JP2004221130A - 電子回路部品装着機および電子回路部品装着方法 - Google Patents

電子回路部品装着機および電子回路部品装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装着能率の低下と構成の複雑化との少なくとも一方を解決しつつ、吸着ノズルの端面と部品との位置ずれ量を減少させる。
【解決手段】配線板コンベヤの部品供給装置に近い側のガイドレールに仮置き台を設ける。吸着ノズルは部品受取り位置へ移動してフィーダから部品を取り出した後(S1,S2)、撮像位置へ移動して部品が部品撮像カメラにより撮像される(S3,S4)。吸着端面の中心と部品の中心との位置ずれ量が設定量以上であれば、部品を仮置き台に載置し、吸着ノズルの移動により、部品と吸着端面との位置ずれを修正し、吸着ノズルに再度、部品を吸着させる。吸着後、再度、部品を撮像して保持位置誤差を取得し、修正してプリント配線板に装着する(S6〜S15)。部品と吸着端面との位置ずれの修正により、吸着端面の部品の外形線からの突出部とプリント配線板に既に装着された部品との干渉が回避される。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路部品装着機および電子回路部品装着方法に関するものであり、特に、吸着ノズルによる電子回路部品の吸着の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子回路部品は、プリント配線板等の回路基板に装着されて電子回路を構成する部品であり、電子回路部品装着機において、例えば、フィーダにより保持されて供給される。フィーダに保持された多数の電子回路部品は、部品送り装置によって順次部品供給部へ送られ、部品供給部から吸着ノズルによって1個ずつ、吸着されて取り出されるのであるが、電子回路部品が小形の場合、吸着ミスや異常吸着が生じ易い。吸着ノズルが電子回路部品をフィーダから取り出す際、吸着ノズルと部品供給部とを予め定められた部品受取り位置に相対的に位置決めし、吸着ノズルと部品とが互いに対向する状態とするのであるが、フィーダあるいは吸着ノズル等の製造誤差,組付け誤差等によって吸着端面と電子回路部品とに位置ずれが生ずれば、電子回路部品が小形の場合、電子回路部品を吸着し損なったり、吸着できても吸着端面が電子回路部品の予め定められた個所から外れた個所を吸着し、保持が不安定であったり、吸着端面が電子回路部品から大きくはみ出したりする等の事態が生じ易いのである。
【0003】
電子回路部品が吸着端面に対してずれた状態で保持されれば、不具合が生ずることがある。例えば、回路基板の装着面の部品の装着個所近傍部分の部品装着密度が高い場合、電子回路部品を予め設定された装着個所に装着しようとすれば、吸着端面の電子回路部品からはみ出した部分が、吸着ノズルに保持された電子回路部品の装着個所に隣接する装着個所に既に装着されている電子回路部品(既装着部品と称する)に当たることがあるのである。
【0004】
そのため、従来、例えば、吸着ノズルが部品供給部から電子回路部品を吸着して取り出した後、電子回路部品の吸着端面に対する位置を修正し、吸着端面に対して予め定められた位置に位置させる電子回路部品装着機が知られている。この電子回路部品装着機においては、部品供給装置から電子回路部品を受け取る部品受取り位置と回路基板に電子回路部品を装着する部品装着位置との間に修正ユニットが設けられ、修正位置が設けられている。修正ユニットは、修正ステージと、修正ステージ上に設けられた一対の修正部材と、修正部材駆動装置とを含んで構成される。一対の修正部材は互いに接近,離間可能に設けられ、修正部材駆動装置は、一対の修正部材を互いに連動して、吸着ノズルの軸線に平行な修正ステージの中心線に対して対称に移動させる。また、修正ユニットを吸着ノズルの軸線と直交する方向に移動させる修正ユニット移動装置が設けられており、修正ユニットは、修正ステージの中心線が、修正位置に至った吸着ノズルの吸着端面の中心と一致する位置に移動させられている。修正位置において停止させられた吸着ノズルは電子回路部品を修正ステージ上に載置し、吸着ノズルによる電子回路部品の吸着が解除された状態で一対の修正部材が互いに接近する向きに移動させられる。それにより、電子回路部品の中心が吸着端面の中心に対してずれていれば、その突出部が修正部材により押され、電子回路部品の中心が吸着端面の中心と一致する位置へ移動させられ、位置ずれが修正される。修正後、電子回路部品は吸着ノズルにより吸着されて部品装着位置へ移動させられ、回路基板に装着される。このように修正ユニットを設けて吸着端面と電子回路部品との位置ずれを修正すれば、吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出部が既装着部品と干渉することが回避される(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−133998号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
しかしながら、この電子回路部品装着機においては、吸着ノズルが電子回路部品を部品供給装置から受け取った後、必ず、電子回路部品の吸着端面に対する位置の修正が行われるようにされており、修正の必要がない場合にも修正動作が行われるため、無駄であり、装着能率を低下させる。
また、一対の修正部材が修正部材駆動装置によって互いに連動して対称に移動させられる構成の修正ユニットおよび修正ユニット移動装置を設けることが必要であり、電子回路部品装着機の構成が複雑となる。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景とし、装着能率の低下と構成の複雑化との少なくとも一方を解決しつつ、吸着端面と吸着端面に吸着された電子回路部品との位置ずれを減少させることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電子回路部品装着機および電子回路部品装着方法が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0008】
なお、以下の各項において、 (1)項が請求項1に相当し、 (2)項が請求項2に、 (6)項が請求項3に、(12)項が請求項4に、(13)項および(14)項を併せた項が請求項5に、(15)項,(16)項および(17)項を併せた項が請求項6に、(20)項が請求項7に、(23)項が請求項8に、(24)項が請求項9に、(25)項が請求項10に、(26)項が請求項11にそれぞれ相当する。
【0009】
(1)電子回路部品を吸着ノズルの吸着端面に吸着して保持し、回路基板に装着する電子回路部品装着機であって、
前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量が設定量以上である場合には、その位置ずれ量を設定量より小さい量まで減少させ、位置ずれ量が設定量より小さい場合にはそれ以上減少させない位置ずれ減少手段を含む電子回路部品装着機。
設定量は、一定量でもよく、可変の量でもよい。一定量とされる場合には、設定量は0より大きい値に設定される。可変の量とされる場合には、設定量設定手段が設けられる。例えば、オペレータにより操作される入力装置からの入力により設定されたり、ホストコンピュータからの情報に基づいて自動で設定されたりするようにされるのである。設定量が可変である場合には、0にも設定可能とされてもよい。0に設定されれば、すべての電子回路部品について位置ずれ減少手段が作動させられることとなる。
吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面とに位置ずれがあっても、その位置ずれ量が電子回路部品の回路基板への装着等に支障がない場合には、位置ずれ量を減少させなくてよく、その場合、設定量は0より大きい量に設定することができる。また、 (4)項に関して後述するように、吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出量が位置ずれ量とされる場合、位置ずれがなくても設定量は0より大きい量に設定されることになる。
位置ずれ量は0まで減少させられるようにすることが望ましいが、0より大きい値まで減少させられるようにしてもよい。少なくとも、電子回路部品の回路基板への装着等に支障のない量まで減少させられるようにすればよいのである。例えば、吸着端面と電子回路部品との位置ずれによって生じた吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出部が既装着部品と干渉しない状態が得られる量まで減少させられ、あるいは吸着端面が電子回路部品の外形線から突出しない状態が得られるまで減少させられるようにするのである。
吸着ノズルが電子回路部品を保持する際に吸着端面と電子回路部品との位置がずれれば、それぞれの中心同士のずれや、吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出等、種々の事態が生ずるが、位置ずれ量が設定量以上である場合に位置ずれ量を減少させれば、位置ずれにより生じた事態に基づく不具合、例えば、吸着端面の電子回路部品の外形線から突出した部分と既装着部品との干渉、吸着ノズルが保持した電子回路部品と既装着部品との干渉(例えば、吸着ノズルと回路基板との相対移動時における電子回路部品と相対移動経路近傍に位置する既装着部品との干渉)、吸着力の不足による電子回路部品の落下、吸着端面が電子回路部品の外形線から突出はしていないが保持位置が偏っていて不安定であることによる落下や更なる位置ずれ等の発生等を回避することができる。
また、本項の電子回路部品装着機によれば、位置ずれ量は、電子回路部品と吸着端面の位置ずれ量が設定量以上である場合に減少させられ、設定量より小さい場合には減少させられないため、位置ずれ量に関係なく、常時、減少させられる場合に比較して装着能率の低下を低減させることができる。
【0010】
(2)吸着ノズルの吸着端面によって電子回路部品を吸着して保持し、回路基板に装着する電子回路部品装着機であって、
前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせ、その電子回路部品が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて電子回路部品と前記吸着端面との位置ずれを減少させた後、吸着ノズルに電子回路部品を再び吸着させる位置ずれ減少手段を含む電子回路部品装着機。
仮置き面は、回路基板とは別の部材に設けられてもよく、回路基板のうち、電子回路部品が装着されるべき個所ではない部分を仮置き面としてもよい。
本項において位置ずれ減少手段は、位置ずれを減少させるために吸着ノズルと仮置き面とを仮置き面に平行な方向に相対移動させる手段であればよく、電子回路部品装着機の構成の複雑化を抑制しつつ位置ずれを減少させることができる。
位置ずれ減少は、 (1)項に記載の電子回路部品装着機と同様に、位置ずれ量が設定量以上である場合に行われ、設定量より小さい場合には行われないようにしてもよく、あるいは常時、すなわち吸着ノズルが電子回路部品を吸着する毎に行われるようにしてもよい。
【0011】
(3)前記位置ずれ減少手段が、前記吸着端面と前記電子回路部品との位置ずれ量を取得する位置ずれ量取得手段を含む (1)項または (2)項に記載の電子回路部品装着機。
位置ずれ量は、例えば、吸着端面の中心と電子回路部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量を取得することにより取得され、あるいは吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出量を取得することにより取得される。
位置ずれ量の取得により、例えば、位置ずれ減少手段により減少させられるべき位置ずれ減少量が得られる。
また、位置ずれ量取得手段により取得された位置ずれ量に基づいて位置ずれ減少手段を作動させるか否かを決定することができる。位置ずれ量が常時減少させられるのではない場合には、位置ずれ減少実行判定手段を設け、位置ずれ量取得手段により取得された位置ずれ量に基づいて位置ずれ減少手段を作動させるか否かを決定させることが望ましい。
【0012】
(4)前記位置ずれ量取得手段が、前記吸着端面の前記電子回路部品の外形線からの突出量を前記位置ずれ量として取得する突出量取得手段を含む (3)項に記載の電子回路部品装着機。
例えば、電子回路部品の大きさによっては、吸着端面が電子回路部品を位置ずれなく吸着しても、電子回路部品の外形線から突出することがある。その場合、吸着端面が電子回路部品の外形線から突出していても、必ずしも位置がずれているとは限らず、設定量との比較の結果に基づいて位置ずれ減少が行われ、あるいは行われない場合、設定量は0より大きい量に設定される。
位置ずれ減少量は、吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出が予定されている場合は、突出量が予め設定された突出量あるいはそれより大きく、電子回路部品の回路基板への装着に支障のない大きさとなるように求められ、突出が予定されていない場合は、突出量が0あるいは0より大きく、装着に支障のない大きさとなるように求められる。したがって、位置ずれ減少が常時行われる場合、突出が予定されている電子回路部品および吸着ノズルについては、位置ずれ減少量が0であって、位置ずれ減少が行われないこともある。
突出量取得手段は、電子回路部品が吸着端面に吸着された状態で、それら電子回路部品と吸着端面との両方を撮像し、得られた画像データの処理によって突出量を取得するものとしたり、端面位置検出手段により検出された吸着端面の中心の位置と部品位置検出手段により検出された電子回路部品の被吸着予定個所の中心の位置と吸着端面の外径等外のり寸法および電子回路部品の平面視形状の寸法とから突出量を取得するものとしたりすることができる。端面位置検出手段および部品位置検出手段は、例えば、吸着端面や電子回路部品を撮像する撮像装置を含むものとすることが望ましい。
電子回路部品の平面視形状の外形寸法のばらつきや誤差は無視し得るほど小さいとすれば、吸着端面の電子回路部品の外形線からの突出量は、吸着端面の中心と電子回路部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量に基づいて決め得る。したがって、位置ずれ量取得手段を、吸着端面の中心と電子回路部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量を取得するものとし、その位置ずれ量が設定量以上の場合に位置ずれ量を減少させる場合、設定量を突出量に基づいて設定し、位置ずれの減少が必要なほどの突出量が生じていると判定することができる大きさに設定し、中心位置の位置ずれに基づいて、吸着端面の突出による不具合を回避することができる。
また、電子回路部品の平面視形状の外形寸法のばらつきや誤差は無視し得るほど小さいとすれば、吸着端面の中心と電子回路部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量と突出量とは対応し、突出量を取得し、それに基づいて位置ずれ量を電子回路部品の回路基板への装着に支障のない大きさに減少させることができる。
【0013】
(5)少なくとも前記吸着端面に吸着された電子回路部品を認識する認識手段を含み、前記位置ずれ量取得手段が、その認識手段の認識結果に基づいて位置ずれ量を取得する (3)項または (4)項に記載の電子回路部品装着機。
位置ずれ量として突出量を取得する場合、突出量は、吸着端面と電子回路部品とを同時に撮像して得られる画像のデータを処理して取得してもよく、演算により取得してもよく、吸着端面の中心と電子回路部品の被装着個所の中心との位置ずれ量に基づいて取得してもよい。演算により取得する場合でも、電子回路部品の被吸着予定個所の中心は認識により取得するため、(5)項の一態様と考える。認識手段は、例えば、撮像装置を含んで構成される。
【0014】
(6)前記吸着端面の電子回路部品の外形線から突出した突出部が、その吸着端面に吸着された電子回路部品の前記回路基板への装着時に、回路基板に既に装着されている既装着電子回路部品と干渉する恐れがある場合に、前記位置ずれ減少手段を作動させて、吸着端面と既装着電子回路部品との干渉を回避させる干渉回避手段を含む (1)項ないし (5)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
(1)項に従属する態様では、設定量は、電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量が吸着端面の電子回路部品の外形線から突出した突出部と既装着電子回路部品との干渉の恐れのある量のうちの最小値よりやや小さく設定され、位置ずれ量が設定量以上の場合に位置ずれ減少手段が作動させられる。
(2)項に従属する態様においても、位置ずれ量が設定量と比較され、突出部が既装着電子回路部品と干渉する恐れがあれば、位置ずれ減少手段が作動させられる。
本項によれば、吸着ノズルが電子回路部品を吸着したとき、吸着端面が電子回路部品の外形線から突出していても、吸着端面と既装着電子回路部品とが干渉し、それらの少なくとも一方が損傷する等の不具合の発生が回避される。
【0015】
(7)前記干渉回避手段が、前記突出部と前記既装着電子回路部品とが干渉するか否かを判定する干渉判定手段を含む (6)項に記載の電子回路部品装着機。
(8)前記干渉判定手段が、前記回路基板の装着面上の、前記吸着ノズルにより保持された電子回路部品が装着されるべき個所を含む予め設定された領域内に、前記既装着電子回路部品が存在するか否かを検出する既装着電子回路部品検出手段を含む (7)項に記載の電子回路部品装着機。
(9)前記干渉判定手段が、前記既装着電子回路部品検出手段によって既装着電子回路部品が検出された場合に、その既装着電子回路部品に関する情報と前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量とに基づいて干渉の有無を判定する (8)項に記載の電子回路部品装着機。
既装着電子回路部品に関する情報には、例えば、その形状,寸法,回路基板への装着位置,装着姿勢(電子回路部品の軸線まわりの位置)等が含まれる。
(10)前記干渉判定手段が、前記既装着電子回路部品に関する情報と、前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量とに基づいて干渉の有無を判定する (7)項ないし (9)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
