JP2004219981A - 化学増幅型レジスト組成物、その製造方法及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

化学増幅型レジスト組成物、その製造方法及びそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 160nm以下、具体的にはF2エキシマレーザー光(157nm)の光源使用時に十分な透過性を示し、且つ経時保存後のパーティクル増加及び経時保存後の感度変動が小さい化学増幅型レジスト組成物、その製造方法及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】 (A)ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)溶剤
を含有し、且つ金属不純物の含有量が、100ppb以下である化学増幅型レジスト組成物、その製造方法及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、超LSI、高容量マイクロチップの製造などのマイクロリソグラフィープロセスや、その他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられる化学増幅型レジスト組成物及びその製造方法に関するものである。更に詳しくは、160nm以下の真空紫外光を使用して高精細化したパターンを形成し得る化学増幅型レジスト組成物及びその製造方法に関するものである。
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造においては、クオーターミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。パターンの微細化を図る手段の一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される露光光源の短波長化が知られている。
例えば、1Gビット以上の集積度の半導体製造に於いては、近年より短波長の光源であるArFエキシマレーザー光(193nm)の使用、更には0.1μm以下のパターンを形成する為にF2エキシマレーザー光(157nm)の使用が検討されている。
これら光源の短波長化に合わせ、レジスト材料の構成成分及びその化合物構造も大きく変化している。
2エキシマレーザー光(157nm)に対しては、フッ素原子(パーフルオロ構造)を導入した樹脂が157nmに十分な透明性を有することが非特許文献1(Proc. SPIE. Vol.3678. 13頁(1999))にて報告され、有効なフッ素樹脂の構造が非特許文献2(Proc. SPIE. Vol.3999. 330頁(2000))、非特許文献3(同357頁(2000))、非特許文献4(同365頁(2000))、特許文献1(国際公開第00/17712号パンフレット)等に提案され、フッ素原子含有樹脂を含有するレシスト組成物の検討がなされてきている。
しかしながら、これらのレジストは、157nmにおける透明性や、感度、解像力等の諸性能を満足するものではなかった。
また、従来のフッ素原子含有樹脂を含有するF2エキシマレーザー用レジストは、経時に於ける感度変動やパーティクル数の増加の点に於ける改善が望まれていた。
また、特許文献2(特開平6−175359号公報)には、化学増幅型レジスト組成物中に於ける金属不純物の含有量が多い場合に感度が低下するとの指摘があり、金属不純物の管理方法として分液精製による処理が記載されている。
「プロス・エスピーアイイー」、第3678巻、第13頁、1999年(Proc. SPIE. Vol.3678. 13頁(1999)) 「プロス・エスピーアイイー」、第3999巻、第330頁、2000年(Proc. SPIE. Vol.3999. 330頁(2000) 「プロス・エスピーアイイー」、第3999巻、第357頁、2000年(Proc. SPIE. Vol.3999. 357頁(2000) 「プロス・エスピーアイイー」、第3999巻、第365頁、2000年(Proc. SPIE. Vol.3999. 365頁(2000) 国際公開第00/17712号パンフレット 特開平6−175359号公報
従って、本発明の目的は、160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の露光光源の使用に好適な化学増幅型レジスト組成物及びその製造方法を提供することであり、具体的には157nmの光源使用時に十分な透過性を示し、且つ、経時で感度及びパーティクル数の変動が抑制された化学増幅型レジスト組成物及びその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記諸特性に留意し鋭意検討した結果、化学増幅型レジスト組成物中の金属不純物の含有量が経時保存下に於けるレジストの感度変化及びパーティクル数の変動を引き起こすとの知見を見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記構成である。
(1) (A)ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するフッ素原子含有樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)溶剤
を含有し、且つ金属不純物の含有量が、100ppb以下であることを特徴とする化学増幅型レジスト組成物。
(2) (A)成分のフッ素原子含有樹脂が、下記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位を有することを特徴とする(1)に記載の化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2004219981
一般式(Z)中、
50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
(3) (1)又は(2)に記載の化学増幅型レジスト組成物の製造方法に於いて、フッ素原子含有樹脂を含む溶液をイオン交換フィルターにより濾過する工程を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト組成物の製造方法。
(4) (1)又は(2)に記載の化学増幅型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
以下、更に、本発明の好ましい実施の態様を挙げる。
(5) (A)成分のフッ素含有樹脂が、下記一般式(I)〜(XIV)から選ばれる少なくとも1種を有することを特徴とする(1)に記載の化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2004219981
一般式(I)中、R5は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表わす。環Aは、フェニル基又はシクロヘキシル基を表す。R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表わす。但し、R50〜R55の内の少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。Rは、それぞれ独立に、水素原子又は有機基を表わす。kは、1〜5の整数を表わす。
Figure 2004219981
一般式(II)中、R17及びR17aは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。R18は、水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
Figure 2004219981
一般式(III)中、R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。R21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又は−D−CN基を表す。Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
Figure 2004219981
一般式(IV)〜(IX)中、R25、R26、R27、R27a、R27b及びR27cは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。R28は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R25とR26、R27とR28とは、互いに結合して環を形成してもよい。R31、R35、R37及びR44は、水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表す。R32、R33、R34、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基若しくはアルコキシ基を表す。B1、B2、B3及びB4は、各々独立に、単結合又は2価の連結基を表す。n'は、0又は1を表す。
Figure 2004219981
一般式(X)中、Ra1〜Ra3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。Ra4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアラルキル基を表す。nは、1〜5の整数を表す。nが2以上の場合に2つ以上あるRa4は同じでも異なっていてもよい。(Z)は、脂環式炭化水素基を表す。Qは、水酸基又は酸分解性基を表す。L1及びL2は、各々独立に、単結合又は2価の連結基を表す。
Figure 2004219981
一般式(XI)中、R9〜R11は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。但し、R9〜R11の内の少なくとも1つは水素原子ではない。Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。A1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Figure 2004219981
一般式(XII)中、Rk1、Rk2及びRk3は、各々独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。X1は、水素原子又は酸の作用により分解する基を表す。mは、0又は1を表す。laは0又は1を表し、lbは0〜2の整数を表し、lcは0〜5の整数を表す。
Figure 2004219981
一般式(XIII)中、Rx1〜Rx3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R9〜R20は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R9〜R14の内の少なくとも1つはフッ素原子であり、R15〜R20の内の少なくとも1つはフッ素原子である。Z1は、フェニレン基、シクロヘキシレン基、アダマンタン残基又はノルボルナン残基を表す。L2は、単結合又は2価の連結基を表す。Y1は、水素原子又は有機基を表す。qは、0又は1を表す。
Figure 2004219981
一般式(XIV)中、R38〜R40は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアラルキル基を表す。L3は、単結合又は2価の連結基を表す。Y5は、水素原子又は有機基を表す。mは、0又は1を表す。
(6) 前記イオン交換フィルターのイオン交換基が、ポリプロピレン製多孔膜若しくはポリエチレン製多孔膜に固定されていることを特徴とする(3)に記載の化学増幅型レジスト組成物の製造方法。
(7) 濾過速度が、500〜10000cc/min/m2の範囲であることを特徴とする(3)又は(6)に記載の化学増幅型レジスト組成物の製造方法。
(8) (1)、(2)又は(5)に記載の化学増幅型レジスト組成物の製造方法に於いて、
フッ素原子含有樹脂を含む溶液をイオン交換フィルターにより濾過する工程、
次いで、溶剤溶液に(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を混合して混合液を調製する工程及び
混合液を不溶コロイド除去フィルターにより濾過する工程
を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト組成物の製造方法。
本発明により、経時保存後のパーティクル増加及び経時保存後の感度変動が小さい化学増幅型レジスト組成物及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
[1](A)ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するフッ素原子含有樹脂
本発明の化学増幅型レジスト組成物は、ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するフッ素原子含有樹脂を含有する。
ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するフッ素原子含有樹脂は、前記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
一般式(Z)中、R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
