリューに比べて搬送距離を長くすることができ、排土管の構造を簡単でフレキシブルなものとすることができるため、長距離施工や曲線施工が可能となるほか、排土管の接続作業も容易となる。
また、小口径掘進機1にピンチ弁13を設けているので、滞水層を含んだ地山であっても水の噴発を抑えながら安定した排土を行いながらの掘進作業が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例である小口径掘進機の内部構造例を示す側面図概略図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】分割発進を行ったときの説明図である。
【図4】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図5】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図6】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図7】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図8】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図9】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図10】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図11】従来例における掘進機本体部分の断面図である。
【図12】他の従来例における掘進機本体部分の断面図である。
【符号の説明】
1 スクリュー排土式先導管
2 第1分割部
2a,3a,4a,5a シールドケース
3 第2分割部
4 第3分割部
5 第4分割部
5b 接続部
6 シール部材
7 揺動ジャッキ
8 揺動量検出器
9 スクリューコンベア
9a スクリュー軸
10 スクリューケース
12 カッタヘッド
13 ピンチ弁
14 レーザターゲット
15 駆動モータ
16 回転伝達機構
17 揺動部
18 バキューム排土管
18a エア吸い込み部
19 ホッパ
20 開閉蓋
21 開口部
22 発進立坑
23 推進装置
25 地山
【発明の属する技術分野】
本発明は上下水道、電線、通信、ガスなど非開削の管埋設など小口径での推進工法に適用される小口径掘進機に関し、具体的にはカッタヘッドをモータにより駆動するとともにカッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転するようにした小口径掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスクリュー排土式の小口径掘進機にあっては、その先導管のカッタヘッド部で掘削した土砂を発進立坑側に搬送するため、スクリューコンベアは専用のモータで駆動する構造となっている。この小口径掘進機の先導管の一般的な構造として、小口径管埋設装置の掘削土砂排土装置(例えば、特許文献1参照。)や小口径推進機(特許文献2参照。)などがある。
【0003】
特許文献1の掘削土砂排土装置は、図11に示すごとく回転掘削具45からの掘削土砂66をスクリューコンベア46により掘進機本体42内の第1隔離室53に移送し、土圧検出器58で第1隔離室53内の土圧を管理しながら開閉弁55を通じて第2隔離室54側に土砂を排出する。地上に設置した真空吸引装置により第2隔離室54の空気吸込用開口部59から排土管接続部60に接続した排土管内に外気を吸込み、開度調整装置61により風量を調整して、第2隔離室54側に排出された土砂を排土管内の真空圧と風力とによって地上まで搬送する構成となっている。
【0004】
この掘進機本体42の後部にはスクリューコンベア46を駆動する駆動軸47が設けられ、駆動軸47から駆動ピニオン48と駆動ギヤ49を介してスクリューコンベア46後胴部50に回転を伝達し、後胴部50の中心に設置したスクリューコンベア46を回転させる。スクリューコンベア46の先端には回転掘削具45の掘削刃45aを設けたカッタスポーク45bが取り付けられており、スクリューコンベア46とともにカッタスポーク45bが回転し、掘削刃45aで地山65を掘削している。
尚、駆動軸47を駆動するモータの設置場所については特許文献1の公報には説明されていないが、おそらく機内に設けられているものと考えられる。
【0005】
特許文献2の小口径推進機は、通常のスクリュー排土方式の小口径推進機における先導管の構造を利用して、専用機であるスクリュー排土方式の小口径推進機とバキューム排土方式の小口径推進機の両機能を簡単な切換作業をもってバキューム排土方式とスクリュー排土方式とに切り換えることのできる小口径推進機となっている。
