JP3106142B2 - セミシールド掘進機 - Google Patents
セミシールド掘進機Info
- Publication number
- JP3106142B2 JP3106142B2 JP03328222A JP32822291A JP3106142B2 JP 3106142 B2 JP3106142 B2 JP 3106142B2 JP 03328222 A JP03328222 A JP 03328222A JP 32822291 A JP32822291 A JP 32822291A JP 3106142 B2 JP3106142 B2 JP 3106142B2
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- JP
- Japan
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- shield
- cylindrical body
- semi
- cutter
- diameter
- Prior art date
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- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水路など比較的小径
の穴(坑)を地中に掘削するためのセミシールド掘進機
に関するものである。
の穴(坑)を地中に掘削するためのセミシールド掘進機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セミシールド掘進機は、シールド(楯)
と呼ばれる円筒と、その前部にあるカッターなどを主要
部分として構成され、後方の竪坑内に設置したジャッキ
でヒューム管を介して押されることにより地中を掘り進
む。ヒューム管一本分の長さだけ前進すると、ジャッキ
の前にヒューム管が継ぎ足され、それらヒューム管とと
もにさらに先へ押し進められるのである。前進のために
こうしてヒューム管を利用することから、ヒューム管式
シールド掘進機とも呼ばれる。下水路など比較的小径坑
を掘るもの(大径坑の掘削には、前進用のジャッキを自
らに備えるシールド掘進機が必要)なので、この形式の
掘進機は一般に小型で、外径が1m未満のものも珍しく
ない。
と呼ばれる円筒と、その前部にあるカッターなどを主要
部分として構成され、後方の竪坑内に設置したジャッキ
でヒューム管を介して押されることにより地中を掘り進
む。ヒューム管一本分の長さだけ前進すると、ジャッキ
の前にヒューム管が継ぎ足され、それらヒューム管とと
もにさらに先へ押し進められるのである。前進のために
こうしてヒューム管を利用することから、ヒューム管式
シールド掘進機とも呼ばれる。下水路など比較的小径坑
を掘るもの(大径坑の掘削には、前進用のジャッキを自
らに備えるシールド掘進機が必要)なので、この形式の
掘進機は一般に小型で、外径が1m未満のものも珍しく
ない。
【0003】このようなセミシールド掘進機では、従
来、シールド前部の回転駆動式カッターがセンターシャ
フトによって支持され、削土(掘削した土砂)の排出の
ためのスクリューコンベヤや吸引式のパイプ(排泥管)
が、そのシャフトを外れた部分に配備されていた。特開
平2−186098号公報に記載の掘進機もその例外で
はなく、上記と同様に排泥用のパイプが備わっている。
来、シールド前部の回転駆動式カッターがセンターシャ
フトによって支持され、削土(掘削した土砂)の排出の
ためのスクリューコンベヤや吸引式のパイプ(排泥管)
が、そのシャフトを外れた部分に配備されていた。特開
平2−186098号公報に記載の掘進機もその例外で
はなく、上記と同様に排泥用のパイプが備わっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】セミシールド掘進機は
前述のように小型であることが普通なので、削土の排出
用に装備されるコンベヤやパイプも、開口断面の小さな
ものにならざるを得ないのが通常である。また、上記の
ようにカッターがセンターシャフトで支持されている
と、それとの接触を避けるためコンベヤやパイプの径は
なお小さくなる。
前述のように小型であることが普通なので、削土の排出
用に装備されるコンベヤやパイプも、開口断面の小さな