50〜R55のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
50〜R55は、フッ素原子であることが好ましい。
一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位の具体例としては、例えば、後に記載する、下記一般式(I)で表される繰り返し単位の具体例の内の(I−1)〜(I−4)、(I−7)〜(I−10)、(I−14)、(I−18)、(I−19)、(I−21)、(I−22)、下記一般式(VI)で表される繰り返し単位の具体例の内の(VI−1)、(VI−7)、(VI−8)、(VI−10)、下記一般式(VII)で表される繰り返し単位の具体例の内の(VII−1)、(VII−5)、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位の具体例の内の(VIII−1)、(VIII−3)、(VIII−5)〜(VIII−8)、下記一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例の内の(II−21)、(II−23)、下記一般式(X)で表される繰り返し単位の具体例の内の(X−22)〜(X−34)、(X−39)等を挙げることができる。
フッ素原子含有樹脂(A)は、下記一般式(I)〜(XIV)で表される繰り返し単位を少なくとも1種有することが好ましく、下記一般式(I)〜(XIV)で表される繰り返し単位によって構成されることがより好ましく、下記一般式下記一般式(I)〜(XIV)で表される繰り返し単位によって構成され、且つ繰り返し単位の少なくとも1つに一般式(Z)で表される基を有することが特に好ましい。
Figure 2004219981
一般式(I)中、R5は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表わす。環Aは、フェニル基又はシクロヘキシル基を表す。R50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表わす。但し、R50〜R55の内の少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。Rは、それぞれ独立に、水素原子又は有機基を表わす。kは、1〜5の整数を表わす。
Figure 2004219981
一般式(II)中、R17及びR17aは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。R18は、水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
Figure 2004219981
一般式(III)中、R19及びR20は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。R21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基又は−D−CN基を表す。Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
Figure 2004219981
一般式(IV)〜(IX)中、R25、R26、R27、R27a、R27b及びR27cは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。R28は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R25とR26、R27とR28とは、互いに結合して環を形成してもよい。R31、R35、R37及びR44は、水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表す。R32、R33、R34、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基若しくはアルコキシ基を表す。B1、B2、B3及びB4は、各々独立に、単結合又は2価の連結基を表す。n'は、0又は1を表す。
Figure 2004219981
一般式(X)中、Ra1〜Ra3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキル基を表す。Ra4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアラルキル基を表す。nは、1〜5の整数を表す。nが2以上の場合に2つ以上あるRa4は同じでも異なっていてもよい。(Z)は、脂環式炭化水素基を表す。Qは、水酸基又は酸分解性基を表す。L1及びL2は、各々独立に、単結合又は2価の連結基を表す。
Figure 2004219981
一般式(XI)中、R9〜R11は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。但し、R9〜R11の内の少なくとも1つは水素原子ではない。Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。A1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Figure 2004219981
一般式(XII)中、Rk1、Rk2及びRk3は、各々独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。X1は、水素原子又は酸の作用により分解する基を表す。mは、0又は1を表す。laは0又は1を表し、lbは0〜2の整数を表し、lcは0〜5の整数を表す。
Figure 2004219981
一般式(XIII)中、Rx1〜Rx3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R9〜R20は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R9〜R14の内の少なくとも1つはフッ素原子であり、R15〜R20の内の少なくとも1つはフッ素原子である。Z1は、フェニレン基、シクロヘキシレン基、アダマンタン残基又はノルボルナン残基を表す。L2は、単結合又は2価の連結基を表す。Y1は、水素原子又は有機基を表す。qは、0又は1を表す。
Figure 2004219981
一般式(XIV)中、R38〜R40は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアラルキル基を表す。L3は、単結合又は2価の連結基を表す。Y5は、水素原子又は有機基を表す。mは、0又は1を表す。
一般式(I)に於いて、R5及びR50〜R55のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
5のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
50〜R55は、フッ素原子であることが好ましい。
Rが表わす有機基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基が好ましい。
Rが表わす有機基としてのアルキル基、アルキルカルボニル基に於けるアルキル基は、直鎖状及び分岐状アルキル基を挙げることができ、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
Rが表わす有機基としてのシクロアルキル基は、単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
Rが表わす有機基としてのアシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
Rが表わす有機基としてのアルコキシカルボニル基に於けるアルコキシ基は、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
Rが表わす有機基としてのアルキル基等が有していてもよい置換基としては、アミノ基、アミド基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
一般式(II)に於いて、R17及びR17aは、一般式(I)に於けるR5と同様のものである。
18のアルキル基として、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等)を挙げることができる。
18のシクロアルキル基として、好ましくは炭素数3〜10個のシクロアルキル基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロへキシル基、アダマンチル基等)を挙げることができる。
18のアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14個のアリール基(フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)を挙げることができる。
18のアラルキル基としては、好ましくは炭素数2〜12個のアラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、クミル基等)を挙げることができる。
一般式(III)に於いて、R19、R20は、一般式(I)に於けるR5と同様のものである。
21のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
21のアルキル基として、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等)を挙げることができる。
Dの2価の連結基としては、例えば、オキシ基、カルボニル基、置換基を有していてもよい、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びこれらを更に結合した2価の連結基を挙げることができる。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。アルケニレン基としては、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等を挙げることができる。アリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等を挙げることができる。
一般式(IV)〜(IX)に於いて、R32、R33、R34、R41、R42、R43のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
25〜R28(R27a、R27b、R27cを含む。以下同様)、R31〜R35、R37、R41〜R44のアルキル基として、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等)を挙げることができる。
25〜R28、R31、R35、R37、R44のシクロアルキル基として、好ましくは炭素数3〜10個のシクロアルキル基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロへキシル基、アダマンチル基等)を挙げることができる。
31〜R35、R37、R41〜R44のアルコキシ基及びアルコキシカルボニル基に於けるアルコキシ基として、好ましくは炭素数1〜5個のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等)を挙げることができる。
31、R35、R37、R44のアシル基として、好ましくは炭素数1〜12個のアシル基(アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基等)を挙げることができる。
25〜R28のアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14個のアリール基(フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)を挙げることができる。
1、B2、B3、B4の2価の連結基としては、例えば、オキシ基、カルボニル基、置換基を有していてもよい、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基及びこれらを更に結合した2価の連結基を挙げることができる。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等を挙げることができる。アルケニレン基としては、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等を挙げることができる。アリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等を挙げることができる。
一般式(X)に於いて、Ra1〜Ra3及びRa4のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
a1〜Ra3及びRa4のアルキル基及びRa4のアルコキシ基に於けるアルキル基は、炭素数1〜5個のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等を挙げることができる。
a4のアリール基は、炭素数6〜10個のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
