JP2004229361A - 情報配線システムおよび端子台 - Google Patents
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Abstract
【課題】端子台を別途設けることなく、各部屋での電話の使用と例えばパソコンなどを利用したインターネット接続とを可能にし、限られた情報盤内のスペースを有効利用する。
【解決手段】複数の端子部11と、これらを収納する器体10とを備え、端子部11として、加入者線のケーブルL10が接続される端子部110を含み、モジュラジャック20と接続されたケーブルL11が接続される端子部111を複数含み、これら端子部111が器体10内部で互いに電気的に接続される端子台1に対して、開閉部12と、端子部112とを設けた。開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111を電気的に接続または遮断する。端子部112には、モジュラコンセント20と接続されるケーブルL11が接続される。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の端子部11と、これらを収納する器体10とを備え、端子部11として、加入者線のケーブルL10が接続される端子部110を含み、モジュラジャック20と接続されたケーブルL11が接続される端子部111を複数含み、これら端子部111が器体10内部で互いに電気的に接続される端子台1に対して、開閉部12と、端子部112とを設けた。開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111を電気的に接続または遮断する。端子部112には、モジュラコンセント20と接続されるケーブルL11が接続される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報盤内に取り付けられる端子台およびこれを含む情報配線システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CATVやADSLなど様々なインターネット接続サービスが普及してきており、このような新たなインターネット接続サービスの導入を容易にするべく、宅内の各所に先行配線された配線を利用することによってインターネットに接続できるようにしたマルチメディア配線システムが提案されている(特許文献1など)。
【0003】
図13は従来の情報配線システムの例を示す図、図14は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図15は同端子台の回路図である。
【0004】
図13に示す情報配線システムは、各部屋の壁に埋設され2つのモジュラジャック20が取着された情報用(図では電話用)コンセントとしての配線器具2Aと、端子台1PAとにより構成されている。なお、図13において、3はスプリッタ、4はADSLモデム、5はパソコンである。
【0005】
端子台1PAは、図13〜図15に示すように、複数の端子部11と、開閉部12と、正面矩形状の角状に形成され、複数の端子部11をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤(図示せず)内に取り付けられる器体10PAとを備えている。
【0006】
端子部11として、器体10PAの正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルL10を外部から接続するための接続部分となる端子部110が含まれているとともに、器体10PAの正面位置で露出する一部が配線器具2Aのモジュラジャック20と接続されたケーブルL11を外部から接続するための接続部分となる端子部111が複数含まれている。
【0007】
開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111を電気的に接続または遮断するためのものであり、モジュラジャック120,121と、モジュラコード122とにより構成されている。
【0008】
このような構成の端子台1PAを使用することにより、各種情報配線システムを構築することができる。例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、情報盤内に端子台1PAを1台取り付け、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。そして、開閉部12において、モジュラコード122を使用してモジュラジャック120,121間を電気的に接続すれば、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0009】
これに対して、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図13の例に示すように、情報盤内に端子台1PAを2台取り付ける。そして、一方(図では左方)の端子台1PAにおいて、ケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける一方(図では上方)のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、開閉部12でモジュラジャック120,121間を電気的に接続する。
【0010】
他方(図では右方)の端子台1PAにおいて、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるもう一方(図では下方)のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。
【0011】
そして、ADSL用の機器を設置する部屋において、一方の端子台1PAに接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のLINE端子を接続し、他方の端子台1PAに接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のTEL端子を接続すれば、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−314574号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記端子台では、各部屋で電話を使用することができ、特定の部屋でインターネット接続ができるようにするためには、端子台を2つ用意しなければならず、限られた情報盤内のスペースを狭めてしまうという課題がある。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる情報配線システムおよび端子台を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと、複数の端子部、および、正面矩形状の角状に形成され、前記複数の端子部をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤内に取り付けられる器体を備え、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルを外部から接続するための接続部分となる第1端子部を含むとともに、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されたケーブルを外部から接続するための接続部分となる第2端子部を複数含み、これら複数の第2端子部が前記器体内部で互いに電気的に接続される端子台とにより構成される情報配線システムであって、前記端子台が、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部を電気的に接続または遮断するための開閉部を備えるとともに、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されるケーブルを外部から接続するための接続部分となり、前記器体内部で前記第1端子部に対して電気的に接続される第3端子部を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報配線システムにおいて、前記開閉部は、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部または前記第3端子部のいずれか一方を切替接続するための切替スイッチであり、前記器体は、前記切替スイッチをこの操作部が正面位置で外部に露出するように収納することを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、操作部に対する入切操作に応じて、前記複数の第2端子部のうち対応する第2端子部と前記開閉部との間を電気的に接続または遮断する入切スイッチを複数さらに備え、前記器体は、前記複数の入切スイッチをこれらの各操作部が正面位置で外部に露出するように収納し、前記第3端子部は、送り配線で各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと接続されることを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、前記器体内部に収納される複数の基板ブロックをさらに備え、前記基板ブロックとして、前記第1端子部、開閉部および第3端子部を少なくとも搭載する第1基板ブロックを含むとともに、前記第2端子部を少なくとも一つ搭載する第2基板ブロックを含み、前記第1基板ブロックは、前記第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている一方、前記第2基板ブロックは、前記第1基板ブロックまたは他の第2基板ブロックと、これとは別の第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の情報配線システムを構成する端子台である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図2は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図3は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
【0021】