【0006】
この小口径推進機における先導管71の構造は、図12に示すごとくカッタヘッド72bを回転可能に収容するカッタヘッド部72と、同カッタヘッド部72と相対的に揺動可能な揺動部73と、同揺動部73に後続するピンチ弁部74と、同ピンチ弁部74に後続するレーザターゲット部75と、後端接続部76とからなる。前記後端接続部76は円筒体からなり、後続の図示せぬ埋設管の前端と接続する接続部76aを有している。
【0007】
前記カッタヘッド部72と揺動部73とは複数の揺動ジャッキ77により連結されており、前記カッタヘッド部72には各揺動ジャッキ77のピストンロッド端及び複数の揺動量検出器(揺動ジャッキ7のストロークセンサ)78の検出端が回動可能に支持されている。
【0008】
カッタヘッド72bは、ベアリング97を介してシールドケース72aに支持され、駆動モータ98により駆動される。また、カッタヘッド72bとスクリュー軸79aとはスイベルジョイント72b′により連結され、スクリュー軸79a内の送水路を通してカッタヘッド72bの前面に掘削添加材などが吐出される。また、スクリューコンベア79は前記揺動部72、ピンチ弁部73、レーザターゲット部74及び後端接続部75の分割単位長さとほぼ同一長に分割されており、通常はそれらが連結固定されてスクリューケース80の内部に収容されている。
【0009】
先導管71のスクリュー軸79aの後端に、同スクリュー軸79aの軸方向の動きを規制するためのスラストストッパ79bが差し込まれている。この更に後方には、発進立坑まで伸びるスクリューコンベア79が接続され、発進された発進立坑内に設置された推進装置に取り付けられた油圧モータによりスクリュー軸79aが回転駆動される。
【0010】
ところで、小口径推進機においては、発進立抗の大きさに制約がある場合も多く、先導管を発進立抗の大きさに適合するよう複数の部分に分割して発進(分割発進)することも少なくない。
特許文献1の先導管についてはその分割構造が記載されていないが、スクリュー駆動モータはスクリューのはるか後方に設けられており、仮にこの先導管を分割発進しようとする場合には、最初の分割部を発進させるためにはスクリュー駆動用の駆動手段を別に設けることが必要となってしまう。しかも、その駆動手段は発進立坑内に設けざるを得ないため、必然的に発進立抗のサイズを小型化するにしても、駆動手段の大きさも見込んだ程度までしか小型化することができないこととなる。
【0011】
特許文献2の小口径推進機では、排土用のスクリューは発進立坑側に設置したモータにより駆動している。このため、分割発進時においてもスクリュー駆動手段を別に設ける必要はないが、発進立抗にはスクリュー駆動用のモータを設置する必要があるため、やはり立抗サイズに制限がでてくる。また、掘進機の掘進距離が長くなるとそれに応じてスクリューの長さも長くなり、スクリューを回転させるためには大きなトルクが必要となり、スクリューの軸径を太くせざるを得なくなる。しかし、掘進機の大きさやスペース等の問題からスクリューの軸径を太くするのも自ずと限界があり、掘進機による掘進距離が制限されていた。
【0012】
【特許文献1】
特開平5−133192号公報
(要約、段落番号0011、0014〜0017、図1、図2参照)
【特許文献2】
特開2000−145379号公報
(要約、段落0002〜0006、0010、図1〜図7参照。)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、小口径掘進機内に設けたスクリューコンベアの駆動をモータ駆動されるカッタヘッドの回転駆動力で行い、しかもスクリューコンベアの搬送開始端部での回転トルクを高トルク状態に維持することができ、発進立坑の内径を小さくすることのできる推進工法用小口径掘進機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の事項を備えた本願各請求項に係わる発明により効果的に達成される。
即ち、請求項1に係わる発明は、カッタヘッドを駆動する小口径掘進機内のモータと、前記カッタヘッドの回転により回転駆動されるスクリューコンベアとを備えたことを特徴とする推進工法用小口径掘進機にある。
【0015】
この発明では、推進工法用小口径掘進機においてカッタヘッドを小口径掘進機内に配したモータにより回転駆動するとともに、カッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転駆動するように構成したものである。
このため、スクリューコンベアはカッタヘッドにつながって回転するので、小口径掘進機が分割発進のときでもスクリューコンベア用の駆動装置を別に設けることなしにスクリューコンベアを回転させることができ、カッタヘッドに設置したカッタによって掘削された排土をスクリューコンベアで発進立坑側に排出することができる。
