JP2004250570A - 一方向プリプレグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】幅方向における強化繊維の目付の均一性が高く、FRPの特性を向上させることができる一方向プリプレグの製造方法を提供する。
【解決手段】強化繊維糸条を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体に加熱、加圧下に樹脂を含浸して一方向性プリプレグを製造する際に、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくする。
【選択図】 図2
【解決手段】強化繊維糸条を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体に加熱、加圧下に樹脂を含浸して一方向性プリプレグを製造する際に、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向プリプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
よく知られているように、FRP(繊維強化プラスチック)の成形に一方向プリプレグが用いられる。そのような一方向プリプレグは、たとえば、炭素繊維糸条等の複数本の強化繊維糸条を等ピッチで一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体にBステージのエポキシ樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙をその樹脂塗布面が引揃え体側を向くように重ね合わせ、重ね合せ体を加熱、加圧して離型紙上のマトリクス樹脂を強化繊維糸条に転移、含浸することによって製造されている(たとえば、特許文献1参照)。いわゆるホットメルト法と呼ばれる方法である。樹脂の含浸に先だって引揃え体をロール等に緊張下に接触させて強化繊維糸条を開繊、拡幅し、強化繊維シートとする場合もある(たとえば、特許文献2参照)。いずれの場合も、得られる一方向プリプレグの強化繊維の目付に斑があると、当然、成形されるFRPの強度、その他の特性は不均一なものとなる。すなわち、強化繊維の目付の均一性は、FRPの特性を左右する。
【0003】
ところで、一方向プリプレグにおける強化繊維の目付は、両側端部分において低くなりやすい。これは、マトリクス樹脂の含浸に際して強化繊維糸条の引揃え体を加熱、加圧したとき、幅方向中央部分における強化繊維糸条は隣り合う強化繊維糸条同士が互いの動きを規制し合っているが、両側端部分においてはそのような規制力が弱いために、強化繊維糸条が、あたかも土手が崩れるように外方に向かって移動してしまうからである。マトリクス樹脂の含浸に先立ってロール等を用いて強化繊維糸条を開繊、拡幅する場合も同様であり、両側端部分は中央部分にくらべて開繊、拡幅が進む結果、やはり強化繊維の目付が低下してくる。これを防止するために、開繊、拡幅により得られる強化繊維シートを、ロール軸方向両端部をロール軸方向中央部に向かう下りの傾斜面として構成してなる、全体として鼓形のロールに接触させ、両側端部の強化繊維を中央部に向かって押し戻すように移動させることも提案されている(たとえば、特許文献3参照)。しかしながら、一旦開繊、拡幅した後に再び狭幅化すると、両側端縁付近に極端に厚みをもった部分ができやすい。
【0004】
このような、両側端部分における強化繊維の目付が他の部分にくらべて低くなる傾向は、強化繊維の目付の高い(厚みが大きい)、いわゆる高目付プリプレグと呼ばれる一方向プリプレグにおいて特に起こりやすい。目付を高くしようとすればするほど(厚みを大きくしようとすればするほど)、強化繊維糸条の重なりが多くなるからである。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−227840号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−292238号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2002−235257号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の技術の上述した問題点を解決し、幅方向における強化繊維の目付の均一性が高く、FRPの特性を向上させることができる一方向プリプレグの製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、強化繊維糸条を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体に加熱、加圧下に樹脂を含浸して一方向性プリプレグを製造する際に、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくすることを特徴とする一方向プリプレグの製造方法を提供する。
【0010】
上記において、引揃え体の両側端部分における10本以下の強化繊維糸条について引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくするのが好ましい。また、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれの1/4〜3/4倍の範囲内で小さくするのも好ましい。さらに、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを引揃え体の端縁側ほど小さくするのも好ましい。また、樹脂を含浸する前に強化繊維糸条を開繊、拡幅するのも好ましいことである。
【0011】
本発明によれば、強化繊維の体積含有率が少なくとも60%であり、各側端部100mm幅の部分における強化繊維の目付が全幅方向における強化繊維の目付の100±5%の範囲内にあるような一方向プリプレグが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の方法を実施する装置の一例を示すもので、複数個のパッケージ1、1、・・・から繰り出される複数本の強化繊維糸条2、2、・・・は、自由回転する引揃えロール3、3、コーム4を経て一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えられ、引揃え体5となる。
【0013】
コーム4は、図2に示すように、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5の両側端部分Eにあって強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向に対して斜めに配されたコーム41片と、引揃え体5の両側端部分Eを除く部分(以下、本明細書において中央部分Cという)において強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向に対して直交するように配されたコーム42片とを有する(この図2では、一側端部分と中央部分の一部のみが示されている)。コーム片41は、コーム台41aと、このコーム台41a上に等ピッチで立設された複数本の櫛刃41bとを有している。同様に、コーム片42は、コーム台42aと、このコーム台42a上に等ピッチで立設された複数本の櫛刃42bとを有している。櫛刃の立設ピッチはコーム片41とコーム片42とで等しいが、強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向(図1において左方から右方に向かう方向)に対してコーム片42は直交するように配され、一方、コーム片41は斜めに配されているため、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5をみると、両側端部分Eにおける強化繊維糸条2、2、・・・の引揃えピッチは、中央部分Cにおける強化繊維糸条2、2、・・・のそれよりも小さくなっている。
