JP2004232168A - ウォータージェットルーム製織方法 - Google Patents

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Masaru Kimura
大 木村
Yoshiaki Kataoka
芳章 片岡
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】織機回転数800rpm以上の高速で製織するに際し、開口量を大きくしたり、ヨコ糸噴射水量を増やしたり、糸端処理糸だけ開口量を大きくする装置を取り付けることなく製織することが可能なウォータージェットルーム製織方法を提供する。
【解決手段】ヘルドメール位置が織物タテ糸用のヘルドメール位置より5〜15mm上方にある糸端処理糸用ヘルドを用いることを特徴とするウォータージェットルーム製織方法。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、織機回転数800rpm以上で好適に用いることができるウォータージェットルーム製織方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアージェットルーム、ウォータージェットルームは飛走してきたヨコ糸をキャッチする糸端処理糸が必要である。
【0003】
従来、糸端処理糸は地組織もしくは耳組織と同じヘルドフレームに取り付けたヘルドを用いてきた。また、糸端処理糸用のヘルドは地組織、耳組織用と同じヘルドが用いられてきた。
【0004】
しかしながら、織機回転数が800rpm以上の高速になってくると筬打ち運動による風圧でヨコ糸が上方に向いて飛走する現象が発生し、ヨコ糸が開口した糸端処理糸の上方に外れ、糸端処理糸に把持されないため、ヨコ糸フィーラーに検知されずに織機が停止する問題が生じてきた。
【0005】
これを防止するために開口量を大きくしたり、ヨコ糸噴射水の水量を多くして対応してきたが、開口量を大きくするとタテ糸毛羽が発生し、織機停台が増加したり、ヘルドメール摩耗が増加し、ヘルドの耐久性が低下する問題があった。またヨコ糸噴射水量を多くするとヨコ糸が噴射水によって延伸され、品質に問題が発生する問題があった。
【0006】
そこで糸端処理糸だけ開口量を大きくする装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
この装置は、織前から遠い側にあるヘルドフレームに、中央部を織前側に屈曲させてメールを実際のヘルドの装着位置より織前に近い側に備えた異形ヘルドを設け、この異形ヘルドのメールに糸端処理糸を通すものである。これにより糸端処理糸の開口量が地組織、耳組織のヘルドの開口量より大きくなり、上方に向いて飛走してきたヨコ糸を把持することが可能になる。
【0008】
しかしながら、28mm(ヘルドフレーム2枚分)織前側に屈曲させても見掛け開口量の増加は10mm程度であり、効果は十分でない。また機仕掛け毎に取り外し、取り付け作業が必要である。また装置を購入、作成するなど準備する必要がある。
【0009】
【特許文献1】
実開平4−110778号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来の問題点を解消することにあり、織機回転数800rpm以上の高速で製織するに際し、開口量を大きくしたり、ヨコ糸噴射水量を増やしたり、糸端処理糸だけ開口量を大きくする装置を取り付けることなく製織することが可能なウォータージェットルーム製織方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のウォータージェットルーム製織方法は、上記課題を解決するために、ヘルドメール位置が織物タテ糸用のヘルドメール位置より5〜15mm上方にある糸端処理糸用ヘルドを用いることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、ヘルドメール位置が織物タテ糸用のヘルドメール位置より5〜15mm上方にある糸端処理糸用ヘルドを用いることで、ヨコ糸が開口した糸端処理糸の上方に外れることを防止でき、織機停台を減少させることができる。
【0013】
本発明は、織機回転数800rpm以上の高速ウォータージェットルームでヨコ糸が開口した糸端処理糸の上方に外れ、糸端処理糸に把持されないため、ヨコ糸フィーラーに検知されずに織機が停止することなく安定して製織することができたものである。
【0014】
糸端処理糸用ヘルドのヘルドメール位置が織物タテ糸用のヘルドメール位置より上方にある量が5mmより小さいとヨコ糸が開口した糸端処理糸の上方に外れることを防止する効果が小さく、また15mmより大きいと逆にヨコ糸が開口した糸端処理糸の下方に外れる。
【0015】
本発明について図1、図2を参照して説明する。図1は地組織用ヘルドと本発明に用いる糸端処理用ヘルドの形状を表している。図2は本発明の糸端処理用ヘルドとヨコ糸の製織中の位置関係を表している。
