JP2004238615A - 一方向性プリプレグ、強化繊維シートの製造方法および製造装置 - Google Patents

一方向性プリプレグ、強化繊維シートの製造方法および製造装置 Download PDF

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直樹 岩崎
Moritomo Kozai
盛智 香西
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大策 赤瀬
Hiroyuki Takagishi
宏至 高岸
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Abstract

【課題】
平滑性良好で、かつ幅方向の繊維目付バラツキが小さいことによって、円筒成形体の外径や強度の低下、バラツキを防止できる一方向性プリプレグを提供する。
【解決手段】
一方向性プリプレグが、強化繊維の目付が140g/m2未満であり、表面の最大凹凸差が35μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある、あるいは、強化繊維の目付が140〜300g/m2の範囲内にあり、表面の最大凹凸差が60μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、軽量ゴルフシャフトや釣竿などのスポーツ用途に適した繊維強化複合材料を製造するための中間基材である強化繊維プリプレグに関するものであり、より詳しくは取り扱い性に良好な一方向性プリプレグ、および一方向性プリプレグを製造するような場合に用いる強化繊維シートを製造する方法および装置に関する。
よく知られているように、FRP(繊維強化プラスチック)の成形に一方向性プリプレグが用いられる。そのような一方向性プリプレグは、たとえば、複数本の、炭素繊維束等の強化繊維束を一方向に並行するように引き揃え、各強化繊維束を開繊、拡幅して強化繊維シートとした後、その強化繊維シートに、Bステージのエポキシ樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙をその樹脂塗布面において重ね合わせ、離型紙上のマトリクス樹脂を強化繊維シートに転移、含浸することによって製造される。
スポーツ用のFRP管状体すなわち、ゴルフクラブ用シャフト、釣竿などは、予め決まった長さ、直径、テーパーを備えたマンドレルと呼ばれる金属製の芯材にプリプレグを必要量巻付けた後、加熱硬化させ、マンドレルを引き抜き管状体を得る方法が広く用いられていることで得られる。
近年、特にゴルフクラブ用シャフト、釣竿等のスポーツ用品用途で材料の軽量化が進み、軽量設計に適したプリプレグが強く求められている。従って、一つの材料を成形するのに、強化繊維材料を強度を損なわない程度にできるだけ少なく使用する技術が必要であり、例えば強化繊維として高弾性率炭素繊維を用いたり、強化繊維含有率の高いプリプレグを用いたり、強化繊維の目付が低いプリプレグを用いる等の方法が一般的に行われる。
そのような中で複合材料の強度を維持、さらには向上させつつ軽量化させることから、使用する材料のバラツキ精度はさらに高まり、とりわけ強化繊維の強度や、プリプレグ中の単位面積当たりの強化繊維重量(以下繊維目付とする)のバラツキが大きいと製造される複合材料の強度バラツキに大きく影響することから、これらのバラツキの小さいプリプレグへの要求が高くなってくる。
また、上記したような軽量シャフトや釣竿を製造するためには、必要最低量のプリプレグを用い、いかんなく強化繊維の力学物性を発揮する必要があることから、プリプレグをマンドレルに巻き付ける際に、プリプレグに皺が入ったり、あるいは巻き付けたプリプレグシートの間に隙間ができたりすることは、製造されたシャフトや釣竿の強度低下につながるため好ましくない。例えば、プリプレグシートが均一に平滑でなく凹凸がある場合は前記したような懸念が起こり得るだけでなく、例えシャフトや釣竿の強度への影響が小さかったとしても、これらの表面に凹凸が生じる虞があり好ましくない。
これらの問題に対して、樹脂含浸部で強くプリプレグを押さえつけることによって、引き揃え方向に対して90°の方向における100mm長さ当たりの表面変位曲線の長さが150mm以下であるプリプレグが得られることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、一方向に引き揃えた強化繊維束に樹脂を含浸させたプリプレグにおいて、繊維引き揃え方向に対して直角方向の凹凸係数Rzが15μm以下であるプリプレグが開示されている(例えば、特許文献2参照)。このプリプレグを得るためには、引き揃えた繊維束に樹脂を含浸させる際に、加熱ニップ含浸ロール部の温度を通常より高めにし、かつ含浸圧を高めにすることが繊維束を均一に開繊させるために必要である。しかしながら、このように、含浸させるのに必要以上の圧力を掛けてプリプレグを平滑化させる方法では、樹脂が繊維束シートの幅以上にはみ出してしまい、プリプレグ目付を低下させるばかりか、樹脂が繊維束シートの外側へ流れるのにつれて端部の繊維束も外側へ動き、端部糸条が過剰に拡幅され繊維目付が低下することがある。さらに、シートの両端部に繊維目付の極端に小さい部分をもったプリプレグでは、上述したような軽量シャフトや釣竿などの成形体を製造する場合、成形品の重量や強度がばらつき、致命的な欠陥となる。
また、必要以上に含浸圧を上げると、単繊維切れによるケバがプリプレグ上に発生し表面品位を悪化させ、そのようなプリプレグでは、成形品の強度や表面品位が低下するため不良品となってしまう。
また、一方向プリプレグの表面平滑性を高めるために、特に繊維目付の低いプリプレグの製造においては、開繊・拡幅手段を使用することが知られている。このような開繊・拡幅手段としては、例えば、開繊バーを備えた2系列以上の開繊ラインを用い強化繊維束を幅広く拡幅し平滑性良好なプリプレグを製造する装置(例えば、特許文献3参照)や、強化繊維束に周期的な張力変動を与えながら、張力変動手段の強化繊維束接触部分の速度と強化繊維束走行速度を規定して強化繊維束をロールや振動バーを備える開繊することによって、プリプレグの表面平滑性が高く強化繊維目付の低いプリプレグを得る技術(例えば、特許文献4参照)が開示されている。このような開繊・拡幅手段は、繊維束を繊維方向に直交するバーやロールなどに繊維束を接触させて、強く開繊拡幅することによって、各繊維束は拡幅し、扁平化し、もはや各繊維束の分け目が容易に区別できないシートにすることができ、プリプレグの平滑性は良好となる。しかし、このような開繊方法では、開繊される内部繊維束は隣り合う繊維束があり、お互い拡がろうとする力を抑制しあうため所望の幅になるが、両端部側の繊維束では抑制する物がなく、所望の幅以上に拡幅してしまう。このように幅が拡がりすぎたり、側端縁が不均一に曲がったりすると、たとえば、シートの両端部の繊維目付が内側部より極端に小さくなる重大な問題が起こるだけでなく、ホットメルト法によって一方向性プリプレグとする場合、強化繊維シートの幅が離型紙の樹脂の塗布幅を超えてしまい、樹脂が含浸されない部分ができてしまう。そのような一方向性プリプレグを用いてFRPを成形すると、均質で特性に優れたFRPが得られないことはもちろんであるが、たとえばマンドレルへの巻付性が悪くなるといった不都合を生ずるようになる。側端部において強化繊維の目付が低下しているような一方向性プリプレグによっても、均質で特性に優れたFRPは得られない。