【0014】
再び図1を参照するに、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5の上下面には、導入ロール6、6を介して導入される、Bステージのエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙7、7がその樹脂塗布面が引揃え体5側を向くように重ね合わされ、ヒータ8で予熱された後、加熱された含浸ロール9、9間に通され、引揃え体を構成している強化繊維糸条の押し拡げと離型紙7、7上のマトリクス樹脂の強化繊維糸条への転移、含浸とが行われる。これにより一方向プリプレグが得られるが、マトリクス樹脂の転移、含浸後は、上側の離型紙7を剥ぎ取り、下側の離型紙7ごとロール状に巻き取り、一方向プリプレグのロール体10とする。マトリクス樹脂が含浸される際、強化繊維糸条の引揃え体が含浸ロールで加圧され、強化繊維糸条の移動が起こるが、引揃え体の両側端部分における、隣接する強化繊維糸条同士による拘束力が小さいために端縁に向かって移動しやすい強化繊維糸条の引揃えピッチを中央部分におけるそれよりも小さくしているために、一方向プリプレグの両側端部分における強化繊維の目付が中央部分に比べて低くなるのを防止することができる。
【0015】
図3は、図2に示したものとは異なる形態のコームを示すものである。このコーム4は、両側端部分Eに配するコーム片41がわん曲している。わん曲に沿ってみたとき、複数本の櫛刃41bの立設ピッチは等しいものの、両側端部分Eにおける強化繊維糸条2、2、・・・の引揃えピッチは、コーム片41がわん曲しているおかげで引揃え体5の端縁側ほど小さい。このように、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを、連続的ないし段階的に引揃え体の端縁側ほど小さくすることもできる。このようなコームの採用は、端縁側の強化繊維糸条ほど外方に向かって移動しやすいことを考えるとき、一方向プリプレグの両側端部分における強化繊維の目付が低くなるのを防止するうえで有効であるといえる。
【0016】
上記において、強化繊維糸条は、炭素繊維糸条、ガラス繊維糸条、アラミド繊維糸条のような高強度、高弾性率繊維の糸条である。なかでも、比強度、比弾性率に優れたFRPを得ることができる炭素繊維糸条であるのが好ましい。そのような炭素繊維糸条としては、たとえば、ポリアクリロニトリル系繊維やピッチ系繊維等を原料繊維とする、単繊維数が1,000〜100,000本程度のものを用いることができる。
【0017】
コームは、図2、図3に示したようなものに限らない。たとえば、櫛刃に代えてコーム台に溝を設けることであってもよい。ただ、強化繊維糸条が擦過によって切れたり毛羽を発生したりしないよう、格別の注意を払う必要がある。そういう意味では、図2、図3に示した形態における櫛刃をロールで構成したり、発生した毛羽が櫛刃等に蓄積されるのを防止するために、コームを櫛刃等の立設方向に振動させる(往復動させる)のも好ましい。
【0018】
引揃え体の両側端部分おけるどの程度の強化繊維糸条について引揃えピッチを中央部分のそれよりも小さくするかは、強化繊維糸条の本数や太さ、引揃えピッチ、マトリクス樹脂の含浸時における含浸ロールによる加圧力等、いろいろな要因によって異なるものの、通常は、10本以下でよい。
【0019】
また、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを中央部分におけるそれよりもどの程度小さくするかは、これもまた、強化繊維糸条の本数や太さ、引揃えピッチ、マトリクス樹脂の含浸時における含浸ロールによる加圧力等によって異なるものの、通常は、中央部分における引揃えピッチの1/4〜3/4倍とする。2/3〜1/3倍の範囲とすればなおよい。
【0020】
さらに、一方向プリプレグの幅方向における強化繊維の目付の斑をより小さくしたり、マトリクス樹脂の含浸性を向上させたりする目的で、図1におけるコーム4と導入ロール6、6との間に開繊装置を設け、マトリクス樹脂の含浸前に引揃え体を構成している強化繊維糸条を開繊、拡幅するのも好ましい。
【0021】
図4は、そのような開繊装置の一例を示すもので、強化繊維糸条の引揃え体5は、導入ロール11を介して開繊手段12に導かれる。開繊手段12は、引揃え体5の走行方向(図面左方から右方に向かう方向)に沿って設けた、この例では2本の、図示しない加振源によってロール軸方向に振動せしめられる振動ロール12a、12aを有する。また、各振動ロール12a、12aには対をなして自由回転ロール12b、12bが設けられている。また、開繊手段12の下方には、ヒータ13が設けられている。
【0022】
このような開繊装置によれば、引揃え体5を構成している強化繊維糸条は、ヒータ13によって所望の温度に保たれながら、振動ロール12aおよび自由回転ロール12bとの共同作用によって開繊、拡幅される。このとき、自由回転ロール12bは、振動ロール12aによる強化繊維糸条のロール軸方向への移動に関して支点のように作用する。そして、強化繊維糸条は、開繊、拡幅された後は、もはや糸条の体をなさない強化繊維シート14となり、この強化繊維シート14にマトリクス樹脂が含浸される。なお、ヒータ13は必須のものではないが、強化繊維糸条が炭素繊維糸条である場合、炭素繊維糸条には、通常、サイジング剤が付着せしめられていることから、そのまま開繊するよりも、加熱してサイジング剤を軟化せしめた状態で開繊するほうが高い開繊効果が得られる。そのため、炭素繊維糸条を開繊する場合には、ヒータ13を設け、炭素繊維糸条を50〜180℃程度の温度に保ちながら開繊するのが好ましい。また、振動ロールは、強化繊維糸条の種類や太さ、走行速度等にもよるが、周波数1〜20Hz、振幅1〜30mm程度の範囲内でロール軸方向に振動させるとよい。
【0023】
本発明によれば、強化繊維の体積含有率が少なくとも60%であり、各側端部100mm幅の部分における強化繊維の目付が全幅方向における強化繊維の目付の100±5%の範囲内にあるような、幅方向における強化繊維の目付の均一性の高い一方向プリプレグを得ることができる。
【0024】
本発明は、強化繊維の目付が100g/m2の以上であるような高目付の一方向プリプレグ(厚みの大きい一方向プリプレグ)を製造する場合に特に好適である。目付を高くしようとすればするほど強化繊維糸条の重なりが大きくなり、両側端部分において重なりがくずれやすくなってその部分における強化繊維の目付が低下しやすいからである。換言すれば、パッケージから引き出された強化繊維糸条の糸幅に対し、一方向プリプレグ中における各強化繊維糸条の糸幅(得られる一方向プリプレグの幅を導入した強化繊維糸条の本数で割り返した値)が小さいものであれば、両側端部分における強化繊維の目付の低下を抑制できる効果が顕著であるということである。
