JP2004223322A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004223322A
JP2004223322A JP2003011111A JP2003011111A JP2004223322A JP 2004223322 A JP2004223322 A JP 2004223322A JP 2003011111 A JP2003011111 A JP 2003011111A JP 2003011111 A JP2003011111 A JP 2003011111A JP 2004223322 A JP2004223322 A JP 2004223322A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
tank
liquid
processing liquid
processing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003011111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4223293B2 (ja
Inventor
Kazuki Kajino
一樹 梶野
Takashi Kawamura
隆 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2003011111A priority Critical patent/JP4223293B2/ja
Priority to US10/659,213 priority patent/US7584760B2/en
Publication of JP2004223322A publication Critical patent/JP2004223322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4223293B2 publication Critical patent/JP4223293B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】基板付近に設けられた回収部から速やかに処理液を排出することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板Wを回転させることによって飛散される薬液は、回収ポート52fで受けとめられ、流路52gを介して排液槽28bに一時的に貯留される。そして、排液槽28bに一時的に貯留された薬液は、排液槽28bの底部に設けられた排出口93および複数の薬液回収配管83を介して排液槽28bの下方のに配置されたリングに貯留される。同様に、回収ポート53d、回収ポート54cで受けとめられた薬液は、それぞれ対応するリングに貯留される。これにより、排液槽28b〜28dに貯留された薬液をスピンベース10と離間した場所に速やかに排出することができる。そのため、排液槽28b〜28dに残存する薬液の影響を受けず、良好に基板処理を実施することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)を保持する基板保持手段を回転させつつ、その基板に処理液を供給して洗浄処理等の所定の基板処理を行う際に、回転によって飛散した処理液を案内部によって回収する基板処理装置に関するもので、特に、処理液回収手段の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スピンベース上に基板を載置して回転させつつ、その基板の表面および/または裏面に薬液やリンス純水(本明細書では薬液および純水を総称して「処理液」とする)を供給してエッチングや洗浄処理を行う枚葉式の基板処理装置が使用されている。このような基板処理装置においては、各基板処理で使用される複数の処理液を、当該複数の処理液のそれぞれに対応するカップユニットで受け止めて分離回収する方式が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
また、カップユニットで受けとめた基板付近の雰囲気と処理液とをカップ外で気液分離する方式についても提案されている(例えば、特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−251287号公報
【特許文献2】
特開平05−190442号公報
【特許文献3】
特開平08−097134号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に示されるスピンエッチ装置および特許文献2に示される薬液処理装置では、基板付近に配置されたカップユニットに処理液を回収するとともに、当該カップユニットの1ヶ所から処理液を外部に排出している。これにより、カップユニットで回収された処理液は、速やかに外部に排出することができない。そのため、当該カップユニットに残存する処理液が、基板処理に悪影響を及ぼし、基板不良の原因となる。
【0006】
一方、特許文献3に示される塗布装置では、タンクに連通された排気ポンプを動作させてタンク内の雰囲気を排気することによって、タンクと連通されるカップユニットにおいて回収された処理液をタンクに流入させることができる。そのため、基板付近のカップユニットから処理液を速やかに排出することができる。
【0007】
ここで、特許文献3に示される塗布装置のタンクを、特許文献1または特許文献2に示される複数のカップユニットによって処理液を分離回収する装置に適用する場合について考えると、当該タンクを1台を配置するだけでも、非常に多くの空間を必要とする。したがって、複数のカップユニットによって複数の処理液を回収するため当該タンクを複数配置すると、基板処理装置の床面積が増大し、省スペース化を図ることができない。
【0008】
そこで、本発明では、基板を回転させることによって飛散する処理液を案内部で受けとめて回収する場合において、基板付近に設けられた回収部から速やかに処理液を排出することができる基板処理装置を提供することを第1の目的とする。
【0009】
また、回収部を複数設けた場合であっても、基板処理装置の床面積が増大することを抑制しつつ、省スペース化を図ることを第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に所定の処理液を供給して基板処理を実施する基板処理装置において、基板を略水平姿勢に保持しつつ、前記基板を略水平面内にて回転させる回転保持手段と、前記回転保持手段を回転させることによって、前記基板から飛散する処理液を回収する第1の処理液回収手段と、を備え、前記第1の処理液回収手段は、前記回転保持手段の側方に設けられ、回転によって前記基板から飛散する処理液を回収する第1の回収槽を有する回収部と、前記第1の回収槽の下方に離間して設けられ、前記第1の回収槽の内側空間の形状と略同一な内側空間の形状を有する貯留槽と、前記第1の回収槽の底部と前記貯留槽の内部とを複数個所で連通させる複数の配管と、を有する貯留部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記貯留部は、前記貯留槽と連通されており、前記貯留槽内の雰囲気を排気する排気路、をさらに有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の基板処理装置において、前記貯留部は、前記貯留槽と連通されており、前記貯留槽に貯留される使用済みの処理液を外部に排出する排液機構、をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の基板処理装置において、前記排液機構は、前記使用済みの処理液を清浄化して再利用する清浄化手段を有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理装置において、前記第1の処理液回収手段は、複数であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項5に記載の基板処理装置において、前記回転保持手段を回転させることによって、前記基板から飛散する処理液を回収する第2の処理液回収手段と、をさらに備え、前記第2の処理液回収手段は、前記回転保持手段の側方に設けられ、回転によって前記基板から飛散する処理液を回収する第2の回収槽と、前記第2の回収槽に回収された処理液を外部に排出して廃棄する排出管と、を有することを特徴とする。
【0016】
また、請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の基板処理装置において、複数の前記第1の処理液回収手段のそれぞれに含まれる前記貯留槽は、略鉛直方向に相互に積層されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
<1.基板処理装置の構成>
図1は、本発明にかかる基板処理装置1の構成を示す縦断面図である。また、図2は、図1の基板処理装置1のA部(一点鎖線で囲まれた範囲)を拡大して示す図である。また、図3は、基板に対して処理液および不活性ガスを供給する供給部の一例を示す図である。また、図4は、後述する排液槽(回収槽)付近の断面を示す図である。
【0019】
本実施の形態の基板処理装置1では、半導体ウェハである基板Wの下面に薬液を供給してベベルエッチング等の処理動作を行うことができる。なお、図1および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするため、必要に応じてZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平平面とするXYZ直交座標系を付している。
【0020】