このような問題に対して、繊維束をバーやローラに接触し開繊しシート化する際、シートの両端部約40〜60mmの幅位置にバーやローラに傾斜部を固定して設け、その傾斜部によって繊維が内側に向けて移動することによって、シート両端部の拡幅を規制する技術が開示されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、このような固定された傾斜部では、開繊条件を厳しくするに従い、シート両端部の繊維束の拡幅度が大きくなりついには前記傾斜部分を超えてしまうことがあり、十分にシート両端部の拡幅が十分に規制できない問題がある。
特開平9−207132号公報 特開2000−327814号公報 特開平11−269757号公報 特開2001−288639号公報 特開2002−235257号公報
本発明の目的は、従来の技術の上述した問題点を解決し、幅方向の繊維目付のバラツキが小さく、かつ表面平滑性が良好な一方向性プリプレグを提供し、また幅が拡がりすぎたり、側端縁が不均一に曲がったり、側端部において強化繊維の目付が低下したりするのを防止することができる、一方向性プリプレグを製造する場合に特に好適な強化繊維シートを製造する方法と装置を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明は、強化繊維の目付が140g/m2未満であり、表面の最大凹凸差が35μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある一方向性プリプレグを提供し、また、強化繊維の目付が140〜300g/m2の範囲内にあり、表面の最大凹凸差が60μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある一方向性プリプレグを提供する。これらの一方向性プリプレグは強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の表面の最大凹凸差が、各分割片について求めた表面の最大凹凸差の平均値の±20%以内にあると好ましい。また、強化繊維が炭素繊維であればゴルフシャフトや釣竿などが軽量でかつ強度の高いモノが得られるため好ましい。
また、本発明は、上記目的を達成するために、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊して強化繊維シートを得るに際し、少なくとも最終段の開繊部材から得られる強化繊維シートの幅を規制することを特徴とする強化繊維シートの製造方法を提供する。多段に配置した複数本の開繊部材の任意の開繊部材間で強化繊維シートの幅をさらに規制するのもよく、さらには多段に配置した複数本の開繊部材のうち少なくとも一つの開繊部材に接触させる際に強化繊維シートの幅を規制するのもよい。また、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束の両端部に樹脂に含浸させない繊維状帯を配列させて強化繊維シートの幅を規制するのもよく、樹脂に含浸させない繊維状帯の拡幅性が強化繊維束と同じかそれ以下であれば好ましい。強化繊維シートの幅が、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束が多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊する前の幅に対し、98〜105%にあるのも好ましい。
また、本発明は、上記目的を達成するために、連続的に供給される、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を開繊して強化繊維シートとなす、供給される強化繊維束の走行方向に沿って多段に配置された複数本の開繊部材と、少なくとも最終段の開繊部材の出側に設けられた強化繊維シートの幅規制部材とを備えていることを特徴とする強化繊維シートの製造装置を提供する。開繊部材は、強化繊維束の走行方向に関して上下方向に交互に配置されているのが好ましい。また、開繊部材はバーまたはロールを備えているものであるのが好ましい。また、バー、またはロールの軸方向両端部に自在に左右可動な強化繊維シートの幅規制部材が設けてあるのも好ましい。さらに、幅規制部材は、多段に配置された複数本の開繊部材の任意の開繊部材間にさらに設けられているのも好ましい。また、幅規制部材は、強化繊維シートの各側方に起立するバーまたはロールからなる一対のガイドで構成されているのが好ましい。その場合、一対のガイドはバーまたはロールの間隔が可変に構成されているのが好ましい。
本発明によれば、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊して強化繊維シートを得るに際し、少なくとも最終段の開繊部材から得られる強化繊維シートの幅を規制するので、幅が拡がりすぎたり、側端縁が不均一に曲がったり、側端部において強化繊維の目付が低下したりするのを防止することができるようになる。そのため、一方向性プリプレグの製造に適用すると、側端部に単繊維のはみ出しによるマトリクス樹脂の未含浸部ができたり、取り扱い時に未含浸部の単繊維が毛羽立ったりするのを防止することができるようになる。また、本発明では、幅方向に凹凸が小さく、かつ繊維目付のバラツキが小さい一方向プリプレグとなるので、この一方向プリプレグから得られた円筒成形体の外径やさらには強度のバラツキを小さくすることができ、軽量なゴルフシャフトや釣竿などの不良品の発生を防ぐことができるようになる。
本発明の一方向性プリプレグは、プリプレグ中の繊維目付が140g/m2未満である場合、プリプレグの平滑性の指標である表面最大凹凸差Rtは、35μm以下であり、好ましくは30μm以下である。35μmを超えるとプリプレグをマンドレルに巻いた際プリプレグ間に隙間が生じやすく、その隙間が成形体中のボイド(空隙)となり、強度低下につながるため好ましくない。またとりわけ、プリプレグ中の繊維目付が140g/m2未満である場合は、プリプレグが薄く表面の凹凸が35μmを超えると巻き付け時に皺が入り易く、また成形体の外観に凹凸ができやすくなるので好ましくない。かかる最大凹凸差は小さければ小さいほど好ましいが、5μm程度であれば本発明の目的として十分なことが多い。
また、本発明の別の一方向性プリプレグは、その繊維目付が140g/m2以上300g/m2未満であって、プリプレグ表面最大凹凸差Rtは60μm以下である。この最大凹凸差Rtは好ましくは50μm以下である。60μmを超えるとプリプレグをマンドレルに巻いた際プリプレグ間に隙間が生じやすく、その隙間が成形体中のボイド(空隙)となり、強度低下につながるため好ましくない。かかる最大凹凸差は、小さければ小さいほど好ましいが、10μm程度であれば、本発明の目的として十分なことが多い。