a4のアラルキル基は、炭素数7〜12個のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等を挙げることができる。
a1〜Ra3及びRa4のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基等は、置換基を有していなくともよいし、置換基を有していてもよい。
a1〜Ra3及びRa4のアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基等が有していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜3個)、シアノ基等を挙げることができる。
a4は、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、シアノ基、メチル基、エチル基が好ましい。
(Z)の脂環式炭化水素基は、一般に炭素数7〜30個のもの、好ましくは炭素数7〜20個のもの、より好ましくは炭素数7〜15個のものを挙げることができる。脂環式炭化水素基は、単環型でも多環型でもよく、例えば、シクロヘプタン残基 、シクロオクタン残基、ノルボルナン残基、アダマンタン残基、トリシクロデカン残基 、テトラシクロドデカン残基等を挙げることができ、好ましくはノルボルナン残基、アダマンタン残基、トリシクロデカン残基、テトラシクロドデカン残基を挙げることができる。
Qの酸分解性基としては、後記の酸分解性基を挙げることができる。
1及びL2の2価の連結基としては、例えば、置換基を有していてもよい、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−O−R22a−、−O−CO−R22b−、−CO−O−R22c−、−CO−N(R22d)−R22e−等を挙げることができる。R22a、R22b、R22c及びR22eは、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R22dは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
アルキレン基としては、直鎖状及び分岐状アルキレン基を挙げることができ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の単環の残基、またはノルモルナン骨格、アダマンタン骨格等の多環の残基が挙げられる(炭素数5〜12)。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
1及びL2の2価の連結基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、シアノ基等を挙げることができ、フッ素原子が好ましい。
一般式(XI)に於いて、R9〜R11の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜3の直鎖状アルキル基が好ましく、例えば、パーフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基等を挙げることができる。
Ra、A1のアルキル基としては、炭素数1〜8個のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
Ra、A1のシクロアルキル基としては、単環型でもよく、多環型でのよい。単環型としては、炭素数3〜8個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
Ra、A1のアリール基としては、炭素数6〜10個のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を挙げることができる。
Ra、A1のアラルキル基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
Ra、A1のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は、置換基を有していてもよい。Ra、A1のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
一般式(XII)に於ける、Rk1、Rk2及びRk3のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rk1、Rk2及びRk3のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。Rk1、Rk2及びRk3のアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基としては、上記アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキル基が好ましい。
Rk1、Rk2及びRk3のアルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
Rk1、Rk2及びRk3は、ハロゲン原子、パーフルオロアルキル基が好ましく、ハロゲン原子がより好ましい。ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。
1の2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−O−R22a−、−O−C(=O)−R22b−、−C(=O)−O−R22c−、−C(=O)−N(R22d)−R22e−等を挙げることができる。R22a、R22b、R22c及びR22eは、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R22dは、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜10)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜10)を表す。
アルキレン基は、炭素数1〜8の直鎖状及び分岐状アルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等を挙げることができる。
シクロアルキレン基は、炭素数5〜12のシクロアルキレン基が好ましく、例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の単環の残基及びノルモルナン骨格、アダマンタン骨格等の多環の残基等を挙げることができる。
アルケニレン基は、炭素数2〜6のアルケニレン基が好ましく、例えば、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等を挙げることができる。
アリーレン基は、炭素数6〜15のアリーレン基が好ましく、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等を挙げることができる。
1の2価の連結基が有していてもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、シアノ基等を挙げることができ、フッ素原子が好ましい。
1は、単結合、メチレン基又は−O−基であることが好ましい。
1の酸の作用により分解する基(以下、「酸分解性基」ともいう)としては、例えば−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−COO−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)COO−C(R36)(R37)(R38)等が挙げられる。
尚、−C(R36)(R37)(R38)は、炭素原子にR36〜R38で表される各々の基が単結合で結合している基を意味する。以下、同様とする。
36〜R39は、各々独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R36とR39とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01、R02は、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアラルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表す。
36〜R39、R01及びR02のアルキル基としては、炭素数1〜8個のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基としては、単環型でもよく、多環型でのよい。単環型としては、炭素数3〜8個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20個のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01及びR02のアリール基としては、炭素数6〜10個のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアラルキル基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアルケニル基としては、炭素数2〜8個のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
酸分解性基の好ましい具体例としては、1−アルコキシ−1−エトキシ基、1−アルコキシ−1−メトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基、t−アルキルオキシカルボニル基、エトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、t−アルキルカルボニルメチル基等が好ましく挙げられる。
la、lb、lcの合計は、0〜5が好ましく、0〜3がより好ましい。
一般式(XIII)に於ける、Rx1〜Rx3の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等を挙げることができる。
9〜R20のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等を挙げることができる。R9〜R20のアルキル基は、置換基を有していてもよい。R9〜R20のアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子を挙げることができる。
1は、置換基を有していてもよい。Z1が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、シアノ基等を挙げることができる。Z1が有していてもよい置換基として、好ましくは、フッ素原子、ヒドロキシル基であり、より好ましくは、フッ素原子である。Z1が置換基としてフッ素原子を有する場合、フッ素原子の数は、1〜5個が好ましく、1〜3個がより好ましい。
2の2価の連結基は、一般式(XII)に於けるL1の2価の連結基と同様のものを挙げることができる。
1の有機基としては、酸の作用により酸素原子から脱離する酸分解性基と、酸が作用しても酸素原子から脱離しない非酸分解性基とを挙げることができる。
1の酸分解性基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37、R36とR39とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01及びR02のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
1の非酸分解性基としては、酸が作用しても酸素原子から脱離しない、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基等を挙げることができる。
1の非酸分解性のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
1の非酸分解性のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
1の非酸分解性のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
1の非酸分解性のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
1の非酸分解性のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
1の非酸分解性基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
一般式(XIV)に於ける、R38〜R40のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
38〜R40のアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
38〜R40のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
38〜R40のアルコキシ基は、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等を挙げることができる。
38〜R40のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
38〜R40のアルキル基、アリール基等が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