(11)前記装着面の状態を認識する装着面状態認識手段を含み、前記干渉判定手段が、前記吸着ノズルにより保持された電子回路部品が装着されるべき個所を含む領域の認識結果に基づいて前記既装着電子回路部品に関する情報を取得する(8)項ないし(10)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
認識手段は、例えば、撮像装置を含んで構成される。
【0016】
(12)電子回路部品を吸着端面により吸着して保持する吸着ノズルを保持するノズル保持ヘッドと、
少なくともそのノズル保持ヘッドに、前記吸着ノズルが保持した電子回路部品を前記回路基板に装着させるための運動を付与する運動付与装置と、
その運動付与装置を制御することにより、電子回路部品を回路基板に装着させる制御装置と
を含む電子回路部品装着機であって、
前記制御装置に、
前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせる仮置き制御部と、
その電子回路部品が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて、前記吸着端面と仮置き面上の電子回路部品との位置ずれを減少させる位置ずれ減少制御部と、
その位置ずれ減少制御部により位置ずれが減少させられた吸着端面に再び電子回路部品を吸着させて保持させる再保持制御部と
を設けた電子回路部品装着機。
本項によれば、例えば、(2)項に記載の作用および効果が得られる。
(3)項ないし(11)項に記載の各特徴は、本項に適用可能である。
【0017】
(13)前記運動付与装置が、少なくとも、前記ノズル保持ヘッドを、前記回路基板の装着面に平行な移動平面内において移動させ、部品供給装置から電子回路部品を受け取らせ、前記装着面に装着させるヘッド移動装置を含む(12)項に記載の電子回路部品装着機。
部品供給装置は、例えば、部品供給具を含んで構成される。部品供給具は、電子回路部品を多数収容し、予め定められた一定の供給部から順次1個ずつ供給する部品フィーダでもよく、二次元的に配列された多数の部品収容凹部の各々に電子回路部品を1個ずつ収容し、それら電子回路部品を各部品収容凹部から供給する部品トレイでもよい。部品フィーダには、例えば、長手方向に等間隔に電子回路部品を保持したキャリヤテープを長手方向に送ることにより電子回路部品を供給するテープフィーダ、ばら積み状態の電子回路部品を一列に整列させて供給するバルクフィーダ、一列に並べて収容した電子回路部品を一端部から供給するスティックフィーダ等がある。
(14)前記仮置き制御部が、前記ヘッド移動装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記仮置き面上の予め設定された仮置き位置上へ移動させる手段を含み、前記位置ずれ減少制御部が、前記ヘッド移動装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記吸着端面と電子回路部品との位置ずれが減少させられる位置へ移動させる手段を含む(13)項に記載の電子回路部品装着機。
本項においては、ヘッド移動装置が位置ずれ修正装置として機能することとなり、より構成が簡易で位置ずれが減少させられる電子回路部品装着機が得られる。
【0018】
(15)前記運動付与装置が、それぞれ前記吸着ノズルを保持する複数のノズル保持ヘッドを共通の旋回軸線まわりに旋回させ、複数の停止位置に順次停止させるヘッド旋回装置を含む(12)項に記載の電子回路部品装着機。
(16)前記複数の停止位置の1つに、前記仮置き面を備えた仮置き部材と、その仮置き部材を前記吸着ノズルの軸線と直交する方向に移動させる仮置き部材移動装置とが設けられ、その停止位置が位置ずれ減少位置とされた(15)項に記載の電子回路部品装着機。
(17)前記仮置き制御部が、前記ヘッド旋回装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記位置ずれ減少位置へ移動させるとともに、前記電子回路部品を前記仮置き面上に載置させる手段を含み、前記位置ずれ減少制御部が、前記仮置き部材移動装置を制御し、前記仮置き部材を、前記仮置き面上に載置された電子回路部品と、前記位置ずれ減少位置に停止させられた前記ノズル保持ヘッドの吸着ノズルの吸着端面との位置ずれが減少させられる位置へ移動させる手段を含む(16)項に記載の電子回路部品装着機。
本項の電子回路部品装着機においては、電子回路部品の移動により位置ずれが減少させられる。
【0019】
(18)前記仮置き面と前記吸着ノズルとの相対移動により、前記吸着端面と前記仮置き面上の電子回路部品との位置ずれが減少させられた後、前記吸着端面に再び電子回路部品が吸着される前に、前記仮置き面に載置された電子回路部品を認識する部品認識手段を含む(12)項ないし(17)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
本項によれば、例えば、電子回路部品の仮置き面への仮置き置後に電子回路部品の仮置き面に対する位置ずれが生じても、その位置ずれを減少させて吸着端面に電子回路部品を再度、吸着させることができ、より位置ずれ少なく吸着ノズルに電子回路部品を保持させることができる。
【0020】
(19)前記仮置き面を備えた仮置き部材を含む (2)項ないし(17)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
(20)前記仮置き面上に載置された電子回路部品の仮置き面に対する相対移動を防止する相対移動防止手段を含む (2)項ないし(19)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
本項によれば、電子回路部品の仮置き面に対する相対移動が防止され、例えば、仮置き部材の移動によって吸着ノズルと仮置き面とが相対移動させられる場合でも電子回路部品が仮置き面に対してずれる恐れがなく、あるいは少なく、移動加,減速度を高くして位置ずれ減少に要する時間を短縮することができる。
また、仮置き面への仮置き時や吸着ノズルによる再吸着時にも電子回路部品の位置がずれることがなく、あるいは少なく、吸着端面に電子回路部品を位置ずれ少なく吸着させることができる。
(21)前記仮置き面が金属より摩擦係数が高い部材により形成されており、そのことが前記相対移動防止手段を構成している(20)項に記載の電子回路部品装着機。
仮置き面は、ゴムまたはその類似物により形成されることが望ましい。仮置き面を備えた仮置き部材を含む場合、仮置き部材全体がゴム等により構成されてもよく、金属製の仮置き部材にゴム等からなる摩擦係数増加層が形成されてもよい。
【0021】
(22)前記仮置き面が前記吸着端面に対して、前記装着面への電子回路部品の装着時における吸着端面と装着面との高さ方向における相対位置と同じ相対位置が得られる高さに設けられている (2)項ないし(21)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
本項によれば、電子回路部品は装着面への装着時と同様に仮置き面に載置される。そのため、例えば、吸着ノズルを下降させて電子回路部品を仮置き面に仮置きする場合、下降距離が不足して電子回路部品が仮置き面の予定された位置とは異なる位置に載置されたり、あるいは下降距離が過剰となって電子回路部品が損傷したりする等の不具合の発生が回避される。また、電子回路部品の仮置き時に吸着ノズルの下降を装着時と同様に制御することができ、制御が容易である。
【0022】
(23)前記吸着端面に吸着された電子回路部品を認識する認識手段と、前記吸着ノズルが前記吸着端面に再び電子回路部品を吸着して保持した後、少なくとも吸着端面に吸着された電子回路部品を再度認識する再度認識手段を含む (2)項ないし(22)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
認識手段は、例えば、撮像装置を含んで構成される。
吸着端面に再び吸着された電子回路部品を再度認識すれば、例えば、位置ずれ量の減少開始から電子回路部品が吸着ノズルにより再び保持されるまでの間に、位置ずれ減少手段によって減少させられる位置ずれとは別の位置ずれが生じても、その位置ずれ量を取得し、電子回路部品を装着面に位置ずれ少なく装着するようにすることができる。あるいは、再度認識すれば、位置ずれ減少手段が適切に機能しているか否かを監視することができる。
【0023】
(24)前記電子回路部品を供給する部品供給装置の部品供給部からの電子回路部品の受取り時に、前記吸着端面の前記部品供給部から供給される電子回路部品に対する位置ずれを修正する部品位置ずれ修正手段を含む (1)項ないし(23)項のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
本項によれば、例えば、電子回路部品が小形であって、吸着端面と電子回路部品との僅かな位置ずれによっても吸着端面が電子回路部品の外形線から突出する恐れがある場合であっても、吸着ノズルに位置ずれ少なく電子回路部品を吸着させ、突出を回避し、あるいは突出量を低減させることができる。それにより、吸着端面と電子回路部品との位置ずれ量が設定量以上になる場合が減少し、位置ずれ減少の実行回数が減少し、位置ずれ量を減少させつつ、装着能率の低下をより減少させることができる。
吸着端面の電子回路部品に対する位置ずれは、例えば、部品供給装置の製造誤差,組付け誤差,吸着ノズルとの相対位置決め誤差等により生ずる。したがって、吸着端面の電子回路部品に対する位置ずれを修正して吸着ノズルに電子回路部品を受け取らせれば、吸着ノズルは電子回路部品を位置ずれ少なく吸着することができる。例えば、吸着端面に対する電子回路部品の位置ずれ量が設定量以上であり、その電子回路部品については位置ずれ量が減少させられても、次に同じ吸着ノズルによる同じ部品供給部から供給される電子回路部品の取出し時に、先の電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量を考慮し、吸着ノズルの部品供給具に対する相対位置を補正することができ、それにより吸着端面と電子回路部品との位置ずれ量が減少し、位置ずれ量が減少させられる電子回路部品が減少し、生産効率を向上させることができるのである。そのため、例えば、部品供給部からの1回目の電子回路部品の取出し時に、吸着端面に対する電子回路部品の位置ずれ量がなく、吸着ノズルの部品供給部から供給される電子回路部品に対する相対位置を修正することができなくても、2回目以降の取出し時には、1回目の電子回路部品の取出し時に取得した位置ずれ量に基づいて吸着端面の電子回路部品に対する相対位置の修正を行うことができ、位置ずれ減少の実行回数が減少させられる。
【0024】
(25)電子回路部品を吸着ノズルの吸着端面に吸着により保持させ、回路基板に装着する電子回路部品装着方法であって、
前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量が設定量以上である場合に、その位置ずれ量を設定量より小さい量まで減少させた上で、電子回路部品を前記回路基板に装着させる第一種装着工程と、
前記位置ずれ量が前記設定量より小さい場合に、前記位置ずれを減少させることを省略して、電子回路部品を回路基板に装着させる第二種装着工程と
を含む電子回路部品装着方法。
本項によれば、例えば、 (1)項に記載の作用および効果が得られる。
(3)項ないし(24)項に記載の各特徴は、本項に適用可能である。
【0025】
(26)吸着ノズルの吸着端面に電子回路部品を吸着により保持させ、回路基板に装着する電子回路部品装着方法であって、
前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせる仮置き工程と、
その電子回路部品が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて電子回路部品と前記吸着端面との位置ずれを減少させる位置ずれ減少工程と、
その位置ずれ減少工程の後、前記吸着端面に電子回路部品を再び吸着により保持させる再保持工程と
を含む電子回路部品装着方法。
本項によれば、例えば、 (2)項に記載の作用および効果が得られる。
(3)項ないし(11)項および(13)項ないし(24)項に記載の各特徴は、本項に適用可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である電子回路部品装着機および電子回路部品装着方法を図面に基づいて詳細に説明する。この電子回路部品装着機は、例えば、特許第2824378号公報等において既に知られており、簡単に説明する。
【0027】
図1において12は電子回路部品装着機の本体としてのベースである。ベース12上には、回路基板の一種であるプリント配線板14をX軸方向(図1においては左右方向)に搬送する基板搬送装置としての配線板コンベヤ16,プリント配線板14を保持する基板保持装置たるプリント配線板保持装置18,プリント配線板14に電子回路部品20(図3参照。以下、部品20と略称する)を装着する部品装着装置22および部品装着装置22に部品20を供給する部品供給装置24等が設けられている。
【0028】
プリント配線板14は、配線板コンベヤ16により水平な姿勢で搬送され、図示を省略する停止装置によって予め定められた作業位置において停止させられるとともに、ベース12の作業位置に対応する部分に設けられたプリント配線板保持装置18により、その表面ないし上面である装着面26(図3参照)が水平な姿勢で保持される。本実施形態においては、配線板コンベヤ16の搬送方向をX軸方向とし、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向(図1においては上下方向)とする。配線板コンベヤ16は、本実施形態においては、図1に示すように、一対のガイドレール28,それらガイドレール28にそれぞれ設けられたコンベヤベルト(図示省略)およびベルト駆動装置(図示省略)等を有する。
【0029】
配線板コンベヤ16にY軸方向において隣接する位置に、部品供給装置24が静止して設けられている。本実施形態においては、部品供給装置24はフィーダ型部品供給装置とされている。部品供給装置24は、部品供給具としての多数のフィーダ30を有する。これらフィーダ30は、フィーダ支持台32上にX軸方向に沿って設けられており、本実施形態においては、各部品供給部が一線上、例えばX軸方向に平行な一直線上に並ぶ状態で配列されている。各フィーダ30は、例えば、図5に示すように、部品20をキャリヤテープ40に保持させ、テープ化電子回路部品42(以下、テープ化部品42と略称する)としたものから部品20を供給するテープフィーダとすることができる。テープ化部品42は、キャリヤテープ40に等間隔に形成された部品収容凹部44に一個ずつの部品20が収容され、カバーテープ46で覆われたものである。テープ化部品42は、フィーダ30の上面に載せられるとともに、図4に示すカバー48が被せられ、図示を省略する送り装置により一定ピッチずつ、すなわち部品収容凹部44の中心間距離ずつ送られる。カバー48の先端側、すなわち部品装着装置22に近い側に開口52が形成され、部品20が取出し可能とされている。本実施形態においては、この開口52が形成された部分がフィーダ30の部品供給部となっているのであり、部品20はこの予め定められた部品供給部から供給される。
【0030】
部品装着装置22は、図3に示すノズル保持ヘッド60がプリント配線板14の水平な装着面26に平行な方向に移動して部品20を搬送し、装着面26に装着するものとされている。そのため、図1に示すように、部品装着装置22は、移動部材としてのX軸スライド66とそのX軸スライド66を移動させるX軸スライド移動装置68とを備え、X軸スライド66がX軸に平行な方向の任意の位置へ移動させられる。X軸スライド移動装置68は駆動源としてのX軸スライド駆動用モータ70を備え、そのX軸スライド駆動用モータ70の回転によりボールねじ64が回転させられてX軸スライド66が移動させられる。X軸スライド66は、図1に示すように、部品供給装置24から配線板コンベヤ16を越える長さを有する。
【0031】
X軸スライド66上には、移動部材としてのY軸スライド82がY軸方向に相対移動可能に設けられており、Y軸スライド移動装置84によりY軸方向の任意の位置に移動可能とされている。Y軸スライド移動装置84は、駆動源たるY軸スライド駆動用モータ86を備え、そのモータ86の回転がギヤ88,90を介してボールねじ92(図2参照)に伝達されることにより、Y軸スライド82を移動させる。これらX軸スライド66,X軸スライド移動装置68,Y軸スライド82およびY軸スライド移動装置84が、ヘッド移動装置であって、ノズル保持ヘッド60と配線板保持装置18とを、プリント配線板14の装着面26に平行な方向に相対移動させる相対移動装置としてのXYロボット96を構成しており、ノズル保持ヘッド60は、XYロボット96により、XY座標面に平行な平面である水平面内であって、装着面26に平行な移動平面内の任意の位置へ移動させられる。
【0032】
Y軸スライド82には、図3に示すように、ノズル保持ヘッド60,ノズル保持ヘッド60を昇降させるヘッド軸方向移動装置たるヘッド昇降装置104,ノズル保持ヘッド60をその軸線まわりに回転させるヘッド回転装置106を含む部品装着ユニット108が設けられている。部品装着ユニット108は、本実施形態においては複数組、例えば、3組設けられている。これら部品装着ユニット108は、本実施形態においては、Y軸方向に一列に並んで設けられている。本実施形態の部品装着ユニット108は、特許第3093339号公報に記載の部品装着ユニットと同様に構成されており、3組のうちの1組を代表的に説明する。
【0033】
Y軸スライド82には、軸110が垂直なZ軸方向に平行な方向に移動可能かつ軸線まわりに回転可能に設けられ、その下端部に設けられたホルダ112によって部品保持具としての吸着ノズル114が着脱可能に保持される。本実施形態においては、軸110およびホルダ112がノズル保持ヘッド60を構成している。
【0034】
ヘッド昇降装置104は、図3に示すように、ヘッド昇降用モータ116を駆動源とし、ノズル保持ヘッド60を上下方向において任意の位置へ移動させる。また、ヘッド回転装置106は、ヘッド回転用モータ118(図7参照)を駆動源とし、ノズル保持ヘッド60を任意の回転位置へ回転させる。
【0035】