【0016】
図1、図2において、1は地組織用ヘルド、2は糸端処理用ヘルド、3はヘルドメール、4は第1ヘルドフレーム糸端処理用ヘルド、5は第2ヘルドフレーム糸端処理用ヘルド、6は糸端処理糸、7は筬、8は筬打ち点、9はヨコ糸飛走位置、Aは地組織用ヘルドと糸端処理用ヘルドのヘルドメール位置の差、Bは筬打ち点−第1ヘルドフレーム距離、Cは筬打ち点−ヨコ糸飛走位置距離、Dは第1ヘルドフレーム開口量、Eはヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量をそれぞれ示す。
【0017】
図1に示すように、糸端処理用ヘルド2のヘルドメール3の位置は地組織用ヘルド1のヘルドメール3位置よりAmm上方、すなわち5〜15mm上方にずれた位置にある。
【0018】
図2を用いて説明すると、筬打ち点8からCmmの位置を飛走してきたヨコ糸は糸端処理糸に到達した時点でヨコ糸飛走位置9に示す場所にくる。この時上側に開口している第1ヘルドフレームに取り付けた糸端処理用ヘルド4によって開口された糸端処理糸6のC地点での上側開口量はEmmである。本発明は糸端処理用ヘルド2のヘルドメール3の位置は地組織用ヘルド1のヘルドメール3位置よりAmm上方にずれた位置にあるため、ヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量Eが大きくなり、ヨコ糸は開口した糸端処理糸の外側に外れることなく、確実に糸端処理糸に把持される。
【0019】
本発明はポリエステルマルチフィラメント糸、ポリアミドマルチフィラメント糸などの合成繊維などあらゆるマルチフィラメント糸を用いた織物に適用できる。
【0020】
またマルチフィラメント糸の断面形状は丸断面でも変形断面でも同様の効果が得られる。
【0021】
また織物組織は平、ツイル、サテンなどあらゆる組織で同様の効果が得られる。
【0022】
次に実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0023】
【実施例】
実施例1
表1に示すように、タテ糸に56dtex−18F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーン(無糊、無撚)、ヨコ糸に84dtex−36F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーンを用い平組織で筬入れ幅が168.2cm、生機密度が103×79本/2.54cmの織物を、図1に示すヘルドメール位置が地組織用ヘルドメール位置より10mm上方にある糸端処理用ヘルドを用い、表2に示すような筬打ち点−第1ヘルドフレーム距離が100mm、クランク開口のウォータージェットルームで、回転数1000rpm、開口タイミング340°、ヨコ糸糸端処理糸到達タイミング240°でヨコ糸を筬打ち点から32.5mmの位置で飛走した。
【0024】
表3に示すように、第1ヘルドフレーム開口量を50mmに設定した場合、ヘルドとキャリアロットのクリアランス(1.5mm)およびヘルドメール長(5.5mm)を考慮ヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量は7.8mmになり、図2に示すようにヨコ糸が糸端処理糸の開口した内側に飛走してくるため、糸端処理糸に把持されないことによる織機停台は0.1回/台・日と少ない。
【0025】
また地組織の設定開口量を増やすことなく織機停台を削減できるので、2万m製織時点での地組織用ヘルドのヘルドメール摩耗の発生は見られない。またタテ糸毛羽停台も0.4回/台・日と少ない。
【0026】
比較例1
表1に示すように、タテ糸に56dtex−18F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーン(無糊、無撚)、ヨコ糸に84dtex−36F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーンを用い平組織で筬入れ幅が168.2cm、生機密度が103×79本/2.54cmの織物を、地組織用ヘルドメールと同じ位置にヘルドメールがある糸端処理用ヘルドを用い、表2に示すような筬打ち点−第1ヘルドフレーム距離が100mm、クランク開口のウォータージェットルームで、回転数1000rpm、開口タイミング340°、ヨコ糸糸端処理糸到達タイミング240°でヨコ糸を筬打ち点から32.5mmの位置で飛走した。
【0027】
表3に示すように、第1ヘルドフレーム開口量を50mmに設定した場合、ヘルドとキャリアロットのクリアランス(1.5mm)およびヘルドメール長(5.5mm)を考慮ヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量は5.3mmになり、図3に示すようにヨコ糸が糸端処理糸の開口した外側に飛走してくることがあるため、糸端処理糸に把持されないことによる織機停台が5.7回/台・日も発生する。