38〜R40は、水素原子又はハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましく、R38がフッ素原子であることが特に好ましい。
3の2価の連結基は、一般式(XII)に於けるL1の2価の連結基と同様のものを挙げることができる
5の有機基は、一般式(XIII)に於けるY1の有機基と同様のものを挙げることができる。
フッ素原子含有樹脂(A)は、繰り返し単位の少なくとも1つに酸分解性基(酸の作用により分解してアルカリ可溶性となる基)をもつことにより、酸の作用による分解しアルカリ現像液に対する溶解度が増大する。
酸の作用により分解しアルカリ可溶性となる基としては、例えば−O−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R18d)(R18e)(OR18g)、−O−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R01)(R02)COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(OR18g)等が挙げられる。R18d〜R18gは、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。R01、R02は、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。R18d〜R18gの内の2つが結合して環を形成してもよい。
18d〜R18g、R01〜R02のアルキル基として、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等)を挙げることができる。
18d〜R18g、R01〜R02のシクロアルキル基として、好ましくは炭素数3〜10個のシクロアルキル基(シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロへキシル基、アダマンチル基等)を挙げることができる。
18d〜R18g、R01〜R02のアルケニル基として、好ましくは炭素数2〜4個のアルケニル基(ビニル基、プロペニル基、アリル基等)を挙げることができる。
18d〜R18g、R01〜R02のアリール基としては、好ましくは炭素数6〜14個のアリール基(フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等)を挙げることができる。
18d〜R18g、R01〜R02のアラルキル基としては、好ましくは炭素数2〜12個のアラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、クミル基等)を挙げることができる。
酸の作用により分解してアルカリ可溶性となる基は、例えば、一般式(I)に於ける−OR基、一般式(II)に於ける−COOR18基、一般式(VI)に於ける−OR31基、一般式(VII)に於ける−OR35基、一般式(VIII)に於ける−OR37基、一般式(IX)に於ける−COOR44基、一般式(X)に於けるQ基等として形成することができる。
以下に、一般式(I)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
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以下に、一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
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以下に、一般式(IV)〜(VIII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
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以下に、一般式(II)又は(IX)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
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Figure 2004219981
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Figure 2004219981
以下、一般式(X)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
以下、一般式(XI)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
以下、一般式(XII)で表される繰り返し単位の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
以下、一般式(XIII)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
以下、一般式(XIV)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2004219981
樹脂(a)は、上記の繰り返し単位以外に、他の重合性モノマーを重合させてもよい。
併用することができる共重合モノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類、マレイン酸あるいはフマール酸のジアルキルエステル類、無水マレイン酸、マレイミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル、C(R1a)(R2a)=C(R3a)(R4a)(式中、R1a〜R4aは、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜10個)を表す)等を挙げることができ、下記一般式(B−15−B)又は(B−15−C)で表されるアクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、N−ヒドロキシマレイミド、N−(t−ブトキシカルボニルオキシ)−マレイミド、C(R1a)(R2a)=C(R3a)(R4a)が特に好ましい。その他、一般的には共重合可能である付加重合性不飽和化合物であればよい。
Figure 2004219981
一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位の含量は、フッ素原子含有樹脂(A)中において、一般的に1〜100モル%、好ましくは3〜100モル%、更に好ましくは5〜98モル%である。
一般式(I)〜(XIV)で表される繰り返し単位の含量は、フッ素原子含有樹脂(A)中において、一般的に1〜100モル%、好ましくは3〜100モル%、更に好ましくは5〜100モル%の範囲で使用される。
酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位の含量は、フッ素原子含有樹脂(A)中において、一般的に1〜80モル%、好ましくは3〜70モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
上記具体例で表される繰り返し単位は、各々1種で使用しても良いし、複数を混合して用いても良い。
本発明の樹脂(A)の好ましい分子量は、重量平均で1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜200,000の範囲で使用される。最も好ましくは3,000より50,000である。分子量分布(分散度)は1〜10であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲のものが使用される。最も好ましくは1〜1.7である。分子量分布の小さいものほど塗布性、感度、コントラストに優れる。本発明においては、分子量が1000以下の樹脂の割合が20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。また、樹脂(A)中の残存モノマーの割合は10質量%以下が好ましく、より好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
本発明の樹脂(A)の添加量は組成物の全固形分を基準として、一般的に50〜99.5質量%、好ましくは60〜98質量%、更に好ましくは65〜95質量%の範囲で使用される。
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような、各種モノマーを溶解させ得る溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。尚、モノマーによってはアニオン重合を利用した場合により好適に合成できる。重合法については、日本化学会編「実験化学講座28、高分子合成」(丸善)、日本化学会編「新実験化学講座19、高分子化学」(丸善)に記載されている。
本発明において、(A)成分の樹脂の酸価が0.05×10-3〜6.0×10-3mol/gであることが好ましい。より好ましくは0.1×10-3〜5.0×10-3mol/g、特に好ましくは0.2×10-3〜4.4×10-3mol/gである。ここで、酸化に影響を及ぼす酸基としては、一般式(Z)で表わされる基中のヒドロキシ基が挙げられる。
[2](B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明の化学増幅型レジスト組成物は、活性光線又は放射線、特にF2エキシマレーザー光の照射により、酸を発生する化合物を含有する。
活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する化合物は、一般に、活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物(光酸発生剤)として使用されているものから選択することができる。
即ち、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、F2エキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
このような化合物としては、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387 (1974)、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特開平3-140140号等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、Chem.
& Eng. News, Nov. 28, p31(1988)、欧州特許第104,143号、同339,049号、同第410,201号、特開平2-150848号、特開平2-296514号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello et al., J. Org. Chem., 43, 3055(1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789(1984)、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279(1985)、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5), 1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許第370,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K. Meier et al, J. Rad. Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et al, Inorg. Chem., 19, 3007(1980)、D. Astruc,
Acc. Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S. Hayase et al, J. Polymer Sci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J. Pholymer Sci., Polymer Chem. Ed., 23, 1(1985)、Q. Q. Zhuetal, J. Photochem., 36, 85, 39, 317(1987)、B. Amit et al, Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D. H. R. Barton et al, J. Chem Soc., 3571(1965)、P. M. Collins et al, J. Chem. Soc., Perkin I, 1695(1975)、M. Rudinstein et al, Tetrahedron Lett., (17), 1445(1975)、J. W. Walker et al, J. Am. Chem. Soc., 110, 7170(1988)、S. C. Busman et al, J. Imaging Technol., 11(4), 191(1985)、H. M. Houlihan et al, Macromolecules, 21, 2001(1988)、P. M.Collins et al, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S. Hayase et al, Macromolecules, 18, 1799(1985)、E. Reichmanis et al, J. Electrochem. Soc., Solid State Sci. Technol., 130(6)、F. M. Houlihan et al, Macromolcules,21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA et al, Polymer Preprints Japan, 35(8)、G. Berner