吸着ノズル114は、図3に示すように、本体部としてのノズル本体120および吸着部としての吸着管122を有する。吸着管122の横断面形状は、円形を成し、吸着ノズル114は吸着管122の先端面である円形の吸着端面124において部品20を負圧により吸着し、プリント配線板14に装着する。そのため、吸着ノズル114は、図示を省略する負圧源,正圧源および大気に接続されており、電磁方向切換弁装置(図示省略)の切換えにより、負圧源,正圧源および大気に択一的に連通させられる。なお、3組の部品装着ユニット108の各吸着ノズル114は、吸着管122の直径(外径)が互いに異ならされており、部品20の種類に応じて使い分けられる。
【0036】
Y軸スライド82にはまた、図3に示すように、配線板撮像システム148が設けられており、例えば、プリント配線板14の装着面26、例えば、プリント配線板14に設けられた基準マーク150(図1参照)を撮像する。配線板撮像システム148は、認識手段の一種である撮像装置たる配線板撮像カメラ152および照明装置154を含む。配線板撮像カメラ152は、本実施形態においては、面撮像装置の一種であるCCDカメラにより構成されている。照明装置154は、撮像対象物およびその周辺を照明する。
【0037】
X軸スライド66には、図1および図2に示すように、部品供給装置24とプリント配線板14との間であって、ちょうどX軸スライド66を移動させるボールねじ64に対応する位置に、部品撮像システム180が移動不能に設けられている。部品撮像システム180は、図2に示すように、認識手段の一種である撮像装置としての部品撮像カメラ182,導光装置184および照明装置185を備え、導光装置184は、反射装置としての反射鏡186,188を有している。本実施形態においては、部品撮像カメラ182は、前記配線板撮像カメラ152と同様にCCDカメラとされており、例えば、吸着ノズル114により吸着された部品20や、吸着ノズル114の吸着端面124を撮像する。
【0038】
吸着ノズル114のY軸方向の移動経路の真下であって、導光装置184の近傍に、照明装置185が設けられている。照明装置185は、紫外線を照射するストロボ190と、紫外線を吸収して可視光線を放射する発光板192とを備え、部品撮像カメラ182は、部品20の投影像を撮像する。照明装置185は、さらに、可視光線を照射する別のストロボ194を備え、部品20の底面からの反射光により、部品撮像カメラ182は部品20の正面像を撮像し、あるいは部品20を吸着していない吸着端面124の正面像を撮像する。
【0039】
前記配線板コンベヤ16の一対のガイドレール28のうち、部品供給装置24に隣接するガイドレール28には、図1に示すように、仮置き部材としての仮置き台200が設けられている。前記プリント配線板保持装置18は、ガイドレール28の配線板搬送方向における中央部に設けられ、部品供給装置24はその中央部に隣接して設けられており、図6に示すように、部品供給装置24に隣接するガイドレール28の上記中央部に上方に開口して溝202が設けられるとともに、その溝202内に仮置き台200が着脱可能に固定されている。仮置き台200は、本実施形態においては金属により作られており、その上面にはゴムにより摩擦係数増加層204が形成され、その表面である上面が水平な仮置き面206を形成している。仮置き面206は位置を固定して設けられている。仮置き面206は、本実施形態においては、金属より摩擦係数が高い部材の一種であるゴムにより形成され、そのことが相対移動防止手段を構成している。吸着ノズル114は、XYロボット96により、水平な仮置き面206に平行な方向に移動させられる。
【0040】
また、仮置き面206は、本実施形態においては、プリント配線板保持装置18により保持されたプリント配線板14の装着面26と同じ高さに設けられている。本実施形態においてプリント配線板保持装置18は、押付部材によりプリント配線板14を配線板コンベヤ16の一対のコンベヤベルトから持ち上げ、基板押さえ部材(図示省略)との間に挟んで保持するように構成されており、プリント配線板14の種類が異なっても装着面26の高さは同じであり、仮置き面206はその装着面26と高さが同じになるように設けられている。
【0041】
本電子回路部品装着機は、制御手段として、図7に示す制御装置210を備えている。制御装置210は、CPU212,ROM214,RAM216およびそれらを接続するバスを備えるコンピュータ220を主体として構成されている。バスには、さらに、入出力インタフェース222が接続されており、駆動回路224を介してX軸スライド駆動用モータ70,Y軸スライド駆動用モータ86,ヘッド昇降用モータ116,ヘッド回転用モータ118などが接続されている。制御装置210には、画像処理コンピュータ226,配線板撮像カメラ152および部品撮像カメラ182が接続されている。制御装置210には、さらに、入力装置228が接続されている。入力装置228は、本実施形態においては、キーボードおよびポインティングデバイスの一種であるマウス等を含む。
【0042】
なお、駆動源たるX軸スライド駆動用モータ70等は、サーボモータにより構成されることが多く、その回転角度がエンコーダ236により検出されてコンピュータ220に入力される。図7には、それらエンコーダのうちの1つであるエンコーダ236が代表的に示されている。制御装置210のROM214には本電子回路部品装着機の基本動作プログラム等が記憶されており、また、RAM216には、作業対象となるプリント配線板に応じた部品装着作業用のプログラム(以後、部品装着プログラムと称する)を始め、種々の情報が記憶される。さらに、コンピュータ220には部品20の各種データ(部品情報と略称する)が格納されたデータベースであるパーツデータジェネレータ(PDG)238が接続されている。PDG238においては、部品20について、部品名称,型,荷姿,寸法等が部品識別コードと対応付けて記憶されている。部品識別コードには、部品20を他の部品20とは区別して特定できる情報、例えば、種類が含まれる。種類は、例えば、3216C,2125R,3317T等の部品名称,形状,寸法,電気的特性値および製造メーカにより識別される。部品20は種類によって識別されるのである。
【0043】
部品装着プログラムは、例えば、プリント配線板14上の複数の部品装着個所(以後、装着個所と略称する)を規定する座標,装着時における部品20の姿勢(回転位置),各装着個所に装着される部品20を供給するフィーダ30のフィーダ支持台32への搭載位置等が互いに対応付けられるとともに、装着順序が設定されたシーケンスデータ,フィーダ30の搭載位置と、フィーダ30により供給される部品20の種類(部品識別コード)とを対応付ける部品搭載データおよびパーツデータジェネレータ(PDG)238から供給された各部品20の部品情報等を含む。フィーダ30の搭載位置から部品受取り位置ないし部品取出し位置が得られる。部品取出し位置は、吸着ノズル114がフィーダ30から部品20を取り出すべくノズル保持ヘッド60が移動させられる位置であって、部品20を受け取る位置であり、フィーダ30のカバー48の開口52内に位置する部品20を取り出すべく、フィーダ30毎に、その搭載位置に応じて予め設定されている。本実施形態においてはまた、部品20の各々について、部品20を吸着する吸着ノズル114の種類が設定されている。例えば、部品20の寸法,形状により、使用される吸着ノズル114の種類が設定され、PDG238に部品の種類毎に記憶されている。部品20の種類と吸着ノズル114の種類とを対応付けるデータは、PDG238とは別の記憶手段に記憶させてもよい。なお、本実施形態においては、説明を簡単にするために、吸着端面124に対するずれが問題となる部品20であって、小形の部品20は、平面形状(平面視形状)が四角形、すなわち長方形および正方形であることが予定されている。この部品20には、例えば、直方体状の部品、立方体状の部品および断面形状が円形のメルフ型部品が含まれる。なお、平面視形状は、概して四角形であればよく、例えば、4つの頂点の少なくとも1つが切り欠かかれていたり、あるいは円弧状とされていてもよい。
【0044】
次に作動を説明する。部品20をプリント配線板14に装着する装着作業は、前記特許第2824378号公報等に記載されているため、全体の説明は簡略にし、本発明に関連の深い部分を詳細に説明する。
【0045】
前記部品受取り位置は、吸着ノズル114の吸着端面124と部品20との相対位置誤差がないものと仮定した場合の値であるが、実際には、種々の原因により相対位置誤差が生じ、吸着ミスや異常吸着が生じる可能性がある。例えば、吸着管122の製造誤差,ホルダ112による吸着ノズル114の保持位置誤差,吸着管122の曲がり等による吸着ノズル114の吸着端面124の位置ずれや、フィーダ30,フィーダ支持台32の製造誤差,組付け誤差等による部品供給部の位置ずれ等により、部品20ないし部品供給部と吸着端面124とに位置ずれが生じれば、吸着ミス等が生じる可能性がある。
【0046】
そのため、本実施形態においては、3組のノズル保持ヘッド60の各々について、部品受取り位置ないし部品取出し位置を補正する部品受取り位置補正作業ないし部品取出し位置補正作業が実行される。この補正作業は、吸着ノズル114の吸着端面124の中心と部品20の被吸着予定個所の中心(小形の部品20等、多くの場合、部品20の中心であり、以後、部品20の中心と称する)との位置誤差が打ち消されるように行われる。本実施形態においては、生産開始時等、フィーダ30から部品が最初に取り出されるより前の時期に、吸着端面124の中心の正規の位置に対する位置誤差を取得して、ノズル保持ヘッド60の部品受取り位置を補正する補正作業が行われる。この位置誤差は、吸着端面124と部品20との位置ずれを生じさせる誤差であり、吸着端面124と部品20との位置誤差であると言うこともできる。また、生産開始後、部品20の装着作業中に部品20の中心と吸着端面124の中心との位置誤差を直接取得して、ノズル保持ヘッド60の部品受取り位置を補正する補正作業が行われる。
【0047】
装着作業中において部品20の中心と吸着端面124の中心との相対位置誤差は、吸着端面124に吸着された部品20の撮像に基づいて取得される。この相対位置誤差は、部品受取り位置を、吸着端面124の中心の正規の位置に対する位置誤差が打ち消されるように補正してもなお、生じた誤差であり、誤差の原因はフィーダ30の製造誤差,組付け誤差や経時変化や熱膨張等による部品供給部のずれや吸着管122の曲がり等にあると考えられる。生産開始前に取得された吸着端面124の正規の位置に対する位置誤差は、複数のフィーダ30の各々からの1回目の部品受取り時から補正され、装着作業中に部品20の撮像により取得される吸着端面124の中心と部品20の中心との位置誤差は、2回目以降の部品受取り時から補正される。
【0048】
また、本実施形態においては、部品20を保持した吸着ノズル114の吸着端面124が部品20の外形線から突出しており、その部品20に先立ってプリント配線板14に既に装着されている部品(以後、既装着部品と称する)20との干渉の恐れがある場合には、部品20を一旦、仮置き面206に仮置きして吸着ノズル114による部品20の保持を解除し、吸着端面124と部品20との位置ずれを修正した上で(0まで減少させた上で)吸着ノズル114に部品20を再度保持させ、プリント配線板14に装着させるようにされている。
【0049】
以下、まず、吸着端面124の正規の位置に対する位置ずれ量の取得を説明する。
本実施形態においては、吸着端面124の正規の位置に対する位置ずれ量は、吸着端面124を部品撮像カメラ182によって撮像することにより求められる。この位置ずれ量は、3組のノズル保持ヘッド60の各吸着ノズル114の各々について求められる。部品20の一連の装着作業の開始に先立って、3組のノズル保持ヘッド60はそれぞれ、吸着ノズル114が部品20を保持していない状態でXYロボット96により、順次、撮像位置ないし部品保持位置検出位置へ移動させられ、吸着端面124の正面像が部品撮像カメラ182によって撮像される。撮像位置ないし部品保持位置検出位置は、ノズル保持ヘッド60が導光装置184上に位置し、部品撮像カメラ182によって部品20等が撮像される位置である。本実施形態では、ノズル保持ヘッド60の移動位置は、ホルダ112の軸線について制御され、位置ずれがなければ、ノズル保持ヘッド60が撮像位置へ移動させられたとき、ホルダ112の軸線が部品撮像カメラ182の撮像面の中心である撮像中心と一致する状態となる。ノズル保持ヘッド60は撮像位置において吸着ノズル114が複数、例えば、2つの回転位置に位置する状態で吸着端面124が撮像される。吸着端面124は複数回、例えば、2回撮像されるのであり、2つの回転位置であって、撮像位置のうちの一方である第一撮像位置と第二撮像位置とは、例えば、180度、位相を異にする位置とされる。
【0050】
吸着ノズル114が第一撮像位置に位置する状態における吸着端面124の撮像により、例えば、撮像面に、図11(a)に示すように、吸着端面124の像が形成されたとする。撮像後、ノズル保持ヘッド60がヘッド回転装置106により180度回転させられ、吸着ノズル114が第二撮像位置に位置する状態において吸着端面124が撮像され、図11(b)に実線で示すように、吸着端面124の像が形成されたとする。これら2つの吸着端面124の像の各中心を結ぶ直線の中央に、ホルダ112の軸線であってノズル回転軸線Aが位置し、画像処理によって2つの吸着端面124の各像の中心位置N1,N2が求められるとともに、それら座標からノズル回転軸線Aの座標が得られる。本実施形態においては、説明を単純にするために、配線板撮像カメラ152および部品撮像カメラ182は、本電子回路部品装着機に設定されたXY座標面上に設定された正規の位置に位置し、互いに位置ずれがないものとする。したがって、ノズル回転軸線Aの撮像中心に対するずれは、ホルダ112の製造誤差,組付け誤差等によるノズル回転軸線Aの正規の位置に対するずれであり、その位置ずれ量ΔXA,ΔYAが求められる。なお、吸着端面124は部品撮像カメラ182によって下方から撮像されるが、位置ずれ量ΔXA,ΔYAは、吸着端面124を上方から撮像したものとして求められる。部品撮像カメラ182による撮像に基づいて取得される他の位置ずれ量等についても同じである。
【0051】
また、本実施形態においては、吸着ノズル114が部品20を吸着する際の回転位置は予め設定されており、例えば、第一,第二撮像位置の一方、例えば、第一撮像位置に設定されている。吸着ノズル114のこの部品吸着位置は、例えば、ヘッド回転用モータ118の回転角度を検出するエンコーダの値によって記憶される。あるいは、検出装置(図示省略)によって機械的に検出されるホルダ112の回転原位置を第一撮像位置ないし吸着時の回転位置としてもよい。そして、図12に示すように、吸着ノズル114が第一撮像位置であって、部品吸着位置に位置する状態における吸着端面124のノズル回転軸線Aに対する位置ずれ量ΔXN,ΔYNが求められる。なお、ノズル回転軸線Aの撮像中心に対する位置ずれ量は、吸着ノズル114により保持された部品20の回転位置誤差の打ち消しに伴って生じる平行移動位置のずれの取得に用いられる。ノズル回転軸線Aおよび吸着端面124のいずれにも位置ずれがなければ、部品装着ヘッド60が撮像位置へ移動させられたとき、吸着端面124の中心は撮像面の中心と一致するはずであり、位置ずれ量ΔXA,ΔYAとΔXN,ΔYNとの和が吸着端面124の中心の正規の位置(撮像中心)に対する位置ずれ量である。これら位置ずれ量ΔXA,ΔYA,ΔXN,ΔYNおよび撮像中心の位置に基づいて吸着端面124の中心位置が検出される。位置ずれ量ΔXA,ΔYA,ΔXN,ΔYNは、本実施形態においては、画像処理コンピュータ226において3組のノズル保持ヘッド60の各々について求められ、コンピュータ220に送られ、それぞれノズル保持ヘッド60と対応付けて記憶される。
【0052】
フィーダ30から部品20を取り出す際、吸着ノズル114は予め設定された回転位置、本実施形態においては第一撮像位置に位置させられる。ノズル保持ヘッド60は、ホルダ112の軸線であるノズル回転軸線が部品受取り位置に位置するように移動させられ、複数のフィーダ30の各々から、1回目に部品20を取り出す際には、ノズル保持ヘッド60の部品受取り位置は、吸着ノズル114が第一撮像位置に位置する状態における吸着端面124の位置ずれ量ΔXN,ΔYNおよびノズル回転軸線Aの位置ずれ量ΔXA,ΔYAを打ち消すように補正される。フィーダ30からの1回目の部品20の取出し時に補正されるのは、正規の部品受取り位置、すなわちホルダ112,吸着ノズル114,フィーダ30等のいずれにも位置誤差がないとした場合の位置である。
【0053】
なお、ノズル回転軸線Aの位置ずれ量は、例えば、始業点検時に取得してもよく、部品20が装着されるプリント配線板14の種類が変わる毎に取得されてもよく、あるいは装着作業の開始後、予め設定された条件の成立時に取得してもよい。例えば、設定時間の経過時、設定枚数のプリント配線板14への部品20の装着完了時、設定数の部品20のプリント配線板14への装着完了時等に取得するのである。また、吸着端面124の位置ずれ量は、例えば、吸着ノズル114がホルダ112に保持されたときに取得される。その後、ノズル回転軸線Aの位置ずれ量と同様に、設定条件の成立時に取得してもよい。また、始業点検時に取得してもよく、ノズル回転軸線Aの位置ずれ量の取得と共に取得してもよい。
【0054】
上記吸着端面124等の位置ずれ量の取得作業が終了すれば、通常の装着作業が実施される。まず、プリント配線板14が配線板コンベヤ16により部品20が装着される装着スペースまで搬送されて、プリント配線板保持装置18により位置決め保持される。XYロボット96により部品装着ユニット108とともに配線板撮像カメラ152が、プリント配線板14に設けられた基準マーク150を撮像する基準マーク撮像位置に位置決めされ、2個の基準マーク150がそれぞれ撮像される。その結果取得された基準マーク150の画像処理により、プリント配線板14の位置誤差が取得される。この位置誤差に基づいて、複数の装着個所の各々について、装着面に平行な方向において互いに直交する2方向における位置誤差であるX軸方向,Y軸方向の各位置誤差が取得される。
【0055】
