JP2004237929A - 車両運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両運動制御中に車速が変化したとしても、運転者に違和感を与えることなく車両の挙動を安定に制御可能な車両運動制御装置を提供すること。
【解決手段】車両運動を制御可能な車両運動制御機構を備えた車両運動制御装置において、操舵角検出値に応じて変更する車速変化率リミッタを設け、車両運動目標値算出手段を、車速検出値に変化率リミッタを施した出力をマップ参照用の車速として用いる手段とし、制御指令値算出手段は、車速検出値に変化率リミッタを施した出力を制御指令値算出用の車速として用いる手段とした。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪への操舵入力時等に車両の運動を制御する車両運動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この公報には、ハンドル操舵時の車両のヨーレイト等を制御し、ハンドル操舵時の車両の安定性を維持するようにしている。具体的には、操舵角と車速に基づき、車両の平面挙動に関する応答特性が所定の応答特性となり得るための目標ヨーレイトを算出し、車両に発生するヨーレイトをこの目標値と一致させるために必要な後輪舵角指令値を車両諸元値に基づく運動方程式により算出し、後輪実舵角を後輪舵角指令値に追従させるように制御することによって、目標ヨーレイトに応じた車両のヨー運動となるようにしている。
【0003】
目標ヨーレイトは、操舵角の変化に対する目標ヨーレイトの応答特性を1次・2次の伝達関数とし、車速依存定数を予め車速に応じて設定することで算出している。これにより、低速走行時のヨーレイトの操舵応答性を維持し、かつ、高速走行時に運転者に違和感を与えることのない操舵応答性と安定性とに優れた車両挙動を実現している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−007010号公報(第4ページ参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の車両運動制御装置にあっては、車速依存定数を予め車速毎のマップとして飛び飛びの値として格納しており、目標ヨーレイト演算時の車速がマップ軸上の点に一致していない場合、マップ上の隣り合う点に基づき直線補間を行い、車速依存定数を算出している。よって、直線補間することにより生じる誤差が目標ヨーレイト等に影響し、結果的に後輪舵角にも影響が及ぶ可能性がある。したがって、旋回制動等、操舵中に車速が変化するような場合において、後輪舵角が所望の動き以外の動きとなることで、運転者に違和感を与える虞があった。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑み、車両運動制御装置において、車両運動制御中に車速が変化したとしても、運転者に違和感を与えることなく車両の挙動を安定に制御可能な車両運動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、ハンドル操舵角を検出するハンドル操舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車両運動を制御可能な車両運動制御機構と、該車両運動制御機構の状態を検出する状態検出手段と、前記操舵角検出値と、前記車速検出値と、予め車速毎のマップとして設定した車速依存定数とに基づいて、車両の平面挙動に関する応答特性が所定の応答特性になり得るための車両運動目標値を算出する車両運動目標値算出手段と、前記車両運動目標値を実現するために必要な運動制御機構指令値を算出する制御指令値算出手段と、前記状態検出値が前記運動制御機構指令値に一致するように前記後輪操舵アクチュエータに制御信号を与えるサーボ演算手段と、を備えた車両運動制御装置において、前記操舵角検出値に応じて変更する車速変化率リミッタを設け、前記車両運動目標値算出手段を、前記車速検出値に変化率リミッタを施した出力を前記マップ参照用の車速として用いる手段とし、前記制御指令値算出手段は、前記車速検出値に変化率リミッタを施した出力を制御指令値算出用の車速として用いる手段としたことで、上記課題を解決するに至った。