【0016】
しかも、スクリューコンベアはカッタヘッドの回転により回転駆動されるため、スクリューコンベアの後端にバキューム排土手段を設ける場合でも、特許文献2のバキューム排土機構採用時(同公報の図4参照)とは異なり、スクリューコンベアとバキューム排土手段との接続部位にスクリューコンベア駆動用のモータを配する必要がないので、スクリューコンベアとバキューム排土手段との接続部の構成を単純化することができる。
【0017】
カッタヘッドとスクリューコンベアの先端とは溶接、ボルト締結等の手段により一体化することもできる。あるいは雄雌ソケットと抜け止めボルト等を用いた手段により、カッタヘッドとスクリューコンベアの先端とを連結することもできる。これらの手段を用いてカッタヘッドとスクリューコンベアの先端とを一体化あるいは連結することにより、スクリューコンベア用の駆動装置を持たなくてもカッタヘッドの回転でスクリューコンベアを回転駆動することができる。
【0018】
従って、発進立坑内にスクリューコンベア駆動用のモータを設置する必要がなく、発進立坑の内径を発進立坑内にモータを設置する場合の内径に比べて小径とすることができる。
【0019】
請求項2に係わる発明は、請求項1の事項に加えて、モータをカッタヘッドの近傍に配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、カッタヘッドを回転駆動するモータを小口径掘進機内のカッタヘッド近傍に配したことにより、モータの回転トルクを減衰させることなくカッタヘッド及びスクリューコンベアに伝達することができる。しかも、小口径掘進機が分割発進のときには、モータをカッタヘッドの近傍に配置したことにより、分割時の機長を短縮することができ、分割発進用のスクリュー駆動手段を別に設けることなく分割発進時の排土をスムーズに行うことができる。従って発進立抗の内径を小さくすることができるので、発進立坑の内径を小さくすることができる等の効果を奏することができる。
【0020】
請求項3に係わる発明は、請求項1の事項に加えて、推進工法用掘進機が発進立坑から分割発進可能な複数の分割部から構成され、カッタヘッドを備えた第1分割部にモータを配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、推進工法用の小口径掘進機が発進立坑から分割発進可能な複数の分割部から構成されているものにおいて、カッタヘッドを備えた第1分割部にモータを配しているので、分割発進用のスクリュー駆動手段を別に設けることなく第1分割部の発進時から排土をスムーズに行うことができ、発進立抗の内径を小さくすることもできる。
【0021】
しかも、発進立坑から発進する第1分割部の機長を短縮したことにより、更に、第2分割部以降の分割部の機長も第1分割部の機長以下とすることでより効果的に発進立坑の内径を小さくすることができ、発進立坑内の作業スペースを有効に使用することができるようになる。
【0022】
請求項4に係わる発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の事項に加えて、スクリューコンベアの後端部に第2排土手段を配した事項を限定した推進工法用小口径掘進機にある。
この発明では、スクリューコンベアがカッタヘッドによって回転駆動されるので、スクリューコンベアの全長をカッタヘッド後部から発進立坑までの長さとする必要がなくなり、所定長さのスクリューコンベアの後端部にバキューム排土方式等の適宜の排土手段を配することができる。
【0023】
このため、小口径での推進工法により掘削することのできる掘削長さも任意の長さとすることができ掘削による曲線加工も可能となる。しかも、排土の排出工程を全てスクリュー排土とするのに比べて、スクリューコンベアの接続作業や土砂上げ作業等を省くことができ、掘削作業における作業効率の向上、作業性に対する自由度の向上等を行うことができるようになるほか、スクリュー回転トルクも小さくてすむため、駆動モータを小型化することができるとともに、スクリューシャフトも細くでき、小さな先導管でもこれらの装置を無理なく納めることができる。
第2排土手段としては、バキューム排土方式以外にも圧送による排土方式等公知の排土方式を採用することができる。
【0024】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図示実施例に基づいて具体的に説明する。図1は本願発明の代表的な実施例を示しており、小口径掘進機の内部構造例を示す側面図であり、図2は図1におけるA−A断面図、図3〜図10は分割発進を行ったときの各段階での説明図である。
