JP4298740B2 - 基板吸着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、反った基板でも安全かつ確実に吸着保持するのに好適な基板吸着装置に関し、特に、EUV光や荷電粒子線を用いる半導体露光装置等のように真空または減圧雰囲気中で基板を処理する装置に用いて好適な基板吸着装置に関するものである。
半導体デバイスの高密度化および微細化が進み、基板吸着装置は基板をより高精度に吸着保持することが求められている。基板を保持する精度が悪いと、描画パターンや、オーバーレイ精度が悪化してしまう。
ウエハ等の基板の保持方法には、従来から使用されている機械的な保持方法や真空吸着による方法がある。
機械的保持方法はウエハの外周部のみを物理的にクランプする最も単純な方法であり、使用環境による影響を受けにくいという特徴があるが、ウエハ外周部のみを保持するため、ウエハを変形させたり傷を付けるなどの問題がある。
真空吸着による方法は、ウエハの裏面を多数の突起で支持し、ウエハと基板吸着装置の間隙を負圧にすることにより吸着する方法である。この方法は機械的保持方法に比べウエハ全面を吸着するため、ウエハ変形の抑制には有利である。しかし、真空雰囲気中では使用できないため、真空を利用した装置には適用することができない。
一方、静電吸着による方法では静電気を利用して吸着するため、真空や減圧雰囲気中での使用が可能である。このため、エッチャー、PVD、CVDなどの各種デバイス製造プロセスへ適用されている。さらに、露光装置においても電子ビーム露光装置やEUV(Extremely
Ultra Violet)光露光装置などでは電子ビームやEUVの減衰を防ぐために真空雰囲気中で露光する必要があり、近年では静電吸着によるものが必要不可欠な基板吸着装置と位置付けられている。
また、半導体製造工程で処理されるウエハ等の基板は、必ずしも平坦であるとは限らず、成膜プロセスなどによって、大きく反った形状で流れてくることがある。
従来は真空吸着によりウエハ全面に吸着力を作用させることができ、ウエハの反りを矯正可能であった。しかし、前述したように真空雰囲気内で作動する装置には適用することができない。
一方、静電吸着によるウエハの反りへの対応は真空吸着よりも困難である。それは、基板吸着装置は、ゴミ噛みによる平面度悪化を防ぐためにウエハとの接触面を限定しているのが一般的であるが、静電吸着では、基本的に接触面にて吸着力を発生するためである。
特許文献1では、上記問題に鑑み、静電吸着装置に例えば図5のように縦縞状の電極を設け、各電極に独立に電圧を印加する手段を有し、例えば中央の電極から周辺部の電極へ、または一端の電極からもう一方の一端まで順次電圧を印加することで、反ったウエハを順に基板吸着装置に倣わす方法をとっている。しかし、この方法では上に凸または下に凸の御碗状に反ったウエハであれば平面矯正が可能と考えられるが、それ以外のイレギュラーな形状に反ったウエハに対しては、対応できないという欠点がある。
また、ウエハの平面矯正を行った後は、その状態を維持しながら基板処理室へ搬送する必要がある。特許文献2では、基板処理室外にて基板を静電吸着装置上に吸着し、基板処理室へ搬送する方法を開示している。しかし、この特許文献2では搬送中に静電吸着装置に供給する電圧を一旦中断するため、搬送中に基板の平面矯正が解除されてしまう。基板処理室とは、例えば露光装置であれば露光室である。
特許文献3では、真空吸着機構と静電吸着機構を備えた基板吸着装置を用い、基板処理室外(ロードロック室等)で真空吸着により基板を平面矯正してから静電吸着へ切り替えて基板処理室へ搬送する方法が開示されている。具体的には基板処理室とは別のロードロック室内で、まず基板と基板吸着装置の間隙のみを排気し、基板を真空吸着させた後にチャックに電圧を印加して静電吸着に切り替え、この後基板と基板吸着装置の間隙を大気開放し、真空吸着を解除する。続いて、基板と基板吸着装置を基板処理室内へ搬送するために、ロードロック室を基板処理室と同程度の圧力になるまで真空引きを行う。
このとき、図11のパッシェンの放電電圧グラフに示される放電発生電圧の低い領域、つまり極小値(Vs(MIN))付近を通過してしまうため、特に基板と電圧が供給されている基板吸着装置間で放電が起こりやすい状態となってしまう。例えば、基板と基板吸着装置との間隙が100μmの場合、図11で示すように7[kPa]程度の時に放電電圧は300Vの極小値をとるため、間隙の圧力を大気圧(101[kPa])から、基板処理室の圧力(1[Pa]以下)に圧力を下げると必ず極小値を通過し、放電が起きやすい。基板と基板吸着装置の間隙で放電が発生すると、基板を損傷したり、基板上のデバイスを破壊する可能性がある。さらに、放電に伴い粉塵が発生し、基板ならびに基板吸着装置を汚染する可能性がある。そのため、特許文献3ではロードロックの真空排気時に放電現象が発生しないように、チャックには低電圧を印加している。