【0008】
【発明の作用】
本願発明にあっては、車速変化率リミッタを設け、この制限された車速に基づいて車両運動制御を実行することで、車速が変化したとしても、制御指令値の変動を抑制することが可能となり、運転者に違和感を与えることなく安定した操舵制御を達成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における車両用操舵制御装置の実施形態について実施例をもとに説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0010】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例における基本構成を示す全体システム図である。図中、左右の後輪(非操舵輪)2L,2Rを機械的に転舵する舵角可変機構(補助操舵手段)3と、この舵角可変機構3を駆動制御する制御装置4とを備えている。
【0011】
舵角可変機構3は、左右の後輪2L,2Rに取り付けたナックルアーム5L,5R間に、キングピン軸6L,6R及びボールジョイント7L,7Rを介してタイロッド8に形成された滑りねじ9に、外周面に外歯を形成したナット10が螺合され、このナット10の外歯にステップモータからなる駆動モータ11の回転軸に取り付けられた外歯12が噛合された構成を有し、駆動モータ11を回転駆動することによりタイロッド8が左右方向に移動して後左右輪が転舵されるようになっている。なお、13はタイロッド8を中立位置に復帰させるリターンスプリングである。
【0012】
図2は制御装置4の機能ブロック図を表したものである。図2に示すように、制御装置4には、前輪舵角センサ14からの前輪舵角検出値θ、及び車速センサ16からの車速検出値Vをもとに、車両運動目標値としての目標ヨーレイトψ’と、目標ヨー角加速度ψ’’とを算出する車両運動目標値設定部(車両目標値算出手段)41が設けられている。また、車両運動目標値設定部41からの目標ヨーレイトψ’及び目標ヨー角加速度ψ’’と、前輪舵角検出値θ及び車速検出値Vとを基に、目標後輪舵角δを算出する目標後輪舵角演算部42が設けられている。また、後輪舵角センサ17からの後輪舵角検出信号δと、前記目標後輪舵角δとが一致するような制御信号を後輪操舵アクチュエータ3へ供給する後輪舵角サーボ演算部43が設けられている。
【0013】
車両運動目標値設定部41では、次式に示す前輪舵角検出値と目標ヨーレイトψ’との間の伝達関数に基づいて、前輪舵角検出値θに対する、車両運動目標値としての目標ヨーレイトψ’を算出する。
(式1)
Figure 2004237929
なお、式1において、Gψ’,ω,n及びζは車速依存定数であって、Gψ’はヨーレイトゲイン、ωは固有角周波数、nは零点相当値、ζは減衰係数である。これらの車速依存定数は、予め設定した車速と車速依存定数との対応を表す制御マップに基づいて設定される。
【0014】
図5は車速Vに対するヨーレイトゲインGψ’の関係を表すマップである。この車速依存定数は、操舵角θの変化に対するヨーレイトψ’の応答特性において、ヨーレイトゲインGψ’は定常ゲイン、すなわち、操舵角に対する定常的なヨーレイトを特定し、固有角周波数ωはその振動周波数を特定し、零点相当値nは操舵角の変化に対するヨーレイトの立ち上がりの速さ、つまり、ヨーレイトの立ち上がり特性を特定し、減衰係数ζは収束の速さ、つまり、ヨーレイトの収束性を特定している。したがって、車速依存定数を所定の応答特性となり得る値に設定し、設定した車速依存定数と前記式(1)とに基づき算出した目標ヨーレイトψ’の応答特性は、所定の応答特性となる。
【0015】
よって、車速依存定数を車速に応じて設定することにより、目標ヨーレイトψ’の応答特性は、車速に応じて異なる応答特性となり、また、ヨーレイトゲインGψ’,固有角周波数ω,零点相当値n,減衰係数ζを個別に変更することによって、例えば定常ゲインのみ、或いは振動周波数のみが異なる応答特性を得ることができる。