第1実施形態の情報配線システムは、図1の例に示すように、各部屋の壁に埋設され電話用で少なくとも2芯のモジュラジャック20が取着された情報用(図では電話用)コンセントとしての配線器具2(2A)と、端子台1とにより構成されている。ただし、少なくとも回線終端装置(図1の例ではスプリッタ3)を設置する(予定の)部屋、例えば書斎やリビングなどの壁には、モジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aが埋設される。
【0022】
端子台1は、図1,図2に示すように、例えば基板実装型で解除機能付き速結端子式の2線用の端子部11を複数備えているとともに、開閉部12と、正面矩形状の角状に形成され、複数の端子部11をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤(図示せず)内に取り付けられる器体10とを備えている。
【0023】
端子部11として、器体10の正面位置で露出する一部が2線式の加入者線のケーブルL10を、L1,L2の極性別に外部から接続するための接続部分となる端子部110(加入者線用端子部)と、器体10の正面位置で露出する一部がモジュラジャック20と接続された例えば2線式のケーブルL12を、L1,L2の極性別に外部から接続するための接続部分となり、器体10内部で端子部110に対してL1,L2の極性別に電気的に接続される端子部112(第1実施形態では送り端子部)とが含まれているとともに、器体10の正面位置で露出する一部がモジュラジャック20と接続された例えば2線式のケーブルL11を外部から接続するための接続部分となる端子部111(第1実施形態では電話用端子部)が複数(図では8つ)含まれている。
【0024】
開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111をL1,L2の極性別に電気的に接続または遮断するためのものであり、例えば基板実装型の電話用で少なくとも2芯のモジュラジャック120,121と、モジュラコード122とにより構成されている。このモジュラコード122は、モジュラジャック120,121に対応する少なくとも2芯のモジュラプラグ122a,122bおよびこれらの間をL1,L2の極性別に電気的に接続する例えば2線式のケーブル122cにより構成されている。
【0025】
上記複数の端子部11およびモジュラジャック120,121は、器体10内部に収容される矩形状の実装基板(図示せず)に実装され、図3に示すように、複数の端子部111が、L1,L2の極性別に、互いに電気的に接続されてモジュラジャック121と電気的に接続されている一方、端子部110が、L1,L2の極性別に、端子部112およびモジュラジャック120と電気的に接続されている。
【0026】
器体10は、図2に示すように、前方に矩形状の開口を有する箱状に形成されたボディ100と、このボディ100の開口を閉塞する矩形状のカバー101とにより構成されている。
【0027】
ボディ100は、カバー101よりも上下(縦)方向に長い所定の統一寸法に高さ寸法が設定されるとともに、左右(横)方向の幅寸法が所定の単位寸法の1倍に設定されている。ボディ100の上下方向の両突出部には、それぞれ取付孔100a,100bが形成されている。図2の例では、取付孔100aは、だるま状に形成され、情報盤内の所定位置に仮螺着されたねじの頭部を下方の広い孔に通し、上方の狭い孔にその足部が填るようにすることで、情報盤内への器体10の取付けが容易となる構造になっている。
【0028】
一方、正面となるカバー101には、複数の端子部11の接続部分となる各一部をそれぞれ外部に露出するための複数の窓孔が穿設されているとともに、開閉部12のモジュラジャック120,121の接続部分となる各一部をそれぞれ外部に露出するための複数の窓孔が穿設されている。また、カバー101の正面上端側には、各先端内向きのL字状に形成された一対のフック101aによりなり、複数の端子部111の接続部分へのケーブルを結束するための結束部が設けられている。
【0029】
このような構成の端子台1を使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0030】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、加入者線のケーブル(図1のL10を参照)を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具(2)におけるモジュラジャック(20)に先行配線されたケーブル(L11)を各端子部111に接続する。そして、開閉部12において、モジュラコード122を使用してモジュラジャック120,121間を電気的に接続することにより、端子部110に対して複数の端子部111を電気的に接続する。
【0031】
これにより、各部屋のモジュラジャック(20)が、ケーブル(L11)、端子部111、実装基板、モジュラジャック121、モジュラコード122、モジュラジャック120、実装基板を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0032】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図1の例に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2におけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋に埋設された配線器具2(2A)におけるもう一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして、開閉部12においてモジュラコード122を使用せずに、端子部110に対して複数の端子部111を電気的に遮断する。
【0033】
スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、ケーブルL11を介して端子部111に接続されたモジュラジャック20に、モジュラコード122と同様でケーブルの長いモジュラコードを介してスプリッタ3のTEL端子を接続し、ケーブルL12を介して端子部112に接続されたモジュラジャック20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のLINE端子を接続する。
【0034】
これにより、スプリッタ3のLINE端子に接続されたモジュラジャック20が、ケーブルL12、端子部112、実装基板を介して、端子部110に接続されるとともに、その他の各部屋のモジュラジャック20が、ケーブルL11、端子部111、実装基板、スプリッタ3側への端子部111、ケーブルL11、モジュラジャック20、モジュラコードを介して、スプリッタ3のTEL端子に接続される。この結果、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。なお、図2において、4は、スプリッタ3のモデム端子とスプリッタ端子が接続されるADSLモデムであり、5は、ADSLモデム4のパソコン端子と接続されるパソコンであり、6は、部屋のモジュラジャック20と接続される電話機である。
【0035】
以上のような利用形態は、アナログ回線に限らず、ISDNなどのデジタル回線でも同様である。
【0036】
(第2実施形態)
図4は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図5は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図6は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第2実施形態について説明する。
【0037】
第2実施形態の情報配線システムは、図4の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が取着された配線器具2(2A)と、端子台1Aとにより構成されている。ただし、少なくとも回線終端装置(図4の例ではスプリッタ3)を設置する(予定の)部屋の壁には、モジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aが埋設される。
【0038】
端子台1Aは、図4,図5に示すように、複数の端子部11を第1実施形態の端子台1と同様に備えているほか、端子台1との相違点として、開閉部12Aと、器体10Aとを備えている。
【0039】
開閉部12Aは、図6に示すように、端子部110に対して、複数の端子部111または端子部112のいずれか一方を、L1,L2の極性別に切替接続するための切替スイッチであり、器体10Aに収納される実装基板に実装される。なお、図5中の120Aは、開閉部12A(切替スイッチ)の操作部である。
【0040】
器体10Aは、図4,図5に示すように、ボディ100と、カバー101Aとにより構成されている。カバー101Aは、第1実施形態のカバー101との相違点として、開閉部12用の窓孔に代えて、開閉部12Aの操作部120Aを左右方向に切替自在に正面位置で外部に露出するための窓孔が穿設されている。
【0041】
このような構成の端子台1Aを使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0042】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、加入者線のケーブル(図4のL10を参照)を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具(2)におけるモジュラジャック(20)に先行配線されたケーブル(L11)を各端子部111に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続する。
【0043】
これにより、各部屋のモジュラジャック(20)が、ケーブル(L11)、端子部111、実装基板、開閉部12A、実装基板を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0044】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図4の例に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2におけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋に埋設された配線器具2(2A)におけるもう一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して端子部112を切替接続する。