et al, J. Rad. Curing, 13(4)、 W. J. Mijs et al, Coating Technol., 55(697),45(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polymer Preprints, Japan, 37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774 号、特開昭64-18143号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン化合物等を挙げることができる。
本発明に於いては、(B)成分として、例えば、次の(B1)〜(B6)の化合物を挙げることができる。
(B1)活性光線又は放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子を有する脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物
(B2)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物
(B3)活性光線又は放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子を有する脂肪族又は芳香族カルボン酸を発生する化合物
(B4)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族カルボン酸を発生する化合物
(B5)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、下記一般式(IA)又は(IB)で表される化合物
Figure 2004219981
一般式(IA)、(IB)中、
1〜R4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基又はアリール基を表し、R1〜R4のうち少なくとも2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
6及びR7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シアノ基又はアリール基を表す。
1及びY2は、各々独立に、アルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表し、Y1とY2とが結合して環を形成してもよい。
Yは、単結合または2価の連結基を表す。
-は、非求核性アニオンを表す。
尚、R1からR4、R6、R7のいずれか、若しくは、Y1又はY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(IA)又は(IB)の構造を2つ以上有していてもよい。
(B6)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、芳香環をもたないスルホニウム塩
(B1)成分及び(B2)成分の、脂肪族又は芳香族スルホン酸とは炭素数1〜20が好ましく、より好ましくは2〜16であり、更に好ましくは3〜12である。
(B1)活性光線又は放射線の照射により少なくとも1つのフッ素原子を有する脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物
活性光線又は放射線の照射により少なくとも1つのフッ素を有する脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物としては、例えば、下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩を挙げることができる。
Figure 2004219981
式中、Ar1、Ar2は、各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。
-は、少なくとも1つのフッ素原子を有する脂肪族又は芳香族スルホン酸アニオンを示す。
またR203、R204、R205のうちの2つおよびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結合してもよい。
Ar1、Ar2、R203、R204、R205としてのアリール基としては、好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子及びフェニルチオ基であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜14のアリール基、炭素数6〜15のアリールカルボニル基、カルボキシル基及びハロゲン原子を挙げることができる。
-の脂肪族又は芳香族スルホン酸アニオンとしては、好ましくは、少なくとも1つのフッ素原子を有する炭素数1〜20の脂肪族スルホン酸アニオン及び炭素数5〜20の芳香族スルホン酸アニオンを挙げることができる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜10のフッ素置換していてもよいアルコキシ基、炭素数2〜11のフッ素置換していてもよいアルコキシカルボニル基、フェニルアミノ基、フェニルカルボニル基、ハロゲン原子、水酸基を挙げることができる。芳香族スルホン酸アニオンに対しては、さらに炭素数1〜15のアルキル基を挙げることができる。
以下に具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
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Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
(B2)活性光線又は放射線の照射により、フッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物
活性光線又は放射線の照射により、フッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族スルホン酸を発生する化合物として、例えば、先の一般式(PAG3)及び(PAG4)において、Z-がフッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族スルホン酸アニオンであるヨードニウム塩及びスルホニウム塩を挙げることができる。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
上記(B1)及び(B2)で説明した化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するスルホン酸に塩交換することにより合成可能である。
また、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてスルホン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のスルホン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
(B3)活性光線又は放射線の照射により、少なくとも1つのフッ素原子を有する脂肪族又は芳香族カルボン酸を発生する化合物
フッ素含有脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、バレリアン酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸等の脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。これらは、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい。また、その脂肪族鎖の中に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基などの連結基を含んでいるものが好ましい。
好ましいフッ素含有脂肪族カルボン酸として、下記の一般式で表されるものを挙げることができる。
L−(CH2)p(CF2)q(CH2)r−COOH
一般式中、Lは、水素原子又はフッ素原子を表す。p及びrは、各々独立に0〜15の整数、qは1〜15の整数を表す。この一般式におけるアルキル鎖の水素原子又はフッ素原子は、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、フッ素原子で置換されていてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、または、水酸基で置換されていてもよい。
上記フッ素含有脂肪族カルボン酸としては、好ましくはその炭素数が2〜20、より好ましくは4〜20である飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。この炭素数を4個以上とすることで、発生するカルボン酸分解性の拡散性が低下し、露光から後加熱までの経時による線幅変化をより抑制できる。なかでも、炭素数4〜18個の直鎖又は分岐飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が好ましい。
フッ素含有芳香族族カルボン酸としては、炭素数が7〜20、より好ましくは7〜15であり、更に好ましくは7〜11である芳香族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。具体的には、安息香酸、置換安息香酸、ナフトエ酸、置換ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、置換アントラセンカルボン酸(ここで、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げられる)等の芳香族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。なかでも、安息香酸、置換安息香酸のフッ素置換物が好ましい。
これらフッ素原子で置換された脂肪族若しくは芳香族カルボン酸は、カルボ
キシル基以外の骨格に存在する水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたものであり、特に好ましくはカルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子すべてがフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸(パーフルオロ飽和脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸)である。これにより、感度が一層優れるようになる。
好ましくは、上記のようなフッ素原子で置換された脂肪族若しくは芳香族カルボン酸のアニオンをカウンターアニオンとして有するオニウム塩化合物(スルホニウム塩、ヨードニウム塩等)、カルボン酸エステル基を有するイミドカルボキシレート化合物あるいはニトロベンジルエステル化合物等が挙げられる。
より好ましくは下記一般式(I)〜(III)で表される化合物が挙げられる。これにより、感度、解像力、露光マージンが一層優れるようになる。この化合物に活性光線または放射線を照射することより、下記一般式(I)〜(III)のX-に相当する少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生し、光酸発生剤として機能する。
Figure 2004219981
(上記式中、R1 〜R37は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R38基を表す。ここでR38はアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。X-は、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンである。)
-は、好ましくはパーフルオロ脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸のアニオンであり、特に好ましくは炭素数4個以上のフッ素置換アルキルカルボン酸のアニオンである。
一般式(I)〜(III)における、R1〜R38のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
1〜R37のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
1〜R37のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
38のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14個のものが挙げられる。アリール基は置換基を有してもよい。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
本発明で使用される一般式(I)〜(III)で表されるヨードニウム化合物あるいはスルホニウム化合物は、その対アニオンX-として、少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンを有する。これらのアニオンは、該カルボン酸(−COOH)の水素原子が離脱したアニオン(−COO-)である。
以下に、具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I)で表される光酸発生剤の具体例:
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
Figure 2004219981
一般式(II)で表される光酸発生剤の具体例:
Figure 2004219981
Figure 2004219981
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Figure 2004219981
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Figure 2004219981
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Figure 2004219981
一般式(III)で表される光酸発生剤の具体例:
Figure 2004219981
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その他の光酸発生剤の具体例:
Figure 2004219981
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上記一般式(I)で表される化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するカルボン酸に塩交換することにより合成可能である。
一般式(II)、一般式(III)で表される化合物は、例えば、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するカルボン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてカルボン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるカルボン酸あるいはカルボン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のカルボン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
アニオン部分としてのフッ素置換されたカルボン酸は、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれるものを用いたものも好ましい。これらのフルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「Chemistry of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph 187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E.Pavlath,
American Chemical Society 1995)の747−752ページに記載されている。テロメリゼーション法とは、沃化物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテローゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する方法である(Scheme-1に例を示した)。テロマー法による合成においては炭素鎖長の異なる複数の化合物の混合物が得られるが、これを混合物のまま使用してもよいし、精製して用いてもよい。
(B4)活性光線又は放射線の照射により、フッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族カルボン酸を発生する化合物
活性光線又は放射線の照射により、フッ素原子をもたない脂肪族又は芳香族カルボン酸を発生する化合物として、例えば、下記一般式(AI)〜(AIII)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 2004219981
上記式において、R301 〜R337は、各々独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R0基を表す。R0はアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。
-は、カルボン酸化合物がアニオンになったものを表す。
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
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上記光酸発生剤、すなわち一般式(AI)、一般式(AII)、一般式(AIII)で表される化合物は、米国特許第3,734,928号明細書に記載の方法、Macromolecules, vol. 10, 1307(1977), Journal of Organic Chemistry, vol. 55, 4222(1990), J. Radiat. Curing, vol. 5(1), 2(1978) に記載の方法などを用い、更にカウンターアニオンを交換することにより合成できる。一般式(AIV)、一般式(AV)で表される化合物は、N−ヒドロキシイミド化合物とカルボン酸クロリドを塩基性条件で反応させる、あるいはニトロベンジルアルコールとカルボン酸クロリドを塩基性条件下反応させることにより得られる。
(B5)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、前記一般式(IA)又は(IB)で表される化合物
一般式(IA)、(IB)中、R1〜R4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基又はアリール基を表し、R1〜R4のうち少なくとも2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。R6及びR7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シアノ基又はアリール基を表す。Y1及びY2は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表し、Y1とY2とが結合して環を形成してもよい。Yは、単結合または2価の連結基を表す。X-は、非求核性アニオンを表す。尚、R1からR4、R6、R7のいずれか、若しくは、Y1又はY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(IA)又は(IB)の構造を2つ以上有していてもよい。
1〜R4、R6、R7のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
1〜R4のアルコキシ基及びアルキルオキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
1〜R4、R6、R7、Y1、Y2のアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
1〜R4のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
1及びY2のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を挙げることができる。
シクロアルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30のシクロアルキル基であり、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
1及びY2のアラルキル基は、置換あるいは無置換のアラルキル基であり、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、無置換のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、クミル基等を挙げることができる。
ヘテロ原子を含む芳香族基とは、例えば炭素数6〜14のアリール基等の芳香族基に、ヘテロ原子、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を有する基を表す。
1及びY2のヘテロ原子を含む芳香族基としては、置換あるいは無置換のヘテロ原子を含む芳香族基であり、無置換のものとしては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、インドール等の複素環式芳香族炭化水素基が挙げられる。
1とY2とは結合して、一般式(IA)中のS+とともに、環を形成してもよい。
この場合、Y1とY2とが結合して形成する基としては、例えば、炭素数4〜10のアルキレン基、好ましくはブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、特に好ましくはブチレン基、ペンチレン基を挙げることができる。
また、Y1とY2と結合して、一般式(IA)中のS+とともに形成した環の中に、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
上記のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アラルキル基の各々は、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)等で置換されていてもよい。更にアリール基、アラルキル基については、アルキル基(好ましくは炭素数1〜5)で置換されていてもよい。
また、アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子が好ましい。
Yの2価の連結基としては、置換していてもよいアルキレン基、アルケニレン基、−O−、−S−、−CO−、−CONR−(Rは、水素、アルキル基、アシル基である。)、及びこれらのうち2つ以上を含んでもよい連結基が好ましい。
一般式(IA)中、Yとしては、アルキレン基、又は酸素原子を含むアルキレン基、硫黄原子をアルキレン基が好ましく、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、−CH2−O−、−CH2−S−が好ましく、最も好ましくはエチレン基、−CH2−O−、−CH2−S−のように6員環を形成する連結基である。6員環を形成することによりカルボニル平面とC−S+シグマ結合がより垂直に近くなり、起動相互作用により光分解効率が向上する。
-の非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族基としては、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基及び好ましくは炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおける脂肪族基及び芳香族基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、弗素原子、沃素原子等を挙げることができる。
アルキル基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基としては、例えば、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族基としては、脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族基と同様のものを挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおける脂肪族基、芳香族基及びアラルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
一般式(IA)に示す化合物は、対応するα−ハロ環状ケトンとスルフィド化合物を反応させる方法、或いは対応する環状ケトンをシリルエノールエーテルに変換した後、スルホキシドと反応させることにより得ることができる。一般式(IB)に示す化合物は、アリールアルキルスルフィドにα−又はβ−ハロゲン化ハライドを反応させることにより得ることができる。
以下に、上記式(IA)又は(IB)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
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(B6)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する、芳香環をもたないスルホニウム塩