そして、3組のノズル保持ヘッド60がXYロボット96により移動させられて順次、部品20をフィーダ30から受け取り、プリント配線板14に装着する。このノズル保持ヘッド60による部品20の受取りおよび装着は、図8に示す部品装着ルーチンの実行により行われる。その際、3つの吸着ノズル114によりそれぞれ吸着され、フィーダ30から取り出された部品20が部品撮像カメラ182により撮像され、図9に示す修正・装着指示ルーチン−Iが並行して実行される。撮像により取得された画像データは、本実施形態においては画像処理コンピュータ226によって画像処理され、吸着ノズル114による部品20の保持位置誤差が取得されるとともに、吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量が求められ、吸着端面124の部品20の外形線からの突出の有無の判定,突出部と既装着部品20との干渉の有無の判定,吸着端面124と部品20との位置ずれ修正の指示あるいは部品装着の指示が為される。そして、その指示に従って部品装着ルーチンにおいて吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれが修正されて部品20がプリント配線板14に装着され、あるいは修正が行われることなく、部品20がプリント配線板14に装着される。
【0056】
まず、図9に示す修正・装着指示ルーチン−Iを説明する。
このルーチンは、後述する部品装着ルーチンの実行により、吸着ノズル114により吸着された部品20が部品撮像カメラ182によって撮像される毎に実行される。まず、ステップ30(以後、S30と略記する。他のステップについても同じ。)において、画像処理コンピュータ226に画像処理の実行が指令されるとともに、画像処理により取得されたデータの受取りが行われる。
【0057】
画像処理により、吸着ノズル114による部品20の保持位置誤差および吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量が求められる。撮像により得られた部品20の画像データは、保持位置誤差のない正規の像のデータと比較され、保持位置誤差が取得される。部品20の保持位置誤差として、本実施形態においては、図13に示すように、平行移動位置誤差ΔXe,ΔYeおよび回転位置誤差Δθが求められる。平行移動位置誤差ΔXe,ΔYeは、部品20の被吸着予定個所の中心Eのノズル回転軸線Aに対する水平な移動平面内における位置誤差であって、X軸方向およびY軸方向について求められる。平行移動位置誤差は、多くの場合、中心位置誤差であり、以後、中心位置誤差と称する。
【0058】
また、図14に示すように、吸着端面124の中心Nと部品20の中心Eとの位置ずれ量ΔL1,ΔL2は、本実施形態においては、部品20の回転位置誤差Δθを修正した状態で、X軸,Y軸にそれぞれ平行な方向において取得される。吸着端面124の中心Nのノズル回転軸線Aに対する位置ずれ,ノズル回転軸線Aの撮像中心に対する位置ずれ,部品20の中心位置誤差ΔXe,ΔYe,回転位置誤差Δθ等に基づいて回転位置誤差Δθの修正後の中心NおよびEの撮像中心に対する位置が求められ、それらから位置ずれ量ΔL1,ΔL2が求められ、その部品20を供給したフィーダ30を特定するデータ、例えば、搭載位置と対応付けて記憶される。回転位置誤差Δθ修正後の中心NおよびEのノズル回転軸線Aに対する位置を求め、それらからΔL1,ΔL2を求めてもよい。
【0059】
後述するように、部品20をフィーダ30から取り出し、その姿勢を変更するのであれば、位置ずれ量ΔL1,ΔL2は、姿勢変更した後の撮像に基づいて取得されるのであるが、本実施形態においては、説明を簡単にするために、その姿勢変更角度は90度,180度あるいは270度であって、平面視形状が四角形の部品20は、その外形線の互いに直交する2辺がそれぞれX軸,Y軸に平行な状態でプリント配線板14に装着されるものとし、位置ずれ量ΔL1,ΔL2はX軸,Y軸に平行な方向において取得されることとする。姿勢変更時には吸着端面124の中心Nのノズル回転軸線Aないし撮像中心に対する位置も変わり、それを考慮して位置ずれ量ΔL1,ΔL2が求められる。
【0060】
このように保持位置誤差等が取得されれば、S31が実行され、画像データが処理された部品20が小さく、その部品20を保持する吸着ノズル114の吸着端面124と、その部品20の装着個所近傍に既に装着されている既装着部品との干渉の有無の判定が必要であるか否かが判定される。この判定は、部品20を保持する吸着ノズル114の種類に基づいて行われる。前述のように、3組のノズル保持ヘッド60の各吸着ノズル114の吸着管122はその直径が互いに異ならされ、部品20の種類に応じて使い分けられる。そのため、本実施形態においては、部品20の種類によって吸着に使用される吸着ノズル114の種類が予め設定され、PDG238を構成するデータとして記憶させられており、S31では、PDG238により得られる部品情報から、部品20の種類に応じて設定された吸着ノズル114の種類が読み出され、吸着管122の外径が大の吸着ノズル114あるいは中の吸着ノズル114であれば、部品20が小さいはずはなく、S31の判定結果はNOになってS36が実行され、フラグFが1にセットされる。そして、S37が実行され、部品20のプリント配線板14への装着が指示される。
【0061】
それに対し、部品20が小さく、その吸着に吸着管122の直径が小さい吸着ノズル114が設定されていれば、S31の判定結果はYESになってS32が実行され、吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれが小さいか否かが判定される。この判定は、吸着端面124の中心に対する部品20の中心の位置ずれ量であって、S30において得られた位置ずれ量ΔL1,ΔL2がそれぞれ第一設定量より小さいか否かによって行われる。
【0062】
プリント配線板14には種々の部品20が装着され、本実施形態では、部品20の大きさに応じて部品20を吸着する吸着ノズル114の種類が設定されているが、部品20が小さい場合、図15(a−1)に示すように、吸着端面124の直径の方が部品20の寸法(部品20の平面視形状が長方形の場合は短辺の長さ、正方形の場合は一辺の長さ)より大きく、吸着ノズル114が部品20を位置ずれなく吸着しても吸着端面124が部品20の外形線から突出することがある。しかし、その吸着端面124の部品20の外形線からの突出が考慮され、装着面26の部品装着点(装着位置、すなわち部品装着個所の中心)近傍部分の部品20の装着密度が高くても吸着端面124が隣接する部品20と干渉することがないように部品20の装着点が設定されている。したがって、吸着端面124に対する部品20のずれがなく、吸着端面124の中心も部品装着点に位置する場合には、図15(a−2)に示すように、吸着端面124が隣接する既装着部品20と干渉することはない。部品20は、吸着ノズル114によって保持されたときに保持位置誤差があれば、その保持位置誤差が補正され、部品20の中心が予定された部品装着点に位置する状態でプリント配線板14に装着されるため、吸着端面124の中心も部品装着点に位置することとなり、吸着端面124が隣接する既装着部品20と干渉することはないのである。
【0063】
それに対し、吸着ノズル114が部品20を吸着したとき、図15(b−1)に示すように、吸着端面124の中心と部品20の中心とのずれが大きい場合には、部品20が正規の位置に正規の姿勢で装着されたとき、図15(b−2)に示すように、吸着端面124の中心の部品装着点からのずれが大きくなり、吸着端面124の部品装着点から最も離れた部分の部品装着点からの距離が長くなるのであり、部品20が小形の場合、吸着端面124の部品20の外形線からの突出量が増大して隣接する既装着部品と干渉する恐れがあり、後述の第二設定量はこの恐れがあるか否かを検出し得る値に設定されるのであるが、第一設定量は第二設定量より小さい値に設定される。第一設定量は、吸着ノズル114による部品20の吸着時における吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量が、吸着端面124の既装着部品との干渉の可能性が全くないと言い得るほどに小さいことを検出するために設定されるのである。
【0064】
吸着端面124の既装着部品との干渉は、吸着端面124の部品20の外形線からの突出により生じ得るが、突出していても干渉するとは限らず、突出量が小さくても干渉することがある。部品装着点は、隣接する部品同士の干渉回避および吸着端面124の直径の方が部品20の寸法より大きい場合の吸着端面124の部品20の外形線からの突出部と既装着部品との干渉回避等を考慮して設定されているが、吸着端面124と部品20とに位置ずれが生じて吸着端面124が部品20の外形線から突出し、あるいは突出量が増大して、その突出部の部品20とは反対側(部品20から離れた側)の部分が、既装着部品がプリント配線板14に装着されたときに占める領域に侵入する事態が生ずれば、干渉が生ずる。吸着端面124の突出部の、その吸着端面124に吸着される部品20について設定された部品装着点からの距離の大きさが問題なのであり、この距離が大きいのであれば、突出量が小さくても干渉することがあるのである。この距離は吸着端面124と部品20との位置ずれ量に対応しており、位置ずれ量が設定量以上であるか否かによって吸着端面124の突出部と既装着部品との干渉の有無を判定することができる。
【0065】
なお、吸着端面124と既装着部品との干渉は、吸着端面124の直径の方が部品20の寸法より小さい場合でも、部品20が小さくて吸着端面124の直径との差が小さく、吸着端面124の中心と部品20の中心との比較的小さなずれにより、吸着端面124の一部が部品20の外形線からある程度以上突出した状態となる場合に同様に生じ得る。したがって、吸着端面124の直径の方が部品20の寸法より小さい場合でも、位置ずれ量の第一設定量との比較が行われる。ただし、この場合の第一設定量は、吸着端面124の直径の方が部品20の寸法より大きい場合に比較して大きくし得るのが普通である。
【0066】
しかしながら、本実施形態においては、単純化のために第一設定量がプリント配線板14の種類毎に一つずつ設定される。第一設定量は、例えば、部品装着プログラムを作成するプログラマにより設定され、プリント配線板14の種類と対応付けて部品装着プログラムの一部として記憶させられる。第一設定量は、例えば、プリント配線板14における部品20の装着密度に基づいて設定され、装着密度が高いほど小さい値に設定される。装着密度は、例えば、1枚のプリント配線板に装着される部品20の底面積の総和の、そのプリント配線板の部品装着領域の総面積に対する割合や、隣接する部品20の間隔により表される。これらは部品装着プログラムを構成するシーケンスデータおよび部品情報等から得られる。また、部品20の吸着端面124に対する位置ずれはX軸方向とY軸方向との両方について生じるが、本実施形態においては単純化のために、第一設定量がX軸方向およびY軸方向について共通とされている。長方形の短辺に平行な方向の第一設定量が長辺に平行な方向についても使用されるようにされているのである。
【0067】
部品20の中心の吸着端面124の中心に対する位置ずれ量が第一設定量より小さい場合には、吸着端面124は部品20の外形線から突出していないか、あるいは突出してはいるが吸着端面124が既装着部品と干渉する可能性が全くないと言い得るほどに小さいのであり、S32の判定結果はYESになってS36が実行される。そして、S37が実行され、部品20のプリント配線板14への装着が指示される。
【0068】
部品20の中心の吸着端面124の中心に対する位置ずれ量が第一設定量以上であれば、S32の判定結果がNOになってS33が実行され、吸着端面124の部品20の外形線からの突出部が既装着部品と干渉する恐れがあるか否かが判定される。この判定は、部品20の中心の吸着端面124の中心に対する位置ずれ量ΔL1,ΔL2がそれぞれ第二設定量以上であるか否かにより行われる。第二設定量も、第一設定量と同様に、例えば、プリント配線板14の装着密度に基づいてプログラマにより設定される。本実施形態では、第二設定量もプリント配線板14の種類毎に1つずつ、第一設定量より大きい値に設定されて部品装着プログラムの一部として記憶させられている。
【0069】
位置ずれ量が第二設定量より小さいのであれば、吸着端面124の部品20の外形線からの突出部が既装着部品と干渉する恐れはなく、S33の判定結果はNOになってS37が実行される。また、位置ずれ量が第二設定量以上であれば、S33の判定結果がYESになってS34が実行され、位置ずれ修正が指示される。そして、S35が実行されてフラグFが0にリセットされる。
【0070】
次に、図8に示す部品装着ルーチンに基づいて部品20のプリント配線板14への装着を説明する。
まず、S1においてノズル保持ヘッド60がXYロボット96により部品受取り位置へ移動させられる。複数のフィーダ30のうち、部品20を供給するフィーダ30の部品供給部から部品20を受け取る位置へ移動させられるのである。フィーダ30からの部品20の受取りが1回目であれば、ノズル保持ヘッド60は、吸着端面124の正規の位置に対する位置ずれ量に基づいて修正された部品受取り位置へ移動させられる。ノズル保持ヘッド60が部品受取り位置へ到達すれば、S2が実行され、吸着ノズル114が部品20を吸着する。ノズル保持ヘッド60が下降させられて吸着ノズル114が下降させられ、部品20に接触させられるとともに負圧が供給され、部品20を吸着し、上昇させられてフィーダ30から部品20を取り出すのである。3つのノズル保持ヘッド60の少なくとも1つは、順次、部品受取り位置へ移動させられてフィーダ30から部品20を取り出す。
【0071】
3つのノズル保持ヘッド60が部品を吸着した後、S3が実行され、ノズル保持ヘッド60は撮像位置へ移動させられ、順次、部品20が撮像される。また、部品20の姿勢(軸線まわりの位置であって、回転位置)が吸着時と装着時とで異なる場合には、吸着後、撮像位置に到達するまでの間に部品保持ヘッド60がヘッド回転装置106により回転させられ、部品20が回転させられて装着時の回転位置に変更される。したがって、部品20の撮像に基づいて取得される位置ずれ量等は、部品20の姿勢変更後の位置ずれ量等である。
【0072】
導光装置184は、X軸スライド66のY軸方向においてボールねじ64に対応する部分であって、部品受取り位置と吸着ノズル114の部品装着位置との間に位置する部分に固定されており、S3では、ノズル保持ヘッド60は、X軸スライド66上をY軸方向に移動させられる。そして、ノズル保持ヘッド60が導光装置184上へ到達すれば、停止させられ、S4が実行されて部品撮像カメラ182により部品20が撮像される。撮像により得られた像のデータは画像処理コンピュータ226において処理され、前述のように、中心位置誤差,回転位置誤差および位置ずれ量が算出される。
【0073】
そして、S5が実行され、フラグFが1にセットされているか否かが判定される。フラグFは、前述のように、部品装着ルーチンと並行して実行される修正・装着指示ルーチン−Iにおいてセットあるいはリセットされ、1にセットされることにより、吸着端面124が部品20の外形線から突出しておらず、あるいは突出していても突出部が既装着部品と干渉する可能性が全くなく、部品20と吸着端面124との位置ずれ修正が不要であることを示し、0にリセットされることにより、位置ずれ修正が必要であることを示す。
【0074】
部品装着装置はノズル保持ヘッド60を3つ備えており、それらのうち1つでも取り出した部品20を供給したフィーダ30についてフラグFがリセットされているノズル保持ヘッド60があれば、S5の判定結果がNOになってS6が実行され、全部のノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられる。仮置き位置は、ノズル保持ヘッド60が仮置き面206の上方に位置する位置であり、予め設定されている。
【0075】
3つのノズル保持ヘッド60の全部についてフラグFがセットされていれば、S5の判定結果がYESになってS17が実行され、ノズル保持ヘッド60が部品20について予め定められた装着個所に対応する装着位置へ移動させられる。S4における部品20の撮像後、画像処理が行われて位置ずれを修正するか否かが決定されるまでに時間を要するため、S5の判定時におけるフラグFの状態は、同じフィーダ30からの前回の部品20の受取り時における修正・装着指示ルーチン−Iの実行により得られた状態である。フラグFは、全部のフィーダ30の各々について設けられ、基本動作プログラムの初期設定においてリセットされるようにされており、複数のフィーダ30の各々からの1個目の部品20の受取り時にはリセットされており、S5の判定結果はNOになる。
【0076】
ノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられる場合でも、装着位置へ移動させられる場合でも、一旦、現にフラグFが示す位置であって、仮置き位置あるいは装着位置へ移動させられる。通常は、それらの位置に到達するまでに、吸着端面124と部品20との位置ずれを修正するか、修正を行わないで装着するかが決定されているのであるが、もし、未だ決定されていない場合には、決定されるまでそれらの位置で待機させられる。ノズル保持ヘッド60が装着位置へ移動させられる場合、当初は、部品装着プログラムにおいて設定された装着位置であって、中心位置誤差等による修正が行われていない位置に向かって移動させられる。しかし、移動中に保持位置誤差が算出され、ノズル保持ヘッド60が回転させられて回転位置誤差が修正されるとともに、ノズル回転軸線の位置誤差,部品20の中心位置誤差,プリント配線板14の装着個所の位置誤差および回転位置誤差の修正により生じる中心位置ずれ等に基づいてノズル保持ヘッド60の移動位置が修正され、最終的にはその修正後の位置へ移動させられる。また、ノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられる場合、位置ずれが修正されるべきノズル保持ヘッド60が複数あるのであれば、予め設定された順序(例えば、Y軸スライド82上における設置順)で予め設定された仮置き位置へ移動させられる。
【0077】
ここでは、いずれのノズル保持ヘッド60についてもフィーダ30からの部品20の受取りが1回目であり、フラグFがリセットされており、S6が実行されてノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられたとする。そして、修正・装着指示ルーチンが終了すれば、S7が実行され、位置ずれの修正が指示されているか否かが判定される。3つのノズル保持ヘッド60の少なくとも一つについて、吸着端面124の中心の部品20の中心からの位置ずれ量が第二設定量以上であり、吸着端面124の突出部が既装着部品20と干渉する恐れがあり、位置ずれの修正が指示されているのであれば、S7の判定結果がYESになってS8が実行され、図6に示すように、部品20が仮置き面206上に載置される。本実施形態においては、仮置き面206の高さが装着面26の高さと同じにされているため、ノズル保持ヘッド60はプリント配線板14への部品20の装着時と同様に下降させられて部品20を仮置き面206に載置する。