【0045】
スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、ケーブルL11を介して端子部111に接続されたモジュラコンセント20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のTEL端子を接続し、ケーブルL12を介して端子部112に接続されたモジュラコンセント20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のLINE端子を接続する。
【0046】
これにより、スプリッタ3のLINE端子に接続されたモジュラジャック20が、ケーブルL12、端子部112、実装基板、開閉部12A、実装基板を介して、端子部110に接続されるとともに、その他の各部屋のモジュラジャック20が、ケーブルL11、端子部111、実装基板、スプリッタ3側への端子部111、ケーブルL11、モジュラジャック20、モジュラコードを介して、スプリッタ3のTEL端子に接続される。この結果、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。
【0047】
以上のような利用形態は、アナログ回線に限らず、ISDNなどのデジタル回線でも同様である。
【0048】
(第3実施形態)
図7は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図8は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図9は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。
【0049】
第3実施形態の情報配線システムは、図7の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aと、端子台1Bとにより構成されている。
【0050】
端子台1Bは、図7,図8に示すように、複数の端子部11と、開閉部12Aとを第2実施形態の端子台1Aと同様に備えているほか、端子台1Aとの相違点として、複数(8つ)の入切スイッチ13と、器体10Bとを備えている。ただし、第3実施形態では、端子部111はADSL用の機器用として、端子部112は電話用としても使用される。
【0051】
入切スイッチ13は、図9に示すように、自己の操作部130に対する入切操作に応じて、複数の端子部111のうち対応する端子部111と開閉部12Aとの間を、L1,L2の極性別に電気的に接続または遮断するものであり、器体10Bに収納される実装基板に実装される。図の例では、入切スイッチ13の左方にある端子部111が対応するものとなっている。
【0052】
器体10Bは、ボディ100と、カバー101Bとにより構成されている。カバー101Bは、第2実施形態のカバー101Aとの相違点として、各入切スイッチ13の操作部130を左右方向に切替自在に正面位置で外部に露出するための窓孔がさらに穿設されている。また、カバー101Bにおいて、端子部110を除く各端子部11の配置位置が異なっている。
【0053】
このような構成の端子台1Bを使用することにより、第2実施形態で説明した各構築例のほか、図7の例に示すような情報配線システムを構築することができる。
【0054】
図7に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるもう一方のモジュラジャック20に送り配線で接続されたケーブルL12を端子部112に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、端子部111に接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のLINE端子を接続し、端子部112に接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のTEL端子を接続する。
【0055】
そして、開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続するとともに、複数の端子部111のうち、スプリッタ3と接続された一の端子部111に対応する入切スイッチ13を入状態にし、他の端子部111に対応する各入切スイッチ13を切状態にする。
【0056】
これにより、他の端子部111側のモジュラコンセント20に誤って電話機が接続されたとしても、上記他の端子部111が上記一の端子部111と電気的に切り離されているので、スプリッタ3側の通信ができなくなることを防止することができる。
【0057】
(第4実施形態)
図10は端子台の各構成部品を示す斜視図であり、この図を参照しながら本発明の第4実施形態について説明する。
【0058】
第4実施形態の端子台は、図10に示すように、複数の端子部11と、開閉部12Aとを第2実施形態の端子台1Aとほぼ同様に備えているほか、端子台1Aとの相違点として、複数の基板ブロック14と、器体10Cとを備えている。
【0059】
基板ブロック14として、端子部110,112、開閉部12Aおよびオス型のコネクタCN1が搭載された基板ブロック140が含まれているとともに、端子部111、オス型のコネクタCN1およびメス型のコネクタCN2が搭載された基板ブロック141が少なくとも一つ(図では4つ)含まれている。コネクタCN1,CN2には、少なくとも2端子のものが使用される。
【0060】
また、基板ブロック140には、図10(b)に示すように、2線用の端子部110を、L1,L2の極性別に開閉部12Aを介して、コネクタCN1または端子部112に切替接続するための導体パターンが形成されている。一方、基板ブロック141には、図10(c)に示すように、2線用の端子部111を、L1,L2の極性別にコネクタCN1,CN2に接続するための導体パターンが形成されている。
【0061】
上記のように導体パターンを形成してコネクタを搭載したことにより、基板ブロック140は、基板ブロック141と互いに電気的および機械的に連結分離自在となる。一方、基板ブロック141は、基板ブロック140または他の基板ブロック141と、これとは別の基板ブロック141と互いに電気的および機械的に連結分離自在となる。
【0062】
器体10Cは、ボディ100Aと、カバー101Cとにより構成され、カバー101Cが、ボディ100Aの開口端に嵌合することで固定されるようになっている。
【0063】
ボディ100Aは、第2実施形態のボディ100との相違点として、各基板ブロック14を支持するための凸部100dが内部底面に複数形成されている。各凸部100d間の縦方向の寸法H2は、基板ブロック141の縦方向の寸法H1よりも短くなっている。また、ボディ100Aの上方の突出部には、各先端内向きのL字状に形成された一対のフック100cによりなり、複数の端子部111の接続部分へのケーブルを結束するための結束部が設けられている。
【0064】
カバー101Cは、第2実施形態のカバー101Aとの相違点として、複数の端子部11用の窓孔101bのうち、少なくとも上部側の端子部111用の窓孔101bが必要に応じて開口できるようにノックアウト式になっている。また、端子部110を除く各端子部11の配置位置が異なっている。なお、図10において、100eは孔であり、101eは孔100eに填り込む突起である。
【0065】
このように、複数の基板ブロック14に分割してそれぞれを電気的および機械的に連結分離自在とすることにより、端子部111の数を変えた商品展開が容易となる。また、必要な分岐数のみ具現化でき、部品の無駄を省くことができる。
【0066】
(第5実施形態)
図11は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図12は同情報配線システムで使用される端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第5実施形態について説明する。
【0067】
第5実施形態の情報配線システムは、図11の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aと、端子台1Dとにより構成されている。ただし、配線器具2Aの上方のモジュラジャック20にはケーブル11が個別に接続され、下方のモジュラジャック20には送り配線でケーブル12が接続されている。
【0068】
端子台1Dは、端子部112と開閉部12Aとが上下方向に配列され、それらの接続部分および操作部120Aの部分を外部に露出するためのカバー101Dを含む器体10Dを備えている以外は第4実施形態の端子台と同様である。
【0069】
このような構成の端子台1Dを使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0070】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、第2実施形態と同様の構築例のほか、別の構築例も利用可能である。すなわち、加入者線のケーブルを端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける下方のモジュラジャックに先行配線されたケーブルを端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して端子部112を切替接続する。
【0071】
これにより、各部屋の下方のモジュラジャック20が、図12に示すように、ケーブルL12、端子部112、基板ブロック140、開閉部12A、基板ブロック140を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0072】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話および回線終端装置(スプリッタ、TAまたはDSU内蔵ダイアルアップルータなど)に利用する場合、第2実施形態と同様の構築例のほか、第4実施形態の構築例も使用可能である。
【0073】