芳香環を有さないスルホニウム塩としては、例えば、次式(IIB)で表されるスルホニウムをカチオンとする塩を挙げることができる。
Figure 2004219981
式中、R1b〜R3bは、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
1b〜R3bとしての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
1b〜R3bは、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖、分岐、環状2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、最も好ましくは直鎖、分岐2−オキソアルキル基である。
1b〜R3bとしてのアルキル基は、直鎖、分岐のいずれであってもよく、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは、2−オキソアルキル基、アルコキシメチル基を挙げることができる。
シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基)を挙げることができる。
1b〜R3bとしての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
1b〜R3bとしてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)を挙げることができる。
1b〜R3bは、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
1b〜R3bのうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R1b〜R3bの内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
光反応性の観点から、R1b〜R3bのうちいずれか1つが炭素−炭素2重結合、あるいは炭素−酸素2重結合を有する基が好ましい。
芳香環を有さないスルホニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオンであり、好ましくは1位がフッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸アニオン、電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン酸であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオンであり、最も好ましくはパーフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオンである。これら用いることにより酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡散性が制御され解像力が向上する。
尚、電子吸引性基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アシル基等を挙げることができる。
一般式(IIB)で表される化合物のR1b〜R3bの少なくともひとつが、一般式(IIB)で表される他の化合物のR1b〜R3bの少なくともひとつと結合する構造をとってもよい。
以下に、本発明で使用できる芳香環を有さないスルホニウム塩の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
光酸発生剤の含有量は、組成物全固形分に対し、通常1.0質量%以上であり、好ましくは1.5〜12質量%、より好ましくは2〜8質量%の範囲である。
[3]溶剤(C成分)
本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶剤としては、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、3−メトキシ−1−ブタノール、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、1−メトキシ−2−プロパノールが特に好ましい。これらの溶剤は、単独あるいは混合して使用される。混合して使用する場合、1−メトキシー2−プロパノールアセテートを含むもの、または1−メトキシ−2−プロパノールを含むものが好ましい。
本発明に於いては、少なくとも1つのフッ素原子を有する溶剤を好ましく使用することができる。
本発明に於いて、使用し得る少なくとも1つのフッ素原子を有する溶剤としては、沸点が80〜300℃で、更に酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を有するものが好ましく、例えば、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロウンデカン−1,2−ジオール、1H,1H,2H,3H,3H−パーフルオロノナン−1,2−ジオール、1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノナノール等のフッ素原子を有するアルコール類、2−フルオロアニソール、3−フルオロアニソール、4−フルオロアニソール、2、3−ジフルオロアニソール、2、4−ジフルオロアニソール、2、5−ジフルオロアニソール等のフッ素原子を有するエーテル類、トリフルオロ酢酸ブチル、3−トリフルオロメトキシプロピオン酸メチル、2,2,2−トリフルオロエチルブチレート、エチルヘプタフルオロブチルアセテート、エチル−2−メチル−4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、エチル−4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、エチル−4,4,4−トリフルオロブチレート、イソプロピル−4,4,4−トリフルオロアセトアセテート、パーフルオロ(2,5−ジメチル−3,6−ジオキサンアニオニック)酸メチルエステル、パーフルオロ−2,5,8−トリメチル−3,6,9−トリオキサドデカン酸メチルエステル、エチルペンタフルオロベンゾエート、メチルパーフルオロデナノエート等のフッ素原子を有するエステル類、プロピレングリコールトリフルオロメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルトリフルオロメチルアセテート等のフッ素原子を有するエーテル・エステル類、トリフルオロアセトアミド、2,4−ジフルオロトルエン、1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロ−7,7−ジメチル−4,6−オクタジオン、1,1,1,6,6,6−ヘキサフルオロ−2,4−ヘキサンジオン、2H−パーフルオロ−5,8,11,14−テトラメチル−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン、パーフルオロ(1,3−ジメチルシクロヘキサン)などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
全溶剤中、フッ素原子を有する溶剤の割合は、5質量%以上、特に10質量%以上とすることが好ましい。
組成物中の固形分濃度は、5〜15質量%とすることが好ましく、7〜13質量%とすることがより好ましい。
[4](D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明のポジ型レジスト組成物は、更に、(D)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物が上記(D)界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの(D)界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
(D)界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
[5]酸拡散抑制剤(E)
本発明のポジ型レジス組成物には、活性光線又は放射線の照射後、加熱処理までの経時による性能変動(パターンのT−top形状形成、感度変動、パターン線幅変動等)や塗布後の経時による性能変動、更には活性光線又は放射線の照射後、加熱処理時の酸の過剰な拡散(解像度の劣化)を防止する目的で、酸拡散抑制剤を添加することが好ましい。酸拡散抑制剤としては、有機塩基性化合物であり、例えば塩基性窒素を含有する有機塩基化合物であり、共役酸のpKa値で4以上の化合物が好ましく使用される。
具体的には下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
Figure 2004219981
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数3〜20個のシクロアルキル基又は炭素数6〜20個のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20個のアミノアルキル基、炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基を挙げることができ、置換基を有するシクロアルキル基としては、炭素数3〜20個のアミノシクロアルキル基、炭素数3〜20個のヒドロキシシクロアルキル基を挙げることができる。
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合があり、また、300を越えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
[6]非ポリマー型溶解抑止剤(X)
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに非ポリマー型溶解抑止剤を含有することが好ましい。ここで、非ポリマー型溶解抑止剤とは、3000以下の分子量を有する化合物に少なくとも2つ以上の酸分解性基が存在し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する化合物のことである。特に、母核中にフッ素原子が置換しているのが透明性の観点から好ましい。
添加量は、組成物中のポリマーに対して3〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは7〜30質量%である。(X)成分を添加することにより感度、コンラストがさらに向上する。
以下に、(X)成分の具体例を以下に示すが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
Figure 2004219981
[7]両性イオン化合物(Y)
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに両性イオン化合物を含有することが好ましい。ここで、両性イオン化合物とは1分子中にカチオン部とアニオン部を同時に含む化合物を示す。具体的にはアラニン、フェニルアラニン、アスパラギン、グリシン、バリンなどのアミノ酸の両性イオンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
添加量は、光酸発生剤に対して3〜70モル%が好ましく、より好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは7〜40モル%である。(Y)成分を添加することにより感度、コントラストがさらに向上する。
本発明の化学増幅型レジスト組成物は、レジスト組成物中に含まれる金属不純物の含有量が100ppb以下である。レジスト組成物中に含まれる金属不純物としては、Na、K、Ca、Fe、Mg、Mn、Pd、Ni、Zn、Pt、Ag、Cu等が挙げられる。
レジスト組成物中に含まれる金属不純物の含有量を100ppb以下とする方法としては、例えば、フッ素原子含有樹脂を溶剤に溶解させて溶液とし、イオン交換フィルターにより濾過する方法を挙げることができる。
依って、本発明の化学増幅型レジスト組成物の製造方法として、例えば、フッ素原子含有樹脂を含む溶液をイオン交換フィルターにより濾過する工程、次いで溶液に光酸発生剤及び必要に応じて有機塩基性化合物、界面活性剤等を加えて混合液を調製する工程、次いで混合液を不溶コロイド除去フィルターにより濾過する工程を含む化学増幅型レジスト組成物の製造方法を挙げることができる。
2エキシマレーザー用レジストに用いられるフッ素含有樹脂は、フッ素含有モノマーの合成過程及びフッ素含有樹脂の重合過程に於いて金属触媒を使用するケースが多いこと、また、一般式(Z)で表される基が金属塩を作り易いことから、金属不純物の含有量が増加し易い。
レジスト中の金属不純物の含有量が多い場合、パーティクル数が増加し易くなるのは、経時変化に伴い、金属不純物を核として樹脂が溶剤中で凝集するためである、と推定される。また、樹脂の凝集は、レジスト組成物を構成する成分の実質的な変化をもたらし、感度変動の一因になる、と推定される。
有機高分子一般の金属不純物の低減法としては、分液洗浄、酸性イオン交換樹脂又はキレート樹脂での処理等が知られているが、酸を用いた処理をする場合、酸分解性化合物を含有するレジスト組成物に於いては、金属不純物を効率的に処理するとともに処理中での安定性を保持することが困難である。