この基板処理装置1は、主として基板Wを保持するスピンベース10と、スピンベース10上に設けられた複数のチャックピン14と、スピンベース10を回転させる回転駆動機構20と、スピンベース10に対向して設けられた雰囲気遮断板30と、スピンベース10に保持された基板Wの周囲を取り囲むスプラッシュガード50と、スピンベース10上に保持された基板Wに処理液や不活性ガスを供給する機構と、雰囲気遮断板30およびスプラッシュガード50を昇降させる機構とを備えている。
【0021】
基板Wは、スピンベース10上に略水平姿勢にて保持されている。スピンベース10は中心部に開口を有する円盤状の部材であって、その上面にはそれぞれが円形の基板Wの周縁部を把持する複数のチャックピン14が立設されている。チャックピン14は円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあれば良く、本実施形態の基板処理装置においては、6個のチャックピン14がスピンベース10の周縁に沿って等間隔(60°間隔)に立設されている。なお、図2では図示の便宜上、2個のチャックピン14を示している。
【0022】
6個のチャックピン14のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部14aと基板支持部14aに支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部14bとを備えている。各チャックピン14は、基板保持部14bが基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部14bが基板Wの外周端面から離れる開放状態との間で切り換え可能に構成されている。6個のチャックピン14の押圧状態と開放状態との切り換えは、種々の公知の機構によって実現することが可能であり、例えば特公平3−9607号公報に開示されたリンク機構等を用いれば良い。
【0023】
スピンベース10に基板Wを渡すときおよびスピンベース10から基板Wを受け取るときには、6個のチャックピン14を開放状態にする。一方、基板Wに対して後述の諸処理を行うときには、6個のチャックピン14を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、6個のチャックピン14は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース10から所定間隔を隔てた水平姿勢にて保持する。基板Wは、その表面を上面側に向け、裏面を下面側に向けた状態にて保持される。6個のチャックピン14を押圧状態として基板Wを保持したときには、基板保持部14bの上端部が基板Wの上面より突き出る。これは処理時にチャックピン14から基板Wが脱落しないように、基板Wを確実に保持するためである。
【0024】
スピンベース10の中心部下面側には回転軸11が垂設されている。回転軸11は中空の円筒状部材であって、その内側の中空部分には下側処理液ノズル15が挿設されている。回転軸11の下端付近には回転駆動機構20が連動連結されている。回転駆動機構20は、電動モータおよびその回転を回転軸11に伝達するトルク伝達機構によって構成されており、回転軸11、スピンベース10およびチャックピン14に保持された基板Wを水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転させることができる。なお、回転駆動機構20としては、モータ軸が回転軸11に直結された中空モータを採用するようにしても良い。
【0025】
下側処理液ノズル15は回転軸11を貫通しており、その先端部15aはチャックピン14に保持された基板Wの中心部直下に位置する。また、下側処理液ノズル15の基端部は処理液配管16に連通接続されている。図3に示すように、処理液配管16の基端部は4本に分岐されていて、分岐配管16aには第1の薬液が収容された第1薬液供給源17aが連通接続され、分岐配管16bには第2の薬液が収容された第2薬液供給源17bが連通接続され、分岐配管16cには第3の薬液が収容された第3薬液供給源17cが連通接続され、さらに分岐配管16dには、リンス液として使用される純水が収容された純水供給源18が連通接続されている。分岐配管16a,16b,16c,16dにはそれぞれバルブ12a,12b,12c,12dが設けられている。これらバルブ12a,12b,12c,12dの開閉を切り換えることによって、下側処理液ノズル15の先端部15aからチャックピン14に保持された基板Wの下面の中心部付近に第1〜第3の薬液またはリンス液を選択的に切り換えて吐出・供給することができる。
【0026】
すなわち、バルブ12aを開放して他のバルブを閉鎖することにより下側処理液ノズル15から第1の薬液を供給することができ、バルブ12bを開放して他のバルブを閉鎖することにより下側処理液ノズル15から第2の薬液を供給することができ、バルブ12cを開放して他のバルブを閉鎖することにより下側処理液ノズル15から第3の薬液を供給することができ、さらにバルブ12dを開放して他のバルブを閉鎖することにより下側処理液ノズル15からリンス液を供給することができる。なお、第1〜第3の薬液としては、例えばフッ酸(HF)、緩衝フッ酸(BHF)、SC1(アンモニア水と過酸化水素水と水との混合液)、SC2(塩酸と過酸化水素水と水との混合液)等を使用することができ、互いに種類が異なるものとすることができる。
【0027】
また、回転軸11の中空部分の内壁と下側処理液ノズル15の外壁との間の隙間は、気体供給路19となっている。この気体供給路19の先端部19aはチャックピン14に保持された基板Wの下面に向けられている。そして、気体供給路19の基端部は図示を省略するガス供給機構に接続されている。このガス供給機構により気体供給路19の先端部19aからチャックピン14に保持された基板Wの下面に向けて窒素ガス等の不活性ガスを供給することができる。なお、ガス供給機構としては後述の不活性ガス供給源23をそのまま採用することができる。
【0028】
以上の回転軸11、回転駆動機構20等は、ベース部材24上に設けられた円筒状のケーシング25内に収容されている。
【0029】
図2に示すように、ベース部材24上のケーシング25の周囲には受け部材26が固定的に取り付けられている。また、図2、図4に示すように、受け部材26としては、円筒状の仕切り部材27a,27b,27c,27dが立設されている。
【0030】
第1排液槽28aは、その内側底部がリング形状を有し、当該内側底部と、円筒状のケーシング25の外壁と、円筒状の仕切り部材27aの内壁とによって囲まれたドーナツ状の空間に、案内部51fで受けとめられたリンス液を一時的に貯留する回収槽として使用される。
【0031】
第2排液槽28bは、第1排液槽28aと同様に、その内側底部がリング形状を有し、当該内側底部と、円筒状の仕切り部材27aの外壁と、円筒状の仕切り部材27bの内壁とによって囲まれたドーナツ状の空間に、回収ポート52fで受けとめられた使用済みの薬液を一時的に貯留する回収槽として使用される。
【0032】
また同様に、第3排液槽28cは、その内側底部がリング形状を有し、当該内側底部と、円筒状の仕切り部材27bの外壁と円筒状の仕切り部材27cの内壁とによって囲まれたドーナツ状の空間に、回収ポート53dで受けとめられた使用済みの薬液を一時的に貯留する回収槽として使用される。また同様に、第4排液槽28dは、他の排液槽28a〜28cと同様に、その内側底部がリング形状を有し、当該内側底部と、円筒状の仕切り部材27cの外壁と、円筒状の仕切り部材27dの内壁とによって囲まれたドーナツ上の空間に回収ポート54cで受けとめられた使用済みの薬液を一時的に貯留する回収槽として使用される。
【0033】
そして、案内部51fと流路51gと第1排液槽28a、回収ポート(案内部)52fと流路52gと第2排液槽28b、回収ポート(案内部)53dと流路53eと第3排液槽28c、および回収ポート(案内部)54cと流路54dと第4排液槽28dのそれぞれの組み合わせが、処理液を回収する回収部として構成される。
【0034】
第1排液槽28aの底部には、図2に示すように、リンス液排出配管84の上端と連通するリンス液排出口94が複数個所(本実施の形態では4つ:図4参照)設けられている。また、リンス液排出配管84は、後述する貯留ユニット60の板状部材64、第3リング63の底部、第2リング62の底部、および第1リング61の底部を貫通して設けられており、その他端は配管87を介して基板処理装置1外部の排液ドレイン88と連通されている。したがって、第1排液槽28aに一時的に貯留されたリンス液は、4つのリンス液排出口94からリンス液排出配管84に向かって速やかに落下し、配管87を介して排液ドレイン88に排出される。すなわち、案内部51fで受けとめられて回収されたリンス液は、基板Wが保持されるスピンベース10付近に配置された第1排液槽28aから基板処理装置1外部に向けて速やかに排出される。
【0035】
なお、本実施の形態において、リンス液排出口94は、図4に示すように、ドーナツ形状の第1排液槽28aの底部に沿って等間隔(90°間隔)に4つ設けられているが、これに限定されるものでなく、第1排液槽28aから速やかにリンス液を排出可能ならば、排出口の数はこれに限定されない。
【0036】
また、第4排液槽28dの底部には、図2に示すように、第1薬液回収配管81の上端と連通する第1排出口91が複数個所(本実施の形態では3つ:図4参照)設けられている。また、第1薬液回収配管81は、後述する貯留ユニット60の板状部材64、第3リング63の底部、および第2リング62の底部を貫通して設けられており、その他端はスピンベース10と離間して設けられた第1リング61の内部空間(以下、「第1内部空間」とも呼ぶ)71と連通している(図1参照)。
【0037】