後者の場合、加入者線のケーブルを端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける上方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける下方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続する。
【0074】
回線終端装置を設置する部屋において、回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ端子部112,111に接続されたモジュラコンセント20,20に接続する。
【0075】
これにより、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。
【0076】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと、複数の端子部、および、正面矩形状の角状に形成され、前記複数の端子部をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤内に取り付けられる器体を備え、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルを外部から接続するための接続部分となる第1端子部を含むとともに、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されたケーブルを外部から接続するための接続部分となる第2端子部を複数含み、これら複数の第2端子部が前記器体内部で互いに電気的に接続される端子台とにより構成される情報配線システムであって、前記端子台が、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部を電気的に接続または遮断するための開閉部を備えるとともに、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されるケーブルを外部から接続するための接続部分となり、前記器体内部で前記第1端子部に対して電気的に接続される第3端子部を備えるので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に接続すれば、第2端子部と接続されたモジュラコンセントに電話機を接続することにより、各部屋で電話機を使用することができる。一方、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に遮断すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第2および第3端子部に接続されたモジュラコンセントに接続することにより、各部屋で電話の使用が可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。よって、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。
【0077】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報配線システムにおいて、前記開閉部は、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部または前記第3端子部のいずれか一方を切替接続するための切替スイッチであり、前記器体は、前記切替スイッチをこの操作部が正面位置で外部に露出するように収納するので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に切替接続すれば、第2端子部と接続されたモジュラコンセントに電話機を接続することにより、各部屋で電話機を使用することができる。一方、開閉部で第1端子部に対して第3端子部を電気的に切替接続すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第2および第3端子部に接続されたモジュラコンセントに接続することにより、各部屋で電話の使用が可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。よって、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。また、各種利用形態の切替設定が格段に容易となる。
【0078】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、操作部に対する入切操作に応じて、前記複数の第2端子部のうち対応する第2端子部と前記開閉部との間を電気的に接続または遮断する入切スイッチを複数さらに備え、前記器体は、前記複数の入切スイッチをこれらの各操作部が正面位置で外部に露出するように収納し、前記第3端子部は、送り配線で各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと接続されるので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に切替接続すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第3および第2端子部に接続されたモジュラコンセントに接続し、複数の第2端子部のうち回線終端装置と接続された一の第2端子部に対応する入切スイッチを入り状態にし、他の第2端子部に対応する入切スイッチを切り状態にすることにより、各部屋での電話の使用と回線終端装置を利用したインターネット接続とが可能になるほか、第2端子部に接続された、回線終端装置用としてのモジュラコンセントに誤って電話機が接続されたとしても、回線終端装置側の通信ができなくなることを防止することができる。
【0079】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、前記器体内部に収納される複数の基板ブロックをさらに備え、前記基板ブロックとして、前記第1端子部、開閉部および第3端子部を少なくとも搭載する第1基板ブロックを含むとともに、前記第2端子部を少なくとも一つ搭載する第2基板ブロックを含み、前記第1基板ブロックは、前記第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている一方、前記第2基板ブロックは、前記第1基板ブロックまたは他の第2基板ブロックと、これとは別の第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されているので、第2端子部の数を変えた商品展開が容易となる。
【0080】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の情報配線システムを構成する端子台であるので、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第1実施形態)。
【図2】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図3】同端子台の回路図である。
【図4】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第2実施形態)。
【図5】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図6】同端子台の回路図である。
【図7】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第3実施形態)。
【図8】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図9】同端子台の回路図である。
【図10】端子台の各構成部品を示す斜視図である(第4実施形態)。
【図11】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第5実施形態)。
【図12】同情報配線システムで使用される端子台の回路図である。
【図13】従来の情報配線システムの例を示す図である。
【図14】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図15】同端子台の回路図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1D 端子台
10,10A,10B,10C,10D 器体
11,110,111,112 端子部
12,12A 開閉部
13 入切スイッチ
14,140,141 基板ブロック
2,2A 配線器具
20 モジュラジャック
3 スプリッタ
4 ADSLモデム
5 パソコン
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報盤内に取り付けられる端子台およびこれを含む情報配線システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、CATVやADSLなど様々なインターネット接続サービスが普及してきており、このような新たなインターネット接続サービスの導入を容易にするべく、宅内の各所に先行配線された配線を利用することによってインターネットに接続できるようにしたマルチメディア配線システムが提案されている(特許文献1など)。
【0003】
図13は従来の情報配線システムの例を示す図、図14は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図15は同端子台の回路図である。
【0004】
図13に示す情報配線システムは、各部屋の壁に埋設され2つのモジュラジャック20が取着された情報用(図では電話用)コンセントとしての配線器具2Aと、端子台1PAとにより構成されている。なお、図13において、3はスプリッタ、4はADSLモデム、5はパソコンである。
【0005】
端子台1PAは、図13〜図15に示すように、複数の端子部11と、開閉部12と、正面矩形状の角状に形成され、複数の端子部11をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤(図示せず)内に取り付けられる器体10PAとを備えている。
【0006】