【0016】
図3は、車両運動目標値設定部41の構成を表すブロック図である。後輪舵角指令値演算部42において、目標ヨー角加速度ψ’’を必要としていることから、目標ヨー角加速度ψ’’を算出した後、これを積分処理して目標ヨーレイトψ’を算出する。尚、図中のB,B,F,Fは次式に基づき算出した値である。
=ω
=2ζω
=nω
=ω −B・F
【0017】
後輪舵角指令値演算部42では、目標ヨーレイトψ’,及び目標ヨー角加速度ψ’’と、操舵角センサ14からの操舵角検出値θ及び車速センサ16からの車速検出値Vとを基に、下記式(2)に基づいて、に自由度車両運動方程式の逆計算によって、目標ヨーレイトψ’に実際のヨーレイトを一致させ得る後輪舵角を算出し、これを目標後輪舵角δとする。
(式2)
Figure 2004237929
Figure 2004237929
ただし、
Vy:車両横速度
β:前輪横滑り角
β:後輪横滑り角
:前車軸から車両重心点までの距離
:後車軸から車両重心点までの距離
:前輪のコーナリングフォース
:後輪のコーナリングフォース
:車両の後輪のコーナリングパワー
eK:車両の前輪の等価コーナリングパワー(前輪のコーナリングパワーであるが、ステアリング剛性の影響によるステアリング角に対するコーナリングパワー低下分も加味した値)
:車両のヨー慣性モーメント
M:車両の重量
N:ステアリングギヤ比
である。
【0018】
後輪舵角サーボ演算部43では、後輪舵角指令値δと後輪舵角センサの後輪舵角検出信号δとの偏差に基づいて、ロバストモデルマッチング制御を用いたサーボ演算を行い、後輪操舵アクチュエータ4に制御信号を出力する。
【0019】
次に、上記実施の形態の動作について説明する。図4は、車両運動制御コントローラ4が行う処理手中を示すフローチャートである。なお、この処理は、所定制御周期(例えば10msec)で実行される。
【0020】
ステップ101では、操舵角センサ14からの操舵角検出値θ、車速センサ16からの車速検出値V、後輪舵角センサ17からの後輪舵角検出信号δを読み込む。
【0021】
ステップ102では、予め設定した車速と車速依存定数との対応を表す制御マップを参照し、車速に対応するヨーレイトゲインGψ’,減衰係数ζ,固有角周波数ω,零点相当値nを設定する。図5に示すように、マップは所定車速毎に設けられた値を持っているため、検出された車速がマップ上の所定車速以外のポイントにあるときは、直線補間によりマップ間の値を求めることで、各車速依存定数を設定する。
【0022】
ここで、マップ参照には車速センサ2からの車速検出値Vを用いずに、車速の変化率に制限を設けたマップ参照用車速Vmapを用いる。詳細は後述する。
【0023】
ステップ103では、設定した車速依存定数と前記式(1)と、操舵角検出値θとに基づいて目標ヨーレイトψ’を算出する。
【0024】
ステップ104では、算出した目標ヨーレイトψ’に実際のヨーレイトψ’を一致させることの可能な後輪舵角指令値δを前記式(2)に基づいて算出する。ただし、式(2)の演算にはマップ参照用車速Vmapを用いる。Vmapの詳細は後述する。また、低車速を表す所定車速B未満のときは、前回の制御周期で演算された後輪舵角指令値δを補正する後輪舵角指令値補正処理を実行する。処理内容の詳細については後述する。
【0025】
ステップ105では、後輪舵角指令値δと、後輪舵角検出値δとの偏差に基づいて、例えばロバストモデルマッチング制御を落ちいたサーボ演算を行い、後輪操舵アクチュエータ3に出力する制御信号を算出する。
【0026】
(車速依存定数算出における車速リミッタ処理)
次に、ステップ102について詳細に説明する。各車速依存定数を設定する際に直線補間を用いることで誤差が生じ、結果的に運転者に違和感を与える虞がある。この現象について説明する。ここで、簡略化するため、車速依存定数を2WS(後輪を転舵しない)車両の持つ車速依存定数と同じ値に設定していると仮定する。図5の車速A以下の領域では、車速依存定数に基づいて算出される目標ヨーレイトψ’は2WSで生じるヨーレイト特性に等しくなるため、この目標ヨーレイトψ’に基づいて算出される目標後輪舵角δは0となるはずである。