本発明に於いて使用し得るイオン交換フィルターとしては、イオン交換基がポリエチレン製多孔膜若しくはポリプロピレン製多孔膜に固定された陽イオン交換型フィルターが好ましく、例えば、イオンクリーン(日本ポール社製)、イオンクリーンAQ(日本ポール社製)等を挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
イオン交換フィルターによる濾過速度は、500〜10000cc/min/m2とすることが好ましい。
本発明に於いて使用し得る不溶コロイド除去フィルターとしては、合成樹脂製フィルターが好ましく、例えば、マイクロリス・オプチマイザーDEV−16/40(マイクロリス社製ポリエチレンフィルター)、マイクロガードミニケム(マイクロリス社製ポリエチレンフィルター)、エンフロン(日本ポール社製ポリテトラフルオロエチレンフィルター)、ウルチポアN66(日本ポール社製ナイロン66フィルター)、ゼータプラス(キュノ社製セルローズフィルター)、エレクトロポアII(キュノ社製ナイロン66フィルター)等を挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、光酸発生剤等のイオン性化合物を添加した後に濾過工程を行う場合には、不溶コロイド除去フィルターは、イオン交換能をもたないものであることが好ましい。
イオン交換型フィルター及び不溶コロイド除去フィルターの孔径は、いずれも0.01〜0.5μmとすることが好ましく、0.01〜0.1μmとすることがより好ましい。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上にパターンを形成には、先ず、基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上に、本発明の化学増幅型レジスト組成物を塗布し、加熱、乾燥してレジスト膜を形成する。次いで、活性光線又は放射線描画装置を用いて照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成する。
本発明の化学増幅型レジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらのアルカリ現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液中のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.2〜15質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10〜15、好ましくは10.5〜14.5、更に好ましくは11〜14である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
<合成例>
合成例1(モノマー(MA)の合成)
1,4-ジ[2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシ-1-(トリフルオロメチル)-エチル]シクロヘキサン70g、2-クロロエチルビニルエーテル21.5g、水酸化ナトリウム6.7gをN,N-ジメチルアセトアミド160gに溶解させ、100℃で4時間加熱攪拌を行った。室温まで放冷した後、反応溶液を500mlの水に投入して有機物を分離させた。水層をさらに酢酸エチルで抽出し、分離した有機層と合わせ、硫酸マグネシウム30gを加えて脱水操作を行った。その後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して下記モノマー(MA)35.2gを得た(収率43%)。
Figure 2004219981
合成例2(樹脂(A−1)の合成)
モノマー(MA)30g(0.062mol)、2-(トリフルオロメチル)アクリル酸3,5-ジヒドロキシ-1-アダマンチルエステル14.17g(0.046mol)、2-(トリフルオロメチル)アクリル酸2-メチル-2-アダマンチルエステル13.34g(0.046mol)をテトラヒドロフラン60gに溶解し、反応系中を窒素置換した後、重合開始剤AIBNを0.85g(7.71mmol)を添加し、反応系中に窒素を流しながら65℃で8時間加熱した。その後室温まで冷却し、反応溶液をメタノール1.5L中に滴下した。ろ過により粉体を取り出して100℃で減圧乾燥し、33.36gの樹脂(A−1)を得た(収率58%)。得られた樹脂(A−1)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による重量平均分子量は8300、分散度は1.55であった。また、1H、13C−NMR解析によるモノマー(MA)/2-(トリフルオロメチル)アクリル酸3,5-ジヒドロキシ-1-アダマンチルエステル/2-(トリフルオロメチル)アクリル酸2-メチル-2-アダマンチルエステルの組成比は38/33/29であった。
合成例3(中間体(A)の合成)
5−ノルボルネン−2−トリフルオロメチル−2−カルボン酸t−ブチルエステル262.27g(1mol)をテトラヒドロフラン300gに撹拌溶解し、冷却しながらボラン−テトラヒドロフラン錯体(1.0M溶液)330mlを1時間かけて滴下した。滴下後さらに2時間撹拌してから、水酸化ナトリウム水溶液(40wt%)200gを加え、過酸化水素(30wt%水溶液)250gを1時間かけて滴下した。滴下後さらに3時間撹拌した。その後HCl水溶液で中和し、酢酸エチル600gを加えて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウム50gを用いて脱水、溶媒を留去した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、下記中間体(A)を238.25g得た(収率85%)。
Figure 2004219981
合成例4(繰り返し単位(1−1)に相当するモノマー(A)の合成)
水素化ナトリウム(60wt%)20g(0.5mol)と脱水テトラヒドロフラン80gを窒素置換した反応容器に添加し、撹拌しながら−78℃に冷却した。その後、中間体(A)140.15g(0.5mol)の脱水テトラヒドロフラン200g溶液を30分かけて滴下した。滴下後さらに2時間撹拌してから、2−クロロエチルビニルエーテル63.93g(0.6mol)を1時間かけて滴下した。滴下後、室温まで昇温させながらさらに4時間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、酢酸エチル200gを加えて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウム50gを用いて脱水、溶媒を留去した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、繰り返し単位(1−1)に相当する下記モノマー(A)を127.89g得た(収率73%)。
Figure 2004219981
合成例5(樹脂(A−2)の合成)
モノマー(A)35.04g(0.1mol)、テトラヒドロフラン20g、重合開始剤V−65(和光純薬工業製)2.48g(0.01mol)をオートクレーブに添加し、系中を窒素置換した後、密閉した。この反応器をドライアイスで冷却しながら、テトラフルオロエチレン(繰り返し単位F−1に相当するモノマー)を反応系中に導入し加圧した。その後、60度に昇温し、12時間反応させた。反応器を室温まで放冷し、粘度の高いポリマー溶液を得た。このポリマー溶液をメタノール中に滴下して粉体を取り出し、減圧下で乾燥して樹脂(A−2)を19.73g得た。得られた粉体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による重量平均分子量は8300、分散度は1.62であった。また、1H−NMRおよび13C−NMR解析による繰り返し単位(1−1)/(F−1)の組成比は56/44であった。
加えるモノマーを変更する以外は同様の方法で、樹脂(A−3)〜(A−10)及び比較例1の樹脂(CR)を合成した。
を得た。
下記表1に、樹脂(A−1)〜(A−6)の繰り返し単位、組成比、重量平均分子量、分散度を示す。
Figure 2004219981
以下、樹脂(A−7)〜(A−10)の構造を示す。
Figure 2004219981
下記表2に、樹脂(A−7)〜(A−10)の重量平均分子量、分散度を示す。
Figure 2004219981
比較例1で使用する樹脂(CR)(重量平均分子量 9800、分散度 1.68)の構造は、次の通りである。
Figure 2004219981
実施例1〜10及び比較例1〜2
<ポジ型レジスト組成物の調製>
下記表3〜4に示すように、樹脂を溶剤に溶解させ、比較例1〜2を除いてイオン交換フィルター(日本ポール社製イオンクリーン、孔径0.1μm)により濾過し、光酸発生剤、有機塩基性化合物、界面活性剤を加え、ポリテトラフルオロエチレンフィルター(日本ポール社製エンフロン、孔径0.1μm)で濾過し、固形分濃度8質量%とした実施例1〜10及び比較例1〜2のポジ型レジスト液を調製した。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
以下、表3〜4中の各略号を示す。
〔有機塩基性化合物〕
D−1:1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン
D−2:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
D−3:ジシクロヘキシルメチルアミン
D−4:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系

W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及び
シリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)(シ
リコン系)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S3:シクロヘキサノン
S4:乳酸エチル
S5:γブチロラクトン
各ポジ型レジスト組成物中の金属不純物の含有量(単位ppb)は、下記表5〜6の通りであった。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
<性能評価>
〔経時保存後のパーティクル増加数〕
上記のように調製したポジ型レジスト液について、調液直後(パーティクル初期値)と、40℃で1週間保存した後(経時後のパーティクル数)の液中のパーティクル数を、リオン社製、パーティクルカウンターにてカウントした。(経時後のパーティクル数)−(パーティクル初期値)で計算されるパーティクル増加数を評価した。尚、パーティクルは、レジスト液1ml中の0.2μm以上のパーティクルの数をカウントした。
〔経時保存後の感度変動〕
シリコンウエハー上に、調液直後と、40℃で1週間保存した後のポジ型レジスト液を塗布、120℃、90秒ベークして膜厚0.15μmの塗膜を設けた。こうして得られたウエハーを157nmのレーザー露光・溶解挙動解析装置VUVES-4500(リソテックジャパン製)を用い露光を行い、感度を測定した。
ここでいう感度とは、露光後のシリコンウエハーを130℃90秒間加熱乾燥した後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で60秒間現像を行い、純水で30秒間リンスして乾燥させた後に膜厚測定を行った場合、膜厚がゼロになる最小の露光量をいう。感度変動率は下記式により評価した。
感度変動率(%)=(調液直後の感度−保存後の感度)/(調液直後の感度)×100
評価結果を下記表7〜8に示す。
Figure 2004219981
Figure 2004219981
表7〜8より、本発明の化学増幅型レジスト組成物は、経時保存後のパーティクル増加及び経時保存後の感度変動が小さいことが明らかである。

Claims (4)

  1. (A)ポリマー骨格の主鎖及び/又は側鎖にフッ素原子が置換した構造を有し、且つ酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大するフッ素原子含有樹脂、
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
    (C)溶剤
    を含有し、且つ金属不純物の含有量が、100ppb以下であることを特徴とする化学増幅型レジスト組成物。
  2. (A)成分のフッ素原子含有樹脂が、下記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1に記載の化学増幅型レジスト組成物。
    Figure 2004219981
    一般式(Z)中、
    50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
  3. 請求項1又は2に記載の化学増幅型レジスト組成物の製造方法に於いて、フッ素原子含有樹脂を含む溶液をイオン交換フィルターにより濾過する工程を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト組成物の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の化学増幅型レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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