しかし、このように静電吸着の電圧を低めに設定(300V以下)する場合では、十分な吸着力が得られず、反った基板を確実に平面矯正できない。
特開平6−204325号公報 特許第2633516号公報 特開2003−142393号公報
上述のように、半導体製造工程、特に微細パターンを加工する露光工程等では、ウエハ等の基板に反りがある場合でも、確実に基板を平面に矯正する必要がある。さらに、製造装置内が真空環境である場合においては、従来の真空吸着機構が使用できないことや、静電吸着機構に放電が起こりやすいことを考慮し、安全かつ確実に基板を平面矯正し、オーバーレイ精度やスループットの向上を図る必要がある。
本発明は、上述の従来例における問題点を解消することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の基板吸着装置は、真空吸着機構を有する基板吸着部と、記基板吸着部に設けられた真空排気口に微小隙間を介して対向する真空排気配管と前記真空排気配管を取り囲み、かつ前記基板吸着部に隙間を介して対向することで前記基板吸着部外部の気体が前記微小隙間から流入するのを防止する隔壁とを備えることを特徴とする。
また基板吸着部と、前記基板吸着部に設けられた真空排気口に隙間を介して対向する真空排気配管と、前記真空排気配管を取り囲み、かつ前記基板吸着部に隙間を介して対向することで前記基板吸着部外部の気体が前記微小隙間から流入するのを防止する隔壁と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、基板の平面矯正を安定化させることができる。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
[実施例1]
図1および図2は本発明の実施例1に係る基板吸着装置の構成を示す。図1において真空吸着機構と静電吸着機構を有する基板吸着部(チャック)101は、主に静電吸着用である突起(第1の突起)102と、主に真空吸着用である突起(第2の突起)103と、基板と基板吸着部間を真空引きするためのリング状の縁堤104と、排気口105とを備える。真空吸着用の突起103群が成す基板載置面の総面積は静電吸着用の突起102群が成す基板載置面の総面積よりも大きくなっている。また、真空吸着用の突起103は静電吸着用の突起102よりも載置面面積が小さく、かつ間隔が小さい構成とする。また、突起102、103の高さは50[μm]以上とした。
真空吸着時には基板106(図2参照)と基板吸着部101の接触面(突起102および103ならびに縁堤104の基板載置面)以外の領域で吸着力が働くため、突起の間隔が広いと基板が下方向に力を受け凹んでしまうが、突起間隔の小さい突起103群により基板を多点で支持出来るため、基板の変形を十分に小さくすることが可能になる。このとき、基板の平面度を良好にするため、突起103の基板載置面面積と間隔をできるだけ小さくするのが望ましい。
静電吸着時には基本的に基板106と基板吸着部101との接触面(突起102の基板載置面)で基板を吸着保持するため、この接触面はある程度の面積が必要となるが、突起102全体で十分な接触面積を確保し、基板全面にわたって吸着力を発生させれば、基板を吸着保持することが可能になる。このとき、静電吸着力が十分に得られるだけの接触面積を確保するため、突起102の面積は出来るだけ大きい方が良いが、ゴミ噛み確率の増加による基板平面度悪化を考慮して、適切に設計する必要がある。
以上の構成を採ることにより、真空吸着機構および静電吸着機構の両方を備える基板吸着装置において、どちらかの吸着機構を動作させる場合でも、また両方の吸着機構を動作させても、基板を良好な平面度で基板吸着装置に吸着保持できる。
特に反った基板に対しては、まず真空吸着機構を動作して反りを矯正し、続いて静電吸着機構を起動すれば、真空環境下に移動した場合でも矯正した基板の平面度を維持することができる。
図2は本実施例の基板吸着装置に基板106を載置した時の断面を示したものである。基板吸着部101の材質は剛性や重量の観点等からSiC、AlN、アルミナ等のセラミックス、また熱膨張の観点からみれば低熱膨張材を母材とすることが好ましい。