【0078】
仮置き後、吸着ノズル114への負圧の供給が遮断されるとともに、正圧が供給されて部品20が積極的に解放され、その後、吸着ノズル114が大気に開放される。そして、吸着ノズル114が上昇させられて、部品20から離間させられる。
【0079】
次いでS9が実行され、吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれが、位置ずれ量0を目標として減少させられる。吸着ノズル114が部品20を仮置き面206上に載置したとき、図16に示すように、部品20の中心Eと吸着端面124の中心Nとはずれているが、吸着ノズル114は、仮置き面206上に仮置きされた部品20を再び吸着する際、図17に示すように、吸着端面124の中心Nと部品20の中心Eとが一致するように、ノズル保持ヘッド60がXYロボット96によって移動させられるのである。具体的には、吸着端面124の中心Nのノズル回転軸線Aに対する位置ずれ量ΔXN,ΔYN,部品20の中心位置誤差ΔXe,ΔYeおよび部品20の姿勢を変更した場合には姿勢変更角度から、吸着端面124の中心Nと部品20の中心Eとの位置ずれ量ΔXNE,ΔYNEが取得され、それが0まで減少させられるようにノズル保持ヘッド60の位置が修正される。なお、位置ずれ量ΔXNE,ΔYNEは、部品20の中心位置誤差等の取得時に求めておいてもよく、前記位置ずれ量ΔL1,ΔL2および回転位置誤差Δθから求めてもよい。位置ずれ量ΔXNE,ΔYNEの算出に必要なデータは画像処理コンピュータ226から得られる。
【0080】
ノズル保持ヘッド60が、修正された仮置き位置へ移動させられた後、S10が実行されて吸着ノズル114が部品20を再度吸着する。ノズル保持ヘッド60が下降させられ、吸着ノズル114が下降させられて部品20に接触させられるとともに、負圧が供給されて部品20を吸着するのであり、吸着後、ノズル保持ヘッド60が上昇させられ、部品20が仮置き面206から持ち上げられる。仮置き面206はゴムによって形成されており、部品20の仮置き面206への仮置き時,仮置きされている間および吸着ノズル114による再吸着時に部品20が動く恐れはなく、ノズル保持ヘッド60の位置の修正により、吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量は0まで減少させられて修正され、吸着端面124は部品20を殆ど位置ずれなく吸着する。
【0081】
次いでS11が実行され、ノズル保持ヘッド60が再度、撮像位置へ移動させられ、移動後、S12が実行されて部品20が部品撮像カメラ182によって再度撮像される。撮像は、3つのノズル保持ヘッド60のうち、位置ずれの修正が指示されているものについてのみ行われる。この撮像に基づいて、図10に示す修正・装着指示ルーチン−IIが実行される。
【0082】
修正・装着指示ルーチン−IIにおいては、撮像により得られる画像データの処理により、保持位置誤差ΔXe,ΔYe,Δθおよび位置ずれ量ΔL1,ΔL2が得られ(S41)、S42において吸着端面124の部品20の外形線からの突出部が既装着部品と干渉するか否かの判定が行われる。S42の判定は、前記修正・装着指示ルーチン−IのS33と同様に行われ、位置ずれ量が第二設定量以上であれば、S42の判定結果がYESになってS43が実行され、吸着端面124と部品20との位置ずれを再度修正すべきことが指示される。一方、位置ずれ量が第二設定量より小さければ、S42の判定結果がNOになってS44が実行され、部品20のプリント配線板14への装着が指示される。この装着時のノズル保持ヘッド60の移動位置の修正には、S41における画像処理によって取得された保持位置誤差が使用される。なお、前述のように、部品20の仮置きによる位置修正時には、部品20が仮置き面206上で移動しないようにされているため、修正後に位置ずれ量が第二設定量以上となっていることはないのが普通であり、S42,S43は念のために設けられているのである。つまり、S41における撮像は、S44の装着指示に応じた装着時のノズル保持ヘッド60の移動位置の修正量を取得することを主たる目的として行われるものであり、部品20の仮置き面206上での移動が無視し得るほど小さい場合には、修正・装着指示ルーチン−II全部を省略してもよい。
【0083】
なお、修正・装着指示ルーチン−IIにおいては、フラグFのセット、リセットは行われない。前述のように、フラグFは、フィーダ30から取り出された部品20の撮像後、その撮像結果に基づいて、吸着端面124と部品20との位置ずれを修正するか、部品20をそのままプリント配線板14に装着するか否かが決定されるまでの間、ノズル保持ヘッド60の移動先を、同じフィーダ30からの前回の部品20の取出し時におけるずれの状態に基づいて決めるために用いられるが、一旦、位置ずれが修正された後は、吸着端面124の突出部と既装着部品との干渉がありとされることはめったになく、ほぼ100%装着指示が為されることとなり、前回の部品20の取出し時における吸着ノズル114による部品20の保持状態のデータは参考にならなくなるからである。
【0084】
撮像後、S13が実行され、ノズル保持ヘッド60が装着位置へ移動させられる。この際、ノズル保持ヘッド60はまず、予め設定された装着位置に向かって移動させられる。装着位置への移動の途中で、S12の再撮像に基づく保持位置誤差が得られ、移動と並行してノズル保持ヘッド60が回転させられて回転位置誤差が修正されるとともに、装着位置が補正される。
【0085】
部品20が仮置き面206に仮置きされ、吸着端面124との位置ずれが修正された場合、画像処理の結果、装着が指示されるのが普通である。そのため、ノズル保持ヘッド60の装着位置への移動後、S14において装着が指示されているか否かが判定されるが、この判定結果はYESになってS15が実行され、部品20がプリント配線板14に装着される。ノズル保持ヘッド60が下降させられて部品20を装着面26上に載置し、吸着ノズル114への負圧の供給が断たれて部品20が解放される。
【0086】
フラグFがリセットされていてノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられたが、修正・装着指示ルーチン−Iにおける処理の結果、装着が指示されたのであれば(3つのノズル保持ヘッド60の全部について装着指示が為されたのであれば)、S7の判定結果がNOになってS13が実行され、位置ずれ修正は行われない。また、フィーダ30からの2回目以降の部品20の取出し時であっても、フラグFがリセットされていれば、S6ないしS14が実行され、あるいはS6,S7,S13,S14が実行される。
【0087】
部品20の受取り時に全部のノズル保持ヘッド60について、それらが部品20を受け取るフィーダ30についてフラグFが1にセットされている場合には、S5の判定結果がYESになってS17が実行され、ノズル保持ヘッド60が装着位置へ移動させられる。そして、修正・装着指示ルーチン−Iの処理の終了が待たれ、部品20が小形部品ではなく、小形部品であっても吸着端面124が部品20の外形線から突出しておらず、あるいは突出していても既装着部品20との干渉の恐れがなく、装着指示が為されたのであれば、S14の判定結果がYESになってS15が実行され、部品20がプリント配線板14に装着される。
【0088】
また、一旦、フラグFが1にセットされ、部品20の受取り時にフラグFが1にセットされていても、フィーダ30から取り出された部品20について、吸着端面124との位置ずれ量が大きく、修正指示が為されたのであれば、S14の判定結果がNOになってS16が実行され、一旦、装着位置へ移動させられたノズル保持ヘッド60が仮置き位置へ移動させられる。そして、S8以下のステップが実行されて位置ずれの修正等が行われる。
【0089】
修正・装着指示ルーチン−Iにおいて、吸着端面124が部品20の外形線から突出していると判定されたが、既装着部品20と干渉する恐れがないのであれば、S33の判定結果がNOになってS37が実行され、装着指示が為される。この場合、修正・装着指示ルーチン−Iの実行時にフラグFのセットもリセットも行われないこととなる。そのため、フラグFがリセットされていれば、S5の判定結果がNOになってS6が実行されるが、S7の判定結果がNOになり、S13が実行されてノズル保持ヘッド60は装着位置へ移動させられる。そして、S14の判定結果がYESになってS15が実行され、部品20がプリント配線板14に装着される。また、全部のノズル保持ヘッド60について、部品20を取り出したフィーダ30についてフラグFがセットされていれば、S5の判定結果がYESになってS17が実行される。そして、装着指示が為されていれば、S14の判定結果もYESになって部品20がプリント配線板14に装着され、修正指示が為されていれば、S15の判定結果がNOになってノズル保持ヘッド60は仮置き位置へ移動させられる。次に説明するように、吸着ノズル114により保持された部品20の撮像により得られる吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量の取得に基づく部品受取り位置の補正を行いつつ、同一のフィーダ30について部品20の受取りが繰り返し行われれば、やがてそれら中心の位置ずれが殆どなくなり、吸着端面124と部品20との位置ずれ量が第一設定量以上となることもなくなって、フラグFがセットされ、ノズル保持ヘッド60は部品20のフィーダ30からの取出しおよび撮像後、装着位置へ移動させられて部品20をプリント配線板14に装着することとなる。
【0090】
修正・装着指示ルーチン−Iにおいては、吸着端面124の中心と部品20の中心との位置ずれ量が第二設定量以上である状態から、第二設定量より小さい状態になっても直ちにはフラグFが1にセットされない。そのため、位置ずれ量が小さくなって吸着端面124と既装着部品との干渉の恐れが確実になくなるまでは、ノズル保持ヘッド60は、撮像後、一旦、仮置き位置へ移動させられて位置ずれ修正に備えた状態とされるが、干渉の恐れがなくなれば、フラグFが1にセットされることにより、仮置き位置へ移動させられることなく、装着位置へ移動させられ、装着が能率良く行われる。
【0091】
部品20の装着後、3組のノズル保持ヘッド60は部品供給装置24へ移動させられて部品20を吸着するのであるが、複数のフィーダ30の各々について、部品20の取出しが2回目以降であれば、部品20の撮像により取得した吸着端面124と部品20との位置ずれ量に基づいて、その位置ずれが打ち消されるように部品受取り位置が補正される。本実施形態においては、補正量Hは移動平均によって求められる。補正量Hは、X軸方向においても、Y軸方向においても、例えば、次式によって演算される。
H=a・(n−1)/n+b・1/n
aはフィーダ30からの最前の部品20の取出しのために演算された補正量であり、bは同じフィーダ30から供給された最前の部品20について取得された吸着端面124の部品20に対する位置ずれ量である。nは、補正量を求める際に、過去の補正量と最新の位置ずれ量との比率を設定するための値(0を含む自然数)であり、本実施形態においては、自然数Nの上限値がオペレータにより入力装置228を用いて選択されるようになっている。なお、部品20の姿勢(回転位置)が吸着時と装着時とで異なっている場合には、位置ずれ量bは、その変更を考慮した値とされる。撮像に基づいて得られた部品20の中心と吸着端面124の中心との位置ずれ量を、姿勢変更前の量に換算して補正量Hが求められるのである。
【0092】
本実施形態においては、フィーダ30から部品20の取出しが行われていない状態では、補正量Hおよび自然数nはいずれも0に設定されており、1回目の部品20の取出し時には補正量Hは0であり、正規の部品取出し位置が吸着端面124の正規の位置に対する位置ずれ量、すなわちノズル回転軸線に対する位置ずれ量およびノズル回転軸線の撮像中心に対する位置ずれ量を打ち消すように補正される。
【0093】
1回目の部品20の取出しにより位置ずれ量b1が得られる。また、自然数nは、部品20が1個取り出される毎に1ずつ増加させられる。そのため、1回目の部品20の取出しにより、位置ずれ量b1が得られるとともに、自然数nが1になり、2回目の部品20の取出しのための補正量H2はb1であることとなり、この補正量Hにより最前の部品20の取出し時における部品受取り位置(正規の部品受取り位置を吸着端面124のノズル回転軸線に対する位置ずれ等を打ち消すように補正することにより得られた部品受取り位置)が補正され、今回(2回目)の部品20の取出し時の部品受取り位置が得られる。
【0094】
同じフィーダ30からの2回目の部品20の取出しにより位置ずれ量b2が得られる。また、自然数nは2であり、3回目の部品取出しのための補正量H3は、a/2+b2/2となる。aは補正量H2である。3回目の部品20の取出しにより位置ずれ量b3が得られる。また、自然数nは3であり、4回目の部品取出しのための補正量H4は、a・2/3+b3/3となる。aは補正量H3である。4回目の部品20の取出しにより位置ずれ量b4が得られる。また、自然数nは4であり、5回目の部品取出しのための補正量H5は、a・3/4+b4/4となる。aは補正量H4である。ここでは自然数nの上限が4に設定されているものとする。したがって、以後、補正量Hは、a・3/4+b/4で求められる。
【0095】
このようにフィーダ30からの部品20の取出し開始当初は、自然数nが小さく、撮像に基づいて得られた位置ずれ量が補正量に占める比率が大きく、フィーダ30の製造誤差等に起因する位置ずれが速く打ち消される。フィーダ30からの部品20の取出数が増え、補正回数が増えるに従って、吸着端面124と部品20との位置ずれは少なくなるが、そのときには、最新の位置ずれ量が補正量に占める比率が小さくなっており、部品受取り位置は、部品20を位置ずれ少なく吸着し得る位置に収束する。
なお、補正量が設定範囲内の値である場合には、補正が行われないようにしてもよい。
【0096】
このように部品20をフィーダ30から取り出す毎に、部品20の中心と吸着端面124の中心との位置ずれ量を取得し、修正して部品20をフィーダ30から取り出すため、同一のフィーダ30からの部品20の取出しが進むにつれて部品20の中心と吸着端面124の中心との位置ずれが減少する。そのため、吸着端面124が部品20の外形線から突出して既装着部品と干渉する恐れが減少し、あるいは突出量が大きくて既装着部品と干渉する恐れが減少し、吸着ノズル114が部品20を保持し直すことが少なくなって、装着効率の低下が回避される。フィーダ30からの1回目の部品20の取出し時には、位置ずれが修正されることがあっても、吸着端面124と部品20との位置ずれ量が、同じフィーダ30からの2回目以降の部品20の取出し時に考慮され、部品取出し位置が修正されるため、位置ずれ修正が行われることが減少するのである。
【0097】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、コンピュータ220のS30を実行する部分が位置ずれ量取得手段を構成し、S8ないしS10を実行する部分と共に位置ずれ減少手段を構成している。また、コンピュータ220のS33を実行する部分が干渉判定手段を構成し、S34を実行する部分と共に干渉回避手段を構成している。また、部品撮像システム180が少なくとも部品20を認識する認識手段を構成している。さらに、コンピュータ220のS8を実行する部分が仮置き制御部を構成し、S9を実行する部分が位置ずれ減少制御部としての位置ずれ修正制御部ないし干渉回避制御部を構成し、S10を実行する部分が再保持制御部を構成し、S12を実行する部分が再度認識手段を構成している。仮置き制御部は、ヘッド昇降装置104を制御してノズル保持ヘッド60に部品20を仮置き面206上に載置させる手段も含む。また、コンピュータ220のS1を実行する際に、吸着端面124と部品20との位置ずれ量に基づいて取得された補正量に基づいてノズル保持ヘッド60の部品受取り位置を補正する部分が部品位置ずれ修正手段を構成している。また、XYロボット96がヘッド移動装置を構成し、ヘッド昇降装置104およびヘッド回転装置106と共に運動付与装置を構成している。ヘッド移動装置は、ノズル保持ヘッド60とプリント配線板保持装置18とを、プリント配線板14の装着面に平行な方向に相対移動させる相対移動装置でもある。
【0098】
本発明は、XYロボット型に限らず、別の形態の電子回路部品装着機、例えば、インデックステーブル型(あるいはロータリ型ともいう)等、ヘッド旋回型の電子回路部品装着機にも適用可能である。インデックステーブル型の電子回路部品装着機に本発明を適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0099】
図18に、インデックステーブル型の電子回路部品装着機の平面図を示し、図19に、本電子回路部品装着機の有する部品装着装置を中心とした側面一部断面図を示す。本電子回路部品装着機は、主に、作業機本体300と、作業機本体300に配設され、プリント配線板302を固定し、保持する基板保持装置としての配線板固定装置304と、作業機本体300に配設され、配線板固定装置304をX軸方向およびY軸方向に移動させるXYテーブル装置306と、作業機本体300のXYテーブル装置306の奥(図18における上方)に配設された部品供給装置308と、作業機本体300の配線板固定装置304および部品供給装置308の上方に配設され部品を装着する部品装着装置310と、部品装着装置310の前方にプリント配線板302の上面ないし表面である装着面311を撮像可能に配設されたCCDカメラを撮像デバイスとする配線板撮像システム312と、これらの装置を制御する制御装置314(図22参照)とから構成されている。なお、本装着機は、発明に関する部分以外の部分は、本出願人による未公開の特願2001−172915号に記載されているものと略同様に構成されており、また、部品装着装置310については、特開平6−342998号公報および特開2001−345599号公報に記載のものと、部品供給装置308については、特公平8−21791号公報に記載されているものと略同様に構成されており、ここでは簡単な説明にとどめる。
【0100】