端子部11として、器体10PAの正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルL10を外部から接続するための接続部分となる端子部110が含まれているとともに、器体10PAの正面位置で露出する一部が配線器具2Aのモジュラジャック20と接続されたケーブルL11を外部から接続するための接続部分となる端子部111が複数含まれている。
【0007】
開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111を電気的に接続または遮断するためのものであり、モジュラジャック120,121と、モジュラコード122とにより構成されている。
【0008】
このような構成の端子台1PAを使用することにより、各種情報配線システムを構築することができる。例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、情報盤内に端子台1PAを1台取り付け、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。そして、開閉部12において、モジュラコード122を使用してモジュラジャック120,121間を電気的に接続すれば、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0009】
これに対して、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図13の例に示すように、情報盤内に端子台1PAを2台取り付ける。そして、一方(図では左方)の端子台1PAにおいて、ケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける一方(図では上方)のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、開閉部12でモジュラジャック120,121間を電気的に接続する。
【0010】
他方(図では右方)の端子台1PAにおいて、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるもう一方(図では下方)のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。
【0011】
そして、ADSL用の機器を設置する部屋において、一方の端子台1PAに接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のLINE端子を接続し、他方の端子台1PAに接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のTEL端子を接続すれば、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−314574号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記端子台では、各部屋で電話を使用することができ、特定の部屋でインターネット接続ができるようにするためには、端子台を2つ用意しなければならず、限られた情報盤内のスペースを狭めてしまうという課題がある。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる情報配線システムおよび端子台を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと、複数の端子部、および、正面矩形状の角状に形成され、前記複数の端子部をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤内に取り付けられる器体を備え、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルを外部から接続するための接続部分となる第1端子部を含むとともに、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されたケーブルを外部から接続するための接続部分となる第2端子部を複数含み、これら複数の第2端子部が前記器体内部で互いに電気的に接続される端子台とにより構成される情報配線システムであって、前記端子台が、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部を電気的に接続または遮断するための開閉部を備えるとともに、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されるケーブルを外部から接続するための接続部分となり、前記器体内部で前記第1端子部に対して電気的に接続される第3端子部を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報配線システムにおいて、前記開閉部は、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部または前記第3端子部のいずれか一方を切替接続するための切替スイッチであり、前記器体は、前記切替スイッチをこの操作部が正面位置で外部に露出するように収納することを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、操作部に対する入切操作に応じて、前記複数の第2端子部のうち対応する第2端子部と前記開閉部との間を電気的に接続または遮断する入切スイッチを複数さらに備え、前記器体は、前記複数の入切スイッチをこれらの各操作部が正面位置で外部に露出するように収納し、前記第3端子部は、送り配線で各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと接続されることを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、前記器体内部に収納される複数の基板ブロックをさらに備え、前記基板ブロックとして、前記第1端子部、開閉部および第3端子部を少なくとも搭載する第1基板ブロックを含むとともに、前記第2端子部を少なくとも一つ搭載する第2基板ブロックを含み、前記第1基板ブロックは、前記第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている一方、前記第2基板ブロックは、前記第1基板ブロックまたは他の第2基板ブロックと、これとは別の第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の情報配線システムを構成する端子台である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図2は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図3は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
【0021】
第1実施形態の情報配線システムは、図1の例に示すように、各部屋の壁に埋設され電話用で少なくとも2芯のモジュラジャック20が取着された情報用(図では電話用)コンセントとしての配線器具2(2A)と、端子台1とにより構成されている。ただし、少なくとも回線終端装置(図1の例ではスプリッタ3)を設置する(予定の)部屋、例えば書斎やリビングなどの壁には、モジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aが埋設される。
【0022】
端子台1は、図1,図2に示すように、例えば基板実装型で解除機能付き速結端子式の2線用の端子部11を複数備えているとともに、開閉部12と、正面矩形状の角状に形成され、複数の端子部11をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤(図示せず)内に取り付けられる器体10とを備えている。
【0023】
端子部11として、器体10の正面位置で露出する一部が2線式の加入者線のケーブルL10を、L1,L2の極性別に外部から接続するための接続部分となる端子部110(加入者線用端子部)と、器体10の正面位置で露出する一部がモジュラジャック20と接続された例えば2線式のケーブルL12を、L1,L2の極性別に外部から接続するための接続部分となり、器体10内部で端子部110に対してL1,L2の極性別に電気的に接続される端子部112(第1実施形態では送り端子部)とが含まれているとともに、器体10の正面位置で露出する一部がモジュラジャック20と接続された例えば2線式のケーブルL11を外部から接続するための接続部分となる端子部111(第1実施形態では電話用端子部)が複数(図では8つ)含まれている。
【0024】
開閉部12は、端子部110に対して、複数の端子部111をL1,L2の極性別に電気的に接続または遮断するためのものであり、例えば基板実装型の電話用で少なくとも2芯のモジュラジャック120,121と、モジュラコード122とにより構成されている。このモジュラコード122は、モジュラジャック120,121に対応する少なくとも2芯のモジュラプラグ122a,122bおよびこれらの間をL1,L2の極性別に電気的に接続する例えば2線式のケーブル122cにより構成されている。
【0025】
上記複数の端子部11およびモジュラジャック120,121は、器体10内部に収容される矩形状の実装基板(図示せず)に実装され、図3に示すように、複数の端子部111が、L1,L2の極性別に、互いに電気的に接続されてモジュラジャック121と電気的に接続されている一方、端子部110が、L1,L2の極性別に、端子部112およびモジュラジャック120と電気的に接続されている。
【0026】
器体10は、図2に示すように、前方に矩形状の開口を有する箱状に形成されたボディ100と、このボディ100の開口を閉塞する矩形状のカバー101とにより構成されている。
【0027】
ボディ100は、カバー101よりも上下(縦)方向に長い所定の統一寸法に高さ寸法が設定されるとともに、左右(横)方向の幅寸法が所定の単位寸法の1倍に設定されている。ボディ100の上下方向の両突出部には、それぞれ取付孔100a,100bが形成されている。図2の例では、取付孔100aは、だるま状に形成され、情報盤内の所定位置に仮螺着されたねじの頭部を下方の広い孔に通し、上方の狭い孔にその足部が填るようにすることで、情報盤内への器体10の取付けが容易となる構造になっている。
【0028】
