JP2004225747A - 多光軸光電式安全装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サブ受光器13はメイン投光器11と対面して配置され、サブ投光器14はメイン受光器12と対面して配置される。メイン投光器11の第6光軸の投光素子が賦活されると、この投光がサブ受光器13の第6’光軸の受光素子によって受光され、次いで、サブ投光器14の第6’光軸の投光素子が賦活され、この投光はメイン受光器12の第6光軸の受光素子によって受光される。メイン投受光器11、12の第6光軸の光学素子が再び賦活され、第6光軸の投光がメイン受光器12の第6光軸の受光素子によって受光される。
【選択図】 図11
Description
【発明が属する技術分野】
この発明は多光軸光電式安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から広い検出エリアで物体の有無を検出するのに、列状に配置された複数の投光素子を含む投光器と、これに対応する数の受光素子を含む受光器とを1ユニットとした多光軸光電式安全装置が用いられている。多光軸光電式安全装置の典型的な使用例を説明すると、工作機械、パンチ機、プレス機、鋳造機、自動制御機など装置設置エリアの境界に多光軸光電式安全装置で防護フェンスつまりライトカーテンを作り、例えば作業者の身体がライトカーテンを遮ると物体検知信号を出力し、例えば機械の動作を停止する及び/又は警報を発するのに用いられる。
【0003】
多光軸投受光器の配置に関し、例えば図1に示すように、プレス機などの装置1が作業者側に突出する突出部分(障害物)2を含む場合、この障害物2を避けるようにして、つまり障害物2と干渉しない位置に安全装置3が配置される場合がある。
【0004】
しかし、このような配置例によれば、装置1の作業中心Oから多光軸光電式安全装置3(ライトカーテン)までの水平距離X1が拡大するため、プレス機などを設置するエリアが増大して作業効率が低下してしまうなどの問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−289073号公報
【0006】
この公開公報は、障害物と干渉する位置までライトカーテンをプレス機などに接近させた場合に、障害物と干渉する光軸を無効化する「フィックスブランキング」処理を開示している。この「フィックスブランキング」処理は、投受光器をティーチングモードに切り替えた後に投受光動作を行って遮光状態となった光軸やその光軸の数を記憶することにより行われる。
【0007】
また、この公開公報は、投光器と受光器との間を通信線で接続して、マルチドロップ通信により、投光器と受光器との間の投受光動作を同期させるための信号の授受を行うことを開示している。
【0008】
すなわち、特開2002−289073号公報は、本件明細書に添付した図2、図3に示すように、多光軸光電式安全装置3(ライトカーテン)を装置1に接近させて配置し、障害物2が多光軸光電センサ3と干渉する領域4、つまりライトカーテンを形成する数多くの光軸5のうち、障害物2によって遮光される領域4の光軸を予め無効化することを開示している。
【0009】
これによれば、防護フェンスつまりライトカーテンを装置1を接近して配置することができるため(X2<X1)、装置1に関連した必要最小限の安全距離を確保することで作業効率を高めることができるという利点がある。
【0010】
しかしながら、多光軸光電式安全装置3の数多くの光軸5のうち、障害物2が存在する領域4の光軸を無効化して、この領域4を非検出エリアとすることから、この領域4の安全性が損なわれるという問題があり、この問題を解消するために、図4に示すように、非検出領域4を例えば金属プレートや柵などでフェンス6を作るなどの別の安全対策を施す必要がある。
【0011】
【特許文献2】
特開昭63−43099号公報
【0012】
特開昭63−43099号公報は、上述したような障害物が存在するときの多光軸光電式安全装置を提案している。この公報に開示の安全装置は、共に数多くの発光素子とこれと対をなす数多くの受光素子とを備えた一対の投受光器と、障害物に隣接して配置する一対の反射ミラーとからなり、障害物と干渉する領域に関しては、投受光器から発せられた光が反射ミラーで反射され、この反射した光を同じ投受光器で受けることによりライトカーテンを作るものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭63−43099号公報に開示の多光軸光電式安全装置によれば、一対の投受光器間の光軸調整及び各投受光器とこれに関連する反射ミラーとの間の調整が困難であり、特に、隣接する光軸間の間隔が小さいときには、この問題が顕著なものとなる。更に、一対の投受光器の各々に、反射ミラーに光を投光して受光するための投光素子及び受光素子を内蔵させる必要があり、各投受光器の外形が大きくなるという問題がある。