前記した繊維目付が140g/m2未満の本発明のプリプレグは、シャフトや釣竿のような管状成形体において、内層から中層に、成形体長手方向に対して繊維方向が90°〜20°といったように角度をつけて巻き付けられるアングルプライに特に好適である。繊維目付が小さいプリプレグでは、巻き付ける回数(プライ数)が多くなるため、平滑性の低下することによってより顕著に、成形体の外観に凹凸ができ、また成形体中にボイドができやすくなるという問題を本発明のプリプレグにより解決するものである。
一方、繊維目付が140g/m2以上300g/m2未満の本発明のプリプレグは、シャフトや釣竿のような管状成形体において、外層に、成形体長手方向に繊維方向があるストレートプライに好適である。特定以上の目付とすることで積層が簡略化され、また前記最大凹凸差の範囲内とすることで成形品表面の凹凸を改善し、ボイド発生も抑えることができる。ここで、プリプレグの表面平滑性最大凹凸差Rtは後述される方法により得られた表面粗さ曲線から求めることができる。
また、このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは、プリプレグを繊維方向に直交する幅方向に100mm毎に分割したそれぞれの分割片Rtのバラツキが平均値から±20%以下であれば、さらには、±15%以下であれば、軽量なシャフトや釣竿などの成形体を製造する際に、上記したような外観の凹凸やボイドなどによって不良品となる個数を減少できるので好ましい。
さらに本発明では、平均粗さRaで表されるプリプレグの表面平滑性が繊維目付が140g/m2未満の場合は4.0μm以下であることが好ましく、さらには3.6μm以下であれば成形体における上記したボイドができにくく、3.2μm以下であれば非常に良好な成形体が得られる。また、繊維目付が140g/m2以上300g/m2未満の場合では、4.5μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは4.0μm以下であり、この範囲にあれば同様に成形体における上記したボイドができにくく、非常に良好な成形体が得られる。ここでRaもRtと同様に後述した方法により求めることができる。
表面平滑性最大凹凸差Rtは次のように測定し求める。プリプレグは幅方向に100mm毎にカットした物を試験片とし、それぞれの試験片毎の表面平滑性を接触式表面粗さ測定器にて測定する。接触式表面粗さ測定器としては、例えば、株式会社小坂研究所製表面粗さ測定器SE−3400を用い、検出器として触針先端半径2μmのダイヤモンド製の針を備え、測定力0.7mNで測定できるものを使用し、測定速度2mm/secで、一方向性プリプレグ繊維方向に直交するように90mm幅で測定する。図1は、測定によって得られた表面粗さ曲線を例示したものである。この図1の表面粗さ曲線Sのなかで、中心線、すなわちX軸Xから最も高い凸部分もしくは最も低い凹部分S1を選び、中心線Xに対する高さの差を2倍することによってRtが求められる。
また、表面平滑性平均粗さRaは同じ表面粗さ曲線から求めることができる。すなわち図1の粗さ曲線Sからその中心線Xの方向に測定長さLの部分を抜き取り(基準長さL)、この抜き取り部分の中心線をX軸、粗さ方向をY軸とし、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、次式のようにこの粗さ曲線の基準長さL(0〜L)分の積分値を基準長さLで除した値から求められる。
Figure 2004238615
ここではカットオフを8mmにしたときの基準長さL=40mmで測定する。
本発明では、繊維目付が140g/m2未満でも、繊維目付が140g/m2以上300g/m2未満の場合でも、プリプレグの繊維方向に直交する幅方向に100mm毎に分割したそれぞれの分割片の繊維目付が平均値から±5%以下である。ここでそれぞれの繊維目付、および平均値からの変動率は次のように求めることができる。すなわち、プリプレグシートを幅方向に100mmごとにある長さで分割したものを、繊維が溶解せず樹脂のみが溶解する溶剤などで繰り返し洗浄し、最後に取り出した繊維を乾燥させて重量を測定する。得られた重量を分割した時のシートの面積、すなわち幅100mm×長さで割り、1m2当たりに換算したものがそれぞれの繊維目付となり、幅方向に分割したものの全部の繊維目付を平均したものが全幅での平均値となる。このそれぞれの平均値からのバラツキが±5%を超えると、とりわけ軽量なシャフトや釣竿を製造する場合、成形体の重量や強度にバラツキが生じるだけでなく、幅方向に繊維目付バラツキがあるプリプレグをアングルプライに使用した場合は、1本の成形体中に厚みムラや強度ムラが生じることになり好ましくない。また、より軽量な成形体を製造するに際しては、できるだけ少ないプリプレグを使用することから、プリプレグをより細かく分割することから、幅方向に50mm毎に分割したときのそれぞれの分割片の繊維目付が平均値から±5%以下であることが好ましい。
また、本発明では、強化繊維に含浸する樹脂は熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂いずれでも良いが、とりわけ強度や耐熱性の点で優れることから熱硬化性樹脂が好ましく選択される。熱硬化性樹脂にはとりわけ制限はないが、成形体を製造するに当たりとりわけ大がかりな装置を必要としない点で加熱により硬化できる樹脂が好ましく用いられ、また得られたFRPの強度を高められる点でエポキシ樹脂が好ましく選択できる。エポキシ樹脂には硬化剤が含まれている樹脂組成物であってもよい。
また、本発明では、成形後のFRPが軽量であり、かつ十分に強化繊維の強度を引き出すことができる点で、一方向性プリプレグ中の繊維重量含有率は大きい方がよく、60%以上であれば好ましく、さらには70%〜90%の範囲がよい。
本発明に使用される強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、ケブラー繊維、ボロン繊維などが挙げられるが、特に炭素繊維は軽く、強度も高いことから有用である。炭素繊維には、ポリアクリロニトリル(以下、PANという)系、ピッチ系等があるがそれらいずれを用いてもよいし、また黒鉛繊維をも含みうるものである。また、本発明における炭素繊維束は、1繊維束あたりのフィラメント数(単繊維数)が特に限定されるものではないが、1000〜72000本が好ましく、1000〜48000本がより好ましく、3000〜48000本が更に好ましい。
上述したような一方向性プリプレグを製造する方法は特に限定される物ではないが、例えば以下に述べる方法が好ましく選べる。
一方向性プリプレグを製造するに、予め開繊手段によって、強化繊維シートを作成し、その強化繊維シートに樹脂を含浸せしめて一方向性プリプレグとする。この強化繊維シートの製造方法としては、例えば、図2、図3に例示した装置を用いることができる。 図2、図3において、強化繊維シートの製造装置は、連続的に供給される、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の炭素繊維束、ガラス繊維束、アラミド繊維束等の強化繊維束1、1、・・・の走行方向に沿って多段に配置された、開繊部材たる、複数本(この例では4本)の開繊ロール2、2、・・・を有する。開繊ロール2、2、・・・は、図3に示すように強化繊維束1、1、・・・の走行方向に関して上下方向に交互に配置されている。強化繊維束1、1、・・・は、開繊ロール2、2、・・・の表面に緊張下に接触せしめられ、徐々に開繊されて強化繊維シート3となるが、2段目の開繊ロールと3段目の開繊ロールとの間および最終段である4段目の開繊ロールの出側には、幅規制部材たる幅規制ロール4、4が配置されている。