配線板固定装置304は、装着作業において略予定された位置にプリント配線板302を保持固定するものであり、上流側および下流側のそれぞれの基板搬送機(図示省略)につながるそれぞれの搬入コンベアおよび搬出コンベヤ(図示省略)に接続可能である。XYテーブル装置306は、配線板固定装置304を支持して配線板固定装置304をY軸方向に移動させるYテーブル装置320と、Yテーブル装置320を支持してYテーブル装置320をX軸方向に移動させるXテーブル装置322とを備えている。Yテーブル装置320およびXテーブル装置322は、駆動源となるサーボモータ、ボールねじ機構等を有している。また、部品供給装置308は、主に、2つの部品供給テーブル328と、それら部品供給テーブル328を互いに独立してX軸方向に移動させる部品供給テーブル移動装置330と、部品供給テーブル328上に並設されテープに保持された部品を順次送り出し可能な複数のテープフィーダ332(一方の部品供給テーブル328に並設されるテープフィーダの図示は省略されている。以後、フィーダ332と略称する。)とを備え、所定の部品供給位置において、装着順序にしたがって所定の部品を部品供給部から取り出し可能な状態とする。
【0101】
部品装着装置310は、図19に示すように、主に、回転体の一種である間欠回転体としてのインデックステーブル334と、そのインデックステーブル334に保持された複数のノズル保持ヘッド336とを備える。ノズル保持ヘッド336のそれぞれは複数のノズル保持部を備え、図20に示すように、先端部に部品338を保持する吸着ノズル340を複数、保持する。複数の吸着ノズル340はそれぞれ、水平軸線まわりに回転可能に設けられた回転保持体342に、その回転軸線まわりに等角度間隔に放射状に保持されており、回転保持体342の回転により順次、部品338を吸着する作用位置ないし使用位置に移動させられる。作用位置に位置決めされた吸着ノズル340は図示しない負圧源に接続され、負圧により部品338を吸着する。
【0102】
複数のノズル保持ヘッド336は、インデックステーブル334により、その回転軸線を中心とする一円周上に等角度間隔にかつインデックステーブル334の回転軸線に平行に配設され、インデックステーブル334の回転軸線に平行な自身の軸線まわりに回転可能にかつ軸方向に相対移動可能に保持されている。複数の吸着ノズル340はそれぞれ、本実施形態においては、図20に示すように、本体部としてのノズル本体344と吸着部としての吸着管346とを有し、吸着管346の先端面が吸着端面348を構成している。本実施形態においては、吸着管346は、ノズル本体344に偏心して保持されており、吸着ノズル340の回転軸線に対して偏心させられている。
【0103】
各ノズル保持ヘッド336は、インデックステーブル334がテーブル間欠回転装置により一定角度ずつ間欠回転させられることにより、共通の旋回軸線であるインデックステーブル334の回転軸線のまわりに旋回させられる。複数のノズル保持ヘッド336は、図18に示す部品供給位置Cおよび部品装着位置D等を含む移動経路を順次移動させられ、それら部品供給位置C等を含む複数の停止位置に順次停止させられる。
【0104】
テーブル間欠回転装置は間欠回転用モータ350(図22参照)を駆動源とし、この間欠回転用モータ350の回転がカムおよびカムフォロワを含む運動変換装置によりインデックステーブル334の間欠回転運動に変換され、インデックステーブルが間欠回転させられる。これらインデックステーブル334およびテーブル間欠回転装置がヘッド移動装置としてのヘッド旋回装置352を構成している。
【0105】
また、部品装着装置310は、図19に示すヘッド昇降装置354と図22に示すヘッド回転装置356とを有する。ヘッド昇降装置354は、部品供給位置C,部品装着位置Dおよび位置ずれ減少位置としての位置ずれ修正位置Qにそれぞれ設けられており、これら位置においてそれぞれノズル保持ヘッド336が昇降させられる。これらヘッド昇降装置354は、本実施形態においては、間欠回転用モータ350を駆動源として構成されており、それぞれ、間欠回転用モータ350の回転を昇降部材358の昇降運動に変換する運動変換装置を備え、インデックステーブル334の間欠回転と同期してノズル保持ヘッド60が昇降させられる。運動変換装置は、カムおよびカムフォロワを含むとともに、カムフォロワがカムに追従しない状態が得られるように構成されており、間欠回転用モータ350の回転を止めることなく、ノズル保持ヘッド336の昇降を止めることができる。
【0106】
ノズル保持ヘッド336の移動経路には、部品撮像位置Fが存在し、吸着ノズル340の下方から、吸着保持された部品338を撮像するための部品撮像システム360が配設されている。部品撮像システム360は認識手段の一種である撮像装置としての部品撮像カメラ362(図22参照),図示を省略する導光装置および照明装置を備えており、部品338の正面像と投影像とを選択的に撮像する。また、部品338を保持していない状態で、吸着ノズル340の吸着端面348の正面像を撮像する。
【0107】
ノズル保持ヘッド336の移動経路にはさらに、ヘッド回転位置G,T,I,Jが存在する。これらヘッド回転位置G,T,I,Jにはそれぞれ、ヘッド回転装置356が設けられており、ノズル保持ヘッド336がその軸線まわりに回転させられる。ヘッド回転位置Gにおいては、吸着ノズル340により保持された部品338の姿勢が変更され、ヘッド回転位置Tにおいては部品338の回転位置誤差が修正され、ヘッド回転位置Iにおいてはノズル保持ヘッド60の回転位置が原位置に戻され、ヘッド回転位置Jにおいては、後述するように、吸着端面348の中心と部品338の被吸着予定個所の中心とのY軸方向の位置ずれを修正すべく、吸着ノズル340が回転させられる。さらにまた、ノズル保持ヘッド336の移動経路には、ノズル検出位置Kおよびノズル選択位置Rが設けられ、ノズル検出位置Kにおいては、図示を省略する検出装置により、作用位置に位置決めされた吸着ノズル340が検出され、ノズル選択位置Rにおいては、ノズル選択装置(図示省略)によって回転保持体342が回転させられ、部品338の吸着に使用される吸着ノズル340が選択されるようにされている。
【0108】
前記位置ずれ修正位置Qは、インデックステーブル334の回転方向において部品撮像位置Fより下流側であって、ヘッド回転位置Tより上流側に設けられており、前述のように、ヘッド昇降装置354が設けられるとともに、図21に示す位置ずれ減少装置としての位置ずれ修正装置370が設けられている。
【0109】
位置ずれ修正装置370は、仮置き部材としての仮置き台372および仮置き台移動装置374を含む。位置ずれ修正装置370は、昇降装置376によって昇降させられる。仮置き台移動装置374および昇降装置376は、図示を省略する支持部材によって作業機本体300に支持されて、位置ずれ修正位置Qに停止させられたノズル保持ヘッド336の下方であって、配線板固定装置304の移動領域の上方に設けられている。
【0110】
昇降装置376は、昇降部材378および昇降部材駆動装置380を含む。昇降部材駆動装置380は、駆動源としての昇降用モータ382(図22参照)と、複数のタイミングプーリ384,タイミングベルト386,ナット388およびねじ部材390を備え、昇降用モータ382の回転を昇降部材378の昇降運動に変換する運動変換装置392とを含み、昇降部材378は上下方向において任意の位置へ移動させられる。
【0111】
位置ずれ修正装置370は昇降部材378上に設けられており、仮置き台移動装置374はX軸方向移動部400およびY軸方向移動部402を含む。なお、ここにおいてX軸,Y軸方向は、部品装着位置Dにおいて水平面内において互いに直交するX軸,Y軸を含むXY座標面をインデックステーブル334の回転軸線のまわりに回転させることにより得られる座標面内において互いに直交する2方向である。
【0112】
昇降部材378は概して板状をなし、昇降部材378上にX軸方向移動部400が設けられている。X軸方向移動部400は、複数、例えば、4本の支持部材404,それら支持部材404により支持された移動部材406および移動部材406を移動させる移動部材駆動装置408を備えている。支持部材404は、本実施形態においては、弾性を有する弾性体製とされ、棒状を為し、昇降部材378上に立設されており、その軸線と直交する方向に撓む。
【0113】
移動部材駆動装置408は、駆動源としての駆動モータ410,図示を省略するナットおよびねじ部材を含む。駆動モータ410は支持部材412によって昇降部材378によって支持されており、ナットはモータハウジング414内に回転可能かつ軸方向に相対移動不能に設けられ、駆動モータ410によりX軸方向(図21においては左右方向)に平行な軸線まわりに回転させられる。ねじ部材は、ナットに螺合されるとともに、モータハウジング414にスプライン嵌合されて、軸方向には相対移動可能であるが、相対回転を阻止されている。
【0114】
したがって、X軸モータ410によってナットが回転させられれば、ねじ部材が前進させられ、ねじ部材と一体的に設けられた作用部材416が前進させられて移動部材406をX軸方向に押す。それにより支持部材404が撓まされ、移動部材406は一対の案内部材418により案内されてX軸方向に移動させられる。案内部材418は、本実施形態においては、板状をなし、昇降部材378上のY軸方向に隔たった位置にX軸方向に平行に設けられている。図21においては、案内部材418は1つのみ図示されている。また、ねじ部材が後退させられ、作用部材416が後退させられれば、支持部材404の弾性力(復元力)により、移動部材406は作用部材416に追従してX軸方向において逆向きに移動させられる。X軸方向移動部400は、移動部材406が作用部材416により押され、支持部材404がX軸方向の前進方向において少量撓まわされた状態を中立状態とし、作用部材416の前進,後退により移動部材406がX軸方向において正逆両方向に移動させられる。
【0115】
Y軸方向移動部402は移動部材406上に設けられており、X軸方向移動部400と同様に、複数の支持部材422,移動部材424,移動部材駆動装置426を含む。移動部材駆動装置426は、移動部材駆動装置408と同様に構成されており、同じ作用をなす構成要素には同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。移動部材424は、移動部材駆動装置426の作用部材416の前進,後退により、支持部材422の撓みおよび復元によって1対の案内部材428に案内されつつY軸方向に移動させられる。案内部材428は、移動部材406のX軸方向に隔たった2箇所にそれぞれY軸方向に平行に設けられている。
【0116】
Y軸方向移動部402の移動部材424上に前記仮置き台372が着脱可能に固定されており、移動部材406と移動部材424との少なくとも一方の移動により、X軸方向とY軸方向との少なくとも一方に移動させられる。仮置き台372は、本実施形態においては金属により作られており、その上面にはゴムにより摩擦係数増加層430が形成され、その表面である上面が水平な仮置き面432を形成している。
【0117】
前記配線板撮像システム312は、その位置が固定されており、上記XYテーブル装置306によるプリント配線板302の移動によって、プリント配線板302の装着面311の任意の位置の撮像が可能となっている。配線板撮像システム312は、撮像装置としての配線板撮像カメラ440(図22参照)および照明装置(図示省略)を備えている。
【0118】
図22に本電子回路部品装着機を制御する制御装置314のブロック図を、本発明に関係の深い部分を中心に示す。制御装置314は、CPU450,ROM452,RAM454,入出力インタフェース456およびそれらを接続するバスを有するコンピュータ460を主体とするものである。入出力インタフェース456には、制御装置314内にあるそれぞれの駆動回路462を介して、配線板固定装置304等が接続されている。
【0119】
制御装置314には、画像処理コンピュータ470,配線板撮像カメラ440および部品撮像カメラ362,複数のエンコーダのうちの一つであるエンコーダ472,PDG474および入力装置476が接続されている。制御装置210のROM452には本電子回路部品装着機の基本動作プログラム等が記憶されており、また、RAM454には、作業対象となるプリント配線板に応じた部品装着作業用のプログラム(以後、部品装着プログラムと称する)を始め、種々の情報が記憶される。
【0120】
本電子回路部品装着機においても、前記実施形態の電子回路部品装着機と同様に、吸着端面348のノズル回転軸線に対する位置ずれ量,ノズル回転軸線の位置ずれ量および吸着端面348の中心と部品338の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量が取得され、部品受取り時に吸着端面348と部品338との位置ずれが修正されるとともに、吸着端面348と、吸着端面348により吸着されて保持された部品338との位置ずれが修正され、吸着端面348の部品338の外形線からの突出部が既装着部品338と干渉しないようにされる。
【0121】
そのため、プリント配線板302への一連の部品338の装着作業の開始に先立って、複数のノズル保持ヘッド336がそれぞれ保持する複数の吸着ノズル340の全部について、吸着端面348の撮像に基づいて吸着端面348のノズル回転軸線に対する位置ずれ量およびノズル回転軸線の正規の位置に対する位置ずれ量が取得される。また、装着作業中に、部品338の撮像に基づいて吸着端面348の中心と部品338の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量が取得される。
【0122】
本電子回路部品装着機においては、吸着ノズル340によるフィーダ332からの部品338の取出し時には、吸着端面348の中心と、部品338の被吸着予定個所の中心との位置ずれは、X軸方向においては、部品供給テーブル328の移動位置の補正によって修正され、Y軸方向においては、吸着ノズル340を回転させ、吸着管346をノズル回転軸線まわりに旋回させて吸着端面348の位置を変更することにより修正される。前述のように、吸着管346は、ノズル本体344に対して偏心して設けられており、吸着ノズル340を回転させれば、吸着管346がノズル回転軸線まわりに旋回させられ、吸着端面348のY軸方向の位置が変えられるからである。このY軸方向の位置ずれ修正のための吸着ノズル340の回転はヘッド回転位置Jにおいて行われ、フィーダ332からの部品338の取出しに先立って行われる。これら位置ずれ量の取得,部品供給テーブル328の移動位置の補正および吸着ノズル340の旋回による位置ずれの修正は、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2001−294440の明細書に記載されており、説明は省略する。なお、本電子回路部品装着機においても、XY座標面内における部品撮像カメラ362と配線板撮像カメラ440との位置は合わされていて、位置ずれはないものとする。また、部品撮像カメラ362は、吸着端面348および部品338を下方から撮像するが、保持位置誤差および各種位置ずれ量は、それらを上方から撮像したものとして取得することとする。また、撮像が行われる位置と、部品338の受取り,装着,位置ずれ修正等が行われる各位置とのインデックステーブル334の回転軸線まわりにおける位置の違いを考慮して、取得された保持位置誤差および位置ずれ量が打ち消されるようにされる。
【0123】
装着作業における本電子回路部品装着機の基本的な動作は、前記特公平8−21791号公報に記載されているものとほぼ同様であり、ここでは簡単に説明するにとどめる。
プリント配線板302への部品90の装着時には、プリント配線板302が搬入されて配線板固定装置304によって保持され、装着面311に設けられた複数の基準マーク(図示省略)が配線板撮像カメラ440によって撮像され、装着面311上に設定された複数の装着個所の各々について位置誤差が求められる。そして、プリント配線板302を保持固定した配線板固定装置304がXYテーブル装置306により移動させられ、プリント配線板302の表面である装着面311上に設定された複数の装着個所が順次、部品装着装置310の部品装着位置Dに対応する位置に位置決めされる。
【0124】
部品装着装置310では、インデックステーブル334がテーブル間欠回転装置により間欠回転させられ、ノズル保持ヘッド336が部品供給位置Cにおいてフィーダ332の部品供給部から部品338を受け取る。部品338の回転位置を装着時と吸着時とで異ならせる場合には、ノズル保持ヘッド336はヘッド回転位置Gにおいて回転させられる。そして、部品338は部品撮像位置Fにおいて部品撮像カメラ362によって撮像され、それにより得られる回転位置誤差が、ヘッド回転位置Tにおいてノズル保持ヘッド336が回転させられることにより修正され、部品装着位置Dにおいて部品338がプリント配線板302に装着される。部品338の保持位置誤差のうち、平行移動位置誤差は、プリント配線板302の移動位置の修正によって修正される。この際、基準マークの撮像により得られたプリント配線板302の装着個所のX軸,Y軸方向の各位置誤差および部品338の回転位置誤差の修正により生ずる部品338の被吸着予定個所の中心のずれも併せて修正される。
【0125】
部品供給装置308では、部品供給テーブル328が部品供給テーブル移動装置330により移動させられ、複数のフィーダ332が、その部品供給部が順次、部品供給位置に位置決めされて部品338を供給する。また、フィーダ332においては、部品338を供給する毎に部品送り装置が作動させられ、次に供給する部品338が部品供給部に送られる。
【0126】
上記のように部品338が部品撮像カメラ362によって撮像されれば、図23に示す修正・装着指示ルーチンが実行される。S61は前記修正・装着指示ルーチン−IのS30と同様に行われ、画像処理コンピュータ470に画像処理の実行が指令されるとともに、画像処理により取得されたデータの受取りが行われる(S61)。画像処理によって部品338の保持位置誤差および吸着端面348の中心と部品338の中心との位置ずれ量が取得される。吸着端面348の中心と部品338の中心との位置ずれ量は、フィーダ332を特定するデータおよび吸着ノズル340を特定するデータと対応付けて記憶され、次に同じ吸着ノズル340が同じフィーダ332から部品338をから取り出す際の部品供給テーブル328の移動位置の補正による吸着端面348と部品338とのX軸方向の位置ずれ修正および吸着管346の旋回によるY軸方向の位置ずれ修正に用いられる。
【0127】