【0025】
【実施例および比較例】
実施例1:
図1、図2に示した装置を用いて一方向プリプレグを製造した。強化繊維糸条としては、188本の、平均単繊維径7μm、単繊維数12,000本、引張強度4.9GPa、引張弾性率230GPaの炭素繊維糸条(繊度:0.8g/m、糸条幅:6.5mm)を用いた。また、マトリクス樹脂としては、下記の組成からなるエポキシ樹脂組成物を用いた。
【0026】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”828)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”1001)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 50重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”154)
ポリビニルホルマール 10重量部
(電気化学工業(株)製“デンカホルマール”#200)
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア 10重量部
(保土ヶ谷化学工業(株)製DCMU99)
188本の炭素繊維糸条は、中央部分においては168本を5.32mmピッチで引き揃えた。また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ10本を4.00mmピッチ、すなわち、中央部分におけるピッチの約3/4のピッチで引き揃えた。さらに、ヒータ8による炭素繊維糸条の加熱温度は90℃、含浸ロール9、9の加熱温度は130℃、線圧は3kg/cmとした。
【0027】
得られた一方向プリプレグは、幅1、000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0028】
全幅方向における炭素繊維の目付:149.7g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:145.8g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:146.7g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の97.4%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは97.7%であった。
【0029】
上記一方向プリプレグを用い、内径が10mm、長さが1,000mmの、内層が3層の±45°層、外層が3層の0°層の層構成を有するFRP管を成形した。成形は、外径10mmのステンレス製マンドレルを用い、これに一方向プリプレグを上記層構成になるように巻き付け、さらにその上にラッピングテープを巻き付け、130℃で2時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させた後、マンドレルを抜き取ることによった。得られたFRP管の外径のばらつきをN数10として測定した。また、FRP管から長さ400mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブシャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に基づき、N数を10として3点曲げ試験をした。支点間距離は300mmとし、中央荷重にて破壊時の荷重を測定した。試験結果を以下に示す。
【0030】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.22%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.8%
また、上記一方向プリプレグの両側端部分100mmの部分を切除し、中央部分800mmの部分を用いて同様にFRP管を作り、同様に試験した。試験結果を以下に示す。
【0031】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.25%
破壊荷重 :1,330N
破壊荷重のばらつき:5.2%
実施例2:
実施例1において、188本の炭素繊維糸条を、中央部分においては180本を5.32mmピッチで引き揃え、また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ4本を3.56mmピッチ、すなわち、中央部分におけるピッチの約2/3のピッチで引き揃えた。
【0032】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0033】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.2g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:149.7g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:148.8g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の99.7%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは99.1%であった。
【0034】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0035】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.18%
破壊荷重 :1,305N
破壊荷重のばらつき:5.2%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0036】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.17%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.8%
実施例3:
実施例1において、コームを図3に示したものに代えた。その結果、188本の炭素繊維糸条は、中央部分においては178本が5.32mmピッチで引き揃えられ、また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ5本が、内側から端縁側に向かって順に4.00mm(中央部分のピッチの約3/4)、3.56mm(同約2/3)、2.66mm(同1/2)、1.76mm(同約1/3)、1.33mm(同1/4)のピッチで引き揃えられた。
【0037】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0038】
全幅方向における炭素繊維の目付:1505g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:1509g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:1507g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の100.3%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは100.1%であった。