前記母材に突起102、103を形成する方法としては、例えばブラスト加工がある。このとき、図2(A)のように断面積の小さい真空吸着用突起103を同面積で深さ50μm以上に掘り下げても良いが、突起の剛性不足が懸念される場合等には図2(B)のようにある程度掘り下げたところで断面積を広げ、剛性を確保しても良い。
[実施例2]
図3および図4は本発明の実施例2に係る基板吸着装置の構成を示す。実施例2では、少なくとも静電吸着機構を有する基板吸着部(チャック)201に、基板吸着部搬送時用の給電端子202と基板吸着部固定時(静止時)用の給電端子203とを備える構成とした。
図3は基板吸着部201が搬送ハンド205により搬送されているときの、基板吸着部201への給電系統206を示している。搬送時の給電端子202は基板吸着部固定時用の給電端子203とは別の個所に備わっており、電力は搬送ハンド205からの給電系統206から供給される。搬送ハンド205の形状は任意であり、また搬送時用給電端子202の配置される個所も任意であるが、例えば図3(A)(B)のように搬送ハンド205が基板吸着部201を掴む個所付近に設けた方がケーブルの都合上好ましい。
図4は搬送ハンド205とチャック支持台207との間のチャック受け渡し時の給電系統を示しており、チャック支持台207からの給電系統208と搬送ハンド205からの給電系統206との両方から基板吸着部201へ給電可能な状態を示している。チャック支持台207は、例えば、露光装置において、基板吸着部201が基板処理室としての露光室内で固定される場合は、ステージであり、基板処理室外、例えばロードロック室内で固定される場合は、そこに設けられた支持台に対応する。基板吸着部固定時用の給電端子203は、図4(A)のように基板吸着部201の側面に配置してもよいし、図4(B)のように基板吸着部201の下面に配置してもよい。あるいは、他の個所に配置しても構わない。
このように、基板吸着部201の少なくとも1つの電極に対し、搬送用給電端子202と固定時用給電端子203を備えることで、それぞれの給電系統206および208から電力供給が可能な構成となり、例えば固定時−搬送時−固定時と基板吸着部201が移動する場合でも、常時通電が可能となる。
また、給電端子は、放電防止や安全面のため、剥き出しではなく、絶縁物で覆う等の処置を施してあることが望ましい。
上記のような構成によって、例えば反った基板等、平面矯正が難しい場合でも、スペースおよび環境的にある程度自由の効くロードロック室等の基板処理室外で平面矯正を行い、平面を維持した状態で基板処理室へ搬送することができる。これにより、確実に基板を平面矯正できることによる歩留まりの改善と、基板処理室内での基板吸着工程が減ることによるスループットの向上とを見込むことができる。
また、この構成の効果をさらに上げるために、基板吸着部201の下面には3つの突起を備え、3点支持の構成とするとよい。これによって、基板吸着部の固定位置を移動しても常に同じ支持状態を維持することができるため、基板吸着状態の再現性が良好となり、オーバーレイ精度等を向上することができる。
[実施例3]
図5および図6は本発明の実施例3に係る基板矯正装置の構成を示す。この実施例3では、少なくとも静電吸着機構を備える基板吸着部(チャック)301の電極302を図5のように縦縞状に配列し、各電極に独立に電圧を印加する手段を設ける。図5では、他の基板載置面の形状を突起303とリング状縁堤304とで構成しているが、どのような構成であっても構わない。但し、吸着力を確保するため、できるだけ載置面全体に渡って電極を備えた方が好ましい。
さらに、図6に示すようにチャック301を回転させるチャック回転機構316を設け、縦縞状に配列された電極302の方向を任意に変えられるようにした。図6では基板処理室やロードロック室等のチャンバ315内のチャック支持台311に回転機構316を設ける構成をとっているが、回転機構はどのようなものであってもよいし、基板吸着部301内に回転機構を設けてもよい。
このような構成において、例えば図5の一端の電極から順次電圧を印加すると、反った基板が端から順に基板吸着部に吸着することで基板を平面に矯正することができる。さらに、基板吸着部を回転することで、さまざまな形状に反った基板を矯正することに対応ができる。予め基板の反り形状を計測して基板吸着部の方向を決定してもよいし、一度吸着して平面矯正が不可であれば、その後平面矯正できるまで回転させる方法をとってもよい。