幅規制ロール4、4は、図4に示すように、基板4a上に起立する、強化繊維シートの側端縁が接触する2本のロール4b、4bを備えている。ロール4b、4bは基板4aに長孔4c、4cを通して固定されるが、バネなどの弾性体で固定されていて、基板4aの長手方向の荷重に対して可動してロール4b、4bの間隔を任意に変更することができるようになっているのも好ましい。
さて、連続的に供給される、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束1、1、・・・は、多段に配置された複数本の開繊ロール2、2、・・・に緊張下に順次接触せしめられ、開繊、拡幅されて強化繊維シート3となる。このとき、幅規制ロール4、4が強化繊維シート3の側端縁に接触し、必要以上に拡がろうとする側端縁繊維束を規制する。この時、幅規制ロール4、4が強化繊維シート幅方向に自在に左右可動であると、両端部糸条が開繊によって拡がろうとする力に対し幅規制ロールがシート外側にいくらか可動することによって、内部糸条が隣り合う糸条同士でお互いに拡がろうとする力を抑制しあうのとほぼ同じ状態にすることができ、側端部において強化繊維の目付が低下したり、幅規制ロールによって押し戻されすぎて側端縁が不均一に曲がったりするのを好適に防止することができるようにもなる。
上記において、開繊部材は、強化繊維を傷つける虞が少ないという意味でロールであるのが好ましいが、バーであってもよい。
また、開繊部材は、必要に応じて、必要な段の開繊部材を加熱したり、軸方向および/または軸方向に直交する方向に振動させたりしてもよい。特に、強化繊維束がサイジング剤の付着した炭素繊維束である場合には、加熱したり振動させたりすると開繊作用が向上することがある。例えば図5に例示したように、軸方向に振動する開繊部材2aと軸方向に直交する方向に振動する開繊部材2bを備えた開繊手段であると、各強化繊維束を十分に拡幅でき、強化繊維シートに目隙ができるのを防止するだけでなく、各強化繊維束が扁平化することによって強化繊維の凹凸ができるのを防止する、すなわちシートの平滑性を向上させることができる。強化繊維束の種類や太さ、走行速度にもよるが、ヒータ9によって強化繊維束を50〜180℃程度の温度に保ちながら、軸方向に振動する開繊部材2aを周波数1〜20Hz、振幅1〜30mmに振動させ、軸方向に直交する方向に振動する開繊部材2bを周波数10〜30Hz、振幅1〜5mmに振動させるとよい。
また、上述したようにに製造された強化繊維シートの幅は、開繊する前の幅に対し98〜15%にあるようにするとよい。98%より小さいと強化繊維シートは無理矢理押し込められた部分が極端に厚みができてしまう。また、15%を超えると強化繊維シート両端部で繊維目付が低下するので好ましくない。より好ましくは100〜105%であり、より好ましくは100〜102.5%である。
幅規制部材は、最終的に得られる強化繊維シートの幅の精度を向上させるとともに、側端縁が不均一に曲がったり、側端部において強化繊維の目付が低下したりするのを防止するために、最終段の開繊部材の出側には必ず配置するが、開繊部材間に設けることは必須ではない。また、開繊部材間に設ける場合、製造される強化繊維シートの状況を見ながら任意の開繊部材間に設けることでよい。
また、幅規制部材は、強化繊維を傷つける虞が少ないという意味ではロールであるのが好ましいが、バーであってもよい。エアの吹き付けによることも可能である。
さらに、幅規制部材をロールやバーからなる一対のガイドで構成する場合、ロールやバーの間隔を可変とすることは必須ではないが、可変にしておくと、いろいろな幅の強化繊維シートに対応できるので好ましい。また、可変にする場合、間隔を直読できるように、たとえば図3に示す基板4aに目盛を付しておくのもよい。
また、開繊部材に幅規制部材が備わっていても良い。例えば、図6には開繊部材両端部に鍔5が備わっている。この鍔5は、開繊部材2の軸方向に左右可動である。鍔5は開繊部材2にバネなどの弾性体で繋がれていても良く、弾性体の力によって端部強化繊維束の拡がろうとする力を内部と同じように抑制すると良い。このような鍔付き開繊部材は、多段にあるいずれの開繊部材に使用しても良い。
また、強化繊維シートの幅を規制する手段は、強化繊維シートの両端部に隣接して配列する樹脂に含浸させない繊維状帯であっても良い。このような繊維状帯としては、繊維束や織物シート、ロープ、編物、あるいはゴムベルトなどで良く、繊維状帯の幅方向に拡幅変形可能であると良く、開繊手段で拡がろうとする炭素繊維束とともにいくらか拡幅され、かつ両端部の繊維束を、内部と同様に拡がる力を抑制しあう物であると良い。この観点から、繊維状帯は強化繊維束と同じかそれ以下の拡幅性を有するものであると好ましい。図7に例示したように、この繊維状帯6は、強化繊維束2と並行に引き揃えられ、開繊部材2を具備した開繊手段に導入される。開繊手段を出た後は、樹脂含浸部に導入される前にこの繊維状帯6を取り除く。例えば図7において、開繊手段を出た繊維状帯6はフリーロール7で強化繊維シートと進行方向を変え、巻き取り装置8で巻き取られる。開繊後に巻き取り装置8はトラバースガイドを備えていれば、紙管等に均一に巻き取ることができ、再び使用することができる。
上述したような強化繊維シートの製造装置は、一方向性プリプレグの製造装置に付設することで、均質で、マンドレルへの巻回性等の操作性に優れた一方向性プリプレグを製造することができる。
すなわち、たとえば、図8に示すように、図2〜図7に示したような強化繊維シートの製造装置によって得られた強化繊維シート3の上下面に、導入ロール10、10を介して導入される、Bステージのエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙15、15をその樹脂塗布面が強化繊維シート3側を向くように重ね合わせ、ヒータ11で予熱した後、含浸ロール12、12間に通して離型紙15、15上のマトリクス樹脂を強化繊維シート3に転移、含浸する。すなわち、一方向性プリプレグとする。マトリクス樹脂の転移、含浸後は、引取ロール13、13を経て上側の離型紙15を剥ぎ取り、下側の離型紙15ごとロール状に巻き取り、一方向性プリプレグのロール体14とする。
(実施例1)
図2〜4に示した装置と、図8に示した装置とを用い、強化繊維の目付が100g/m2、繊維含有率76%の一方向性プリプレグを製造した。
すなわち、強化繊維束として、平均単繊維径7μm、単繊維数12,000本、繊度0.8g/mの炭素繊維束(東レ株式会社製T700SC−12K−50C)を用い、その125本を8mmピッチで一方向に並行するように引き揃え、各炭素繊維束に400gの張力をかけながら7m/分の速度で図2、図3に示した装置に供給した。開繊部材としては、梨地加工した、直径30mmの硬質クロムメッキロールを用い、それを振幅8mm、振動数600回/分でロール軸方向に振動させた。また、図4に示した幅規制部材としては、2段目と3段目の開繊部材間に設置するものにあっては、梨地加工した、直径5mmの硬質クロムメッキバーを用い、最終段の開繊部材の出側に設置するものにあっては、梨地加工した、直径20mmの硬質クロムメッキロールを用いた。バー間隔およびロール間隔は、いずれも1,000mmに設定した。
