JP2004235226A - 真空チャンバ装置と真空ステージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空チャンバー内に正確に基準面に基づいて真空ステージ装置を固定して、この装置が、高真空中でのチャンバーに対する圧力差による歪みの影響を受けることなく、高真空中での処理を可能にするような真空チャンバ装置を提供する。
【解決手段】石定盤5と、内部に空所を形成する側壁11及び天蓋10から成るチャンバ1と、から成り、該チャンバ1が、上方に取外し可能に、側壁下部111が石定盤5上に気密的に載置されるようにした真空チャンバ装置であつて、石定盤5上にはステージ装置2を固定するための1つ又は2つ以上の固定基台6が直接固定され、石定盤5上には、固定基台6の上面を覆うカバープレート7を含み、カバープレート7が、固定基台6を気密的に貫通させる貫通孔71を有し、上記真空チャンバ1の側壁下部111が、上記カバープレート7上面に気密的に載置されるようにして真空チャンバ装置を構成する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石定盤を使用してチャンバ内部に高い精度でステージ装置を配置する真空チャンバ装置と真空ステージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空ステージ装置は、半導体ウエハなどを載置してスキャニング操作ができ、真空中で、ウエハなどの表面上で、特に、表面上の感光性皮膜を露光処理するなどのエネルギービームによる表面処理を実施する際に使用される装置である。これには、特に、電子ビーム照射により極めて精密なパターン形成を行なうに使用する装置がある(例えば、特許文献1及び同2を参照)。また、真空中でステージ装置に使用されるx−yスキャン・ステージ装置には、例えば、特許文献3に開示がある。
【0003】
従来の真空ステージ装置の例は、上方に開口する有底箱形の容器と、この容器開口を開閉する天蓋と、この箱型容器底部に固定して、容器内に収容したステージ装置とからなるものが知られている。容器側壁に開口して内部に連通し、真空ポンプに接続する真空配管を含み、真空ポンプにより、容器内部を高い真空にして、真空内でステージ上の被処理物を処理していた。このような真空チャンバ装置は、大型のものでは、分割部材から溶接によって組み立てており、特に、部材の接合部は気密保持のための処理が施されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−184664
【特許文献2】
特開2002−118054
【特許文献3】
特開2000−58629
【0005】
真空チャンバは、内部の真空空間と装置外部の大気圧空間との間の圧力差により、わずかであるが、変形を受ける。この変形は、電子ビームの精密な照射その他の画像処理の場合には、内部のステージの位置を歪ませて、その上に載置された対象物の位置決めに影響する。このような歪みは、亦、ステージ装置の位置測定を行うための光学干渉系やアライメント装置の姿勢位置がずれるなどの影響が現れる。
【0006】
特許文献2は、チャンバの歪みを回避するために、メインチャンバを従来通り箱形矩体に形成し、メインチャンバの外側に、このメインチャンバの側壁および底面を覆うように外側にパンを設け、メインチャンバとパンとの間に囲まれた隙間は中空層とし、この中空層の空気を真空ポンプで排気することによりメインチャンバの変形を防止する2重構造チャンバが開示されている。
【0007】
半導体露光装置は高精度に加工された部品を組立構成するため、また光学干渉系やアライメント装置等の測長系も高精度に配置しなければならず、このため前述した部品の組立は基準になる水平面が必要になる。特許文献3は、真空容器内に定盤を配置し、この定盤上にステージ装置を配置して、組立精度を確保する提案がなされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような半導体露光装置においては、ステージ装置を真空容器内に収容し且つ、基準面を備えた基板、即ち、定盤上にステージ装置を定置することが要求される。この点では、特許文献2に記載の2重チャンバは、メインチャンバの周囲を覆って外側にパンを配置することによりメインチャンバの圧力による変形を防止する工夫がされているが、ステージ装置を固定すべき底面は、真空チャンバと一体の箱形矩体の底面であり、高精度組立に適した基準面とはなっていない。従って、従来の装置は、真空容器内に収容したステージ装置の精度調整や保守点検作業が困難であり、高精度調節ができず、また、作業効率が低いなど、その他、装置メンテナンスの点で劣る等の問題があった。