【0014】
本発明の目的は、光軸間の間隔が狭いライトカーテンをプレス機などに極力接近して配置することのできる多光軸光電式安全装置を提供することにある。
【0015】
本発明の更なる目的は、例えば作業者側に突出する突出部分を含むプレス機などの装置に関して、該プレス機に接近して無効エリア無しのライトカーテンを形成することのできる多光軸光電式安全装置の設置方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる技術的課題は、本発明によれば、
等間隔に一列に配置された複数の投光素子を備えたメイン投光器と、該メイン投光器の投光素子と同じ数の受光素子を備え、これら受光素子が一列に等間隔に配置されたメイン受光器とを互いに対面させることによりライトカーテンを形成するための多光軸光電式安全装置において、
前記ライトカーテンと干渉する障害物をバイパスして、前記メイン投光器からの光ビームを実質的に前記メイン受光器に差し向ける光伝達手段と、
該光伝達手段に設けられ、前記メイン投光器からの光ビームの伝達を選択的に遮断する光軸選択手段とを含み、
前記光伝達手段の数が、前記障害物が前記ライトカーテンを遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ多く、
前記メイン投光器の前記障害物に隣接した光軸の投光素子から2回投光され、前記光軸選択手段によって、そのうち1回の投光が前記光伝達手段を経由して前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光され、他の1回の投光が直接的に前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光されることを特徴とする多光軸光電式安全装置を提供することにより達成される。
【0017】
すなわち、本発明によれば、障害物の側部にもサブ検知エリアが形成されることから、障害物の回りの全域にブランキング光軸が存在しないライトカーテンを作ることができ、したがって、安全性を損なうことなく、障害物と干渉した状態で、光軸間の間隔が狭いライトカーテンをプレス機などに極力接近して配置することができる。
【0018】
加えて、障害物が遮光する光軸の数よりも一つ数の多い光伝達手段を設けてあることから、障害物の側部のサブ検知エリアの光軸間のピッチが、メイン投受光器の光軸間のピッチよりも拡大する虞はない。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい形態では、実質的な光伝達手段として、少なくとも二つの光学素子を含むサブ投受光器が障害物に隣接して配置される。このサブ投受光器に含まれる光学素子の数は、障害物が遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ多く、これによりメイン投受光器とサブ投受光器とで形成されるライトカーテンの光軸間のピッチが拡大してしまう虞はなく、したがって、サブ投受光器の設置において位置決めに細心の注意を払う必要はない。
本発明の上記の目的、他の目的並びにその作用効果は、以下の本発明の好ましい実施例の詳しい説明から明らかになろう。
【0020】
【実施例】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
図5を参照して、多光軸光電式安全装置100は、基本ユニットとして、メイン投光器11と、これに対応するメイン受光器12を含み、この基本ユニットであるメイン投光器11及び受光器12は共に直列及び/又は並列に増設可能である。また、安全装置100は、メイン投光器1と部分的に対応するサブ受光器13と、メイン受光器12と部分的に対応するサブ投光器14とを含んでいる。
【0021】
メイン投光器11は、細長いケースを11aを有し、このケース11aの中に、その長手方向に沿って一列にN個(この実施例では12個)の投光素子(図示せず)が等間隔に配置されている。隣接する投光素子間のピッチは、特に限定するものではないが、例えば20mmである。
【0022】
メイン受光器12は、メイン投光器11と同様に、細長いケース12aを有し、このケース12aの中に、その長手方向に沿って一列に、メイン投光器11の投光素子と同じ数であるN個(この実施例では12個)の受光素子(図示せず)が等間隔に配置されている。隣接する受光素子間のピッチは、メイン投光器11と同一であり、隣接する投光素子間のピッチが20mmであれば、隣接する受光素子間のピッチも20mmである。