幅規制部材たる、直径20mmの硬質クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,001〜1,002mmであり、端部における単繊維の乱れや毛羽立ちは認められなかった。また、強化繊維の目付は、中央部において99.8g/m2であり、側端部においては100.3g/m2であった。なお、強化繊維の目付の測定は、強化繊維シートの中央部100mm角の部分と、強化繊維シートの側端縁から100mm角の部分について行った。
次に、上記強化繊維シートを、図4に示した装置に供給し、一方向性プリプレグを製造した。一方向性プリプレグを作製するに当たり予め下記組成の樹脂組成物を調製し、ナイフコーターを用いて当該樹脂組成物を離型紙上に、単位面積あたりの樹脂量16g/m2、幅1005mm幅で塗布し、樹脂フィルムを作製した。
かかる樹脂フィルム2枚で前記強化繊維シートを挟み込み、樹脂組成物を強化繊維に含浸させた。また、ヒータによる加熱温度は120℃とし、含浸ロールの線圧は1,000kg/1,000mm幅とした。
(樹脂組成)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(エピコート828、登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部
(エピコート1001、登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 50重量部
(エピコート154、登録商標、油化シェルエポキシ(株)製)
ポリビニルホルマール 10重量部
(デンカホルマール#200、登録商標、電気化学工業(株)製)
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア 10重量部
(DCMU99、型番、保土ヶ谷化学工業(株)製)
得られた一方向性プリプレグは、幅1,002mmで、側端部にエポキシ樹脂の未含浸部分は認められなかった。
このプリプレグの最大凹凸差Rtは33μm、繊維目付の平均値は99.8g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−4.2%であった。なお、繊維目付は100mm角の試験片で測定した。
このプリプレグを用いて、下記方法で円筒成形体を作製し、その円筒成形体を用いて円筒3点曲げ試験を行った。
(管状成形体の作製)
円筒成形体の主軸に対して0°ストレート層3プライ、±45°アングルプライ層3プライの積層構成を有し、内径が10mmの円筒を作製した。芯金(マンドレル)には直径10mm、長さ1000mmのステンレス製丸棒を使用した。
バイアス層としてプリプレグシートをプリプレグの繊維方向がマンドレル主軸方向に対して45°になるように、縦800mm×横103mmの長方形に2枚切り出した。この2枚を繊維方向が互いに交差するように、かつ横方向に16mm(マンドレル半周分に対応)ずらして貼り合わせた。
次に、貼り合わせたプリプレグを、外径10mm、長さ1000mmの、離型処理したステンレス製マンドレルに、2枚のプリプレグシートを貼り合わせたプリプレグの縦方向とマンドレル主軸が一致するように巻き付けた。
更にその上に、ストレート層としてプリプレグシートをプリプレグの繊維方向が縦方向になるように、縦800mm×横112mmの長方形に切り出した一方向プリプレグシートをプリプレグの縦方向とマンドレル軸方向が一致するように巻き付けた。
次に、シートワインド成形用のラッピングテープ(熱収縮フィルムテープ)を所定の方法で巻き付けた後、硬化炉中で温度130℃、2時間加熱成形した。
その後、マンドレルを脱芯(抜き取り)し、ラッピングテープを除去して円筒成形体を得た。
成形した円筒成形体は、その外径を円筒の中央部、中央部から各150mmの位置の外径をノギスで測定した。
(円筒3点曲げ試験)
内径10mmの管状体から長さ400mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブシャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)記載の方法に従い、円筒3点曲げ試験を行った。支点間は300mmとし、中央荷重にて破壊時の荷重を測定した。試験は試験数10で実施し破壊荷重平均値、およびバラツキを測定した。
円筒成形体の外径の平均値は11.3mmでありそのバラツキは10本作製したもので5.8%とバラツキが少ないものであった。また上記方法で実施した3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は820Nでありバラツキも5.2%と小さいものであった。
(実施例2)
実施例1において、幅規制部材としての、2段目と3段目の開繊部材間に設置した硬質クロムメッキバーを取り外し、幅規制部材を最終段の出側に設置した硬質クロムメッキロールのみとした。
幅規制部材たる、直径20mmの硬質クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,001〜1,002mmであり、側端部における単繊維の乱れや毛羽立ちは認められなかった。また、強化繊維の目付は、中央部において99.6g/m2であり、側端部においては100.6g/m2であった。
また、得られた一方向性プリプレグは、幅1,002mmで、側端部にエポキシ樹脂の未含浸部分は認められなかった。
このプリプレグの表面の最大凹凸差Rtは31μmであり100mm幅毎のRtの平均値からのバラツキは17%、繊維目付の平均値は99.9g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大2.5%であった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.5mmでありそのバラツキは4.3%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は835Nでありバラツキは5.8%であった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、各炭素繊維束に400gの張力をかけながら7m/分の速度で図2、図3、図5に示した装置に供給した。開繊部材としては、梨地加工した、直径5mmの硬質クロムメッキロールをロールの軸方向に振動するもの2本とロールの軸に直交する方向に振動するもの2本およびそれらの間に設置する振動しないフリーロール6本を用い、それを軸方向に振動するものを振動数10Hz、振幅10mm、軸直交方向に振動するものを振動数30Hz、振幅2mmで振動させた。また図4に示した幅規制部材としては、1段目から最終段の開繊部材間に梨地加工した直径5mmの硬質クロムメッキバーを用い、最終段の開繊部材の出側に設置するものにあっては、梨地加工した直径20mmの硬質クロムメッキロールを用いた。それぞれの幅規制部材は図4の基板にバネで繋がれ、10gfの荷重で1mm幅方向外側に動くように、またそれぞれの幅方向間隔をいずれも1000mmに設定した。