ものにならざるを得ないのが通常である。また、上記の
ようにカッターがセンターシャフトで支持されている
と、それとの接触を避けるためコンベヤやパイプの径は
なお小さくなる。
【0005】削土排出用のコンベヤやパイプが小径にな
ると、削土中に大きな礫(岩・石)が混じっていると
き、それを排出することができない。スクリューコンベ
ヤを装備した従来のセミシールド掘進機の場合、コンベ
ヤの径が小さいうえその内部にスクリュー本体があるの
で、たとえば300mmを超える大きさの礫を排出でき
るものは、大型の掘進機を除いてほとんどなかった。つ
まり従来は、いわゆる巨礫地盤に対応できる小径のセミ
シールド掘進機がなかったといえる。
ると、削土中に大きな礫(岩・石)が混じっていると
き、それを排出することができない。スクリューコンベ
ヤを装備した従来のセミシールド掘進機の場合、コンベ
ヤの径が小さいうえその内部にスクリュー本体があるの
で、たとえば300mmを超える大きさの礫を排出でき
るものは、大型の掘進機を除いてほとんどなかった。つ
まり従来は、いわゆる巨礫地盤に対応できる小径のセミ
シールド掘進機がなかったといえる。
【0006】本発明の目的は、巨礫地盤にも対応できる
セミシールド掘進機を提供することである。
セミシールド掘進機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のセミシールド掘
進機は、カッターと一体の回転筒状体をシールドの内側
で機体後方へ延ばして内部を削土の排出用通路とし、そ
の筒状体の外周とシールドの内周との間に筒状体用の軸
受および回転駆動手段を設けるとともに、筒状体に、内
側への流動化促進剤の投入手段を配備したものである。
進機は、カッターと一体の回転筒状体をシールドの内側
で機体後方へ延ばして内部を削土の排出用通路とし、そ
の筒状体の外周とシールドの内周との間に筒状体用の軸
受および回転駆動手段を設けるとともに、筒状体に、内
側への流動化促進剤の投入手段を配備したものである。
【0008】
【作用】本発明のセミシールド掘進機は、従来のものと
同じく、シールド前部のカッターを回転させて切羽(地
山)を削りながら、ヒューム管を介して後方から押され
ることにより、地中を掘り進む。ただし本発明の掘進機
には、つぎのような特徴的な作用がある。
同じく、シールド前部のカッターを回転させて切羽(地
山)を削りながら、ヒューム管を介して後方から押され
ることにより、地中を掘り進む。ただし本発明の掘進機
には、つぎのような特徴的な作用がある。
【0009】第一に、カッターの支持・回転は、センタ
ーシャフトによらず、カッターと一体の上記筒状体が外
側から支持され回転駆動されることにより行われる。筒
状体の外周とシールドの内周との間に軸受と回転駆動手
段とを設けているのはそのためである。これに関し、
筒状体の直径は、その外周とシールドの内周との間に軸
受や回転駆動手段等を配置するスペースがとれる範囲内
で大きくすることができるうえ、筒状体の内側にセン
ターシャフトなどの構造体を設ける必要がないので、内
側全体をそのまま削土の排出用通路に利用でき、また、
スクリューコンベヤのスクリュー本体のような物も筒
状体の内側には配置されない−ことから、上記の筒状
体は、大きな礫の排出に極めて有利である。
ーシャフトによらず、カッターと一体の上記筒状体が外
側から支持され回転駆動されることにより行われる。筒
状体の外周とシールドの内周との間に軸受と回転駆動手
段とを設けているのはそのためである。これに関し、
筒状体の直径は、その外周とシールドの内周との間に軸
受や回転駆動手段等を配置するスペースがとれる範囲内
で大きくすることができるうえ、筒状体の内側にセン
ターシャフトなどの構造体を設ける必要がないので、内
側全体をそのまま削土の排出用通路に利用でき、また、
スクリューコンベヤのスクリュー本体のような物も筒
状体の内側には配置されない−ことから、上記の筒状
体は、大きな礫の排出に極めて有利である。
【0010】第二に、掘進にともなう削土は、上記のよ
うに筒状体が大口径である(したがって削土に作用する
摩擦抵抗が小さい)ことと、その内側に投入される流動
化促進剤の作用とに基づいて、後方へスムーズに排出さ
れる。すなわち、上記投入手段より投入される流動化促
進剤のために削土は流動化し、掘進機の掘進とともに前
進する上記筒状体に対する相対移動によって、巨大礫を