【0023】
サブ受光器13は、比較的短尺のケース13aを有し、このケース13aの中に、メイン投光器11又はメイン受光器12に含まれる光学素子(投光素子又は受光素子)よりも少ない数であってn個(少なくとも二個)の受光素子(図示せず)が一列に配置されている。この実施例では、受光素子が4個配置され、この4個の受光素子間のピッチは、メイン投光器11の隣接する投光素子間のピッチと等しいか、それよりも若干小さい。
【0024】
サブ投光器14は、サブ受光器13と同様に、比較的短尺のケース14aを有し、このケース14aの中に、サブ受光器13の受光素子と同じ数のn個の投光素子(図示せず)が一列に配置されている。この実施例では、投光素子が4個配置され、この4個の投光素子間のピッチは、サブ受光器13の受光素子間のピッチと同一であるのが好ましい。
【0025】
サブ投受光器13、14のケース13a、14aの長さ寸法は、例えば、4光軸タイプのサブ投受光器13、14であれば、メイン投受光器11、12の3光軸を遮光する長さを有し、この3光軸を遮光するケース13a、14aの中に、遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ多い数の光学素子が一列に配置されている。
【0026】
図5に示す番号1、2・・・・・、12は、メイン投光器11とメイン受光器12との間の光軸の番号を示す。同図から理解できるように、メイン投光器11とメイン受光器12は同一平面上で互いに対面して配置されて、これらメイン投光器11とメイン受光器12との間で光の授受を行うことでメインの検知エリア又はライトカーテンを作る。サブ受光器13及びサブ投光器14は、このメイン検知エリアの中に配置されて、メイン投光器11とサブ受光器13との間及びサブ投光器14とメイン受光器12との間に第1、第2の2つのサブ検知エリアを作る。
【0027】
すなわち、サブ受光器13は、例えばプレス機の突出部分又は障害物15の一方の側面に隣接し且つメイン投光器11と対面して配置され、メイン投光器11の対応する投光素子とで第1のサブ検知エリアを作る。また、サブ投光器14は、障害物15の他方の側面に隣接し且つメイン受光器12と対面して配置され、メイン受光器12の対応する受光素子とで第2のサブ検知エリアを作る。
【0028】
なお、図5では、サブ受光器13とサブ投光器14が、メイン投光器11及びメイン受光器12間の第3〜5光軸に配置されて、第3〜5光軸にサブ検知エリアが形成されているが、これは単なる例示に過ぎず、サブ受光器13とサブ投光器14は、メイン投光器11とメイン受光器12との間の光軸を障害物15が遮光する位置に配置される。また、サブ受光器13及びサブ投光器14の受光素子及び投光素子の数は、障害物15の異なる大きさに対応して、内蔵する光学素子の数が異なる複数種類(例えば、2光軸タイプ、4光軸タイプ、8光軸タイプ、16光軸タイプ)のサブ投受光器13、14を用意するのが好ましい。
【0029】
メイン投光器11、メイン受光器12、サブ受光器13、サブ投光器14は、互いに通信線17を介して互いに接続される。
【0030】
基本ユニットを構成するメイン投光器11及びメイン受光器12には、共に、例えば複数の発光ダイオード(LED)セグメントを上下に並置した光軸調整表示部18が設けられ、LEDセグメントは例えば赤色又は緑色に発光する2色発光ダイオードが採用される。また、メイン投光器11及びメイン受光器12は、例えば通常時には緑色に発光し、他方、通常時以外の、予定されていない光軸が遮光又は受光したような場合又はシステムそのものがフェールしたような場合には赤色に発光するLEDからなる出力表示灯つまりオン/オフ表示灯19が設けられている。
【0031】
光軸調整表示部18の表示形式としては、特に限定するものではないが、全ての光軸又は光ビームがメイン受光器12に全て入光しているときには、全てのLEDセグメントが緑色に発色する。光軸調整表示部18は、一部の光軸が遮光されたときには、遮光された光軸の割合、換言すれば入光した光軸の割合に応じた数のセグメントが下から赤色に発光し、遮光された光軸に応じた数のセグメントが上から消灯する。すなわち、入光率が大きくなるに従って又は光軸調整の度合い、つまり遮光光軸と入光光軸との比率に応じて赤色のバーが上方に延びるバー形式の表示を行う。
【0032】
また、サブ受光器13及びサブ投光器14には、先に説明した光軸調整表示部18と実質的に同じ機能を有する光軸調整表示部20が設けられている。
【0033】