【0039】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0040】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.17%
破壊荷重 :1,340N
破壊荷重のばらつき:3.3%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0041】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.16%
破壊荷重 :1,350N
破壊荷重のばらつき:3.1%
実施例4:
実施例1において、コーム4と導入ロール6、6との間に図4に示した開繊装置を付加した。振動ロール12a、12aは、周波数10Hz、振幅10mmで振動させた。また、ヒータ13による炭素繊維糸条の加熱温度は180℃とした。さらに、開繊装置の出側における張力は単繊維1,000本あたり200gとした。
【0042】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0043】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.0g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:150.5g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:150.1g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の100.3%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは100.1%であった。
【0044】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0045】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.24%
破壊荷重 :1,315N
破壊荷重のばらつき:4.8%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0046】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.21%
破壊荷重 :1,335N
破壊荷重のばらつき:3.7%
比較例1:
実施例1において、すべての炭素繊維糸条を5.05mmの等ピッチで引き揃えた。得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0047】
全幅方向における炭素繊維の目付:149.2g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:138.4g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:139.8g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の92.8%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは93.7%であった。
【0048】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0049】
外径の平均値 :11.8mm
外径のばらつき :5.7%
破壊荷重 :1,190N
破壊荷重のばらつき:12.1%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0050】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.32%
破壊荷重 :1,345N
破壊荷重のばらつき:4.6%
比較例2:
実施例4において、すべての炭素繊維糸条を4.78mmの等ピッチで引き揃えた。得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0051】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.1g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:126.3g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:128.1g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の84.2%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは85.4%であった。
【0052】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0053】
外径の平均値 :11.2mm
外径のばらつき :7.4%
破壊荷重 :1,085N
破壊荷重のばらつき:19.5%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0054】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.29%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.3%
【0055】
【発明の効果】
本発明は、強化繊維糸条の引揃え体の両側端部分における引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくするので、実施例と比較例との対比からも明らかなように、幅方向における強化繊維の目付の均一性が高く、FRPの特性を向上させることができる一方向プリプレグを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係る方法を実施する装置の概略正面図である。
【図2】図1に示した装置で用いるコームの概略平面図である。
【図3】図1に示した装置で用いる別のコームの概略平面図である。
【図4】図1に示した装置で用いる開繊装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1:パッケージ
2:強化繊維糸条
3:引揃えロール
4:コーム
41:子コーム
41a:コーム台
41b:櫛刃
42:子コーム
42a:コーム台
42b:櫛刃
5:強化繊維糸条の引揃え体
6:導入ロール
7:マトリクス樹脂を塗布した離型紙
8:ヒータ
9:含浸ロール
10:一方向プリプレグのロール体
11:導入ロール
12:開繊手段
12a:振動ロール
12b:自由回転ロール
13:ヒータ
14:強化繊維シート
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向プリプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