【0027】
しかし、車速と車速依存定数との対応を表す制御マップは所定車速毎に値を有しているため、各車速ポイント間の値は直線補間で求めており、図6のマップ拡大図に示すように、厳密には2WS特性と一致しない領域が存在する。例えば車速a1のときの実際の2WS特性と補間による特性との差ΔGψ’はpとなり、車速a2のときの差ΔGψ’は0となり、また車速a3のときの差ΔGψ’はq(>p)となる。このため、目標ヨーレイトψ’が2WS車両で生じるヨーレイト特性と異なり、誤差pやqに対応して目標ヨーレイトψ’を実現するように、ある値を持った(0以外)後輪舵角指令値δが算出される。この現象は、一定の車速では運転者に与える違和感はない(たとえ後輪舵角が生じても微少かつ一定値なので影響が少ない)。しかしながら、車速が変化する場合には、後輪舵角が変動する(2WS特性との誤差が大きくなったり小さくなったりする:p→0→qもしくはq→0→pを補償するために変動)ため、運転者が違和感を感じる虞がある。
【0028】
そこで、車速と車速依存定数との対応を表す制御マップを参照する際の車速を緩やかに変化させることで、上記誤差による影響を抑えるようにした。具体的には、図8の操舵角絶対値−車速変化率リミットマップに示すように、車速変化率リミッタを設定し、車速検出値Vに変化率リミッタを施した出力を、車速依存定数マップ参照用車速Vmapとしている。以下、Vmap算出における車速リミッタ処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。
【0029】
ステップ201では、図8に示す特性に基づいて、操舵角θから車速変化率リミット値dvlimitを設定する。dvlimitは操舵角検出値の絶対値|θ|に応じて変化する値であり、操舵角絶対値|θ|が大きいときはdvlimitを小さくし、操舵角絶対値|θ|が小さいときはdvlimitを大きくする。
【0030】
ステップ202では、今回検出された車速検出値V(n)と前回演算時(10msec前)のマップ参照用車速Vmap(n−1)を比較する。車速検出値V(n)が大きいときはステップ203へ進み、車速検出値V(n)が小さいときはステップ205へ進む。また、車速検出値V(n)とマップ参照用車速Vmap(n−1)が等しいときはステップ207へ進む。
【0031】
ステップ203では、車速検出値V(n)とマップ参照用車速Vmap(n−1)との差と車速変化率リミット値dvlimitを比較する。V(n)−Vmap(n−1)>dvlimitのときはステップ204へ進み、それ以外はステップ207へ進む。
【0032】
ステップ204では、Vmap(n−1)にdvlimitを加算した値を今回のVmap(n)とする。すなわち、Vの変化が増加方向に大きい場合は、Vmapの変化量はdvlimitで制限される。
【0033】
ステップ205では、Vmap(n−1)とV(n)との差と車速変化率リミット値dvlimitを比較する。Vmap(n−1)−V(n)>dvlimitのときはステップ206へ進み、それ以外はステップ207へ進む。
【0034】
ステップ206では、Vmap(n−1)からdvlimitを減算した値を今回のVmap(n)とする。すなわち、Vの変化が減少方向に大きい場合は、Vmapの変化量はdvlimitで制限される。
【0035】
ステップ207では、今回のV(n)をVmap(n)とする。車速Vの変化がdvlimit以下の場合はVmapは制限されない。
【0036】
ステップ208では、Vmap(n)を車速Vと車速依存定数との対応を表す制御マップの参照車速として、各車速依存定数を読み出し、処理を終了する。
【0037】
すなわち、車速と車速依存定数との対応を表す制御マップを参照する際、車速変化が緩やかになり、各マップのポイント間の値を直線補間することに起因する車両挙動への悪影響を抑えることができる(請求項1に対応)。また、車速変化率リミット値dvlimitを操舵角絶対値|θ|に応じて変更することで、いつまでも実際の車速Vとマップ参照用車速Vmapが異なるような状況を回避することができる(請求項2に対応)。すなわち、操舵角を戻して直線状態となれば速やかにV=Vmapとなるため、次の操舵時は、予めその車速でチューニングされた各車速依存定数を用いた状態から制御が行われる。