一方、正面となるカバー101には、複数の端子部11の接続部分となる各一部をそれぞれ外部に露出するための複数の窓孔が穿設されているとともに、開閉部12のモジュラジャック120,121の接続部分となる各一部をそれぞれ外部に露出するための複数の窓孔が穿設されている。また、カバー101の正面上端側には、各先端内向きのL字状に形成された一対のフック101aによりなり、複数の端子部111の接続部分へのケーブルを結束するための結束部が設けられている。
【0029】
このような構成の端子台1を使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0030】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、加入者線のケーブル(図1のL10を参照)を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具(2)におけるモジュラジャック(20)に先行配線されたケーブル(L11)を各端子部111に接続する。そして、開閉部12において、モジュラコード122を使用してモジュラジャック120,121間を電気的に接続することにより、端子部110に対して複数の端子部111を電気的に接続する。
【0031】
これにより、各部屋のモジュラジャック(20)が、ケーブル(L11)、端子部111、実装基板、モジュラジャック121、モジュラコード122、モジュラジャック120、実装基板を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0032】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図1の例に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2におけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋に埋設された配線器具2(2A)におけるもう一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして、開閉部12においてモジュラコード122を使用せずに、端子部110に対して複数の端子部111を電気的に遮断する。
【0033】
スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、ケーブルL11を介して端子部111に接続されたモジュラジャック20に、モジュラコード122と同様でケーブルの長いモジュラコードを介してスプリッタ3のTEL端子を接続し、ケーブルL12を介して端子部112に接続されたモジュラジャック20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のLINE端子を接続する。
【0034】
これにより、スプリッタ3のLINE端子に接続されたモジュラジャック20が、ケーブルL12、端子部112、実装基板を介して、端子部110に接続されるとともに、その他の各部屋のモジュラジャック20が、ケーブルL11、端子部111、実装基板、スプリッタ3側への端子部111、ケーブルL11、モジュラジャック20、モジュラコードを介して、スプリッタ3のTEL端子に接続される。この結果、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。なお、図2において、4は、スプリッタ3のモデム端子とスプリッタ端子が接続されるADSLモデムであり、5は、ADSLモデム4のパソコン端子と接続されるパソコンであり、6は、部屋のモジュラジャック20と接続される電話機である。
【0035】
以上のような利用形態は、アナログ回線に限らず、ISDNなどのデジタル回線でも同様である。
【0036】
(第2実施形態)
図4は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図5は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図6は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第2実施形態について説明する。
【0037】
第2実施形態の情報配線システムは、図4の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が取着された配線器具2(2A)と、端子台1Aとにより構成されている。ただし、少なくとも回線終端装置(図4の例ではスプリッタ3)を設置する(予定の)部屋の壁には、モジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aが埋設される。
【0038】
端子台1Aは、図4,図5に示すように、複数の端子部11を第1実施形態の端子台1と同様に備えているほか、端子台1との相違点として、開閉部12Aと、器体10Aとを備えている。
【0039】
開閉部12Aは、図6に示すように、端子部110に対して、複数の端子部111または端子部112のいずれか一方を、L1,L2の極性別に切替接続するための切替スイッチであり、器体10Aに収納される実装基板に実装される。なお、図5中の120Aは、開閉部12A(切替スイッチ)の操作部である。
【0040】
器体10Aは、図4,図5に示すように、ボディ100と、カバー101Aとにより構成されている。カバー101Aは、第1実施形態のカバー101との相違点として、開閉部12用の窓孔に代えて、開閉部12Aの操作部120Aを左右方向に切替自在に正面位置で外部に露出するための窓孔が穿設されている。
【0041】
このような構成の端子台1Aを使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0042】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、加入者線のケーブル(図4のL10を参照)を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具(2)におけるモジュラジャック(20)に先行配線されたケーブル(L11)を各端子部111に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続する。
【0043】
これにより、各部屋のモジュラジャック(20)が、ケーブル(L11)、端子部111、実装基板、開閉部12A、実装基板を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0044】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話およびADSLに利用する場合、図4の例に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2におけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋に埋設された配線器具2(2A)におけるもう一方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して端子部112を切替接続する。
【0045】
スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、ケーブルL11を介して端子部111に接続されたモジュラコンセント20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のTEL端子を接続し、ケーブルL12を介して端子部112に接続されたモジュラコンセント20に、モジュラコードを介してスプリッタ3のLINE端子を接続する。
【0046】
これにより、スプリッタ3のLINE端子に接続されたモジュラジャック20が、ケーブルL12、端子部112、実装基板、開閉部12A、実装基板を介して、端子部110に接続されるとともに、その他の各部屋のモジュラジャック20が、ケーブルL11、端子部111、実装基板、スプリッタ3側への端子部111、ケーブルL11、モジュラジャック20、モジュラコードを介して、スプリッタ3のTEL端子に接続される。この結果、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、ADSL用の機器を設置する部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になる。
【0047】
以上のような利用形態は、アナログ回線に限らず、ISDNなどのデジタル回線でも同様である。
【0048】
(第3実施形態)
図7は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図8は同情報配線システムで使用される端子台の正面図、図9は同端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第3実施形態について説明する。
【0049】
第3実施形態の情報配線システムは、図7の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aと、端子台1Bとにより構成されている。
【0050】
端子台1Bは、図7,図8に示すように、複数の端子部11と、開閉部12Aとを第2実施形態の端子台1Aと同様に備えているほか、端子台1Aとの相違点として、複数(8つ)の入切スイッチ13と、器体10Bとを備えている。ただし、第3実施形態では、端子部111はADSL用の機器用として、端子部112は電話用としても使用される。
【0051】
入切スイッチ13は、図9に示すように、自己の操作部130に対する入切操作に応じて、複数の端子部111のうち対応する端子部111と開閉部12Aとの間を、L1,L2の極性別に電気的に接続または遮断するものであり、器体10Bに収納される実装基板に実装される。図の例では、入切スイッチ13の左方にある端子部111が対応するものとなっている。
【0052】
器体10Bは、ボディ100と、カバー101Bとにより構成されている。カバー101Bは、第2実施形態のカバー101Aとの相違点として、各入切スイッチ13の操作部130を左右方向に切替自在に正面位置で外部に露出するための窓孔がさらに穿設されている。また、カバー101Bにおいて、端子部110を除く各端子部11の配置位置が異なっている。
【0053】
このような構成の端子台1Bを使用することにより、第2実施形態で説明した各構築例のほか、図7の例に示すような情報配線システムを構築することができる。