複数のノズル保持ヘッド336および各ノズル保持ヘッド336の複数のノズル保持部にはそれぞれ、それらを特定するデータであるコードが付されており、各吸着ノズル340は、本実施形態においては、ノズル保持ヘッド336のコードとノズル保持部のコードとの組合わせによって特定される。また、ノズル保持部と、ノズル保持部に保持された吸着ノズル340の種類とが対応付けられて記憶させられている。吸着ノズル340の各々に固有の識別コードを付し、その固有コードで吸着ノズル340が特定されるようにしてもよい。画像処理後、部品338が小形部品であるか否かが判定される(S62)。部品338の種類毎に、それを吸着する吸着ノズル340の種類が設定されており、部品338を吸着する吸着ノズル340が吸着管346の直径が小の吸着ノズルでなく、小形部品でなければ装着指示が為される(S65)。
【0128】
部品338が小形部品であれば、吸着端面348の中心と部品338の中心との位置ずれ量が設定量以上であるか否かによって、吸着端面348の部品338の外形線からの突出部が既装着部品338と干渉する恐れがあるか否かの判定が行われる(S63)。設定量は、例えば、プリント配線板302の種類毎に、プリント配線板302の装着密度に基づいてプログラマにより、前記実施形態の修正・装着指示ルーチン−IのS33の判定を行う第二設定量と同様に設定され、装着密度が高いほど小さく、吸着端面348の部品338の外形線からの突出部が既装着部品と干渉する恐れがあるか否かを検出し得る値に設定されている。位置ずれ量が設定量以上であれば、位置ずれ修正が指示され(S64)、位置ずれ修正が指示されたノズル保持ヘッド336が位置ずれ修正位置Qに到達すれば、図24に示す位置ずれ修正ルーチンが実行される。
【0129】
位置ずれ修正ルーチンのS51においては位置ずれ修正が指示されているか否かが判定される。位置ずれ修正が指示されているのであれば、S51の判定結果がYESになってS52が実行され、ノズル保持ヘッド336が下降させられて部品338が仮置き面432上に載置され、仮置きされる。位置ずれ修正位置Qに設けられたヘッド昇降装置354においては、常には、運動変換装置のカムフォロワがカムに追従せず、ノズル保持ヘッド336を昇降させないようにされているが、位置ずれ修正時には追従するようにされ、それにより、位置ずれ量の修正が必要な部品338を保持したノズル保持ヘッド336が位置ずれ修正位置Qへ到達すれば、ヘッド昇降装置354により昇降させられる。
【0130】
また、位置ずれ修正装置370においては、仮置き台372がXY座標面内において予め設定された仮置き位置、すなわち仮置き面432の中心が、位置ずれ修正位置Qに停止させられたノズル保持ヘッド336の軸線が、ずれのない正規の位置に位置する状態での位置と一致する位置に位置させられている。また、位置ずれ修正装置370は昇降装置376によって昇降させられ、位置ずれ修正位置Qに停止させられて上昇端位置に位置するノズル保持ヘッド336の作用位置に位置決めされた吸着ノズル340の吸着端面348と、仮置き面432との上下方向の距離が、部品装着位置Dにおけるプリント配線板302の装着面311と吸着端面348との上下方向の距離と同じになるように仮置き台372の高さが調節されている。
【0131】
そのため、ノズル保持ヘッド336はプリント配線板302に部品338を装着する場合と同様に下降させられて部品338を仮置き面432上に載置し、載置後、吸着ノズル340への負圧の供給が遮断されて部品338が解放される。ノズル保持ヘッド336が下降端位置へ下降させられた状態において間欠回転用モータ350が停止させられて、インデックステーブル334が回転を停止させられ、ノズル保持ヘッド336は位置ずれ修正位置Qに位置するとともに、下降端位置に下降した状態に保たれる。
【0132】
そして、仮置き台372が昇降装置376によって下降させられ、部品338が吸着端面348から離間させられる。離間後、S53が実行され、位置ずれが修正される。S53では、吸着端面348の中心のノズル回転軸線に対する位置ずれ量,部品338の中心位置誤差等に基づいて、吸着端面348の中心と部品338の中心との位置ずれ量ΔXNE,ΔYNE(図25(a)参照)が求められ、それが0に減少させられる。吸着端面348の中心Nおよびノズル回転軸線Aにずれがあれば、それらは仮置き面432の中心とは一致しないが、吸着端面348が部品338を位置ずれなく吸着するためには、それらの位置ずれ量が0に減少させられればよい。
【0133】
本電子回路部品装着機においては、仮置き台372が仮置き台移動装置374によって移動させられて位置ずれ量が0に減少させられる。X軸方向において位置ずれを修正するのであれば、X軸方向移動部400の駆動モータ410が起動され、移動部材406が移動させられて、仮置き台372がX軸方向に移動させられる。また、Y軸方向において位置ずれを修正するのであれば、Y軸方向移動部402の駆動モータ410が起動され、移動部材424が移動させられて、仮置き台372がY軸方向に移動させられる。仮置き台372は、仮置き台移動装置374により位置ずれ量が0になるように移動させられ、図25(b)に示すように、仮置き面432上に載置された部品338の中心Eが、位置ずれ修正位置Qに位置する吸着ノズル340の吸着端面348の中心Nと一致させられる。仮置き面432はゴムにより形成されており、部品338と仮置き面432との間の摩擦力は大きく、仮置き台372が移動させられるとき、部品338が仮置き面432に対してずれることが回避される。また、部品338を仮置き面432に載置するとき、部品338を吸着ノズル340によって再度吸着するとき、仮置き台372の昇降時にも部品338が動くことが回避される。
【0134】
修正後、S54が実行されて吸着ノズル340が部品338を再度、吸着する。この際、仮置き台372が昇降装置376により、仮置き時に位置させられていた位置へ上昇させられ、部品338が吸着端面348に接触させられ、仮置き後に仮置き台372が下降させられる前の状態と同様の状態で吸着ノズル340によって吸着されるようにされる。そして、吸着ノズル340に負圧が供給されて部品338を吸着するとともに、間欠回転用モータ350が起動され、ノズル保持ヘッド336が上昇させられて部品338を仮置き台372から持ち上げる。位置ずれの修正により、吸着端面348はその中心において部品338の被吸着予定個所の中心を殆ど位置ずれなく吸着する。位置ずれ修正位置Qに設けられたヘッド昇降装置354は、ノズル保持ヘッド336が部品338を再吸着して上昇端位置へ上昇させられた後、カムフォロワがカムに追従しないようにされる。
【0135】
そして、インデックステーブル334の回転によりノズル保持ヘッド336がヘッド回転位置Tへ移動させられ、ヘッド回転装置356により回転させられて回転位置誤差が修正された後、部品装着位置Dにおいて部品338がプリント配線板302に装着される。この際、XYテーブル装置306によるプリント配線板302の移動位置が修正されて、部品20の平行移動位置誤差およびプリント配線板302の装着個所の位置誤差等が修正される。吸着端面348と部品338との位置ずれ量が0に減少させられたため、その分、部品338の平行移動位置誤差が変わり、吸着端面348の中心Nのノズル回転軸線Aに対する位置ずれ量と等しくなり、移動位置は、ノズル回転軸線の位置ずれ量ΔXA,ΔYA,吸着端面124の位置ずれ量ΔXN,ΔYNおよび回転位置誤差の修正により生じる部品338の被吸着予定個所の中心のずれが打ち消されるように修正される。このように吸着端面348と部品338との位置ずれが修正されることにより、装着時に吸着端面348が既装着部品338と干渉することが回避される。
【0136】
画像処理の結果、位置ずれを修正する必要がなく、あるいは部品が小形部品でなく、装着が指示された場合には、位置ずれ修正ルーチンのS51の判定結果がNOになってルーチンの実行が終了する。この場合には、位置ずれ修正が行われることなく、保持位置誤差等が修正されてプリント配線板302に装着される。位置ずれ修正位置Qに設けられたヘッド昇降装置354において、運動変換装置のカムフォロワがカムに追従するようにされないのであり、ノズル保持ヘッド336は位置ずれ修正位置Qへ到達しても昇降させられず、間欠回転用モータ350は停止させられない。位置ずれ量が設定量より小さい場合には、位置ずれ修正は行われないのであり、装着能率の低下が抑制される。なお、位置ずれ修正位置Qに設けられたヘッド昇降装置354は、常には、ノズル保持ヘッド336を昇降させるようにされ、位置ずれ量の減少が行われない場合にノズル保持ヘッド336を昇降させないようにされてもよい。
【0137】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、コンピュータ460のヘッド旋回装置352を制御してノズル保持ヘッド336を位置ずれ修正位置Qへ移動させるとともに、S52を実行する部分が仮置き制御部を構成し、S53を実行する部分が位置ずれ減少制御部としての位置ずれ修正制御部を構成し、S54を実行する部分が再保持制御部を構成している。制御装置314の、位置ずれ量が0に減少させられ、修正される場合に位置ずれ修正装置Qに設けられたヘッド昇降装置354が作動するようにする部分が、部品338を仮置き面432に載置させる手段を構成している。
【0138】
なお、前記実施形態においては、吸着ノズルの吸着端面と部品とのずれが小さいか否かを判定するための第一設定量および吸着端面の部品の外形線からの突出部が既装着部品と干渉する恐れがあるか否かを判定するための第二設定量は、プログラマにより設定されていたが、コンピュータにより自動で設定されるようにしてもよい。
【0139】
また、設定量は、一種類のプリント配線板について複数種類設定してもよい。例えば、部品の種類毎に設定してもよく、プリント配線板に装着される全部の部品の各々について設定してもよい。さらに、設定量は、X軸方向とY軸方向とにおいて共通にしてもよく、異ならせてもよい。
【0140】
また、吸着端面と既装着部品との干渉の有無は、既装着部品の有無に基づいて判定されるようにしてもよい。例えば、回路基板の装着面上の、吸着ノズルにより保持された部品が装着されるべき個所を含む領域であって、既装着部品が存在するか否かを検出する既装着部品検出領域を設定する。この領域は、部品毎に予めプログラマによって設定されてもよく、予め設定された規則に従ってコンピュータにより自動で設定されてもよい。例えば、装着される部品の装着位置(装着個所の中心を規定する座標),形状,寸法,寸法誤差,装着姿勢,装着時に生じることが予測される被吸着予定個所の中心の位置誤差,回転位置誤差,吸着ノズルの吸着端面の外のり寸法等に基づいて、吸着端面が、その中心が部品の中心に対して最も大きくずれ、その部品の中心から最も離れた部分の部品の中心に対する距離が最大となる状態で部品を正規の位置に正規の姿勢で装着したときに吸着端面および部品が存在する領域を既装着部品検出領域として設定し、その領域内に既装着部品の少なくとも一部が存在するか否かを調べる。例えば、部品装着プログラムおよび部品情報等により得られる部品の配置,部品の形状,寸法,寸法誤差,装着位置,装着姿勢,装着時に生じることが予測される中心の位置誤差,回転位置誤差に基づいて調べる。既装着部品は、干渉の有無が判定される部品より、実際に先に装着される部品でもよく、回路基板への装着が予定されている全部の部品でもよい。この場合、コンピュータの既装着部品検出領域内に既装着部品が存在するか否かを調べる部分が既装着電子回路部品検出手段を構成する。既装着部品検出領域内における既装着部品の有無は、一連の装着作業の開始に先立って予め部品毎に調べられ、記憶させられてもよく、部品のプリント配線板への装着時に調べるようにしてもよい。前者の場合、部品の装着順を考慮して既装着部品の有無を調べるようにしてもよく、既装着部品の有無を調べる部品に隣接する全部の装着部品を対象として調べてもよい。後者の場合(部品のプリント配線板への装着時に調べられるとき)、部品装着の実際の進行状況に基づいて既装着部品の有無を調べることができる。また、部品の高さを考慮して調べてもよい。既装着部品があっても、その高さが、既装着部品の有無が調べられる部品より設定量以上、低いのであれば、吸着端面と干渉する恐れはなく、既装着部品はなしとすることができる。
【0141】
あるいは、装着面の、吸着ノズルに保持された部品が装着される個所を含む部分を装着面状態認識手段、例えば、撮像装置により撮像して認識し、それにより得られる撮像結果に基づいて既装着部品に関する情報を取得し、既装着部品検出領域内における既装着部品の有無の判定および干渉の有無を判定するようにしてもよい。撮像は、例えば、部品を装着する際に部品毎に行ってもよく、あるいは同一種類の複数枚のプリント配線板に部品が装着される場合、1枚目のプリント配線板への全部の部品の装着の終了後に行って、取得した情報を2枚目以降のプリント配線板への部品の装着時における既装着部品の有無の判定および干渉の有無の判定等に用いるようにしてもよい。前者の場合、既装着部品検出領域内における既装着部品の有無は、部品のプリント配線板への装着時に調べられることとなり、後者の場合、装着に先立って調べることができる。あるいはダミーの回路基板にダミーの部品を装着して撮像し、全部の部品の装着後、装着面を撮像して装着面状態を取得し、取得した情報を実際の回路基板への部品の装着時に用いるようにしてもよい。装着面を撮像すれば、装着面の実際の状態、例えば、部品が装着されているか否か、装着された実際の位置、姿勢等が得られる。上記各実施形態の電子回路部品装着機においては、配線板撮像カメラを装着面状態認識手段として使用することができ、構成を複雑にすることなく、装着面状態を認識し、既装着部品に関する情報を取得することができる。
【0142】
既装着部品検出領域内に既装着部品が一部でも存在するのであれば、既装着部品ありとされ、吸着端面の部品の外形線からの突出部が既装着部品と干渉するか否かが判定される。この判定は、例えば、部品の中心と吸着端面の中心との位置ずれ量が設定量以上であるか否かにより行うことができる。装着面を撮像するのであれば、既装着部品の画像データと、吸着ノズルに保持された部品および吸着端面の部品の外形線からの突出部の画像データとに基づいて干渉の有無を判定してもよい。設定量は、部品装着プログラムから得られる部品の配置,形状,寸法等のデータに基づいて設定され、既装着部品に関する情報と、吸着端面と部品との位置ずれ量とに基づいて干渉の有無が判定されることとなる。これは、既装着部品検出領域を設定することなく、吸着端面の部品の外形線からの突出部と既装着部品との干渉の有無を、位置ずれ量の設定量との比較により判定する場合も同様である。
【0143】
装着面状態を認識手段によって認識する場合、既装着部品検出領域を設定することなく、干渉の有無を判定するようにしてもよい。例えば、認識により得られる装着面状態と、吸着ノズルの吸着端面に吸着された部品と吸着端面との位置ずれおよび吸着端面の外のり寸法等あるいは吸着ノズルに保持された部品および吸着端面の部品の外形線からの突出部の画像データとから干渉の有無を判定する。
【0144】
吸着端面と部品との位置ずれが減少させられた後、吸着ノズルが部品を再保持する前に、仮置き面上に仮置きされた部品を撮像装置により撮像して位置誤差を取得し、位置ずれがあれば修正して再保持するようにしてもよい。例えば、XYロボット型の電子回路部品実装機であれば、配線板撮像カメラによって部品を撮像することができ、ヘッド旋回型の電子回路部品実装機であれば、例えば、位置ずれ修正位置に撮像装置を設けて部品を撮像させればよく、配線板撮像カメラ等の撮像装置が部品認識手段を構成する。
【0145】
XYロボット型の電子回路部品実装機への本発明の適用による特徴と、ヘッド旋回型の電子回路部品実装機への本発明の適用による特徴とは、互いに入れ換えることができる。例えば、XYロボット型の電子回路部品実装機において、吸着ノズルが部品を一旦、解放し、位置ずれ量を減少させて再度保持した後、再度、部品を撮像することなく、回路基板に装着するようにしてもよく、ヘッド旋回型の電子回路部品実装機において、位置ずれ量を減少させて吸着ノズルが部品を再度保持した後、再度、部品を撮像して保持位置誤差を取得するようにしてもよい。この場合、位置ずれ減少位置に部品撮像システムを設けて、吸着ノズルにより再保持された部品を撮像してもよく、位置ずれ減少位置と、回転位置誤差を修正するヘッド回転位置との間に更に別の撮像位置を設け、部品撮像システムを設けて部品を撮像するようにしてもよい。位置ずれ減少位置に撮像装置を設ける場合、例えば、仮置き台等を像形成光が透過可能な部材により作成し、吸着ノズルに再保持された部品を下方から撮像する。あるいは仮置き台と上昇端位置に位置するノズル保持ヘッドとの間の撮像位置と、それらから外れた退避位置とに移動可能に撮像装置を設け、部品の再吸着後、撮像装置を撮像位置へ移動させて部品を撮像させる。
【0146】
吸着端面と部品との位置ずれ量は、仮置き面に電子回路部品を仮置きして減少させるのに限らず、仮置きせず、吸着端面に吸着したままの状態で位置ずれ量を減少させてもよい。吸着ノズルの移動領域ないし移動経路内に位置ずれ減少装置を設け、吸着端面に吸着された部品を吸着端面に吸着したままの状態で吸着端面に対して移動させて、位置ずれ量を減少させるのである。このようにしても、位置ずれ量が設定量以上の場合に減少させるのであれば、位置ずれ量に関係なく、常時、減少動作が行われる場合に比較して、装着能率の低下が低減させられる。
【0147】
また、XYロボット型の電子回路部品装着機において部品を仮置き面に仮置きする場合、部品の被吸着予定個所の中心が、仮置き面上に予め設定された仮置き位置に位置するように仮置きし、吸着ノズルによって再保持する際に、吸着端面の中心を部品の被吸着予定個所の中心に位置させて保持させてもよい。
【0148】
さらに、XYロボット型の電子回路部品装着機においては、フラグFが1にセットされている場合、部品の撮像後、ノズル保持ヘッドが一旦、装着位置へ移動させられ、位置ずれ修正が指示されていれば、仮置き位置へ移動させられるようにされていたが、装着位置への移動の途中に位置ずれ修正が指示されれば、途中からノズル保持ヘッドを仮置き位置へ移動させてもよい。
【0149】
また、図1ないし図17に示す実施形態において、吸着端面と部品との位置ずれ量が小さいか否かおよび吸着端面の突出部と既装着部品との干渉の恐れがあるか否かを判定するために設定量が2段階に設定されていたが、1段階に設定し、1回の判定によって干渉の恐れの有無を検出するようにしてもよい。
【0150】