【0038】
(後輪舵角指令値補正処理)
次に、ステップ104において実行される後輪舵角指令値演算及び補正処理について説明する。4輪操舵による制御効果の低い低車速域では、予め2輪操舵車両の特性に近いチューニングを行っている。従って、後輪舵角指令値δは、ほぼ0となるように演算される。しかし、前述したように、各車速依存定数を設定する際の直線補簡による誤差によって、本来0となるはずの後輪舵角指令値δがある値を持つ場合が生じる。
【0039】
そこで、もともと2輪操舵特性に近づけるチューニングを行う低車速領域では、後輪舵角指令値δを強制的に0に近づけることで、直線補間による誤差の悪影響を抑える。
【0040】
以下、後輪舵角指令値補正処理を図8のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ401では、車速検出値Vが所定車速B未満かどうかを判断し、B未満の場合はステップ402へ進み、それ以外はステップ407へ進む。
【0041】
ステップ402では、前回演算時の後輪舵角指令値δ(n−1)の絶対値|δ(n−1)|と後輪舵角指令値収束量αの比較を行う。後輪舵角指令値収束量αは後輪舵角指令値の絶対値を0に近づける速さを設定した値で、制御周期ごとに後輪舵角指令値δに加算または減算する。後輪舵角指令値δの絶対値が大きいときはステップ403へ進み、それ以外はステップ404へ進む。
【0042】
ステップ403では、後輪舵角指令値δ(n−1)の符号を調べ、正のときはステップ405へ進み、負のときはステップ406へ進む。
【0043】
ステップ404では、今回の後輪舵角指令値δ(n)を0として処理を終了する。
【0044】
ステップ405では、前回演算時後輪舵角指令値δ(n−1)から後輪舵角指令値収束量αを減算した値を、今回の後輪舵角指令値δ(n)として処理を終了する。
【0045】
ステップ406では、前回演算時後輪舵角指令値δ(n−1)に後輪舵角指令値収束量αを加算した値を、今回の後輪舵角指令値δ(n)として処理を終了する。
【0046】
ステップ407では、通常の後輪舵角指令値δ算出演算(式2参照)を行い、今回の後輪舵角指令値δ(n)として処理を終了する。
【0047】
このように、低車速域(所定車速B未満)では、確実に後輪舵角指令値δ*を0とすることが可能となり、各車速依存定数を設定する際の直線補間による誤差の影響をなくすことが可能となり、所望の特性を得ることができる。また、後輪舵角指令値収束量αを設定し、後輪舵角指令値δ*を緩やかに0へ収束させることで、後輪舵角が急に0となり運転者に違和感を与えるといったことを防止することができる(請求項3に対応)。
【0048】
(シミュレーション)
【0049】
図10は、マップ参照用車速Vmapに車速変化率リミットを施さない場合(従来例)の各制御信号および車両挙動を示すシミュレーション結果である。また図11にマップ参照用車速Vmapに車速変化率リミットを施した場合(本発明)の各制御信号および車両挙動を示す。
【0050】
車速A点から減速する走行時であって、時刻t1において45°の操舵を行い、時刻t2において、約0.28Gの減速を行っている。また、車速依存定数において、ヨーレイトゲインGψ’は図5に示す特性とし、固有角周波数ωn,零点相当値n1,減衰係数ζに関しても車速A以下では、ほぼ2WSと同じ特性としている。
【0051】
図10からわかるように、車速変化率リミットを施さない場合は、特に目標ヨー角加速度ψ’’の変動が大きく、後輪舵角指令値δも変動しているのに対して、図11に示す本発明の場合には、各制御信号の変動が抑えられている。その結果、車両に生じる横加速度dVyの変動にも差が生じており、本発明の場合では、運転者に与える影響が抑えられていることがわかる。
【0052】
(その他の実施例)