メイン受光器12などに設けられた光軸調整表示部18及び/又はサブ受光器13などに設けられた光軸調整表示部20に関し、従来から知られている以下に列挙の表示形式のものであってもよい。
(1)全ての光軸が入光して光軸調整が完了すると、点灯又は消灯する表示灯;
(2)全ての光軸が入光して光軸調整が完了すると、例えば赤色から緑色に色が変化する表示灯;
(3)受光器の受光光量の大小に応じて、点灯するLEDの数が増減する表示灯;
(4)遮光光軸と入光光軸との比率に応じて点滅速度が変化する表示灯;
(5)受光器の受光光量に応じて点滅速度が変化する表示灯;
(6)各光軸毎に表示灯を備え、各光軸毎に入光又は遮光の状態を示す表示灯;
(7)投光器及び投光器の数多くの光軸を数ブロックに分割し、各ブロック毎の表示灯で入光/遮光状態を表示する。
【0034】
図5の参照符号22は、メイン投受光器11、12の障害物15と干渉する光軸を無効化する「フィックスブランキング」処理を行うためにメイン投受光器11、12をティーチングモードに切り替えるためのティーチングスイッチであり、このティーチングスイッチ22は、従来と同様に、ディップ(DIP)スイッチで構成することができる。
【0035】
図6を参照して、メイン投光器11は、N個(例えば12個)の発光ダイオードなどからなる投光素子110を駆動するN個の投光回路111と、これらの投光回路111を時分割でスキャンする投光素子切替回路(光軸切替回路)112と、メイン投光器11を全体制御する投光素子制御回路113とを備え、投光素子制御回路113から光軸調整表示部18及び出力表示灯19に制御信号が出力される。
【0036】
メイン投光器11は、更に、メイン受光器12、サブ受光器13などとの双方向の信号の送受信を制御する第1投光器通信制御回路114と、直列に接続した増設メイン投光器(図示せず)との間の通信を制御する第2投光器通信制御回路115とを備えている。
【0037】
他方、メイン受光器12は、N個(例えば12個)の受光素子120を駆動するN個の受光回路121と、これらの受光回路121を時分割でスキャンする受光素子切替回路122と、増幅回路123と、メイン受光器12を全体制御する受光素子制御回路124とを備え、受光素子制御回路124から光軸調整表示部18及び出力表示灯19に制御信号が出力される。
【0038】
メイン受光器12は、更に、メイン投光器11、サブ受光器13などとの双方向の信号の送受信を制御する第1受光器通信制御回路125と、直列に接続した増設受光器(図示せず)との間の通信を制御する第2受光器通信制御回路126とを備えている。
【0039】
メイン受光器12は、また、受光素子制御回路124からの遮光信号を受けて、所定の期間内に例えば2〜3回遮光が発生したことを検知する検波処理又は信号処理を行う受光信号処理回路127を含み、この受光信号処理回路127を経て出力回路128から物体検出信号が、メイン投光器11とメイン受光器12とで形成されるライトカーテンに関連する例えばプレス機の制御盤や警報灯などの外部機器(図示せず)に送出され、プレス装置20の動作が直ちに停止される。
【0040】
サブ受光器13は、図7に示すように、n個(この実施例では4個)の受光素子130を駆動するn個の受光回路131と、これらの受光回路131を時分割でスキャンする受光素子切替回路132と、増幅回路133と、サブ受光器13を全体制御する受光素子制御回路134と、メイン投光器11、サブ投光器14などとの双方向の信号の送受信を制御するサブ受光器通信制御回路135とを備え、受光素子制御回路134から光軸調整表示部20に制御信号が出力される。
【0041】
サブ投光器14は、図8に示すように、n個(この実施例では4個)の投光素子140を駆動するn個の投光回路141と、これらの投光回路141を時分割でスキャンする投光素子切替回路(光軸切替回路)142と、サブ投光器14を全体制御する投光素子制御回路143とを備え、投光素子制御回路143から光軸調整表示部20に制御信号が出力される。サブ投光器14は、また、メイン受光器12、サブ受光器13などとの双方向の信号の送受信を制御するサブ投光器通信制御回路144を備えている。
【0042】
実施例の多光軸光電式安全装置100は、メイン投光器11、メイン受光器12、サブ受光器13、サブ投光器14の間で、通信線22を介して、例えば同期信号などの授受を行うことにより、関連する投光器と受光器とに含まれる投光素子及び受光素子が、順次、所定のタイミングで選択的に有効になる。
【0043】