よく知られているように、FRP(繊維強化プラスチック)の成形に一方向プリプレグが用いられる。そのような一方向プリプレグは、たとえば、炭素繊維糸条等の複数本の強化繊維糸条を等ピッチで一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体にBステージのエポキシ樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙をその樹脂塗布面が引揃え体側を向くように重ね合わせ、重ね合せ体を加熱、加圧して離型紙上のマトリクス樹脂を強化繊維糸条に転移、含浸することによって製造されている(たとえば、特許文献1参照)。いわゆるホットメルト法と呼ばれる方法である。樹脂の含浸に先だって引揃え体をロール等に緊張下に接触させて強化繊維糸条を開繊、拡幅し、強化繊維シートとする場合もある(たとえば、特許文献2参照)。いずれの場合も、得られる一方向プリプレグの強化繊維の目付に斑があると、当然、成形されるFRPの強度、その他の特性は不均一なものとなる。すなわち、強化繊維の目付の均一性は、FRPの特性を左右する。
【0003】
ところで、一方向プリプレグにおける強化繊維の目付は、両側端部分において低くなりやすい。これは、マトリクス樹脂の含浸に際して強化繊維糸条の引揃え体を加熱、加圧したとき、幅方向中央部分における強化繊維糸条は隣り合う強化繊維糸条同士が互いの動きを規制し合っているが、両側端部分においてはそのような規制力が弱いために、強化繊維糸条が、あたかも土手が崩れるように外方に向かって移動してしまうからである。マトリクス樹脂の含浸に先立ってロール等を用いて強化繊維糸条を開繊、拡幅する場合も同様であり、両側端部分は中央部分にくらべて開繊、拡幅が進む結果、やはり強化繊維の目付が低下してくる。これを防止するために、開繊、拡幅により得られる強化繊維シートを、ロール軸方向両端部をロール軸方向中央部に向かう下りの傾斜面として構成してなる、全体として鼓形のロールに接触させ、両側端部の強化繊維を中央部に向かって押し戻すように移動させることも提案されている(たとえば、特許文献3参照)。しかしながら、一旦開繊、拡幅した後に再び狭幅化すると、両側端縁付近に極端に厚みをもった部分ができやすい。
【0004】
このような、両側端部分における強化繊維の目付が他の部分にくらべて低くなる傾向は、強化繊維の目付の高い(厚みが大きい)、いわゆる高目付プリプレグと呼ばれる一方向プリプレグにおいて特に起こりやすい。目付を高くしようとすればするほど(厚みを大きくしようとすればするほど)、強化繊維糸条の重なりが多くなるからである。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−227840号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−292238号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2002−235257号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の技術の上述した問題点を解決し、幅方向における強化繊維の目付の均一性が高く、FRPの特性を向上させることができる一方向プリプレグの製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、強化繊維糸条を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体に加熱、加圧下に樹脂を含浸して一方向性プリプレグを製造する際に、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくすることを特徴とする一方向プリプレグの製造方法を提供する。
【0010】
上記において、引揃え体の両側端部分における10本以下の強化繊維糸条について引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくするのが好ましい。また、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれの1/4〜3/4倍の範囲内で小さくするのも好ましい。さらに、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを引揃え体の端縁側ほど小さくするのも好ましい。また、樹脂を含浸する前に強化繊維糸条を開繊、拡幅するのも好ましいことである。
【0011】
本発明によれば、強化繊維の体積含有率が少なくとも60%であり、各側端部100mm幅の部分における強化繊維の目付が全幅方向における強化繊維の目付の100±5%の範囲内にあるような一方向プリプレグが得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の方法を実施する装置の一例を示すもので、複数個のパッケージ1、1、・・・から繰り出される複数本の強化繊維糸条2、2、・・・は、自由回転する引揃えロール3、3、コーム4を経て一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えられ、引揃え体5となる。
【0013】
コーム4は、図2に示すように、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5の両側端部分Eにあって強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向に対して斜めに配されたコーム41片と、引揃え体5の両側端部分Eを除く部分(以下、本明細書において中央部分Cという)において強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向に対して直交するように配されたコーム42片とを有する(この図2では、一側端部分と中央部分の一部のみが示されている)。コーム片41は、コーム台41aと、このコーム台41a上に等ピッチで立設された複数本の櫛刃41bとを有している。同様に、コーム片42は、コーム台42aと、このコーム台42a上に等ピッチで立設された複数本の櫛刃42bとを有している。櫛刃の立設ピッチはコーム片41とコーム片42とで等しいが、強化繊維糸条2、2、・・・の走行方向(図1において左方から右方に向かう方向)に対してコーム片42は直交するように配され、一方、コーム片41は斜めに配されているため、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5をみると、両側端部分Eにおける強化繊維糸条2、2、・・・の引揃えピッチは、中央部分Cにおける強化繊維糸条2、2、・・・のそれよりも小さくなっている。
【0014】
再び図1を参照するに、強化繊維糸条2、2、・・・の引揃え体5の上下面には、導入ロール6、6を介して導入される、Bステージのエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリクス樹脂を塗布した離型紙7、7がその樹脂塗布面が引揃え体5側を向くように重ね合わされ、ヒータ8で予熱された後、加熱された含浸ロール9、9間に通され、引揃え体を構成している強化繊維糸条の押し拡げと離型紙7、7上のマトリクス樹脂の強化繊維糸条への転移、含浸とが行われる。これにより一方向プリプレグが得られるが、マトリクス樹脂の転移、含浸後は、上側の離型紙7を剥ぎ取り、下側の離型紙7ごとロール状に巻き取り、一方向プリプレグのロール体10とする。マトリクス樹脂が含浸される際、強化繊維糸条の引揃え体が含浸ロールで加圧され、強化繊維糸条の移動が起こるが、引揃え体の両側端部分における、隣接する強化繊維糸条同士による拘束力が小さいために端縁に向かって移動しやすい強化繊維糸条の引揃えピッチを中央部分におけるそれよりも小さくしているために、一方向プリプレグの両側端部分における強化繊維の目付が中央部分に比べて低くなるのを防止することができる。