含んだまま筒状体の内部を順次スムーズに後方へ押しや
られる。この掘進機の最後尾(ヒューム管の付近)まで
きた削土は、たとえば運搬用トレーやベルトコンベヤに
よって掘削穴の端まで搬出すればよい。
うに筒状体が大口径である(したがって削土に作用する
摩擦抵抗が小さい)ことと、その内側に投入される流動
化促進剤の作用とに基づいて、後方へスムーズに排出さ
れる。すなわち、上記投入手段より投入される流動化促
進剤のために削土は流動化し、掘進機の掘進とともに前
進する上記筒状体に対する相対移動によって、巨大礫を
含んだまま筒状体の内部を順次スムーズに後方へ押しや
られる。この掘進機の最後尾(ヒューム管の付近)まで
きた削土は、たとえば運搬用トレーやベルトコンベヤに
よって掘削穴の端まで搬出すればよい。
【0011】
【実施例】図1〜図3に、本発明の一実施例であるセミ
シールド掘進機1について示す。図1のようにこの掘進
機1は、後方(図の右方)のヒューム管3から押されな
がら前方の切羽2を掘り進むもので、機体の直径は(し
たがって掘削する穴の径も)約1mである。ヒューム管
3からの推進力を直接に受けるとともに土壁の崩壊を防
ぐ役目をするシールド10・11と、その前部のカッタ
ー20とを、最も基本的な構成部分として備えている。
シールドが前後の10・11に分かれ、両者間に油圧ジ
ャッキ12が配備されているのは、前方部分に角度をつ
けることにより掘進方向を修正するためである。つま
り、複数箇所(図3のように4箇所)に配備した油圧ジ
ャッキ12をそれぞれ伸縮させることにより、球面部分
10a・11aを接触させたままシールド10・11間
に角度(0°または180°以外の角度)をつけるので
ある。なお、ジャッキ12の前後端は、上下左右の角度
変更が自在なジョイント12a・12bを介し、それぞ
れシールド10・11に連結されている。
シールド掘進機1について示す。図1のようにこの掘進
機1は、後方(図の右方)のヒューム管3から押されな
がら前方の切羽2を掘り進むもので、機体の直径は(し
たがって掘削する穴の径も)約1mである。ヒューム管
3からの推進力を直接に受けるとともに土壁の崩壊を防
ぐ役目をするシールド10・11と、その前部のカッタ
ー20とを、最も基本的な構成部分として備えている。
シールドが前後の10・11に分かれ、両者間に油圧ジ
ャッキ12が配備されているのは、前方部分に角度をつ
けることにより掘進方向を修正するためである。つま
り、複数箇所(図3のように4箇所)に配備した油圧ジ
ャッキ12をそれぞれ伸縮させることにより、球面部分
10a・11aを接触させたままシールド10・11間
に角度(0°または180°以外の角度)をつけるので
ある。なお、ジャッキ12の前後端は、上下左右の角度
変更が自在なジョイント12a・12bを介し、それぞ
れシールド10・11に連結されている。
【0012】このセミシールド掘進機1の特徴は、回転
式のカッター20を有する最前部から機体後方にかけて
の中心軸線上に、大口径の筒状体21を配備しているこ
とである。図1および図2のとおり、筒状体21は、カ
ッター20の保持部材20aをシールド10・11と同
一径の前端部分に備え、漏斗状部分21aを経て直円筒
状部分21bにつながって、機体後部のヒューム管3の
直前まで延びている。筒状体21の前端の最も大径の部
分において周囲四箇所から内側(中心寄り)へ向けて保
持部材20aを突設し、それにカッター20を取り付け
たので、図2のとおり筒状体20aの最前部にも広い面
積の開口がある。筒状体21を大口径にして上記の位置
に設けたのは、スクリューコンベヤや吸引パイプ等を用
いずに、この筒状体21の内部を通して削土を排出する
のが目的である。そのため、この掘進機1には下記a)〜
d)の構成を施している。
式のカッター20を有する最前部から機体後方にかけて
の中心軸線上に、大口径の筒状体21を配備しているこ
とである。図1および図2のとおり、筒状体21は、カ
ッター20の保持部材20aをシールド10・11と同
一径の前端部分に備え、漏斗状部分21aを経て直円筒
状部分21bにつながって、機体後部のヒューム管3の
直前まで延びている。筒状体21の前端の最も大径の部
分において周囲四箇所から内側(中心寄り)へ向けて保
持部材20aを突設し、それにカッター20を取り付け
たので、図2のとおり筒状体20aの最前部にも広い面