【0025】
この実施例では、排土手段としてのスクリューコンベア9の後端部に第2排土手段としてバキューム排土手段を配した小口径掘進機を示しているが、第2排土手段としてはバキューム排土手段に限定されるものではなく、圧送による排土手段等の各種排土手段を採用することができるものである。
【0026】
図1に示すごとく小口径掘進機1は、カッタヘッド12を回転可能に収容するとともに先導管の方向修正のための揺動部17を有する第1分割部2と、同第1分割部2に接続しピンチ弁13を備えた第2分割部3と、同第2分割部3に後続しレーザターゲット14を備えた第3分割部4と、第4分割部5となる後端接続部とからなり、これらの各部は円筒状のシールドケース2a、3a、4a、5aにそれぞれが収容されている。前記第4分割部5である後端接続部は、図示せぬ後続の埋設管の前端と接続する接続部5bを有している。
【0027】
前記第1分割部2には複数の揺動ジャッキ7により連結された揺動部17を有し、各揺動ジャッキ7のピストンロッド端及び複数の揺動量検出器(揺動ジャッキ7のストロークセンサ)8の検出端が回動可能に支持されている。
【0028】
揺動量検出器8により揺動ジャッキ7のストロークを検出しながら、前記揺動ジャッキ7の伸縮量を制御して第1分割部2の揺動部17の前方を所望の揺動角度に揺動させる。小口径掘進機1が計画推進線から外れたことを第3分割部4内のレーザターゲット14により検知したときに、小口径掘進機1の位置姿勢を修正する。勿論、前記揺動操作により、前記修正操作に限らず曲線推進を行うことも可能である。
【0029】
この実施例では、第1分割部2から第4分割部5が接続・分離可能に分割されているが、分割位置は上記実施例に限定されるものではなく、揺動部17、ピンチ弁13を含んだ部分、レーザターゲット14を含んだ部分及び後端接続部に分割しこれらを接続・分離可能に分割することも可能である。更には揺動部17以降の各分割部を接続・分離を不能にして連結することもできるが、第1分割部2以降の分割部の機長は第1分割部2の機長以上の長さとならないように構成することが望ましい。
【0030】
また、前記第1分割部2の揺動部の前後は、シール部材6を介して液密的に且つ摺動自在に嵌着されている。また、第1分割部2と第2分割部3の間、第2分割部3と第3分割部4の間、第3分割部4と第4分割部の間にもシール部材を介して接続されている。
【0031】
前記2分割部3内には流砂現象による噴発を防止するため排土量を制御しプラグゾーンを形成させるピンチ弁13が配されており、先導管の先端部に掘削添加材を吐出させてカッタヘッド12を回転させ、掘削土と掘削添加材を混合し、掘削土を改良しながら、前記ピンチ弁13を作動させてカッタヘッド12からピンチ弁13までのケーシング内に改良した掘削土を充満させて改良土のプラグゾーンを形成する。このプラグゾーンとカッタ前面の切羽圧とをバランスさせるようにしてスクリューコンベア9を回転させ排土量の制御を行う。
【0032】
前記第3分割部4には発進立坑内から発射されるレーザ光を受光して位置・姿勢を検出するレーザターゲット14が配されている。いま、レーザターゲット14により検出された小口径掘進機1の位置姿勢が施工計画線からずれていると、そのずれを修正すべく対応する各揺動ジャッキ7を伸縮させて第1分割部2を修正方向に揺動させて小口径掘進機1の位置姿勢を修正する。
【0033】
カッタヘッド2bは、ベアリング等を介してシールドケース2aに支持され、駆動モータ15の回転が回転伝達機構16を介して伝達される。回転伝達機構としては減速歯車機構等を用いることができる。
カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは溶接、ボルト締結等により一体に構成されている。カッタヘッド12とスクリュー軸9aの先端部とは雄雌ソケット等を用いて連結することもできる。
【0034】
また、第4分割部5におけるスクリュー軸9aの後端に接続したホース11等を介して掘削添加材などが導入され、スクリュー軸9a内の送水路を通してカッタヘッド12の前面に吐出される。スクリューコンベア9は第1分割部2、第2分割部3、第3分割部4及び第4分割部5の分割単位長さとほぼ同一長に分割されており、通常はそれらが連結固定されてスクリューケース10の内部に収容されている。
【0035】
スクリュー軸9aの後端には、発進立坑22の外部に配した図示せぬバキューム装置に接続したバキューム排土管18の一端が、スクリューケース10の下部に内部を連通させて取り付けられている。バキューム排土管18には外気に通じるエア吸い込み部18aを備えている。スクリューケース10とバキューム排土管18との連通接続部である開口部21には、開閉蓋20が取り付けられている。
【0036】