【0054】
図7に示すように、加入者線のケーブルL10を端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおけるもう一方のモジュラジャック20に送り配線で接続されたケーブルL12を端子部112に接続する。また、スプリッタ3などのADSL用の機器を設置する部屋において、端子部111に接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のLINE端子を接続し、端子部112に接続されたモジュラジャック20にスプリッタ3のTEL端子を接続する。
【0055】
そして、開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続するとともに、複数の端子部111のうち、スプリッタ3と接続された一の端子部111に対応する入切スイッチ13を入状態にし、他の端子部111に対応する各入切スイッチ13を切状態にする。
【0056】
これにより、他の端子部111側のモジュラコンセント20に誤って電話機が接続されたとしても、上記他の端子部111が上記一の端子部111と電気的に切り離されているので、スプリッタ3側の通信ができなくなることを防止することができる。
【0057】
(第4実施形態)
図10は端子台の各構成部品を示す斜視図であり、この図を参照しながら本発明の第4実施形態について説明する。
【0058】
第4実施形態の端子台は、図10に示すように、複数の端子部11と、開閉部12Aとを第2実施形態の端子台1Aとほぼ同様に備えているほか、端子台1Aとの相違点として、複数の基板ブロック14と、器体10Cとを備えている。
【0059】
基板ブロック14として、端子部110,112、開閉部12Aおよびオス型のコネクタCN1が搭載された基板ブロック140が含まれているとともに、端子部111、オス型のコネクタCN1およびメス型のコネクタCN2が搭載された基板ブロック141が少なくとも一つ(図では4つ)含まれている。コネクタCN1,CN2には、少なくとも2端子のものが使用される。
【0060】
また、基板ブロック140には、図10(b)に示すように、2線用の端子部110を、L1,L2の極性別に開閉部12Aを介して、コネクタCN1または端子部112に切替接続するための導体パターンが形成されている。一方、基板ブロック141には、図10(c)に示すように、2線用の端子部111を、L1,L2の極性別にコネクタCN1,CN2に接続するための導体パターンが形成されている。
【0061】
上記のように導体パターンを形成してコネクタを搭載したことにより、基板ブロック140は、基板ブロック141と互いに電気的および機械的に連結分離自在となる。一方、基板ブロック141は、基板ブロック140または他の基板ブロック141と、これとは別の基板ブロック141と互いに電気的および機械的に連結分離自在となる。
【0062】
器体10Cは、ボディ100Aと、カバー101Cとにより構成され、カバー101Cが、ボディ100Aの開口端に嵌合することで固定されるようになっている。
【0063】
ボディ100Aは、第2実施形態のボディ100との相違点として、各基板ブロック14を支持するための凸部100dが内部底面に複数形成されている。各凸部100d間の縦方向の寸法H2は、基板ブロック141の縦方向の寸法H1よりも短くなっている。また、ボディ100Aの上方の突出部には、各先端内向きのL字状に形成された一対のフック100cによりなり、複数の端子部111の接続部分へのケーブルを結束するための結束部が設けられている。
【0064】
カバー101Cは、第2実施形態のカバー101Aとの相違点として、複数の端子部11用の窓孔101bのうち、少なくとも上部側の端子部111用の窓孔101bが必要に応じて開口できるようにノックアウト式になっている。また、端子部110を除く各端子部11の配置位置が異なっている。なお、図10において、100eは孔であり、101eは孔100eに填り込む突起である。
【0065】
このように、複数の基板ブロック14に分割してそれぞれを電気的および機械的に連結分離自在とすることにより、端子部111の数を変えた商品展開が容易となる。また、必要な分岐数のみ具現化でき、部品の無駄を省くことができる。
【0066】
(第5実施形態)
図11は情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図、図12は同情報配線システムで使用される端子台の回路図であり、これらの図を参照しながら本発明の第5実施形態について説明する。
【0067】
第5実施形態の情報配線システムは、図11の例に示すように、各部屋の壁に埋設されモジュラジャック20が2つ取着された配線器具2Aと、端子台1Dとにより構成されている。ただし、配線器具2Aの上方のモジュラジャック20にはケーブル11が個別に接続され、下方のモジュラジャック20には送り配線でケーブル12が接続されている。
【0068】
端子台1Dは、端子部112と開閉部12Aとが上下方向に配列され、それらの接続部分および操作部120Aの部分を外部に露出するためのカバー101Dを含む器体10Dを備えている以外は第4実施形態の端子台と同様である。
【0069】
このような構成の端子台1Dを使用することにより、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能となる情報配線システムを構築することができる。
【0070】
例えば、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話のみに利用する場合、第2実施形態と同様の構築例のほか、別の構築例も利用可能である。すなわち、加入者線のケーブルを端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける下方のモジュラジャックに先行配線されたケーブルを端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して端子部112を切替接続する。
【0071】
これにより、各部屋の下方のモジュラジャック20が、図12に示すように、ケーブルL12、端子部112、基板ブロック140、開閉部12A、基板ブロック140を介して、端子部110に接続されることになるから、各部屋で電話の使用が可能になる。
【0072】
一方、加入者線によるアナログ回線をアナログ電話および回線終端装置(スプリッタ、TAまたはDSU内蔵ダイアルアップルータなど)に利用する場合、第2実施形態と同様の構築例のほか、第4実施形態の構築例も使用可能である。
【0073】
後者の場合、加入者線のケーブルを端子部110に接続し、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける上方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL11を各端子部111に接続する。また、各部屋の壁に埋設された配線器具2Aにおける下方のモジュラジャック20に先行配線されたケーブルL12を端子部112に接続する。そして開閉部12Aで端子部110に対して複数の端子部111を切替接続する。
【0074】
回線終端装置を設置する部屋において、回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ端子部112,111に接続されたモジュラコンセント20,20に接続する。
【0075】
これにより、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。
【0076】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと、複数の端子部、および、正面矩形状の角状に形成され、前記複数の端子部をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤内に取り付けられる器体を備え、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルを外部から接続するための接続部分となる第1端子部を含むとともに、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されたケーブルを外部から接続するための接続部分となる第2端子部を複数含み、これら複数の第2端子部が前記器体内部で互いに電気的に接続される端子台とにより構成される情報配線システムであって、前記端子台が、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部を電気的に接続または遮断するための開閉部を備えるとともに、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されるケーブルを外部から接続するための接続部分となり、前記器体内部で前記第1端子部に対して電気的に接続される第3端子部を備えるので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に接続すれば、第2端子部と接続されたモジュラコンセントに電話機を接続することにより、各部屋で電話機を使用することができる。一方、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に遮断すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第2および第3端子部に接続されたモジュラコンセントに接続することにより、各部屋で電話の使用が可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。よって、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。