【0009】
本発明は、正確に基準面を備えた定盤上に固定して、且つ、真空中でのチャンバの圧力差による歪みの影響を受けないで高真空中での処理が可能な真空チャンバ装置と、これをステージ装置に適用した真空ステージ装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の真空チャンバ装置は、定盤としての石定盤と、内部に真空空所を形成する側壁及び天蓋から成るチャンバとを使用するもので、チャンバが、上方に取外し可能に、側壁下部が石定盤上に気密的に載置されるようにしたものである。この真空チャンバは、チャンバ下部が開口し、側壁下部が石定盤上に載置されて、気密化されるので、真空内に配置すべき装置は、直接的に石定盤上に直接的に若しくは、定盤上面の適当な固定基台を介して固定する。
【0011】
このチャンバ装置の構造は、真空チャンバ内に固定する装置が真空チャンバとは機械的に接触しないので、チャンバの減圧・復圧の際の変形に伴なう歪みの影響を受けることがない。チャンバに内装される装置は、真空チャンバと機械的に関係なく、石定盤により正確な基準面を持って配置することができる。しかも、チャンバは、復圧後には、上方に持ち上げるだけで、装置から分離して装置を開放できるので、装置の調整、点検、分解修理その他の作業を簡便にすることができる利点がある。
【0012】
さらに、本発明は、石定盤と、ステージ全体を覆う側壁及び天蓋から成る真空チャンバと共に、真空チャンバ内で石定盤上に載置されたステージ装置とから成り、チャンバが、上方に取外し可能に、側壁下部が石定盤上に載置されるようにした真空ステージ装置を含む。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の真空チャンバ装置 は、上記の如く、石定盤と、内部に 空所を形成してステージ全体を覆う側壁及び天蓋から成る真空チャンバと、から成り、該チャンバが、上方に取外し可能に、側壁下部が石定盤上に載置されるようにしており、この真空チャンバ内には、石定盤上に載置されたステージ装置を固定して、真空ステージ装置とするものである。
【0014】
石定盤は、表面精度が良好な平坦面が得られ、熱的に安定で、JIS B7513「精密定盤」に規定する0級の表面度公差内に加工することが容易であり、ステージ装置を載置することにより装置の組立精度を確保することできる。
【0015】
真空チャンバ装置は、石定盤上にはステージ装置を固定するための1つ又は2つ以上の固定基台が固定され、この固定基台にステージ装置を固定するようにしたのが好ましい。このような真空チャンバー装置は、チャンバ内において、固定基台の寸法形状を正確に規定することにより、定盤の上面に対して正確に位置付けることができる。固定基台は、下面の接触面と上面の固定面とは、平坦度と平滑度が、共に、1μm以下であり、両面の平行度が1μm以下であるのが好ましい。
【0016】
さらに、本発明の真空チャンバ装置 及び真空ステージ装置は、石定盤の上面を覆うカバープレートを含むのが好ましく、カバープレートは、固定基台を気密的に嵌挿させる貫通孔を有しており、カバープレートが、石定盤の表面上に載置したとき、固定基台が貫通孔からチャンバ内部を覗くか突出するかして、上記のステージ装置を支持することができる。
【0017】
貫通孔と固定基台との間は、気密的に封止されているのが好ましく、これにより、石定盤からのガスや粒子は、完全に遮断される。このような貫通孔と固定基台との間の気密手段には、Oリングが利用できる。真空チャンバは、チャンバの側壁の下部が、上記カバープレート上面に気密的に載置される。チャンバの側壁の下部とカバープレート上面との間の気密化手段には、Oリングが利用できる。これにより、チャンバは、腹圧後、カバープレートから上方に簡便に取り外すことができ、また、カバープレート上に上方から簡便に装着できる。
【0018】
そして、上記真空チャンバ装置 は、その側壁下部がカバープレート上面に気密的に載置されて支持されるが、真空ステージ装置は、固定基台の上面に固定され、カバープレートには固定基台を気密的に嵌挿させる貫通孔を介在させるので、カバープレートからの力の影響を受けない。
【0019】