幅規制部材たる、直径20mmの硬化クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,001〜1,002mmであった。
この強化繊維シートに図8の装置を用いて、実施例1と同様にして、1003mm幅の一方向性プリプレグとした。
作製したプリプレグの表面最大凹凸差Rtは30μm、繊維目付の平均値は99.8g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−3.3%であった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.5mmでありそのバラツキは4.2%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は825Nでありバラツキは4.6%であった。
(実施例4)
実施例3において、幅規制部材としての、開繊部材間に設置した硬質クロムメッキバーを取り外し、幅規制部材を最終段の出側に設置した硬質クロムメッキロールのみとした。
幅規制部材たる、直径20mmの硬質クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,002〜1,003mmであった。
この強化繊維シートを用いて実施例1と同じ方法で1002mm幅のプリプレグを作製した。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは27μであり表面平均粗さRaは2.4μm、繊維目付の平均値は100.2g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大3.5%であった。 このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.8mmでありそのバラツキは3.2%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は835Nでありバラツキは3.3%であった。
(実施例5)
実施例3において、開繊部材に図6のものを全ての段に使用しプリプレグを作製した。
すなわち、開繊部材として、梨地加工した、直径5mmの硬質クロムメッキロールをロールの軸方向に振動するもの2本とロールの軸に直交する方向に振動するもの2本およびそれらの間に設置する振動しないフリーロール6本において、その両端部に直径15mm、幅5mmの硬質クロムメッキした鍔を開繊部材にバネで繋がれ、10gfの荷重で1mm幅方向外側に動くように、またそれぞれの幅方向間隔をいずれも1000mmに設定した。こうして幅1000mmのプリプレグを得た。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは24μmであり100mm幅毎のRtの平均値からのバラツキは15%、繊維目付の平均値は100.0g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大1.5%であった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.4mmでありそのバラツキは2.2%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は845Nでありバラツキは2.8%であった。
(実施例6)
実施例3において、全ての幅規制部材を取り除き、強化繊維シートの両端部に隣接するように含浸部に導入されない炭素繊維束を開繊手段に入れた。すなわちこの含浸部に導入されない炭素繊維束は実施例1と同じ炭素繊維束を3本に束ねて1ターン/25mの撚りをかけたものを用いた。この含浸部に導入されない炭素繊維束と強化繊維シートを作製する炭素繊維束をそれぞれクロムメッキした直径5mmの軸方向に20Hz、振幅5mmで振動するバーに張力をそれぞれの繊維束に100gかけて接触させたときの拡幅度、すなわちバーに接触前の繊維束幅に対する接触後の幅は、含浸部に導入されない炭素繊維束が150%に対し強化繊維シートを作製する炭素繊維束が180%であった。
このようにして図5、図7の装置を用い、強化繊維シートを作製したところ強化繊維シートの幅は1000〜1001mmであった。
この強化繊維シートを用いて実施例1と同じ方法で1001mm幅のプリプレグを作製した。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは21μであり、繊維目付の平均値は100.1g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大1.8%、50mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大2.5%であった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.5mmでありそのバラツキは3.1%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は840Nでありバラツキは3.1%であった。
(実施例7)
実施例6において、155本の炭素繊維束を1000mm幅に6.5mmピッチにした以外は同じにして、幅1002〜1003mmの強化繊維シートを作製し、さらに実施例1と同様に繊維重量含有率76%のプリプレグを作製した。
作製したプリプレグの表面最大凹凸差Rtは30μm、繊維目付の平均値は124.5g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−2.6%であった。
このプリプレグを用いて、実施例1と同様に円筒成形体を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.0mmであり、そのバラツキは3.0%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1035Nでありバラツキは3.2%であった。
(実施例8)
実施例3において、188本の炭素繊維束を1000mm幅に5.4mmピッチにして、6m/分の速度で、軸方向に振動する開繊部材を振動数5Hz、振幅7mm、軸直交方向に振動するものを振動数10Hz、振幅2mmで振動させ幅1002〜1003mmの強化繊維シートを作製し、さらに実施例1と同じ方法で繊維含有率76%のプリプレグを作製した。
作製したプリプレグの表面最大凹凸差Rtは56μm、繊維目付の平均値は150.3g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−4.6%であった。
このプリプレグを用いて、実施例1と同様に円筒成形体を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.3mmでありそのバラツキは5.3%であった。また円筒3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1245Nでありバラツキも6.2%と小さいものであった。
(実施例9)
実施例8において、幅規制部材としての、開繊部材間に設置した硬質クロムメッキバーを取り外し、幅規制部材を最終段の出側に設置した硬質クロムメッキロールのみとした。