メイン投光器11及びメイン受光器12は、図9に示す基本動作シーケンスを実行するように予め設定されているのが都合がよく、例えばサブ受光器13、サブ投光器14を含まないでライトカーテンを作る場合には、換言すれば、メイン投受光器11、12だけでライトカーテンを作る場合には、従来と同様に、予め設定された、例えば図9の基本動作シーケンスに従って動作し、例えば第1番目の投光素子から光ビームが出射されると、これに同期して有効になる第1番目の受光素子によって第1光軸の光ビームが受光され、次いで、第2番目の投光素子が投光して、これに同期して有効になる第2番目の受光素子に第2光軸の光ビームが受光され、以後、第3光軸、第4光軸・・・と次々と光ビームが投光及び受光される。
【0044】
図10は、サブ受光器13及びサブ投光器14を組み入れたときの図5の配置例でのマルチ検出用又は第2動作シーケンスの一例を示す。すなわち、図5の配置例では、メイン投受光器11、12の第3〜5光軸を遮光する位置に障害物15が位置しており、したがって、メイン投受光器11、12の第3〜5光軸がブランキング光軸である。そして、この第3〜5光軸に、これよりも1つ数が多い光学素子を備えたサブ投受光器13、14が配置されている。
【0045】
この第2動作シーケンスによれば、メイン投光器11の第1〜第12光軸の投光素子から次々と投光されが、第3光軸と第4光軸との間、第4光軸と第5光軸との間、第5光軸と第6光軸との間に、サブ投光器14の第3’光軸、第4’光軸、第5’光軸、第6’光軸の投光素子から投光され、このサブ投光器14の第6’光軸の投光素子の投光が終わると、メイン投光器11の第6光軸の投光素子から再び投光される。
【0046】
図10のタイムチャートに括弧書きした数字は、投光素子の投光に対応して賦活されるメイン受光器12及びサブ受光器13の光軸番号を示す。
【0047】
図10のタイムチャートから理解できるように、ブランキング光軸である第3〜5光軸に関し、メイン投光器の第3光軸の投光はサブ受光器13の第3’光軸の受光素子によって受光され、次いで、サブ投光器14の第3’光軸の投光素子が賦活され、この投光はメイン受光器12の第3光軸の受光素子によって受光される。次いで、メイン投光器の第4光軸の投光素子が賦活され、この投光はサブ受光器13の第4’光軸の受光素子によって受光され、次いで、サブ投光器14の第4’光軸の投光素子が賦活され、この投光はメイン受光器12の第4光軸の受光素子によって受光される。次いで、メイン投光器の第5光軸の投光素子が賦活され、この投光はサブ受光器13の第5’光軸の受光素子によって受光される。
【0048】
図11を参照すると直ちに理解できるように、注目すべきことは、メイン投光器11とサブ受光器13及びサブ投光器14とメイン受光器12とで形成されるサブ検知エリアでは、メイン投光器11の第6光軸の投光素子が賦活されると、この投光がサブ受光器13の第6’光軸の受光素子によって受光される点であり、また、次いで、サブ投光器14の第6’光軸の投光素子が賦活され、この投光はメイン受光器12の第6光軸の受光素子によって受光される点である。
【0049】
そして、このサブ検知エリアの走査が完了すると、メイン投光器11の第6光軸の投光素子及びメイン受光器12の第6光軸の受光素子が再び賦活され、第6光軸の投光がメイン受光器12の第6光軸の受光素子によって受光され、その後は、メイン投受光器11、12の対応する光学素子が次々と賦活して投受光が行われる。
【0050】
すなわち、メイン投光器11の第6光軸の投光素子は、続いて2回投光動作を行うものであるが、この2回連続的に投光動作を行う光軸は第2光軸の投光素子であってもよいが、障害物15が通常はメイン投受光器11、12で作られるライトカーテンの下部に位置することが多く、この障害物15が、第1光軸と干渉する床面近傍に位置している場合もある(第1光軸と干渉)ことから、好ましくは、実施例のように第6光軸である。
【0051】
例えば、図11に例示のように、メイン投光器11とサブ受光器13との間のサブ検出エリアの光軸(図示の例では第3光軸)が遮光物体S(例えば作業者の手など)によって遮光された場合、このことは、サブ受光器13の第3’光軸の受光素子が受光しないことにより検知され、この検知信号をサブ投光器14が受け取ると、サブ投光器14の第3’光軸の投光素子が賦活されない。従って、メイン受光器12の第3光軸の受光素子が受光しないため、これにより、メイン受光器12に内蔵された受光信号処理回路127を経て出力回路128から物体検知信号が出力され、プレス装置などの動作が直ちに停止される。
【0052】
従来であれば、障害物15によって遮光される光軸を無効化することにより、メイン投受光器11、12のライトカーテンを障害物15と干渉する位置まで接近させていたのに対比して、実施例の多光軸光電式安全装置100によれば、従来であれば無効化していた光軸のエリアをサブ投受光器13、14を用いてサブ検知エリアを形成することができるため、安全性を飛躍的に向上することができる。