本発明は、石定盤を使用して高い精度でステージ装置を真空チャンバ装置 内に定置するものであるが、しかし、石定盤面は、真空に曝されるために放出ガスが発生し易く、所定の真空度に到達するには、時間を要し、極めて高い真空の場合は、真空度が得られないことが考えられる。また、石定盤の表面からは、鉱物質の粒子が発生する可能性があり、半導体露光装置には問題が生じることが考えられる。
【0020】
これに対しては、本実施形態は、カバープレートにより石定盤の表面を覆って隔離し、石材表面からのガスや微粒子の真空チャンバ内への放出移行を防止して、チャンバ内の到達真空度を高めて、内部飛散粒子を低減するものである。
【0021】
カバープレートは、金属、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金から作ることができる。カバープレートは、また、真空チャンパの荷重を支持して真空と大気圧との差圧に耐えるに十分な強度を有すればセラミックやガラスでもよい。
【0022】
さらに、真空チャンバ装置と真空ステージ装置は、上記のカバープレートの下面側に接続されてカバープレートと石定盤との隙間を減圧するために吸引口を有する真空配管を含む。真空配管は、その吸引口が、カバープレートの下面側に開口して、真空ポンプに接続されており、真空配管を減圧することにより、カバープレートの下面と定盤の表面との間の隙間ないし空間を減圧して、定盤表面から放出されたガスと微粒子を排出するのである。吸引口は、適当に、カバープレートに接続されており、例えば、カバープレートの縁部に固定を設けても良い。
【0023】
好ましくは、カバープレートの該石定盤に対面する側である下面には、該底面に開口して上記真空配管の吸引口に連通する吸引溝が形成されている。吸引口からの吸引により、吸引溝を通じて、カバープレートの下側の略全域を減圧することができる。
【0024】
このような吸引溝は、カバープレートの下面に開口して、溝の両側面と上面とがカバープレートに刻設されている。このような吸引溝は、カバープレートの表面上に櫛上、格子状、又は、扇状に配置して、面域を効率的に排気することができる。
【0025】
本発明の真空チャンバ装置 と真空ステージ装置は、例えば、電子線照射描画装置に好ましく利用でき、描画精度が、チャンバの変形その他の要素に影響されずに極めて高く、また、カバープレート及び吸引用の真空配管により、高い真空度を維持しながら、懸濁粒子の少ない状態で描画処理をすることができる。
【0026】
【実施例】
本願発明の実施例の真空ステージ装置は、図1に示す如く、チャンバ1は、下部は底板がなく、開口部を有し、矩形又は円筒の側壁11と天蓋10とから成り、側壁下部11端面が、石定盤5側に向けて、真空チャンバを成している。
【0027】
チャンバ1には、その側壁11に、真空排気管14が接続されて、真空ポンプ15(不図示)に連接されて、チャンバ1の内部を排気して、高真空を得ることができ、天蓋10には、この装置の用途により、ビーム照射用開口部13を備えている。
【0028】
石定盤5は、上面50が平坦で且つ上記JISの0級平面度の基準面を有して、この石定盤上に、上記チャンバ1とステージ装置2とが、それぞれ、カバープレート7と固定基台6とを介して固定される。
【0029】
石定盤5上には、この例では、2つの固定基台6(6a,6b)が、固定されており、固定基台6a,6bは、外形が断面円形の円筒状ないしディスク状をなし、石定盤7に接する下面の接触面61と、ステージ装置2を固定する上面の固定面62とが、各固定基台につき高い平面度と平行度の加工により、高い精度にされている。さらにこの2つの固定基台の高さが、高い精度で、揃えてある。
これら固定基台6a,6bは、この例では、剛性の高い材質であるアルミナセラミックスを用いて、加工により、平面度1μm以下、平行度1μm以下、2つの固定基台6a,6bの高さの差1μm以下に成形されている。
【0030】
固定基台6は、石定盤5上に、固定されるが、固定基台6には、接触面側にボルト孔と、固定面側にボルト孔が別個に設けてある。固定は、石定盤5上に立てたタップボルト64に固定基台6に設けたボルト孔65を通して行なっている。さらに、固定基台6の固定面62上に、ステージ装置2からのボルト25が埋めこみ固定されている。
【0031】