積の開口がある。筒状体21を大口径にして上記の位置
に設けたのは、スクリューコンベヤや吸引パイプ等を用
いずに、この筒状体21の内部を通して削土を排出する
のが目的である。そのため、この掘進機1には下記a)〜
d)の構成を施している。
【0013】a) 筒状体21を、その外側から回転可能
状態にしてシールド10内に支持させた。すなわち、図
1のように、シールド10の内側に軸受箱15を一体化
して取り付け、それと、筒状体21(直円筒状部分21
b)のいわゆるジャーナル部との間に、ラジアル・スラ
ストの両荷重用の軸受35を配備した。外側からの支持
方式をとったのは、筒状体21の内部を削土の通路にす
るのに、シャフト等によって内側から筒状体21を支持
する方式は好ましくないからである。軸受35や軸受箱
15は半径方向の寸法が小さいので、シールド10の内
周との間に大したスペースは必要なく、したがってシー
ルド10の径に対し筒状体21の径をあまり小さくしな
くてすむ。なお、図中の符号15aは、軸受箱15に組
み付けた軸受押え板、符号38は、機体前方からの土砂
の侵入を防ぐシール材である。
状態にしてシールド10内に支持させた。すなわち、図
1のように、シールド10の内側に軸受箱15を一体化
して取り付け、それと、筒状体21(直円筒状部分21
b)のいわゆるジャーナル部との間に、ラジアル・スラ
ストの両荷重用の軸受35を配備した。外側からの支持
方式をとったのは、筒状体21の内部を削土の通路にす
るのに、シャフト等によって内側から筒状体21を支持
する方式は好ましくないからである。軸受35や軸受箱
15は半径方向の寸法が小さいので、シールド10の内
周との間に大したスペースは必要なく、したがってシー
ルド10の径に対し筒状体21の径をあまり小さくしな
くてすむ。なお、図中の符号15aは、軸受箱15に組
み付けた軸受押え板、符号38は、機体前方からの土砂
の侵入を防ぐシール材である。
【0014】b) 上記a)のように支持した筒状体21
を、やはり外側から回転駆動手段30にて駆動するよう
にした。回転駆動手段30は、図1のように、シールド
10と一体の板13上に配置した油圧モータ31と、そ
の出力軸上に取り付けたピニオンギヤ32、および筒状
体21の外周に設けたギヤ33とからなる。回転駆動手
段30を筒状体21の外側に配置したのは、上記a)と同
じく筒状体21を削土の通路にするためである。油圧モ
ータ31は図3のように三台配置し、それぞれのピニオ
ンギヤ32を一つのギヤ33に噛み合わせている。こう
して複数台のモータ31を使用すれば、大出力で大型の
モータを一台配置する場合よりも、筒状体21とシール
ド10との間に必要なスペース(半径方向寸法)が小さ
くてすみ、筒状体21を大径化するのに有利である。以
上のa)・b)により、この実施例においては筒状体21の
内径を400mm程度にとることができた。
を、やはり外側から回転駆動手段30にて駆動するよう
にした。回転駆動手段30は、図1のように、シールド
10と一体の板13上に配置した油圧モータ31と、そ
の出力軸上に取り付けたピニオンギヤ32、および筒状
体21の外周に設けたギヤ33とからなる。回転駆動手
段30を筒状体21の外側に配置したのは、上記a)と同
じく筒状体21を削土の通路にするためである。油圧モ
ータ31は図3のように三台配置し、それぞれのピニオ
ンギヤ32を一つのギヤ33に噛み合わせている。こう
して複数台のモータ31を使用すれば、大出力で大型の
モータを一台配置する場合よりも、筒状体21とシール
ド10との間に必要なスペース(半径方向寸法)が小さ
くてすみ、筒状体21を大径化するのに有利である。以
上のa)・b)により、この実施例においては筒状体21の
内径を400mm程度にとることができた。
【0015】c) 削土を流動化させることにより筒状体
21内を通してのその排出を容易にする目的で、流動化
促進剤の投入手段40を配備した。図1のように投入手
段40は、機体後方のタンクおよびポンプ(いずれも流
動化促進剤の供給用。図示せず)に接続したホース41
と、継手42や穴あきリング43からなるスイベルジョ
イントと、機体前方に延びる溝金物44とを組み合わせ
たものである。ここに言うスイベルジョイントは、軸受
35および回転駆動手段30よりも後方において、筒状
体21に小孔22を設けたうえ、その位置で、シールド