【0015】
図3は、図2に示したものとは異なる形態のコームを示すものである。このコーム4は、両側端部分Eに配するコーム片41がわん曲している。わん曲に沿ってみたとき、複数本の櫛刃41bの立設ピッチは等しいものの、両側端部分Eにおける強化繊維糸条2、2、・・・の引揃えピッチは、コーム片41がわん曲しているおかげで引揃え体5の端縁側ほど小さい。このように、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを、連続的ないし段階的に引揃え体の端縁側ほど小さくすることもできる。このようなコームの採用は、端縁側の強化繊維糸条ほど外方に向かって移動しやすいことを考えるとき、一方向プリプレグの両側端部分における強化繊維の目付が低くなるのを防止するうえで有効であるといえる。
【0016】
上記において、強化繊維糸条は、炭素繊維糸条、ガラス繊維糸条、アラミド繊維糸条のような高強度、高弾性率繊維の糸条である。なかでも、比強度、比弾性率に優れたFRPを得ることができる炭素繊維糸条であるのが好ましい。そのような炭素繊維糸条としては、たとえば、ポリアクリロニトリル系繊維やピッチ系繊維等を原料繊維とする、単繊維数が1,000〜100,000本程度のものを用いることができる。
【0017】
コームは、図2、図3に示したようなものに限らない。たとえば、櫛刃に代えてコーム台に溝を設けることであってもよい。ただ、強化繊維糸条が擦過によって切れたり毛羽を発生したりしないよう、格別の注意を払う必要がある。そういう意味では、図2、図3に示した形態における櫛刃をロールで構成したり、発生した毛羽が櫛刃等に蓄積されるのを防止するために、コームを櫛刃等の立設方向に振動させる(往復動させる)のも好ましい。
【0018】
引揃え体の両側端部分おけるどの程度の強化繊維糸条について引揃えピッチを中央部分のそれよりも小さくするかは、強化繊維糸条の本数や太さ、引揃えピッチ、マトリクス樹脂の含浸時における含浸ロールによる加圧力等、いろいろな要因によって異なるものの、通常は、10本以下でよい。
【0019】
また、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを中央部分におけるそれよりもどの程度小さくするかは、これもまた、強化繊維糸条の本数や太さ、引揃えピッチ、マトリクス樹脂の含浸時における含浸ロールによる加圧力等によって異なるものの、通常は、中央部分における引揃えピッチの1/4〜3/4倍とする。2/3〜1/3倍の範囲とすればなおよい。
【0020】
さらに、一方向プリプレグの幅方向における強化繊維の目付の斑をより小さくしたり、マトリクス樹脂の含浸性を向上させたりする目的で、図1におけるコーム4と導入ロール6、6との間に開繊装置を設け、マトリクス樹脂の含浸前に引揃え体を構成している強化繊維糸条を開繊、拡幅するのも好ましい。
【0021】
図4は、そのような開繊装置の一例を示すもので、強化繊維糸条の引揃え体5は、導入ロール11を介して開繊手段12に導かれる。開繊手段12は、引揃え体5の走行方向(図面左方から右方に向かう方向)に沿って設けた、この例では2本の、図示しない加振源によってロール軸方向に振動せしめられる振動ロール12a、12aを有する。また、各振動ロール12a、12aには対をなして自由回転ロール12b、12bが設けられている。また、開繊手段12の下方には、ヒータ13が設けられている。
【0022】
このような開繊装置によれば、引揃え体5を構成している強化繊維糸条は、ヒータ13によって所望の温度に保たれながら、振動ロール12aおよび自由回転ロール12bとの共同作用によって開繊、拡幅される。このとき、自由回転ロール12bは、振動ロール12aによる強化繊維糸条のロール軸方向への移動に関して支点のように作用する。そして、強化繊維糸条は、開繊、拡幅された後は、もはや糸条の体をなさない強化繊維シート14となり、この強化繊維シート14にマトリクス樹脂が含浸される。なお、ヒータ13は必須のものではないが、強化繊維糸条が炭素繊維糸条である場合、炭素繊維糸条には、通常、サイジング剤が付着せしめられていることから、そのまま開繊するよりも、加熱してサイジング剤を軟化せしめた状態で開繊するほうが高い開繊効果が得られる。そのため、炭素繊維糸条を開繊する場合には、ヒータ13を設け、炭素繊維糸条を50〜180℃程度の温度に保ちながら開繊するのが好ましい。また、振動ロールは、強化繊維糸条の種類や太さ、走行速度等にもよるが、周波数1〜20Hz、振幅1〜30mm程度の範囲内でロール軸方向に振動させるとよい。
【0023】
本発明によれば、強化繊維の体積含有率が少なくとも60%であり、各側端部100mm幅の部分における強化繊維の目付が全幅方向における強化繊維の目付の100±5%の範囲内にあるような、幅方向における強化繊維の目付の均一性の高い一方向プリプレグを得ることができる。
【0024】
本発明は、強化繊維の目付が100g/m2の以上であるような高目付の一方向プリプレグ(厚みの大きい一方向プリプレグ)を製造する場合に特に好適である。目付を高くしようとすればするほど強化繊維糸条の重なりが大きくなり、両側端部分において重なりがくずれやすくなってその部分における強化繊維の目付が低下しやすいからである。換言すれば、パッケージから引き出された強化繊維糸条の糸幅に対し、一方向プリプレグ中における各強化繊維糸条の糸幅(得られる一方向プリプレグの幅を導入した強化繊維糸条の本数で割り返した値)が小さいものであれば、両側端部分における強化繊維の目付の低下を抑制できる効果が顕著であるということである。
【0025】
【実施例および比較例】
実施例1:
図1、図2に示した装置を用いて一方向プリプレグを製造した。強化繊維糸条としては、188本の、平均単繊維径7μm、単繊維数12,000本、引張強度4.9GPa、引張弾性率230GPaの炭素繊維糸条(繊度:0.8g/m、糸条幅:6.5mm)を用いた。また、マトリクス樹脂としては、下記の組成からなるエポキシ樹脂組成物を用いた。
【0026】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”828)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 30重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”1001)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 50重量部
(油化シェルエポキシ(株)製“エピコート”154)
ポリビニルホルマール 10重量部
(電気化学工業(株)製“デンカホルマール”#200)
3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア 10重量部