石定盤5の上面には、ステンレス鋼から作ったカバープレート7が載置されている。カバープレート7は、上面70が概ね平坦で、固定基台6a,6bを貫通させるための2つの貫通孔71、71を備えている。貫通孔71は、固定基台6の外形に合わせて断面円形にされ、貫通孔内面にはOリング溝83を有して、Oリング83aが嵌め入れされて、上記固定基台6の側面63をシールして、カバープレート7と固定基台6との隙間を気密封止している。さらに、カバープレート周縁部73の上面70には、上記真空チャンバ1の下側開口部が載置され、真空チャンバの側壁11の下端部111には、その端面にOリング溝82を備え、この例では、カバープレート7の周縁部73に、側壁11の下端部111が載置されて支持され、Oリング8aにより気密封止されている。これらの構造により、真空チャンバ1とカバープレート7との間の空所を、石定盤5から隔離した真空空間に利用することができる。
【0032】
固定基台6の形状については、Oリング8bの装着を容易にするため円筒状とするのが好都合であるが、円筒状に限られるわけではなく、断面矩形状又は多角形状で、ベースプレート7の貫通孔71との間にOリングその他の適当な気密手段を設けることができれば、同様の効果が得られる。
【0033】
この実施例の真空チャンバ装置は、その内側には、固定基台6a,6b上にステージ装置が固定され、この固定基台6a,6bの上面662を基準面にしてステージ装置2を載置してある。この例は、ステージ装置2の両側支持体22がその脚部24、24を固定基台6a,6bにそれぞれ固定され、両側支持体22、22は、その間にガイド21を支持し、可動ステージ23が、ガイド21に沿って並進移動制御される。これにより、可動ステージ23の上面のステージ面20は、石定盤5に対して正確に位置付けられ、ステージ装置2の設置精度が確保される。ステージ装置は、また、ステージ装置本来の精度を狂わせることなく、真空排気による真空チャンバ1の変形の影響を全く受けることなく、ステージ上面20の精度を維持することができる。さらに、ステージ装置を設置した後は、真空チャンバ1を、上方から覆い被せるようにカバープレート7上に載置する。従って、この発明の装置は、真空チャンバ1内で、ステージ装置2の精度調整という作業が全く不必要になり、逆にステージ装置2の点検・保守作業も、先ず真空チャンバ1を上方に持ち上げて外した状態で実施できるので、これら作業が簡便に且つ効率よく実施できる利点がある。
【0034】
以下の実施例は、図2に示すように、カバープレート7と石定盤5との間を真空排気する例を示す。カバープレート7の下面72側であって石定盤5に対面する側に、別の真空配管4の吸引口40が接続されて、真空配管に接続した真空ポンプにより接続されている。吸引口40は、カバープレートの下面と石定盤の上面の間の隙間を減圧吸引して、ガスと微粉塵を吸引し、これらの真空チャンバ内へ移行するのを防止する。
【0035】
この例では、カバープレートの下面72側には、吸引用の溝41が配設されて、吸引溝41は上記の吸引口40に接続されている。吸引溝41は、カバープレートの下面側に開口しており、このカバープレート7が石定盤5上に配置されていると、石定盤5からのガスや微粉塵を、吸引溝41を通じて、吸引口40より真空配管に誘導排除することができる。
【0036】
図3には、カバープレート7の下面側の形状を示すが、カバープレート7の下面72には、Oリング用の溝84が、周縁部に沿って取り囲むように形成され、Oリング溝84の内側範囲には、吸引溝41が、縦方向の溝42と横方向の溝43とが直交するように配置され、多数の吸引溝が格子状に形成され、吸引溝42、43は互いに連通して、上記の吸引口40に接続されている。従って、吸引口40から吸引すれば、図2の定置の状態で、吸引溝41を通じて、石定盤5の上面50と、カバープレート7の下面72との間を減圧吸引することができる。
【0037】
このように、カバー7と石定盤5の空間を排気管4によって真空ポンプに接続し真空排気することにより、真空チャンバ内の真空空間とカバーと石定盤で囲まれる空間の圧力の差をなくすことができ、カバーの変形を回避するとともに、石定盤からのガス放出及び微粒子の真空チャンバ内への移行を防止することができる。
【0038】
[試験]
真空チャンバ1の外形は、寸法は、縦1m、横1m、高さ60cmで、ステンレス鋼から、側壁部11と天蓋10とが作られている。石定盤5は、市場入手可能なグラナイト定盤であり、寸法は、縦1.5m、横1.5m、厚さ30cmで、平面度は上記JIS規定の0級公差に調製した。
【0039】