開閉蓋20を操作して開口部21の閉鎖を行い、推進掘削の実行中にスクリューコンベア9により搬送された排土の堆積量が所定量に達する度に開口部21を開くことにより、あるいは所定のサイクルで開閉蓋20の開閉作動を行うことにより、図示せぬバキューム装置で吸引駆動されているバキューム排土管18に接続しているホッパ19(特に、図2参照。)内に所定量の排土を落下することができ、バキューム排土管18による搬送形態として、前記堆積した排土のプラグ搬送を行うことができる。また、開口部21を常時開口させておくことにより排土の連続バキューム搬送を行うこともできる。この場合には、スクリューコンベア9により搬送される排土の搬送量に応じて開口部21の開口面積を調整することが望ましい。
【0037】
図3〜図10を用いて、分割発進掘削について説明する。図3に示すように発進立坑22内に小口径掘進機1を推進する推進ジャッキを備えた推進装置23を配置する。発進立坑22の内径は、同発進立坑22内に設置する推進装置23を設置し、作動させるスペースがあれば十分であり、スクリューコンベア9の駆動用モータ等を設置する必要がないので発進立坑22の内径の大きさを前記駆動用モータを設置する場合に比べて小径にすることができる。
【0038】
図3に示すように小口径掘進機1の第1分割部2の後端部が推進装置23内にセットされ、図4に示すように推進装置23の推進ジャッキを伸長させて第1分割部2が前方の地山に向けて推進させられるとともに、駆動モータ15の駆動によりカッタヘッド12に設けた回転カッタにより地山25を掘削し、掘削した排土をスクリューコンベア9により後方に搬送している。
【0039】
図4に示すように第1分割部2が地山25中を所定量前進すると、図5に示すように第1分割部2の後方に第2分割部3を接続する。第2分割部3として図示実施例においては、図1に示すピンチ弁13、シールドケース3a内のスクリューコンベア9等が接続される。推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0040】
図6に示すように第1分割部2及び第2分割部3が地山25中を所定量前進すると、図7に示すように第2分割部3の後方に第3分割部4を接続する。第3分割部4として図示実施例においては、図1に示すレーザターゲット14、スクリューコンベア9等が接続される。その後、推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0041】
図8に示すように第1分割部2から第3分割部4が地山25中を所定量前進すると、図9に示すように第3分割部4の後方に第4分割部5を接続する。第4分割部5として図示実施例においては、図1に示す第2排土手段のバキューム排土管18等が接続された後端接続部が接続される。その後、推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を開始する。
【0042】
図10に示すように第1分割部2から第4分割部5が地山中を所定量前進すると、第4分割部5である後端接続部の後端部5bに埋設管を接続し、順次推進装置23の推進ジャッキを作動して伸長させて推進を行った後、埋設管の後端部に次の埋設管を接続してこれを繰り返すことにより埋設管の管埋設工事を行うことができる。
【0043】
これにより、スクリューコンベア9は常にカッタヘッド9の回転により回転駆動されるため、一体での発進時、分割発進時を問わず、発進立抗にはスクリュー駆動手段を設けることなくスムーズに排土することができ、立抗を小型化することができる。また、スクリューコンベア9により搬送された排土はバキューム排土管18を介して推進立坑22の外部に排出することができる。
【0044】
更に、発進立抗までをすべてスクリューにより排土する場合と比べて、スクリュー回転トルクも小さくてすむため、駆動モータを小型化することができるとともにスクリューシャフトも細くでき、小さな先導管でもこれらの装置を無理なく納めることができる。
【0045】
しかも、スクリューに比べて搬送距離を長くすることができ、排土管の構造を簡単でフレキシブルなものとすることができるため、長距離施工や曲線施工が可能となるほか、排土管の接続作業も容易となる。
また、小口径掘進機1にピンチ弁13を設けているので、滞水層を含んだ地山であっても水の噴発を抑えながら安定した排土を行いながらの掘進作業が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例である小口径掘進機の内部構造例を示す側面図概略図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】分割発進を行ったときの説明図である。