【0053】
また、図11から最も良く理解できるように、メイン投受光器11、12で作るライトカーテンと干渉する障害物15の存在によって遮光される光軸数(図示の例では3本の光軸)に一つ加えた光軸(図示の例では4本の光軸)でサブ検知エリアのライトカーテンが作られるため、サブ投受光器13、14の設置に関する位置決めに細心の注意を払う必要性を無くすることができる。
【0054】
この点について詳しく説明すると、サブ投受光器13、14の光学素子のピッチをメイン投受光器11、12と同じにした場合、サブ受光器13及び/又はサブ投光器14を多少上下に変位した状態で設置したときには、例えば、サブ受光器13を多少上方に変位した状態で設置したときには、メイン投光器11とサブ受光器13とで投受光される第3光軸と、第2光軸との間隔が広がってしまうことになる。
【0055】
これに対して、実施例の安全装置100によれば、メイン投受光器11、12で作るライトカーテンと干渉する障害物15の存在によって遮光される光軸数(図示の例では3本の光軸)に一つ加えた光軸(図示の例では4本の光軸)でサブ検知エリアのライトカーテンが作られるため、サブ受光器13が多少上下に変位した状態で設置したとしても、光軸間のピッチが拡大する虞は無い。
【0056】
上記の位置決めに関する問題は、主に、メイン投受光器11、12で形成されるライトカーテンと同一平面にサブ投受光器13、14が設置されていることを前提としたものであるが、メイン投受光器11、12で形成されるライトカーテンから多少前後にオフセットした位置にサブ投受光器13、14を設置したとしても正常に機能するようにするには、サブ投受光器13、14の投受光器に含まれる光学素子の投受光窓を横長に設定したり、サブ投受光器13、14の長手方向と直交する方向つまりサブ投受光器13、14のケース13a、14aを横断する方向に複数の光学素子を配置するようにしてもよい。これにより、サブ投受光器13、14の位置決めを更に容易することができる。
【0057】
また、本発明の実施例を、サブ受光器13及びサブ投光器14として、受光素子や投光素子の光学素子を内蔵させた例で説明したが、メイン投光器11から投光された光ビームをサブ受光器13で受け取り、障害物15をバイパスしてサブ投光器14からメイン受光器12に投光する光伝達手段を用いても多光軸光電式安全装置として充分に機能するものであり、サブ受光器13とサブ投光器14とを例えば光ケーブルで連結して、サブ受光器13で受け取った光ビームを光ケーブルでサブ投光器14に送り、サブ投光器14からメイン受光器12に向けて投光するようにしてもよい。
【0058】
このように光伝達手段を設けることにより、メイン投光器11からの光ビームを障害物15をバイパスしてメイン受光器12に投光する場合、このバイパスするための光伝達手段にシャッタなどの光軸選択手段を設け、上述した投受光素子のように、各光軸毎に順次光ビームを伝達するようにして、他の光軸の光ビームを伝達してしまうことを抑えるようにすることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の多光軸光電式安全装置の設置に関する一例を側面から図示した説明図である。
【図2】従来の多光軸光電式安全装置の設置に関する他の例を側面から図示した説明図である。
【図3】図2の多光軸光電式安全装置を障害物と干渉する位置に設置したときに、障害物の側部のエリアを無効化した従来例を説明するための図である。
【図4】図3に関連して無効エリアを金網などで覆う従来例を正面から図示した説明図である。
【図5】実施例の多光軸光電式安全装置の全体系統図である。
【図6】実施例の多光軸光電式安全装置に含まれるメイン投受光器の構成を示すブロック図である。
【図7】サブ受光器の構成を示すブロック図である。
【図8】サブ投光器の構成を示すブロック図である。
【図9】実施例の多光軸光電式安全装置に含まれるメイン投受光器の基本動作シーケンスを説明するためのタイムチャートである。
【図10】実施例の多光軸光電式安全装置に一組のサブ投受光器を組み込んだときの動作シーケンスを説明するためのタイムチャートである。
【図11】実施例の多光軸光電式安全装置に含まれるメイン及びサブ投受光器間の投受光の授受を説明するための図である。
【図12】実施例の多光軸光電式安全装置を障害物と干渉する位置に設置したときに、この障害物によって遮光される光軸の特定と、メイン及びサブ投受光器の動作シーケンスの設定に関する手順を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
100 多光軸光電式安全装置