固定基台6a,6bは、アルミナ系セラミックスから、直径10cmで厚さ10cmの円筒状の形状に2個作った。固定基台6a,6bの石定盤に対する接触面と、ステージ装置に対する固定面とは、いずれも平面度1μm以下とし、接触面61と固定面62との間の面平行度は1μm以下に調製した。固定基台6a,6bの側面63とカバープレート7との貫通孔71との隙間を、Oリング83aによって気密封止した。
【0040】
試験は、カバープレート7を使用した真空チャンバ装置と、カバープレートを外して上記の真空チャンバを直接に石定盤上に載置した装置とで比較した。真空チャンバ1内の真空度は、カバープレートなしの状態では1x10−4Paであったが、カバープレートを載置することにより、5x10−5Paまで到達した。
【0041】
真空チャンバ内の懸濁粒子について、パーティクルカウンターによる粒子計数を実施した結果、カバープレートを用いない場合は、粒径0.1μm以下の粒子20〜30個/ftが検出されたが、実施例のカバープレートを敷設したときは、0.1μm以下の粒子は、1〜3個/ftにまで減少し、石定盤からの発塵が回避されたことがわかった。
【0042】
【発明の効果】
本発明の真空チャンバ装置は、チャンバーが側壁と天蓋とから成り、底板がないので、石定盤上に固定されたステージ装置の鉛直上方から覆い被せることができ、また、ステージ装置は石定盤に載置したままの状態で、真空チャンバを鉛直上方に持ち上げることにより取り外すことが可能であるので、ステージ装置の精度調整及び点検保守作業などは真空チャンバを外した状態で行えるので、装置のメンテナンスが容易で、作業効率の高いステージ装置となる。
【0043】
ステージ装置を固定するための固定基台が石定盤上に配設され、固定基台を介してステージ装置が石定盤上に固定すれば、ステージ装置の設置はこの固定基台を基準に行えるので、高精度な調整が可能になる。
【0044】
さらに、ステージ装置の取り付け面を残して、石定盤を覆って隔離するカバープレートを配設して、カバープレートと固定基台との間、及びカバープレートと真空チャンバ側壁との間に気密手段を配設すれば、石定盤からの放出ガス及びパーティクルが真空チャンバ内に流入移行しないステージ装置が提供できる。
【0045】
石定盤とカバープレートと真空チャンバ側壁によって囲まれた空間を、外部に設けた真空排気ポンプによって排気するようにすれば、真空チャンバ内との圧力差を相殺できるので、カバープレートの変形を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る真空ステージ装置の模式的縦断面図を示す。
【図2】本発明の別の実施例に係る真空ステージ装置の模式的縦断面図を示す。
【図3】本発明の実施例に係る真空ステージ装置に使用するカバープレートの下面図を示す。
【符号の説明】
1 真空チャンバ
2 ステージ装置
14 排気管
4 真空配管
5 石定盤
6 固定基台
7 カバープレート

Claims (8)

  1. 石定盤と、内部に空所を形成する側壁及び天蓋から成るチャンバと、から成り、該チャンバが、上方に取外し可能に、側壁下部が石定盤上に気密的に配置されるようにした真空チャンバ装置。
  2. 該チャンバの内部にステージ装置を上面に固定して支持する1つ又は2つ以上の固定基台がその下面を石定盤上に接して固定されている請求項1に記載の真空チャンバ装置。
  3. 固定基台が、平滑面で実質的に平行である上面と下面とを有するセラミック成形体から成ることを特徴とする請求項2に記載の真空チャンバ装置。
  4. 上記の真空チャンバが、石定盤の上面を覆うカバープレートを含み、該カバープレートが、固定基台を気密的に嵌挿させる貫通孔を有し、上記真空チャンバの側壁下部が、上記カバープレート上面に気密的に載置されるようにした請求項2または3に記載の真空チャンバ装置。
  5. 上記のカバープレートの下面側に接続されて、カバープレートの下面側と石定盤の上面側との隙間を減圧する吸引口を有する真空配管を含む請求項4に記載の真空チャンバ装置。
  6. カバープレートの該石定盤に対面する側である下面には、該底面に開口して上記真空配管の吸引口に連通する吸引溝が形成されている請求項5に記載の真空チャンバ装置。
  7. 上記の溝が、下面面域に格子状に配設されている請求項6に記載の真空チャンバ装置。
  8. 請求項1ないし7何れかに記載の真空チャンバ装置と、該真空チャンバ装置内の石定盤上に配置されたステージ装置とを含む真空ステージ装置。
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