[実施例4]
図7は本発明の実施例4に係る基板吸着装置の真空吸着配管(排気ラビリンス)構成を示す。図7の構成では、少なくとも真空吸着機構を備える基板吸着部(チャック)401において、基板吸着部内部の真空吸着用の排気口403に真空排気配管404を微小隙間を介して対向させ、基板吸着部と基板とで形成される閉空間の外部の気体が微小隙間から排気口403および該閉空間に流入するのを防止する隔壁405を設けている。
前記微小隙間の幅は、隙間のコンダクタンスを十分に小さくして気体の流入を防止できる程度(例えば5[μm]程度)に設定する。
従来は、真空吸着を行う場合、基板吸着部の底面にOリングなどのシール部材を押し当てたり、図8に示すように、基板吸着部401の排気口413に、Oリング416などのシール部材を介して直接排気配管414を接続させたりしていた。図8において415は配管接続機構である。これらの構成は、基板吸着部401がシール部材を介して排気配管414から力を受けてしまうため、基板吸着部401に微小な歪が生じてしまう。さらに、シール部材416との接続状態によって、基板吸着部401に生じる歪は変わってしまうため、基板402の平面矯正状態が再現しないことになる。
そこで、本実施例では、図7に示すように、排気配管404と真空吸着部401との間を非接触に真空シールする構成にして、排気配管404から真空吸着部401へ力が伝達しないように構成している。これにより、再現性の高い基板の平面矯正が可能となっている。
また、基板吸着部が搬送可能なシステムであれば、基板吸着部401をチャック支持台406に置くだけで、真空シールが可能となるので、基板吸着部にその都度真空配管を接続する機構や工程を省略できるメリットもある。また、真空配管を通じて基板吸着部にロードロックチャンバ等から伝熱することが無いので、基板吸着部の熱変形を防止するための構成を省略または簡略化することができる。
これらのメリットは、基板吸着部401が3点でチャック支持台406に支持される構成の場合には特に有効に機能する。基板吸着部401を3点で支持する場合、基板吸着部の自重変形が生じ、基板載置面の平面度が低下するが、自重変形させたまま平面加工することで、基板載置面の平面度を向上させることが可能である。加工条件等により自重変形した状態で平面加工することが困難な場合は、適当な外力を与え基板吸着部を自重変形と同等に変形させて平面加工してもよい。
また、もしも非接触隔壁405の真空シール効果がさらに求められる場合は、特許第2587227号公報で開示されているように、隔壁に排気配管404を取り囲むような溝部を設け、この溝部を真空ポンプ等で排気する構成にすることで真空シール効果をさらに高めることが可能である。
[実施例5]
図9は本発明の実施例5に係る基板矯正装置の全体構成を示す。同図の基板矯正装置は、静電吸着機構と真空吸着機構とをもつ基板吸着部(チャック)501と、静電吸着機構を動作させる給電系統507と、真空吸着機構を動作させるため基板吸着部501に設けられた排気口503と、基板502と基板吸着部501との間隙およびロードロック室511内を排気するための真空ポンプ516と、真空ポンプ516からロードロック室511に連通する配管のバルブ512と、排気口503に連通する配管のバルブ513と、基板と基板吸着部との間隙およびロードロック室511のそれぞれの圧力を計測する圧力計514および515と、バルブ512、513および真空ポンプ516を制御する制御器517によって主に構成される。
上記の構成の動作を示すフローチャートを図10に示す。まず、ロードロック室511内の基板吸着部501上に基板502が搬送される。次にバルブ512および513を開き真空ポンプ516を作動させ、ロードロック室511の圧力、および基板502と基板吸着部501との間隙の圧力を適切な圧力まで同時に減圧する。このときの圧力は基板502を真空吸着するときに必要な差圧分とする。例えば、ある基板吸着部501において基板502を真空吸着する際の適切な差圧が30[kPa]とすれば、全体を30[kPa]にまで減圧する。続いてロードロック室用バルブ512を閉め、基板502と基板吸着部501との間隙のみを真空引きし、基板502を真空吸着する。基板502と基板吸着部501との間隙の圧力が、図11のパッシェンの放電電位グラフの極小値を通過し、放電が起こりにくい(放電電位が十分に高い)圧力(例えば100Pa程度)まで低下したことを確認し、給電系統507により静電吸着機構を動作させ、基板502を基板吸着部501上に静電吸着する。