幅規制部材たる、直径20mmの硬質クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,002〜1,003mmであった。
この強化繊維シートを用いて実施例8と同じ方法で1002mm幅のプリプレグを作製した。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは36μであり表面平均粗さRaは3.5μm、繊維目付の平均値は150.2g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−2.7%であった。このプリプレグを用いて実施例6と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.2mmでありそのバラツキは3.2%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1040Nでありバラツキは4.1%であった。
(実施例10)
実施例8において、開繊部材に図6のものを全ての段に使用しプリプレグを作製した。
すなわち、開繊部材として、梨地加工した、直径5mmの硬質クロムメッキロールをロールの軸方向に振動するもの2本とロールの軸に直交する方向に振動するもの2本およびそれらの間に設置する振動しないフリーロール6本において、その両端部に直径15mm、幅5mmの硬質クロムメッキした鍔を開繊部材にバネで繋がれ、10gfの荷重で1mm幅方向外側に動くように、またそれぞれの幅方向間隔をいずれも1000mmに設定した。こうして幅1001mmのプリプレグを得た。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは32μmであり100mm幅毎のRtの平均値からのバラツキは17%、繊維目付の平均値は150.1g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−2.2%であった。
このプリプレグを用いて実施例6と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.3mmでありそのバラツキは2.2%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1028Nでありバラツキは3.1%であった。
(実施例11)
実施例8において、全ての幅規制部材を取り除き、強化繊維シートの両端部に隣接するように実施例6と同じ含浸部に導入されない炭素繊維束を開繊手段に入れた。
このようにして図5、図7の装置を用い、強化繊維シートを作製したところ強化繊維シートの幅は1000〜1001mmであった。
この強化繊維シートを用いて実施例3と同じ方法で1001mm幅のプリプレグを作製した。
このプリプレグの表面最大凹凸差Rtは31μであり、繊維目付の平均値は150.1g/m2、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大2.0%、50mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大2.9%であった。
このプリプレグを用いて実施例8と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.2mmでありそのバラツキは1.1%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1037Nでありバラツキは2.1%であった。
(実施例12)
実施例11において、250本の炭素繊維束を1000mm幅に4.0mmピッチにして、5m/分の速度で、軸方向に振動する開繊部材を振動数5Hz、振幅7mm、軸直交方向に振動するものを振動数5Hz、振幅2mmで振動させ幅1002〜1003mmの強化繊維シートを作製し、さらに実施例1と同じ方法で繊維含有率76%のプリプレグを作製した。
作製したプリプレグの表面最大凹凸差Rtは38μm、繊維目付の平均値は200.9g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−3.2%であった。
このプリプレグを用いて、実施例1と同様に円筒成形体を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.77mmでありそのバラツキは3.2%であった。また円筒3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1480Nでありバラツキも3.8%と小さいものであった。
(比較例1)
実施例1において、幅規制部材としての、2段目と3段目の硬質クロムメッキロール間に設置した硬質クロムメッキバーと、最終段の出側に設置した硬質クロムメッキロールを取り外した。
開繊部材たる最終段の硬質クロムメッキロールの出側で強化繊維シートの幅を測定したところ、幅は1,009〜1,010mmであった。強化繊維の目付は、中央部において99.9g/m2、側端部においては94.5g/m2であった。
また、上記、強化繊維シートを用いて、実施例1と同様の方法で得られた一方向性プリプレグには、側端部に単繊維のはみ出しによるエポキシ樹脂の未含浸部が帯状に存在し、取り扱い時に未含浸部の単繊維が毛羽立った。
樹脂含浸部分におけるプリプレグ表面の最大凹凸差Rtは34μmと良好であったが、繊維目付の平均値は99.8g/m2となり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−5.9%となった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は10.7mmでありそのバラツキは8.8%であり、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は790Nでありバラツキは12.2%もあった。
(比較例2)
実施例1において、全ての開繊部材と全ての幅規制部材を取り除いた以外は全て同じにして幅1000mmのプリプレグを作製した。
その結果、繊維目付は100.2g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは4.3%であったが、プリプレグの表面最大凹凸差Rtが47μmとなった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.8mm、そのバラツキは6.3%、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は770Nであり、バラツキは13.7%もあった。
(比較例3)
実施例8において、全ての幅規制部材を取り除いた以外は全て同じに強化繊維シートおよびプリプレグを作製した。
その結果強化繊維シートの幅は1009mmとなり、プリプレグでは両端部に樹脂に含浸していない部分が各3〜4mmもできた。樹脂含浸部分1001mmの表面最大凹凸差Rtは35μmと良好であったが、繊維目付の平均値は148.9g/m2となり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは最大−13.2g/m2となった。
