JP2004232042A - 硬質合金 - Google Patents

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Koji Hayashi
宏爾 林
Nobuaki Asada
信昭 浅田
Masahiko Mizukami
正彦 水上
Ryoji Yamamoto
良治 山本
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Abstract

【課題】低窒素含有超硬合金であって、微細な炭化タングステン粒子を含有する、高硬度で高強度及び靭性の優れた硬質合金を提供すること。
【解決手段】硬質合金は、窒素含有量が0.05〜0.40mass%含有し、残部がWC及びCoからなる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬質合金材料すなわち、切削工具、ドリル、マイクロドリル、エンドミルなどの回転工具、ロータリーナイフ、裁断刃、長尺ナイフ等の剪断工具などを粉末冶金法にて製造する時に、その原料粉末として用いる複合炭窒化タングステン粉末とその製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、炭化タングステンを主体とした超硬合金は、切削工具、耐摩耗工具等の材料として広く用いられている。なかでも平均粒径が1.0μm以下のWC粒子を主体とした超硬合金は、高硬度で高強度を有する。そのため各種剪断刃、プリント配線基板(PCB)穴明けドリル、金属用のドリル、エンドミル、等に用いられている。
【0003】
一方、市場ではさらなる高能率化が要求され、そのためには超微粒超硬合金が必要不可欠で、微細なWC粉末を出発原料として、焼結過程での粒成長を抑えるための、種々の抑制剤を添加する発明が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、WC−Co合金にVとCrを複合添加することによって、WCの粒成長を抑制し、微粒超硬合金をつくりあげる方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、WC―Co合金にV、CrそしてTaCまたは(Ta、Nb)Cを複合添加することによって、WCの粒成長を抑制し、耐摩耗性及び耐溶着性の優れる微粒超硬合金をつくりあげる方法が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、平均粒度0.6μm以下でかつ最大粒径が3.0μm以下のWC粒子が分散しているWC基超硬合金の素地中に、さらに最大粒径が3.0μm以下であるV、Cr、Ta、NbおよびのTiのうちの1種の炭化物もしくは炭窒化物粒子、またはV、Cr、Ta、NbおよびのTiのうちの2種以上の炭化物もしくは炭窒化物粒子が分散している組織を有するWC基超硬合金が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61−12847号公報
【0008】
【特許文献2】
特開昭61−76645号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平6−810725号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1又は2に開示された方法は多量のV、Cr、TaそしてTaNb炭化物の添加を必要とし、チッピング等を起こしやすくなリ、PCB穴明けドリル、金属用エンドミル等に用いると折損に至り、工具の安定性に欠けるという問題点があった。
【0011】
また、特許文献3の方法によれば、微粒WC中のV、Cr、Ta、NbおよびTi炭化物もしくは炭窒化物粒子は、粗大粒子または粗大な固溶体として存在することがあり、靭性、硬度、強度の改善に働かないという問題点がある。
【0012】
したがって、いずれの特許文献に開示された発明も超硬合金を焼結する時の粒成長を制御する方法である。
【0013】
この方法だけでは、粒成長を完全に制御するには至らず、そのため上記のWC基超硬合金は、ドリル、エンドミルなどに代表される切削工具そして打ち抜き金型、スリッターなどの剪断加工工具として用いた場合、チッピング等によリ比較的短時間で寿命にいたるものである。
【0014】
そこで、本発明の技術的課題は、超硬合金であって、微細な炭化タングステン粒子を含有する高硬度で高強度及び靭性の優れ、したがって長寿命の硬質合金を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記に示したような問題点を解決するために、本発明者らは粒成長抑制剤が無いか、極端に低減できるWC粉末を検討した。その結果、粒成長抑制機構は以下のように説明されている。合金中のWC平均粒度と各炭化物の標準生成自由エネルギー△Gfとの間にはかなり強い相関が認められる。そして△Gfが小さい、すなわちVC、MoC、CrなどはCo液相中への溶解度が大きく、他炭化物はWCの粒成長抑制効果が大きい。
【0016】
一方、Co液相中へのWC溶解度とWC平均粒度との間にはほとんど相関はない。また、他炭化物を構成している金属原子とW原子は固溶体または化合物を形成するが、他炭化物はいずれもWC中へはほとんど固溶しない。これらのことを総合的に考慮すると以下のように考えられる。
【0017】
Co液相中へ溶解している他炭化物の金属原子が、WC固相の成長面ステップの端部に吸着すると、この吸着原子はWC中へ固溶しないかぎりWCは成長を続づけられない。
【0018】
従って、同じ原理でWC固相の成長面ステップの端部に窒素原子が吸着していると、窒素原子がWC結晶の連続的な成長を阻止する。
【0019】
本発明は、上記の知見に基づいてなされたもので、窒素含有量が0.05〜0.40mass%含有し、残部がWC及びCoからなるとを特徴とする硬質合金である。
【0020】
また、本発明は、前記硬質合金において、結合相として、Coを5〜25mass%含有することを特徴とする硬質合金である。
【0021】
さらに、本発明は、前記超硬合金において、VCを0.05〜0.5mass%、Crを0.1〜1.0mass%、TaNbCを0.2〜2.0mass%のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする硬質合金である。
【0022】
ここで、本発明において、上記のように限定した理由について説明する。