以上、第1実施例について説明してきたが、本発明は上述の構成に限られるものではなく、例えば、前輪に補助舵角を付与する前輪舵角付与手段を備えた車両に適用してもよいし、さらに、左右制動輪のブレーキ液圧差を用いて車両のヨーレイトを制御可能なブレーキ制御手段を備えた車両に適用してもよい。これらの車両に本願発明の車速変化率リミッタを適用することで、制御目標値(例えば目標ヨーレイトや目標横速度等)が急激に変動することがなく、さらに安定した車両運動制御を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における基本構成を示す概略図である。
【図2】第1実施例における、操舵制御コントローラの構成を表すブロック図である。
【図3】第1実施例における、目標値生成部の構成を表すブロック図である。
【図4】第1実施例における、操舵制御を表すフローチャートである。
【図5】第1実施例における、車速−ヨーレイトゲインマップである。
【図6】車速−ヨーレイトゲインマップの拡大図である。
【図7】第1実施例における、車速変化率リミット処理を表すフローチャートである。
【図8】第1実施例における、操舵角絶対値−車速変化率リミット値マップである。
【図9】第1実施例における、後輪舵角演算処理及び補正処理を表すフローチャートである。
【図10】従来例におけるシミュレーション結果を表す図である。
【図11】本発明におけるシミュレーション結果を表す図である。
【符号の説明】
1L,1R 前輪
2L,2R 後輪
3 後輪操舵アクチュエータ
4 制御装置
8 タイロッド
11 駆動モータ
14 操舵角センサ
16 車速センサ
17 後輪舵角センサ
41 車両運動目標値設定部
42 後輪舵角指令値演算部
43 後輪舵角サーボ演算部

Claims (3)

  1. ハンドル操舵角を検出するハンドル操舵角検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    車両運動を制御可能な車両運動制御機構と、
    該車両運動制御機構の状態を検出する状態検出手段と、
    前記操舵角検出値と、前記車速検出値と、予め車速毎のマップとして設定した車速依存定数とに基づいて、車両の平面挙動に関する応答特性が所定の応答特性になり得るための車両運動目標値を算出する車両運動目標値算出手段と、
    前記車両運動目標値を実現するために必要な運動制御機構指令値を算出する制御指令値算出手段と、
    前記状態検出値が前記運動制御機構指令値に一致するように前記後輪操舵アクチュエータに制御信号を与えるサーボ演算手段と、
    を備えた車両運動制御装置において、
    前記操舵角検出値に応じて変更する車速変化率リミッタを設け、
    前記車両運動目標値算出手段を、前記車速検出値に変化率リミッタを施した出力を前記マップ参照用の車速として用いる手段とし、
    前記制御指令値算出手段は、前記車速検出値に変化率リミッタを施した出力を制御指令値算出用の車速として用いる手段としたことを特徴とする車両運動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両運動制御装置において、
    前記車速変化率リミッタは、操舵角が大きいときは変化率を小さくし、操舵角が小さいときは変化率を大きくすることを特徴とする車両運動制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両運動制御装置において、
    前記車両運動制御機構を、車両の後輪舵角を付与する後輪舵角付与手段とし、
    前記状態検出手段を、後輪舵角を検出する後輪舵角検出手段とし、
    前記制御指令値算出手段を、前記車両運動目標値を実現するために必要な後輪舵角指令値を算出する後輪舵角指令値算出手段とし、
    前記後輪舵角指令値算出手段は、予め設定した車速以下では、車両運動目標値を実現するために必要な後輪舵角指令値算出結果にかかわらず、後輪舵角指令値を0に近づけることを特徴とする車両運動制御装置。
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