10および板13と一体のケーシング14内に穴あきリ
ング43を装着し、かつ継手42を接続することにより
構成している(図3参照)。ケーシング14の内側に
は、リング43の前後にシールリング39をも装着して
いる。溝金物44は、上記小孔22の内側より機体前方
のカッター保持部材20aの裏側に至るまで、筒状体2
1(直円筒状部分21bおよび漏斗状部分21a)の内
周面に沿わせ溶接して取り付けており、流動化促進剤を
カッター20の付近まで送り出す役目を果たす。流動化
促進剤としては、粘性剤や気泡剤などを水に混ぜて使用
する。掘進中に、投入手段40を用いて筒状体21の内
側(カッター20の付近)に流動化促進剤を投入・添加
すると、削土は流動化して液体のように移動しやすくな
り、前進する筒状体21に対する相対移動(切羽2のた
めに削土は前方へは移動できないが、筒状体21は前進
する)によって筒状体21内を後方へ押しやられる。
21内を通してのその排出を容易にする目的で、流動化
促進剤の投入手段40を配備した。図1のように投入手
段40は、機体後方のタンクおよびポンプ(いずれも流
動化促進剤の供給用。図示せず)に接続したホース41
と、継手42や穴あきリング43からなるスイベルジョ
イントと、機体前方に延びる溝金物44とを組み合わせ
たものである。ここに言うスイベルジョイントは、軸受
35および回転駆動手段30よりも後方において、筒状
体21に小孔22を設けたうえ、その位置で、シールド
10および板13と一体のケーシング14内に穴あきリ
ング43を装着し、かつ継手42を接続することにより
構成している(図3参照)。ケーシング14の内側に
は、リング43の前後にシールリング39をも装着して
いる。溝金物44は、上記小孔22の内側より機体前方
のカッター保持部材20aの裏側に至るまで、筒状体2
1(直円筒状部分21bおよび漏斗状部分21a)の内
周面に沿わせ溶接して取り付けており、流動化促進剤を
カッター20の付近まで送り出す役目を果たす。流動化
促進剤としては、粘性剤や気泡剤などを水に混ぜて使用
する。掘進中に、投入手段40を用いて筒状体21の内
側(カッター20の付近)に流動化促進剤を投入・添加
すると、削土は流動化して液体のように移動しやすくな
り、前進する筒状体21に対する相対移動(切羽2のた
めに削土は前方へは移動できないが、筒状体21は前進
する)によって筒状体21内を後方へ押しやられる。
【0016】d) 筒状体21の最後尾は、上記ケーシン
グ14(シールド10と一体にされており回転しない)
の後端部に同一径にて接続しているが、その後端部に、
図1のように削土の排出ハッチ25を設けた。ハッチ2
5は、ケーシング14の側部に設けた油圧シリンダ26
で開閉するようにし、掘削ずみの坑内(図の右方)より
その下に削土搬出用トレイ4が来たとき仮想線のように
開放する。ただし、もし削土の搬出手段がトレイでな
く、ベルトコンベヤなど連続搬出の可能なものであれ
ば、ハッチ25は通常は開放状態に保てばよい。
グ14(シールド10と一体にされており回転しない)
の後端部に同一径にて接続しているが、その後端部に、
図1のように削土の排出ハッチ25を設けた。ハッチ2
5は、ケーシング14の側部に設けた油圧シリンダ26
で開閉するようにし、掘削ずみの坑内(図の右方)より
その下に削土搬出用トレイ4が来たとき仮想線のように
開放する。ただし、もし削土の搬出手段がトレイでな
く、ベルトコンベヤなど連続搬出の可能なものであれ
ば、ハッチ25は通常は開放状態に保てばよい。
【0017】以上の構成によって、このセミシールド掘
進機1は、カッター20に続くスクリューコンベヤや吸
引パイプを備えないにも拘わらず、筒状体21の内部を
通して削土を排出することができる。筒状体21が大口
径で、しかもその内側に(溝金物44を除いて)削土と
接触する物がないことから、大きな礫(この実施例では
400mm程度までのもの)であってもスムーズに排出
することができる。
進機1は、カッター20に続くスクリューコンベヤや吸
引パイプを備えないにも拘わらず、筒状体21の内部を
通して削土を排出することができる。筒状体21が大口
径で、しかもその内側に(溝金物44を除いて)削土と
接触する物がないことから、大きな礫(この実施例では
400mm程度までのもの)であってもスムーズに排出
することができる。
【0018】なお、カッター20に続く筒状体21の最