【0023】
まず、本発明において窒素量を0.05〜0.40mass%と限定したのは、窒素量が0.05未満では、粒成長抑制効果が不足するからである。一方、0.4mass%を超過すると、真空雰囲気下では焼結が難しいからである。
【0024】
また、本発明において、コバルト含有量を5〜25mass%と限定したのは、コバルト含有量が5mass%未満では、緻密化が十分行われず、靭性、強度不足を生じるからであり、―方、25mass%を超過すると硬さが低下しすぎて、耐摩耗性が低下するからである。
【0025】
また、本発明において、VC含有量を0.05〜0.5mass%と限定したのは、VC含有量が0.05mass%未満では、窒素含有量が満たされていても、その粒成長を抑制する効果が少ないためである。−方、窒素含有量が満たされていれば、従来よりも極端に少ない0.5mass%で十分粒成長を抑制する効果があるからである。
【0026】
また、本発明において、Cr含有量を0.1〜1.0mass%と限定したのは、Cr含有量が0.1mass%来満では、窒素含有量が満たされていても、その粒成長を抑制する効果が少ないためである。一方、窒素含有量が満たされていれば、1.0mass%で十分粒成長を抑制する効果があるからである。
【0027】
さらに、本発明において、TaNbC含有量を0.2〜2.0mass%と限定したのは、TaNbC含有量が0.2mass%未満では、窒素含有量が満たされていても、その粒成長を抑制する効果が少ないためである。―方、窒素含有量が満たされていれば、2.0mass%で十分粒成長を抑制する効果があるからである。
【0028】
【発明の実施の形態】
それでは、本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
(第1の実施の形態)
原料粉末として、平均粒径:0.6μm;2.4μm、4.2μm、6.1μmのWCN粉末を、下記表1の試料No.1〜10に示した配合組成で配合し、アルコール中温式ボールミル混合した後、減圧乾燥した。得られた混合粉末を1トン/cmの圧力で圧粉体にプレス成形し、この成形体を同様に下記表1に示した温度で、1時間、真空雰囲気で焼結した。なお、比較合金試料No.11〜15も同様に調整し、下記表2に示した組成、条件で焼結した。その後、得られた超硬合金は、ダイヤモンド砥石で研削して4×8×25mmのJIS抗折試験片を作成し、硬度、抗折力を測定した。その後、超硬合金製乳鉢で粉砕し、炭素量、窒素量を分祈した。
【0030】
本発明の結果を下記表3の試料No.1〜10に、比較合金の結果を下記表4の試料No.11〜15に夫々示した。尚、表3、4の試料番号は、表1、2の試料番号に対応している。
【0031】
下記表1から表4で明らかなように、W(C)‐Co合金はWC−Co合金との比較において、同等の粒子径およびCo量において高硬度で高強度を示した。
【0032】
【表1】
Figure 2004232042
【表2】
Figure 2004232042
【表3】
Figure 2004232042
【表4】
Figure 2004232042
(第2の実施の形態)
原料粉末として、平均粒径:0.6μmのWCN粉末を、下記表5の試料No.16〜22に示した配合組成で配合し、アルコール中湿式ボールミル混合した後、減圧乾燥した。得られた混合粉末を1トン/cmの圧力で圧粉体にプレス成形し、この成形体を同様に上記表1に示した温度で、1時間、真空雰囲気で焼結した。
【0033】
なお比較合金も同様に調整し下記表6の試料No.23〜29に示した組成、条件で焼結した。その後、得られた超硬合金は、ダイヤモンド砥石で研削して4×8×25mmのJIS抗折試験片を作成し、硬度、抗折力を測定した。その後、超硬合金製乳鉢で粉砕し、炭素量、窒素量を分析した。
【0034】
本発明の結果を下記表7に、比較合金の結果を下記表8に示した。尚、表7、8における試料番号は、表5、6における試料番号とそれぞれ対応している。
【0035】
下記表5から表8までで、明らかなように、W(CxNy)‐粒成長抑制の添加物‐Co合金はWC粒成長抑制の添加物‐Co合金との比較において、硬度を大きく支配するCoが同等量において、少ない粒成長抑制の添加物の量で高硬度で高強度を示した。
【0036】
【表5】
Figure 2004232042
【表6】
Figure 2004232042
【表7】
Figure 2004232042
【表8】
Figure 2004232042
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、窒素含有量が0.05〜0.40mass%含有し、残部がWC及びCoからなる硬質合金において、結合相として、Coを5〜25mass%含有し、VCを0.05〜0.5mass%、Crを0.1〜1.0mass%、TaNbCを0.2〜2.0mass%のいずれか1種または2種以上を含有する硬質合金を作ることにより、微細な炭化タングステン粒子を含有する、高硬度で高強度及び靭性の優れ、したがって、寿命の長い超硬合金からなる硬質合金を提供することができる。

Claims (3)

  1. 窒素含有量が0.05〜0.40mass%含有し、残部がWC及びCoからなることを特徴とする硬質合金。
  2. 請求項1記載の硬質合金において、結合相として、Coを5〜25mass%含有することを特徴とする硬質合金。
  3. 請求項1又は2記載の超硬合金において、VCを0.05〜0.5mass%、Crを0.1〜1.0mass%、TaNbCを0.2〜2.0mass%のいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする硬質合金。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012153858A1 (ja) * 2011-05-12 2012-11-15 株式会社タンガロイ 超硬合金および被覆超硬合金
US8419090B2 (en) 2007-03-28 2013-04-16 Unipres Corporation Vehicular metal absorber, vehicular bumper system, automobile bumper absorber, and automobile bumper system

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