したがって、第4排液槽28dに一時的に貯留された薬液は、3つの第1排出口91から第1薬液回収配管81に向かって速やかに落下して第1リング61内に貯留される。すなわち、回収ポート54cで受けとめられて回収された薬液は、スピンベース10付近に配置された第4排液槽28dから速やかに排出され、スピンベース10と離間して設けられた第1リング61に貯留される。
【0038】
なお、本実施の形態において、第1排出口91は、図4に示すように、ドーナツ形状の第4排液槽28dの底部に沿って等間隔(120°間隔)に3つ設けられているが、これに限定されるものでなく、第4排液槽28dから速やかに薬液を排出可能ならば、排出口の数はこれに限定されない。
【0039】
また同様に、第3排液槽28cの底部には、図2に示すように、第2薬液回収配管82の上端と連通する第2排出口92が複数個所(本実施の形態では3つ:図4参照)設けられている。また、第2薬液回収配管82は、後述する貯留ユニット60の板状部材64および第3リング63の底部を貫通して設けられており、その他端は、スピンベース10と離間して設けられた第2リング62の内部空間(以下、「第2内部空間」とも呼ぶ)72と連通している(図1参照)。
【0040】
したがって、第3排液槽28cに一時的に貯留された薬液は、3つの第2排出口92から第2薬液回収配管82に向かって速やかに落下して第2リング62内に貯留される。すなわち、回収ポート53dで受けとめられて回収された薬液は、スピンベース10付近に配置された第3排液槽28cから速やかに排出され、スピンベース10と離間して設けられた第2リング62に貯留される。
【0041】
なお、本実施の形態において、第2排出口92は、第1排出口91と同様に、ドーナツ形状の第3排液槽28cの底部に沿って等間隔(120°間隔)に3つ設けられているが、これに限定されるものでなく、第3排液槽28cから速やかに薬液を排出可能ならば、排出口の数はこれに限定されない。
【0042】
さらに同様に、第2排液槽28bの底部には、図2に示すように、第3薬液回収配管83の上端と連通する第3排出口93が複数個所(本実施の形態では3つ:図4参照)設けられている。また、第3薬液回収配管83は、後述する貯留ユニット60の板状部材64を貫通して設けられており、その他端はスピンベース10と離間して設けられた第3リング63の内部空間(以下、「第3内部空間」とも呼ぶ)73と連通している(図1参照)。
【0043】
したがって、第2排液槽28bに一時的に貯留された薬液は、3つの第3排出口93から第3薬液回収配管83に向かって速やかに落下して第3リング63内に貯留される。すなわち、回収ポート52fで受けとめられて回収された薬液は、スピンベース10付近に配置された第2排液槽28bから速やかに排出され、スピンベース10と離間して設けられた第3リング63に貯留される。
【0044】
なお、本実施の形態において、第3排出口93は、第1排出口91および第2排出口92と同様に、ドーナツ形状の第2排液槽28bの底部に沿って等間隔(120°間隔)に3つ設けられているが、これに限定されるものでなく、第2排液槽28bから速やかに薬液を排出可能ならば、排出口の数はこれに限定されない。
【0045】
ところで、従来の基板処理装置では、案内部51fで回収されて第1排液槽28aに貯留された薬液が、速やかに基板処理装置の外部に排出されず、基板付近に薬液が滞留していた。そのため、スピンベース10の回転によって、第1排液槽28aから流路51、案内部51fを介して、薬液がスピンベース10に支持されている基板Wに向けて逆流し、その逆流した薬液が基板の処理不良の原因となっていた。また、第2排液槽28b〜第4排液槽28dに回収された薬液も、同様な理由のため、基板の処理不良の原因となっていた。
【0046】
しかし、本実施の形態では、第1排液槽28a〜第4排液槽28dに回収された薬液は、上述のように、対応するリンス液排出配管84〜第1薬液回収配管81によって基板処理が行われるスピンベース10付近から離間し、ベース部材24によって区切られた場所(第1内部空間71〜第3内部空間73、および排液ドレイン88)に分散して配設された複数の排出口を用いて排出される。これにより、薬液が基板W付近に配置される第1排液槽28a〜第4排液槽28dに滞在する時間を減少することができるため、良好に基板処理を行うことができる。
【0047】
続いて、貯留ユニット60について説明する。図1に示すように、貯留ユニット60は、主として、鉛直方向に相互に積層されて複数の貯留槽として使用される第1リング61、第2リング62および第3リング63から構成されており、各リングは、第1リング61、第2リング62、第3リング63の順に下から上に向かって積層されている。このように、各リング61〜63を積層配置することによって貯留ユニット60の省スペース化を図ることができるため、基板処理装置1の床面積を低減することができる。
【0048】
図5は、貯留ユニット60の第1リング61を模式的に示す図である。図5(a)は、図5(b)に示す第1リング61をW1−W1線から見た断面図である。なお、図面の都合上、リンス液排出配管84は省略している。図5に示すように、第1リング61の第1内部空間71は、第4排液槽28dと同様なドーナツ状の形状を有しており、その上部は第2リング62の底部によって密閉されている。このように、第1リング61の第1内部空間71は、薬液を貯留する貯留槽として使用することができる。
【0049】
第1排気管111は、第1リング61の第1内部空間71の雰囲気を外部に排出するために設けられた1本の配管である。図5(b)に示すように、第1排気管111は、第1リング61の底部を貫通して配置されており、その上端が第1内部空間71の上部付近となるように設けられている。これにより、第4排液槽28dに一時的に貯留された薬液が、第1薬液回収配管81を介して第1リング61に排出されても、当該薬液が第1排気管111に混入することを防止できる。
【0050】
第1排気管111の下端は、配管112およびバルブ113を介して第1排気機構114と連通されており、第1内部空間71の雰囲気を基板処理装置1外部に排出することができる。このように、第1排気管111は、第1内部空間71の雰囲気を第1内部空間71外部に排気する排気路として使用される。
【0051】
第1内部空間71は、上述のように第1薬液回収配管81および流路54dを介して回収ポート54cと連通接続されている。これにより、第1内部空間71を第1排気機構114によって排気することにより、回収ポート54c付近の雰囲気を排気するとともに、第4排液槽28dに一時的に貯留された薬液を第4排液槽28dから強制的に排出することができる。そのため、スピンベース10付近の処理液のミストを基板処理装置1外部に排出するとともに、第1排気機構114の吸引力によって第4排液槽28dに一時的に貯留された薬液を第1リング61に向けて速やかに排出することができる。
【0052】
また、本実施の形態では、第4排液槽28dの内側空間(第4排液槽28dの内側底部と、ケーシング25の外壁と、仕切り部材27aの内壁とによって囲まれる空間)と第1リング61の内側の第1内部空間71とは、ともにドーナツ形状で略同一な形状を有しており、第4排液槽28dの底部に沿って等間隔に配置(等角度間隔で放射配置)した複数の第1薬液回収配管81によって連通されている(図4参照)。
【0053】
このような構造を採用することにより、第1薬液回収配管81を流れる薬液の配管抵抗を低減することができる。そのため、第1排気機構114に連通された第1排気管111が1本であっても、第4排液槽28dから第1リング61に向けて効率的に薬液を排出することができ、第1リング61付近の排気に関するハードウェア構成を簡略化することができる。
【0054】
第1リング61の内側底部の鉛直方向の位置は、図5に示すように、その内壁61aから外壁61bに向かって徐々に低くなるように作成されている。そして、第1リング61は、外壁61bの内側底部付近に設けられた第1排液口61cを介して第1薬液排液管116の一端と連通している。また、第1薬液排液管116の他端は、配管117およびバルブ118を介して第1排液機構119と連通されている。したがって、バルブ118を開放することによって、第1リング61に貯留された使用済みの薬液を第1排液機構119に向けて排出することができる。ここで、第1排液機構119は、第1リング61に貯留される使用済みの薬液を第1リング61外に排出するとともに、使用済みの薬液に含まれる不純物を取り除いて清浄化する処理等を実施して再度基板処理に使用できる状態にする機構であり、薬液を基板処理装置1で循環再利用することを可能とする。
【0055】
また、上述のように、第1リング61は、スピンベース10付近の雰囲気(気体)と、基板Wを回転させることによってスピンベース10から飛散した薬液(液体)とを集めるとともに、気体は第1排気管111を介して第1排気機構114に、また、液体は第1薬液排液管116を介して第1排液機構119にそれぞれ排出される。すなわち、第1リング61は、その第1内部空間71に含まれる気体と液体とを分離する気液分離機能を有する。
【0056】
図6は、貯留ユニット60の第2リング62を模式的に示す図である。図6(a)は、図6(b)に示す第2リング62をW2−W2線から見た断面図である。なお、図面の都合上、第1薬液回収配管81およびリンス液排出配管84は省略している。図6に示すように、第2リング62の第2内部空間72は、第3排液槽28cと同様なドーナツ状の形状を有しており、その上部は第3リング63の底部によって密閉されている。このように、第2リング62の第2内部空間72は、薬液を貯留する貯留槽として使用することができる。
【0057】