【図4】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図5】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図6】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図7】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図8】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図9】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図10】分割発進を行ったときの他の説明図である。
【図11】従来例における掘進機本体部分の断面図である。
【図12】他の従来例における掘進機本体部分の断面図である。
【符号の説明】
1 スクリュー排土式先導管
2 第1分割部
2a,3a,4a,5a シールドケース
3 第2分割部
4 第3分割部
5 第4分割部
5b 接続部
6 シール部材
7 揺動ジャッキ
8 揺動量検出器
9 スクリューコンベア
9a スクリュー軸
10 スクリューケース
12 カッタヘッド
13 ピンチ弁
14 レーザターゲット
15 駆動モータ
16 回転伝達機構
17 揺動部
18 バキューム排土管
18a エア吸い込み部
19 ホッパ
20 開閉蓋
21 開口部
22 発進立坑
23 推進装置
25 地山
Claims (4)
- カッタヘッドを駆動する小口径掘進機内のモータと、
前記カッタヘッドの回転により回転駆動されるスクリューコンベアと、
を備えたことを特徴とする推進工法用小口径掘進機。 - 前記モータを前記カッタヘッドの近傍に配したことを特徴とする請求項1記載の推進工法用小口径掘進機。
- 前記推進工法用掘進機が発進立坑から分割発進可能な複数の分割部から構成され、前記カッタヘッドを備えた第1分割部に前記モータを配したことを特徴とする請求項1記載の推進工法用小口径掘進機。
- 前記スクリューコンベアの後端部に第2排土手段を配したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の推進工法用小口径掘進機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003028736A JP2004238904A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | 推進工法用小口径掘進機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003028736A JP2004238904A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | 推進工法用小口径掘進機 |
Publications (1)
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JP2004238904A true JP2004238904A (ja) | 2004-08-26 |
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ID=32956119
Family Applications (1)
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JP2003028736A Pending JP2004238904A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | 推進工法用小口径掘進機 |
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JP (1) | JP2004238904A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008008034A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Rasa Ind Ltd | 小口径管埋設用先導体 |
-
2003
- 2003-02-05 JP JP2003028736A patent/JP2004238904A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008008034A (ja) * | 2006-06-29 | 2008-01-17 | Rasa Ind Ltd | 小口径管埋設用先導体 |
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