(保土ヶ谷化学工業(株)製DCMU99)
188本の炭素繊維糸条は、中央部分においては168本を5.32mmピッチで引き揃えた。また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ10本を4.00mmピッチ、すなわち、中央部分におけるピッチの約3/4のピッチで引き揃えた。さらに、ヒータ8による炭素繊維糸条の加熱温度は90℃、含浸ロール9、9の加熱温度は130℃、線圧は3kg/cmとした。
【0027】
得られた一方向プリプレグは、幅1、000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0028】
全幅方向における炭素繊維の目付:149.7g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:145.8g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:146.7g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の97.4%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは97.7%であった。
【0029】
上記一方向プリプレグを用い、内径が10mm、長さが1,000mmの、内層が3層の±45°層、外層が3層の0°層の層構成を有するFRP管を成形した。成形は、外径10mmのステンレス製マンドレルを用い、これに一方向プリプレグを上記層構成になるように巻き付け、さらにその上にラッピングテープを巻き付け、130℃で2時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させた後、マンドレルを抜き取ることによった。得られたFRP管の外径のばらつきをN数10として測定した。また、FRP管から長さ400mmの試験片を切り出し、「ゴルフクラブシャフトの認定基準及び基準確認方法」(製品安全協会編、通商産業大臣承認5産第2087号、1993年)に基づき、N数を10として3点曲げ試験をした。支点間距離は300mmとし、中央荷重にて破壊時の荷重を測定した。試験結果を以下に示す。
【0030】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.22%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.8%
また、上記一方向プリプレグの両側端部分100mmの部分を切除し、中央部分800mmの部分を用いて同様にFRP管を作り、同様に試験した。試験結果を以下に示す。
【0031】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.25%
破壊荷重 :1,330N
破壊荷重のばらつき:5.2%
実施例2:
実施例1において、188本の炭素繊維糸条を、中央部分においては180本を5.32mmピッチで引き揃え、また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ4本を3.56mmピッチ、すなわち、中央部分におけるピッチの約2/3のピッチで引き揃えた。
【0032】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0033】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.2g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:149.7g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:148.8g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の99.7%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは99.1%であった。
【0034】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0035】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.18%
破壊荷重 :1,305N
破壊荷重のばらつき:5.2%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0036】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.17%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.8%
実施例3:
実施例1において、コームを図3に示したものに代えた。その結果、188本の炭素繊維糸条は、中央部分においては178本が5.32mmピッチで引き揃えられ、また、右側端部分および左側端部分においては、それぞれ5本が、内側から端縁側に向かって順に4.00mm(中央部分のピッチの約3/4)、3.56mm(同約2/3)、2.66mm(同1/2)、1.76mm(同約1/3)、1.33mm(同1/4)のピッチで引き揃えられた。
【0037】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0038】
全幅方向における炭素繊維の目付:1505g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:1509g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:1507g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の100.3%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは100.1%であった。
【0039】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0040】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.17%
破壊荷重 :1,340N
破壊荷重のばらつき:3.3%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0041】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.16%
破壊荷重 :1,350N
破壊荷重のばらつき:3.1%
実施例4:
実施例1において、コーム4と導入ロール6、6との間に図4に示した開繊装置を付加した。振動ロール12a、12aは、周波数10Hz、振幅10mmで振動させた。また、ヒータ13による炭素繊維糸条の加熱温度は180℃とした。さらに、開繊装置の出側における張力は単繊維1,000本あたり200gとした。
【0042】