このプリプレグを用いて実施例5と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は11.3mm、そのバラツキは8.3%、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1092N、そのバラツキは19.2%もあった。
(比較例4)
実施例8において、全ての開繊部材と全ての幅規制部材を取り除いた以外は全く同じにして幅1000mmのプリプレグを作製した。
その結果、繊維目付の平均値は150.3g/m2であり、100mm幅毎の繊維目付の平均値からのバラツキは3.8%であったが、表面最大凹凸差Rtが72μmとなった。
このプリプレグを用いて実施例1と同じ方法で円筒を作製し、円筒3点曲げ試験を実施したところ、円筒成形体の外径の平均値は12.1mm、そのバラツキは7.2%、3点曲げ試験による破壊荷重の平均値は1020Nであり、そのバラツキは13.2%もあった。
本発明に係る表面粗さの測定結果の一例を示すグラフである。 本発明の一形態に係る強化繊維シートの製造装置の概略平面図である。 本発明の一形態に係る強化繊維シートの製造装置の概略正面図である。 本発明の強化繊維シートの製造装置で用いる幅規制部材の一形態を示す概略斜視図である。 本発明の一形態に係る開繊手段の一例を示す概略正面図である。 本発明に係る開繊手段に用いるローラの一例を示す概略正面図である。 本発明に係る繊維状帯を開繊後巻き取る装置の一例を示す概略平面図である。 本発明の強化繊維シートの製造装置を用いる一方向性プリプレグの製造装置の概略正面図である。
符号の説明
S:表目粗さ断面曲線
S1:最大ピーク
X:X軸(中心線)
Y:Y軸
L:基準長さ
1:強化繊維束
2:開繊ロール(開繊部材)
2a:横振動ロール
2b:縦振動ロール
2c:自由回転ロール
3:強化繊維シート
4:幅規制ロール(幅規制部材)
4a:基板
4b:ロール
4c:長孔
5:鍔(幅規制部材)
6:含浸部に導入されない繊維状帯
7:フリーロール
8:繊維状帯の巻き取り装置
9:ヒータ
10:導入ロール
11:ヒータ
12:含浸ロール
13:引取ロール
14:一方向プリプレグのロール体
15:樹脂を塗布した離型紙

Claims (22)

  1. 強化繊維の目付が140g/m2未満であり、表面の最大凹凸差が35μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある一方向性プリプレグ。
  2. 強化繊維の目付が140〜300g/m2の範囲内にあり、表面の最大凹凸差が60μm以下であり、かつ、強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の強化繊維の目付が、各分割片について求めた強化繊維の目付の平均値の±5%以内にある一方向性プリプレグ。
  3. 強化繊維の軸方向に直交する方向に100mm幅に分割したとき、各分割片の表面の最大凹凸差が、各分割片について求めた表面の最大凹凸差の平均値の±20%以内にある請求項1または2に記載の一方向性プリプレグ。
  4. 強化繊維が炭素繊維である請求項1〜3のいずれかに記載の一方向性プリプレグ。
  5. 一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊して強化繊維シートを得るに際し、少なくとも最終段の開繊部材から得られる強化繊維シートの幅を規制する、強化繊維シートの製造方法。
  6. 一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊して強化繊維シートを得るに際し、少なくとも最終段の開繊部材上で強化繊維シートの幅を規制する、強化繊維シートの製造方法。
  7. 多段に配置した複数本の開繊部材の任意の開繊部材間で強化繊維シートの幅をさらに規制する、請求項5または6に記載の強化繊維シートの製造方法。
  8. 多段に配置した複数本の開繊部材の任意の開繊部材上で強化繊維シートの幅をさらに規制する、請求項5〜7のいずれかに記載の強化繊維シートの製造方法。
  9. 一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を多段に配置した複数本の開繊部材に緊張下に順次接触させながら開繊して強化繊維シートを得るに際し、少なくとも1つの開繊部材に接触させた後の任意の位置において、走行する強化繊維シートの各側方に配列した、強化繊維シートと実質的に等しい速度で走行する幅規制手段により強化繊維シートの幅を規制する強化繊維シートの製造方法。
  10. 前記幅規制手段が、繊維状帯である請求項9記載の強化繊維シートの製造方法。
  11. 前記複数本の開繊部材の最初の1つに接する前の前記引き揃えられた複数本の強化繊維束の幅に対し、幅規制後の強化繊維シートの幅を98〜105%とする、請求項5〜10のいずれかに記載の強化繊維シートの製造方法。
  12. 連続的に供給される、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を開繊して強化繊維シートとなす、供給される強化繊維束の走行方向に沿って多段に配置された複数本の開繊部材と、少なくとも最終段の開繊部材の出側に設けられた強化繊維シートの幅規制部材とを備えている強化繊維シートの製造装置。
  13. 連続的に供給される、一方向に互いに並行するように引き揃えられた複数本の強化繊維束を開繊して強化繊維シートとなす、供給される強化繊維束の走行方向に沿って多段に配置された複数本の開繊部材のうち、少なくとも最終段の開繊部材に強化繊維シートの幅規制部材を設けてなる強化繊維シートの製造装置。
  14. 開繊部材が強化繊維束の走行方向に関して上下方向に交互に配置されている、請求項12または13に記載の強化繊維シートの製造装置。
  15. 開繊部材がバーまたはロールを備えている、請求項12〜14のいずれかに記載の強化繊維シートの製造装置。
  16. 前記開繊部材に設けられたバー、またはロールの軸方向両端部に自在に左右可動な強化繊維シートの幅規制部材が設けてある請求項15に記載の強化繊維シートの製造装置。
  17. 幅規制部材が多段に配置された複数本の開繊部材の任意の開繊部材間にさらに設けられている、請求項12〜16のいずれかに記載の強化繊維シートの製造装置。
  18. 幅規制部材が強化繊維シートの各側方に起立するバーまたはロールからなる一対のガイドで構成されている、請求項12〜17のいずれかに記載の強化繊維シートの製造装置。
  19. 一対のガイドはバーまたはロールの間隔が可変に構成されている、請求項18に記載の強化繊維シートの製造装置。
  20. 請求項5〜10のいずれかに記載の方法または請求項11〜17のいずれかに記載の装置によって製造された強化繊維シート。
  21. 強化繊維が炭素繊維である請求項18に記載の強化繊維シート。
  22. 請求項5〜11のいずれかに記載の方法、または請求項12〜21のいずれかに記載の装置によって製造された強化繊維シートに樹脂を含浸する一方向性プリプレグの製造方法。
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