【0028】
比較例2
表1に示すように、タテ糸に56dtex−18F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーン(無糊、無撚)、ヨコ糸に84dtex−36F(フィラメント)−ポリエステルマルチフィラメントフラットヤーンを用い平組織で筬入れ幅が168.2cm、生機密度が103×79本/2.54cmの織物を、地組織用ヘルドメールと同じ位置にヘルドメールがある糸端処理用ヘルドを用い、表2に示すような筬打ち点−第1ヘルドフレーム距離が100mm、クランク開口のウォータージェットルームで、回転数1000rpm、開口タイミング340°、ヨコ糸糸端処理糸到達タイミング240°でヨコ糸を筬打ち点から32.5mmの位置で飛走した。
【0029】
表3に示すように、第1ヘルドフレーム開口量を70mmに設定した場合、ヘルドとキャリアロットのクリアランス(1.5mm)およびヘルドメール長(5.5mm)を考慮ヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量は7.8mmになり、図4に示すようにヨコ糸が糸端処理糸の開口した内側に飛走してくるため、糸端処理糸に把持されないことによる織機停台は0.2回/台・日と少ない。
【0030】
しかし地組織の設定開口量を50mmから70mmに増加するため、2万m製織時点で地組織用ヘルドのヘルドメール摩耗が発生するしている。またタテ糸毛羽停台が3.5回/台・日発生する。
【0031】
実施例1、比較例1、比較例2の織物規格を表1に示す。
【0032】
実施例1、比較例1、比較例2の織機仕様および製織条件を表2に示す。
【0033】
実施例1、比較例1、比較例2の開口量および稼働、ヘルドメール摩耗結果を表2に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004232168
【0035】
【表2】
Figure 2004232168
【0036】
【表3】
Figure 2004232168
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、織機回転数800rpm以上で製織するに際し、ヨコ糸が開口した糸端処理糸の上方に外れ、糸端処理糸に把持されないため、ヨコ糸フィーラーに検知されずに織機が停止する問題が発生することなくウォータージェットルームで製織することが可能になる。
【0038】
また地組織の設定開口量を増やすことなく織機停台を削減できるので、タテ糸毛羽が発生し、織機停台が増加したり、地組織用ヘルドのヘルドメール摩耗が増加し、ヘルドの耐久性が低下したりすることなく製織することが可能になる。
【0039】
またヨコ糸噴射水量を多くすることなく織機停台を削減できるので、ヨコ糸が噴射水によって延伸され、品質に問題が発生することなく製織することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘルドの概略図である。
【図2】本発明の製織方法の一例を示す概略図である。
【図3】比較例1の製織方法を示す概略図である。
【図4】比較例2の製織方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1:地組織用ヘルド
2:糸端処理用ヘルド
3:ヘルドメール
4:第1ヘルドフレーム糸端処理用ヘルド
5:第2ヘルドフレーム糸端処理用ヘルド
6:糸端処理糸
7:筬
8:筬打ち点
9:ヨコ糸飛走位置
A:地組織用ヘルドと糸端処理用ヘルドのヘルドメール位置の差
B:筬打ち点−第1ヘルドフレーム距離
C:筬打ち点−ヨコ糸飛走位置距離
D:第1ヘルドフレーム開口量
E:ヨコ糸飛走位置の糸端処理糸上側開口量

Claims (1)

  1. ヘルドメール位置が織物タテ糸用のヘルドメール位置より5〜15mm上方にある糸端処理糸用ヘルドを用いることを特徴とするウォータージェットルーム製織方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017150104A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 株式会社豊田自動織機 織機における経糸開口装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017150104A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 株式会社豊田自動織機 織機における経糸開口装置
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