第2排気管121は、第2リング62の第2内部空間72の雰囲気を外部に排出するために設けられた1本の配管である。図6(b)に示すように、第2排気管121は、第1リング61および第2リング62の底部を貫通して配置されており、その上端が第2内部空間72の上部付近となるように設けられている。これにより、第3排液槽28cに一時的に貯留された薬液が、第2薬液回収配管82を介して第2リング62に排出されても、当該薬液が第2排気管121に混入することを防止できる。
【0058】
第2排気管121の下端は、配管122およびバルブ123を介して第2排気機構124と連通されており、第2内部空間72の雰囲気を基板処理装置1外部に排出することができる。このように、第2排気管121は、第2内部空間72の雰囲気を第2内部空間72外部に排気する排気路として使用される。
【0059】
第2内部空間72は、上述のように第2薬液回収配管82および流路53eを介して回収ポート53dと連通接続されている。これにより、第2内部空間72を第2排気機構124によって排気することにより、回収ポート53d付近の雰囲気を排気するとともに、第3排液槽28cに一時的に貯留された薬液を第3排液槽28cから強制的に排出することができる。そのため、スピンベース10付近の処理液のミストを基板処理装置1外部に排出するとともに、第2排気機構124の吸引力によって第3排液槽28cに一時的に貯留された薬液を第2リング62に向けて速やかに排出することができる。
【0060】
また、本実施の形態では、第3排液槽28cの内側空間(第3排液槽28cの内側底部と、仕切り部材27bの外壁と、仕切り部材27cの内壁とによって囲まれる空間))と第2リング62の内側の第2内部空間72とは、ともにドーナツ形状で略同一な形状を有しており、第3排液槽28cの底部に沿って等間隔に配置(等角度間隔で放射配置)した複数の第2薬液回収配管82によって連通されている(図4参照)。
【0061】
このような構造を採用することにより、第2薬液回収配管82を流れる薬液の配管抵抗を低減することができる。そのため、第2排気機構124に連通された第2排気管121が1本であっても、第3排液槽28cから第2リング62に向けて効率的に薬液を排出することができ、第2リング62の排気に関するハードウェア構成を簡略化することができる。
【0062】
第2リング62の内側底部の鉛直方向の位置は、図6に示すように、内壁62aから外壁62bに向かって徐々に低くなるように作成されている。そして、第2リング62は、外壁62bの内側底部付近に設けられた第2排液口62cを介して第2薬液排液管126の一端と連通している。また、第2薬液排液管126の他端は、配管127およびバルブ128を介して第2排液機構129と連通されている。したがって、バルブ128を開放することによって、第2リング62に貯留された使用済みの薬液を第2排液機構129に向けて排出することができる。なお、第2排液機構129は、第1排液機構119と同様に、第2リング62に貯留される使用済みの薬液を第2リング62外に排出するとともに、使用済みの薬液に含まれる不純物を取り除いて清浄化する処理等を実施して再度基板処理に使用できる状態にする機構である。
【0063】
また、第2リング62は、第1リング61と同様に、スピンベース10付近の雰囲気(気体)と、基板Wを回転させることによってスピンベース10から飛散した薬液(液体)とを集めるとともに、これら気体と液体とを分離する気液分離機能を有する。
【0064】
図7は、貯留ユニット60の第3リング63を模式的に示す図である。図7(a)は、図7(b)に示す第3リング63をW3−W3線から見た断面図である。なお、図面の都合上、第1薬液回収配管81、第2薬液回収配管82およびリンス液排出配管84は省略している。図7に示すように、第3リング63の第2内部空間72は、第2排液槽28bと同様なドーナツ状の形状を有しており、その上部は板状部材64によって密閉されている。このように、第3リング63の第3内部空間73は、薬液を貯留する貯留槽として使用することができる。
【0065】
第3排気管131は、第3リング63の第3内部空間73の雰囲気を外部に排出するために設けられた1本の配管である。図7(b)に示すように、第3排気管131は、第1リング61、第2リング62、および第3リング63の底部を貫通して配置されており、その上端が第3内部空間73の上部付近となるように設けられている。これにより、第2排液槽28bに一時的に貯留された薬液が、第3薬液回収配管83を介して第3リング63に排出されても、当該薬液が第3排気管131に混入することを防止できる。
【0066】
第3排気管131の下端は、配管132およびバルブ133を介して第3排気機構134と連通されており、第3内部空間73の雰囲気を基板処理装置1外部に排出することができる。このように、第3排気管131は、第3内部空間73の雰囲気を第3内部空間73外部に排気する排気路として使用される。
【0067】
第3内部空間73は、上述のように第3薬液回収配管83および流路52gを介して回収ポート52fと連通接続されている。これにより、第3内部空間73を第3排気機構134によって排気することにより、回収ポート52f付近の雰囲気を排気するとともに、第2排液槽28bに一時的に貯留された薬液を第2排液槽28bから強制的に排出することができる。そのため、スピンベース10付近の処理液のミストを基板処理装置1外部に排出するとともに、第3排気機構134の吸引力によって第2排液槽28bに一時的に貯留された薬液を第3リング63に向けて速やかに排出することができる。
【0068】
また、本実施の形態では、第2排液槽28bの内側空間(第2排液槽28bの内側底部と、仕切り部材27aの外壁と、仕切り部材27bの内壁とによって囲まれた空間)と第3リング63の内側の第3内部空間73とは、ともにドーナツ形状で略同一な形状を有しており、第2排液槽28bの底部に沿って等間隔に配置(等角度間隔で放射配置)した複数の第3薬液回収配管83によって連通されている(図4参照)。
【0069】
このような構造を採用することにより、第3薬液回収配管83を流れる薬液の配管抵抗を低減することができる。そのため、第3排気機構134に連通された第3排気管131が1本であっても、第2排液槽28bから第3リング63に向けて効率的に薬液を排出することができ、第3リング63の排気に関するハードウェア構成を簡略化することができる。
【0070】
第3リング63の内側底部の鉛直方向の位置は、図7に示すように、内壁63aから外壁63bに向かって徐々に低くなるように作成されている。そして、第3リング63は、外壁63bの内側底部付近に設けられた第3排液口63cを介して第3薬液排液管136の一端と連通している。また、第3薬液排液管136の他端は、配管137およびバルブ138を介して第3排液機構139と連通されている。したがって、バルブ138を開放することによって、第3リング63に貯留された使用済みの薬液を第3排液機構139に向けて排出することができる。なお、第3排液機構139は、第1排液機構119および第2排液機構129と同様に、第3リング63に貯留される使用済みの薬液を第3リング63外に排出するとともに、使用済みの薬液に含まれる不純物を取り除いて清浄化する処理等を実施して再度基板処理に使用できる状態にする機構である。
【0071】
また、第3リング63は、第1リング61および第2リング62と同様に、スピンベース10付近の雰囲気(気体)と、基板Wを回転させることによってスピンベース10から飛散した薬液(液体)とを集めるとともに、これら気体と液体とを分離する気液分離機能を有する。
【0072】
なお、上述の第1薬液回収配管81と第1リング61、第2薬液回収配管82と第2リング62、および第3薬液回収配管83と第3内部空間73の組み合わせは、対応する第4排液槽28d、第3排液槽28cおよび第2排液槽28bから排出される薬液を貯留する貯留部として構成される。
【0073】
また、第1リング61〜第3リング63は薬液の種類に応じて使い分けられ、上記第1の薬液は第3リング63に回収され、第2の薬液は第2リング62に回収され、第3の薬液は第1リング61に回収されるようにすれば良い。
【0074】
図2に戻って、受け部材26の上方にはスプラッシュガード50が設けられている。スプラッシュガード50は、スピンベース10上に水平姿勢にて保持されている基板Wを円環状に囲繞するように配設され、スピンベース10と同心円状に内方から外方に向かって配された4つのガード51,52,53,54からなる4段構造を備えている。4つのガード51〜54は、最外部のガード54から最内部のガード51に向かって、順に高さが低くなるようになっている。また、ガード51〜54の上端部はほぼ鉛直な面内に収まる。
【0075】
ガード51は、スピンベース10と同心円状の円筒部51bと、円筒部51bの上端から中心側(スピンベース10側)に向かって斜め上方に突出した突出部51aと、円筒部51bの下端から中心側斜め下方に延びる傾斜部51cと、円筒部51bの下端から鉛直方向下方に同一内径にて延びる円筒部51eと、傾斜部51cの下端から鉛直方向下方に延びる円筒部51dとにより構成されている。円筒部51eは円筒部51dよりも外側にあり、円筒部51eと円筒部51dとの間が円筒状の溝51hとなる。
【0076】
ガード51の内側、すなわち突出部51a、円筒部51bおよび傾斜部51cによって囲まれる部分が案内部51f(第1案内部)となる。案内部51fの断面は、スプラッシュガード50の中心部に向かって開口したほぼコの字形状となる。
【0077】
ガード52は、スピンベース10と同心円状の円筒部52bと、円筒部52bの上端から中心側に向かって斜め上方に突出した突出部52aと、円筒部52bの下端から中心側斜め下方に延びる傾斜部52cと、傾斜部52cの下端から分岐されて鉛直方向下方に延びる円筒部52dと、傾斜部52cの下端から円筒部52dよりも外側に分岐されて鉛直方向下方に延びる円筒部52eとにより構成されている。円筒部52eは円筒部52dよりも外側にあり、円筒部52eと円筒部52dとの間が円筒状の溝52hとなる。