善部には漏斗状部分21aを設けているが、この部分2
1aは、後方へ向かう削土(流動化促進剤を含む)に対
しやや大きめの摩擦抵抗を発生させる。したがって、相
当の圧力(土圧)がカッター20付近の削土に生じ、切
羽2を抑えつけて安定化させる作用をなす。もし、こう
した圧力を積極的に利用しようとするなら、筒状体21
のうちのいずれかの箇所(またはハッチ25の付近)に
圧力計(土圧計)を設けて圧力を監視・制御できるよう
にするとよい。
善部には漏斗状部分21aを設けているが、この部分2
1aは、後方へ向かう削土(流動化促進剤を含む)に対
しやや大きめの摩擦抵抗を発生させる。したがって、相
当の圧力(土圧)がカッター20付近の削土に生じ、切
羽2を抑えつけて安定化させる作用をなす。もし、こう
した圧力を積極的に利用しようとするなら、筒状体21
のうちのいずれかの箇所(またはハッチ25の付近)に
圧力計(土圧計)を設けて圧力を監視・制御できるよう
にするとよい。
【0019】
【発明の効果】本発明のセミシールド掘進機は、内側に
スクリュー等の物体のない大口径の筒状体を通してスム
ーズに削土を排出することができるので、削土中に大き
な礫が混じっていても支障がない。したがって、本掘進
機によれば、いわゆる巨礫地盤に小径坑を設けることも
容易である。
スクリュー等の物体のない大口径の筒状体を通してスム
ーズに削土を排出することができるので、削土中に大き
な礫が混じっていても支障がない。したがって、本掘進
機によれば、いわゆる巨礫地盤に小径坑を設けることも
容易である。
【図1】本発明の一実施例であるセミシールド掘進機1
を示す縦断面図である。ただし図の下半分は、左方の一
部を除き、シールド10・11のみを切断した状態で表
わしている。
を示す縦断面図である。ただし図の下半分は、左方の一
部を除き、シールド10・11のみを切断した状態で表
わしている。
【図2】上記セミシールド掘進機1の正面図(図1のII
−II矢視図)である。
−II矢視図)である。
【図3】上記セミシールド掘進機1の横断面図であり、
左半分は図1におけるIIIa−IIIa断面図、右半分は図
1におけるIIIb−IIIb断面図である。
左半分は図1におけるIIIa−IIIa断面図、右半分は図
1におけるIIIb−IIIb断面図である。
【符号の説明】 10・11 シールド 20 カッター 21 筒状体 30 回転駆動手段 35 軸受 40 投入手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 千代昭 東京都中央区銀座8丁目14番14号 日特 建設株式会社内 (72)発明者 皿田 進 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 玉田 太郎 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 株式会社ケーピーエイ内 (56)参考文献 特開 昭57−178096(JP,A) 実公 平3−32640(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 311 E21D 9/12
Claims (1)
- 【請求項1】 シールドの前部にカッターを備え、ヒュ
ーム管を介して後方から押されることにより地中を掘進
するセミシールド掘進機において、 カッターと一体の回転筒状体をシールドの内側で機体後
方へ延ばして内部を削土の排出用通路とし、その筒状体
の外周とシールドの内周との間に筒状体用の軸受および
回転駆動手段を設けるとともに、筒状体に、内側への流
動化促進剤の投入手段を配備したことを特徴とするセミ
シールド掘進機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03328222A JP3106142B2 (ja) | 1991-11-16 | 1991-11-16 | セミシールド掘進機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03328222A JP3106142B2 (ja) | 1991-11-16 | 1991-11-16 | セミシールド掘進機 |
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