次にバルブ513を閉めて基板502と基板吸着部501の間隙に空気が逆流しないようにして、バルブ512を開け、ロードロック室511を真空引きする。このとき、気体の漏れ等で基板502と基板吸着部501との間隙の圧力が一定に保てない場合は、別途専用の真空ポンプを設けて圧力を一定に保つほうが良い。ロードロック室511の圧力が図11のパッシェンの放電電位グラフの極小値を通過し、放電が起こりにくい(放電電位が十分に高い)圧力まで低下したことを確認し(自然に基板502の真空吸着が解除される)、バルブ513を開け、全体が基板処理室と同程度の圧力(1Pa以下)になるまで真空引きする。これら一連の動作により、チャックに平面矯正が可能な高い電圧を印加しても基板502と基板吸着部501の間隙での放電が起こることは無くなる。
その後、基板502および基板吸着部501を基板処理室(不図示)へ搬送し、基板501の処理動作に移る。このとき、実施例2で説明した構成を適用し、図9の固定時用給電端子508と搬送時用給電端子509のように、2つ以上の給電系統を構成することで、基板処理室に基板502を平面矯正した状態で搬送できる。
また、実施例1で示した基板吸着装置の基板載置面の構成を適用することで、真空吸着力および静電吸着力のどちらか、もしくは両方機能させても、基板を良好な平面矯正状態にすることが出来る。
また、実施例4で示した構成を適用し、ロードロック室内に隔壁505を備え、真空排気配管504を非接触に排気口504と接続することで、搬送されてくる基板吸着部にその都度真空配管を接続する機構や工程を省略できる。基板吸着部への熱外乱の遮断効果や、配管による拘束がないため、ロードロック室と基板処理室での基板吸着部に対する拘束条件を等しくすることができ、再現性の高い平面矯正状態を得ることが可能である。この構成は、基板吸着部501が、チャック支持台510に対して、3点で支持される場合には特に有効な構成である。これによって、基板吸着部は常に同じ3点支持状態を維持することができるため、基板吸着状態の再現性が良好となり、オーバーレイ精度等を向上することができる。
以上のような基板および基板吸着装置の吸着および搬送フローによって、放電による基板や基板吸着装置の損傷を避けながら、基板を再現性良く平面に矯正するとともに、その状態を確実に維持しつつ基板処理室に搬送することが出来る。
上述した各実施例の構成により、基板を、確実に平面矯正でき、放電による基板や基板吸着装置の損傷を避けながら、その平面を保った状態で、基板処理室へ搬送することができる。よって、当該基板吸着装置またはチャックおよび保持装置を備えた露光装置等のデバイス製造装置においては、スループット、基板位置決め精度、露光工程におけるオーバーレイ精度等を向上することができた。
[実施例6]
次に上記説明した基板吸着装置を適用した露光装置を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図12は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(EBデータ変換)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御データが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図13は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
本実施例の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
[実施例7]
図14は、上述の基板吸着装置を備えたデバイス製造用の露光装置を示す。
この露光装置は、半導体集積回路等の半導体デバイスや、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等の微細なパターンが形成されたデバイスの製造に利用され、原版であるレチクルRを介して基板としての半導体ウエハW上に光源61からの露光エネルギーとしての露光光(この用語は、可視光、紫外光、EUV光、X線、電子線、荷電粒子線等の総称である)を投影系としての投影レンズ(この用語は、屈折レンズ、反射レンズ、反射屈折レンズシステム、荷電粒子レンズ等の総称である)62を介して照射することによって、基板上に所望のパターンを形成している。