【0078】
ガード53は、スピンベース10と同心円状の円筒部53bと、円筒部53bの上端から中心側に向かって斜め上方に突出した突出部53aと、円筒部53bの内壁面から分岐するようにして固設された円筒部53cとにより構成されている。円筒部53bは円筒部53cよりも外側にあり、円筒部53bと円筒部53cとの間が円筒状の溝53fとなる。
【0079】
ガード54は、スピンベース10と同心円状の円筒部54bと、円筒部54bの上端から中心側に向かって斜め上方に突出した突出部54aとにより構成されている。
【0080】
突出部51aと突出部52aとの間の空間、すなわち突出部52a、円筒部52b、傾斜部52cおよび突出部51aによって囲まれる部分が回収ポート52f(第2案内部)となる。また、突出部52aと突出部53aとの間の空間が回収ポート53d(第3案内部)となり、同様に、突出部53aと突出部54aとの間の空間が回収ポート54c(第4案内部)となる。回収ポート54c、回収ポート53d、回収ポート52fおよび案内部51fは、いずれもスピンベース10と同心円状の円環形状を有しており、回転する基板Wから飛散する処理液をスピンベース10に保持された基板Wの側方で受け止める。
【0081】
図2に示すように、回収ポート54c、回収ポート53d、回収ポート52f、案内部51fが上から順に多段に積層されている。換言すれば、鉛直方向においてガード51の内側、ガード51とガード52との隙間、ガード52とガード53との隙間、ガード53とガード54との隙間がそれぞれ案内部51f、回収ポート52f、回収ポート53d、回収ポート54cとされているのである。
【0082】
なお、本実施形態では、案内部51fは回転する基板Wから飛散するリンス液を受け止め、回収ポート52f、回収ポート53dおよび回収ポート54cは回転する基板Wから飛散する薬液を受け止めるために使用される。よって、リンス液を受け止める案内部51fの上に薬液を受け止める回収ポート52f、回収ポート53dおよび回収ポート54cが多段に積層される構成となっている。
【0083】
一方、円筒部51dの内壁面に沿った部分は第1流路51gとなる。また、円筒部51eの外壁面と円筒部52dの内壁面との間が第2流路52gとなり、円筒部52eの外壁面と円筒部53cの内壁面との間が第3流路53eとなり、円筒部53bの外壁面と円筒部54bの内壁面との間が第4流路54dとなる。
【0084】
図2に示すように、第1流路51g、第2流路52g、第3流路53e、第4流路54dが内側から順に並び、第1流路51g〜第4流路54dのそれぞれはスピンベース10と同心円状の円筒形状となる。換言すれば、水平方向においてガード51の内側、ガード51とガード52との隙間、ガード52とガード53との隙間、ガード53とガード54との隙間がそれぞれ第1流路51g、第2流路52g、第3流路53e、第4流路54dとされているのである。なお、円筒状の第2流路52g、第3流路53e、第4流路54dのそれぞれの一部には図示省略の連結部材が設けられており、それら連結部材によって相互に隣接するガード51〜54が連結され、ガード51〜54が一体としてスプラッシュガード50を構成している。
【0085】
また、第1流路51gは案内部51fと連通しており、案内部51fが受け止めたリンス液を下方へと流す。第2流路52gは回収ポート52fと連通しており、回収ポート52fが受け止めた薬液を下方へと流す。同様に、第3流路53eは回収ポート53dと連通しており、回収ポート53dが受け止めた薬液を下方へと流し、さらに第4流路54dは回収ポート54cと連通しており、回収ポート54cが受け止めた薬液を下方へと流す。すなわち、第1流路51g、第2流路52g、第3流路53eおよび第4流路54dは、案内部51f、回収ポート52f、回収ポート53dおよび回収ポート54cと1対1で対応して設けられており、それぞれが対応する案内部から導かれる処理液を下方へと流すように構成されているのである。
【0086】
スプラッシュガード50は、図2に示すように、ガード昇降機構55によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。ガード昇降機構55としては、ボールネジを用いた送りネジ機構やエアシリンダを用いた機構等、公知の種々の機構を採用することができる。
【0087】
図2に示す状態からガード昇降機構55がスプラッシュガード50を下降させると、仕切り部材27b,27cがそれぞれ溝52h,53fに遊嵌し、やがて仕切り部材27aが溝51fに遊嵌する。スプラッシュガード50を最も下降させた状態では、図10に示すように、スピンベース10がスプラッシュガード50の上端から突き出る。この状態では、図示を省略する搬送ロボットによってスピンベース10に対する基板Wの受け渡しが可能となる。
【0088】
一方、ガード昇降機構55がスプラッシュガード50を最も上昇させると、仕切り部材27a,27b,27cがそれぞれ溝51f,52h,53fから離間し、図9に示すように、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に案内部51fが位置することとなる。この状態は、リンス処理時の状態であり、回転する基板W等から飛散したリンス液は案内部51fによって受け止められ、案内部51fから第1流路51gに導かれ、第1流路51gに沿って下方へ流れ、第1排液槽28aへと流れ込む。第1排液槽28aに流入したリンス液はリンス液排出配管84へと排出される。
【0089】
ガード昇降機構55がスプラッシュガード50を図9の状態から若干下降させると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に回収ポート52fが位置することとなる(図2参照)。この状態は第1の薬液を使用した薬液処理時の状態であって、第1の薬液を回収再利用する場合であり、回転する基板W等から飛散した第1の薬液は回収ポート52fによって受け止められ、回収ポート52fから第2流路52gに導かれ、第2流路52gに沿って下方へ流れ、第2排液槽28bへと流れ込む。第2排液槽28bに流入した第1の薬液は第3薬液回収配管82へと排出される。
【0090】
ガード昇降機構55がスプラッシュガード50を図2の状態からさらに若干下降させると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に回収ポート53dが位置することとなる。この状態は第2の薬液を使用した薬液処理時の状態であって、第2の薬液を回収再利用する場合であり、回転する基板W等から飛散した第2の薬液は回収ポート53dによって受け止められ、回収ポート53dから第3流路53eに導かれ、第3流路53eに沿って下方へ流れ、第3排液槽28cへと流れ込む。第3排液槽28cに流入した第2の薬液は第2薬液回収配管82へと排出される。
【0091】
同様に、ガード昇降機構55がスプラッシュガード50をさらに若干下降させると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に回収ポート54cが位置することとなる。この状態は第3の薬液を使用した薬液処理時の状態であって、第3の薬液を回収再利用する場合であり、回転する基板W等から飛散した第3の薬液は回収ポート54cによって受け止められ、回収ポート54cから第4流路54dに導かれ、第4流路54dに沿って下方へ流れ、第4排液槽28dへと流れ込む。第4排液槽28dに流入した第3の薬液は第1薬液回収配管81へと排出される。
【0092】
このように、ガード昇降機構55は、回転する基板Wから飛散する処理液を、その処理液の回収形態(処理液の種類別回収、廃棄/回収再利用のための回収等)に対応した案内部で受け止めるように、スピンベース10に保持された基板Wと各案内部との位置関係を調節するのである。
【0093】
スピンベース10の上方には、スピンベース10によって保持された基板Wの上面に対向する雰囲気遮断板30が設けられている。雰囲気遮断板30は、基板Wの径よりも若干大きく、かつスプラッシュガード50の上部開口の径よりも小さい径を有する円盤状部材である。雰囲気遮断板30は、中心部に開口を有する。
【0094】
雰囲気遮断板30の中心部上面側には回転軸35が垂設されている。回転軸35は中空の円筒状部材であって、その内側の中空部分には上側処理液ノズル36が挿設されている。回転軸35には回転駆動機構42が連動連結されている。回転駆動機構42は、電動モータおよびその回転を回転軸35に伝達するトルク伝達機構によって構成されており、回転軸35および雰囲気遮断板30を水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転させることができる。従って、雰囲気遮断板30は基板Wとほぼ平行かつ同軸に回転されることとなる。また、雰囲気遮断板30は基板Wとほぼ同じ回転数にて回転される。
【0095】
上側処理液ノズル36は回転軸35を貫通しており、その先端部36aはスピンベース10に保持された基板Wの中心部直上に位置する。また、上側処理液ノズル36の基端部は処理液配管37に連通接続されている。図3に示すように、処理液配管37の基端部は4本に分岐されていて、分岐配管37aには第1薬液供給源17aが連通接続され、分岐配管37bには第2薬液供給源17bが連通接続され、分岐配管37cには第3薬液供給源17cが連通接続され、さらに分岐配管37dには純水供給源18が連通接続されている。分岐配管37a,37b,37c,37dにはそれぞれバルブ38a,38b,38c,38dが設けられている。これらバルブ38a,38b,38c,38dの開閉を切り換えることによって、上側処理液ノズル36の先端部36aからチャックピン14に保持された基板Wの上面の中心部付近に第1〜第3の薬液またはリンス液を選択的に切り換えて吐出・供給することができる。