得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0043】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.0g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:150.5g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:150.1g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の100.3%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは100.1%であった。
【0044】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0045】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.24%
破壊荷重 :1,315N
破壊荷重のばらつき:4.8%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0046】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.21%
破壊荷重 :1,335N
破壊荷重のばらつき:3.7%
比較例1:
実施例1において、すべての炭素繊維糸条を5.05mmの等ピッチで引き揃えた。得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0047】
全幅方向における炭素繊維の目付:149.2g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:138.4g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:139.8g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の92.8%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは93.7%であった。
【0048】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0049】
外径の平均値 :11.8mm
外径のばらつき :5.7%
破壊荷重 :1,190N
破壊荷重のばらつき:12.1%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0050】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.32%
破壊荷重 :1,345N
破壊荷重のばらつき:4.6%
比較例2:
実施例4において、すべての炭素繊維糸条を4.78mmの等ピッチで引き揃えた。得られた一方向プリプレグは、幅1,000mm、炭素繊維の体積含有率は76%であり、目付は以下のとおりであった。
【0051】
全幅方向における炭素繊維の目付:150.1g/m2
右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:126.3g/m2
左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付:128.1g/m2
すなわち、右側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付は、全幅方向における炭素繊維の目付の84.2%であり、左側端部100mm幅の部分における炭素繊維の目付のそれは85.4%であった。
【0052】
また、上記一方向プリプレグを用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0053】
外径の平均値 :11.2mm
外径のばらつき :7.4%
破壊荷重 :1,085N
破壊荷重のばらつき:19.5%
また、中央部分800mmの部分を用いて実施例1と同様にFRP管を成形し、実施例1と同様に試験した結果は以下のとおりであった。
【0054】
外径の平均値 :12.6mm
外径のばらつき :0.29%
破壊荷重 :1,320N
破壊荷重のばらつき:4.3%
【0055】
【発明の効果】
本発明は、強化繊維糸条の引揃え体の両側端部分における引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくするので、実施例と比較例との対比からも明らかなように、幅方向における強化繊維の目付の均一性が高く、FRPの特性を向上させることができる一方向プリプレグを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態に係る方法を実施する装置の概略正面図である。
【図2】図1に示した装置で用いるコームの概略平面図である。
【図3】図1に示した装置で用いる別のコームの概略平面図である。
【図4】図1に示した装置で用いる開繊装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1:パッケージ
2:強化繊維糸条
3:引揃えロール
4:コーム
41:子コーム
41a:コーム台
41b:櫛刃
42:子コーム
42a:コーム台
42b:櫛刃
5:強化繊維糸条の引揃え体
6:導入ロール
7:マトリクス樹脂を塗布した離型紙
8:ヒータ
9:含浸ロール
10:一方向プリプレグのロール体
11:導入ロール
12:開繊手段
12a:振動ロール
12b:自由回転ロール
13:ヒータ
14:強化繊維シート
Claims (7)
- 強化繊維糸条を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなる引揃え体に加熱、加圧下に樹脂を含浸して一方向性プリプレグを製造する際に、引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくすることを特徴とする一方向プリプレグの製造方法。
- 引揃え体の両側端部分における10本以下の強化繊維糸条について引揃えピッチを他の部分におけるそれよりも小さくする、請求項1に記載の一方向プリプレグの製造方法。
- 引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを他の部分におけるそれの1/4〜3/4倍の範囲内で小さくする、請求項1または2に記載の一方向プリプレグの製造方法。
- 引揃え体の両側端部分における強化繊維糸条の引揃えピッチを引揃え体の端縁側ほど小さくする、請求項1〜3のいずれかに記載の一方向プリプレグの製造方法。
- 樹脂を含浸する前に強化繊維糸条を開繊、拡幅する、請求項1〜4のいずれかに記載の一方向プリプレグの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法を用いて製造され、かつ、強化繊維の体積含有率が少なくとも60%であることを特徴とする一方向プリプレグ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法を用いて製造され、かつ、各側端部100mm幅の部分における強化繊維の目付が全幅方向における強化繊維の目付の100±5%の範囲内にあることを特徴とする一方向プリプレグ。
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