この露光装置は、定盤51上にガイド52とリニアモータ固定子21を固設している。リニアモータ固定子21は多相電磁コイルを、リニアモータ可動子11は永久磁石群を有している。リニアモータ可動子11を可動部53として、ステージである可動ガイド54に接続し、リニアモータM1の駆動によって可動ガイド54を紙面法線方向に移動させる。可動部53は、定盤51の上面を基準に静圧軸受55で、ガイド52の側面を基準に静圧軸受56で支持される。
可動ガイド54を跨ぐようにして配置したステージである移動ステージ57は静圧軸受58によって支持されている。この移動ステージ57は、上記と同様のリニアモータM2によって駆動され、可動ガイド54を基準に移動ステージ57が紙面左右方向に移動する。移動ステージ57の動きは、移動ステージ57に固設したミラー59および干渉計60を用いて計測する。
移動ステージ57に搭載したチャック上に基板であるウエハWを保持し、光源61、投影光学系62によって、原版であるレチクルRのパターンをウエハW上の各領域にステップアンドリピートもしくはステップアンドスキャンで縮小転写する。
なお、上述の基板吸着装置は、マスクを使用せずに半導体ウエハ上に回路パターンを直接描画してレジストを露光するタイプの露光装置にも、同様に適用できる。
本発明の実施例1に係る基板吸着装置の構成を示す図である。 図1の装置の断面構成を示す図である。 本発明の実施例2に係る基板吸着装置の構成を示す図である。 図1の装置を搬送ハンドと固定板上とで受け渡す時の給電系統を示す図である。 本発明の実施例3に係る基板矯正装置における基板吸着装置の構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る基板矯正装置の構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る基板吸着装置の真空吸着配管構成を示す図である。 従来の真空吸着配管構成を示す図である。 本発明の実施例4に係るロードロック室内基板矯正装置の構成を示す図である。 図9の装置の基板矯正動作を説明するフロー図である。 パッシェンの放電電位の概念図である。 デバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。 図12におけるウエハプロセスを説明する図である。 デバイス製造用の露光装置を示す図である。
符号の説明
101 チャック(基板吸着部)
102 主に静電吸着用である突起(第1の突起)
103 主に真空吸着用である突起(第2の突起)
104 リング状縁堤
105 排気口
106 基板
201 チャック(基板吸着部)
202 搬送用給電端子
203 固定用給電端子
204 基板
205 搬送ハンド
206 搬送ハンドからの給電系統
207 チャック支持台
208 チャック支持台からの給電系統
301 チャック(基板吸着部)
302 縞状電極
303 突起
304 縁堤
311 チャック支持台
315 ロードロックチャンバ
316 回転機構
401 チャック(基板吸着部)
402 基板
403 排気口
404 真空排気配管
405 隔壁
406 チャック支持台
407 ロードロックチャンバ
413 排気口
415 配管接続機構
416 Oリング
501 チャック(基板吸着部)
502 基板
503 排気口
504 真空排気配管
505 隔壁
506 電極
507 固定用給電系統
508 固定用給電端子
509 搬送用給電端子
510 チャック支持台
511 ロードロックチャンバ
512 ロードロック室バルブ
513 真空吸着バルブ
514 ロードロック室圧力計
515 真空吸着圧力計
516 真空ポンプ
517 制御盤

Claims (2)

  1. 真空吸着機構を有する基板吸着部と、記基板吸着部に設けられた真空排気口に間を介して対向する真空排気配管と前記真空排気配管を取り囲み、かつ前記基板吸着部に前記隙間を介して対向することで前記基板吸着部外部の気体が前記隙間から流入するのを防止する隔壁とを備えることを特徴とする基板吸着装置。
  2. 基板吸着部と、前記基板吸着部に設けられた真空排気口に隙間を介して対向する真空排気配管と、前記真空排気配管を取り囲み、かつ前記基板吸着部に前記隙間を介して対向することで前記基板吸着部外部の気体が前記隙間から流入するのを防止する隔壁と、を備えることを特徴とする基板吸着装置
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