【0077】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報配線システムにおいて、前記開閉部は、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部または前記第3端子部のいずれか一方を切替接続するための切替スイッチであり、前記器体は、前記切替スイッチをこの操作部が正面位置で外部に露出するように収納するので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に切替接続すれば、第2端子部と接続されたモジュラコンセントに電話機を接続することにより、各部屋で電話機を使用することができる。一方、開閉部で第1端子部に対して第3端子部を電気的に切替接続すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第2および第3端子部に接続されたモジュラコンセントに接続することにより、各部屋で電話の使用が可能になるとともに、回線終端装置を利用したインターネット接続が可能になる。よって、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。また、各種利用形態の切替設定が格段に容易となる。
【0078】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、操作部に対する入切操作に応じて、前記複数の第2端子部のうち対応する第2端子部と前記開閉部との間を電気的に接続または遮断する入切スイッチを複数さらに備え、前記器体は、前記複数の入切スイッチをこれらの各操作部が正面位置で外部に露出するように収納し、前記第3端子部は、送り配線で各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと接続されるので、開閉部で第1端子部に対して複数の第2端子部を電気的に切替接続すれば、スプリッタまたはDSUなどの回線終端装置のTEL端子およびLINE端子を、それぞれ第3および第2端子部に接続されたモジュラコンセントに接続し、複数の第2端子部のうち回線終端装置と接続された一の第2端子部に対応する入切スイッチを入り状態にし、他の第2端子部に対応する入切スイッチを切り状態にすることにより、各部屋での電話の使用と回線終端装置を利用したインターネット接続とが可能になるほか、第2端子部に接続された、回線終端装置用としてのモジュラコンセントに誤って電話機が接続されたとしても、回線終端装置側の通信ができなくなることを防止することができる。
【0079】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の情報配線システムにおいて、前記端子台は、前記器体内部に収納される複数の基板ブロックをさらに備え、前記基板ブロックとして、前記第1端子部、開閉部および第3端子部を少なくとも搭載する第1基板ブロックを含むとともに、前記第2端子部を少なくとも一つ搭載する第2基板ブロックを含み、前記第1基板ブロックは、前記第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている一方、前記第2基板ブロックは、前記第1基板ブロックまたは他の第2基板ブロックと、これとは別の第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されているので、第2端子部の数を変えた商品展開が容易となる。
【0080】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の情報配線システムを構成する端子台であるので、端子台を別途設けることなく、各部屋で電話を使用することが可能になるとともに、特定の部屋で例えばパソコンなどを利用したインターネット接続が可能になり、限られた情報盤内のスペースを有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第1実施形態)。
【図2】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図3】同端子台の回路図である。
【図4】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第2実施形態)。
【図5】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図6】同端子台の回路図である。
【図7】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第3実施形態)。
【図8】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図9】同端子台の回路図である。
【図10】端子台の各構成部品を示す斜視図である(第4実施形態)。
【図11】情報配線システムの各構築例のうち一の構築例を示す図である(第5実施形態)。
【図12】同情報配線システムで使用される端子台の回路図である。
【図13】従来の情報配線システムの例を示す図である。
【図14】同情報配線システムで使用される端子台の正面図である。
【図15】同端子台の回路図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1D 端子台
10,10A,10B,10C,10D 器体
11,110,111,112 端子部
12,12A 開閉部
13 入切スイッチ
14,140,141 基板ブロック
2,2A 配線器具
20 モジュラジャック
3 スプリッタ
4 ADSLモデム
5 パソコン
Claims (5)
- 各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと、
複数の端子部、および、正面矩形状の角状に形成され、前記複数の端子部をこれらの各一部が正面位置で外部に露出するように収納し、情報盤内に取り付けられる器体を備え、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が加入者線のケーブルを外部から接続するための接続部分となる第1端子部を含むとともに、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されたケーブルを外部から接続するための接続部分となる第2端子部を複数含み、これら複数の第2端子部が前記器体内部で互いに電気的に接続される端子台と
により構成される情報配線システムであって、
前記端子台が、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部を電気的に接続または遮断するための開閉部を備えるとともに、前記端子部として、前記器体の正面位置で露出する一部が前記モジュラコンセントと接続されるケーブルを外部から接続するための接続部分となり、前記器体内部で前記第1端子部に対して電気的に接続される第3端子部を備える
ことを特徴とする情報配線システム。 - 前記開閉部は、前記第1端子部に対して、前記複数の第2端子部または前記第3端子部のいずれか一方を切替接続するための切替スイッチであり、前記器体は、前記切替スイッチをこの操作部が正面位置で外部に露出するように収納することを特徴とする請求項1記載の情報配線システム。
- 前記端子台は、操作部に対する入切操作に応じて、前記複数の第2端子部のうち対応する第2端子部と前記開閉部との間を電気的に接続または遮断する入切スイッチを複数さらに備え、前記器体は、前記複数の入切スイッチをこれらの各操作部が正面位置で外部に露出するように収納し、前記第3端子部は、送り配線で各部屋の壁に埋設されたモジュラコンセントと接続されることを特徴とする請求項1または2記載の情報配線システム。
- 前記端子台は、前記器体内部に収納される複数の基板ブロックをさらに備え、前記基板ブロックとして、前記第1端子部、開閉部および第3端子部を少なくとも搭載する第1基板ブロックを含むとともに、前記第2端子部を少なくとも一つ搭載する第2基板ブロックを含み、
前記第1基板ブロックは、前記第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている一方、前記第2基板ブロックは、前記第1基板ブロックまたは他の第2基板ブロックと、これとは別の第2基板ブロックと互いに電気的および機械的に連結分離自在に構成されている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の情報配線システム。 - 請求項1から4のいずれかに記載の情報配線システムを構成する端子台。
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JP2003011672A JP2004229361A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 情報配線システムおよび端子台 |
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JP2003011672A JP2004229361A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 情報配線システムおよび端子台 |
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Cited By (2)
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KR20060132144A (ko) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | 주식회사 케이티 | 통신 차단기능을 구비한 통신용 인출구 |
CN106363421A (zh) * | 2016-12-11 | 2017-02-01 | 韩冬 | 一种线材自动装配机 |
-
2003
- 2003-01-20 JP JP2003011672A patent/JP2004229361A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20060132144A (ko) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | 주식회사 케이티 | 통신 차단기능을 구비한 통신용 인출구 |
CN106363421A (zh) * | 2016-12-11 | 2017-02-01 | 韩冬 | 一种线材自动装配机 |
CN106363421B (zh) * | 2016-12-11 | 2018-07-24 | 东莞市火速自动化科技有限公司 | 一种线材自动装配机 |
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