【0096】
すなわち、バルブ38aを開放して他のバルブを閉鎖することにより上側処理液ノズル36から第1の薬液を供給することができ、バルブ38bを開放して他のバルブを閉鎖することにより上側処理液ノズル36から第2の薬液を供給することができ、バルブ38cを開放して他のバルブを閉鎖することにより上側処理液ノズル36から第3の薬液を供給することができ、さらにバルブ38dを開放して他のバルブを閉鎖することにより上側処理液ノズル36からリンス液を供給することができる。
【0097】
また、回転軸35の中空部分の内壁および雰囲気遮断板30の中心の開口の内壁と上側処理液ノズル36の外壁との間の隙間は、気体供給路45となっている。この気体供給路45の先端部45aはスピンベース10に保持された基板Wの上面中心部に向けられている。そして、気体供給路45の基端部はガス配管46に連通接続されている。ガス配管46は、図3に示すように、不活性ガス供給源23に連通接続され、ガス配管46の経路途中にはバルブ47が設けられている。バルブ47を開放することによって、気体供給路45の先端部45aからスピンベース10に保持された基板Wの上面の中心部に向けて不活性ガス(ここでは窒素ガス)を供給することができる。
【0098】
また、雰囲気遮断板30は昇降機構49によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。昇降機構49としては、ボールネジを用いた送りネジ機構やエアシリンダを用いた機構等、公知の種々の機構を採用することができる。例えば、回転軸35および回転駆動機構42を支持アーム内に収容するとともに、その支持アーム全体を昇降機構49によって昇降するようにすれば良い。昇降機構49は、その支持アームを昇降させることによって、それに連結された回転軸35および雰囲気遮断板30を一体として昇降させる。より具体的には、昇降機構49は、スピンベース10に保持された基板Wの上面に近接する位置と、基板Wの上面から大きく上方に離間した位置との間で雰囲気遮断板30を昇降させる。雰囲気遮断板30がスピンベース10に保持された基板Wの上面に近接すると、その基板Wの表面全面を覆うこととなる。
【0099】
図8は、本基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。本基板処理装置には、CPUやメモリ等を備えたコンピュータによって構成された制御部99が設けられている。制御部99は、回転駆動機構20,42、昇降機構49、ガード昇降機構55および各バルブと電気的に接続されており、それらの動作を制御する。また、制御部99はスプラッシュガード50の高さ位置を検知するセンサ(図示省略)とも接続されている。制御部99は、該センサからの出力信号に基づいてスプラッシュガード50の高さ位置を認識し、ガード昇降機構55を制御してスプラッシュガード50を所望の高さに位置させる。
【0100】
<2.基板処理手順>
ここでは、以上のような構成を有する本基板処理装置における基板Wの処理手順について説明する。本基板処理装置における基本的な処理手順は、基板Wに対して薬液によるエッチング処理を行った後、リンス液によって薬液を洗い流すリンス処理を行い、さらにその後基板Wを高速で回転させることによって水滴を振り切るスピンドライ処理を行うというものである。本実施形態では、第1の薬液によって基板Wの周縁部のベベルエッチングを行うものとする。
【0101】
まず、スプラッシュガード50を下降させることによって、スピンベース10をスプラッシュガード50から突き出させるとともに(図10参照)、雰囲気遮断板30を大きく上昇させてスピンベース10から大幅に離間させる。この状態にて、図示を省略する搬送ロボットによって未処理の基板Wがスピンベース10に渡される。そして、チャックピン14が渡された基板Wの周縁部を把持することにより水平姿勢にて当該基板Wを保持する。
【0102】
次に、スプラッシュガード50を上昇させてスピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に位置させるとともに、雰囲気遮断板30を下降させて基板Wに近接させる。但し、雰囲気遮断板30は基板Wに非接触とする。このときに、制御部99がガード昇降機構55を制御して、エッチング処理時に回転する基板Wから飛散する処理液を、その処理液の回収形態に対応する案内部で受け止めるようにスピンベース10に保持された基板Wとスプラッシュガード50との位置関係を調節、つまりスプラッシュガード50の高さ位置を調節させている。本実施形態における回収形態は第1の薬液を再利用するために回収するものであるため、対応する案内部は回収ポート52fであり、ガード昇降機構55はスプラッシュガード50を上昇させてスピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に回収ポート52fを位置させる(図2参照)。
【0103】
次に、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wを回転させる。また、雰囲気遮断板30も回転させる。この状態にて、下側処理液ノズル15から薬液を基板Wの下面のみに吐出する。下側処理液ノズル15から吐出された薬液は遠心力によって基板Wの裏面全体に拡がり、その一部は基板W表面の周縁部にまで回り込む。この回り込んだ薬液によって基板W表面の周縁部のエッチング処理(ベベルエッチング)が進行する。なお、エッチング処理時に、気体供給路19および気体供給路45から少量の窒素ガスを吐出して気体供給路19,45への薬液の逆流を防止するようにしても良い。
【0104】
エッチング処理時に、回転する基板Wから飛散した第1の薬液は回収ポート52fによって受け止められ、回収ポート52fから第2流路52gに導かれ、第2流路52gに沿って下方へ流れ、第2排液槽28bへと流れ込んで一時的に貯留される。続いて、第2排液槽28bに貯留された第1の薬液は、第2排液槽28bの底部に設けられた3つの第3排出口93から第3薬液回収配管83を介して速やかに排出され、スピンベース10と離間して設けられた第3リング63に貯留される。これにより、第1の薬液が基板W付近に滞在する時間を減少することができるため、良好に基板処理を行うことができる。
【0105】
また、スピンベース10付近の処理液ミストを含む雰囲気は、バルブ133を開放するとともに第3排気機構134を動作させることによって、第3リング63の第3内部空間73に強制的に排気される。これにより、スピンベース10付近を浮遊する処理液のミストを基板W付近から取り除くことができる。そのため、処理液ミストによって基板の処理不良が発生することを防止することができる。
【0106】
そして、第3リング63に集められた薬液と処理液のミストを含む雰囲気とは、それぞれ分離され、使用済みの薬液は、第3排液機構139によって第3リング63外に排出されるとともに不純物を取り除く処理等が実施されて、再度基板処理に使用できる状態にされる。また、処理液のミストを含む雰囲気は、第3排気機構134を介して、図示を省略する排気ドレインに排出される。
【0107】
所定時間のエッチング処理が終了した後、下側処理液ノズル15からの薬液吐出を停止するとともに、スプラッシュガード50を若干上昇させて案内部51fに内周面に設けられた円筒部51bとスピンベース10に立設されたチャックピン14とが略同一高さとなるようにする。(図9参照)。なお、雰囲気遮断板30は、エッチング処理時よりわずかに上昇させた状態を維持する。この状態にて、基板Wを回転させつつバルブ38dおよびバルブ12d(図3参照)を開放させることによって、上側処理液ノズル36と下側処理液ノズル15とからリンス液を基板Wの上下両面に吐出する。吐出されたリンス液は回転の遠心力によって基板Wの表裏全面に拡がり、リンス液によって薬液を洗い流す洗浄処理(リンス処理)が進行する。
【0108】
リンス処理時に、回転する基板Wから飛散したリンス液はスプラッシュガード50の案内部51fによって受け止められ、案内部51fから第1流路51gに導かれ、第1流路51gに沿って下方へ流れ、第1排液槽28aへと流れ込んで一時的に貯留される。続いて、第1排液槽28aに貯留されたリンス液は、第1排液槽28aの底部に設けられた4つのリンス液排出口94からリンス液排出配管84を介して速やかに排出され、スピンベース10と離間して設けられた排液ドレイン88に廃棄される。
【0109】
なお、本実施の形態では、リンス液として純水を使用している。また、リンス処理時においても気体供給路19および気体供給路45から少量の窒素ガスを吐出して気体供給路19,45へのリンス液の逆流を防止するようにしても良い。
【0110】
所定時間のリンス処理が終了した後、上側処理液ノズル36、下側処理液ノズル15および吐出部61aからのリンス液吐出を停止するとともに、スプラッシュガード50を下降させてスピンベース10をスプラッシュガード50からわずかに突き出させる。なお、雰囲気遮断板30は、基板Wに近接した状態を維持する。この状態にて、基板Wを回転させつつ気体供給路19および気体供給路45から窒素ガスを吐出して基板Wの上下両面に吹き付ける。吐出された窒素ガスは、スピンベース10と基板Wとの間および雰囲気遮断板30と基板Wとの間を流れ、基板Wの周辺を低酸素濃度雰囲気とする。窒素ガスが供給された低酸素濃度雰囲気下にて、基板Wに付着している水滴が回転の遠心力によって振り切られることにより振り切り乾燥処理(スピンドライ処理)が進行する。
【0111】