また、インデックステーブル型の電子回路部品装着機において、吸着端面と部品との位置ずれを減少させる場合、インデックステーブルの回転が停止させられるようにされていたが、回転速度を遅くしてもよく、あるいは、他のノズル保持ヘッドが保持する吸着ノズルに、位置ずれが減少させられる部品を保持させるようにしてもよい。この場合、位置ずれ減少部品は、本来、予定された順序とは異なる順序でプリント配線板に装着されることとなる。例えば、位置ずれ減少部品を吸着していた吸着ノズルを保持するノズル保持ヘッド以外のノズル保持ヘッドにおいて、部品を吸着する予定のない吸着ノズルであって、位置ずれを減少させられる部品を吸着可能な吸着ノズルがあれば、その吸着ノズルに部品を保持させる。あるいは位置ずれ減少部品を吸着可能な別の吸着ノズルについて、本来予定されている部品の吸着に代えて、位置ずれを減少させられた部品を保持させ、装着させてもよい。この吸着ノズルは、位置ずれ減少部品を保持していた吸着ノズルを保持するノズル保持ヘッドとは別のノズル保持ヘッドに保持された吸着ノズルでもよく、同じノズル保持ヘッドに保持された吸着ノズルでもよい。あるいは位置ずれ減少部品を吸着していた吸着ノズルが次に位置ずれ減少位置に至った際に位置ずれ減少部品を保持させてもよい。
【0151】
この際、仮置き部材は、位置ずれ量が0に減少させられるように移動させられるのであるが、位置ずれ減少部品を保持する吸着ノズルが、別の吸着ノズルであれば、その吸着ノズルについて取得されたノズル回転軸線の位置ずれ量,吸着端面のノズル回転軸線に対する位置ずれ量,もともと位置ずれ減少部品を保持していた吸着ノズルのノズル回転軸線の位置ずれ量,吸着端面のノズル回転軸線に対する位置ずれ量,その吸着ノズルの吸着端面の中心と部品の被吸着予定個所の中心とについて撮像により得られた位置ずれ量に基づいて、位置ずれ減少部品を保持する吸着ノズルの吸着端面の中心と部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量が求められ、その位置ずれ量が0に減少させられるように仮置き部材が仮置き部材移動装置によって移動させられる。
【0152】
仮置き部材移動装置は、可撓性を有する部材の撓みの利用により仮置き台を移動させる装置に限らず、例えば、プリント配線板をXY座標面内において移動させるXYテーブル装置と同様に、モータを駆動源とし、ナットおよびねじ部材を含む移動装置によって移動部材を直接移動させる装置を2組、組み合わせて、仮置き台をXY座標面内の任意の位置へ移動させる装置としてもよい。
【0153】
また、仮置き面はゴムにより形成され、仮置きされた部品が動かないようにされていたが、例えば、部品保持装置を設けて部品が動かないようにしてもよい。例えば、部品保持装置として部品吸着装置を設けて部品を吸着する。仮置き部材に仮置き面に開口する負圧供給穴を設け、負圧を供給して部品を吸着させるのである。
【0154】
さらに、ノズル保持ヘッドの部品受取り位置を補正する場合、吸着端面の中心の部品の被吸着予定個所の中心に対する最新の位置ずれ量に基づいて、前回の部品取出し時における部品受取り位置を補正するようにしてもよい。
【0155】
さらに、上記各実施形態においては、吸着端面の部品の外形線からの突出部と既装着部品との干渉を回避するべく、位置ずれを減少させるようにされていたが、干渉回避以外の目的で位置ずれ量を減少させてもよく、その場合、全部の部品について干渉の有無を判定してもよく、予め設定された部品について位置ずれ量が減少が必要な大きさであるか否かを判定し、必要であれば、位置ずれを減少させるようにしてもよい。
【0156】
また、吸着端面と部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量は、回路基板に装着される部品のうち、予め定められた部品、例えば小形の部品について求められ、部品受取り時に部品受取り位置が補正されるようにしてもよい。この際、例えば、PDGにおいて、位置ずれ量を求める部品を予め設定しておいてもよく、あるいは吸着ノズルに保持された部品の撮像時に平面視形状の寸法に基づいて設定されてもよい。あるいは、例えば、XYロボット型の電子回路部品装着機においてノズル保持ヘッドを複数設け、複数の吸着ノズルによって部品を吸着させる場合、複数の吸着ノズルを部品の大きさによって使い分けるのであれば、吸着端面の外のり寸法が大の吸着ノズルあるいは中の吸着ノズルによって保持される部品については、位置ずれ量の取得が不要であるとし、位置ずれ量の減少制御も不要であるとする。
【0157】
さらに、上記各実施形態においては、説明を簡単にするために、平面視形状が四角形の部品は、その互いに直交する2辺がX軸,Y軸に平行な姿勢で装着されることとしたが、それ以外の姿勢、例えば、X軸に対して45度傾斜して装着されてもよく、その場合にも、装着姿勢において吸着端面の中心と部品の被吸着予定個所の中心との位置ずれ量が求められるとともに干渉の有無が判定され、干渉するのであれば、位置ずれ量が減少させられるようにされる。
【0158】
また、図1ないし図17に示す実施形態において、部品供給具と、部品供給具から部品を取り出す吸着ノズルとの組み合わせが決まっておらず、同じ部品供給具から異なる吸着ノズルが部品を取り出す場合、例えば、部品装着装置が同じ種類の吸着ノズルを複数備え、それら吸着ノズルが同じ部品供給具から部品を取り出すことがある場合、吸着端面と部品との位置ずれは、部品供給具と吸着ノズルとの組合わせと対応付けて記憶させ、その組合わせ毎に部品取出し位置ないし部品受取り位置の補正量を求める。
【0159】
さらに、部品を仮置き面に載置する際、部品の回転位置誤差を修正して載置してもよい。
【0160】
また、仮置き面を仮置き面昇降装置により昇降させて、ノズル保持ヘッドが保持する部品が仮置き面上に載置されるようにしてもよい。
【0161】
また、吸着ノズルの吸着端面の形状は、円形以外でもよく、例えば、楕円形,正方形,長方形でもよい。楕円形の場合、吸着端面と部品との位置ずれを減少させるか否かを決める設定量は、長軸方向と短軸方向とにおいて同じにしてもよく、異ならせてもよい。長方形の場合も、設定量は、長辺方向と短辺方向とにおいて同じにしてもよく、異ならせてもよい。例えば、設定量を部品の種類毎に設定するのであれば、部品の形状,寸法に応じて設定し、長軸方向あるいは長辺方向と短軸方向あるいは短辺方向とで同じにし、あるいは異ならせる。
【0162】
さらに、吸着端面と部品との位置ずれ量として、吸着端面の部品の外形線からの突出量を取得してもよく、位置ずれ量を設定量と比較するのであれば、取得した突出量を設定量と比較して位置ずれ量を減少させ、あるいは減少させないようにしてもよい。部品の平面視形状の外形寸法のばらつきや誤差は無視し得るほど小さいとすれば、吸着端面と部品との位置ずれが大きいほど突出量は大きく、突出量に基づいて位置ずれ量を減少させ、例えば、突出部と既装着部品との干渉を回避することができる。この場合、制御装置の吸着端面の部品の外形線からの突出量を取得する部分が突出量取得手段を構成する。
【0163】
また、ヘッド旋回型の電子回路部品装着機においては、未だ公開されていないが、本出願人に係る特願2002−145670の出願に記載されているように、複数個のフィーダをパレットに搭載し、そのパレットをY軸方向に移動させることにより、全部のフィーダを一斉にY軸方向に移動させて部品受取り位置をY軸方向において補正するようにしてもよい。
【0164】
さらに、上記実施形態においてヘッド旋回型の電子回路部品装着機は、インデックステーブル型とされていたが、それ以外のヘッド旋回型の電子回路部品装着機にも本発明は適用可能である。例えば、複数のノズル保持ヘッドがそれぞれ、共通の旋回軸線のまわりに互いに独立に回動可能な複数の回動部材にそれぞれ設けられ、複数の回動部材に、それぞれ上記旋回軸線のまわりに一周するとともに、その一周の間に1回以上の停止を含み、かつ互いに一定時間差を有する回動運動が回動運動付与装置により付与される電子回路部品装着機にも本発明を適用することが可能である。
【0165】
電子回路部品装着機は、ノズル保持ヘッドが、ヘッド移動装置により、回路基板の装着面に平行な平面内において互いに直交する2方向の一方に移動させられるとともに、回路基板が基板保持装置移動装置によって2方向の他方に移動させられる装着機としてもよい。これらヘッド移動装置および基板保持装置移動装置が、ノズル保持ヘッドと回路基板とを、装着面に平行な方向に相対移動させる相対移動装置を構成する。この際、部品供給装置は、例えば、複数のフィーダを含み、それらフィーダが部品装着ヘッドの移動方向に平行な方向に並び、位置を固定し、静止して設けられたものとされる。フィーダにおいて、部品送り装置による部品の送り位置を制御することにより、部品受取り位置を部品送り方向において補正することが可能である。
【0166】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電子回路部品装着機を示す平面図である。
【図2】上記電子回路部品装着機を示す正面図(一部断面)である。
【図3】上記電子回路部品装着機の部品装着装置を示す側面図である。
【図4】上記電子回路部品装着機の部品供給装置のフィーダに保持されたテープ化電子回路部品に被せるカバーを示す平面図である。
【図5】上記テープ化電子回路部品を示す平面図である。
【図6】上記電子回路部品装着機に設けられた仮置き台を示す側面図である。
【図7】上記電子回路部品装着機を制御する制御装置を示すブロック図である。
【図8】上記制御装置により実行される部品装着ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】上記制御装置により実行される修正・装着指示ルーチン−Iを示すフローチャートである。
【図10】上記制御装置により実行される修正・装着指示ルーチン−IIを示すフローチャートである。
【図11】前記部品装着装置の吸着ノズルのノズル回転軸線の位置ずれ量の取得を説明する図である。
【図12】上記吸着ノズルの吸着端面のノズル回転軸線に対する位置ずれ量の取得を説明する図である。
【図13】上記吸着ノズルによる部品の保持位置誤差の取得を説明する図である。
【図14】上記吸着ノズルの吸着端面の中心と部品の中心との位置ずれ量の取得を説明する図である。
【図15】上記吸着ノズルの吸着端面が部品を位置ずれなく吸着し、装着する場合と、吸着時に位置ずれが生じ、その状態で装着する場合とを説明する図である。
【図16】上記吸着ノズルに吸着された部品の仮置き面への仮置きを説明する図である。
【図17】上記仮置き面に仮置きされた部品と吸着端面との位置ずれの修正を説明する図である。
【図18】本発明の別の実施形態である電子回路部品装着機を示す平面図である。
【図19】
図18に示す電子回路部品装着機の部品装着装置を示す側面図(一部断面)で
ある。
【図20】
図19に示す部品装着装置のノズル保持ヘッドを示す側面図(一部断面)であ
る。
【図21】
図18に示す電子回路部品装着機に設けられた位置ずれ修正装置および昇降装
置を示す正面図である。
【図22】
図18に示す電子回路部品装着機を制御する制御装置を示すブロック図である

【図23】
図22に示す制御装置により実行される修正・装着指示ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図24】
図22に示す制御装置により実行される位置ずれ修正ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図25】
図18に示す電子回路部品装着機における部品と吸着端面との位置ずれの修正
を説明する図である。
【符号の説明】
14:プリント配線板 20:電子回路部品 22:部品装着装置 24:部品供給装置 30:フィーダ 60:ノズル保持ヘッド 96:XYロボット 114:吸着ノズル 124:吸着端面 182:部品撮像カメラ 200:仮置き台 206:仮置き面 210:制御装置 302:プリント配線板 310:部品装着装置 314:制御装置 332:テープフィーダ 336:ノズル保持ヘッド 338:電子回路部品 340:吸着ノズル 348:吸着端面 352:ヘッド旋回装置 362:部品撮像カメラ 370:位置ずれ修正装置 372:仮置き台 374:仮置き台移動装置 432:仮置き面

Claims (11)

  1. 電子回路部品を吸着ノズルの吸着端面に吸着して保持し、回路基板に装着する電子回路部品装着機であって、
    前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量が設定量以上である場合には、その位置ずれ量を設定量より小さい量まで減少させ、位置ずれ量が設定量より小さい場合にはそれ以上減少させない位置ずれ減少手段を含むことを特徴とする電子回路部品装着機。
  2. 吸着ノズルの吸着端面によって電子回路部品を吸着して保持し、回路基板に装着する電子回路部品装着機であって、
    前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせ、その電子回路部品が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて電子回路部品と前記吸着端面との位置ずれを減少させた後、吸着ノズルに電子回路部品を再び吸着させる位置ずれ減少手段を含むことを特徴とする電子回路部品装着機。
  3. 前記吸着端面の電子回路部品の外形線から突出した突出部が、その吸着端面に吸着された電子回路部品の前記回路基板への装着時に、回路基板に既に装着されている既装着電子回路部品と干渉する恐れがある場合に、前記位置ずれ減少手段を作動させて、吸着端面と既装着電子回路部品との干渉を回避させる干渉回避手段を含む請求項1または2に記載の電子回路部品装着機。
  4. 電子回路部品を吸着端面により吸着して保持する吸着ノズルを保持するノズル保持ヘッドと、
    少なくともそのノズル保持ヘッドに、前記吸着ノズルが保持した電子回路部品を前記回路基板に装着させるための運動を付与する運動付与装置と、
    その運動付与装置を制御することにより、電子回路部品を回路基板に装着させる制御装置と
    を含む電子回路部品装着機であって、
    前記制御装置に、
    前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせる仮置き制御部と、
    その電子回路が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて、前記吸着端面と仮置き面上の電子回路部品との位置ずれを減少させる位置ずれ減少制御部と、
    その位置ずれ減少制御部により位置ずれが減少させられた吸着端面に再び電子回路部品を吸着させて保持させる再保持制御部と
    を設けたことを特徴とする電子回路部品装着機。
  5. 前記運動付与装置が、少なくとも、前記ノズル保持ヘッドを、前記回路基板の装着面に平行な移動平面内において移動させ、部品供給装置から電子回路部品を受け取らせ、前記装着面に装着させるヘッド移動装置を含み、前記仮置き制御部が、前記ヘッド移動装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記仮置き面上の予め設定された仮置き位置上へ移動させる手段を含み、前記位置ずれ減少制御部が、前記ヘッド移動装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記吸着端面と電子回路部品との位置ずれが減少させられる位置へ移動させる手段を含む請求項4に記載の電子回路部品装着機。
  6. 前記運動付与装置が、それぞれ前記吸着ノズルを保持する複数のノズル保持ヘッドを共通の旋回軸線まわりに旋回させ、複数の停止位置に順次停止させるヘッド旋回装置を含み、前記複数の停止位置の1つに、前記仮置き面を備えた仮置部材と、その仮置き部材を前記吸着ノズルの軸線と直交する方向に移動させる仮置き部材移動装置とが設けられ、その停止位置が位置ずれ減少位置とされるとともに、前記仮置き制御部が、前記ヘッド旋回装置を制御し、前記ノズル保持ヘッドを前記位置ずれ減少位置へ移動させるとともに、前記電子回路部品を前記仮置き面上に載置させる手段を含み、前記位置ずれ減少制御部が、前記仮置き部材移動装置を制御し、前記仮置き部材を、前記仮置き面上に載置された電子回路部品と、前記位置ずれ減少位置に停止させられた前記ノズル保持ヘッドの吸着ノズルの吸着端面との位置ずれが減少させられる位置へ移動させる手段を含む請求項4に記載の電子回路部品装着機。
  7. 前記仮置き面上に載置された電子回路部品の仮置き面に対する相対移動を防止する相対移動防止手段を含む請求項2,4ないし6のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
  8. 前記吸着端面に吸着された電子回路部品を認識する認識手段と、前記吸着ノズルが前記吸着端面に再び電子回路部品を吸着して保持した後、少なくとも吸着端面に吸着された電子回路部品を再度認識する再度認識手段を含む請求項2,4ないし7のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
  9. 前記電子回路部品を供給する部品供給装置の部品供給部からの電子回路部品の受取り時に、前記吸着端面の前記部品供給部から供給される電子回路部品に対する位置ずれを修正する部品位置ずれ修正手段を含む請求項1ないし8のいずれかに記載の電子回路部品装着機。
  10. 電子回路部品を吸着ノズルの吸着端面に吸着により保持させ、回路基板に装着する電子回路部品装着方法であって、
    前記吸着端面に吸着された電子回路部品と吸着端面との位置ずれ量が設定量以上である場合に、その位置ずれ量を設定量より小さい量まで減少させた上で、電子回路部品を前記回路基板に装着させる第一種装着工程と、
    前記位置ずれ量が前記設定量より小さい場合に、前記位置ずれを減少させることを省略して、電子回路部品を回路基板に装着させる第二種装着工程と
    を含むことを特徴とする電子回路部品装着方法。
  11. 吸着ノズルの吸着端面に電子回路部品を吸着により保持させ、回路基板に装着する電子回路部品装着方法であって、
    前記吸着ノズルに、回路基板の電子回路部品が装着されるべき個所とは別の仮置き面に電子回路部品を仮置きさせる仮置き工程と、
    その電子回路部品が仮置きされた仮置き面と前記吸着ノズルとを仮置き面に平行な方向に相対移動させて電子回路部品と前記吸着端面との位置ずれを減少させる位置ずれ減少工程と、
    その位置ずれ減少工程の後、前記吸着端面に電子回路部品を再び吸着により保持させる再保持工程と
    を含むことを特徴とする電子回路部品装着方法。
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