11 メイン投光器
12 メイン受光器
13 サブ投光器
14 サブ受光器
15 ライトカーテンと干渉する障害物
S 遮光物体
Claims (5)
- 等間隔に一列に配置された複数の投光素子を備えたメイン投光器と、該メイン投光器の投光素子と同じ数の受光素子を備え、これら受光素子が一列に等間隔に配置されたメイン受光器とを互いに対面させることによりライトカーテンを形成するための多光軸光電式安全装置において、
前記ライトカーテンと干渉する障害物をバイパスして、前記メイン投光器からの光ビームを実質的に前記メイン受光器に差し向ける光伝達手段と、
該光伝達手段に設けられ、前記メイン投光器からの光ビームの伝達を選択的に遮断する光軸選択手段とを含み、
前記光伝達手段の数が、前記障害物が前記ライトカーテンを遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ多く、
前記メイン投光器の前記障害物に隣接した光軸の投光素子から2回投光され、前記光軸選択手段によって、そのうち1回の投光が前記光伝達手段を経由して前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光され、他の1回の投光が直接的に前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光されることを特徴とする多光軸光電式安全装置。 - 前記光伝達手段が、前記メイン投光器に対面して配置され且つ少なくとも以上の二つの受光素子を備えたサブ受光器と、前記メイン受光器に対面して配置され且つ少なくとも二つの投光素子を備えたサブ投光器によって構成される、請求項1に記載の多光軸光電式安全装置。
- 前記光伝達手段が光ケーブルによって構成され、該光ケーブルに設けられたシャッタにより前記光軸選択手段が構成される、請求項1に記載の多光軸光電式安全装置。
- 障害物の回りに数多くの光軸の光ビームでライトカーテンを形成する多光軸光電式安全装置であって、
等間隔に一列に配置された複数の投光素子を備えたメイン投光器と、
該メイン投光器と対面して配置され、該メイン投光器の投光素子と同じ数の受光素子を備え、これら受光素子が一列に等間隔に配置されたメイン受光器と、
前記ライトカーテンの少なくとも一つの光軸の光ビームを遮光する前記障害物の一側に、前記メイン投光器と対面して配置され、前記メイン投光器からの光ビームを受光可能な受光素子を少なくとも二つ含むサブ受光器と、
前記障害物の他側に、前記メイン受光器と対面して配置され、前記メイン受光器に向けて光ビームを投光可能な投光素子を少なくとも二つ含むサブ投光器とを含み、
前記障害物が遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ数の多い光学素子が前記サブ受光器及び前記サブ投光器に設けられ、
前記メイン投光器の前記障害物に隣接した光軸の投光素子から2回投光され、そのうち1回の投光が前記サブ受光器の受光素子によって受光され、他の1回の投光が前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光されることを特徴とする多光軸光電式安全装置。 - 障害物の回りに数多くの光軸の光ビームでライトカーテンを形成する多光軸光電式安全装置であって、
等間隔に一列に配置された複数の投光素子を備えたメイン投光器と、
該メイン投光器と対面して配置され、該メイン投光器の投光素子と同じ数の受光素子を備え、これら受光素子が一列に等間隔に配置されたメイン受光器と、
前記ライトカーテンの少なくとも一つの光軸の光ビームを遮光する前記障害物の一側に、前記メイン投光器と対面して配置され、前記メイン投光器からの光ビームを受光して前記障害物をバイパスさせる少なくとも二つの光伝達手段を含むサブ受光器と、
前記障害物の他側に、前記メイン受光器と対面して配置され、前記少なくとも二つのバイパス手段によって前記障害物をバイパスした光ビームを受け取って前記メイン受光器に向けて投光可能なサブ投光器とを含み、
前記バイパス手段が、前記障害物が遮光する光軸の数よりも少なくとも一つ数が多く、
前記メイン投光器の前記障害物に隣接した光軸の投光素子から2回投光され、前記バイパス手段に設けられた光軸選択手段によって、そのうち1回の投光が前記バイパス手段を経由して前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光され、他の1回の投光が直接的に前記メイン受光器の対応する受光素子によって受光されることを特徴とする多光軸光電式安全装置。
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