所定時間のスピンドライ処理が終了すると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの回転を停止する。また、雰囲気遮断板30の回転も停止するとともに、雰囲気遮断板30を上昇させてスピンベース10から離間させる。この状態にて、図示を省略する搬送ロボットが処理済の基板Wをスピンベース10から取り出して搬出することにより一連の基板処理が終了する。
【0112】
<3.基板処理装置の利点>
本実施の形態の基板処理装置1において、基板Wを回転させることによって飛散される薬液は、第2排液槽28b〜第4排液槽28dに一時的に貯留された後、スピンベース10から離間して設けられた第1リング61〜第3リング63のうち対応するものに排出される。また、第1排液槽28aに一時的に貯留されるリンス液は、洗浄液排出配管84を介して速やかに基板処理装置1外部の排液ドレイン88に排出される。そのため、第1排液槽28a〜第4排液槽28dにに薬液やリンス液が残存する時間を減少することができる。そのため、これら排液槽28a〜28dに残存する薬液やリンス液の影響によって基板Wの処理不良が発生することを防止できる。
【0113】
また、第1排気機構114、第2排気機構124および第3排気機構134によってスピンベース10付近の雰囲気を強制的に、対応する第1リング61、第2リング62および第3リング63に集めることができる。そのため、処理液ミストを含む雰囲気を効率的に基板W付近から取り除くことができるため、基板Wの処理不良を防止することができる。
【0114】
また、第4排液槽28dと第1リング61、第3排液槽28cと第2リング62、および第2排液槽28bと第3リング63とは、それぞれ複数の第1薬液回収配管81、第2薬液回収配管82および第3薬液回収配管83によって連通されている。また、第4排液槽28dと第1リング61、第3排液槽28cと第2リング62、および第2排液槽28bと第3リング63とは、それぞれ略同一な形状(ドーナツ形状)を有する。そのため、第2排液槽28b〜第4排液槽28dに一時的に貯留される薬液を効率的に排出することができる。
【0115】
また、第1リング61〜第3リング63は、鉛直方向に積層して配置されている。これにより、貯留ユニット60の省スペース化を図ることができるため、基板処理装置1の床面積を低減することができる。
【0116】
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
【0117】
(1)以上のように、本実施の形態の基板処理装置1では、第3リング63のみを使用して処理を実施しているが、これに限定されるものでなく、使用する薬液の数に応じて、第1リング61、第2リング62を使用しても良い。
【0118】
(2)また、本実施の形態の基板処理装置1では、第2排液槽28b〜第4排液槽28dに一時的に回収される処理液のみを回収して再利用し、第1排液槽28aに一時的に貯留される処理液は、廃棄されているが、これに限定されるものでなく、第1排液槽28aに対応する貯留部を設け、使用済みの処理液を回収可能なハードウェア構成としてもよい。
【0119】
【発明の効果】
請求項1から請求項7に記載の発明によれば、回収槽の内側空間の形状と貯留槽の内側空間の形状とが略同一に設けられるとともに、回収槽に回収された処理液は、当該回収槽の底部に設けられた複数の配管を介して貯留槽に貯留される。これにより、当該複数の配管を流れる処理液の配管抵抗を低減することができ、回収槽に回収された処理液を速やかに貯留槽に流入させることができる。そのため、基板付近の回収部に処理液が存在する時間を低減することができ、基板処理を良好に行うことができる。
【0120】
特に、請求項2に記載の発明によれば、貯留槽内の雰囲気を排気することにより、基板付近の雰囲気を排気することができる。そのため、基板を回転させることによって基板付近に飛散する処理液の雰囲気を効率的に排気することができる。また、排気機構を動作させることにより、第1の回収槽に回収された処理液を第1の貯留槽に向けて効率的に排出することができる。
【0121】
特に、請求項3に記載の発明によれば、貯留槽内は、排気機構によって基板付近の雰囲気と、排液機構によって処理槽に貯留された排液とを、それぞれ分離して排出することができるため、基板処理に使用された使用済みの処理液を容易に回収することができる。
【0122】
特に、請求項4に記載の発明によれば、貯留槽に貯留された使用済みの処理液を清浄化して再利用することができる。そのため、処理液の使用量を低減することができ、基板処理のコストを低減することができる。
【0123】
特に、請求項5に記載の発明によれば、第1の処理液回収手段が複数設けられているため、複数の処理液をそれぞれに対応する貯留槽に貯留することができる。
【0124】
特に、請求項6に記載の発明によれば、基板処理に使用される処理液に応じて、第1の処理液回収手段と第2の処理液回収手段とを使い分けることができるため、基板処理後に当該処理液を廃棄するものとしないものとに区別することができる。
【0125】
特に、請求項7に記載の発明によれば、複数の前記第1の処理液回収手段に含まれる貯留槽のそれぞれを略鉛直方向に多段に積層することにより、貯留槽が配置される部分の省スペース化を図ることができるため、基板処理装置の床面積を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】図1のA部を拡大して示す図である。
【図3】基板に対して処理液および不活性ガスを供給する供給部の一例を示す図である。
【図4】図1の回収槽をV1−V1線から見た断面を示す図である。
【図5】貯留部の第1リングの構成を模式的に示す図である。
【図6】貯留部の第2リングの構成を模式的に示す図である。
【図7】貯留部の第3リングの構成を模式的に示す図である。
【図8】図1の基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】スプラッシュガードとスピンベースとの高さ関係の一例を示す図である。
【図10】スプラッシュガードとスピンベースとの高さ関係の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
10 スピンベース
15 下側処理液ノズル
20,42 回転駆動機構
25 ケーシング
26 受け部材
28 カップ部
30 雰囲気遮断板
36 上側処理液ノズル
50 スプラッシュガード
51,52,53,54 ガード
51f 案内部
51g 第1流路
52f,53d,54c 回収ポート
52g 第2流路
53e 第3流路
54d 第4流路
60 貯留部
61 第1リング
62 第2リング
63 第3リング
64 板状部材
81 第1薬液回収配管
82 第2薬液回収配管
83 第3薬液回収配管
84 リンス液排出配管
99 制御部
111 第1排気管
121 第2排気管
131 第3排気管
116 第1薬液排液管
126 第2薬液排液管
136 第3薬液排液管
W 基板

Claims (7)

  1. 基板に所定の処理液を供給して基板処理を実施する基板処理装置において、
    (a) 基板を略水平姿勢に保持しつつ、前記基板を略水平面内にて回転させる回転保持手段と、
    (b) 前記回転保持手段を回転させることによって、前記基板から飛散する処理液を回収する第1の処理液回収手段と、
    を備え、
    前記第1の処理液回収手段は、
    (b−1) 前記回転保持手段の側方に設けられ、回転によって前記基板から飛散する処理液を回収する第1の回収槽を有する回収部と、
    (b−2) 前記第1の回収槽の下方に離間して設けられ、前記第1の回収槽の内側空間の形状と略同一な内側空間の形状を有する貯留槽と、前記第1の回収槽の底部と前記貯留槽の内部とを複数個所で連通させる複数の配管と、を有する貯留部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記貯留部は、
    前記貯留槽と連通されており、前記貯留槽内の雰囲気を排気する排気路、
    をさらに有することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記貯留部は、
    前記貯留槽と連通されており、前記貯留槽に貯留される使用済みの処理液を外部に排出する排液機構、
    をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置において、
    前記排液機構は、前記使用済みの処理液を清浄化して再利用する清浄化手段を有することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記第1の処理液回収手段は、複数であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置において、
    (c) 前記回転保持手段を回転させることによって、前記基板から飛散する処理液を回収する第2の処理液回収手段と、
    をさらに備え、
    前記第2の処理液回収手段は、
    (c−1) 前記回転保持手段の側方に設けられ、回転によって前記基板から飛散する処理液を回収する第2の回収槽と、
    (c−3) 前記第2の回収槽に回収された処理液を外部に排出して廃棄する排出管と、
    を有することを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の基板処理装置において、
    複数の前記第1の処理液回収手段のそれぞれに含まれる前記貯留槽は、略鉛直方向に相互に積層されていることを特徴とする基板処理装置。
JP2003011111A 2002-09-13 2003-01-20 基板処理装置 Expired - Fee Related JP4223293B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003011111A JP4223293B2 (ja) 2003-01-20 2003-01-20 基板処理装置
US10/659,213 US7584760B2 (en) 2002-09-13 2003-09-10 Substrate processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003011111A JP4223293B2 (ja) 2003-01-20 2003-01-20 基板処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004223322A true JP2004223322A (ja) 2004-08-12
JP4223293B2 JP4223293B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=32900107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003011111A Expired - Fee Related JP4223293B2 (ja) 2002-09-13 2003-01-20 基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4223293B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006064840A2 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Realize Advanced Technology Limited 洗浄装置、この洗浄装置を用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
KR100749549B1 (ko) 2006-08-24 2007-08-14 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
KR100787996B1 (ko) 2006-06-16 2007-12-21 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 상기 장치로부터 처리액을 회수하는방법
KR100835199B1 (ko) 2006-12-15 2008-06-05 세메스 주식회사 기판 가공 장치
KR100839913B1 (ko) * 2007-01-12 2008-06-19 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
KR100839912B1 (ko) * 2007-01-12 2008-06-20 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
CN1912697B (zh) * 2005-07-11 2010-09-08 芝浦机械电子株式会社 基板的旋转处理装置
JP2011254019A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Tokyo Electron Ltd 基板液処理装置
JP2013157354A (ja) * 2012-01-26 2013-08-15 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
KR20140006803A (ko) * 2010-11-07 2014-01-16 쎈토펙스 엘데아 & 꼬만지따 구조 기판 제조용 장치
US9484230B2 (en) 2010-06-03 2016-11-01 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus
JP2018018855A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006064840A2 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Realize Advanced Technology Limited 洗浄装置、この洗浄装置を用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
WO2006064840A3 (ja) * 2004-12-14 2007-01-25 Realize Advanced Technology Lt 洗浄装置、この洗浄装置を用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
JP2007088398A (ja) * 2004-12-14 2007-04-05 Realize Advanced Technology Ltd 洗浄装置、この洗浄装置を用いた洗浄システム、及び被洗浄基板の洗浄方法
CN1912697B (zh) * 2005-07-11 2010-09-08 芝浦机械电子株式会社 基板的旋转处理装置
KR100787996B1 (ko) 2006-06-16 2007-12-21 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 상기 장치로부터 처리액을 회수하는방법
KR100749549B1 (ko) 2006-08-24 2007-08-14 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
KR100835199B1 (ko) 2006-12-15 2008-06-05 세메스 주식회사 기판 가공 장치
KR100839913B1 (ko) * 2007-01-12 2008-06-19 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
KR100839912B1 (ko) * 2007-01-12 2008-06-20 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 방법
JP2011254019A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Tokyo Electron Ltd 基板液処理装置
US9484230B2 (en) 2010-06-03 2016-11-01 Tokyo Electron Limited Substrate liquid processing apparatus
TWI569887B (zh) * 2010-06-03 2017-02-11 Tokyo Electron Ltd Substrate liquid treatment device
KR20140006803A (ko) * 2010-11-07 2014-01-16 쎈토펙스 엘데아 & 꼬만지따 구조 기판 제조용 장치
KR101868023B1 (ko) * 2010-11-07 2018-06-18 후마일랴 - 코메르시우 인테르나시오날 에 세르비쿠스 엘리데아 & 코만디타 구조 기판 제조용 장치
JP2013157354A (ja) * 2012-01-26 2013-08-15 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法
JP2018018855A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4223293B2 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11342190B2 (en) Substrate processing apparatus and substrate processing method
JP5312856B2 (ja) 基板処理装置
JP5270251B2 (ja) 基板処理装置
US7584760B2 (en) Substrate processing apparatus
JP4763567B2 (ja) 基板処理装置
JP4105574B2 (ja) 基板処理装置
JP5913167B2 (ja) 液処理装置および洗浄方法
US20180345327A1 (en) Substrate processing apparatus and substrate processing method
JP5188217B2 (ja) 基板処理装置
TWI728346B (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
JP4223293B2 (ja) 基板処理装置
JP4146709B2 (ja) 基板処理装置
JP2002273360A (ja) 基板処理装置
JP4799464B2 (ja) 基板処理装置
US20210343576A1 (en) Substrate processing apparatus
JP4216051B2 (ja) 基板処理装置
JP6203893B2 (ja) 液処理装置および洗浄方法
JP4272650B2 (ja) 基板処理装置
JP2006286833A (ja) 基板処理装置
JP4703944B2 (ja) 基板処理装置
JP2016072383A (ja) 基板処理装置
JP2018142628A (ja) 基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080909

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081023

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees